JP2005033318A - 仮想電話番号サービスを実現する電話端末とそのシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】電話を受けるためには、自分の電話番号を相手に通知したり公開したりする必要があるが、いたずら電話等の危険があり、プライバシーの保護が犠牲になる。従来の対応策は通信網上に機能を持たせるもので、実装がおおがかりになり普及していない。
【解決手段】本発明は、電話端末側を工夫して上記課題を解決する。電話端末においてその実際電話番号に対応し、自由に制御できる仮想電話番号を生成し、発信者にはこの仮想電話番号のみを通知する。発信者の電話端末はこれを実際電話番号に解決して発信するが、その実際電話番号は表示装置等に表示せず、たとえば「東京03地域の固定電話」のようにその一部属性情報のみを表示する。仮想電話番号の生成や対応する実際電話番号への解決等は、電話端末が自動的に通信するサーバーまたは電話端末自身が内蔵するプログラム等によって行う。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、電話端末側を工夫して上記課題を解決する。電話端末においてその実際電話番号に対応し、自由に制御できる仮想電話番号を生成し、発信者にはこの仮想電話番号のみを通知する。発信者の電話端末はこれを実際電話番号に解決して発信するが、その実際電話番号は表示装置等に表示せず、たとえば「東京03地域の固定電話」のようにその一部属性情報のみを表示する。仮想電話番号の生成や対応する実際電話番号への解決等は、電話端末が自動的に通信するサーバーまたは電話端末自身が内蔵するプログラム等によって行う。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有線方式で接続される加入者回線固定電話端末や無線方式で接続される携帯電話端末等に対し、仮想的に付与される電話番号のサービス方法とその端末機を含むシステムとに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電話端末にはあらかじめ固有の電話番号が付与されており、電話を受けるためには、その電話番号を発信者に通知しておく必要がある。そのため、あまり良く知らない相手でも、その人から電話連絡を受けるためには電話番号を教える必要があり、オークション等で個人広告を行う際には、不特定多数の人々に自らの電話番号を公開しなければならなかった。しかし、固有の電話番号は個人情報の一部であり、不用意に電話番号を教えてしまうと、いたずら電話や嫌がらせ等を受ける危険があった。
【0003】
また、いたずら電話等を防ぐために、電話番号を変更することも可能ではあったが、電話番号の変更は、いたずら電話をかけてくる人以外に対していちいち新電話番号を通知する必要等があり、不便であった。
【0004】
さらに、この課題を解決しようとして、いわゆる仮想電話番号を利用する考案(特開2002−57802副電話番号利用装置及び方法並びに副電話番号利用サーバ、特開2002−261935電話番号配布システム及び電話番号配布装置、等)がなされているが、これらは通信事業者の提供する通信網において、新たなサービスを識別する番号計画とその実装とが必要になり、おおがかりなシステムが必要になってしまい広く実用化はされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べてきたように、電話の利便性を享受するためには、いろいろな人に電話番号を通知する必要があるが、これすなわち自らの個人情報を公開することになり、プライバシーを確保することが困難である。
【0006】
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、自分の固有の電話番号を通知する必要なく、これにかわる仮想電話番号によって電話を受けることができるようにするシステムを比較的容易に実装することで、電話の利便性とプライバシーの保護とを両立させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の仮想電話番号サービス方法とそのシステムは、あらかじめ固有の電話番号(以下実際電話番号と呼ぶ)が付与された電話端末と、実施形態によって用意される、前記電話端末と通信するサーバー装置とから構成されるものであり、前記電話端末は実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する手段と、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を付加する手段と、逆にあらかじめ実際電話番号に付与されている仮想電話番号からその実際電話番号を解決取得する手段と、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した実際電話番号への発信を制御する手段と、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる手段と、を備えることを特徴とし、前記サーバー装置は前記電話端末から通信できるサーバー装置であって、前記電話端末からの依頼に応じて、実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する手段と、同様に前記電話端末からの依頼に応じて、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を随時付加または変更する手段と、また同様に前記電話端末からの依頼に応じて、仮想電話番号から実際電話番号を解決取得し、これに応答する手段と、同時に必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報を、場合によっては前記実際電話番号の属性情報とあわせて、これに応答する手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成の仮想電話番号サービス方法とそのシステムとによれば、受信希望者は、受信しようとする電話端末でこれの実際電話番号から仮想電話番号を生成、付与でき、この仮想電話番号を実際電話番号のかわりに他の人に通知できる。通知を受けた人は、受け取った仮想電話番号を使用して電話端末から発信しようとすると、電話端末はこれを実際電話番号に解決して発信し、しかもその実際電話番号を一切表示しない。このようにして、発信者に実際電話番号を通知することなく、かつ発信者は実際電話番号を知らないまま、受信希望者は電話を受けることができる。
【0009】
しかも、発信者が受け取った仮想電話番号を使用して発信しようとする際には、解決取得された実際電話番号に応じた一部の属性情報を電話端末に表示することができ、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」といった確認メッセージによって、発信先の実際電話番号を知らないまま発信する不安を払拭することができる。
【0010】
また、受信希望者は、仮想電話番号に対して制御情報を付与することができ、その結果として、発信者がその仮想番号によって発信しようとする時に、たとえば発信時刻によって着信する実際電話番号を切り替えたり、一定期間が過ぎるとその仮想電話番号での発信を不可能にしたり、といった制御を行うことができる。
【0011】
実施形態として、電話端末と通信するサーバー装置を加えた構成においては、受信希望者の電話端末からの依頼による仮想電話番号の生成と付与、この仮想電話番号に対する制御情報の付与、ならびに発信者の電話端末からの依頼による仮想電話番号から実際電話番号への解決提供、この仮想電話番号に対応する制御情報の提供、解決された実際電話番号に応じた属性情報の提供、を前記サーバー装置で行うことができる。
【0012】
このサーバー装置を加えた実施形態においては、受信希望者は随時仮想電話番号に対する制御情報の変更を行うことも可能であり、発信者がその仮想電話番号で発信しようとする度にサーバー装置へ通信を行う方式を取ることで、その都度最新の制御情報に基づいた発信が可能になる。たとえば、受信者が随時着信電話番号を切り替えることで、いわゆる「追いかけ電話」サービスを実現したり、発信者の電話番号を制限することで、特定の発信者からの電話をそれ以後ブロックしたりすることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0014】
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態における仮想電話番号サービス方法とそのシステムとの構成を示す図である。この実施形態では、本発明は、本発明に必要な機能を備えた有線もしくは無線の電話端末と、従来から利用されているそれらの電話端末へ通話サービスを提供する通信網から、構成される。
【0015】
電話端末1、2は、それぞれ別々の利用者が利用する電話端末であり、電話端末1は利用者A、電話端末2は利用者Bが利用するものとする。両電話端末は、それぞれ加入する電気通信事業者等から割り当てられた固有の電話番号すなわち実際電話番号を持っており、電話端末1の実際電話番号をaとする。また、両電話端末は本発明の特徴となる機能を備えている。
【0016】
通信網3は、有線伝送路や無線伝送路、交換設備等から構成される通信用ネットワークであり、従来電気通信事業者等が加入者への電話サービスを実現しているものである。
【0017】
まず、第1の実施形態における本発明の利用方法を、順番を示す図中の丸数字を用いて説明する。
【0018】
利用者Aは、本発明の特徴である実際電話番号から仮想電話番号を生成付与する機能を用いて、自らの電話端末1に仮想電話番号を付与する。この実際電話番号aに対応づけられた仮想電話番号をvaとする(▲1▼)。この機能を呼び出す方法は、電話端末に専用キー等を設けてもよいし、電話端末上で動作するソフトウェアの一般的な呼び出し方法でもかまわない。
【0019】
利用者Aは、電話をかけてもらう相手である利用者Bに、仮想電話番号vaを通知する(▲2▼)。通知の方法は、通常の電話番号と同じく、口頭でも印刷物に記載したりでも、電子メール等電子的手段でも、どのような方法でもかまわない。
【0020】
利用者Bは、利用者Aへ電話するために、教えられた仮想電話番号vaで電話端末2から発信操作を行う(▲3▼)。仮想電話番号は、通常の電話番号とは異なる番号体系とすることができるため、これを自動的に識別して本発明の特徴である機能を呼び出してもよいし、あるいは仮想電話番号での発信用の専用キー等を電話端末に備え、これを押し下げて前記機能を呼び出してから仮想電話番号を入力する方法もとれる。
【0021】
電話端末2は、仮想電話番号の入力時に呼び出された、本発明の特徴である仮想電話番号から実際電話番号を解決取得する機能を用いて、仮想電話番号vaから実際電話番号aを取得する(▲4▼)。この際、電話端末2は、取得した実際電話番号aを一切表示しないが、必要に応じて実際電話番号aの一部属性情報を、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」あるいは「NTTドコモの携帯電話へ発信します」といったように表示する。
【0022】
電話端末2は、取得した実際電話番号aで通信網3を利用して、電話端末1への発信を行い、通話サービスを開始する(▲5▼)。この際も電話端末2は、実際電話番号aを一切表示せず、通話履歴その他の記憶機構にも、利用者Bには不可視の形でしか記録しない。
【0023】
利用者Aが、仮想電話番号を生成付与する際に、たとえば「午後6時から午後11時まで利用可能」あるいは「2003年8月31日まで利用可能」といった制御情報を付加した場合は、利用者Bがその仮想電話番号で発信操作を行う際に、電話端末2においてこの制御情報が参照され、たとえば午前10時に発信しようとしても不可能だったり、利用期限を過ぎた2003年9月1日に発信しようとしても不可能だったりするように、この仮想電話番号の利用を制御できる。ちなみに第1の実施形態では、仮想電話番号に何らの制御情報を付加しない場合は、それは単なる実際電話番号の代替番号に過ぎなくなり、その利用価値は乏しい。
【0024】
また、このようにして仮想電話番号を利用して開始された通話は、通常の実際電話番号を利用して開始される通話と全く変わらないため、通話料金に関して特別な計数や課金、料金徴収上の配慮を行う必要がない。
【0025】
この第1の実施形態においては、本発明は利用者の使用する電話端末における本発明の特徴である機能によって実現される。一般に現在の電話端末は、マイクロプロセッサー(CPU)によって実行されるソフトウェア(プログラム)を用いて、その機能を実装している。そこで、以下に、本発明の特徴となる機能を備えた電話端末を、ソフトウェアで実現する方法を説明する。
【0026】
本発明の特徴となる機能は、電話端末上で5つの機能単位から構成される。第1は実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する機能であり、第2は必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を付加する機能であり、これらはあらかじめ受信希望者が仮想電話番号を取得するために必要である。第3はあらかじめ実際電話番号に付与されている仮想電話番号からその実際電話番号を解決取得する機能であり、第4はそれが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した実際電話番号への発信を制御する機能であり、第5は前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる機能であり、これらは受信希望者から取得した仮想電話番号を利用して発信を行うために必要である。
【0027】
前記第1の機能は、自電話端末の記憶機構から自らにあらかじめ付与されている固定の電話番号を読み出し、この実際電話番号に適切なアルゴリズムによって変換操作を行って仮想電話番号を生成するソフトウェアによって実現する。前記アルゴリズムは一種の暗号化アルゴリズムであり、非常に単純な例としては図2で示す方法が可能である。生成される仮想電話番号は、必ずしも数字のみによって構成される必要は無く、文字や記号から構成されていてもかまわないが、現在の電話端末での操作上の利便性からは、数字で構成される方が望ましい。また、用いるアルゴリズムを適当に工夫することで、単一の実際電話番号から、必要に応じて複数の仮想電話番号を生成することができる。
【0028】
前記第2の機能は、あらかじめそれぞれの制御機能を示すコード番号とパラメーターのコード化方法を用意しておき、制御コード番号とパラメーター・コードとを実際電話番号に付し、前記第1の機能で実際電話番号を変換する際にあわせて変換し、仮想電話番号の中に織り込んでしまうことで実現する。仮想電話番号の利用時間帯制限を行う一例を、図3に示す。
【0029】
前記第3の機能は、前記第1の機能を逆方向に用いることで実現できる。図4に図2で示した方法を逆に用いて、復号化する方法を示す。
【0030】
前記第4の機能も、前記第3の機能と同様に前記第1の機能を逆方向に用いて制御コードとパラメーター・コードとを含んだ番号を得て、取り出した制御コードとパラメーターに従って、電話発信機能を制御することで実現できる。図5で仮想電話番号の利用時間帯制限の例を示す。
【0031】
前記第5の機能は、実際に通信網への発信を制御するソフトウェアにおいて、電話端末の画面表示機能および送受話器のスピーカー機能を制御することで実現する。図6で示すように、仮想電話番号を利用した発信の際には、電話端末に付属する表示装置に発信しようとする実際電話番号の表示を行わないようにし、必要に応じてその一部属性情報のみを表示する。属性情報は、あらかじめ仮想電話番号の生成時に制御情報と同様に織り込んでおくことも可能ではあるが、市外局番ごとの地域名等を保持している属性情報テーブルを用意しておき、これから実際電話番号をキーにして検索し取得するのが容易である。また、通常の有線方式の固定電話等では、発信時にDTMF信号やダイヤルパルス信号を送受話器のスピーカーにも音響として送出しているが、これもスピーカーへ送出しないようにして、実際電話番号の暴露を防ぐ。
【0032】
なお、DTMF信号等で実際電話番号を割り出すことは、たとえば有線方式の電話端末では、その電話ケーブルから信号を盗み聞きすることで可能になってしまうが、これは意図して行われる必要があり、通常の電話利用者には簡単に行えることではない。この面においても万全を期するのであれば、本発明は主として無線方式で傍受が難しい携帯電話やPHS等で利用することが望ましい。
【0033】
また、前記第5の機能は、電話端末の記憶機構を制御するソフトウェアにおいて、発信履歴などの記録を制御することで実現する。たとえば図7で示すように、仮想電話番号を利用した発信の際には、電話端末の発信履歴の記憶機構に、実際電話番号ではなく仮想電話番号を発信した番号として記憶させる。こうすれば、発信履歴から実際電話番号が暴露することはなく、その履歴から再発信する際も仮想電話番号としての発信操作を起動できる。あるいは、仮想電話番号からの発信の際は、発信履歴には全く電話番号を記憶させないようにしてもよい。
【0034】
図8は、以上説明してきた、電話端末に本発明の特徴となる機能をソフトウェアにより実現する方法の、機能の呼び出しに関するフローチャートの一例である。
【0035】
電話端末に本発明の特徴となる機能をソフトウェアで具体的に実装するには、電話端末の本来的な機能(ネイティブ機能)として電話端末メーカーが製造時にそれらを組み込む方法の他にも、携帯電話等ではたとえばNTTドコモ社のトラステッドiアプリ(iアプリDX)やKDDI社のBREWといった携帯電話のネイティブ機能に直接アクセスできるソフトウェア開発・配布・実行方法を利用して既存の電話端末にソフトウェアのみを配布する方法で実現することもできる。
【0036】
さらに、これらのソフトウェアを電話端末へ付加する装置に実装し、この付加装置を電話端末へ取り付けることで、本発明を利用することも可能である。
【0037】
(第2の実施形態)図9は、本発明の第2の実施形態における仮想電話番号サービス方法とそのシステムとの構成を示す図である。この実施形態では、本発明は、本発明に必要な機能を備えた有線もしくは無線の電話端末と、従来から利用されているそれらの電話端末へ通話サービスを提供する通信網と、それらの電話端末と通信する本発明に必要な機能を備えたサーバー装置とから、構成される。
【0038】
第1の実施形態では、本発明の実施に必要な機能を全て電話端末側に実装したが、ここではそれらの機能を電話端末とサーバー装置とに分散して実装することで、比較的にソフトウェアの実行能力等において劣る電話端末側の負荷を軽減し、実際電話番号の属性情報等の管理を容易にし、仮想電話番号の制御に関する機能等を拡張することを特徴とする。
【0039】
電話端末1、2は、それぞれ別々の利用者が利用する電話端末であり、電話端末1は利用者A、電話端末2は利用者Bが利用するものとする。両電話端末は、それぞれ加入する電気通信事業者等から割り当てられた固有の電話番号すなわち実際電話番号を持っており、電話端末1の実際電話番号をaとする。また、両電話端末は本発明の特徴となる機能を備えている。
【0040】
通信網3は、有線伝送路や無線伝送路、交換設備等から構成される通信用ネットワークであり、従来電気通信事業者等が加入者への電話サービスを実現しているものである。また、ルーターその他の装置により、インターネット等との相互接続を通じて、データ通信サービスも可能にしている。
【0041】
サーバー装置4は、本発明の特徴となる機能を備えたコンピューター・システムによるサーバー装置で、通信網3を介して電話端末1、2と通信することができる。必要に応じてデータベース・システムや音声認識・応答装置等を備える。
【0042】
まず、第2の実施形態における本発明の利用方法を、順番を示す図中の丸数字を用いて説明する。
【0043】
利用者Aは、電話端末1よりサーバー装置4へアクセスし、自らの電話端末1への仮想電話番号付与を要求する(▲1▼)。この要求は、データ通信によって行っても、音声通信によって行ってもかまわない。
【0044】
サーバー装置4は、本発明の特徴である実際電話番号から仮想電話番号を生成付与する機能を用いて、電話端末1の実際電話番号aから仮想電話番号vaを生成し(▲2▼)、これを電話端末1に応答して付与する(▲3▼)。
【0045】
利用者Aは、電話をかけてもらう相手である利用者Bに、仮想電話番号vaを通知する(▲4▼)。通知の方法は、通常の電話番号と同じく、口頭でも印刷物に記載したりでも、電子メール等電子的手段でも、どのような方法でもかまわない。
【0046】
利用者Bは、利用者Aへ電話するために、教えられた仮想電話番号vaで電話端末2から発信操作を行う(▲5▼)。仮想電話番号は、通常の電話番号とは異なる番号体系とすることができるため、これを自動的に識別して本発明の特徴である機能を呼び出してもよいし、あるいは仮想電話番号での発信用の専用キー等を電話端末に備え、これを押し下げて前記機能を呼び出してから仮想電話番号を入力する方法もとれる。
【0047】
電話端末2は、仮想電話番号の入力時に呼び出された、本発明の特徴である仮想電話番号の解決を要求する機能を用いて、サーバー装置4へ仮想電話番号vaの解決を要求する(▲6▼)。この要求は、データ通信によって行っても、音声通信によって行ってもかまわない。
【0048】
サーバー装置4は、本発明の特徴である仮想電話番号から実際電話番号を解決取得する機能を用いて、電話端末2から受け取った仮想電話番号vaから実際電話番号aを解決取得し(▲7▼)、必要に応じてその制御情報や属性情報と共に、電話端末2にこれを応答する(▲8▼)。この際、電話端末2は、サーバー装置4より取得した実際電話番号aを一切表示しないが、必要に応じて実際電話番号aの一部属性情報を、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」あるいは「NTTドコモの携帯電話へ発信します」といったように表示する。
【0049】
電話端末2は、取得した実際電話番号aで通信網3を利用して、電話端末1への発信を行い、通話サービスを開始する(▲9▼)。この際も電話端末2は、実際電話番号aを一切表示せず、通話履歴その他の記憶機構にも、利用者Bには不可視の形でしか記録しない。
【0050】
この第2の実施形態においては、仮想電話番号の生成・付与と、その仮想電話番号から実際電話番号への解決とが、個々の電話端末と連携したサーバー装置で集中して実行されることが特徴である。
【0051】
そのため、仮想電話番号に付随させるこれの制御情報は、必ずしも仮想電話番号生成時に同時に生成付属させる必要がなく、利用者Aはサーバー装置4へ通信することで、随時制御情報を付加・変更・削除できる。また、この制御情報は、利用者Bが仮想電話番号を利用して発信を行おうとするその都度、サーバー装置4から取得されるため、電話端末2の動作は必ず最新の制御情報に従うことになる。従って、たとえば、当初は利用時間帯制限の無いものとして生成した仮想電話番号が、その時の都合により「午後6時から午後11まで利用可能」といった制御情報を付加されたものになり、また都合が変わることによって、当初の「利用時間帯制限無し」へ再変更される、といったことがリアルタイムで可能になる。
【0052】
この第2の実施形態においても、仮想電話番号を利用して開始された通話は、通常の実際電話番号を利用して開始される通話と全く変わらないため、通話料金に関して特別な計数や課金、料金徴収上の配慮を行う必要がないことは、第1の実施形態と同様である。
【0053】
次に、第1の実施形態と同様に、本発明の特徴となる機能を備えた電話端末とサーバー装置とを、ソフトウェアにより実現する方法を説明する。
【0054】
本発明の特徴となる機能は、電話端末とサーバー装置との上で、8つの機能単位から構成される。第1は電話端末上でサーバー装置に対し仮想電話番号の生成・付与を要求し、これを取得する機能であり、第2はサーバー装置上で電話端末からの要求に応じて仮想電話番号を生成し、これを電話端末に付与する機能であり、これらはあらかじめ受信希望者が仮想電話番号を取得するために必要である。第3は電話端末上でサーバー装置に対し仮想電話番号から実際電話番号への解決を要求し、解決された実際電話番号を取得する機能であり、第4はサーバー装置上で電話端末からの要求に応じて実際電話番号から仮想電話番号を解決取得し、解決された実際電話番号を応答する機能であり、第5は電話端末上で、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した実際電話番号への発信を制御する機能であり、第6は電話端末上で、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる機能であり、これらは受信希望者から取得した仮想電話番号を利用して発信を行うために必要である。第7は電話端末上でサーバー装置に対し仮想電話番号に付随する制御情報の照会・追加・変更・削除を要求する機能であり、第8はサーバー装置上で電話端末からの要求に応じて仮想電話番号に付随する制御情報を応答・追加・変更・削除する機能であり、これらは仮想電話番号を随時制御するために必要である。
【0055】
前記第1の機能は、図10で示すように自電話端末の記憶機構から自らにあらかじめ付与されている固定の電話番号を読み出し、これをサーバー装置へ送信し、サーバー装置からの応答を受信するソフトウェアによって実現する。サーバー装置との通信にインターネット等を用いるのであれば、ブラウザーとHTTPプロトコルとでも、より簡易な実装を行うことも可能である。
【0056】
前記第2の機能は、図11で示すように電話端末から送付されてきた実際電話番号に適切なアルゴリズムによって変換操作を行って仮想電話番号を生成し、これをサーバー装置に付属するデータベース等を備えた記憶機構に保存した上で返信するソフトウェアによって実現する。前記アルゴリズムは一種の暗号化アルゴリズムであるが、データベース等を用いることで、データ量圧縮を伴う換字法等、より広範かつ強力な技法を用いることができる。また、たとえばHTTPプロトコルによる通信を用いるなら、CGIプログラム等で用意に実装できる。
【0057】
くわえて、仮想電話番号の生成は、必ずしもアルゴリズムによる実際電話番号からの変換である必要は無い。実際電話番号との対応付けは、サーバー装置内のデータベースなどの記憶機構上に保持できるので、仮想電話番号はたとえばランダムな数字列であってもよく、一意に実際電話番号に対応できるのであればどのようなものであってもかまわない。
【0058】
前記第3の機能および第4の機能は、前記第1の機能および前記第2の機能を応用することで実現できる。電話端末においては、図12で示すように前記第1の機能における自電話端末の実際電話番号のかわりに、入力された仮想電話番号をサーバー装置へ送信し、解決された実際電話番号を取得すればよく、サーバー装置においては、図13で示すように前記第2の機能を逆方向に用いて、受信した仮想電話番号から実際電話番号を解決し、応答すればよい。仮想電話番号から実際電話番号への解決にあたっては、アルゴリズムによる逆変換操作でもかまわないし、データベースを当該仮想電話番号をキーにして検索するのでもかまわない。また、実際電話番号の応答には、アルゴリズムによる逆変換またはデータベース検索で得た、当該仮想電話番号に付属する制御情報や当該実際電話番号の属性情報を含めるようにする。
【0059】
実際電話番号の属性情報としては、既に説明したように、その実際電話番号が付与された電話端末の加入者情報等が想定される。たとえば「東京03地域の固定電話」であるとか、「NTTドコモの携帯電話」といったものであるが、これらは総務省等による番号計画によって規定されており、しばしば変更が生じることがある。第1の実施形態では、これらの情報は電話端末の中で実際電話番号から導き出されるため、その変更を反映させるには、該当データを電話端末にダウンロードさせるなどの工夫が必要であるが、第2の実施形態では、サーバー装置にのみこの変更を反映させればよい。
【0060】
前記第5の機能は、サーバー装置から取得した制御情報を用いて、電話発信機能を制御することで実現できる。制御情報は、それが仮想電話番号に織り込まれる方法をとられていても、サーバー装置において既に取り出されているので、単純にその情報に従って、発信を制御すればよい。図14で、制御情報が制御コードとそのパラメーターとして取得される場合の動作を示す。
【0061】
前記第6の機能は、第1の実施形態における第5の機能と同様で、仮想電話番号を利用した発信の際に、表示装置やスピーカー、記憶機構等に必要な制御を行うことで実現できる。
【0062】
前記第7の機能は、やはり前記第1の機能の応用であり、サーバー装置との通信で、たとえば図15のようにあらかじめ用意した制御方法等のメニューから要求内容を選択させ、関連するパラメーターを入力させて、これらをサーバー装置へ送信し、結果を受信するソフトウェアで実現する。この際、制御の対象となる仮想電話番号または実際電話番号を、サーバー装置へ通知するようにしておく。
【0063】
仮想電話番号はこれの利用時に必ずひとつの実際電話番号に対応するが、実際電話番号はこれに対応する仮想電話番号を複数生成することも許されるため、実際電話番号に複数の仮想電話番号が対応する場合は、該当の制御情報による制御が仮想電話番号ごとに行われるのか、ある実際電話番号に対応する全ての仮想電話番号に対して行われるのか、を識別するようにしておく必要がある。
【0064】
前記第8の機能は、図16で示すように電話端末からの要求に応じて、制御情報を応答・付加・変更・削除し、結果を送信するソフトウェアによって実現する。制御情報の操作には、適当なアルゴリズムを用いて仮想電話番号から制御情報を読み出したり付加したりする方法のほか、データベース上に仮想電話番号に対応する制御情報を保持してこれを読み書きする方法もとれる。アルゴリズムを用いる方法では、制御情報に関する変更が生じる都度、その情報を織り込んでいる該当仮想電話番号自体が変更されてしまう可能性があるため、データベース上に仮想電話番号とは別個にこれに対応する制御情報を保持する方が、利便性が高い。
【0065】
前記第1の機能と前記第2の機能および前記第7の機能と前記第8の機能のように、仮想電話番号およびこれに対応する実際電話番号の動作に直接変更等の操作を行う場合は、電話端末からサーバー装置への通信にあたり、該当変更動作を行う正当な権限があるかどうか、利用者を認証する必要がある。一般的にはユーザーIDとパスワードとを用いればよいが、通信時に自電話端末の実際電話番号を自動的に読み取って送信し、その実際電話番号に対応する仮想電話番号のみ操作できるようにソフトウェアを構成すれば、容易に不正な操作の危険性を減少できる。
【0066】
図17は、以上説明してきた、第2の実施形態における本発明の特徴となる機能が、電話端末およびサーバー装置にどのように配置され相互に対応しているか、を示すものである。
【0067】
電話端末に本発明の特徴となる機能をソフトウェアで具体的に実装するには、第1の実施形態と同様にネイティブ機能として組み込んだり、BREW等を利用したり、付加装置を作成したりすることが可能である。また、サーバー装置に関しては、CGIプログラム等を用いるWebアプリケーションとして実装したり、プログラム間通信を用いるWebサービスとして実装したりすることができる。
【0068】
(第3の実施形態)図18は、本発明の第3の実施形態における仮想電話番号サービス方法とそのシステムとの構成を示す図である。この実施形態では第2の実施形態と同様に、本発明は、本発明に必要な機能を備えた有線もしくは無線の電話端末と、従来から利用されているそれらの電話端末へ通話サービスを提供する通信網と、それらの電話端末と通信する本発明に必要な機能を備えたサーバー装置とから、構成される。
【0069】
第3の実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態とを複合させた形態であり、本発明の実施に必要な機能の分散方法において第2の実装形態と異なり、第2の実装形態での電話端末とサーバー装置との通信による処理の応答時間を改善することを特徴とする。
【0070】
電話端末1、2は、それぞれ別々の利用者が利用する電話端末であり、電話端末1は利用者A、電話端末2は利用者Bが利用するものとする。両電話端末は、それぞれ加入する電気通信事業者等から割り当てられた固有の電話番号すなわち実際電話番号を持っており、電話端末1の実際電話番号をaとする。また、両電話端末は本発明の特徴となる機能を備えている。
【0071】
通信網3は、有線伝送路や無線伝送路、交換設備等から構成される通信用ネットワークであり、従来電気通信事業者等が加入者への電話サービスを実現しているものである。また、ルーターその他の装置により、インターネット等との相互接続を通じて、データ通信サービスも可能にしている。
【0072】サーバー装置4は、本発明の特徴となる機能を備えたコンピューター・システムによるサーバー装置で、通信網3を介して電話端末1、2と通信することができる。必要に応じてデータベース・システムや音声認識・応答装置等を備える。
【0073】
まず、第3の実施形態における本発明の利用方法を、順番を示す図中の丸数字を用いて説明する。
【0074】
利用者Aは、本発明の特徴である実際電話番号から仮想電話番号を生成付与する機能を用いて、自らの電話端末1に仮想電話番号を付与する操作を開始する。電話端末1は、自動的にサーバー装置4へ、仮想電話番号生成のためのシード情報(種となる情報)を要求する(▲1▼)。
【0075】
サーバー装置4は、シード情報を応答し(▲2▼)、電話端末1は、これと実際電話番号aとを基に仮想電話番号vaを生成する(▲3▼)。
【0076】
利用者Aは、電話をかけてもらう相手である利用者Bに、仮想電話番号vaを通知する(▲4▼)。通知の方法は、通常の電話番号と同じく、口頭でも印刷物に記載したりでも、電子メール等電子的手段でも、どのような方法でもかまわない。
【0077】
利用者Bは、利用者Aへ電話するために、教えられた仮想電話番号vaで電話端末2から発信操作を行う(▲5▼)。仮想電話番号は、通常の電話番号とは異なる番号体系とすることができるため、これを自動的に識別して本発明の特徴である機能を呼び出してもよいし、あるいは仮想電話番号での発信用の専用キー等を電話端末に備え、これを押し下げて前記機能を呼び出してから仮想電話番号を入力する方法もとれる。
【0078】
電話端末2は、仮想電話番号の入力時に呼び出された、本発明の特徴である仮想電話番号を解決取得する機能を用いて、サーバー装置4へ仮想電話番号vaの解決のためのシード情報を要求する(▲6▼)。
【0079】
サーバー装置4は、シード情報と、必要に応じて更新された属性情報とを、電話端末2に応答する(▲7▼)。電話端末2は、これと仮想電話番号vaとを基に実際電話番号aを解決取得する(▲8▼)。この際、電話端末2は、取得した実際電話番号aを一切表示しないが、必要に応じて実際電話番号aの一部属性情報を、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」あるいは「NTTドコモの携帯電話へ発信します」といったように表示する。
【0080】
電話端末2は、取得した実際電話番号aで通信網3を利用して、電話端末1への発信を行い、通話サービスを開始する(▲9▼)。この際も電話端末2は、実際電話番号aを一切表示せず、通話履歴その他の記憶機構にも、利用者Bには不可視の形でしか記録しない。
【0081】
この実施形態が第1や第2の実施形態と異なるのは、仮想電話番号の生成およびそれの解決がシード情報を基に行われる点である。他の点については、第1および第2の実施形態からの類推で充分理解可能と思われるため、この点についてのみ以下に説明する。
【0082】
第1の実施形態では、電話端末上の機能が単独で実際電話番号から仮想電話番号の生成を、適当なアルゴリズムを用いて行ったが、この実施形態では、そのアルゴリズムに用いるシード情報をサーバー装置から取得する。そのため、たとえばアルゴリズムで使用する暗号鍵が、あらかじめ電話端末内に用意されているものに限定されるようなことがない。これは暗号強度を高めることにもなる。また、これによりアルゴリズムを簡素化し、電話端末での実行速度を向上させることもできる。
【0083】
たとえば、電話端末では一定の範囲の乱数を発生させ、これをキーにサーバー装置から対応する暗号鍵をシード情報として取得する。電話端末は、取得した暗号鍵で仮想電話番号を生成し、その際キーとなった乱数をその仮想番号に織り込む。
【0084】
逆に仮想電話番号から実際電話番号を解決しようとする時は、適当なアルゴリズムによって、まずキーとなった乱数を取り出す。これをサーバー装置へ送信し、対応するシード情報である暗号鍵を取得する。取得した暗号鍵を用いて、仮想電話番号から実際電話番号を複合化する。
【0085】
また、シード情報を取得する際に、電話番号に関する属性情報等の更新情報を受け取ることができる。
【0086】
このようにして、電話端末とサーバー装置との間でやり取りする情報を非常に簡素な情報に限定することで、個々の処理の応答速度を高めながら、第2の実施形態で拡張された利便性も享受することができる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、仮想電話番号を随時生成し、これを用いて電話を受けることができるシステムが実現する。これにより、個人情報である実際電話番号を公開・通知することなしに、電話の利便性を享受できるようになる。
【0088】
また、電気通信事業者の運営する通信網に、おおがかりな変更等を加える必要なく、仮想電話番号を利用できるので、その制御情報を用いた高度な通話サービスが容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における仮想電話番号サービス・システムの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態における電話端末で用いられる仮想電話番号生成アルゴリズムの一例を示す図である。
【図3】仮想電話番号の制御情報を仮想電話番号に織り込む方法の一例を示す図である。
【図4】仮想電話番号から実際電話番号を取り出す方法の一例を示す図である。
【図5】仮想電話番号に織り込まれた制御情報を取り出す方法の一例を示す図である。
【図6】仮想電話番号による発信時の表示機能等の制御を示す図である。
【図7】仮想電話番号の電話端末の記憶機構への記録の制御を示す図である。
【図8】第1の実施形態における電話端末での、本発明の特徴となる機能の関連を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における仮想電話番号サービス・システムの構成を示す図である。
【図10】第2の実施形態における電話端末での仮想電話番号の要求と取得との方法を示す図である。
【図11】第2の実施形態におけるサーバー装置での仮想電話番号の生成と付与との方法を示す図である。
【図12】第2の実施形態における電話端末での仮想電話番号の解決要求と実際電話番号取得との方法を示す図である。
【図13】第2の実施形態におけるサーバー装置での仮想電話番号の解決と実際電話番号の応答との方法を示す図である。
【図14】第2の実施形態における電話端末での制御情報の取得とそれに基づく制御との方法を示す図である。
【図15】第2の実施形態における電話端末での仮想電話番号の制御要求の方法を示す図である。
【図16】第2の実施形態におけるサーバー装置での仮想電話番号の制御情報の操作と応答との方法を示す図である。
【図17】第2の実施形態における電話端末とサーバー装置とでの、本発明の特徴となる機能の配置を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施形態における仮想電話番号サービス・システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 電話端末
2 電話端末
3 通信網
4 サーバー装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、有線方式で接続される加入者回線固定電話端末や無線方式で接続される携帯電話端末等に対し、仮想的に付与される電話番号のサービス方法とその端末機を含むシステムとに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電話端末にはあらかじめ固有の電話番号が付与されており、電話を受けるためには、その電話番号を発信者に通知しておく必要がある。そのため、あまり良く知らない相手でも、その人から電話連絡を受けるためには電話番号を教える必要があり、オークション等で個人広告を行う際には、不特定多数の人々に自らの電話番号を公開しなければならなかった。しかし、固有の電話番号は個人情報の一部であり、不用意に電話番号を教えてしまうと、いたずら電話や嫌がらせ等を受ける危険があった。
【0003】
また、いたずら電話等を防ぐために、電話番号を変更することも可能ではあったが、電話番号の変更は、いたずら電話をかけてくる人以外に対していちいち新電話番号を通知する必要等があり、不便であった。
【0004】
さらに、この課題を解決しようとして、いわゆる仮想電話番号を利用する考案(特開2002−57802副電話番号利用装置及び方法並びに副電話番号利用サーバ、特開2002−261935電話番号配布システム及び電話番号配布装置、等)がなされているが、これらは通信事業者の提供する通信網において、新たなサービスを識別する番号計画とその実装とが必要になり、おおがかりなシステムが必要になってしまい広く実用化はされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べてきたように、電話の利便性を享受するためには、いろいろな人に電話番号を通知する必要があるが、これすなわち自らの個人情報を公開することになり、プライバシーを確保することが困難である。
【0006】
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、自分の固有の電話番号を通知する必要なく、これにかわる仮想電話番号によって電話を受けることができるようにするシステムを比較的容易に実装することで、電話の利便性とプライバシーの保護とを両立させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の仮想電話番号サービス方法とそのシステムは、あらかじめ固有の電話番号(以下実際電話番号と呼ぶ)が付与された電話端末と、実施形態によって用意される、前記電話端末と通信するサーバー装置とから構成されるものであり、前記電話端末は実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する手段と、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を付加する手段と、逆にあらかじめ実際電話番号に付与されている仮想電話番号からその実際電話番号を解決取得する手段と、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した実際電話番号への発信を制御する手段と、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる手段と、を備えることを特徴とし、前記サーバー装置は前記電話端末から通信できるサーバー装置であって、前記電話端末からの依頼に応じて、実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する手段と、同様に前記電話端末からの依頼に応じて、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を随時付加または変更する手段と、また同様に前記電話端末からの依頼に応じて、仮想電話番号から実際電話番号を解決取得し、これに応答する手段と、同時に必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報を、場合によっては前記実際電話番号の属性情報とあわせて、これに応答する手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成の仮想電話番号サービス方法とそのシステムとによれば、受信希望者は、受信しようとする電話端末でこれの実際電話番号から仮想電話番号を生成、付与でき、この仮想電話番号を実際電話番号のかわりに他の人に通知できる。通知を受けた人は、受け取った仮想電話番号を使用して電話端末から発信しようとすると、電話端末はこれを実際電話番号に解決して発信し、しかもその実際電話番号を一切表示しない。このようにして、発信者に実際電話番号を通知することなく、かつ発信者は実際電話番号を知らないまま、受信希望者は電話を受けることができる。
【0009】
しかも、発信者が受け取った仮想電話番号を使用して発信しようとする際には、解決取得された実際電話番号に応じた一部の属性情報を電話端末に表示することができ、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」といった確認メッセージによって、発信先の実際電話番号を知らないまま発信する不安を払拭することができる。
【0010】
また、受信希望者は、仮想電話番号に対して制御情報を付与することができ、その結果として、発信者がその仮想番号によって発信しようとする時に、たとえば発信時刻によって着信する実際電話番号を切り替えたり、一定期間が過ぎるとその仮想電話番号での発信を不可能にしたり、といった制御を行うことができる。
【0011】
実施形態として、電話端末と通信するサーバー装置を加えた構成においては、受信希望者の電話端末からの依頼による仮想電話番号の生成と付与、この仮想電話番号に対する制御情報の付与、ならびに発信者の電話端末からの依頼による仮想電話番号から実際電話番号への解決提供、この仮想電話番号に対応する制御情報の提供、解決された実際電話番号に応じた属性情報の提供、を前記サーバー装置で行うことができる。
【0012】
このサーバー装置を加えた実施形態においては、受信希望者は随時仮想電話番号に対する制御情報の変更を行うことも可能であり、発信者がその仮想電話番号で発信しようとする度にサーバー装置へ通信を行う方式を取ることで、その都度最新の制御情報に基づいた発信が可能になる。たとえば、受信者が随時着信電話番号を切り替えることで、いわゆる「追いかけ電話」サービスを実現したり、発信者の電話番号を制限することで、特定の発信者からの電話をそれ以後ブロックしたりすることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0014】
(第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態における仮想電話番号サービス方法とそのシステムとの構成を示す図である。この実施形態では、本発明は、本発明に必要な機能を備えた有線もしくは無線の電話端末と、従来から利用されているそれらの電話端末へ通話サービスを提供する通信網から、構成される。
【0015】
電話端末1、2は、それぞれ別々の利用者が利用する電話端末であり、電話端末1は利用者A、電話端末2は利用者Bが利用するものとする。両電話端末は、それぞれ加入する電気通信事業者等から割り当てられた固有の電話番号すなわち実際電話番号を持っており、電話端末1の実際電話番号をaとする。また、両電話端末は本発明の特徴となる機能を備えている。
【0016】
通信網3は、有線伝送路や無線伝送路、交換設備等から構成される通信用ネットワークであり、従来電気通信事業者等が加入者への電話サービスを実現しているものである。
【0017】
まず、第1の実施形態における本発明の利用方法を、順番を示す図中の丸数字を用いて説明する。
【0018】
利用者Aは、本発明の特徴である実際電話番号から仮想電話番号を生成付与する機能を用いて、自らの電話端末1に仮想電話番号を付与する。この実際電話番号aに対応づけられた仮想電話番号をvaとする(▲1▼)。この機能を呼び出す方法は、電話端末に専用キー等を設けてもよいし、電話端末上で動作するソフトウェアの一般的な呼び出し方法でもかまわない。
【0019】
利用者Aは、電話をかけてもらう相手である利用者Bに、仮想電話番号vaを通知する(▲2▼)。通知の方法は、通常の電話番号と同じく、口頭でも印刷物に記載したりでも、電子メール等電子的手段でも、どのような方法でもかまわない。
【0020】
利用者Bは、利用者Aへ電話するために、教えられた仮想電話番号vaで電話端末2から発信操作を行う(▲3▼)。仮想電話番号は、通常の電話番号とは異なる番号体系とすることができるため、これを自動的に識別して本発明の特徴である機能を呼び出してもよいし、あるいは仮想電話番号での発信用の専用キー等を電話端末に備え、これを押し下げて前記機能を呼び出してから仮想電話番号を入力する方法もとれる。
【0021】
電話端末2は、仮想電話番号の入力時に呼び出された、本発明の特徴である仮想電話番号から実際電話番号を解決取得する機能を用いて、仮想電話番号vaから実際電話番号aを取得する(▲4▼)。この際、電話端末2は、取得した実際電話番号aを一切表示しないが、必要に応じて実際電話番号aの一部属性情報を、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」あるいは「NTTドコモの携帯電話へ発信します」といったように表示する。
【0022】
電話端末2は、取得した実際電話番号aで通信網3を利用して、電話端末1への発信を行い、通話サービスを開始する(▲5▼)。この際も電話端末2は、実際電話番号aを一切表示せず、通話履歴その他の記憶機構にも、利用者Bには不可視の形でしか記録しない。
【0023】
利用者Aが、仮想電話番号を生成付与する際に、たとえば「午後6時から午後11時まで利用可能」あるいは「2003年8月31日まで利用可能」といった制御情報を付加した場合は、利用者Bがその仮想電話番号で発信操作を行う際に、電話端末2においてこの制御情報が参照され、たとえば午前10時に発信しようとしても不可能だったり、利用期限を過ぎた2003年9月1日に発信しようとしても不可能だったりするように、この仮想電話番号の利用を制御できる。ちなみに第1の実施形態では、仮想電話番号に何らの制御情報を付加しない場合は、それは単なる実際電話番号の代替番号に過ぎなくなり、その利用価値は乏しい。
【0024】
また、このようにして仮想電話番号を利用して開始された通話は、通常の実際電話番号を利用して開始される通話と全く変わらないため、通話料金に関して特別な計数や課金、料金徴収上の配慮を行う必要がない。
【0025】
この第1の実施形態においては、本発明は利用者の使用する電話端末における本発明の特徴である機能によって実現される。一般に現在の電話端末は、マイクロプロセッサー(CPU)によって実行されるソフトウェア(プログラム)を用いて、その機能を実装している。そこで、以下に、本発明の特徴となる機能を備えた電話端末を、ソフトウェアで実現する方法を説明する。
【0026】
本発明の特徴となる機能は、電話端末上で5つの機能単位から構成される。第1は実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する機能であり、第2は必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を付加する機能であり、これらはあらかじめ受信希望者が仮想電話番号を取得するために必要である。第3はあらかじめ実際電話番号に付与されている仮想電話番号からその実際電話番号を解決取得する機能であり、第4はそれが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した実際電話番号への発信を制御する機能であり、第5は前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる機能であり、これらは受信希望者から取得した仮想電話番号を利用して発信を行うために必要である。
【0027】
前記第1の機能は、自電話端末の記憶機構から自らにあらかじめ付与されている固定の電話番号を読み出し、この実際電話番号に適切なアルゴリズムによって変換操作を行って仮想電話番号を生成するソフトウェアによって実現する。前記アルゴリズムは一種の暗号化アルゴリズムであり、非常に単純な例としては図2で示す方法が可能である。生成される仮想電話番号は、必ずしも数字のみによって構成される必要は無く、文字や記号から構成されていてもかまわないが、現在の電話端末での操作上の利便性からは、数字で構成される方が望ましい。また、用いるアルゴリズムを適当に工夫することで、単一の実際電話番号から、必要に応じて複数の仮想電話番号を生成することができる。
【0028】
前記第2の機能は、あらかじめそれぞれの制御機能を示すコード番号とパラメーターのコード化方法を用意しておき、制御コード番号とパラメーター・コードとを実際電話番号に付し、前記第1の機能で実際電話番号を変換する際にあわせて変換し、仮想電話番号の中に織り込んでしまうことで実現する。仮想電話番号の利用時間帯制限を行う一例を、図3に示す。
【0029】
前記第3の機能は、前記第1の機能を逆方向に用いることで実現できる。図4に図2で示した方法を逆に用いて、復号化する方法を示す。
【0030】
前記第4の機能も、前記第3の機能と同様に前記第1の機能を逆方向に用いて制御コードとパラメーター・コードとを含んだ番号を得て、取り出した制御コードとパラメーターに従って、電話発信機能を制御することで実現できる。図5で仮想電話番号の利用時間帯制限の例を示す。
【0031】
前記第5の機能は、実際に通信網への発信を制御するソフトウェアにおいて、電話端末の画面表示機能および送受話器のスピーカー機能を制御することで実現する。図6で示すように、仮想電話番号を利用した発信の際には、電話端末に付属する表示装置に発信しようとする実際電話番号の表示を行わないようにし、必要に応じてその一部属性情報のみを表示する。属性情報は、あらかじめ仮想電話番号の生成時に制御情報と同様に織り込んでおくことも可能ではあるが、市外局番ごとの地域名等を保持している属性情報テーブルを用意しておき、これから実際電話番号をキーにして検索し取得するのが容易である。また、通常の有線方式の固定電話等では、発信時にDTMF信号やダイヤルパルス信号を送受話器のスピーカーにも音響として送出しているが、これもスピーカーへ送出しないようにして、実際電話番号の暴露を防ぐ。
【0032】
なお、DTMF信号等で実際電話番号を割り出すことは、たとえば有線方式の電話端末では、その電話ケーブルから信号を盗み聞きすることで可能になってしまうが、これは意図して行われる必要があり、通常の電話利用者には簡単に行えることではない。この面においても万全を期するのであれば、本発明は主として無線方式で傍受が難しい携帯電話やPHS等で利用することが望ましい。
【0033】
また、前記第5の機能は、電話端末の記憶機構を制御するソフトウェアにおいて、発信履歴などの記録を制御することで実現する。たとえば図7で示すように、仮想電話番号を利用した発信の際には、電話端末の発信履歴の記憶機構に、実際電話番号ではなく仮想電話番号を発信した番号として記憶させる。こうすれば、発信履歴から実際電話番号が暴露することはなく、その履歴から再発信する際も仮想電話番号としての発信操作を起動できる。あるいは、仮想電話番号からの発信の際は、発信履歴には全く電話番号を記憶させないようにしてもよい。
【0034】
図8は、以上説明してきた、電話端末に本発明の特徴となる機能をソフトウェアにより実現する方法の、機能の呼び出しに関するフローチャートの一例である。
【0035】
電話端末に本発明の特徴となる機能をソフトウェアで具体的に実装するには、電話端末の本来的な機能(ネイティブ機能)として電話端末メーカーが製造時にそれらを組み込む方法の他にも、携帯電話等ではたとえばNTTドコモ社のトラステッドiアプリ(iアプリDX)やKDDI社のBREWといった携帯電話のネイティブ機能に直接アクセスできるソフトウェア開発・配布・実行方法を利用して既存の電話端末にソフトウェアのみを配布する方法で実現することもできる。
【0036】
さらに、これらのソフトウェアを電話端末へ付加する装置に実装し、この付加装置を電話端末へ取り付けることで、本発明を利用することも可能である。
【0037】
(第2の実施形態)図9は、本発明の第2の実施形態における仮想電話番号サービス方法とそのシステムとの構成を示す図である。この実施形態では、本発明は、本発明に必要な機能を備えた有線もしくは無線の電話端末と、従来から利用されているそれらの電話端末へ通話サービスを提供する通信網と、それらの電話端末と通信する本発明に必要な機能を備えたサーバー装置とから、構成される。
【0038】
第1の実施形態では、本発明の実施に必要な機能を全て電話端末側に実装したが、ここではそれらの機能を電話端末とサーバー装置とに分散して実装することで、比較的にソフトウェアの実行能力等において劣る電話端末側の負荷を軽減し、実際電話番号の属性情報等の管理を容易にし、仮想電話番号の制御に関する機能等を拡張することを特徴とする。
【0039】
電話端末1、2は、それぞれ別々の利用者が利用する電話端末であり、電話端末1は利用者A、電話端末2は利用者Bが利用するものとする。両電話端末は、それぞれ加入する電気通信事業者等から割り当てられた固有の電話番号すなわち実際電話番号を持っており、電話端末1の実際電話番号をaとする。また、両電話端末は本発明の特徴となる機能を備えている。
【0040】
通信網3は、有線伝送路や無線伝送路、交換設備等から構成される通信用ネットワークであり、従来電気通信事業者等が加入者への電話サービスを実現しているものである。また、ルーターその他の装置により、インターネット等との相互接続を通じて、データ通信サービスも可能にしている。
【0041】
サーバー装置4は、本発明の特徴となる機能を備えたコンピューター・システムによるサーバー装置で、通信網3を介して電話端末1、2と通信することができる。必要に応じてデータベース・システムや音声認識・応答装置等を備える。
【0042】
まず、第2の実施形態における本発明の利用方法を、順番を示す図中の丸数字を用いて説明する。
【0043】
利用者Aは、電話端末1よりサーバー装置4へアクセスし、自らの電話端末1への仮想電話番号付与を要求する(▲1▼)。この要求は、データ通信によって行っても、音声通信によって行ってもかまわない。
【0044】
サーバー装置4は、本発明の特徴である実際電話番号から仮想電話番号を生成付与する機能を用いて、電話端末1の実際電話番号aから仮想電話番号vaを生成し(▲2▼)、これを電話端末1に応答して付与する(▲3▼)。
【0045】
利用者Aは、電話をかけてもらう相手である利用者Bに、仮想電話番号vaを通知する(▲4▼)。通知の方法は、通常の電話番号と同じく、口頭でも印刷物に記載したりでも、電子メール等電子的手段でも、どのような方法でもかまわない。
【0046】
利用者Bは、利用者Aへ電話するために、教えられた仮想電話番号vaで電話端末2から発信操作を行う(▲5▼)。仮想電話番号は、通常の電話番号とは異なる番号体系とすることができるため、これを自動的に識別して本発明の特徴である機能を呼び出してもよいし、あるいは仮想電話番号での発信用の専用キー等を電話端末に備え、これを押し下げて前記機能を呼び出してから仮想電話番号を入力する方法もとれる。
【0047】
電話端末2は、仮想電話番号の入力時に呼び出された、本発明の特徴である仮想電話番号の解決を要求する機能を用いて、サーバー装置4へ仮想電話番号vaの解決を要求する(▲6▼)。この要求は、データ通信によって行っても、音声通信によって行ってもかまわない。
【0048】
サーバー装置4は、本発明の特徴である仮想電話番号から実際電話番号を解決取得する機能を用いて、電話端末2から受け取った仮想電話番号vaから実際電話番号aを解決取得し(▲7▼)、必要に応じてその制御情報や属性情報と共に、電話端末2にこれを応答する(▲8▼)。この際、電話端末2は、サーバー装置4より取得した実際電話番号aを一切表示しないが、必要に応じて実際電話番号aの一部属性情報を、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」あるいは「NTTドコモの携帯電話へ発信します」といったように表示する。
【0049】
電話端末2は、取得した実際電話番号aで通信網3を利用して、電話端末1への発信を行い、通話サービスを開始する(▲9▼)。この際も電話端末2は、実際電話番号aを一切表示せず、通話履歴その他の記憶機構にも、利用者Bには不可視の形でしか記録しない。
【0050】
この第2の実施形態においては、仮想電話番号の生成・付与と、その仮想電話番号から実際電話番号への解決とが、個々の電話端末と連携したサーバー装置で集中して実行されることが特徴である。
【0051】
そのため、仮想電話番号に付随させるこれの制御情報は、必ずしも仮想電話番号生成時に同時に生成付属させる必要がなく、利用者Aはサーバー装置4へ通信することで、随時制御情報を付加・変更・削除できる。また、この制御情報は、利用者Bが仮想電話番号を利用して発信を行おうとするその都度、サーバー装置4から取得されるため、電話端末2の動作は必ず最新の制御情報に従うことになる。従って、たとえば、当初は利用時間帯制限の無いものとして生成した仮想電話番号が、その時の都合により「午後6時から午後11まで利用可能」といった制御情報を付加されたものになり、また都合が変わることによって、当初の「利用時間帯制限無し」へ再変更される、といったことがリアルタイムで可能になる。
【0052】
この第2の実施形態においても、仮想電話番号を利用して開始された通話は、通常の実際電話番号を利用して開始される通話と全く変わらないため、通話料金に関して特別な計数や課金、料金徴収上の配慮を行う必要がないことは、第1の実施形態と同様である。
【0053】
次に、第1の実施形態と同様に、本発明の特徴となる機能を備えた電話端末とサーバー装置とを、ソフトウェアにより実現する方法を説明する。
【0054】
本発明の特徴となる機能は、電話端末とサーバー装置との上で、8つの機能単位から構成される。第1は電話端末上でサーバー装置に対し仮想電話番号の生成・付与を要求し、これを取得する機能であり、第2はサーバー装置上で電話端末からの要求に応じて仮想電話番号を生成し、これを電話端末に付与する機能であり、これらはあらかじめ受信希望者が仮想電話番号を取得するために必要である。第3は電話端末上でサーバー装置に対し仮想電話番号から実際電話番号への解決を要求し、解決された実際電話番号を取得する機能であり、第4はサーバー装置上で電話端末からの要求に応じて実際電話番号から仮想電話番号を解決取得し、解決された実際電話番号を応答する機能であり、第5は電話端末上で、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した実際電話番号への発信を制御する機能であり、第6は電話端末上で、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる機能であり、これらは受信希望者から取得した仮想電話番号を利用して発信を行うために必要である。第7は電話端末上でサーバー装置に対し仮想電話番号に付随する制御情報の照会・追加・変更・削除を要求する機能であり、第8はサーバー装置上で電話端末からの要求に応じて仮想電話番号に付随する制御情報を応答・追加・変更・削除する機能であり、これらは仮想電話番号を随時制御するために必要である。
【0055】
前記第1の機能は、図10で示すように自電話端末の記憶機構から自らにあらかじめ付与されている固定の電話番号を読み出し、これをサーバー装置へ送信し、サーバー装置からの応答を受信するソフトウェアによって実現する。サーバー装置との通信にインターネット等を用いるのであれば、ブラウザーとHTTPプロトコルとでも、より簡易な実装を行うことも可能である。
【0056】
前記第2の機能は、図11で示すように電話端末から送付されてきた実際電話番号に適切なアルゴリズムによって変換操作を行って仮想電話番号を生成し、これをサーバー装置に付属するデータベース等を備えた記憶機構に保存した上で返信するソフトウェアによって実現する。前記アルゴリズムは一種の暗号化アルゴリズムであるが、データベース等を用いることで、データ量圧縮を伴う換字法等、より広範かつ強力な技法を用いることができる。また、たとえばHTTPプロトコルによる通信を用いるなら、CGIプログラム等で用意に実装できる。
【0057】
くわえて、仮想電話番号の生成は、必ずしもアルゴリズムによる実際電話番号からの変換である必要は無い。実際電話番号との対応付けは、サーバー装置内のデータベースなどの記憶機構上に保持できるので、仮想電話番号はたとえばランダムな数字列であってもよく、一意に実際電話番号に対応できるのであればどのようなものであってもかまわない。
【0058】
前記第3の機能および第4の機能は、前記第1の機能および前記第2の機能を応用することで実現できる。電話端末においては、図12で示すように前記第1の機能における自電話端末の実際電話番号のかわりに、入力された仮想電話番号をサーバー装置へ送信し、解決された実際電話番号を取得すればよく、サーバー装置においては、図13で示すように前記第2の機能を逆方向に用いて、受信した仮想電話番号から実際電話番号を解決し、応答すればよい。仮想電話番号から実際電話番号への解決にあたっては、アルゴリズムによる逆変換操作でもかまわないし、データベースを当該仮想電話番号をキーにして検索するのでもかまわない。また、実際電話番号の応答には、アルゴリズムによる逆変換またはデータベース検索で得た、当該仮想電話番号に付属する制御情報や当該実際電話番号の属性情報を含めるようにする。
【0059】
実際電話番号の属性情報としては、既に説明したように、その実際電話番号が付与された電話端末の加入者情報等が想定される。たとえば「東京03地域の固定電話」であるとか、「NTTドコモの携帯電話」といったものであるが、これらは総務省等による番号計画によって規定されており、しばしば変更が生じることがある。第1の実施形態では、これらの情報は電話端末の中で実際電話番号から導き出されるため、その変更を反映させるには、該当データを電話端末にダウンロードさせるなどの工夫が必要であるが、第2の実施形態では、サーバー装置にのみこの変更を反映させればよい。
【0060】
前記第5の機能は、サーバー装置から取得した制御情報を用いて、電話発信機能を制御することで実現できる。制御情報は、それが仮想電話番号に織り込まれる方法をとられていても、サーバー装置において既に取り出されているので、単純にその情報に従って、発信を制御すればよい。図14で、制御情報が制御コードとそのパラメーターとして取得される場合の動作を示す。
【0061】
前記第6の機能は、第1の実施形態における第5の機能と同様で、仮想電話番号を利用した発信の際に、表示装置やスピーカー、記憶機構等に必要な制御を行うことで実現できる。
【0062】
前記第7の機能は、やはり前記第1の機能の応用であり、サーバー装置との通信で、たとえば図15のようにあらかじめ用意した制御方法等のメニューから要求内容を選択させ、関連するパラメーターを入力させて、これらをサーバー装置へ送信し、結果を受信するソフトウェアで実現する。この際、制御の対象となる仮想電話番号または実際電話番号を、サーバー装置へ通知するようにしておく。
【0063】
仮想電話番号はこれの利用時に必ずひとつの実際電話番号に対応するが、実際電話番号はこれに対応する仮想電話番号を複数生成することも許されるため、実際電話番号に複数の仮想電話番号が対応する場合は、該当の制御情報による制御が仮想電話番号ごとに行われるのか、ある実際電話番号に対応する全ての仮想電話番号に対して行われるのか、を識別するようにしておく必要がある。
【0064】
前記第8の機能は、図16で示すように電話端末からの要求に応じて、制御情報を応答・付加・変更・削除し、結果を送信するソフトウェアによって実現する。制御情報の操作には、適当なアルゴリズムを用いて仮想電話番号から制御情報を読み出したり付加したりする方法のほか、データベース上に仮想電話番号に対応する制御情報を保持してこれを読み書きする方法もとれる。アルゴリズムを用いる方法では、制御情報に関する変更が生じる都度、その情報を織り込んでいる該当仮想電話番号自体が変更されてしまう可能性があるため、データベース上に仮想電話番号とは別個にこれに対応する制御情報を保持する方が、利便性が高い。
【0065】
前記第1の機能と前記第2の機能および前記第7の機能と前記第8の機能のように、仮想電話番号およびこれに対応する実際電話番号の動作に直接変更等の操作を行う場合は、電話端末からサーバー装置への通信にあたり、該当変更動作を行う正当な権限があるかどうか、利用者を認証する必要がある。一般的にはユーザーIDとパスワードとを用いればよいが、通信時に自電話端末の実際電話番号を自動的に読み取って送信し、その実際電話番号に対応する仮想電話番号のみ操作できるようにソフトウェアを構成すれば、容易に不正な操作の危険性を減少できる。
【0066】
図17は、以上説明してきた、第2の実施形態における本発明の特徴となる機能が、電話端末およびサーバー装置にどのように配置され相互に対応しているか、を示すものである。
【0067】
電話端末に本発明の特徴となる機能をソフトウェアで具体的に実装するには、第1の実施形態と同様にネイティブ機能として組み込んだり、BREW等を利用したり、付加装置を作成したりすることが可能である。また、サーバー装置に関しては、CGIプログラム等を用いるWebアプリケーションとして実装したり、プログラム間通信を用いるWebサービスとして実装したりすることができる。
【0068】
(第3の実施形態)図18は、本発明の第3の実施形態における仮想電話番号サービス方法とそのシステムとの構成を示す図である。この実施形態では第2の実施形態と同様に、本発明は、本発明に必要な機能を備えた有線もしくは無線の電話端末と、従来から利用されているそれらの電話端末へ通話サービスを提供する通信網と、それらの電話端末と通信する本発明に必要な機能を備えたサーバー装置とから、構成される。
【0069】
第3の実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態とを複合させた形態であり、本発明の実施に必要な機能の分散方法において第2の実装形態と異なり、第2の実装形態での電話端末とサーバー装置との通信による処理の応答時間を改善することを特徴とする。
【0070】
電話端末1、2は、それぞれ別々の利用者が利用する電話端末であり、電話端末1は利用者A、電話端末2は利用者Bが利用するものとする。両電話端末は、それぞれ加入する電気通信事業者等から割り当てられた固有の電話番号すなわち実際電話番号を持っており、電話端末1の実際電話番号をaとする。また、両電話端末は本発明の特徴となる機能を備えている。
【0071】
通信網3は、有線伝送路や無線伝送路、交換設備等から構成される通信用ネットワークであり、従来電気通信事業者等が加入者への電話サービスを実現しているものである。また、ルーターその他の装置により、インターネット等との相互接続を通じて、データ通信サービスも可能にしている。
【0072】サーバー装置4は、本発明の特徴となる機能を備えたコンピューター・システムによるサーバー装置で、通信網3を介して電話端末1、2と通信することができる。必要に応じてデータベース・システムや音声認識・応答装置等を備える。
【0073】
まず、第3の実施形態における本発明の利用方法を、順番を示す図中の丸数字を用いて説明する。
【0074】
利用者Aは、本発明の特徴である実際電話番号から仮想電話番号を生成付与する機能を用いて、自らの電話端末1に仮想電話番号を付与する操作を開始する。電話端末1は、自動的にサーバー装置4へ、仮想電話番号生成のためのシード情報(種となる情報)を要求する(▲1▼)。
【0075】
サーバー装置4は、シード情報を応答し(▲2▼)、電話端末1は、これと実際電話番号aとを基に仮想電話番号vaを生成する(▲3▼)。
【0076】
利用者Aは、電話をかけてもらう相手である利用者Bに、仮想電話番号vaを通知する(▲4▼)。通知の方法は、通常の電話番号と同じく、口頭でも印刷物に記載したりでも、電子メール等電子的手段でも、どのような方法でもかまわない。
【0077】
利用者Bは、利用者Aへ電話するために、教えられた仮想電話番号vaで電話端末2から発信操作を行う(▲5▼)。仮想電話番号は、通常の電話番号とは異なる番号体系とすることができるため、これを自動的に識別して本発明の特徴である機能を呼び出してもよいし、あるいは仮想電話番号での発信用の専用キー等を電話端末に備え、これを押し下げて前記機能を呼び出してから仮想電話番号を入力する方法もとれる。
【0078】
電話端末2は、仮想電話番号の入力時に呼び出された、本発明の特徴である仮想電話番号を解決取得する機能を用いて、サーバー装置4へ仮想電話番号vaの解決のためのシード情報を要求する(▲6▼)。
【0079】
サーバー装置4は、シード情報と、必要に応じて更新された属性情報とを、電話端末2に応答する(▲7▼)。電話端末2は、これと仮想電話番号vaとを基に実際電話番号aを解決取得する(▲8▼)。この際、電話端末2は、取得した実際電話番号aを一切表示しないが、必要に応じて実際電話番号aの一部属性情報を、たとえば「東京03地域の固定電話へ発信します」あるいは「NTTドコモの携帯電話へ発信します」といったように表示する。
【0080】
電話端末2は、取得した実際電話番号aで通信網3を利用して、電話端末1への発信を行い、通話サービスを開始する(▲9▼)。この際も電話端末2は、実際電話番号aを一切表示せず、通話履歴その他の記憶機構にも、利用者Bには不可視の形でしか記録しない。
【0081】
この実施形態が第1や第2の実施形態と異なるのは、仮想電話番号の生成およびそれの解決がシード情報を基に行われる点である。他の点については、第1および第2の実施形態からの類推で充分理解可能と思われるため、この点についてのみ以下に説明する。
【0082】
第1の実施形態では、電話端末上の機能が単独で実際電話番号から仮想電話番号の生成を、適当なアルゴリズムを用いて行ったが、この実施形態では、そのアルゴリズムに用いるシード情報をサーバー装置から取得する。そのため、たとえばアルゴリズムで使用する暗号鍵が、あらかじめ電話端末内に用意されているものに限定されるようなことがない。これは暗号強度を高めることにもなる。また、これによりアルゴリズムを簡素化し、電話端末での実行速度を向上させることもできる。
【0083】
たとえば、電話端末では一定の範囲の乱数を発生させ、これをキーにサーバー装置から対応する暗号鍵をシード情報として取得する。電話端末は、取得した暗号鍵で仮想電話番号を生成し、その際キーとなった乱数をその仮想番号に織り込む。
【0084】
逆に仮想電話番号から実際電話番号を解決しようとする時は、適当なアルゴリズムによって、まずキーとなった乱数を取り出す。これをサーバー装置へ送信し、対応するシード情報である暗号鍵を取得する。取得した暗号鍵を用いて、仮想電話番号から実際電話番号を複合化する。
【0085】
また、シード情報を取得する際に、電話番号に関する属性情報等の更新情報を受け取ることができる。
【0086】
このようにして、電話端末とサーバー装置との間でやり取りする情報を非常に簡素な情報に限定することで、個々の処理の応答速度を高めながら、第2の実施形態で拡張された利便性も享受することができる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、仮想電話番号を随時生成し、これを用いて電話を受けることができるシステムが実現する。これにより、個人情報である実際電話番号を公開・通知することなしに、電話の利便性を享受できるようになる。
【0088】
また、電気通信事業者の運営する通信網に、おおがかりな変更等を加える必要なく、仮想電話番号を利用できるので、その制御情報を用いた高度な通話サービスが容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における仮想電話番号サービス・システムの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態における電話端末で用いられる仮想電話番号生成アルゴリズムの一例を示す図である。
【図3】仮想電話番号の制御情報を仮想電話番号に織り込む方法の一例を示す図である。
【図4】仮想電話番号から実際電話番号を取り出す方法の一例を示す図である。
【図5】仮想電話番号に織り込まれた制御情報を取り出す方法の一例を示す図である。
【図6】仮想電話番号による発信時の表示機能等の制御を示す図である。
【図7】仮想電話番号の電話端末の記憶機構への記録の制御を示す図である。
【図8】第1の実施形態における電話端末での、本発明の特徴となる機能の関連を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における仮想電話番号サービス・システムの構成を示す図である。
【図10】第2の実施形態における電話端末での仮想電話番号の要求と取得との方法を示す図である。
【図11】第2の実施形態におけるサーバー装置での仮想電話番号の生成と付与との方法を示す図である。
【図12】第2の実施形態における電話端末での仮想電話番号の解決要求と実際電話番号取得との方法を示す図である。
【図13】第2の実施形態におけるサーバー装置での仮想電話番号の解決と実際電話番号の応答との方法を示す図である。
【図14】第2の実施形態における電話端末での制御情報の取得とそれに基づく制御との方法を示す図である。
【図15】第2の実施形態における電話端末での仮想電話番号の制御要求の方法を示す図である。
【図16】第2の実施形態におけるサーバー装置での仮想電話番号の制御情報の操作と応答との方法を示す図である。
【図17】第2の実施形態における電話端末とサーバー装置とでの、本発明の特徴となる機能の配置を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施形態における仮想電話番号サービス・システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 電話端末
2 電話端末
3 通信網
4 サーバー装置
Claims (3)
- 有線もしくは無線の電話端末であって、実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する手段と、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を付加する手段と、逆に前記仮想電話番号からこれに対応する前記実際電話番号を解決取得する手段と、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した前記実際電話番号への発信を制御する手段と、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる手段と、を備えることを特徴とする電話端末。
- 有線もしくは無線の電話端末と、この電話端末と通信するサーバー装置で構成される仮想電話番号サービス・システムであって、前記電話端末装置は、実際電話番号から仮想電話番号の生成を前記サーバー装置へ要求し取得する手段と、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等の付加または変更を前記サーバー装置へ要求する手段と、逆に前記仮想電話番号からこれに対応する前記実際電話番号の解決取得を前記サーバー装置へ要求する手段と、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した前記実際電話番号への発信を制御する手段と、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる手段とを備え、前記サーバー装置は、前記電話端末からの依頼に応じて、実際電話番号から仮想電話番号を生成し、これに付与する手段と、同様に前記電話端末からの依頼に応じて、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を随時付加または変更する手段と、前記電話端末からの依頼に応じて、仮想電話番号から実際電話番号を解決取得し、これに応答する手段と、同時に必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報を、場合によっては前記実際電話番号の属性情報とあわせて、これに応答する手段とを備えることを特徴とする仮想電話番号サービス・システム。
- 有線もしくは無線の電話端末と、この電話端末と通信するサーバー装置で構成される仮想電話番号サービス・システムであって、前記電話端末装置は、実際電話番号から仮想電話番号を、前記サーバー装置からの情報に基づき生成・付与する手段と、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等の付加または変更を前記サーバー装置へ要求する手段と、逆に前記仮想電話番号からこれに対応する前記実際電話番号を、前記サーバー装置からの情報に基づき解決取得する手段と、それが付随する場合は、前記仮想電話番号の制御情報に従って、取得した前記実際電話番号への発信を制御する手段と、前記実際電話番号への発信にあたって、発信する電話番号を表示装置等に表示せず、必要に応じてその電話番号の一部の属性情報のみを表示し、また発信履歴等の記憶機構にその電話番号を不可視の形態でのみ記憶させる手段とを備え、前記サーバー装置は、前記電話端末からの依頼に応じて、実際電話番号から仮想電話番号を生成するための情報を応答する手段と、同様に前記電話端末からの依頼に応じて、必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報等を随時付加または変更する手段と、前記電話端末からの依頼に応じて、仮想電話番号から実際電話番号を解決取得するための情報を応答する手段と、同時に必要に応じて前記仮想電話番号に対応する制御情報を、場合によっては前記実際電話番号の属性情報とあわせて、これに応答する手段とを備えることを特徴とする仮想電話番号サービス・システム。
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