JP3946483B2 - 窓縁モール組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の窓開口部で移動(昇降動)する窓板を備えた窓の車内側又は車外側に取付けられて、移動する窓板との間をシールし、また窓板の表面を清浄する窓縁モール組立体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような窓縁モールの一つとして、車両のドアの昇降窓用としての窓開口の下縁に沿って取付けられるものにはベルトモールがある。一般的なベルトモールとしては、厚さ0.4 〜0.5mm 程度のステンレス帯鋼板等を断面略U字形にロール成形して略溝形に作られた長尺金属芯材を本体部材とし、この金属芯材を樹脂押出成形型の中に供給して、金属芯材の上に軟質合成樹脂のシールリップをシール部材として一体的に共押出しで形成した一定断面形状のものが知られている。
【0003】
そして、このベルトモールを車体パネルの所定位置に取付けるには、弾性を有する硬質合成樹脂から成形されたクリップ等の取付具を長手方向で所定の間隔を保って溝形の金属芯材の中に嵌め込んで係止させると共に、この取付具を用いてベルトモールを車体パネルに取付けている。
【0004】
しかしながら近年、資源の有効利用の観点からあらゆる車両部品にリサイクル可能性(特に、不要時の両部材の分離容易性)が望まれるようになっている。
【0005】
上記の社会的要請に応えるために、金属芯材に代えて硬質樹脂材を使用して本体部材とし、軟質合成樹脂のシール部材とを共押出成形で一定断面形状に一体押出成形するベルトモールの案が提案されている。これによって、異種材料を省略するという目的は達成するが、本体部材とシール部材との分離は、問題を残している。
【0006】
一方、前記一定断面形状のベルトモールを車体パネルの窓開口の下縁に取付ける場合には、特にその前後端部において、センターピラー等の車体パネルの構成部材、或いは、ドアミラー等の取付部品と干渉するので、これを回避するために、ベルトモールが他の部材と干渉する部分を部分的に切欠加工を施す必要がある。このため、前記両例においては、一定断面のベルトモール材を形成した後に、このベルトモール材の干渉部分を切欠加工等によって切除していたが、後工程で行う前記切欠加工等は、大変に面倒で時間を要するものであり、生産性を低下させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、複数の構成部材の形成と組み立てが容易で、ドアパネルの窓開口縁に安定した状態で取付可能であって、しかも不要になった場合には、構成部材を容易に分離可能にして、リサイクル性を高めた窓縁モール組立体の提供を課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、射出成形により長尺に形成されたモール本体部材と、前記モール本体部材とは別途に押出成形により作られた長尺なシール部材との組立体から成り、窓板を備える車体のドアパネルの窓開口縁の少なくとも下縁を形成するフランジ部に取付けられる窓縁モール組立体であって、前記モール本体部材は、ドアパネルの前記フランジ部に取付けられたときに前記フランジ部の車内側に位置する略板状の取付基部と、前記フランジ部の車外側に位置する車外側縁部と、前記フランジ部の先端側に位置して前記取付基部と前記車外側縁部とを前記窓開口の中心側で一体に連結する内側連結部とが硬質材料からガスアシスト射出成形によって一体に成形されると同時に前記内側連結部の内部に長手方向に連続する空洞部が設けられて、前記取付基部と車外側縁部と内側連結部とで内部に前記フランジ部を収容可能なフランジ部収容溝が形成され、前記内側連結部の裏面には、前記フランジ部よりも車外側の位置から前記フランジ部収容溝内に向けて突出するリブが全長に亘ってモール本体部材と一体に形成されて、前記リブと前記車外側縁部との間に弾性部材取付溝が形成され、前記取付溝には、基部と前記基部と一体成形されて前記車外側縁部の先端とドアパネルの隙間を塞ぐクッション部を有する押出成形された弾性部材の基部が前記取付溝内に全長に亘って挿入固着され、前記シール部材は、前記モール本体部材の取付基部の車内側に取付けられる取付板部と、前記取付板部よりも軟質で弾力性を有する材料により前記取付板部と一体的に形成され、前記フランジ部に取付けられたときに窓板表面に弾接するシールリップ部とから成る押出成形体であり、前記モール本体部材の取付基部の車外側には、長手方向に所定の間隔を保って複数の係止部と複数の係止孔の少なくとも一方が前記フランジ部と係合可能に形成され、前記取付基部の車内側には前記係止部と係止孔の位置とは異なる位置に長手方向に間隔を保って前記シール部材の取付板部を固着する複数の固着部が形成され、前記シール部材の取付板部が前記取付基部に嵌め合わされた状態で前記固着部により固着され、前記モール本体部材の長手方向の端末部には、前記取付基部がドアパネル又はドアパネルの構成部材と干渉するのを回避する為の干渉回避部が前記取付基部の下端側の一部に欠落状に形成されると共に、前記端末部分にはこの端末部分を別途のクリップでドアパネルに固定するクリップ固定部がモール本体部材と一体に下側に向けて突出して形成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項1の窓縁モール組立体によれば、モール本体部材が射出成形で形成されているので、長手方向の一部に車体パネル及び/又はドアパネルの構成部材の少なくともいずれか一方と干渉するのを回避する干渉回避部を含めて全体が一体成形されているので、干渉回避部を形成するための別途の追加工程をしない。また、モール本体部材の内側連結部内には前記射出成形の際に前記干渉回避部を含めて長手方向の全長亘って空洞部が成形され、モール本体部材がパイプ状をなしているので剛性を高めている。また、モール本体部材の内側連結部の裏面には前記干渉回避部を含めてリブが全長に亘って形成されていて剛性を高めている。従ってこれらの組み合わせにより、取付基部が欠落状に形成された干渉回避部においてもモール本体部材は十分な剛性を維持し、更に干渉回避部が形成された端末部分にクリップ固定部がモール本体部材と一体に形成されているので、窓縁モール組立体がドアに取付けられた後にはクリップなどでドアパネルに固定され、安定した取付状態が維持される。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記モール本体部材の取付基部には、前記取付基部の窓開口中心側において前記内側連結部から窓板側に向けて突出する上突条と、前記取付基部の窓開口中心側と反対側において窓板側に向けて突出する下突条とがそれぞれ形成されて、上下の各突条の間に凹状のシール部材受入溝が形成され、前記シール部材受入溝に前記シール部材の取付板部が嵌め合わされた状態で前記取付基部に固着されていることを特徴としている。
【0011】
請求項2の発明によれば、前記上下の突条によってモール本体部材の剛性が高められると共に、モール本体部材の取付基部に形成されたシール部材受入溝にシール部材の取付板部が嵌め合わされて固着されるので、モール本体部材に対するシール部材の幅方向(長手方向と直交する方向)の位置ずれを防止できる。また、同様の理由で、モール本体部材とシール部材との組立作業の容易化、効率化が図られる。更に、シール部材の取付板部が突条によって遮蔽されるので装飾性を損わない。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記下突条の先端側に、モール本体部材の取付基部との間で前記シール部材の取付板部を受入れ可能な所定の間隔を保ち、かつ窓開口の中心側に向けて突出する複数個の係止突出部が長手方向に所定の間隔を保って一体に形成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明によれば、組立作業時において、モール本体部材に対してシール部材を係止突出部で位置決めした状態で仮固定できるため、両部材の組立作業の一層の容易化、効率化が図られる。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記複数の固着部は窓板側に向けて突出する複数の固着ボス部で形成され、シール部材の取付板部には、前記固着ボス部に対応する位置に複数の固着孔が形成され、前記シール部材は、前記固着孔に対する前記固着ボス部の嵌合により位置決めされて、前記固着ボス部の先端部に突出方向と直交する方向に拡大部が形成され、前記拡大部によりシール部材の取付板部がモール本体部材の取付基部に固着されていることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明によれば、通常の使用状態では、モール本体部材とシール部材とを分離することはないが、窓縁モール組立体が不要となった場合には、モール本体部材の取付基部とシール部材の取付板部とが分離する方向に強制的な力を加えることにより、モール本体部材とシール部材との分離が可能となる。これにより、リサイクル材料として使用する場合の前段階での分別が簡単にできる。
【0016】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記フランジ部に係合可能な前記係止部が、取付基部と一体に形成され前記取付基部の下端側の前記フランジ部収容溝側から前記フランジ部収容溝に向けて突出する複数個のフランジ係止部及び前記取付基部に形成された係止開口の少なくともいずれか一方であることを特徴としている。
【0017】
請求項5の発明によれば、車体パネルに設けられたフランジ部の先端縁が前記フランジ係止部及び係止開口の少なくともいずれか一方に係止して、モール本体部材が窓開口の中心側に向けて移動して抜け出たりするのを防止できる。
【0018】
また、請求項6の発明は、請求項3ないし5のいずれかの発明において、前記係止突出部と前記係止部とは長手方向で異なる位置に形成されていることを特徴としている。
【0019】
請求項6の発明によれば、モール本体部材の長手方向に沿った剛性が局部的に低下することがない。
【0020】
また、請求項7の発明は、請求項4ないし又は6のいずれかの発明において、前記固着ボス部と前記係止突出部と前記係止部とは長手方向で互いに異なる位置に形成されていることを特徴としている。
【0021】
請求項7の発明によれば、モール本体部材の長手方向に沿った剛性が局部的に低下することがない。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明に係る窓縁モール組立体Aが装着された窓開口Bを有する自動車の前部ドアDの部分の正面図であり、図2は、窓縁モール組立体Aの正面図であり、図3は、同じく平面図であり、図4は、窓縁モール組立体Aを構成するモール本体部材Mの背面図であり、図5は、窓縁モール組立体Aの部分斜視図であり、図6は、同じく分解斜視図であり、図7は、モール本体部材Mの部分斜視図であり、図8及び図9は、それぞれ図4のX4 −X4 線及びX5 −X5 線拡大断面図である。図10は、モール本体部材Mに引寄せ弾性部材Pを取付ける状態を示す断面図であり、図11は、モール本体部材Mにシール部材Sを取付ける状態を示す断面図である。更に、図12ないし図14は、それぞれ図1及び図4(但し、シール部材Sが取付けられていると仮定した場合)のX1 ーX1 線ないしX3 ーX3 線拡大断面図である。
【0029】
最初に、自動車の前部ドアDに設けられた窓開口Bの部分について説明し、その後に、前記窓開口Bの下端縁に沿って装着される本発明に係る窓縁モール組立体Aについて説明する。図1において、ヒンジ開閉する前部ドアDは、ドアアウターパネル51とドアアウターパネル補強材52とドアインナーパネル(図示せず)とで構成されて、全体形状が略逆U字状をした窓枠53と、該窓枠53から下方に延長された部分には、横断面形状が略U字状をしていて、窓板Gの昇降案内を行うためのガラスランチャンネル(いずれも図示せず)が設けられている。なお、図1において、符号54,55は、それぞれ前部ドアDの前方に隣接して設けられた三角形状の固定窓と、車体パネルのセンターピラー又はセンターピラー部の窓枠53を構成するドアアウターパネルを示す。
【0030】
また、窓縁モール組立体Aは、図2、図3及び図5に示されるように、全体が略直線状になっていて、モール本体部材Mにシール部材Sが一体に組み付けられたものであって、前記窓開口Bの下端縁に沿って取付けられる。モール本体部材Mは、硬質合成樹脂からガスアシスト射出成形法により成形され、シール部材Sは、押出成形により長尺に成形される。また、前記モール本体部材Mは、後に表面に塗装をしないときは耐候性の良好なAES樹脂やPP樹脂を、するときはABS樹脂等をそれぞれ使用した射出成形、好ましくはガスアシスト射出成形品であって、ドアミラーのブラケット41(図3参照)及びドアパネル50と干渉する前側の所定長の部分(図2ないし図4で符号L1 で示される部分)と、前記センターピラー55と干渉する後端部(図2ないし図4で符号L2 で示される部分)は、それぞれ存在せず干渉回避部15,16が形成されている。モール本体部材Mは、前記各干渉回避部15,16を除いて、残りの全ての部分の横断面形状は、ほぼ同一となっている。即ち、モール本体部材Mの前側の干渉回避部15においては、長さL1 の部分の全長に亘って取付基部1の下端部が存在せず、幅が狭くなっていると共に、長さL1 の部分の一部において、上突条4が存在しない形に形成されている(図3及び図8参照)。また、モール本体部材Mの後側の干渉回避部16においては、長さL2 の全長に亘って取付基部1の下端部が存在しない形に形成されている(図2及び図10参照)。このように、モール本体部材Mは、長手方向に沿った一部に干渉回避部15,16が設けられていても、ガスアシスト射出成形により形成され、前記干渉回避部15,16を含めた全体が一体成形(同時成形)されるために、後工程による加工が不要となって、生産性に優れる。なお、モール本体部材Mに金属光沢を要求されるものでは、表面にクロムメッキを施すか、或いは樹脂に代えてアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の軽合金のダイカスト成形部材やチクソモールド部材を使用することもできる。上記の射出成形、ダイカスト成形、或いはチクソ成形は、いずれも固定形状をした成形キャビティ内に成形材料を充填して固化させるものであるから、干渉回避部等をモール本体部材Mの成形と同時に形成でき、更にモール本体部材Mの長手方向の曲線状形成等も自在である。更に、射出成形等では、成形キャビティの形状に工夫を加えることで、モール本体部材Mの長手方向端末に蓋部分を一体に形成したり、縁部分に適宜の曲面状面取りも一体に成形できるので、シャープなエッジのないものとして取扱いを安全にすることも自在に可能である。
【0031】
また、図7ないし図9、及び図12に示されるように、モール本体部材Mは、略逆U字状の横断面を有していて、車内側(窓板Gの側)に配置される平板状をした取付基部1と、車外側に配置される車外側縁部2とが、内側連結部3を介して一体に連結された構成である。この取付基部1の上端及び下端には、それぞれ車内側に向けて突出する上突条4及び下突条5がほぼ全長に亘って一体に設けられ、上突条4の表面(外面)は、前記内側連結部3の表面(外面)と連続した同一面となっている。また、取付基部1の上下端に一体成形された上下の各突条4,5の間の凹状空間部は長手方向に連続して、前記シール部材Sの取付板部21を嵌め込んで取付けるためのシール部材受入溝10(図7及び図12参照)となっている。また、モール本体部材Mの取付基部1と車外側縁部2と内側連結部3とで形成される空間は、後述のドアアウターパネル51の上縁フランジ部51aが挿入されるフランジ部収容溝14となっている。また、モール本体部材Mの取付基部1の車内側に形成されたシール部材受入溝10に、シール部材Sのほぼ板状をなす取付板部21が収容されて、モール本体部材Mの取付基部1に固着される。また、前記車外側縁部2は、取付状態において、下端が上端よりも車外側に位置するように傾斜していると共に、前記内側連結部3の上面は、同様の取付状態において、車内側の端部が僅かに高くなるように傾斜している。また、前記内側連結部3は、裏面側内部にガスアシスト射出成形に伴ってほぼ全長に亘って空洞部3aが設けられたパイプ状構造になっていて剛性を高め、モール本体部材Mは、横断面において、全ての部分が略同一の肉厚となっている。これにより、モール本体部材Mのガスアシスト射出成形時において、全ての部分の冷却速度がほぼ同一となって、内側連結部3及びこれと車外側縁部2との接続部の表面に、冷却速度差に起因する「ヒケ」が発生せず、外観が低下するのを防止している。
【0032】
また、図7に示されるように、モール本体部材Mの取付基部1の車内側の面には、当該取付基部1に前記シール部材Sの取付板部21を固着するための固着ボス部6が所定ピッチをおいて車内側に向けて複数突設されている。また、図7及び図13に示されるように、モール本体部材Mの取付基部1の下端に車内側に向けて突出された前記下突条5の幅方向に沿った自由端側であって、しかも長手方向に沿って形成されている複数個の固着ボス部6の位置とは異なる位置に、長手方向に沿って所定ピッチ(前記固着ボス部6の2倍のピッチ)を保って複数の係止突出部7が上方に向けて一体に設けられている。なお、図11に示されるように、モール本体部材Mの取付基部1の車内側には、シール部材Sの取付板部21が密着して配置され、前記係止突出部7は、上記したシール部材Sの固着前の配置状態において、取付板部21の下端部を係止させて仮り止めし、組付け途中(固着作業中)に、シール部材Sの取付板部21がモール本体部材Mの取付基部1から離脱するのを防止して、モール本体部材Mに対するシール部材Sの組み付けを容易にする。
【0033】
また、図7及び図14に示されるように、モール本体部Mの取付基部1の下端であって、しかも前記係止突出部7及び固着ボス部6とは長手方向で異なる位置にフランジ係止部8が車外側に向けて前記係止突出部7と同一ピッチを保って複数形成されている。このように、モール本体部材Mに形成された前記固着ボス部6と前記係止突出部7と前記フランジ係止部8は長手方向で互いに異なる位置に形成されているので、モール本体部材Mの長手方向に沿った剛性が局部的に低下しない構造が実現される。また、フランジ係止部8の上面(係止面)は、取付基部1の下端部に、前記フランジ係止部8と反対側に設けられた下突条5の上面よりも高い位置に設けられている。また、前部ドアDのドアアウターパネル51の上端部は下方に向けて折り返されて2枚重ねとなっていて、間にドアアウターパネル補強材52が上端部に挿入されて上縁フランジ部51aを形成している。そして、図14に示されるように、前記ドアアウターパネル51の折返し部の長手方向に沿って前記フランジ係止部8の位置する部分においては、下方に向けた折返し長が、他の部分よりも部分的に長くなった係止延長部51bが形成され、前記係止延長部51bの下端が前記フランジ係止部8に当接することにより、ドアアウターパネル51に対してモール本体部材Mが所定位置を超えて上方(窓開口Bの中心B0 側)に移動するのが阻止されている。更に、この状態のときに、上縁フランジ部51aは内側連結部3の内側面(裏面)3bに当接してモール本体部材Mが下方(窓開口Bの中心B0 側と反対側)に移動するのが阻止される。
【0034】
また、図7及び図12に示されるように、内側連結部3の内側面(裏面)3b側であって、しかも車外側縁部2に近い部分には、弾性部材取付溝9を形成するための溝形成用リブ11が下方に向けて一体に突設されている。即ち、この溝形成用リブ11は、モール本体部材Mの取付基部1と車外側縁部2との間に形成されるフランジ部収容溝14を断面視で二分するようにして設けられている。この溝形成用リブ11と車外側縁部2の内側との間に、下方に向けて開口した弾性部材取付溝9が形成され、該取付溝9に後述の長尺な引寄せ弾性部材Pの基部31が挿入される。ドアアウターパネル51の上縁フランジ部51aにモール本体部材Mが取付けられたとき、引寄せ弾性部材Pが弾性変形して元の形状(二点鎖線で示す)に戻ろうとする反力(弾性復元力)によって、取付基部1が上縁フランジ部51aの車内側面に引き寄せられて圧接する。上述の作用を奏させるために、引寄せ弾性部材Pの弾性リップ部32の長さは、上縁フランジ部51aに接して弾性変形を生じるのに充分な長さを有している。この結果、モール本体部材Mは、引寄せ弾性部材Pの挿入されている部分で車内側への移動が阻止されて、前記上縁フランジ部51aに取付けられる。
【0035】
このとき、引寄せ弾性部材Pは長尺なので、反発力は長手方向の広い範囲で均一に作用する。これにより、単位長さ当りの反発力が小さくても全体では充分な引寄せ力を生じ、またモール本体部材Mに局部的に変形を生じさせることがない。なお、図1、図2及び図4において17は、クリップによって窓縁モール組立体Aをドアパネル50の補強材52に固着するために、モール本体部材Mの前端部に下側に向けて突出するように一体に形成されたクリップ固定部を示す。このクリップ固着は、車外側からのモール本体部材Mの取り外しを阻止する盗難防止を主目的とするものである。
【0036】
引き続いて、モール本体部材Mの取付基部1に取付けられ、窓板Gに弾接して窓板Gの表面を清浄するためのシール部材Sについて説明する。図5、図6及び図12に示されるように、シール部材Sは、取付板部21と、該取付板部21の幅方向の両端部(取付状態では上下端部)に沿いそれぞれ一体成形された一対の(2つの)シールリップ部22とから成り、該シールリップ部22は、ゴムやTPE(熱可塑性エラストマー)等の軟質で弾力性に富む材料で成形され、取付板部21は、シールリップ部22よりも硬質で剛性を有する樹脂でシールリップ部22と一体に成形される。このように、シール部材Sは、シールリップ部22と取付板部21とが互いに物性の異なる材料の共押出成形(複合押出成形)により成形される。また、取付板部21の上端部には、押出成形時及び使用時において伸縮を防止するための帯状芯材23が、該取付板部21の長手方向に沿って連続して一体に埋設される。また、取付板部21には、モール本体部材Mに一体成形された固着ボス部6と同一ピッチでもって長手方向に長孔形状のボス部挿通孔24が形成されている。シール部材Sは、取付板部21をモール本体部材Mの取付基部1の車内側の面に当接させて、該取付板部21に一体成形された各固着ボス部6を前記取付板部21のボス部挿通孔24に挿通させ、前記固着ボス部6の先端部を熱溶着等によりかしめることによりモール本体部材Mの取付基部1に固着される。
【0037】
また、上方のシールリップ部22は、取付板部21の上端部の前記芯材23が埋設された部分に一体成形され、下方のシールリップ部22は、取付板部21の下端より僅かに上方の部分に一体成形され、いずれのシールリップ部22も長手方向が窓板Gの昇降(開閉)方向に対してほぼ直交していて、窓板Gの表面に対して先端部が窓開口Bの中心B0(図1参照)を向くような傾斜状態で接触して窓板Gとドアアウターパネル15との間をシールし、窓板Gの下降(開)時に表面に付着している水、ゴミ類が拭き取られて清浄化され、ドア内部に侵入するのが防止される。このように、シール部材Sは長手方向が窓板Gの昇降(開閉)方向とほぼ直交していて、窓板Gのほぼ全ての部分を清浄し得る。また、シール部材Sがモール本体部材Mに取付けられた状態において、上方のシールリップ部22のほぼ半分は外部から視認し得るが、この配置はデザイン的見地から自在に変更可能である。なお、シールリップ部22の窓板Gと接触する面には、ナイロンパイルの植毛等や低摩擦の滑性材25が一体的に設けられて、窓板Gが移動するときの摺動抵抗を減少させている。
【0038】
引き続いて、図5、図6及び図12を参照して、ドアアウターパネル51の上縁フランジ部51aに対してモール本体部材Mを車外側に引き寄せるように付勢した状態で取付けるための引寄せ弾性部材Pについて説明する。この引寄せ弾性部材Pは、モール本体部材Mの全長に亘って一体連続して取付けられ、モール本体部材Mの内側の空間部に形成された弾性部材取付溝9に一部が挿入された状態で車外側縁部2の内側面(裏面)に接着剤を介して固着される基部31と、該基部31に対して一体成形されて前記上縁フランジ部51aの車外側面に弾接する弾性リップ部32と、ドアアウターパネル51におけるモール本体部材Mの車外側縁部2の下端末部と対向する部分に弾接して、前記車外側縁部2の下端末部が直接ドアアウターパネル51に接触するのを防止するクッション部33との3つの部分で構成される。弾性リップ部32及びクッション部33は、弾性に富む軟質の樹脂で成形され、基部31は、弾性リップ部32及びクッション部33よりも硬質の樹脂によって、共押出成形(複合押出成形)により一体に成形される。
【0039】
次に、モール本体部材Mにシール部材Sを組み付ける方法について説明する。モール本体部材Mにシール部材Sを組み付ける前に、図10に示されるように、モール本体部材Mに引寄せ弾性部材Pを取付ける。即ち、共押出成形された引寄せ弾性部材Pをモール本体部材Mに対応した長さに切断して、切断された所定長の引寄せ弾性部材Pの弾性リップ部32の基端部上面が、モール本体部材Mの溝形成用リブ11の先端面に当接し得る程度まで基部31の一部をモール本体部材Mの弾性部材取付溝9に挿入し、この状態で、引寄せ弾性部材Pの基部31をモール本体部材Mの車外側縁部2の内側面に接着固定することによりモール本体部材Mに対して引寄せ弾性部材Pを一体に取付ける。これにより、引寄せ弾性部材Pの弾性リップ部32の全体がモール本体部材Mのフランジ部収容溝14に収容されると共に、クッション部33は先端部がモール本体部材Mの前記車外側縁部2の先端の延長上に配置される。ここで、引寄せ弾性部材Pの基部31は剛性を有しているので、モール本体部材Mに取付ける際に、不測の折れ曲がり等が生じることがなく、容易にしかも正確に行える。なお、引寄せ弾性部材Pがモール本体部材Mに取付けられたときに、弾性リップ部32の先端とモール本体部材Mの取付基部1との間隔はドアパネル50の上縁フランジ部51aの厚さよりも小さく設定されていて、これによって後述する弾性変形と反発力が得られる。
【0040】
次に、図11に示されるように、モール本体部材Mの取付基部1の外側に形成されたシール部材受入溝10にシール部材Sの取付板部21を嵌め込む。ここで、図3に示されるように、モール本体部材Mが他の部材(バックミラーのブラッケット41及び車体パネルのセンターピラー55)と干渉する前側の長さL1 の部分及び後側の長さL2 の部分は、予め取付基部1が部分的に存在しない形に形成されて干渉回避部15,16となっていて、これらの干渉回避部15,16には前記シール部材Sは取付けられない。このため、長尺のシール部材Sは、モール本体部材Mの全長よりも短くなっている。
【0041】
そして、前記嵌込み時において、モール本体部材Mの取付基部1の外側に突出された各固着ボス部6を、シール部材Sの取付板部21の長孔形状のボス部挿通孔24に挿通させる。このようにして、モール本体部材Mのシール部材受入溝10に嵌め込まれたシール部材Sの取付板部21の下端部は、図5及び図13に示されるように、長手方向に沿って複数箇所においてモール本体部材Mの取付基部1に一体に設けられた係止突出部7と係止する。このため、一旦モール本体部材Mのシール部材受入溝10に嵌め込まれたシール部材Sの取付板部21は嵌込み状態が維持されて、仮止めされるので、後工程の固着ボス部6のかしめ作業が容易となる。その後に、シール部材Sの取付板部21から突出している固着ボス部6の突出部分を加熱して軟化させ、該ボス部6の突出方向に力を加えて突出高さを低くすると共に径方向に拡大させるように塑性変形する熱溶着(「熱加締」ともいう)によりかしめて径の拡大部6aに変形させると、図12に示されるように、モール本体部材Mの取付基部1に対してシール部材Sは取付板部21の下端面がモール本体部材Mの下突条5の上面に当接した状態で、前記拡大部6aにより複数箇所で固着される。前記熱溶着により、固着ボス部6の突出高さは低くなるので、シールリップ部22の弾性変形に支障を来さない。なお、前記熱溶着には、加熱した押型を用いる方法の他に、超音波溶着、振動溶着等の適宜の方法を選択して使用できる。また、前記拡大部6aの成形を容易にするために、ボス部6をチューブ状に成形しておくこともある。また、モール本体部材Mを金属の軽合金で形成したものでは、固着ボス部6に振動圧着工具等を押し付けて常温で塑性変形させて拡大部を形成することにより固着させる。更に、ボス部6をチューブ状にして突出高さを取付板部21よりやや低くしておいて、ボス部挿通孔の径よりも大きい頭部径を有するタッピングスクリュー等を使用して固着することもできる。前記ボス部等の固着に代えて、モール本体部材Mの取付基部1とシール部材Sの取付板部21との間に点在状に接着剤や粘着テープを配して固着してもよい。この場合には、窓板Gの側に突出する部分が形成されないので、例えば窓板Gと取付基部1の間のスペースが小さいときに有利である。なお、引寄せ弾性部材Pとシール部材Sの取付順序は特に限られるものではなく、それらの各形状、その他の理由により適宜変更可能である。
【0042】
これにより、直線状のモール本体部材Mにシール部材Sと引寄せ弾性部材Pとが一体に組み付けられた窓縁モール組立体Aが完成し、上記の状態で、ドアアウターパネル51の上縁フランジ部51aに取付けられる。
【0043】
そして、上記した窓縁モール組立体Aは、以下のようにして、窓開口Bの下端縁に沿って取付けられる。即ち、窓板Gが全開となっている窓開口B内に窓縁モール組立体Aを配置しておいてモール本体部材Mを下方に押し付けることにより、ドアアウターパネル51の上縁フランジ部51aに押し込む。この押し込みにより、モール本体部材Mは、前側ではドアパネル50との、また後側ではセンターピラー55との干渉がそれぞれ回避された状態で、モール本体部材Mのフランジ部収容溝14に前記上縁フランジ部51aが挿入されて、モール本体部材Mの車外側縁部2の内側面に接着固定された引寄せ弾性部材Pの弾性リップ部32及びクッション部33が弾性変形して、上縁フランジ部51aの外側面及びドアアウターパネル51にそれぞれ弾接する。これにより、上縁フランジ部51aの車外側面に対する弾性リップ部32の元の形状(二点鎖線で示す)に戻ろうとする弾接力F2 の反力(弾性復元力)及び窓板Gに対するシール部材Sのシールリップ部22の弾接力F1 の反力(弾性復元力)によって、モール本体部材Mの全体がドアパネル50に対して車外側Y2 に引き寄せられる。この結果、モール本体部材Mの取付基部1が前記上縁フランジ部51aに圧接されて、窓縁モール組立体Aは、クリップ等の取付具を特に使用することなく、窓開口縁を構成するドアパネル50の上縁フランジ部51aに取付けられる。
【0044】
また、モール本体部材Mの取付基部1の下端部に車外側に向けて一体成形された複数のフランジ係止部8は、引寄せ弾性部材Pの弾性リップ部32を大きく弾性変形させた状態でモール本体部材Mが最奥側まで押し込まれて、上縁フランジ部51aの先端がフランジ部収容溝14の底、即ち内側連結部3の内側面(裏面)3bにほぼ当接する位置になったとき、上縁フランジ部51aの係止延長部51bを通過する。これにより、モール本体部材Mのフランジ係止部8と前記係止延長部51bとが互いに係止して、窓縁モール組立体Aが窓開口Bの中心側B0 に向けて移動するのが阻止される。
【0045】
このように、引寄せ弾性部材Pの弾性リップ部32が上縁フランジ部51aに弾接して弾性変形して生ずる弾性復元力と、シール部材Sのシールリップ部22が窓板Gに弾接して生ずる弾性復元力との相乗により、窓縁モール組立体Aを構成するモール本体部材Mの取付基部1は、上縁フランジ部51aの内側面(車内側側面)に引き寄せられて圧接され、この状態が維持される。また、窓縁モール組立体Aは、モール本体部材Mのフランジ係止部8と、前記係止延長部51bとが互いに係止されて、前記弾性復元力により窓開口縁(ドアパネル50の上縁フランジ部51a)に取付けられた窓縁モール組立体Aが窓開口Bの車内側Y1 、車外側Y2 及び窓開口Bの中心側B0 に向けて移動するのが阻止される。また、窓縁モール組立体Aは、窓開口縁に取付けられたとき、シール部材Sのシールリップ部22が窓板Gに接触して弾性変形し(図12ないし図14において二点鎖線で示される位置から実線で示される位置に変形)、元の形に戻ろうとする反発力が作用して、モール本体部材Mの取付基部1を車外側に向けて上縁フランジ部51aに押し付ける作用をするので、窓縁モール組立体Aは、車内側への移動やズレが更に効果的に防止され、取付安定性が向上する。
【0046】
更に、図12ないし図14に示されるように、モール本体部材Mの内側連結部3の裏面(内側面)3bに破線で示す凹溝14aを長手方向に連続して一体に形成しておき、前記上縁フランジ部51aが嵌まり込むようにしておくと、車内側と車外側へのズレや移動が更に確実に防止される。
【0047】
以上の通り窓縁モール組立体Aは、車体パネルに取付けられて使用されている間は、シール部材Sにも引寄せ弾性部材Pにも、これらを剥がそうとする力は作用しないので、安定した固着が得られる。一方、窓縁モール組立体Aが不要になる等して、前記両部材S,Pをモール本体部材Mから分離しようとするときは、シール部材Sは長手方向に間隙を保って固着されているので、剥がす方向に力を加えると、ボス部挿通孔24が拡大変形したり、ボス部6の径の拡大部6aが破損するなどして容易に分離される。また、タッピングスクリューで固着してあるときはこれを外せばよい。また、引寄せ弾性部材Pは基部31が硬質材料で形成されているので、基部31に剥がす方向の力を加えればこの力が固着部に直接作用して容易に分離することができる。
【0048】
また、弾性変形された引寄せ弾性部材Pのクッション部33は、モール本体部材Mの車外側縁部2の先端とドアアウターパネル51との間に形成された隙間に配置されて、窓縁モール組立体Aの窓開口縁への取付け時、及び使用時に前記車外側縁部2の先端がドアアウターパネル51に直接接触して表面の塗装面を傷付けるのを防止する。また、前記隙間が塞がれて当該部分における空気の流入・流出が防止されるために、走行中における異音の発生がなくなると共に窓開口縁の装飾性も高まる。
【0049】
そして、窓開口B内において窓板Gを昇降動させると、窓縁モール組立体Aを構成するシール部材Sのシールリップ部22は弾性変形して窓板Gの表面に接触しているために窓板Gとの間をシールし、また窓板Gの表面の水、ゴミ類は、拭き取られて清浄される。
【0050】
また、窓縁モール組立体Aを窓開口Bの周縁に取付けた状態において、この窓縁モール組立体Aが窓開口Bの中心B0 に向けて移動するのを防止する手段として、ドアアウターパネル51に係止延長部51bを設けると共にモール本体部材Mにフランジ係止部8を設けて両者を係止させる構成にしたが、以下の手段も可能である。即ち、モール本体部材Mのガスアシスト射出成形時において、取付基部1の長手方向に沿った複数箇所に係止開口8a(図7及び図14参照)を成形しておいて、同図で二点鎖線で示されるように、前記係止延長部51bの下端部を切り起しにより前記係止開口8aの側に突出させて、該係止開口8aの下内壁面に係止させる構成にしてもよい。この構成では、前記フランジ係止部8を設ける必要がなくなる。
【0051】
また、前記干渉回避部15,16、前記フランジ係止部8或いは前記係止開口8aは、モール本体部材Mの射出、ダイカスト、チクソ成形時に一体に成形可能であるために、後加工を必要とせず成形コストが嵩むことはない。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係る窓縁モール組立体によれば、モール本体部材が射出成形で形成されているので、長手方向の一部に車体パネル及び/又はドアパネルの構成部材の少なくともいずれか一方と干渉するのを回避する干渉回避部を含めて全体が一体成形されているので、干渉回避部を形成するための別途の追加工程をしない。また、モール本体部材の内側連結部内には前記射出成形の際に前記干渉回避部を含めて長手方向の全長に亘って空洞部が成形され、モール本体部材がパイプ状をなしているので剛性を高めている。また、モール本体部材の内側連結部の裏面には前記干渉回避部を含めてリブが全長に亘って形成されていて剛性を高めている。従ってこれらの組み合わせにより、取付基部が欠落状に形成された干渉回避部においてもモール本体部材は十分な剛性を維持し、更に干渉回避部が形成された端末部分にクリップ固定部がモール本体部材と一体に形成されているので、窓縁モール組立体がドアに取付けられた後にはクリップなどでドアパネルに固定され、安定した取付状態が維持される。
【0053】
また、モール本体部材とシール部材とを組み立てて形成されているので、同一のモール本体部材に対して異なる形状のシール部材を組み立てたり、その逆の組み立ても可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る窓縁モール組立体Aが装着された窓開口Bを有する自動車の前部ドアDの部分の正面図である。
【図2】 窓縁モール組立体Aの正面図である。
【図3】 同じく平面図である。
【図4】 窓縁モール組立体Aを構成するモール本体部材Mの背面図である。
【図5】 窓縁モール組立体Aの部分斜視図である。
【図6】 同じく分解斜視図である。
【図7】 モール本体部材Mの部分斜視図である。
【図8】 図4のX4 −X4 線拡大断面図である。
【図9】 図4のX5 −X5 線拡大断面図である。
【図10】 モール本体部材Mに引寄せ弾性部材Pを取付ける状態を示す断面図である。
【図11】 モール本体部材Mにシール部材Sを取付ける状態を示す断面図である。
【図12】 図1及び図4(但し、シール部材Sが取付けられていると仮定した場合)のX1 −X1 線拡大断面図である。
【図13】 図1及び図4のX2 −X2 線拡大断面図である。
【図14】 図1及び図4のX3 −X3 線拡大断面図である。
【符号の説明】
A:窓縁モール組立体
B:窓開口
G:窓板
M:モール本体部材
P:引寄せ弾性部材
S:シール部材
1:モール本体部材の取付基部
2:車外側縁部
3:内側連結部
3a:空洞部
6:固着ボス部
6a:拡大部
8:フランジ係止部
9:弾性部材取付溝
10:シール部材受入溝
11:溝形成用リブ
14:フランジ部収容溝
15,16:干渉回避部
17:クリップ固定部
21:取付板部
22:シールリップ部
24:ボス部挿通孔(固着孔)
31:引寄せ弾性部材の基部
32:弾性リップ部
33:クッション部
50:ドアパネル(車体パネル)
51:ドアアウターパネル
51a:上縁フランジ部

Claims (7)

  1. 射出成形により長尺に形成されたモール本体部材と、前記モール本体部材とは別途に押出成形により作られた長尺なシール部材との組立体から成り、窓板を備える車体のドアパネルの窓開口縁の少なくとも下縁を形成するフランジ部に取付けられる窓縁モール組立体であって、
    前記モール本体部材は、ドアパネルの前記フランジ部に取付けられたときに前記フランジ部の車内側に位置する略板状の取付基部と、前記フランジ部の車外側に位置する車外側縁部と、前記フランジ部の先端側に位置して前記取付基部と前記車外側縁部とを前記窓開口の中心側で一体に連結する内側連結部とが硬質材料からガスアシスト射出成形によって一体に形成されると同時に前記内側連結部の内部に長手方向に連続する空洞部が設けられて、前記取付基部と車外側縁部と内側連結部とで内部に前記フランジ部を収容可能なフランジ部収容溝が形成され、
    前記内側連結部の裏面には、前記フランジ部よりも車外側の位置から前記フランジ部収容溝内に向けて突出するリブが全長に亘ってモール本体部材と一体に形成されて、前記リブと前記車外側縁部との間に弾性部材取付溝が形成され、
    前記取付溝には、基部と前記基部と一体成形されて前記車外側縁部の先端とドアパネルの隙間を塞ぐクッション部を有する押出成形された弾性部材の基部が前記取付溝内に全長に亘って挿入固着され、
    前記シール部材は、前記モール本体部材の取付基部の車内側に取付けられる取付板部と、前記取付板部よりも軟質で弾力性を有する材料により前記取付板部と一体的に形成され、前記フランジ部に取付けられたときに窓板表面に弾接するシールリップ部とから成る押出成形体であり、
    前記モール本体部材の取付基部の車外側には、長手方向に所定の間隔を保って複数の係止部と複数の係止孔の少なくとも一方が前記フランジ部と係合可能に形成され、前記取付基部の車内側には前記係止部と係止孔の位置とは異なる位置に長手方向に間隔を保って前記シール部材の取付板部を固着する複数の固着部が形成され、前記シール部材の取付板部が前記取付基部に嵌め合わされた状態で前記固着部により固着され、
    前記モール本体部材の長手方向の端末部には、前記取付基部がドアパネル又はドアパネルの構成部材と干渉するのを回避する為の干渉回避部が前記取付基部の下端側の一部に欠落状に形成されると共に、前記端末部分にはこの端末部分を別途のクリップでドアパネルに固定するクリップ固定部がモール本体部材と一体に下側に向けて突出して形成されていることを特徴とする窓縁モール組立体。
  2. 前記モール本体部材の取付基部には、
    前記取付基部の窓開口中心側において前記内側連結部から窓板側に向けて突出する上突条と、
    前記取付基部の窓開口中心側と反対側において窓板側に向けて突出する下突条とがそれぞれ形成されて、
    上下の各突条の間に凹状のシール部材受入溝が形成され、
    前記シール部材受入溝に前記シール部材の取付板部が嵌め合わされた状態で前記取付基部に固着されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の窓縁モール組立体。
  3. 前記下突条の先端側に、モール本体部材の取付基部との間で前記シール部材の取付板部を受入れ可能な所定の間隔を保ち、かつ窓開口の中心側に向けて突出する複数個の係止突出部が長手方向に所定の間隔を保って一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の窓縁モール組立体。
  4. 前記複数の固着部は窓板側に向けて突出する複数の固着ボス部で形成され、シール部材の取付板部には、前記固着ボス部に対応する位置に複数の固着孔が形成され、
    前記シール部材は、前記固着孔に対する前記固着ボス部の嵌合により位置決めされて、前記固着ボス部の先端部に突出方向と直交する方向に拡大部が形成され、前記拡大部によりシール部材の取付板部がモール本体部材の取付基部に固着されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の窓縁モール組立体。
  5. 前記フランジ部に係合可能な前記係止部が、取付基部と一体に形成され前記取付基部の下端側の前記フランジ部収容溝側から前記フランジ部収容溝に向けて突出する複数個のフランジ係止部及び前記取付基部に形成された係止開口の少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の窓縁モール組立体。
  6. 前記係止突出部と前記係止部とは長手方向で異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の窓縁モール組立体。
  7. 前記固着ボス部と前記係止突出部と前記係止部とは長手方向で互いに異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の窓縁モール組立体。
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