JP3942910B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内ユニット内にオゾンを発生させて雑菌やかびの繁殖を防止するようにした空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、室外ユニットと室内ユニットとを設けて構成される空気調和機では、その室内ユニットの内部に設けられた室内熱交換器と室内空気との間での熱交換を促進させるために室内ファンを設け、室内ファンにより室内空気を室内ユニット内に吸い込み、吸い込んだ室内空気を室内熱交換器に送り込んで熱交換させ、熱交換後の空気を再び室内に吹き出すようにしている。
【0003】
このため、室内ユニット内には室内空気といっしょに吸い込まれ、室内ユニット内部壁面や内部に設けられた室内ファンや室内熱交換器等にごみや埃が付着し易く、こうした付着したごみや埃に含まれる雑菌やかびが繁殖するという問題がある。特に、冷房運転停止後には、室内熱交換器で凝縮した凝縮水が室内ユニット内で蒸発し、室内ユニット内部の湿度が高くなるため、雑菌やかびの繁殖がより多くなるという問題がある。
【0004】
そして、これらの雑菌やかびが繁殖すると、空気調和機の運転時に悪臭を発生させたり、室内にこれら雑菌やかびの胞子が吹き出される可能性もあり、衛生上好ましくない。また、室内熱交換器や室内ファンに付着したかびが繁殖すると、通風経路の抵抗となったり、室内ファンの風量が低下し、空気調和機の性能の低下を招く虞もある。そこで、室内ユニット内にオゾン発生装置を設けて室内ユニット内のオゾン濃度を高め、これによって雑菌やかびの繁殖を防止するよう構成した空気調和機が考えられている。
【0005】
しかしながら、上記のように構成された空気調和機では、室内ユニット内に設けたオゾン発生装置でオゾンを発生させて雑菌やかびの繁殖防止を行なった場合、繁殖防止を終えた直後の室内ユニット内はオゾンが充満した高オゾン濃度状態となっている。このため、このまま直ぐに所望の空気調和運転を開始すると、室内ユニット内のオゾンが室内に吹き出され、オゾン臭が室内に拡散し、居室者に不快感を与えてしまうという虞があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その目的とするところは、オゾンを発生させて雑菌やかびの繁殖防止を行なった後に空気調和運転を開始させた場合でも、室内ユニット内のオゾンの室内への吹き出しを抑制し、オゾン臭により居室者に不快感を与えてしまうことのない空気調和機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気調和機は、
前側開口を有した室内空気の吸込口と、この吸込口の前記前側開口を開閉可能とした前面パネルと、下部に開口を有した室内への空気の吹出口と、この吹出口を開閉可能とすると共に室内への空気の吹き出し方向が上下方向に変えられる吹出ルーバとを備えた本体ケース内に、室内ファン、室内熱交換器、オゾン発生装置とを収納した室内ユニットを備えた空気調和機において、
前記前面パネルを閉状態にし、前記吹出ルーバを閉塞位置にし、前記オゾン発生装置でオゾンを発生させて、前記室内ユニット内の雑菌やかびの繁殖を防止するためのオゾン発生運転の終了後、
所定時間が経過していない状態で空気調和運転を開始する場合は、運転開始後の所定時間は、前記吹出口からの吹き出し空気が前記吸込口方向に向かうよう該吹出口に設けられた前記吹出ルーバを吹き出し空気方向が水平より上向きとなるように制御し、所定時間が経過した後に、通常の空調運転が行われるように制御し、
オゾン発生運転の終了後、所定時間が経過している場合には、選択された通常の空調運転が行われるよう制御するようにしたことを特徴とするものであり、
さらに、
所定時間が経過していない状態で空気調和運転を開始する際は、空気調和運転開始後の所定時間は、室内ファンの回転数を通常の空調運転時の最低回転数以下としたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1は室内ユニットの縦断面図であり、図2は制御回路図である。
【0009】
図2において、空気調和機1は、屋外Oに設置された室外ユニット2と、空気調和を行なう部屋R内の壁面上部に設置された室内ユニット3とで構成され、室外ユニット2に設けられた圧縮機4と四方弁5、室外熱交換器6、電動膨張弁でなる室外膨張弁7、さらに室内ユニット3に設けられた室内熱交換器8とが冷凍サイクルを形成するように接続され、四方弁5により冷媒の流通方向を切替えることで室内ユニット3が設置された部屋Rの冷房と暖房を行なえるようになっている。また、室外ユニット2には室外熱交換器6の熱交換を促進する速度可変の室外ファン9が、室内ユニット3には室内熱交換器8の熱交換を促進する速度可変の横流ファンでなる室内ファン10が設けられている。
【0010】
さらに、11は圧縮機4の運転周波数を可変とするよう接続されたインバータで、交流電源12にメインスイッチ13を介して接続されている。そして、冷房及び暖房運転を行なっている時には、インバータ11は室内温度負荷(部屋Rの室温と設定温度の差)に応じて制御され、室外膨張弁7は、その開度が冷凍サイクル状態に応じて制御されるようになっている。なお、図示しないが室外ユニット2と室内ユニット3の各部に交流電源12からの所要の給電が行なえるようになっている。
【0011】
また、室内熱交換器8は、図1に示すように後側熱交換部8aと前側熱交換部8bとに分かれており、後側熱交換部8aと前側熱交換部8bとが絞付き二方弁でなる室内絞り弁14を介して接続されていて、両部間の冷媒の流れを制御することが可能となっている。そして電気的制御によって開度操作が可能な室内絞り弁14は、通常の冷房運転や暖房運転、また除湿運転や室内ユニット3内の乾燥クリーン運転の際、各運転内容に応じて適正な絞り面積となるよう開度が制御されるようになっている。
【0012】
また、両ユニット2,3には、通常の冷房、暖房運転や除湿運転等が行なわれるよう、図示しない基本制御フローチャートに沿った冷凍サイクルの運転を行なうための室外制御部15と室内制御部16とが、それぞれ設けられており、両制御部15,16は接続線17によって接続されている。そして、接続線17を介して所要の制御信号、データのやり取りが両制御部15,16間で行なわれ、両制御部15,16に接続された両ユニット2,3内各部の運転が行なわれるようになっている。
【0013】
また室内制御部16には、室内ユニット3外に設けられたワイヤレスのリモートコントローラ(以下、リモコンと称す)18から送信される赤外線信号による運転開始や運転終了の指令、使用者が設定した室温や風量、風向、さらにその他の運転に関わる設定内容等を受信する送受信部19と、サーミスタからなる空気調和する部屋Rの室温を検知する第1の温度センサ20、後側熱交換器8aの温度を検知する第2の温度センサ21が接続されている。なお、リモコン18には、送受信部18から室温や運転状況等が送信され、その内容が表示されるようになっている。
【0014】
一方、室内ユニット3は、図1に示すように空気調和を行なう部屋Rの天井N近くの壁Qに設置され、室外ユニット2とは壁Qに形成された図示しない壁開口を介し、接続線17を併設する冷媒配管22により接続されている。また室内ユニット3は、前面パネル23によって開閉可能な前側開口24を有すると共に、上部に上向きに開口する上吸込口25、下部に下向きに開口する吹出口26が形成された横長状筐体の本体ケース27内に、軸方向を長手方向とした横長の横流翼28を室内モータ29により回転駆動する室内ファン10が設けられている。室内モータ29は、複数段の速度切換が可能で、効率が高く、低速でも安定性の高い直流モータを用いているが、交流モータでもよい。
【0015】
さらに、室内ユニット3の本体ケース27内部には、室内ユニット3の部屋R内空気の吸込口となる前側開口24及び上吸込口25から吹出口26に向かって、室内ファン10による空気の主通流路30が形成されている。そして、主通流路30には、室内ファン10の上流側に室内熱交換器8が、前側熱交換部8bを前側開口24に対向させるように、また後側熱交換部8aを前側熱交換部8bの上部に連接するようにして本体ケース27上後部に対向させるようにして配置されている。さらに前側開口24、上吸込口25と前側熱交換器8bの間の主通流路30内には、第1の温度センサ20が配設されている。
【0016】
また、弧状に形成されている前側熱交換部8bは、凸側を前方向にして下端辺縁が主通流路30の下前部壁部分を構成する隔壁部材31に設けられた前ドレンパン32内に位置するように、また後側熱交換部8aは、下端辺縁が主通流路30の後部壁部分を構成する背板33に設けられた後ドレンパン34内に位置するように設けられている。なお、本体ケース27の長手方向に延在するよう設けられた隔壁部材31は、室内熱交換器8の上流側と下流側、すなわち前側開口24及び上吸込口25の吸込口部分と吹出口26の吹出口部分とを隔てるものである。
【0017】
また、前側開口24を開閉する前面パネル23は、パネル用モータ35により、例えばラックとピニオンの歯車部材36を有するパネル駆動機構37によって前後方向に進退して開閉動作を行なうようになっている。そして冷房、暖房運転や除湿運転の時には前面パネル23を前進させ、この前進させた状態では、前側開口24が開放されて吸込口が形成され、室内空気が室内ユニット3内に吸い込まれる。また室内ユニット3内の乾燥クリーン運転時や停止時には前面パネル23を後退させ、この後退させた状態では、前側開口24は閉塞されてごみや埃が室内ユニット3内に侵入するのを防止するようになっている。
【0018】
また上吸込口25には、上吸込ルーバ38が上ルーバ用モータ39によって回動するように設けられていて、上吸込ルーバ38を回動させることで、上吸込口25が開閉可能となっている。そして上吸込ルーバ38は、冷房、暖房運転や除湿運転の時に開回動して、上吸込口25から室内空気が室内ユニット3内に吸い込まれ、また乾燥クリーン運転時や停止時には閉回動して上吸込口25は閉じられ、ごみや埃が室内ユニット3内に侵入するのを防止するようになっている。
【0019】
一方、吹出口26にも、左右方向に細長く形成され、左右端が軸支された後吹出ルーバ40aと前吹出ルーバ40bとが、後ルーバ用モータ41aと前ルーバ用モータ41bとによってそれぞれ上下方向に回動するように設けられていて、後吹出ルーバ40aと前吹出ルーバ40bを回動させることで、吹出口26が開閉可能となっている。また各モータ41a,41bは個々に動作させることが可能となっており、各吹出ルーバ40a,40bを空気調和機1の運転モードに合わせて独立に回動させ、開閉動作させることで、部屋R内への空調空気の吹出し方向が上下方向に変えられる。そして、両吹出ルーバ40a,40bを共に閉回動させることで、吹出口26は閉塞される。
【0020】
すなわち、吹出口26を閉塞する閉塞位置Xa,Xbにあった両吹出ルーバ40a,40bを、空気調和機1の運転モードに合わせ、例えば空気調和機1の運転モードに合わせ、例えば後吹出ルーバ40aでは斜め下向き位置Ya、真下向き位置Zaに、前吹出ルーバ40bでは水平よりやや上向き位置Wb、水平位置Yb、斜め下向き位置Zbに開き角度が変えられ、さらにそれらの中間位置にも変えられるようになっている。そして、両吹出ルーバ40a,40bの開き角度を運転モードによって変えることで、室内ユニット3から部屋R内への空調空気の吹出し方向を所望の方向とすることができる。
【0021】
さらに、吹出口26には、両吹出ルーバ40a,40bの上流側近傍に、左右ルーバ42が上縁を支持部材43に軸支され、左右ルーバ用モータ44によって左右方向に回動するように設けられていて、左右ルーバ42を回動させることで、部屋R内への空調空気の吹出し方向が変えられる。
【0022】
また、室内ユニット3には、室内熱交換器8の前側熱交換部8bの前面上部位置に、前側熱交換部8bの約半分の横幅寸法を有する電気集塵機45が取り付けられている。この電気集塵機45は、内部に放電電極46aと、アース電位とした集塵電極46bを有し、比較的高い正の第1の高電圧VH1と、これよりも低い正の第2の高電圧VH2を発生する第1の高電圧電源47から放電電極46aと集塵電極46bとの間に、2つの正の高電圧VH1,VH2をそれぞれ切替えて印加できるようになっている。
【0023】
電気集塵機45は、オゾン発生装置48を兼ねるもので、オゾン発生装置48として動作させる場合には放電電極46aに第1の高電圧VH1を印加して放電させ、オゾンを発生させる。また集塵動作させる場合には、放電電極46aと集塵電極46bとの間に第2の高電圧VH2を印加するようになっている。すなわち、放電電極46aと集塵電極46bとの間の電位差は、オゾン発生時の方が集塵時よりも大きなものとなるようになっている。なお、電気集塵機45として機能させる時と、オゾン発生装置48として機能させる時とで放電電極46aに印加する電圧を同じとしてもよい。
【0024】
またさらに、室内ユニット3には、隔壁部材31の主通流路30に面する壁面に、マイナスイオン発生器49が取り付けられている。このマイナスイオン発生器49は、両端が尖った金属製の針50と、この針50に負の所定の高電圧VHを印加する第2の高電圧電源51を備えて構成され、針50に負の所定の高電圧VHを印加することで、針50の先端部分から、針先が指向する部屋R内方向あるいは室内ユニット3内部の室内ファン10方向にマイナスイオンを放射するようになっている。
【0025】
また一方、室外ユニット2と室内ユニット3に設けられた室外制御部15と室内制御部16には、それぞれ図示しないマイクロコンピュータ(C.P.U)が備えられており、それぞれC.P.Uに予めプログラムされた内容、あるいは運転に先立ってリモコン18等を通じて設定された内容に基づき、所望とする運転が室外制御部15及び室内制御部16の制御のもとで実行されるようになっている。すなわち、通常の冷房、暖房運転や除湿運転、室内ユニット3内の乾燥クリーン運転等のうち、選択された個々の空調運転、これらが組み合わされた自動運転が、室外制御部15及び室内制御部16の制御のもとに行なわれる。
【0026】
そして、通常の冷房運転や除湿運転が行なわれる際には、上吸込ルーバ38及び前面パネル23を開状態にし、後吹出ルーバ40aを斜め下位置Yaとし、前吹出ルーバ40bを水平位置Ybとした開状態にして運転が行なわれる。また通常の暖房運転が行なわれる際には、上吸込ルーバ38及び前面パネル23を開状態にし、後吹出ルーバ40aを真下位置Zaとし、前吹出ルーバ40bを斜め下位置Zbとした開状態にして運転が行なわれる。この時、室内ファン10により調和された空気が、吹出口26から部屋R内に後吹出ルーバ40a、前吹出ルーバ40bの位置に応じた方向に吹き出され、また部屋R内から室内ユニット3内に前面開口24、上吸込口25を通じて吸い込まれる。
【0027】
さらに、通常の冷房運転や除湿運転等が行なわれた後、室内ユニット3内での雑菌やかびの繁殖を防止するために、手動選択または自動により乾燥クリーン運転におけるオゾン発生運転が行なわれる際には、上吸込ルーバ38は閉回動し、前面パネル23も閉状態にし、後吹出ルーバ40aと前吹出ルーバ40bをそれぞれ閉塞位置Xa,Xbにし、室内ユニット3内の空気が部屋Rに漏れ出ない極力密閉した閉塞状態にする。
【0028】
そして、電気集塵機45をON状態にして放電電極46aに第1の高電圧VH1を印加しオゾン発生装置48として運転し、所定時間、例えば30分間運転する。この運転により、室内ユニット3内の隅々までが高オゾン濃度雰囲気となり、室内ユニット3内の滅菌や殺菌等がなされる。なお、オゾン発生運転が終了すると、終了からの時間が経過するにしたがいオゾンが消滅し、室内ユニット3内は低オゾン濃度雰囲気となる。
【0029】
また、こうしたオゾン発生運転を行なった後、再び通常の冷房、暖房運転や除湿運転等を行なう場合には、運転開始操作がなされると、次のような制御がなされる。
【0030】
先ず、オゾン発生運転を終了した後、所定時間が経過して室内ユニット3内が所定濃度以下の低オゾン濃度雰囲気になっている場合には、選択された通常の冷房、暖房運転や除湿運転等がそのまま開始され、上吸込ルーバ38及び前面パネル23を開状態にし、後吹出ルーバ40aを斜め下位置Yaあるいは真下位置Zaとし、前吹出ルーバ40bを水平位置Ybあるいは斜め下位置Zbとした開状態にして、部屋R内へ調和された空気が吹き出され、部屋R内の空気が室内ユニット3内に吸い込まれる。
【0031】
また、オゾン発生運転を終了した直後等であって、室内ユニット3内が所定濃度以上の高オゾン濃度雰囲気になっている場合には、選択された通常の冷房、暖房運転や除湿運転等に先立ち、上吸込ルーバ38及び前面パネル23を開状態にし、また後吹出ルーバ40aを閉塞位置Xaに、前吹出ルーバ40bを水平よりやや上向き位置Wbの開状態にして選択されたモードでの空調運転を行なう。これにより、室内ファン10によって吹出口26からは前吹出ルーバ40bに案内されて空気が吹き出され、開状態の前面開口24、上吸込口25から室内ユニット3内へと吸い込まれる。そして、このように形成したショートサーキットを循環して流れる間に、オゾンは消滅し、室内ユニット3内のオゾン濃度は低下する。なお、吹出口26から吹き出された空気の一部は部屋R内へと流れ出るが、多量のオゾン流出は防止される。
【0032】
そして、室内ユニット3内の空気をショートサーキットに所定時間流し、室内ユニット3内が所定濃度以下の低オゾン濃度雰囲気になった時点で、閉塞位置Xaとなっていた後吹出ルーバ40aを開状態にして選択された空調運転が開始され、上吸込ルーバ38及び前面パネル23を開状態にし、後吹出ルーバ40aを斜め下位置Yaあるいは真下位置Zaとし、前吹出ルーバ40bを水平位置Ybあるいは斜め下位置Zbとした開状態にして、部屋R内へ調和された空気が吹き出され、通常の空調運転が行なわれる。
【0033】
以上の通り構成することで、室内ユニット3内がオゾン発生運転を行ない高オゾン濃度となっている状態で、通常の冷房、暖房運転や除湿運転等を開始させた場合でも、高オゾン濃度の空気が部屋R内へと流れ出るのが抑制され、部屋R内にオゾン臭が拡散して居室者に不快感を与える虞がなくなる。
【0034】
なお、上記実施形態においては、室内ユニット3内が高オゾン濃度状態の時でも、選択された空調運転のもと、室内ファン10を低オゾン濃度状態の時と同じ回転数で送風運転するようにしているが、室内ユニット3内が高オゾン濃度状態の時には、室内ファン10を低オゾン濃度状態時の冷房、暖房運転での最低回転数以下の回転数にしてショートサーキットに空気を流すよう運転してもよく、このようにすることで、ショートサーキットを循環させてオゾン濃度を低減させる効果は大きくなり、部屋Rに放出されるオゾンをより少なくすることができる。
【0035】
また、上記実施形態においては、室内ユニット3内が高オゾン濃度状態の時の運転を、選択された通常の空調運転のモードで行っているが、高オゾン濃度状態では、冷凍サイクルの運転は行なわず、室内ファン10のみを運転する送風運転とし、低オゾン濃度状態になった時点で選択された空調運転に移行するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、オゾンを発生させて雑菌やかびの繁殖防止を行なった直後に空気調和運転を開始させた場合でも、室内ユニット内のオゾンが室内に吹き出るのを低減することができ、オゾン臭による居室者に不快感を与える虞がなくなる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の室内ユニットを示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施形態の制御回路図である。
【符号の説明】
3…室内ユニット
8…室内熱交換器
10…室内ファン
24…前側開口
25…上吸込口
26…吹出口
40a…後吹出口ルーバ
40b…前吹出口ルーバ
48…オゾン発生装置
Claims (2)
- 前側開口を有した室内空気の吸込口と、この吸込口の前記前側開口を開閉可能とした前面パネルと、下部に開口を有した室内への空気の吹出口と、この吹出口を開閉可能とすると共に室内への空気の吹き出し方向が上下方向に変えられる吹出ルーバとを備えた本体ケース内に、室内ファン、室内熱交換器、オゾン発生装置とを収納した室内ユニットを備えた空気調和機において、
前記前面パネルを閉状態にし、前記吹出ルーバを閉塞位置にし、前記オゾン発生装置でオゾンを発生させて、前記室内ユニット内の雑菌やかびの繁殖を防止するためのオゾン発生運転の終了後、
所定時間が経過していない状態で空気調和運転を開始する場合は、運転開始後の所定時間は、前記吹出口からの吹き出し空気が前記吸込口方向に向かうよう該吹出口に設けられた前記吹出ルーバを吹き出し空気方向が水平より上向きとなるように制御し、所定時間が経過した後に、通常の空調運転が行われるように制御し、
オゾン発生運転の終了後、所定時間が経過している場合には、選択された通常の空調運転が行われるよう制御するようにしたことを特徴とする空気調和機。 - 所定時間が経過していない状態で空気調和運転を開始する際は、空気調和運転開始後の所定時間は、室内ファンの回転数を通常の空調運転時の最低回転数以下としたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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