JP3945634B2 - 床構造体支持具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家屋の床構造体としての土台等の横架材を水平且つ所望の高さ位置に簡単に支持することが可能な床構造体支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造家屋の一般的な基礎構造は、図7に示すように基礎部材としての基礎コンクリート1上に間隔を存して通気用パッキン2を多数載置し、これらの通気用パッキン2上に土台としての横架材3を載置し、当該横架材3のボルト孔3a、及びボルト孔3aの位置に配置されている通気用パッキン2のボルト孔2aに基礎コンクリート1に垂設した基礎ボルト4を貫通させてナット6により強固に締付固定して構築されている。通気用パッキン2は、基礎コンクリート1と横架材3との間に隙間gを設けて床下の通気性(換気性)を確保するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
家屋の基礎構造において横架材3は、水平に設置することが極めて重要であり、基礎コンクリート1の上面(天端)1aに通気用パッキン2を介して横架材3を載置する従来構造においては、基礎部材としての基礎コンクリート1の上面1aを水平に且つ滑らかに形成する所謂天端均しが必要不可欠である。また、横架材3のボルト孔3aを貫通する基礎ボルト4は、上面1aに対して垂直に設置することが必要である。このため、基礎コンクリート1の築造に非常に手間が掛かり、且つ熟練を要する。
【0004】
また、通気用パッキン2は、基礎コンクリート1の上面1aに載置するために施工性が悪く、多数配置されている通気用パッキン2全体を水平に、且つ正確な高さに位置決めすることが極めて困難である。更に、経年変化に伴い通気用パッキン2が収縮してガタ付いたり、基礎ボルト4により横架材3と共締め固定されていない箇所における通気用パッキン2が振動等により位置ずれしたり、場合によっては脱落する虞もある。
【0005】
更に、基礎ボルト4が基礎コンクリート1の中央からずれた位置に設置されている場合には、横架材3のボルト孔3aが中心位置からずれて端寄りに開けられることとなり、強度の低下を来す虞がある等の問題もある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、家屋の基礎構造における床構造体としての横架材を水平に且つ所望の高さに容易に位置決め支持することができる床構造体支持具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に係わる床構造支持具は、基礎部材上に設置され、前記基礎部材に固定可能な基板と、前記基板の中央部から上方に向けて延び、前記横架材を上下の貫通する孔内に挿入可能な第1ねじロッドと前記第1ねじロッドに螺合して取り付けられ、前記第1ねじロッドに沿って昇降することにより、前記横架材を所望の高さ位置にて水平に支持すべく載置可能な板状の横架材受と、前記横架材受の前記上面に前記第1ねじロッドを囲繞する状態で、前記横架材受と一体的に立設され、前記第1ねじロッドとともに前記横架材の前記孔内に配置可能であるとともに、前記横架材受から前記第1ねじロッドの上端を越えて上方に延びる管状の継手と、前記継手の上端部に設けられた雌ねじ部と、前記横架材の前記孔内に挿入可能であって、前記雌ねじ部に螺合される下端部及び前記横架材の上面から突出する上端部を有し、前記第1ねじロッドとは互いに逆ねじとなる第2ねじロッドと、前記第2ねじロッドの上端部に一体若しくは螺合して取り付けられた押圧体を含み、この押圧体を使用することにより前記横架材受との間にて前記横架材を挟み込んで締付け固定する固定手段とから成ることを特徴とする。
【0007】
請求項1の床構造体支持具によれば、基礎部材に基板を載置して固定し、横架材受を前記基礎部材から所定の高さ位置に設定し、第1ねじロッド、継手及び第2ねじロッドを横架材の孔に挿通して横架材受上に横架材を載置する。これにより、前記横架材を前記基礎部材に水平に且つ所望の高さ位置に簡単に支持することが可能である
【0008】
第2ねじロッドが継手に対して昇降自在とすることで、横架材の高さ寸法に応じて固定手段の高さ位置を容易に調整することができる。
更に、第1及び第2ねじロッドは互いに逆ねじであるので、横架材の高さを再調整するため、横架材受がその高さ位置を第1ねじロッドに沿って上昇させるべく継手とともに一方向に回転されると、第2ねじロッドもまた継手の上端部から抜け出る方向、つまり、固定手段の押圧体の締付けが緩む方向に上昇する。それ故、この後、横架材受の回転が継続されれば、第2ねじロッド及び固定手段は横架材受と一緒に供回りし、横架材受と固定手段との間に横架材を挟み込んだままの状態で、横架材の高さの再調整が可能となる。
【0009】
上述したように横架材の高さ調整の際には、横架材受が回転されることから、横架材受は、円板状をなしているのが好ましく(請求項2)、そして、第1ねじロッドのねじピッチは、前記第2ねじロッドのねじピッチよりも大であるのが好ましい(請求項3)
具体的には、横架材受はその下面に溶着され、第1ねじロッドと螺合するナットを更に含んでいる(請求項4)
【0013】
請求項に係わる床構造体支持具の固定手段は、内周面が前記第2ねじロッドの上端部を囲み且つ下向きに先細状となる雌テーパ面に形成され、その下面にて前記横架材の上面に押し付けられるアウタリングと、外周面に前記雌テーパ面と合致する雄テーパ面を有し、前記第2ねじロッドを貫通させて前記アウタリングに嵌合される縮径可能なインナリングと、前記第2ねじロッドの上端部に前記インナリングよりも上方に位置して螺合された前記押圧体としてのナットと、前記ナットと前記インナリングとの間に挟み込まれ、前記アウタリングにおける前記雌テーパ面の小径側に前記インナリングを押圧して縮径させて前記第2ねじロッドに締付ける一方、前記アウタリングの前記下面を前記横架材の上面に押圧するバネ部材とから成る
【0014】
インナリングは、第2ねじロッドの上端部が挿通された状態で、同じく第2ねじロッドの上端部を囲んでいるアウタリングに嵌合され、そして、インナリングの大径側の上端面がバネ部材によりにアウタリングに対し、その雌テーパ面の小径側に押圧され、これにより、アウタリングは横架材の上面に押圧される。また、インナリングはアウタリングの雌テーパ面押圧されることで縮径して前記第2ねじロッドを締め付け、当該位置に固定される。これにより、横架材受に横架材が固定される。横架材が木痩せ等により収縮すると、これに伴いバネ部材によりインナリングが横架材側に押されてアウタリングを前記横架材に押し付けると共に縮径し、前記第2ねじロッド固定される。これにより、横架材が木痩せ等により収縮しても横架材受に前記横架材を押し付けて固定することができる。
【0015】
請求項に係わる床構造体支持具の固定手段は、第2ねじ部材の上端に一体に形成された前記押圧体としての頭部と、前前記頭部と前記横架材の上面との間に挟み込まれる平ワッシャとからなる。このような固定手段であっても、請求項5の固定手段と同様な機能が発揮される。
【0019】
【発明の実施の形態】
先ず、以下に、床構造体支持具の基本的な構造について図面により詳細に説明する。
図1中、図7に示す構成部材と同一部材には同一符号を付してある。床構造体支持具10は、基板11と、基端が基板11に固定されたボルト12と、横架材3を載置して所望の高さ位置に水平に支持する横架材受13と、ねじ部材としての継手15とボルト16、及び横架材3を横架材受13に固定する固定部材20とにより構成されている。
【0020】
基板11は、図2に示すように厚肉の鋼板(鉄板)により円板状に形成されており、上面中央にボルト12の基端が垂直に溶着固定されている。基板11のボルト12の周りには半径方向に延びる長孔11aが周方向に複数例えば、3個等配されて設けられている。これらの長孔11aは、基礎コンクリート1に設置されている基礎ボルト4が挿通可能とされている。これにより、図示のように基礎ボルト4が2点鎖線で示す基礎コンクリート1の中心からずれた位置に設置されている場合でも基板11の中心即ち、ボルト12の中心を基礎コンクリート1の中心に合致させることが可能となり、横架材3の中心位置にボルト孔3aを開けることができる。ボルト12は、先端から基端まで全長に亘りねじが刻設されている。
【0021】
横架材受13は、厚肉の鋼板(鉄板)により円板状に形成されており、中央にボルト12が僅かな間隙を存して貫通するボルト孔13aが穿設され、下面のボルト孔13aの開口端にボルト12と螺合するナット14が溶着されている。これらのボルト孔13aとナット14とにより横架材受13のねじ孔が構成され、横架材受13は、当該ねじ孔を介してボルト12に螺合して昇降自在とされ、所望の高さ位置に調節可能とされる。横架材受13は、支持すべき横架材3の幅と略同じ大きさ(外径)とされており、当該横架材3を確実に載置して水平に支持することが可能とされている。なお、図1に示されるように横架材受13は横架材3の幅よりも若干短い外径を有していてもよい。
【0022】
尚、ナット14は、横架材受13と別体としても良いが、図示のように溶着して一体とすることで使い勝手がよい。また、横架材受13の板厚が厚い場合にはボルト孔13aの内面に雌ねじを刻設してねじ孔とし、ボルト12に直接螺合させるようにしても良い。
継手15は、内径がボルト12よりも僅かに大径の厚肉の鋼管とされ、上下両端部15a、15bが縮径されて内周面に夫々雌ねじ15a’、15b’が刻設されている。下端部の雌ねじ15b’にはボルト12が螺合可能とされている。ボルト16は、継手15の上端の雌ねじ15a’に昇降自在に螺合され、継手15から上方への突出長さが所望の長さに調節可能とされている。
【0023】
固定部材20は、横架材受13に載置した横架材3を固定するためのもので、アウタリング21、インナリング22、ワッシャ23、23、バネ部材としてのコイルスプリング24及び固定用ナット25から成る。アウタリング21は、鋼板(鉄板)により例えば、円形状に形成され、中央にボルト16が貫通し、図中下端から上端に向かって僅かにテーパ状をなして拡径するテーパ孔21aが穿設されている。このアウタリング21は、テーパ孔21aの小径端側の端面が横架材3の上面との当接面とされる。
【0024】
インナリング22は、ばね性を有し、ボルト16が僅かな間隙を存して貫通可能な薄肉の略截頭円錐筒形をなし、外周面がテーパ孔21aと嵌合するテーパ面とされ、且つ周壁に軸方向に小径端から大径端までスリット(図示せず)が設けられて縮径可能とされ、内周面に図中小径端から大径端方向にボルト16の挿通(移動)を可能(ボルト16に対して小径端側が前進する方向に移動可能)とし、反対方向への移動を阻止する係止爪22aが周方向に沿い、軸方向に複数例えば、2段刻設されている。このインナリング22は、テーパ孔21aに嵌合され、且つ自由径の状態において大径端がテーパ孔21aの上端から僅かに突出している。
【0025】
コイルスプリング24は、ワッシャ23、23を介してインナリング22の大径端と固定用ナット25との間に縮設され、アウタリング21のテーパ孔21aにインナリング22を押し込む方向にばね力を付与する。尚、バネ部材としてコイルスプリング24に代えて皿バネを使用してもよい。
以下に作用を説明する。
【0026】
先ず、作業者は、図1に示すように床構造体支持具10の基板11の何れかの長孔11aに基礎ボルト4を挿通し、ボルト12の中心が基礎コンクリート1の中央に位置するように位置決めして基礎コンクリート1上に基板11を載置し、ナット6により固定する。これにより、基礎ボルト4が基礎コンクリート1の中心からずれた位置に設置されている場合でもボルト12の中心を基礎コンクリート1の中心に合致させることが可能となる。従って、横架材3の中心位置にボルト12が挿通するボルト孔3aを開けることができ、当該横架材3の強度の低下が抑えられる。
【0027】
次いで、作業者は、横架材受13を回して基礎コンクリート1の上面1aから当該横架材受13の上面までの高さを所定の高さに設定した後、継手15を回して下降させて下端面を横架材受13の上面に締め付けて固定する。横架材受13と継手15は、ダブルナットの効果によりボルト12に強固に固定される。これにより、基礎コンクリート1上に横架材受13を水平に、簡単且つ正確に位置決めすることができる。また、基礎コンクリート1の上面1aを水平且つ平坦にする所謂天端均し作業が不要となり、施工が容易となる。このようにして、作業者は、基礎コンクリート1に設置されている各基礎ボルト4の位置に床構造体支持具10を設置し、2点鎖線で示すように横架材3の各ボルト孔3aに各継手15及びボルト16を挿通し、各横架材受13上に横架材3を載置する。これにより、横架材3が基礎コンクリート1上に水平に且つ所定の高さに簡単且つ水平に位置決め設置される。
【0028】
この状態において横架材3の下面は、基礎コンクリート1の上面1aと床下の通気(換気)に必要な間隙を存して対向している。従って、通気用パッキンが不要となり、しかも、横架材3の全長に亘り基礎コンクリート1の上面との間に通気用の間隙が形成され、床下の通気が極めて良好となる。
次に、作業者がボルト16を回し、横架材3からのボルト16の突出長さを横架材3の高さに応じて調整するそして、ボルト16の突出部に図示のように固定部材20のアウタリング21、インナリング22を取り付け、ワッシャ23、コイルスプリング24、ワッシャ23を介して固定用ナット25を螺合する。固定用ナット25を締め付けると、コイルスプリング24が縮設され、そのばね力によりインナリング22がアウタリング21のテーパ孔21aに押し込まれ、これに伴い当該インナリング22がアウタリング21を押圧しながら縮径して係止爪22aがボルト16の外周面のねじに食い込み、逆方向への移動を阻止して当該位置にアウタリング21を固定する。これにより、横架材3が横架材受13に常時押圧固定される。また、コイルスプリング24のばね力により、固定用ナット25の緩みが防止される。
【0029】
インナリング22は、ボルト16に対して小径端側が前進する方向(図中下方)に移動可能とされていることで、経年変化により横架材3が木痩せすると、これに伴いインナリング22がコイルスプリング24のばね力によりアウタリング21を押圧しながら移動し、係止爪22aによりばね力と釣り合った位置に係止固定される。これにより、木痩せに伴う横架材3のガタ付きや、ナット24の緩み等が防止される。このようにして固定部材20が横架材受13に横架材3を固定する。
【0030】
また、図1に2点鎖線で示すように横架材3のボルト孔3aに座ぐり穴3を設け、ボルト16の上端を横架材3の上面よりも僅かに低く設定して、座り穴3内に固定部材20を収納するようにしてもよい。
また、アウタリング21の下面に係止爪を周方向に沿って複数突出形成し、横架材3の上面に係止するようにしても良い。これにより、ボルト孔3aがボルト16に対して多少大きめの孔であってもアウタリング21の横ズレを防止することができる。更に、固定部材20に代えてワッシャ或いはスプリングワッシャと固定用ナット25により横架材3を固定するようにしても良い。
【0031】
図3は、床構造体支持具の他の基本構造を示す。
図3の床構造体支持具30は、横架材3を固定する固定部材として長尺のナット31を使用したものである。ナット31は、内径がボルト12よりも僅かに小径の厚肉鋼管の内周面に全長に亘りボルト12と螺合する雌ねじ部31aが刻設されており、上端に平ワッシャを兼ねた板状のフランジ部31bと、当該フランジ部31bの上面にレンチ等で銜えて回すための多角形部例えば、六角部31cとが一体に設けられている。また、ボルト12には横架材受13の下側にロックナット32が螺合されている。
【0032】
この床構造体支持具30は、2点鎖線で示す基礎コンクリート1上に載置されて、基板11が基礎ボルト4にナット6により固定され、横架材受13が所定の高さ位置に位置決めされ、ロックナット32が締め付けられて固定される。次いで、横架材3のボルト孔3aにボルト12を挿通させながら横架材受13上に当該横架材3が載置され、ボルト孔3aの上方からナット31が挿入されてボルト12に螺合され、六角部31cにより締め付け固定される。これにより、横架材3が基礎コンクリート1上に設置される。
【0033】
尚、ナット31は、六角部31cに代えてフランジ部31bの上面に小孔を離隔して2個設け、これらの小孔に係合する2つの突起を有する冶具により締め付けるようにしても良い。このようにすると、横架材3のボルト孔3aの上部を僅かに座ぐるだけで、ナット31のフランジ部31bを横架材3の上面と面一にし、又は上面よりも低くすることができ、横架材3の強度の低下を押さえることができると共に作業性の向上が図られる。
【0034】
図4は、本発明に係る床構造体支持具の第の実施形態を示す。
この第1の実施形態を説明するにあたり、前述した基本構造の床構造支持具の構成要素と同様な構成要素には同一の参照符号が付されている。
図4の床構造体支持具35は、基端が基板11の上面中央に固定されて設されたボルト(第1ねじロッド)36に昇降自在に螺合された横架材受13と、ボルト(第2ねじロッド)16と、固定手段としての固定部材20とを備えている。横架材受13の下面には、ボルト孔13aの下開口端にボルト36と螺合するナット37が溶着され、その上面にはボルト孔13aの上側開口端に継手38の下端が溶着されている。継手38は、内径がボルト36よりも僅かに大径の厚肉の鋼管とされ、上部38aが縮径されて内周面にボルト16と螺合する雌ねじ部38a’が刻設されている。そして、ボルト36のねじ部36aとボルト16のねじ部16aとは互いに逆ねじとされている。例えば、ボルト36のねじ部36aが左ねじ、ボルト16のねじ部16aが右ねじとされている。従って、ナット37の雌ねじ部も左ねじである。また、下側のボルト36のねじ部36a及び上側のボルト16のねじ部16aピッチは互いに異なり、ボルト36のねじ部36aのピッチは、ボルト16のねじ部16aピッチよりも大き
【0035】
この床構造体支持具35は、2点鎖線で示す基礎コンクリート1上に載置されて、基板11が基礎ボルト4にナット6により固定され、横架材受13が所定の高さ位置に位置決めされ、ロックナット39が締め付けられて固定される。次に、作業者は、ボルト16を回してその上部を横架材3の上方に突出させ、固定部材20のアウタリング21、インナリング22を取り付け、ワッシャ23、コイルスプリング24、ワッシャ23を介して固定用ナット25を締め付け、横架材3を横架材受13に押圧固定する。尚、横架材3のボルト孔3aは、座ぐり穴としてもよい。また、固定部材としては、固定部材20に代えて単にワッシャとナットを使用してもよい。
【0036】
ところで、地盤の変化例えば、地盤沈下により基礎コンクリート1が沈下した場合、これに伴い横架材3が下降し、従って、当該横架材3の高さを再調整することが必要となる。このような場合には、横架材受13に溶着されたナット37を右に回すことで当該横架材受13がボルト36に対して上動(上昇)し、横架材3を押し上げる。この際、横架材3を締め付けているボルト16及び固定用ナット25が右ねじであるので、ボルト16が右回転し、横架材3の上面に対するアウタリング21の締付けが僅かに緩むが、しかしながら、ボルト16は直ちに横架材受13と一体に回転する継手38と一緒に供回りし、アウタリング21の締付けが必要以上に緩むことがない。また、ボルト36は、ねじ部36aのピッチが大きく設定されていることで、横架材受36を僅かに回転させるだけで大きく上動させることができ、作業性の向上が図られる。尚、下側のボルト36を左ねじ、上側のボルト16を右ねじとしたが、これとは反対に、下側のボルト36を右ねじ、上側のボルト16を左ねじとしてもよい。
【0037】
図5は、本発明に係る床構造体支持具の第の実施形態を示す。第2の実施形態における床構造体支持具40、図4に示す第の実施形態ボルト16及び固定部材20に代えてボルト41を使用している。即ち、横架材3のボルト孔3aの上方から平ワッシャ42を通じてボルト41を挿入し継手3のねじ部38a’に螺合させることで、平ワッシャ42を介して横架材3を締め付け固定する。これにより横架材3を簡単に固定することができ、部品点数の低減が図られる。また、作業性が向上する。尚、横架材3のボルト孔3aは、座ぐり穴としても良い。
【0038】
図6は、本発明の実施形態ではないが、参考例としての床構造体支持具を示す
図6の床構造体支持具45は、基板11の上面中央に厚肉の鋼管(以下「支柱」という)46の下端が溶着されて垂設されており、上部46aが僅かに縮径されて内周面に雌ねじ部46a’が設けられている。この雌ねじ部46a’は、例えば、左ねじとされている。
ボルト47は、長尺とされ、中央部47cが角形(例えば、4角形)とされてレンチ等により銜えて回転可能とされ、下部47aが支柱46の上部46aの雌ねじ部46a’と螺合する左ねじ47a’とされ、上部47bが右ねじ47b’とされている。そして、下部47aの左ねじ部47a’のピッチが上部47bの右ねじ部47b’のピッチよりも大きくされている。このボルト47は、下部47aが支柱46の雌ねじ部46a’に螺合され、支柱46に対して昇降自在とされると共にロックナット48により支柱46に固定可能とされている。ロックナット48は、ハンドル49が溶着されており、当該ハンドル49により容易に回転し得るようになっている。
【0039】
横架材受13は、ナット14によりボルト47の上部47bに昇降可能に取り付けられていると共に、ロックナット50によりボルト47に固定可能とされている。ロックナット50は、ハンドル51が溶着されており、当該ハンドル51により横架材受13を容易に回転し得るようになっている。そして、ボルト47の上部に固定部材20が装着される。
上記構成の床構造体支持具45を使用する場合、作業者は、2点鎖線で示す基礎コンクリート1上に基板11を載置して基礎ボルト4にナット6により固定した後、ボルト47を回して基礎コンクリート1の上面からボルト47の上端までの全高を決め、支柱46に対してボルト47をロックナット48により固定する。次に、作業者は、横架材受13を所定の高さ位置に位置決めし、ボルト47に対してロックナット50により当該高さ位置に固定する。
【0040】
次いで、横架材3のボルト孔3aにボルト47の上部47bを挿通させながら横架材受13上に当該横架材3を載置する。この状態においてボルト47の上部が横架材3の上面から僅かに突出する。次に、作業者は、ボルト47の上端部にアウタリング21、インナリング22を取り付け、ワッシャ23、コイルスプリング24、ワッシャ23を介して固定用ナット25を締め付ける。これにより、横架材3が横架材受13に常時押圧固定され、且つコイルスプリング24のばね力により、ナット25の緩みが防止される。
【0041】
前述したように地盤沈下等により基礎コンクリート1が沈下して横架材3の高さを再調整する場合には、作業者は、ロックナット48、50を緩めた後、ボルト47の中央部47cをレンチで銜えて右に回す。ボルト47の右方向の回転に伴い当該ボルト47が支柱46から抜け出しながら上昇する。ボルト47の上部47bは右ねじであり、当該ボルト47の前記右方向の回転に伴い横架材受13が上昇して横架材3を押し上げる。このとき横架材3は、固定部材20により固定されている。ボルト47の下部47aの左ねじ47a'は、上部47bの右ねじ47b'よりもピッチが大きく設定されているためにボルト47を僅かに回転させることで横架材3を大きく上昇させることができる。尚、横架材3のボルト孔3aは、座ぐり穴としてもよい。また、固定部材としては、固定部材20に代えて単にワッシャとボルトを使用してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、家屋の床構造を構成する横架材を水平に且つ所望の高さ位置に簡単に支持することが可能となる。また、基礎部材としての基礎コンクリートの天端均し作業が不要となり、前記基礎コンクリートの築造が容易となり、作業性の大幅な向上が図られる。更に、前記基礎コンクリートの天端と土台との間に通気性を確保するために介在させる通気用パッキンが不要となり、作業性の向上、コストの低減等が図られる。また、構造が簡単であり、安価に提供することができる。更に、地盤沈下を受けて基礎コンクリートが沈下し、基礎コンクリートに対する前記横架材の高さ調整が再度必要になっても、この再調整を容易に行うことができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を説明するにあたり、床構造体支持具の基本構造を示す断面図である。
【図2】 図1に示す床構造体支持具の基板の平面図である。
【図3】 図1の床構造体支持具とは異なる床構造体支持具の他の基本構造を示す断面図である。
【図4】 本発明に係る床構造体支持具の第の実施形態を示す断面図である。
【図5】 本発明に係る床構造体支持具の第の実施形態を示す断面図である。
【図6】 参考例としての床構造体支持具の構造を示す断面図である。
【図7】 従来の木造家屋の床構造における基礎コンクリートと土台との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基礎コンクリート(基礎部材)
3 横架材(土台)
4 基礎ボルト
35、40 床構造体支持具
11 基
13 横架材受
16 ボルト(第2ねじロッド)
20 固定部材(固定手段)
36 ボルト(第1ねじロッド)
38 継手
41 ボルト(第2ねじロッド)
42 平ワッシャ

Claims (6)

  1. 家屋の基礎部材と床構造体としての横架材との間に所定の間隔を確保して、前記基礎部材に前記横架材を支持させる床構造体支持具において、
    前記基礎部材上に設置され、前記基礎部材に固定可能な基板と、
    前記基板の中央部から上方に向けて延び、前記横架材を上下の貫通する孔内に挿入可能な第1ねじロッドと
    前記第1ねじロッドに螺合して取り付けられ、前記第1ねじロッドに沿って昇降することにより、前記横架材を所望の高さ位置にて水平に支持すべく載置可能な板状の横架材受と、
    前記横架材受の前記上面に前記第1ねじロッドを囲繞する状態で、前記横架材受と一体的に立設され、前記第1ねじロッドとともに前記横架材の前記孔内に配置可能であるとともに、前記横架材受から前記第1ねじロッドの上端を越えて上方に延びる管状の継手と、
    前記継手の上端部に設けられた雌ねじ部と、
    前記横架材の前記孔内に挿入可能であって、前記雌ねじ部に螺合される下端部及び前記横架材の上面から突出する上端部を有し、前記第1ねじロッドとは互いに逆ねじとなる第2ねじロッドと、
    前記第2ねじロッドの上端部に一体若しくは螺合して取り付けられた押圧体を含み、この押圧体を使用することにより前記横架材受との間に前記横架材を挟み込んで締付け固定する固定手段と
    を具備したことを特徴とする床構造体支持具。
  2. 前記横架材受は、円板状をなしていることを特徴する請求項1に記載の床構造体支持具。
  3. 前記第1ねじロッドのねじピッチは、前記第2ねじロッドのねじピッチよりも大であることを特徴とする請求項1又は2に記載の床構造体支持具。
  4. 前記横架材受はその下面に溶着され、前記第1ねじロッドと螺合するナットを更に含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の床構造体支持具。
  5. 前記固定手段は、
    内周面が前記第2ねじロッドの上端部を囲み且つ下向きに先細状となる雌テーパ面に形成され、その下面にて前記横架材の上面に押し付けられるアウタリングと、
    外周面に前記雌テーパ面と合致する雄テーパ面を有し、前記第2ねじロッドを貫通させて前記アウタリングに嵌合される縮径可能なインナリングと、
    前記第2ねじロッドの上端部に前記インナリングよりも上方に位置して螺合された前記押圧体としてのナットと、
    前記ナットと前記インナリングとの間に挟み込まれ、前記アウタリングにおける前記雌テーパ面の小径側に前記インナリングを押圧して縮径させて前記第2ねじロッドに締付ける一方、前記アウタリングの前記下面を前記横架材の上面に押圧するバネ部材と
    から成ることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の床構造体支持具。
  6. 前記固定手段は、前記第2ねじ部材の上端に一体に形成された前記押圧体としての頭部と、前記頭部と前記横架材の上面との間に挟み込まれる平ワッシャとからなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の床構造体支持具。
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