JP3725507B2 - 建築物用基礎支持杭の柱頭高さ調節具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は建築物の基礎を支持するために地盤に打設された支持杭の柱頭高さを調節するための調節具に関し、より詳しくは建築物に不等沈下が生じた場合にも沈下修正を容易かつ正確に行なうことができる調節具に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
建築物を支持する杭は、支持地盤に達するまであるいは充分な支持力が得られる深さまで地中に打設され、杭の上に建築物の基礎が設けられる。
【0003】
より詳しくは、打設後の杭の高さをベンチマークと呼ばれる基準高さに合わせてカットし、カット後の杭の上端(柱頭)に厚さ4〜6mm程度の鉄板を取り付けたり、あるいは内径が杭の外径とほぼ同じか若干大なる円筒状のキャップを被せたりして、これら鉄板やキャップの上にコンクリートを打って建築物の基礎を形成し、この基礎の上に建築物を建てている。
【0004】
上述のように杭の柱頭上に鉄板やキャップを介して基礎を支持する場合、柱頭をベンチマークに合わせてカットした後は柱頭の高さを調節することはできない。
したがって、カット位置を誤った場合、例えば柱頭を所要の高さよりも低い位置でカットしてしまった場合には鋼管杭ならば短尺の鋼管を柱頭に溶接して改めて所要の高さでカットするというような修正の手間が掛かるという問題がある。
【0005】
ところで、杭が十分な深さまで打ち込まれなかった場合や、例えば地下水位の変化のような地盤の変動が生じた場合には、建築物が完成した後に杭が地中に沈み込み、建築物が不等沈下して傾くことがある。
【0006】
建築物の不等沈下を修正するには、従来は基礎まわりに穴を掘って基礎下面と杭の上部を露出させ、基礎を所要の高さまでジャッキアップして杭の上端と基礎下面との間に沈下量に相当する厚さの鉄板や沈下量相当の高さの円筒部材あるいはブロック材を嵌め込んで固定したり、あるいは杭の側部にブラケットを取り付け、このブラケット上に設けた短尺の柱で基礎を所要の高さに支持し直したりという煩雑な作業が必要となり、沈下修正には施工に長期間を要し、コストも嵩むという問題がある。
【0007】
【目的】
本発明の目的とするところは、建築物の施工時において杭頭への取り付けが容易であり、しかも柱頭の高さを容易かつ正確に調節でき、さらには建築物に不等沈下が生じた場合でも短い工期で低コストに修正を行なうことができる調節具を提供することにある。
【0008】
【発明の構成】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る調節具は、基礎支持杭の柱頭側に固定される第1のねじ体と、この第1のねじ体に螺合し、建築物の基礎下面を支承する第2のねじ体とを備え、第2のねじ体を正逆回動せしめることにより、この第2のねじ体が第1のねじ体に対して上下に移動して調節具全体が軸方向に伸縮し、前記基礎支持杭の柱頭高さが調節されるようにした構成のものとしてある。
【0009】
本発明の請求項2に係る調節具は、円柱状にして内周面に雌ねじが形成された雌ねじ体と、円筒状または円柱状にして外周面に上記雌ねじ体の雌ねじと螺合する雄ねじが形成された雄ねじ体とを備え、上記雌ねじ体と雄ねじ体のうちのいずれか一方のねじ体が、地盤に打設された杭の上端に固定され、この一方のねじ体に螺合された他方のねじ体の上端面にて建築物の基礎下面が支持され、他方のねじ体を正逆回動せしめることにより、この他方のねじ体が上下に移動して調節具全体が軸方向に伸縮し、前記基礎支持杭の柱頭高さが調節されるようにした構成のものとしてある。
【0010】
本発明の請求項3に係る調節具は、請求項2に記載の雄ねじ体が杭の上端に固定され、前記雌ねじ体の上端面にて基礎の下面を支持するようにした構成のものとしてある。
【0011】
本発明の請求項4に係る調節具は、基礎支持杭の柱頭側に固定される第1のねじ体と、この第1のねじ体とは巻方向が逆のねじ条を有し、建築物の基礎側に固定される第2のねじ体とを備え、これら第1のねじ体と第2のねじ体を、上部に前記第1のねじ体のねじ条と螺合するねじ条が形成され、かつ下部に前記第2のねじ体のねじ条と螺合するねじ条が形成された第3のねじ体にて接続し、この第3のねじ体を正逆回動せしめて前記第1のねじ体と第2のねじ体とを離間または接近させることにより、第2のねじ体が第1のねじ体に対して上下に移動して調節具全体が軸方向に伸縮し、前記基礎支持杭の柱頭高さが調節されるようにした構成のものとしてある。
【0012】
本発明の請求項5に係る建築物の基礎支持具は、請求項4に記載の第1のねじ体と第2のねじ体が、ともに円柱状にして内周面に雌ねじが形成された雌ねじ体であり、また前記第3のねじ体が、円筒状または円柱状にして、軸方向中央部にこの第3のねじ体を正逆回動させるためのハンドル操作部を有し、同操作部よりも下側の外周面に前記第1のねじ体の雌ねじと螺合する雄ねじが形成され、かつ、上側の外周面に前記第2のねじ体の雌ねじと螺合する雄ねじが形成されてなる構成のものとしてある。
【0013】
【実施例】
以下、本発明に係る調節具の実施例を添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る調節具1を示し、同調節具は第1のねじ体たる雄ねじ体2と第2のねじ体たる雌ねじ体3を備え、雄ねじ体2は外周面に雄ねじ2aが形成された円筒状のもので構成され、また、雌ねじ体3は内周面に上記雄ねじ体の雄ねじ2aと螺合する雌ねじ3aが形成されているとともに上部が蓋板3bで塞がれており、これらの雄ねじ2aと雌ねじ3aは例えば耐荷重性の高い台形ねじとしてある。
なお、同図1中の符号4はロックナットを示す。
【0014】
上述のように構成された調節具は、予め地盤に打設され、上部が所要の高さにカットされた支持杭5の上端部分外周に雄ねじ体2の下端開口部を嵌めて固定される。
【0015】
より詳しくは、支持杭5が図1に示されるような鋼管杭である場合には、雄ねじ体2を溶接によって杭に固定し、例えば杭がコンクリート製のものである場合には、モルタルで固定する。
【0016】
次ぎにロックナット4を緩めて雌ねじ体3を正逆回動せしめ、雌ねじ体の蓋板3b上面の高さをベンチマークと呼ばれる所要の高さに調節し、ロックナット4を締めて雌ねじ体を固定する。
【0017】
この際、杭のカット位置(高さ)や雄ねじ体2の杭への取り付け位置(高さ)に多少の誤差があっても、雌ねじ体3の蓋板3b上面の高さを調節できるので、この調節によって誤差を充分にカバーすることができ、したがって柱頭の高さを正確に設定することができ、したがって建築物の基礎下面の支持を正確に行うことができる。
【0018】
所要の杭に対して高さ調節を終えたら基礎形成用の所要の型枠を設けて雌ねじ体の蓋板3b上に基礎6を形成する。
この際、雌ねじ体3が基礎中に埋没せず、雌ねじ体の蓋板3b上に基礎が載った状態となるようにする。
【0019】
上述のように調節具1が取り付けられた建築物に不等沈下が生じた場合には、次ぎのように沈下修正を行なう。
まず、基礎6まわりの地面に穴を掘って基礎下の柱頭部および調節具1を露出させ、図2に示されるように杭5の側部にブラケット7を取り付け、ブラケットと基礎下面との間にジャッキ8を取り付け、基礎を所要の高さまでジャッキアップする。
【0020】
かくすると調節具1と基礎下面間に修正高さ分の隙間が生じるので、ロックナット4を緩めて雌ねじ体3を回動せしめ、蓋板3bが基礎下面に当接するまで雌ねじ体3を上昇させ、ロックナット4を締める。
その後、ジャッキ8を取り外して穴を埋め戻し、沈下修正を終了する。
【0021】
上述した沈下修正の施工工程は、本発明の調節具を建築物の施工時に予め設けておいた場合についてのものであるが、既設の建築物の沈下修正を行なう場合には、基礎まわりに穴を掘って杭の側部にブラケットを設け、このブラケットと基礎下面との間にジャッキを取り付けて基礎をジャッキアップし、杭の上端部を所要の高さでカットして本発明の調節具を取り付け、以下上述の工程と同様に調節具の雌ねじ体の高さを調節して支持具にて基礎を支持し、その後、ジャッキを取り外して穴を埋め戻して沈下修正を終了する。
【0022】
本実施例の調節具においては、雄ねじ体2の下端開口部を杭5の上端部に固定する構成としてあるが、図3に示す第2実施例のもののように雄ねじ体の下部に、下部が開口する有蓋の接続用キャップ9の蓋部を溶接により固定して設け、同キャップを杭の上端に被せて調節具を杭頭に取り付ける場合もある。
【0023】
上記接続用キャップ9は、キャップを杭に溶接する場合もあるし、同図3に示されるようにキャップ側面にあけた孔9a、9aと杭にあけた孔5a、5aを連通させてこれらの孔にボルト10aを通し、このボルトをナット10bで固定する場合もあり、この場合には鋼管杭への溶接作業が不要で現場の天候に左右されずに施工が可能であるというメリットがあり、しかもコンクリート製の杭の場合にも取り付け作業を容易かつ確実に行なえるという利点がある。
なお、前記接続用キャップ9を単に杭頭に被せるだけの場合もある。
【0024】
また上記第1および第2実施例においては、杭頭側に雄ねじ体2を固定し、雌ねじ体3にて基礎6を支承する構成、すなわち第1のねじ体を雄ねじ体2、第2のねじ体を雌ねじ体3としてあるが、杭頭側に雌ねじ体3を固定し、雄ねじ体2にて基礎6を支承する構成、すなわち第1のねじ体を雌ねじ体3、第2のねじ体を雄ねじ体2とする場合もあり、この場合には上記実施例における雌ねじ体3の蓋体3bと同様の蓋体を雄ねじ体2の上端部に設ける。
【0025】
上述した実施例の調節具はいずれも第2のねじ体たる雌ねじ体3の蓋体3b上面に基礎6の下面を載せて基礎を支承する構成としてあって、沈下修正の際に基礎をジャッキアップすると雌ねじ体をフリーに回動できる構成としてあり、すなわち調節具と基礎との間の固定は原則として行なわれない。
【0026】
しかし、例えば建築物が傾斜地に設けられる場合や、建築物の規模あるいは種別によっては、建築物に関連する規格や法令に基づいて支持杭と基礎との間を固定しなければならないケースがあり、このような場合には以下に説明する第3および第4実施例の調節具が好適である。
【0027】
図4に示す第3実施例の調節具11を示し、同調節具は杭頭側に固定される第1のねじ体たる下部雌ねじ体12と、基礎側に固定される第2のねじ体たる上部雌ねじ体13を備え、これらの雌ねじ体12、13を第3のねじ体たる雄ねじ体14で接続したものとしてあり、下部雌ねじ体12と上部雌ねじ体13はいずれも円筒状にして内周面に雌ねじ12a、13aが形成されていて、これら雌ねじの巻き方向は互いに逆向きとしてあり、上部雌ねじ体13の開口上面は蓋体13bで塞がれている。
【0028】
また、上記雄ねじ体14は円筒状のものとしてあって、軸方向中央部にこの雄ねじ体を正逆回動させるためのハンドル操作部15を有し、同操作部の下側における外周面には下側の雌ねじ体12の雌ねじ12aに螺合する雄ねじ14aが形成され、かつ上記操作部15の上側における外周面には上側の雌ねじ体13の雌ねじ13aに螺合する雄ねじ14bが形成されており、したがって上下の雄ねじは巻き方向が互いに逆となるように形成されている。
【0029】
上記ハンドル操作部15は平面形状が例えば六角形を呈するように形成されていて、外側からレンチ等の工具を嵌めて軸回りの回動操作を行ない易いようにしてあり、このハンドル操作部の他の態様としては放射状に突出する複数本の棒状の把手を設け、この把手を持って雄ねじ体14を回動できるようにする場合もある。
なお、前記雌ねじ12a、13aおよび雄ねじ14a、14bは前述した実施例のものと同様に耐荷重性の高い台形ねじとするのが好ましい。
【0030】
上述のように構成された調節具11は、予め地盤に打設され、上部が所要の高さにカットされた支持杭5の上端部分外周に下部雌ねじ体12の下端開口部を嵌めて固定される。
【0031】
次ぎにロックナット4、4を緩めて雄ねじ体14を正逆回動せしめると、下部雌ねじ体12と上部雌ねじ体13とが離間あるいは接近して調節具全体が伸縮し、上部雌ねじ体13の蓋板13b上面の高さすなわち柱頭高さを所要の高さに合せ、ロックナット4、4を締めて雌ねじ体を固定する。
【0032】
この際、杭のカット位置や、下部雌ねじ体12の杭への取り付け位置に多少の誤差があっても、雄ねじ体14の正逆回動操作によって上部雌ねじ体13の蓋板13b上面の高さを調節できるので、この調節によって誤差を充分にカバーすることができ、したがって基礎下面の支持高さを正確に設定することができる。
【0033】
所要の杭に対して高さ調節を終えたら、基礎形成用の所要の型枠を設けて上部雌ねじ体13の上側部分が例えば5cm程度基礎6内に入り込むように基礎を形成する。この際、基礎内の鉄筋を蓋板13bに溶接等によって固定しておけば、基礎6と上部雌ねじ体13とがより強固に固定される。
【0034】
したがって、本実施例のものでは上部雌ねじ体13の上部が基礎内に固定されるので、基礎に横方向や斜め方向の応力が掛かっても基礎と支持具との間に滑りが生じるおそれはまずなく、したがって例えば傾斜地に設けられる建築物用の柱頭高さ調節具として好適に使用できる。
【0035】
上述のように支持具11が取り付けられた建築物に不等沈下が生じた場合には、前述した第1実施例のものと同様の工程によって沈下修正を行なうのであるが、本実施例のものにおいては上下の雌ねじ体13、12間の雄ねじ体14だけを回動させるので、上部の雌ねじ体13が基礎に固定されていても支障なく高さ調節が可能である。
【0036】
また本実施例の調節具も、第1実施例のものと同様に既設の建築物に取り付けて沈下修正を行なうことができる。
【0037】
上述した第3実施例の調節具11は下部雌ねじ体12の下端開口部を杭5の上端部に固定する構成としてあるが、図5に示す第4実施例のもののように下部雌ねじ体の下端部に、杭の内径よりも外径の小なる小外径部12bを設け、この小外径部を杭の上端開口部に嵌入して溶接等の接続手段によって固定する場合もある。
【0038】
また上記第3および第4実施例においては、上下の雌ねじ体13、12間に雄ねじ体14を螺合せしめる構成、すなわち第1、第2のねじ体のねじ条を雌ねじとし、第3のねじ体のねじ条を雄ねじとしてあるが、第1および第2のねじ体のねじ条を雄ねじとし、第3のねじ体のねじ条を雌ねじとする場合もあるし、第1のねじ体のねじ条と第2のねじ体のねじ条の一方を雄ねじ、他方を雌ねじとし、第3のねじ体の上下のねじ条を、上記第1のねじ体と第2のねじ体の各ねじ条に対応させて一方を雄ねじ、他方を雌ねじとする場合もある。
【0039】
なお、上述した各実施例の雄ねじ体はいずれも円筒状のもので構成してあるが、中実の円柱体で構成する場合もある。
【0040】
また、本発明の調節具にて支承する基礎はコンクリート基礎に限らず、鉄骨建築物の基礎たる鉄骨土台を支承する場合にも好適に使用できる。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る調節具は、建築物の施工時において予め地盤に打設された杭の柱頭への取り付けが容易であり、しかも柱頭のカット位置や調節具の柱頭への取り付け高さに多少の誤差があっても調節具を伸縮させることによって基礎の支持高さを容易かつ正確に調節、設定することができ、建築物の正確な施工を期すことができる。
【0042】
しかも、上記調節具の伸縮は、杭および基礎に固定されていない側のねじ体を正逆回動させることによって容易かつ正確に行なうことができる。
【0043】
また、建築物に不等沈下が生じた場合には調節具を伸縮させることによって柱頭の高さを容易かつ正確に調節して基礎の支持高さを修正することができ、したがって短い工期で低コストに建築物の沈下修正を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る調節具の第1実施例を示す縦断正面図。
【図2】 本発明の調節具を用いて行なわれる沈下修正の施工状態を示す正面図。
【図3】 本発明に係る調節具の第2実施例を示す縦断正面図。
【図4】 本発明に係る調節具の第3実施例を示す縦断正面図。
【図5】 本発明に係る調節具の第4実施例を示す縦断正面図。
【符号の説明】
1 調節具
2 雄ねじ体
3 雌ねじ体
4 ロックナット
5 支持杭
6 基礎
7 ブラケット
8 ジャッキ
9 接続用キャップ
10a ボルト
0b ナット
11 調節具
12 下部雌ねじ体
13 上部雌ねじ体
14 雄ねじ体
15 ハンドル操作部
Claims (5)
- 基礎支持杭の柱頭側に固定される第1のねじ体と、この第1のねじ体に螺合し、建築物の基礎下面を支承する第2のねじ体とを備え、第2のねじ体を正逆回動せしめることにより、この第2のねじ体が第1のねじ体に対して上下に移動して調節具全体が軸方向に伸縮し、前記基礎支持杭の柱頭高さが調節されるようにした建築物用基礎支持杭の柱頭高さ調節具。
- 円柱状にして内周面に雌ねじが形成された雌ねじ体と、円筒状または円柱状にして外周面に上記雌ねじ体の雌ねじと螺合する雄ねじが形成された雄ねじ体とを備え、上記雌ねじ体と雄ねじ体のうちのいずれか一方のねじ体が、地盤に打設された杭の上端に固定され、この一方のねじ体に螺合された他方のねじ体の上端面にて建築物の基礎下面が支持され、他方のねじ体を正逆回動せしめることにより、この他方のねじ体が上下に移動して調節具全体が軸方向に伸縮し、前記基礎支持杭の柱頭高さが調節されるようにした建築物用基礎支持杭の柱頭高さ調節具。
- 前記雄ねじ体を杭の上端に固定し、前記雌ねじ体の上端面にて基礎の下面を支持するようにした請求項2に記載の建築物用基礎支持杭の柱頭高さ調節具。
- 基礎支持杭の柱頭側に固定される第1のねじ体と、この第1のねじ体とは巻方向が逆のねじ条を有し、建築物の基礎側に固定される第2のねじ体とを備え、これら第1のねじ体と第2のねじ体を、上部に前記第1のねじ体のねじ条と螺合するねじ条が形成され、かつ下部に前記第2のねじ体のねじ条と螺合するねじ条が形成された第3のねじ体にて接続し、この第3のねじ体を正逆回動せしめて前記第1のねじ体と第2のねじ体とを離間または接近させることにより、第2のねじ体が第1のねじ体に対して上下に移動して調節具全体が軸方向に伸縮し、前記基礎支持杭の柱頭高さが調節されるようにした建築物用基礎支持杭の柱頭高さ調節具。
- 前記第1のねじ体と第2のねじ体が、ともに円柱状にして内周面に雌ねじが形成された雌ねじ体であり、また前記第3のねじ体が、円筒状または円柱状にして、軸方向中央部にこの第3のねじ体を正逆回動させるためのハンドル操作部を有し、同操作部よりも下側の外周面に前記第1のねじ体の雌ねじと螺合する雄ねじが形成され、かつ、上側の外周面に前記第2のねじ体の雌ねじと螺合する雄ねじが形成されてなる請求項4に記載の建築物用基礎支持杭の柱頭高さ調節具。
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