JPS63121Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、たとえば重量ある棚や、機器等を取
付ける枠体における角筒状支柱を、高さ調節可能
に、強固に立設する装置に関するものである。

従来、この種の装置は、要所に縦長孔を穿設し
て、基板に立設した１対の支持片間に、円通孔を
穿設した支柱の下端を嵌込み、縦長孔と円通孔を
貫通するボルトとナツトをもつて固定していた。

従つて、高さを調節する際には、支柱を所定の
高さまで持ち上げた後、ボルトを緊締する必要が
あるので、立設作業には、複数の作業員が必要
で、面倒であつた。

また、ボルトには、垂直方向の剪断応力が働く
ので、大径のボルトが必要であり、しかも長期使
用中、あるいは振動により、ボルトが弛んで、支
柱が荷重により降下する恐れがあり、固定が不確
実であつた。

本考案は、上述の従来装置の欠点を解消するこ
とを目的としてなされたもので、以下、添付の図
面に示す実施例に基いて、具体的に説明する。

角筒状の支柱１の下端には、方形のナツト２が
嵌合され、溶接により固着している。

ナツト２の両側部には、互いに平行をなし、か
つナツト２を貫通する横向螺孔３が穿設され、支
柱１には、各螺孔３に連通する通孔４が穿設され
ている。

ナツト２に螺合された、上下方向を向く螺杆５
の下端近くには、直径方向を向き、かつ互いに直
交して、螺杆５を貫通する操作孔６，６が穿設さ
れている。

長方形の基板７の上面中央には、支柱１と等幅
のＵ字形に屈曲する挟持金具８の、中央片８ａが
固着している。

中央片８ａの中央には、係合孔９が穿設され、
挟持金具８の各側片８ｂにおける、ナツト２の横
向螺孔３に対応する個所には、縦長孔１０が切設
されている。

支柱１の下端は、挟持金具８の中央片８ａとの
間に間隙を設けて、両側片８ｂ，８ｂの間に嵌合
し、かつ螺杆５の下端が、中央片８ａの係合孔９
に嵌合して、基板７に支承され、支柱１の各縦長
孔１０を挿通するボルト１１は、ナツト２の横向
螺孔３に螺合している。

上述構成の本考案装置は、各ボルト１１を緩め
て、支柱１の下端と挟持金具８の中央片８ａの間
より、螺杆５のの操作孔６に、丸棒等の端部を挿
入して、螺杆５を回転させれば、支柱１は昇降す
る。従つて、その高さを調節した後、各ボルト１
１を緊締すれば、支柱１は、基板７上に、強固に
立設される。

本装置は、支柱１の高さ調節が、上述のように
容易で、１人で簡単に行うことができ、かつ垂直
をなす螺杆５を受ける応力は、軸線方向の圧縮荷
重であるため、屈曲することはなく、また、側方
を向く各ボルト１１は、単に、振動等により、支
柱１が挟持金具８より外れることを防止している
だけで、受ける剪断応力は僅かで、小径のもので
も、十分に耐えることができる。

また、基板１を支承する地盤や床、あるいは建
造物が、軟弱な場合には、基板１の面積を大きく
することにより、支柱１には掛かる大きな荷重
に、十分耐えることができる。

螺杆５の下端部に穿設した操作孔６に代えて、
同個所の周囲に、たとえば多角形の環状溝を切設
して、回転操作部とし、スパナ等で螺杆５を回転
させてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案装置を使用した支柱下部の分
解斜視図、第２図は、同じく中央縦断正面図、第
３図は、第２図におけるＡ−Ａ線断面図である。 １……支柱、２……ナツト、３……横向螺孔、
４……通孔、５……螺杆、６……操作孔、７……
基板、８……挟持金具、８ａ……中央片、８ｂ…
…側片、９……係合孔、１０……縦長孔、１１…
…ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状支柱の下端にナツトを嵌設し、これに下端
   に回転操作部を設けた螺杆を螺挿するとともに、
   ナツトの側部に、支柱の側面に設けた通孔と連通
   する横向螺孔を穿設し、支柱と等幅のＵ字形をな
   す挟持金具の中央片を、基板の上面に固着すると
   ともに、同じく両側片における上記各横向螺孔に
   対応する個所に、縦長孔を穿設し、かつ支柱の下
   端を、挟持金具の中央片との間に間隙を設けて、
   両側片の間に嵌合し、螺杆の下端をもつて支柱を
   支持させ、かつ前記縦長孔に挿通したボルトを横
   向螺孔に螺合し、このボルトを緩めることによ
   り、螺杆を回転させて、支柱の高さを調節しうる
   ようにしてなる高さ調節可能な支柱立設装置。