JP3942916B2 - 構内無線通信システム及びWebサーバ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、構内PHS等の構内無線通信システムに係り、特にユーザが任意の端末を使用することができ、利便性を向上させることができ、システムの利用効率を向上させることができる構内無線通信システム及びWebサーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の構内無線通信システムについて図7を使って説明する。図7は、従来の構内無線通信システムの構成を示すブロック図である。
図7に示すように、従来の構内無線通信システムは、構内無線通信の通話やデータ通信の通信制御を行う交換機7と、ユーザが携帯する端末3と、エリア内に位置する端末3との無線通信を行う基地局2とから構成されている。
【0003】
更に、交換機7は、交換制御等を行う交換制御部71と、複数の基地局2を統括して制御する基地局制御部72とを備え、交換制御部71は、交換制御部71全体の制御を行う主制御部73と、タイムスロット毎にチャネルの切り換えを行う時分割スイッチ(時分割SW)74とから構成されている。
【0004】
上記従来の構内無線通信システムにおける通話時の動作について簡単に説明する。
従来の構内無線システムでは、各端末3は基地局2を介して交換機7の交換制御部71に位置登録しており、各端末3が位置するエリアをカバーする基地局2を記憶している。
【0005】
任意の端末3からの発呼時に、発呼要求が基地局2及び基地局制御部72を介して交換制御部71に入力されると、交換制御部71が、空きチャネルの有無を確認してチャネルを割り当て、基地局制御部72を介して着呼側の端末3′が位置登録されている基地局2に着信を報知する信号を出力する。そして、基地局2が無線にて着信報知信号を出力し、端末3′は、自己宛の着信報知信号を受信すると、着信音の出力等の着信動作を行い、ユーザがオフフックすると端末3と端末3′との通話が割り当てられたチャネルを用いて開始される。このようにして従来の構内無線システムにおける動作が行われるようになっていた。
【0006】
そして、従来の構内無線通信システムにおいては、端末3毎にユーザを割り振るようになっており、端末3とユーザとは固定的に対応付けられ、ユーザはほとんどの場合、割り振られた端末3を使用していた。つまり、ユーザ毎に内線番号が決まっていた。
【0007】
また、従来の無線通信システムとしては、システム内にWebサーバを備え、Webブラウザを備えた端末がWebサーバにアクセスすることにより、Webページの閲覧を可能とするものもあった。ここで、各端末には、Webサーバを含むネットワーク上で通信を行うための固有番号として、IPアドレスが予め付与されている。
【0008】
尚、無線通信システムに関する従来例としては、平成13年12月7日公開の特開2001−337979「無線端末用情報提供サーバ」(出願人:山下慎太郎、発明者:山下慎太郎)がある。
この従来技術は、地理的な位置情報と関連づけられた情報からなるデータベースを備え、ネットワークに接続している無線端末からの接続要求を受けて通信を開始することにより、無線端末の現在位置の情報を得て、その現在位置をキーとしてデータベースを検索し、無線端末の存在する位置の周辺の情報を提供する無線端末用情報提供サーバであり、位置情報とネットワークの双方向性の特質を組み合わせた新たな情報提供サーバを提供するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構内無線通信システムでは、端末3とユーザとが固定的に対応付けられているため、ユーザは常に特定の端末を所持する必要があり、不便であると共に、端末の使用頻度があまり高くない部署等では端末が有効利用されずシステムのコストが高くなってしまうという問題点があった。
【0010】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、ユーザが任意の端末を使用できるようにして、利便性を向上させることができると共に、システムの利用効率を向上させることができる構内無線通信システム及びWebサーバを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、無線端末からの要求によって、当該無線端末のIPアドレスをWebサーバに出力し、当該無線端末からユーザID及びパスワードを用いたログイン要求があると、ログイン要求の情報をWebサーバに出力する構内交換機と、ユーザの情報としてユーザ名とユーザIDとパスワードとを対応付けて記憶する利用者情報テーブルと、ユーザが利用している無線端末を管理するために無線端末の内線番号及びIPアドレスに対応付けてログイン中のユーザIDを記憶する端末利用者管理テーブルとを有するデータベースと、無線端末のIPアドレスとユーザID及びパスワードを用いたログイン要求の情報が入力されると、データベースの利用者管理テーブルにアクセスし、正当なユーザからのログイン要求であるか否かを判断し、正当なユーザでなければログインを拒否し、正当なユーザであれば当該無線端末の内線番号及びIPアドレスに当該ユーザIDを対応付けてデータベースの端末利用者管理テーブルに記憶させ、更に無線端末の利用状況に関する閲覧要求が入力されると、データベースの端末利用者管理テーブル及び前記利用者管理テーブルにアクセスして、ログイン中の無線端末の内線番号及び対応するユーザ名を構内交換機を介して閲覧要求のあった無線端末に出力するWebサーバとを有することを特徴とする構内無線通信システムとしており、ユーザと無線端末との対応をリアルタイムのログイン状況に基づいて管理することにより、ユーザが任意の端末を使用できるようにして利便性を向上させることができると共に、ログイン状況を閲覧可能としたことにより通話又は通信相手の情報を得ることができ、システムの利用効率を向上させることができる。
【0012】
また、本発明は、ユーザの情報としてユーザ名とユーザIDとパスワードとを対応付けて記憶する利用者情報テーブルと、ユーザが利用している無線端末を管理するために無線端末の内線番号及びIPアドレスに対応付けてログイン中のユーザIDを記憶する端末利用者管理テーブルとを有するデータベースを備え、構内交換機を介して、無線端末のIPアドレスと、ユーザID及びパスワードを用いたログイン要求とが入力されると、データベースの利用者管理テーブルにアクセスし、正当なユーザからのログイン要求であるか否かを判断し、正当なユーザでなければログインを拒否し、正当なユーザであれば当該無線端末の内線番号及びIPアドレスにユーザIDを対応付けてデータベースの前記端末利用者管理テーブルに記憶させ、更に無線端末の利用状況に関する閲覧要求が入力されると、データベースの端末利用者管理テーブル及び利用者管理テーブルにアクセスして、ログイン中の無線端末の内線番号及び対応するユーザ名を構内交換機を介して閲覧要求のあった無線端末に出力するWebサーバとしており、ユーザと無線端末との対応をリアルタイムのログイン状況に基づいて管理することにより、ユーザが任意の端末を使用できるようにして利便性を向上させることができると共に、ログイン状況を閲覧可能としたことにより通話又は通信相手の情報を得ることができ、システムの利用効率を向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0014】
本発明に係る構内無線通信システムは、端末使用時にユーザID及びパスワードを入力するログイン操作が行われると、Webサーバが、予め利用者情報として記憶されているユーザ名及びユーザID及びパスワードと入力されたユーザID及びパスワードとを比較して、一致した場合に、当該端末に予め付与されているIPアドレスに対応して当該ユーザIDを登録する利用登録を行うと共に、任意の端末から閲覧要求があった場合に利用登録したユーザ名とそれに対応する端末番号とを表示出力するものであり、ユーザと端末との対応付けを随時変更可能なものとしてシステムの利用効率を向上させ、また、閲覧要求に基づいてユーザ名と利用登録した端末番号を表示することにより、誰が何番の端末を使っているのかを随時知ることができ、利便性を向上させることができるものである。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る構内無線通信システムの構成ブロック図である。尚、図7と同様の構成をとる部分については同一の符号を付して説明する。
本発明の実施の形態の構内無線通信システムの基本的な構成は従来とほぼ同様であり、図1に示すように、構内無線通信の通信制御及び外線との接続(図示せず)を行う交換機1と、ユーザが携帯する端末(無線端末)3と、エリア内の端末3との無線通信を行う基地局2と、インターネット等のネットワークに接続し、端末3にWebページを閲覧させるWebサーバ4と、端末毎の管理情報や利用者(ユーザ)の情報やWebページのデータ等を蓄積するデータベース(DB)5とから構成されている。
【0016】
特に、本システムの特徴として、Webサーバ4は、端末3のログインを受け付け、各端末3のIPアドレスと、端末3を使用しているユーザのユーザID(識別番号)とを対応付けて管理する処理を行うものである。
【0017】
また、端末3はWebブラウザを備え、予め付与されているIPアドレスを用いてWebサーバ4にアクセスし、C−HTML(Compact HTML)データを受信してブラウザ上に画面を表示し、Webページの閲覧を行うものである。また、本システムの特徴として、ユーザは、不特定の端末3を携帯可能となっている。端末とユーザとの対応付けについては後で詳細に説明する。
【0018】
更に、交換機1は、通信制御及び交換を行う交換制御部11と、基地局全体を統括する基地局制御部12と、端末3とWebサーバ4との接続を制御するネットワーク制御部13とを備えている。また、交換制御部11は、従来と同様に、主制御部14及び時分割スイッチ15を備えている。
【0019】
そして、本システムの特徴として交換制御部11とネットワーク制御部13とWebサーバ4及びデータベース5の構成及び動作が従来とは一部異なっている。本システムの交換制御部11は、Webサーバによってログインが許可された端末3のみを使用可能とするものである。また、ネットワーク制御部13には、PHS端末管理テーブル13aが設けられ、データベース5には、Webサーバ4によってデータの書き込み/読み出しが為される利用者情報テーブル51と、端末利用者管理テーブル52とが設けられている。また、Webサーバ4には、従来と同様にメール送受信手段(図示せず)が設けられている。尚、ここでは利用者情報テーブル51及び端末利用者管理テーブル52をデータベース5に設けているが、Webサーバ4の内部に設けるようにしても構わない。
【0020】
ここで、ネットワーク制御部13が備えているPHS端末管理テーブル13aについて図2を用いて説明する。図2は、ネットワーク制御部13が備えているPHS端末管理テーブル13aの説明図である。
図2に示すように、PHS端末管理テーブル13aは、端末3毎の内線番号と、IPアドレスとを対応付けて記憶しているものである。内線番号とIPアドレスとの対応付けは1対1対応であり、固定的な対応付けとなっている。
【0021】
そして、個々の端末3は、Webサーバ4を含むネットワーク中において、IPアドレスで識別されるものであり、例えば、任意の端末3からWebサーバ4に対する接続要求があった場合には、ネットワーク制御部13が端末番号及びIPアドレスをチェックして、正当である場合にWebサーバ4にIPアドレスを出力して、接続するようになっている。
【0022】
次に、データベース5が備えている利用者情報テーブル51について図3を用いて説明する。図3は、利用者情報テーブル51の説明図である。
図3に示すように、利用者情報テーブル51は、本構内無線通信システムの正当な利用者となり得る全ての人について、名前(ユーザ名)と、ユーザの固有番号であるユーザIDと、パスワードとを対応付けて記憶しているものである。
【0023】
また、ユーザとしては、事業所内の社員だけでなく、本システムの端末3を利用し得る同一会社の他事業所の人を含めることも可能であり、交代勤務やアルバイトを雇用している場合にはそれらの人の情報も利用者情報テーブル51に登録しておくことが考えられる。
【0024】
更に、本システムの特徴として、端末3とユーザとを可変的に対応付けるために、データベース5に、どの端末をどのユーザが利用しているかといった端末利用状況を管理する端末利用者管理テーブル52を設けている。端末利用者管理テーブル52について図4を用いて説明する。図4は、端末利用者管理テーブル52の説明図である。
【0025】
図4に示すように、データベース5に設けられている端末利用者管理テーブル52は、内線番号と、IPアドレスと、当該端末にログインしたユーザIDとを対応付けて記憶しているものである。すなわち、現時点で各々の端末をどのユーザが使用しているのかを示す情報を記憶するテーブルである。ログイン操作については後述する。
【0026】
更に、本システムの特徴として、Webサーバ4は、端末利用者管理テーブル52及び利用者情報テーブル51に基づいて、端末3から要求があった場合には随時、端末利用状況を閲覧可能としているものである。
具体的には、Webサーバ4は、端末3からユーザ名又はユーザIDを付して端末利用状況の閲覧要求が送信されると、データベース5の利用者情報テーブル51及び端末利用者管理テーブル52を参照して、入力されたユーザ名又はユーザIDに対応して端末利用者管理テーブル52に登録されている内線番号を読み出し、当該ユーザ名又はユーザIDと共に使用中の内線番号を要求元の端末3に表示出力するものである。
【0027】
これにより、発呼しようとするユーザは、携帯している端末3から宛先のユーザ名又はユーザIDを入力して、端末の利用状況を閲覧要求することにより、台帳等で調べることなく所望の相手が何番の端末を所持しているかを簡単に知ることができ、当該端末宛に発呼することができるものである。
【0028】
更にまた、本システムの特徴として、Webサーバ4から各端末3にメールを送信する場合には、メール送信機能を起動して、ユーザ名を入力又は画面上で指定することにより、Webサーバ4が端末利用者管理テーブル52を参照して、宛先に現在当該ユーザが使用中の端末のIPアドレスを入力し、メール送信を行うものである。
【0029】
次に、本システムの動作について説明する。まず、本システムの特徴であるログイン操作について説明する。
本システムでは、端末3を使用する場合には、ログイン操作を行うようになっている。但し、本システムでは、一旦ログインした場合には、同一端末からログアウト操作が為されるか、又は同一ユーザが別の端末3でログイン操作を行うまで端末3のログイン状態が維持されるようになっており、使用する毎にログイン操作を行う必要はないものである。
【0030】
本システムでは、任意の端末3の電源を投入すると、端末3が内線番号と共に位置登録要求を出力し、交換機1の交換制御部11が、当該内線番号をチェックして、正当な端末であるかどうかを判断して、正当な端末であれば、位置登録を行う。これにより、無線通信に必要な制御情報の交信は可能となるが、ログインされていない状態ではまだ当該端末3は使用不可の状態となっており、発呼要求や着呼要求及びメールの送受信を受け付けないものである。
【0031】
そして、交換制御部11はネットワーク制御部13に内線番号のデータを出力し、ネットワーク制御部13が当該内線番号に対応するIPアドレスをWebサーバ4に出力し、Webサーバ4は、データベース5にアクセスして端末利用者管理テーブル52を参照し、当該端末がログインされているか、つまり当該端末のIPアドレスに対応するユーザIDが記憶されているかどうかを判断し、ログインされていればネットワーク制御部13を介してその旨交換制御部11に送出し、端末3は待ち受け状態に移行する。
【0032】
また、電源投入時にログインされていなければ、Webサーバ4は、ネットワーク制御部13及び基地局制御部12を介して当該端末3にログイン画面を表示出力する。図5は、ログイン時の画面を示す表示例である。
端末3が電源投入時にログインされていない場合には、表示部に図5に示すようなログイン画面が表示される。ログイン画面にはユーザIDとパスワードとを入力するエリアが設けられており、ユーザはそれぞれのエリアにキー操作によってユーザIDとパスワードとを入力し、確認後、「OK」ボタンを選択し、決定する。
【0033】
「OK」ボタンが押下されると、入力されたユーザIDとパスワードとが端末3から送信され、基地局2を介して交換機1に入力されて、交換制御部11及びネットワーク制御部13を介してWebサーバ4に入力される。すると、Webサーバ4が、データベース5にアクセスして、入力されたユーザID及びパスワードと利用者情報テーブル51に記憶されているユーザID及びパスワードとを比較して、一致した場合に、図4に示した端末利用者管理テーブル52の内線番号及びIPアドレスに対応して当該ユーザIDを記入し、端末3にログインを許可する信号を出力する。これにより、当該端末3は、ログインしたユーザによって利用登録されたことになる。
【0034】
そして、ログイン許可の信号はネットワーク制御部13を介して交換制御部11に出力され、交換制御部11では当該端末3の通話及びデータ通信の受け付けを開始する。そして、基地局制御部12及び当該端末3のいるエリアをカバーする基地局2を介して当該端末3にログイン許可の信号が無線出力され、端末3がログイン許可の信号を受信すると、端末3は通常の待ち受け状態に移行し、通話及びWebサーバ4を介したデータ送受信を行うことができるようになるものである。
【0035】
また、ログアウトする場合には、端末3のメニューから「ログアウト」を選択することにより、Webサーバ4宛にログアウトの要求が出力され、交換機1のネットワーク制御部13が内線番号に対応するIPアドレスとログアウト要求とをWebサーバ4に出力し、Webサーバ4が、端末利用者管理テーブル52の当該IPアドレスに対応するユーザIDを消去することにより、ログアウトが完了するものである。
【0036】
そして、それと共にWebサーバ4は、交換制御部11に当該端末のログアウトを報知して端末3の使用を不可にし、更に当該端末3宛にログイン画面を送出し、端末3にログイン画面を表示させるようになっている。
【0037】
また、ユーザがログアウト操作をしないまま別の端末3においてログイン操作を行った場合には、Webサーバ4は、端末利用者管理テーブル52において、元の端末3に対応するユーザIDを消去し、ログアウトしてから、新しく要求された端末3に対応して当該ユーザIDを書き込むようにしており、同一ユーザが同時に複数の端末3を使用できないようにしているものである。
【0038】
これにより、本システムでは、端末3とユーザとの対応をリアルタイムのログイン状況に基づいて管理し、随時対応付けを変更可能としてユーザが任意の端末を利用できるようにして、端末3の有効利用を図ることを可能としているものである。
【0039】
例えば、交替勤務の人が多い部署等、全員がそろって勤務することが少ない場合など、一人に1台の端末3を支給するより、同時に勤務する人数分の端末3を用意しておき、出勤した人が、その都度、複数の端末3をプールしてあるところから任意の端末3を取って携帯し、各自ログインすれば、その日の勤務中はその人がその端末3を使用できるようになる。そして、勤務終了時にログオフし、元の場所に戻しておけば、次の勤務時間帯には別の人がその端末を使用できるものである。このように、本システムでは、端末3を有効利用することにより、システムの利用効率を高め、コストを低減することができるものである。更に、ログイン中の端末3のみについてユーザとの対応付けを管理すればよく、機種変更や利用者の異動があった場合にもテーブルの更新のみで対応することが可能となるので、管理コストを低減することができるものである。
【0040】
次に、ログイン時のWebサーバ4の動作について図6を用いて説明する。図6は、ログイン要求があった場合のWebサーバ4の動作を示すフローチャート図である。
図6に示すように、ネットワーク制御部13からログイン要求として端末3のIPアドレスと端末3から入力されたユーザID及びパスワードが入力されると(100)、Webサーバ4は、利用者情報テーブル51を参照して、入力されたユーザID及びパスワードが利用者情報テーブル51の内容と一致しているかどうかを判断し(102)、一致していない場合には、ログインを拒否する信号をネットワーク制御部13を介して交換制御部11に出力する(104)と共に、端末3にログイン画面を表示出力させる。この場合には端末3は使用不可のままである。
【0041】
また、処理102において入力されたユーザID及びパスワードが利用者情報テーブル51の内容と一致していた場合には、Webサーバ4は、ログインを許可する信号をネットワーク制御部13を介して交換制御部11に出力し(110)、端末利用者管理テーブル52の当該IPアドレスに対応して入力されたユーザIDを登録する(112)。このようにして、ログイン要求があった場合のWebサーバ4の動作が行われるものである。
【0042】
本発明の実施の形態に係る構内無線通信システムによれば端末3からユーザID及びパスワードを付したログイン要求があった場合に、Webサーバ4が、予めデータベース5に記憶されている利用者情報テーブル51を参照して、一致する場合には、データベース5に設けられた端末利用者管理テーブル52に当該端末のIPアドレスに対応してログインされたユーザIDを登録して端末3の使用を許可するようにしているので、端末3とユーザとの対応付けを随時変更することができ、一ユーザが不特定多数の端末を交代で使用したり、同一端末を複数のユーザで使い回すことができ、ユーザの利便性を向上させると共に、端末の有効利用を図り、システムのコストを低減することができる効果がある。
【0043】
また、本システムによれば、Webサーバ4が、リアルタイムでログインの状況を端末利用者管理テーブル52に書き込み、端末3からユーザ名又はユーザIDを付した端末利用状況の閲覧要求が送信されると、Webサーバ4が、当該ユーザ名又はユーザIDをキーとして端末利用者管理テーブル52及び利用者情報テーブル51を検索して、ユーザ名(又はユーザID)及び使用中の端末の内線番号を要求元の端末3に表示出力するようにしているので、通話相手又は通信相手のログイン状況を任意の端末3から随時確認でき、容易に発呼することができる効果がある。
【0044】
更に、本システムによれば、Webサーバ4からのメール送信の際にユーザ名を指定すると、Webサーバ4が、データベース5の端末利用者管理テーブル52及び利用者情報テーブル51を参照して、入力されたユーザ名に対応する現在使用中の端末3のIPアドレスを読み出して宛先とし、メールを送信するようにしているので、アドレスの入力操作を省略することができ、利便性を向上させることができる効果がある。
【0045】
また、本システムによれば、一旦ログインされた端末3は、同一端末3からのログアウト操作が為されるか、又は同一ユーザが別の端末でログイン操作を行うまで、ログイン状態が維持されるようにしているので、端末とユーザとの対応付けがある程度固定している場合には、使用する毎にログイン操作を行わずに済み、ユーザの操作を簡略化することができ、必要であればログアウトして別のユーザが使用可能とすることができる効果がある。
【0046】
但し、端末3の電源をオンにした場合に既にログイン状態になっていると別のユーザを受け付けることができないため、利用者情報テーブル51に登録されているユーザ数が多い場合や端末1台あたりのユーザ数が多い場合等、端末とユーザとの対応付けがより不特定な場合には、端末3の電源をオフにする毎に自動的にログアウトするようにしても構わない。
【0047】
具体的には、端末3の電源がオフ/オンされた場合には常に、端末利用者管理テーブル52の当該端末に対応したユーザIDをクリアし、ログイン画面を出力する。
このように端末3の電源オフ/オンの場合に自動的にログアウトして、ログイン画面を出力するようにすれば、電源投入時には必ず新たなユーザの登録を受け入れ可能な状態になるので、多数の利用者が予想され、より不特定性が高い場所での適用が可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、無線端末からの要求によって、当該無線端末のIPアドレスをWebサーバに出力し、当該無線端末からユーザID及びパスワードを用いたログイン要求があると、ログイン要求の情報をWebサーバに出力する構内交換機と、ユーザの情報としてユーザ名とユーザIDとパスワードとを対応付けて記憶する利用者情報テーブルと、ユーザが利用している無線端末を管理するために無線端末の内線番号及びIPアドレスに対応付けてログイン中のユーザIDを記憶する端末利用者管理テーブルとを有するデータベースと、無線端末のIPアドレスとユーザID及びパスワードを用いたログイン要求の情報が入力されると、データベースの利用者管理テーブルにアクセスし、正当なユーザからのログイン要求であるか否かを判断し、正当なユーザでなければログインを拒否し、正当なユーザであれば当該無線端末の内線番号及びIPアドレスに当該ユーザIDを対応付けてデータベースの端末利用者管理テーブルに記憶させ、更に無線端末の利用状況に関する閲覧要求が入力されると、データベースの端末利用者管理テーブル及び利用者管理テーブルにアクセスして、ログイン中の無線端末の内線番号及び対応するユーザ名を構内交換機を介して閲覧要求のあった無線端末に出力するWebサーバとを有することを特徴とする構内無線通信システムとしているので、ユーザと無線端末との対応をリアルタイムのログイン状況に基づいて管理することにより、ユーザが任意の端末を使用できるようにして利便性を向上させることができると共に、ログイン状況を閲覧可能としたことにより通話又は通信相手の情報を得ることができ、システムの利用効率を向上させることができる効果がある。
【0049】
また、本発明によれば、ユーザの情報としてユーザ名とユーザIDとパスワードとを対応付けて記憶する利用者情報テーブルと、ユーザが利用している無線端末を管理するために無線端末の内線番号及びIPアドレスに対応付けてログイン中のユーザIDを記憶する端末利用者管理テーブルとを有するデータベースを備え、構内交換機を介して、無線端末のIPアドレスと、ユーザID及びパスワードを用いたログイン要求とが入力されると、データベースの利用者管理テーブルにアクセスし、正当なユーザからのログイン要求であるか否かを判断し、正当なユーザでなければログインを拒否し、正当なユーザであれば当該無線端末の内線番号及びIPアドレスにユーザIDを対応付けてデータベースの前記端末利用者管理テーブルに記憶させ、更に無線端末の利用状況に関する閲覧要求が入力されると、データベースの前記端末利用者管理テーブル及び利用者管理テーブルにアクセスして、ログイン中の無線端末の内線番号及び対応するユーザ名を構内交換機を介して閲覧要求のあった無線端末に出力するWebサーバとしているので、ユーザと無線端末との対応をリアルタイムのログイン状況に基づいて管理することにより、ユーザが任意の端末を使用できるようにして利便性を向上させることができると共に、ログイン状況を閲覧可能としたことにより通話又は通信相手の情報を得ることができ、システムの利用効率を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る構内無線通信システムの構成ブロック図である。
【図2】ネットワーク制御部13が備えているPHS端末管理テーブル13aの説明図である。
【図3】利用者情報テーブル51の説明図である。
【図4】端末利用者管理テーブル52の説明図である。
【図5】ログイン時の画面を示す表示例である。
【図6】ログイン要求があった場合のWebサーバ4の動作を示すフローチャート図である。
【図7】従来の構内無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…交換機、 2…基地局、 3…端末(無線端末)、 4…Webサーバ、5…データベース、 7…交換機、 11…交換制御部、 12…基地局制御部、 13…ネットワーク制御部、 13a…PHS端末管理テーブル、 14…主制御部、 15…時分割スイッチ、 51…利用者情報テーブル、 52…端末利用者管理テーブル、 71…交換制御部、 72…基地局制御部、 73…主制御部、 74…時分割スイッチ
Claims (2)
- 無線端末からの要求によって、前記無線端末のIPアドレスをWebサーバに出力し、前記無線端末からユーザID及びパスワードを用いたログイン要求があると、前記ログイン要求の情報を前記Webサーバに出力する構内交換機と、
ユーザの情報としてユーザ名とユーザIDとパスワードとを対応付けて記憶する利用者情報テーブルと、ユーザが利用している無線端末を管理するために無線端末の内線番号及びIPアドレスに対応付けてログイン中のユーザIDを記憶する端末利用者管理テーブルとを有するデータベースと、
無線端末のIPアドレスとユーザID及びパスワードを用いたログイン要求の情報が入力されると、前記データベースの前記利用者管理テーブルにアクセスし、正当なユーザからのログイン要求であるか否かを判断し、正当なユーザでなければログインを拒否し、正当なユーザであれば当該無線端末の内線番号及びIPアドレスに前記ユーザIDを対応付けて前記データベースの前記端末利用者管理テーブルに記憶させ、更に無線端末の利用状況に関する閲覧要求が入力されると、前記データベースの前記端末利用者管理テーブル及び前記利用者管理テーブルにアクセスして、ログイン中の無線端末の内線番号及び対応するユーザ名を前記構内交換機を介して前記閲覧要求のあった無線端末に出力するWebサーバとを有することを特徴とする構内無線通信システム。 - ユーザの情報としてユーザ名とユーザIDとパスワードとを対応付けて記憶する利用者情報テーブルと、ユーザが利用している無線端末を管理するために無線端末の内線番号及びIPアドレスに対応付けてログイン中のユーザIDを記憶する端末利用者管理テーブルとを有するデータベースを備え、
構内交換機を介して、無線端末のIPアドレスと、ユーザID及びパスワードを用いたログイン要求とが入力されると、前記データベースの前記利用者管理テーブルにアクセスし、正当なユーザからのログイン要求であるか否かを判断し、正当なユーザでなければログインを拒否し、正当なユーザであれば当該無線端末の内線番号及びIPアドレスにユーザIDを対応付けて前記データベースの前記端末利用者管理テーブルに記憶させ、更に無線端末の利用状況に関する閲覧要求が入力されると、前記データベースの前記端末利用者管理テーブル及び前記利用者管理テーブルにアクセスして、ログイン中の無線端末の内線番号及び対応するユーザ名を前記構内交換機を介して前記閲覧要求のあった無線端末に出力することを特徴とするWebサーバ。
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