JP3943540B2 - 環状l−アミノ酸の立体選択的製造 - Google Patents

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Description

本発明は、環状L−アミノ酸又はそれらの塩及び誘導体の立体選択的製造に関係する。
環状アミノ酸特にL−プロリン、L−ピペコリン酸又はL−ピペラジン−2−カルボン酸及びそれらの塩については、それらの新規な医薬の合成のための利用の故に、増大する需要がある。
生合成の見地からは、L−プロリンの環の形成のみが、説明されて記載されている。それは、2つの方法で行なうことができる:
− グルタミン酸セミアルデヒド酸の環化によって、Δ1−ピロリン−5−カルボン酸を形成し、その後不飽和環を還元する;
− か、又はL−オルニチンから環状アミド分解によって直接形成する。
しかしながら、これらのプロセスは、工業的規模でのキラル環状アミノ酸の合成のための満足な解決を与えない。
その上、L−オルニチンのL−プロリンへの直接的変換の酵素活性は、クロストリジウムにおいて最初に記載されており(R.N. Costilow等、J.Biol.Chem., 246(21),(1971),6655-60;W.L. Muth等、J.Biol.Chem.,249(23),(1974),7457-62、20mMのL−オルニチンのL−プロリンへの全変換は、部分精製された酵素の存在下でイン・ビトロで得られた。このクロストリジウムのオルニチンシクロデアミナーゼ(ocd)は、通常酸化反応に関係する補因子であるNADにより活性化されるという特殊な特徴を有し、精製形態では非常に不安定のようである。それは、D−オルニチンと反応しないが、40mMのD−オルニチンの存在下で阻害される(40mMのL−リジンの存在下では、その活性は、減少しない)。それ故、このシクロデアミナーゼがL−リジンと反応できる可能性は、代謝の酵素は非常に特殊であるということが非常に頻繁に認められているので、これらの著者によっては認識されてさえいなかった。
数年後に、ノパリンの分解に関与するアグロバクテリウムの遺伝子の発現とocd活性の間の関係が確立され(N.Sans等、Eur.J.Biochem.,173(1988),123-130)、その後、ocdをコードする遺伝子は配列決定された。
その後、アグロバクテリウムの別の株において、非常に相同な遺伝子が、同じ著者によって見出された(U.Schindler等、J.Bacteriol.,171,(1989),847-854)。これら2つのシクロデアミナーゼの特性は、研究され、L−オルニチンに対する活性のみが示された。こうして、再び、L−リジンが、シクロデアミナーゼの基質でありうる可能性は認識されず、その阻害効果のみが調べられた(Schindler等、前出)。
その後、多くの生物の全配列又は部分配列決定が、このアグロバクテリウムのocd遺伝子との強い相同性を有する幾つかの新しい遺伝子の同定を可能にした。しかしながら、これらの遺伝子の各々によりコードされるポリペプチドの酵素活性も、その活性スペクトルも研究されておらず、この酵素は、オルニチンに特異的であると考えられている。特に、これらの酵素の特異性及び触媒活性のレベルは、それらが酵素過程の生産性に決定的な要素であっても未知のままである。
L−ピペコリン酸から誘導される代謝産物の生産者であるストレプトミセスにおいて見出されたこれらの遺伝子の3つに関して、コードされたポリペプチドについてのリジンシクロデアミナーゼ活性が仮定された(WO−A1−96/01901;L.E. Khaw等、J.Bacteriol.,180,(1998),809-814;I.Molnar等、Gene,169,(1996),1-7;H.Motamedi等、Eur.J.Biochem.249、(1998),528-534)。
こうして、遺伝子rapL(Khaw等、前出)又はpipA(WO−A−96/01901)によりコードされたシクロデアミナーゼが、リジンのピペコリン酸への変換によるラパマイシンの合成経路に関与しうることが示唆されている。しかしながら、今日まで、たとえ、付随的意見がしばしば示唆されていても、L−リジンのL−ピペコリン酸への環状アミド分解の活性は、示されても、例示されても又は定量されてもいない。これらの遺伝子により真に触媒される反応の知識の欠如は、リジンのピペコリン酸への変換がD−リジンによっても達成されうるという公表に関係した著者の何人かによりピペコリン酸へと導く生物学的経路に関する仮説の変化によって示される(Khaw等、前出)。
他の生化学的研究は、不飽和環の還元によるα−アミノアジピン酸からのL−ピペコリン酸の形成をアスペルギルスにおいて、アイソトープ標識実験に基づいて記載しており(A.J.Aspen等、Biochemistry,1,(4),(1962),606-612)、かかる生化学的経路はストレプトミセスにおいても当業者(J.W.Reed等、J.Org.Chem.,54(5),(1989),1161-65)により報告されていた。
L−プロリンの生合成の酵素、特にオルニチンシクロデアミナーゼが新規な環状アミノ酸の生成のために提案されていないという事実は、当業者の一般的意見において、ピペコリン酸の生合成をこの方法で達成することが可能でなかったという更なる証拠を構成する。従って、鏡像的に純粋な形態(特に、ピペコリン酸又はピペラジン−2−カルボン酸のL型)へと導く生物変換の幾つかのバイオテクノロジー工程は、数年間にわたって特許により保護されてきた。これらの刊行物中に現れた例は、15g/Lの環状アミノ酸の最大生産を報告しているが;シクロデアミナーゼの利用には言及していない。
これらの文献のすべては、一つの例外を除いて、ラセミ体基質の分離を記載している。それらは、適当な基質に作用するN−アシラーゼ型(WO95/10604、WO99/07873)、アミダーゼ型(EP−A−0 686 698)、アミノ酸オキシダーゼ型(JP06030789)、ニトリラーゼ型(JP06038781、JP11127885)又はエステラーゼ型(WO00/12745)の活性を利用する。
これらの方法のすべては、幾つかの欠点を有するが、その内でラセミ体混合物における50%までの最大収率の限界、そうして形成された生成物の及び酵素により変換可能でない基質の、求める鏡像型の回収のための分離の必要性、及び他の鏡像型の再利用の可能な開発の必要性を挙げることができる。JP06030781だけが、L−リジン(市販の非常に高価ではないキラル基質)のL−ピペコリン酸への、様々な非組換え細菌分離株による変換(生物変換を達成するために借りる化学反応を含まない)を記載している。この文献で言及された収率及び生産性に関するその性能(即ち、7日で、10g/LのL−リジンからの約4.2g/LのL−ピペコリン酸の生産)は、利便性及び経済性で競争できる方法であるためには全く不十分なままである。この発明の一つの目的は、当分野で公知のものより一層優れた性能、特に、従来技術で開示されたものの5、10又は20倍を超えるオーダーの環状アミノ酸の生産を得ることである。
本願出願人は、今や、ジアミノ酸の濃縮溶液を、アグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼ(EC4.3.1.12)の遺伝子又はそれと相同な遺伝子にコードされた酵素、又はかかる酵素を過剰生成する組換え微生物を使用することにより、高い収率でα−イミノ−環状酸の溶液に、特に、α−イミノ−環状酸のアンモニウム塩の水溶液に変換することが可能であることを示した。
この発明は、式(I)の環状L−アミノ酸の又は式(I)のアミノ酸の塩若しくは誘導体の製造方法であって、下記のa)及びb)を特徴とする当該製造方法に関係する:
Figure 0003943540
[式中:
*1は、水素原子、1〜6炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基及び1〜6炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アシル基の内から選択し;
*Xは、飽和の又は部分的に若しくは全体的に不飽和の、直鎖又は分枝鎖のC1−C9好ましくはC2−C4炭化水素鎖を表し、該炭化水素鎖は、適宜、該鎖の内部及び/又は末端に、O、S、P、NR2(R2は、H又はC1−C4アルキル基又はアシル基を表す)の内から選択する一個又は数個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を含み、該鎖は又、適宜、−R、−OR、−SR、=O、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)NR’R”、−C(S)NR’R”、−CN、−NO2、−X、−MgX、−NR’R”、−NR’C(O)R、−SiR及び−SiOR(R、R’及びR”は、同じか又は異なって、水素又は2〜20炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖の飽和の又は全体的に若しくは部分的に不飽和の炭化水素基を表す)の内から選択する一個又は数個の同じ又は異なる基によって置換されており、R’とR”は、それらを有する原子と共に環を形成することができる]
a)下記式(II)のL−ジアミノ酸
Figure 0003943540
(式中、X及びR1は、上で規定した通りである)
又はその塩若しくは誘導体、
又は式(II)のL−ジアミノ酸及び対応するD−アミノ酸、それらの塩若しくは誘導体を様々な割合で好ましくは水性媒質中に含む鏡像体混合物、
を生成して、オルニチンシクロデアミナーゼ又はオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドの存在下で反応させ(この酵素又は相同なポリペプチドは、該酵素又は該相同なポリペプチドを発現する組換え発現ベクターから得られる)、
b)式(I)の環状L−アミノ酸又はその塩若しくは誘導体を、少なくとも80%の鏡像体過剰率にて回収する。
「式(I)又は(II)のアミノ酸誘導体」は、それらのアミド又はエステルを意味すると理解される。
一層詳細には、本発明は又、式(I)の環状L−アミノ酸又は式(I)のアミノ酸の塩若しくは誘導体の製造方法であって、下記のa)及びb)を特徴とする当該製造方法に関係する:
Figure 0003943540
[式中、R1は、H又はC1−C6アルキル基又はC1−C6アシル基を表し、且つXは、飽和の直鎖又は分枝鎖C2−C9好ましくはC2−C4炭化水素鎖を表し、適宜、O、S、NR2(R2は、H又はC1−C4アルキル又はアシル基を表す)の内から選択する一つ又は幾つかのヘテロ原子又はヘテロ原子団により中断されており、且つ/又は、適宜、一つ又は幾つかのヒドロキシ基、アミノ基若しくはハロゲン化原子団により置換されている]
a)下記式(II)のL−アミノ酸
Figure 0003943540
[式中、X及びR1は、上で規定した通りである]
又はその塩若しくは誘導体、
又は式(II)のL−アミノ酸及び対応するD−アミノ酸、これらの塩若しくは誘導体を様々な割合で好ましくは水性媒質中に含む鏡像体混合物
を生成して、オルニチンシクロデアミナーゼ又はオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドの存在下で反応させ(この酵素又は相同なポリペプチドは、該酵素又は該相同なポリペプチドを発現する組換え発現ベクターから得られる)、そして
b)式(I)の環状L−アミノ酸又はその塩若しくは誘導体を、少なくとも80%鏡像体過剰率にて回収する。
炭化水素鎖が一個又は数個のエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有する場合には、これらは、好ましくは、式(II)のジアミノ酸のアミン官能基を形成する窒素原子のα位に位置する炭素原子により担われない。
炭化水素鎖が一個又は数個のヘテロ原子を有する場合に、該ヘテロ原子が、少なくとも2つの炭素原子により分離されていることも又、好ましいことである。
本発明の方法を利用して得られた式(I)の化合物は、最も頻繁に、3、4、5、6又は7結合の環を含み、これらは、有機化学の分野で最も頻繁に遭遇する環である。環が5、6又は7結合である式(I)の化合物は、好適であり、当業者が最も容易に入手できると思われるものである。しかしながら、本発明の方法は、5、6又は7結合の環を有する化合物の合成に限られるべきではない。
式(I)の化合物が、6結合環を含み、Xが4結合を有する炭化水素鎖を表す場合もこの方法は、好適である。更に一層詳細には、この方法は、Xが直鎖又は分枝鎖のアルキレン鎖である式(I)の化合物を得るために実行される。本発明において、炭化水素鎖は、炭素原子と水素原子を有する鎖を意味すると理解すべきである。
本発明の方法に関して、上で規定した式(II)のL−ジアミノ酸は、少なくとも一の酵素及び/又は少なくとも一のオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドの存在下に置かれ、この又はこれらの酵素又は相同なポリペプチドは、それらを発現する組換え発現ベクターから得られるということは理解されるべきである。
オルニチンシクロデアミナーゼは、ジアミノ酸を、一層正確には、アミノ−α−アミノ酸を、特にオルニチンとリジンを環化することのできる酵素を意味すると理解される。本稿の残りにおいて言及されるオルニチンシクロデアミナーゼは、好ましくは、アグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼ(EC4.3.1.12)である。
プラスミドTiC58に担われた遺伝子によりコードされるアグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼは、N.Sans等、Eur.J.Biochem.,173,(1988),123-130に記載されており、そのポリペプチド配列は、同様に、Genbank上でアクセス可能である(gi:68365)。
「オルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチド」は、オルニチンシクロデアミナーゼ特にアグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼと相同なアミノ酸の配列を有するポリペプチドを意味すると理解される。
これらの相同な配列は、アグロバクテリウムのocd遺伝子のアミノ酸配列の少なくとも25%に類似し、R.N. Costilow等、J.Biol.Chem.,246,21,(1971),6655-60に記載されたようにオルニチンシクロデアミナーゼ活性を有する配列として規定することができる。
用語「類似する」は、比較するアミノ酸間での完全な類似度又は同一性をいうが、類似性と呼ばれる不完全な類似度をも指す。ポリペプチド配列中のこの類似性の検索は、同じクラスのアミノ酸の置換である保存的置換例えば帯電してない側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン及びチロシン)、塩基性側鎖を有するアミノ酸(リジン、アルギニン及びヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸及びグルタミン酸)、無極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン及びシステイン)の置換を考慮する。
それ故、より一層一般的には、「アミノ酸の相同配列」は、アグロバクテリウムのocd遺伝子にコードされたオルニチンシクロデアミナーゼのアミノ酸配列と、アミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入により又は特に非天然アミノ酸又は擬似アミノ酸による天然アミノ酸の置換によって減少したアミノ酸数によって異なる任意のアミノ酸配列を意味すると理解される(改変は、コードされるポリペプチドの生物学的活性を有意に害しないものである)。
有利には、かかる相同なアミノ酸配列は、アグロバクテリウムのocd遺伝子によりコードされるポリペプチドの配列の少なくとも35%に好ましくは少なくとも45%に類似である。
相同性は、通常、配列分析ソフトウェアパッケージ(例えば、米国、WI53705, Madison, University Avenue 1710, ウィスコンシン大学、バイオテクノロジーセンター、Genetics Computer GroupのSequence Analysis Software Package)を利用して測定する。アミノ酸の類似配列を、最高度の相同性(即ち、上で規定した同一性及び類似性)を得るために配列させる。この目的のためには、配列に、人為的な仕方でギャップを導入することが必要でありうる。一度最適なアラインメントが達成されたならば、2つの比較される配列のアミノ酸が同一であるすべての位置を記録することによって、全位置に対する相同性の程度が確立される。
これらのポリペプチドは、α−δ又はα−εジアミノデアミナーゼ酸活性を有するという共通の特徴を有する(これは、今まで必ずしも確立されていない)。
かかる相同配列に含まれるのは、アグロバクテリウム、アエロピルム、アルカエグロブス、ブルセラ、コリネバクテリウム、ハロバクテリウム、メソリゾビウム、メタノバクテリウム、シュードモナス、リゾビウム、ロドバクター、シノリゾビウム、シゾサッカロミセス、スルフォロブス、サーモプラスマ、スタフィロコッカス及びストレプトミセス属に属する微生物中で見出されるアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドの配列である。
下記の表1に列記した種又は株において見出されるアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドの配列を特に挙げることができる:
Figure 0003943540
ストレプトミセス・プリスチナエスピラリス(ATCC−25486)のpipA遺伝子によりコードされるポリペプチド(その配列は、WO−A1−96/01901に記載されている)及び、ラパマイシン、アスコマイシン及びFK−506を生成する種又は株並びにストレプトミセス又は他のストレプトグラミンを生成する微生物、特にストレプトミセス・イオイデンシス(ATCC−11415)、ストレプトミセス・ミタカエンシス(ATCC−15297)、ストレプトミセス・オリバセウス(ATCC−12019)、ストレプトミセス・オストレオグリセウス(ATCC−27455)、ストレプトミセス・バージニア(ATCC−13161)において見出されうるアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドの配列を挙げることができる。
シロイスナズナ、キイロショウジョウバエ、ヒト、クロカンガルー、ハツカネズミ、及びドブネズミなどの真核生物で見出されるアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドも挙げることができ、下記の表2に列記しておく:
Figure 0003943540
この発明の特定の具体例において、これらのポリペプチドは、アグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼの遺伝子と相同な遺伝子によりコードされる。
「アグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼの遺伝子と相同な遺伝子」は、下記を有する任意の遺伝子を意味すると理解される:
a)アグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼの遺伝子のコード配列と類似のヌクレオチド配列;又は
b)アグロバクテリウムC58株のオルニチンシクロデアミナーゼの遺伝子のコード配列またはその相補配列とストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列;
c)上で規定したアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同であるか又はオルニチンシクロデアミナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列。
好ましくは、この発明によるかかる相同なヌクレオチド配列は、アグロバクテリウムのocd遺伝子の、又は遺伝子pipA、rapL、SEQ ID NO:1のpipA * 、SEQ ID NO:2のrapL * 及びSEQ ID NO:5のrapL * * (以下で規定)の配列の少なくとも75%に類似であり、一層好ましくは少なくとも85%又は少なくとも90%に類似である。
好適な仕方において、かかる相同なヌクレオチド配列は、アグロバクテリウムのocd遺伝子配列の、又は遺伝子pipA、rapL、SEQ ID NO:1のpipA * 、SEQ ID NO:2のrapL * 及びSEQ ID NO:5のrapL * * (以下で規定)の配列の相補配列にストリンジェントな条件下で特異的にハイブリダイズする。緊縮条件を規定するパラメーターは、マッチしている鎖の50%が分離する温度(Tm)に依存する。
30塩基より多くの塩基を含む配列については、Tmは、次の関係で規定される:Tm=81.5+0.41(%G+C)+16.6Log(カチオンの濃度)−0.63(%ホルムアミド)−(600/塩基数)(Sambrook等、1989)。
非特異的な配列がハイブリダイズしない中位にストリンジェントな条件下では、ハイブリダイゼーション温度は、好ましくは、5〜10℃(Tmより低温)であってよく、ハイブリダイゼーション緩衝液は、好ましくは、高イオン強度の溶液例えば6×SSCの溶液である。
上で用いた用語「類似の配列」は、比較されるヌクレオチド間での完全な類似度又は同一性をいうが、類似性と呼ばれる不完全な類似度をも指す。ヌクレオチド配列間の類似性の検索は、例えば、プリンとピリミジンを区別する。
それ故、相同なヌクレオチド配列は、同一の配列の一つから、一個又は数個の塩基の変異、挿入、欠失又は置換により又は遺伝コードの縮重によって異なる任意のヌクレオチド配列を含む。
かかる相同配列は、アグロバクテリウム、アエロピルム、アルカエグロブス、ブルセラ、コリネバクテリウム、ハロバクテリウム、メソリゾビウム、メタノバクテリウム、シュードモナス、リゾビウム、ロドバクター、シノリゾビウム、シゾサッカロミセス、スルフォロブス、サーモプラスマ、スタフィロコッカス及びストレプトミセス属に属する微生物から得ることができる。
上記の表1に列記されている種又は株において見出されるアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドをコードする遺伝子配列を特に挙げることができる。
WO−A1−96/01901に記載されたストレプトミセスプリスチナエスピラリス(ATCC−25486)の遺伝子pipAの配列及びラパマイシン、アスコマイシン及びFK−506を生成する種又は株並びにストレプトグラミンを生成するストレプトミセスその他の微生物、特にストレプトミセス・イオイデンシス(ATCC−11415)、ストレプトミセス・ミタカエンシス(ATCC−15297)、ストレプトミセス・オリバセウス(ATCC−12019)、ストレプトミセス・オストレオグリセウス(ATCC−27455)、ストレプトミセス・バージニア(ATCC−13161)において見出されうるアグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドをコードする遺伝子配列も又、挙げることができる。
シロイスナズナ、キイロショウジョウバエ、ヒト、クロカンガルー、ハツカネズミ及びドブネズミ(これらは、アグロバクテリウムのオルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドをコードすることが記載されており、先の表2に列記されている)の真核生物遺伝子の配列をも挙げることができる。
この発明の方法に非常に適している属の内で、ストレプトミセス・ヒグロスコピクスの遺伝子rapL及びストレプトミセス・プリスチナエスピラレスのpipAを特に挙げることができ、これらの配列は、Schwecke等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92(17),(1995),7839-43及びWO−A1−96/01901に記載されている。この発明の具体例によれば、一般式(II)の化合物又は式(II)のL−アミノ酸及び対応するD−アミノ酸、それらの塩又は誘導体を様々な割合で含む鏡像体混合物を、オルニチンシクロデアミナーゼに相同なポリペプチドを生成する微生物懸の濁液の存在下に置く。
好適な上記の相同な遺伝子は、下記する直接的突然変異導入法により得られる合成遺伝子である。
この発明の具体例によれば、式(II)の化合物又は式(II)のL−アミノ酸及び対応するD−アミノ酸、それらの塩又は誘導体を様々な割合で含む鏡像体混合物を、産生性微生物から単離された酵素の存在下に置く。
この発明の他の具体例によれば、式(II)の化合物又は式(II)のL−ジアミノ酸及び対応するD−ジアミノ酸を様々な割合で含む鏡像体混合物を精製状態の酵素の存在下に置く。
この発明の他の具体例によれば、式(II)の化合物又は式(II)のL−ジアミノ酸及び対応するD−ジアミノ酸を様々な割合で含む鏡像体混合物を、組換え酵素の存在下に置く(この後者の具体例が、好ましい)。
驚くべきことに、この発明の条件下で、上記のポリペプチドが、この発明の式(I)の化合物の立体特異的合成を、反応媒質へのNADの外因的添加を要せずに与えるということが見出された。
この発明の具体例において、酵素調製物又は適宜易透化した細胞の懸濁液を、式(II)の化合物又は式(II)の化合物及び対応するD−アミノ酸の鏡像体混合物に、約0.05Mより大きい、好ましくは約0.1Mより大きい濃度で加えたが、同濃度は、約3M未満、好ましくは2.5M未満であり、これは、数時間〜数日にわたって、攪拌しながら、10〜100℃の、有利には20〜70℃の、好ましくは25〜45℃の温度でインキュベートするために残される。
この方法において、式(I)の化合物の少なくとも20%の、有利には少なくとも80%の、好ましくは少なくとも90%のモル収率及び80%より大きい、有利には90%より大きい、好ましくは95%より大きい鏡像体過剰率を得ることが可能である。
有利には、式(I)の化合物は、アンモニウム塩の形態である。
変形として、培養培地から抽出し又は式(II)の化合物若しくは式(II)の化合物若しくは対応するD−ジアミノ酸の鏡像体混合物を用いて精製した酵素も又、培地においてインキュベートすることができる(該培地は、pHを6〜11に好ましくは7〜10に緩衝してもよいし、しなくてもよい)。
得られた生成物を、沈殿法、結晶化又はイオン交換クロマトグラフィーによって集めることができる。
式(I)の化合物の製造に好適な基質の内で、L−リジン又はL−及びD−リジン、L−チアリジン(S−2−アミノエチル−L−システイン)、L−オルニチン、L−及びD−5−(R,S)−ヒドロキシリジンの混合物、L−及びD−アザリジン(γ−N−2−アミノエチルジアミノプロピオン酸)の混合物を特に挙げることができる。
特に効率的な方法を提供するために、オルニチンシクロデアミナーゼ活性を有するポリペプチドの過剰生産は、特に有利である。
これに関して、上記のポリペプチドをコードする関心ある遺伝子を、宿主微生物好ましくは該ポリペプチドを過剰生成する宿主微生物に導入する。
この目的のために、上で規定したヌクレオチド配列の一つ又は相同な配列を含む核酸を、宿主細胞にトランスフェクトし、それを、対応するポリペプチドの発現(好ましくは、過剰発現)を与える条件下で培養する。
関心あるヌクレオチド配列を発現ベクターに挿入し、該発現ベクターにおいては、該配列を、その発現の調節を可能にするエレメント例えば転写のプロモーター、アクチベーター及び/又はターミネーターに機能的様式で結合することができる。
ヌクレオチド配列の発現を制御するシグナル(それらの内で、プロモーター、アクチベーター及び停止配列を挙げることができる)を、使用する宿主細胞の関数として選択する。この目的のために、この発明によるヌクレオチド配列を、選択した宿主中で自律的に複製するベクター又は選択した宿主に組み込まれるベクターに挿入することができる。かかるベクターは、現在当業者に利用されている方法に従って製造することができ、その結果生成したクローンを標準的方法によって適当な宿主に挿入することができる。
好適なベクターの内で、プラスミドpTZ18(Sigma, St-Louis)、pQE70(Qiagen, Munich)及びPQE60(Qiagen, Munich)を挙げることができる。
QIAGENプラスミドは、使用に際して、得られた酵素におけるポリヒスチジンの形成を含むという主な欠点を示した。それ故、これらのプラスミドは、この欠点を克服するように改変されなければならない。従って、それらのコード配列は、改変され又は中断されなければならない。これらの改変は、シクロデアミナーゼをコードする遺伝子の発現レベルに関して如何なる差違ももたらさなかった。
これらの発現ベクターを宿主細胞に導入して、それらを、トランスフェクトされたヌクレオチド配列の複製及び/又は発現を与える条件下で培養する。
宿主細胞の例には、特に、大腸菌、好ましくは大腸菌DH5α株、β2033株及びK12(MG1655)株が含まれる。しかしながら、種々の属に属する他の宿主微生物も同じく適している。
特に興味深い結果は、大腸菌を、対応するネイティブな遺伝子に対して改変した遺伝子を用いて、大腸菌における関心ある遺伝子の最適な発現を与えるような方法でトランスフェクトした場合に得られる。
異種遺伝子は、ネイティブな遺伝子と同じポリペプチド又は前に規定された相同なペプチドをコードしつつ、65%未満の、有利には55%未満のG+C塩基の割合を占めるような仕方で改変される。
従って、ネイティブなDNAのコドンによりコードされる所定のアミノ酸について、もし必要であれば、コドンの第三の塩基(又は、第二の塩基)がG又はCである場合にはそれをA又はTで置換しても得られるコドンがネイティブなコドンによりコードされるものと同じアミノ酸に対応するならば、A又はTで置換する。
α−イミノ環状酸の最良の発現率及び同じく最高の収率を得ることを可能にした改変遺伝子は、ネイティブなコドンが、アミノ酸シクロデアミナーゼ活性を有するポリペプチドの所定のアミノ酸につき下記の表3に示した各コドンにより置換されたものである。
Figure 0003943540
改変遺伝子を、対応するネイティブな遺伝子からのPCRにより得たセクションを結合すること及び直接的突然変異導入法によって得た。
最良の結果を与えた改変遺伝子の内で、本願の添付書類に示した配列SEQ ID NO:1及びSEQ ID NO:5をそれぞれ有する改変遺伝子pipA * 及びrapL ** を挙げることができる。
これらの改変遺伝子に対応するポリヌクレオチドは、この発明の更なる主題を構成する。
添付書類に配列SEQ ID NO:3として示したストレプトミセス・プリスチナエスピラリスの遺伝子pipAにコードされたポリペプチドの配列から遺伝子pipA * を得た。
添付書類に配列SEQ ID NO:4として示したストレプトミセス・ヒグロスコピクスの遺伝子rapLにコードされたポリペプチドの配列から遺伝子rapL ** を得た。
改変遺伝子を、クローニングベクターに、組換え宿主にトランスフェクトしたネイティブな遺伝子について上記したように挿入する。
場合によって組換えであって、ネイティブ状態で存在するか又は上記のように改変された遺伝子を含む宿主微生物を、適宜、発現誘導物質例えばIPTGの存在下で培養する。
これらの細胞が、標準的培養につき600nmでの吸光度において少なくとも1単位のオーダーの密度に達したとき及び高密度培養についてかかる単位の数十倍以上のオーダーの密度に達したときに、それらを培養培地から分離して、易透化処理にかける。該処理は、物理的(例えば、交互の凍結融解処理、超音波処理又はフレンチプレスによる処理、機械的破砕)であっても、化学的(例えば、溶剤又は錯化剤例えばEDTAの添加)であっても、又は酵素的(例えば、リゾチームの添加)であってもよい。
この細胞懸濁液を、次いで、上記のような式(II)の生成物の製造を達成するために利用することができ、該製造においては、生成される関心あるタンパク質を次いで回収して精製することができる。例えば、「Fed-batch」型の方法又は同等な方法を利用して、細胞懸濁液1リットル当たりの乾燥細胞グラム数で表して約10g/Lを超える、有利には30g/Lを超える濃縮物が得られる。同濃縮物は、原則として、超えられない限界を指示するこれがなければ、60g/L未満であり、又は50g/L未満でさえある。
用いる精製方法は、当業者に公知である。得られた組換えポリペプチドを、溶解物及び細胞抽出物、培養培地上清に基づいて、分画、クロマトグラフィー法、特異的モノ若しくはポリクローナル抗体を利用するイムノアフィニティー技術などの方法を個別に又は組合せて用いることによって精製することができる。
しかしながら、このタンパク質を回収することは必要でない。
有利な具体例によって、必要な酵素活性を有するポリペプチドを生成する宿主細胞を破壊して、それらの細胞質内容物を、ジアミノ酸基質を含む培地中に放出させる。該基質の2つのアミン基は、L型において又は鏡像体混合物の形態において、及び酵素と基質が出会うことを可能にする仕方で、4又は5結合だけ離れている(幾つかの経路が可能な場合は最短の経路での距離)。
下記の実施例は、この発明を説明する。
実施例1
ストレプトミセス・プリスチナエスピラリスの遺伝子pipAの、当該株の全DNAからのPCRによる増幅
1.1 全DNAの抽出
ストレプトミセス・プリスチナエスピラリス株ATCC25486を28℃でTSB培地(DIFCO)中で24時間培養してから、こうして得られた培養物の10mLを5分間11000gで遠心分離した。その遠心分離ペレットを、2mM EDTA及び5mg/mL リゾチームを含む10mMトリス(pH8.0)の溶液1mLに採った。こうして得られた懸濁液を37℃で30分間攪拌してから、100μLの20% SDS溶液を加えた。30℃で数分間のインキュベーションの後に、2mg/mLのプロテイナーゼK溶液125μlを再び加えた。その後、DNAの抽出を、DNeasy Tissue キット(QIAGEN, Munich)の試薬を用いて供給者の指示に従って行なった。こうして抽出したDNAを、フェノール/クロロホルム抽出により精製し、エタノール沈殿させて100μlの水中に採った。
1.2 遺伝子pipAの増幅
遺伝子pipAを、こうして調製した全DNAから、特許WO−A1−96/01901に記載された配列を合成のためのプライマーとして用いるPCRにより増幅した。この反応を、50μLの容積の緩衝液{10mM KCl、10mM (NH4)2SO4、2mM MgSO4、0.1% トリトンX−100、2μLの全DNA溶液、各250μMの4種のdNTP、1単位のVentDNAポリメラーゼ(BioLabs)及び各500nMの下記の2つのオリゴヌクレオチドを含む20mM トリス−HCl(pH8.8)}中で行なった:
Figure 0003943540
用いたPCR手順は、97℃で4分間の変性のステップと、その後の80℃で1分間のインキュベーションで開始し、97℃で1分間の変性と、その後の55℃で1分間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で1分30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする5サイクルを続けた。その後、97℃で1分間の変性と、その後の50℃で1分間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で1分30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする40サイクルを行なった。この手順を、72℃で10分間の伸長ステップにより完了させた。
こうして増幅した断片をQiaquick PCR 精製キット(QIAGEN)のカラム上で精製してから、EcoRI及びPstIにより消化して、予め切断しておいたベクターpTZ18(SIGMA, ミズーリ、St-Louis在)中にクローン化した。独立したPCR増幅から得られた2種のプラスミド構築物(pKT35、pKT36)を配列決定した。こうしてクローン化したこれら2つの断片の配列は、同じであった。しかしながら、SEQ ID NO:3の特定されたタンパク質は、87位の一つのアミノ酸(アラニン)だけが、WO−A1−96/01901に公開された配列(グリシン)と異なっている。
実施例2:
ストレプトミセス・ヒグロスコピクスの遺伝子rapLの、当該株の細胞上清からのPCRによる増幅
ストレプトミセス・ヒグロスコピクスATCC29253株を、28℃で、TSB培地(DIFCO)中で、24時間培養した。こうして得られた50μLの細胞懸濁液を、次の加熱及び冷却のステップにかけた:65℃で30秒、8℃で30秒、65℃で90秒、97℃で180秒、8℃で60秒、65℃で180秒、97℃で60秒、65℃で60秒、80℃で20秒。
遺伝子rapLの増幅を、その記載された配列(Schwecke等、1995)をプライマーの合成に利用して、細胞の上清からのPCRにより行なった。この反応を、容積50μLの20mM トリス−HCl(pH8.8)緩衝液{10mM KCl、10mM(NH4)2SO4、2mM MgSO4、0.1% トリトンX−100、10μLの予め処理した細胞の懸濁液、各250μMの4種のdNTP、1単位のVentDNAポリメラーゼ(BioLabs)及び各500nMの下記の2つのオリゴヌクレオチドを含む}中で行なった:
Figure 0003943540
PCR手順を、97℃で4分間の変性ステップとその後の80℃で1分間のインキュベーションによって開始し、97℃で1分間の変性と、その後の60℃で1分間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で1分30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする最初の全5サイクルを続け、その後、97℃で1分間の変性と、その後の52℃で1分間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で1分30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする新たな5サイクルを続けた。その後、97℃で1分間の変性と、その後の50℃で1分間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で1分s30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする30サイクルを行なった。この手順を、72℃で10分間の伸長のステップにより完了した。
こうして増幅した断片をQiaquick PCR 精製キット(QIAGEN)のカラム上で精製してから、EcoRI及びHindIIIにより消化して、予め切断しておいたベクターpTZ18中にクローン化した。独立したPCR増幅から得られた3種のプラスミド構築物(pKT30、pKT31、pKT34)を配列決定した。こうしてクローン化したこれら3つの断片の配列は、同じであった。しかしながら、SEQ ID NO:4の特定されたタンパク質は、5つのアミノ酸だけが、Schwecke等に公開された配列と異なっている(即ち、この発明のタンパク質は、50位、84位、102位、127位及び129位に、それぞれ、スレオニン、グルタミン、アスパラギン酸、アラニン及びアラニンの残基を含んでいる)。
実施例3:遺伝子pipA * のPCRによる全合成
ストレプトミセス・プリスチナエスピラリスに由来する1066bpの大きさの遺伝子pipA(その配列は、特許WO−A1−96/01901に記載されている)は、69.6%のG+Cの割合よりなる。この遺伝子は、表3に記載した大腸菌での発現に最適の遺伝コードに従って書き直されている。配列SEQ ID NO:1の書き直された遺伝子pipA * は、今後、38%のG+Cの割合よりなる。単一の制限部位KpnIを導入するために、スレオニン残基97を、表3により与えられるACTの代りにACCによりコードさせた。2つの翻訳終止コドンTAAも、配列SEQ ID NO:1の15位と1080位(コドンの第一ヌクレオチド)に加え、一方で、単一制限部位EcoRI及びNcoIを遺伝子の5’側に、他方で、HindIIIを遺伝子の3’側にそれぞれ導入し、こうして、クローニングベクターへの挿入を可能にした。
遺伝子pipA * の合成を、2つのセクションEcoRI−KpnI(305bpのセクション1−ヌクレオチド1〜304)とKpnI−HindIII(セクション2−ヌクレオチド305〜1092)を結合することによって行なった。
各セクションを、50〜60ヌクレオチド長の重複する一本鎖オリゴヌクレオチド(「センス」及び「アンチセンス」鎖)の伸長と、その後の5’及び3’末端オリゴヌクレオチドによる増幅によって合成した。
セクション1の合成:PCR反応を、容積100μLの20mMトリス−HCl緩衝液(pH8.8){10mM (NH4)2SO4、2mM MgSO4、0.1% トリトンX−100、0.01μMの下記のオリゴヌクレオチド、各0.3mMの4種のdNTP及び2単位のVentDNAポリメラーゼ(BioLabs)を含む}中で行なった。使用したPCR手順は、96℃で30秒間の変性と、その後の55℃で30秒間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする30サイクルよりなった。サイクル数10で、5’(PIPAUP)及び3’(PIPAD1)末端のオリゴヌクレオチドを終濃度0.5μMで加えた。30サイクルの終わりに、72℃で2分間の伸長期間を加えた。
次のオリゴヌクレオチドをこの反応に用いた:PipaV0、PipaV2、PipaV4、PipaV6、PipaV8、PipaD4、PipaD5、PipaD6及びPipaD7。これらのオリゴヌクレオチドの配列を表4に記載する。
こうして得られたPCR生成物を、Qiaquick PCR 精製キット(QIAGEN)のカラム上で精製してから、制限酵素KpnI及びEcoRIによって連続的に消化し、再びアガロースゲル上で精製した。見かけの大きさ300bpのバンドを、Qiaquickゲル抽出キット(QIAGEN)を用いてゲルから抽出した。この精製PCR生成物を、次いで、予め酵素EcoRI及びKpnIで消化したベクターpTZ18にT4DNAリガーゼ(BioLabs)より連結して、アガロース上で精製した。この連結反応は、該酵素を供給した連結用緩衝液中で、一晩16℃で行なった。この連結生成物を、次いで、大腸菌DH5α CIP104738株(D.Hanahan, J.Mol.Biol.,166,(1983),557-580)中に、熱ショックによりトランスフォームして、組換えクローンを、アンピシリン(100mg/L)を補った寒天LB培地(DIFCO)上で選択した。
アンピシリンに耐性のトランスフォーマントに含まれるプラスミドを、プラスミド調製システムQIAprep Spin Miniprepキット(QIAGEN)を用いて単離した。これらのプラスミドの4つについて、それらの適当な制限酵素による分析は、予想される大きさの挿入を示し、EcoRI−KpnI断片を配列決定した。これらの4つの構築物の各配列は、予想された配列に対して1〜3の違いを含んだ。プラスミドpSP23(その断片の配列は、6bpの欠失以外は正しかった)を、公開された方法(Ansaldi等、Anal.Biochem.,234,(1996),110-111)に従って、位置指定突然変異導入法にかけて、この欠失を正した。プラスミドpSP39が、この方法で得られた。プラスミドpSP39のEcoRI−KpnI断片の配列決定を行なって、得られた配列は、予想された配列を確認することが見出された。
セクション2の合成KpnI−HindIIIセクションの合成のためのPCR反応を、伸長期間(持続時間を、30サイクルについて1分まで、手順の終わりに4分まで延長した)を除いて、セクション1について記載したように行なった。サイクル数10において、5’(PIPAV29)及び3’(PIPAD3)末端のオリゴヌクレオチドを、0.5μMの終濃度で加えた。
次のオリゴヌクレオチドを、この反応のために用いた:PipaV8、PipaV10、PipaV12、PipaV14、PipaV16、PipaV18、PipaV20、PipaV22、PipaV24、PipaV26、PipaV28、PipaD8、PipaD9、PipaD10、PipaD11、PipaD12、PipaD13、PipaD14、PipaD15、PipaD16及びPipaD17。これらのオリゴヌクレオチドの配列を、表4に記載した。
PCR生成物を、Qiaquick PCR 精製キット(QIAGEN)のカラム上で精製してから、KpnI及びHindIIIにより消化して、予め同酵素で消化しておいたベクターpTZ18中に連結した。大腸菌DH5α株のトランスフォーメーション及びそれらのトランスフォーマントの選択及びプラスミドの分析を、セクション1について上記したように行なった。プラスミドpSP25{そのKpnI−HindIII断片の配列は、予想された配列に対して5つの違いを有した}を、数ステップの位置指定突然変異導入法(Ansaldi等、1996, 同書)にかけて、これらのエラーを正した。プラスミドpSP42が、この方法によって得られた。
2セクションの組立て:完全な遺伝子pipA * を、プラスミドpSP42から抽出したKpnI−HindIII断片を、予め酵素KpnI及びHindIIIで切断しておいたプラスミドpSP39中にクローン化することによって組み立てた。その結果生成したプラスミドの一つであるプラスミドpSP43(予想された大きさのEcoRIHindIIIを含む)を配列決定し、こうして、遺伝子の配列を確認した。
Figure 0003943540

Figure 0003943540
実施例4
遺伝子rapL * の連結と変異型rapL ** の獲得による全合成
ストレプトミセス・ヒグロスコピクスに由来する1029bpの大きさの遺伝子rapL(その配列は、Schwecke等、1995, 同書に公開されている)は、68%のG+Cの割合よりなる。この遺伝子は、実施例3における遺伝子pipA * の合成のために採用した遺伝コードに従って、書き直されている。SEQ ID NO:2の書き直した遺伝子rapL * は、今後、38%のG+Cの割合よりなる。単一の制限部位KpnIを導入するために、スレオニン残基97を、表3に示したコードにより与えられるACTの代わりにACCによってコードさせた。翻訳終止のための2つのコドンTAAも加え、一方で、単一制限部位EcoRIとSphIを遺伝子の5’側に、他方で、HindIIIを3’側に、それぞれ導入し、そうして、該遺伝子の種々のクローニングベクターへの挿入を可能にした。
遺伝子rapL * の全合成を、3つのセクションEcoRI−KpnI(305bpのセクション1)、KpnI−PstI(316bpのセクション2)及びPstI−HindIII(440bpのセクション3)を結合することにより行なった。
各セクションを、平均50ヌクレオチド長の5’リン酸化一本鎖オリゴヌクレオチドの連結により合成した。該セクションは、クローン化すべき配列(「センス」及び「アンチセンス」鎖)の全体をカバーし、重複している。これらのオリゴヌクレオチドの配列及び位置は、表5に記載してある。これらのオリゴヌクレオチドを、重複緩衝液(20mM トリス−HCl、pH8;0.08M NaCl)中で等モル様式(1μM)で混合して(最終容積20μL)、10分間、70℃まで加熱して、それらが周囲温度に戻るまで加熱ブロック中に維持した。こうして得られた生成物を、次いで、T4DNAリガーゼにより、一晩、16℃で、予め適当な制限酵素により消化してあるベクターpTZ18(ベクター/オリゴヌクレオチドモル濃度比1/100)の存在下で連結した。
連結生成物を用いて、β2033株(大腸菌K12、prothirpsLhsdS、ΔlacZ、F’(ΔlacZM15、lacI q traD36、proA+、proB+))を、エレクトロポレーションによってトランスフォームして、組換え体クローンを、100μg/mLのアンピシリン、0.5mM IPTG及び30μg/mL X−Galを含む寒天LB培地上で選択した。
アンピシリンに耐性の幾つかの白色のトランスフォーマントに含まれるプラスミドを、プラスミド調製システムQIAprep Spin Miniprepキット(QIAGEN)を利用して単離した。各セクションにつき、2〜4のプラスミド挿入物(これらのプラスミドの適当な制限酵素による分析は、予想される大きさの断片を示した)を配列決定した。
セクション1の合成
EcoRI及びKpnIにより切断したプラスミドpTZ18を、次のオリゴヌクレオチド(これらの配列は、表5に示してある)と連結させた:IcdV−1、IcdV−2、IcdV−3、IcdV−4、IcdV−5、IcdV−6、IcdVrev−16、IcdVrev−17、IcdVrev−18、IcdVrev−19、IcdVrev−20、IcdVrev−21、IcdVrev−22。プラスミドpSP3(その挿入物の配列は、予想された配列に対して2つしか違いがなかった)が保持された。これら2つのエラーを、公開された方法(Ansaldi等、1996, 同書)に従って位置指定突然変異導入法によって正して、これらの修正を、その結果生成したプラスミドpSP14の挿入物の配列決定により確認した。
セクション2の合成
KpnI及びPstIにより切断されたプラスミドpTZ18を、次のオリゴヌクレオチド(これらの配列は、表5に示してある)と連結した:IcdV−7、IcdV−8、IcdV−9、IcdV−10、IcdV−11、IcdV−12、IcdVrev−9、IcdVrev−10、IcdVrev−11、IcdVrev−12、IcdVrev−13、IcdVrev−14、IcdVrev−15。プラスミドpSP8(その挿入物の配列は、予想された配列に対して2つしか違いがなかった)が保持された。このエラーを、位置指定突然変異導入法(Ansaldi等、1996, 同書)により正して、この修正を、その結果生成したプラスミドpSP15の挿入物の配列決定により確認した。
セクション3の合成
PstI及びHindIIIにより切断したプラスミドpTZ18を、次のオリゴヌクレオチド(これらの配列は、表5に示してある)と連結させた:IcdV−13、IcdV−14、IcdV−15、IcdV−16、IcdV−17、IcdV−18、IcdV−19、IcdV−20、IcdV−21、IcdVrev−1、IcdVrev−2、IcdVrev−3、IcdVrev−4、IcdVrev−5、IcdVrev−6、IcdVrev−7、IcdVrev−8。プラスミドpSP12(その挿入物の配列は、25bpの欠失と1点の違いのみを有した)が保持された。これら2つのエラーを、位置指定突然変異導入法(Ansaldi等、1996, 同書)によって修正して、これらの修正を、その結果生成したプラスミドpSP26の挿入物の配列決定により確認した。
3つのセクションの結合:修正したKpnI−PstI断片とPstI−HindIII断片を、既にEcoRI−KpnI断片を含んでいるプラスミドpSP14中に続けてサブクローン化し、こうして、遺伝子rapL * を再構成した。生成したプラスミドpSP33の遺伝子rapL * の配列を、配列決定により確認した。
変異型rapL ** の獲得(SEQ ID NO:5):変異型rapL ** を、プラスミドpSP33の遺伝子rapL * から、位置指定突然変異導入法(Ansaldi等、1996, 同書)によって、遺伝子rapL ** にコードされるタンパク質が、実施例2で増幅され配列決定された遺伝子にコードされるもの(配列SEQ ID NO:4に対応)と同じであるのに必要な5つの変化を、表3に記載の遺伝コードを守りつつ導入することにより得た。こうして、プラスミドpTZ18に由来するプラスミドpSP36(遺伝子rapL ** を含む)を得た。
Figure 0003943540

Figure 0003943540

Figure 0003943540
実施例5:大腸菌における遺伝子pipA * の過剰発現
遺伝子pipA * をベクターpQE60(QIAGEN)(コード配列を予め上記のように改変したプラスミド)中に、実施例3で構築したプラスミドpSP43に基づく制限部位NcoIとHindIIIの間にクローン化した。その結果生成したプラスミドpSP47を、補助プラスミドpREP4(QIAGEN)に基づく遺伝子IacIを発現する大腸菌K12株MG1655(Vidal等、1998)中に導入した。こうして得られた+75株を、LB培地中で培養して、遺伝子pipA * の発現を供給者の指示に従ってIPTGの添加により誘導した。これらの細胞の全タンパク質をポリアクリルアミド/SDSゲル電気泳動により分離して、クーマシーブルーで染色した。36kDの分子量のタンパク質が検出され、その発現率は全タンパク質の約5%と見積もられた。
実施例6:遺伝子pipArapLrapL * 及びrapL ** の大腸菌における過剰発現
実施例5に上記したように実施して、遺伝子pipAを過剰発現する大腸菌株(+353株)を、プラスミドpKT37の導入により得た。このプラスミドを、実施例1に記載のプラスミドpKT36から、関心ある遺伝子をベクターpQE60の制限部位NcoIHindIIIの間にクローニングすることにより得た。
同様に、遺伝子rapL(+38株)、rapL * (+60株)又はrapL ** (+73株)を過剰発現する大腸菌株を、それぞれ、プラスミドpSP32、pSP37又はpSP45を導入することにより得た。これらのプラスミドpSP32、pSP37又はpSP45は、それぞれ、プラスミドpKT30、pSP33又はpSP36(実施例2及び4に記載)から、関心ある遺伝子をベクターpQE70の制限部位SphIとHindIIIの間にクローニングすることにより得た。
これらの種々のタンパク質の発現率を、実施例5に記載したようにして測定した。各株について、予想された分子量を有するタンパク質が、全タンパク質の約5%の発現率で検出された。
実施例7:アグロバクテリウム・ツメファシエンスのocd遺伝子のPCRによる増幅及び大腸菌における過剰発現
アグロバクテリウム・ツメファシエンスCIP104333のプラスミドTi−C58の調製物を、別書(Hayman等、Mol.Gen.Genet.,223,(1990), 465-473)に記載されたように生成した。ocd遺伝子(Sans等、(1988), 同書)を、このプラスミドTi−C58の調製物からPCRにより増幅した。
この反応を、50μlの容積の20mM トリス−HCl緩衝液(pH8.8) {10mM KCl、10mM (NH4)2SO4、2mM MgSO4、0.1% トリトンX−100、2ngのプラスミドTi−C58、各200μMの4種のdNTP、1単位のVentDNAポリメラーゼ(BioLabs)及び各500nMの次の2つのオリゴヌクレオチドを含有する}中で行なった:
Figure 0003943540
使用するPCR手順を、94℃で2分間の変性のステップにより開始し、その後、94℃で30秒間の変性と、その後の52℃で30秒間のハイブリダイゼーションと、その後の72℃で1分30秒間の伸長のシーケンスを特徴とする30サイクルを続けた。この手順を、72℃で10分間の伸長のステップにより完了させた。
こうして増幅した断片をNcoIとBglIIにより消化して、予め切断してあるベクターpQE70(QIAGEN)(コード配列が上記のように改変されたプラスミド)中にクローン化した。こうして得られたプラスミドpKR7のNcoI及びBglII断片を配列決定した。特定されたタンパク質は、公表されている配列(Sans等、(1988), 同書)と2つのアミノ酸だけ異なっている(即ち、リジンにより置換されたGln212残基とロイシンにより置換されたIle297残基)。これら2つの違いを、独立に得られたPCRによる増幅生成物の配列決定により確認した。
実施例5に記載のように実施することにより、ocd遺伝子を過剰発現する大腸菌株(+78株)を、プラスミドpKR7の導入により得た。ocd遺伝子によりコードされたタンパク質の発現率を、実施例5に記載のようにして測定した。予想されたものと同じ分子量を有するタンパク質が、全タンパク質の約5%の発現率で検出された。
実施例8:組換え大腸菌株の細胞懸濁液によるL−リジンからのL−ピペコリン酸の製造
実施例5で構築した+75株を、2g/L グルコース、50mg/L アンピシリン及び30mg/L カナマイシンを含む無機培地MS(Richaud等、J.Biol.Chem.,268,(1993),26827-35)中で培養する。14時間の培養の最後に、2g/Lグルコースを含む400mLの無機培地MSに、+75株予備培養物を1/10で接種する。この培養物を、OD600nmが0.7に達するまで、攪拌しながら、37℃に置く。次いで、遺伝子pipA * を、200mLの培養物に対して1mMのIPTGの添加により、4時間、37℃で誘導する。IPTGを添加しない200mLの参照用培養物も生成する。このステップの最後に、これらの2種の培養物を、13000gで遠心分離して、細胞ペレットを、無機培地に、細胞が100倍濃縮されるようにとる。次いで、これらの細胞を、−20℃での2ステップの凍結/融解により易透化して、基質の酵素への接近を援助する。次いで、L−リジン一塩酸塩(pH=7)を、細胞懸濁液中の終濃度1Mで加える(最終容積=2mL)。酵素反応を、37℃で攪拌しながら達成する。20時間の終りに、各培養物300μLの試料を採り、それを13000gで遠心分離して、それで上清を回収する。次いで、上清の希釈溶液をシリカの薄層上につけ、同時に、HPLCにより分析する。
L−ピペコリン酸のものと区別できないクロマトグラフィー上の移動度(Rf=0.22;溶離液:CMC中のブタノール/酢酸/水 4/1/1)を有し且つニンヒドリンにより染色される化合物が、IPTGで誘導した培地の場合には検出されるが、誘導しない参照用培養物の場合には、該化合物は存在しない。
HPLCによる分析(条件は、以下に記載)は、40g/Lの濃度のL−ピペコリン酸塩を、20時間の終りに示す。鏡像体過剰率は、95%より大きい。
L−ピペコリン酸のL−リジンからの生成試験を、実施例6及び7で構築した+38、+60、+73、+78及び+353株を用いて、+75株について上で適用したものと同じ条件下で行なった。ニンヒドリンによる染色後のシリカ薄層上のそれぞれの上清のクロマトグラフィーによる分析は、L−ピペコリン酸の生成を、+73、+78及び+353株についてのみ示した。
用いたHPLC法の説明
− Phenomenex Synergi Polar-RP-80 4μ(250×4.6mm)カラム(サーモスタットで30℃に制御)、
− 210nmでのUV 検出
− 注入した試料の容積:10μL
− 0.05%のTFAの水溶液による5分間にわたる定組成溶離と、その後のカラムの80%アセトニトリル及び0.05%TFA水溶液での洗浄、
− 滞留時間:リジン2.98分、ピペコリン酸4.62分。
実施例9:L−チオモルフィン−2−カルボン酸の、L−チアリジンからの製造
L−チオモルフィン−2−カルボン酸の製造を、実施例8に記載したようにして調製した+75株の細胞懸濁液に基づいて行なった。L−チアリジン(S−(2−アミノエチル)−L−システイン)(SIGMA)を、終濃度1Mで加えた。インキュベートした懸濁液の上清の薄層クロマトグラフィーを行ない、それは、L−チアリジン及びL−ピペコリン酸のものとは区別される移動度(Rf=0.28;溶離液:ブタノール/酢酸/水 4/1/1)を有し且つニンヒドリンで染色される化合物を示す。
同じ条件下で、実施例7に記載の+78株は、+75株により生成されるのと同じ化合物を生々する。
実施例10:5−R−及び5−S−ヒドロキシ−L−ピペコリン酸の混合物の、L−及びD−5−(R,S)ヒドロキシリジンの混合物からの生成
5−R−及び5−S−ヒドロキシ−L−ピペコリン酸の混合物の生成を、実施例8に記載したように調製した+75株の細胞懸濁液に基づいて行なった。5−R,S−ヒドロキシ−D,L−リジン(SIGMA)を、終濃度1Mで加える。インキュベートした懸濁液の上清のシリカ薄層クロマトグラフィーを行ない、それは、等しい割合で存在して、5−R,S−ヒドロキシ−D,L−リジン及びL−ピペコリン酸のものとは区別される移動度(Rf1=0.14、Rf2=0.20;溶離液:ブタノール/酢酸/水 4/1/1)を有し且つニンヒドリンで染色される2種の化合物を示す。
同じ条件下で、実施例7に記載の+78株は、+75株により生成されるものと同じ2つの化合物を生成する。
実施例11:他の環状アミノ酸の製造
本発明の方法の大きな多様性は、出発ジアミノ酸の性質の改変により実施例8に記載の操作方法を用いて得られる次の環状アミノ酸により例示されうる。
Figure 0003943540
配列表
Figure 0003943540
Figure 0003943540
Figure 0003943540
Figure 0003943540
Figure 0003943540

Claims (14)

  1. 式(I)の環状L−アミノ酸の又はその塩若しくは誘導体の一つの製造方法であって、下記のa)及びb)を特徴とする当該製造方法:
    Figure 0003943540
    [式中:
    1は、水素原子、1〜6炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基及び1〜6炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アシル基の内から選択し;
    Xは、飽和の又は部分的に若しくは全体的に不飽和の、直鎖又は分枝鎖のC1 9 化水素鎖を表し、該炭化水素鎖は、適宜、該鎖の内部及び/又は末端に、O、S、P、NR2(R2は、H又はC1−C4アルキル基又はアシル基を表す)の内から選択する一個又は数個のヘテロ原子又はヘテロ原子団を含み、該鎖は、適宜、−R、−OR、−SR、=O、−C(O)OR、−C(S)OR、−C(O)NR’R”、−C(S)NR’RR”、−CN、−NO2、−X、−MgX、−NR’R”、−NR’C(O)R、−SiR及び−SiOR(R、R’及びR”は、同じか又は異なって、水素又は2〜20炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖の飽和の又は全体的に若しくは部分的に不飽和の炭化水素基を表す)の内から選択する一個又は数個の同じ又は異なる基によって置換されており、R’とR”は、それらを有する原子と共に環を形成することができる]
    a)下記式(II)のL−ジアミノ酸
    Figure 0003943540
    (式中、X及びR1は、上で規定した通りである)
    又はその塩若しくは誘導体、
    又は式(II)のL−ジアミノ酸及び対応するD−アミノ酸、それらの塩若しくは誘導体を様々な割合で含む鏡像体混合物、
    を生成して、
    SEQ ID NO: 1のpipA * 遺伝子、 SEQ ID NO: 2のrapL * 遺伝子及び SEQ ID NO: 5のrapL * * 遺伝子の群から選ばれた少なくとも一種にコードされた酵素の存在下で反応させ、
    b)式(I)の環状L−アミノ酸又はその塩若しくは誘導体を、少なくとも80%の鏡像体過剰率にて回収する。
  2. 式(I)の化合物が、6結合の環を含み、Xが4結合を有する炭化水素鎖を表す、請求項1に記載の方法。
  3. 炭化水素鎖Xが、直鎖の又は分枝したアルキレン鎖である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 式(II)の化合物又は式(II)のL−ジアミノ酸及び対応するD−アミノ酸を様々な割合で含む鏡像体混合物を、純粋状態の酵素の存在下に置く、請求項1〜3いずれか1項に記載の方法。
  5. 一般式(I)の化合物が、水溶液中のアンモニウム塩の形態である、請求項1〜4いずれか1項に記載の方法。
  6. L−ピペリジン−2−カルボン酸又はその塩の一つが、L−リジンから調製される、請求項1〜5いずれか1項に記載の方法。
  7. L−ピペラジン−2−カルボン酸又はその塩の一つが、L−アザリジンから調製される、請求項1〜5いずれか1項に記載の方法。
  8. L−チオモルホリン−2−カルボン酸又はその塩の一つが、L−チアリジンから調製される、請求項1〜5いずれか1項に記載の方法。
  9. 素が、大腸菌において発現される、請求項1〜8いずれか1項に記載の方法。
  10. 反応媒質に外因性NADを加えない、請求項1〜9いずれか1項に記載の方法。
  11. 反応が水性媒質中で行われる請求項1〜10いずれか1項に記載の方法
  12. 配列SEQ ID NO:1を含むポリヌクレオチド。
  13. 配列SEQ ID NO:2を含むポリヌクレオチド。
  14. 配列SEQ ID NO:5を含むポリヌクレオチド。
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