JP3942907B2 - 継手部材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動伝達装置等に用いられる継手部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の駆動伝達装置に用いられるジャーナルやスパイダー等の継手部材は、中心胴部の外周面に所定角度───例えば90°(又は 120°)───で4(3)個の短軸部が設けられた構造であり、この短軸部の先端面には、グリース充填用の孔部を形成している。
この継手部材の外径形状の成型は、閉塞鍛造により素材を所定形状に成型することにより行われている。
また、短軸部の先端面のグリース充填用の孔部(グリースポケット)は、ボール盤等を使用して機械加工により、夫々の短軸部の端面に加工を施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の継手部材の製造方法では、閉塞鍛造時に於て、上型と下型にて形成された密閉状の短軸部用キャビティに素材を一気に充満させるため、荷重の急激な上昇と成型圧が高いことにより金型に大きな負担が掛かり、そのため金型寿命が短いという問題があった。また、素材の多少の重量誤差によっても、製品欠陥である欠肉やバリさし等が発生してしまうため、素材の重量管理を厳密に行う必要があり、品質及び製造コストの面で問題があった。
さらに、ボール盤等によるグリース充填用の孔部の形成は、夫々の短軸部において継手部材の姿勢を変更して行わなければならず、手間を要し、また、その芯の位置合わせが必要であり、品質及び製造コストの面で問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上述の課題を解決し、品質の向上と製造コストの低減を図り得る継手部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る継手部材の製造方法は、中心胴部と、該中心胴部の外周面に所定中心角度で配設された複数の短軸部と、を備えた継手部材の製造方法であって、被加工材を閉塞鍛造金型にて塑性加工して上記中心胴部と該中心胴部の外周面に部分的に小径部を有する複数の短軸部を形成する外形成型工程と、上記短軸部の端面の中心部を上記中心胴部の径方向内方に向かってパンチ部材が押圧して該短軸部に孔部を形成する閉塞鍛造金型による部分成型工程と、を有し、上記外形成型工程において各短軸部の中間部位から先端にわたって上記小径部を形成し、さらに、上記部分成型工程において、該短軸部の余剰肉を、該短軸部の上記中間部位から先端にわたって形成した上記小径部と、金型のキャビティ内面との間に形成された逃げ用空間へ逃がすものである。
また、他の製造方法として、中心胴部と、該中心胴部の外周面に所定中心角度で配設された複数の短軸部と、を備えた継手部材の製造方法であって、被加工材を閉塞鍛造金型にて塑性加工して上記中心胴部と該中心胴部の外周面に部分的に小径部を有する複数の短軸部を形成する外形成型工程と、上記中心胴部に該中心胴部の軸方向に貫孔を形成する孔開工程と、上記短軸部の端面の中心部を上記中心胴部の径方向内方に向かってパンチ部材が押圧して該短軸部に孔部を形成する閉塞鍛造金型による部分成型工程と、を有し、上記外形成型工程において各短軸部の中間部位から先端にわたって上記小径部を形成し、さらに、上記部分成型工程において、該短軸部の余剰肉を、該短軸部の上記中間部位から先端にわたって形成した上記小径部と金型のキャビティ内面との間に形成された逃げ用空間、及び、上記貫孔へ逃がすものである。
また、上記部分成型工程後、駆動手段により上記パンチ部材を上記孔部から強制的に離間させる戻し工程を有するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0007】
本発明は、図5と図6(又は図10と図11)に示すように、軸心L2 方向に一端面1と他端面2を有する中心胴部3と、中心胴部3の外周面に所定中心角度θで配設された複数の短軸部(腕部)4…と、を備えた継手部材の製造方法である。具体的には、鍛造装置(トランスファープレス機)を使用して、冷間又は熱間鍛造により、種々の工程を経て被加工材(素材)Wを所定形状に順次成型し、高品質の継手部材(ジャーナルやスパイダー等)を低コストに製造するものである。また、短軸部4の端面4aの略中心部には、グリース充填用の孔部6(グリースポケット)が形成されている。
【0008】
このプレス機の金型(鍛造装置)について説明すると、図1と図2の側部断面図に示すように、作業位置の第一加工部Aにおいて、プレス機の軸心Lを中心軸とする下型9は、下ダイ10と、下ダイ10の(軸心Lを中心軸とする)連通孔11に沿って摺動する下パンチ12と、を有している。下ダイ10は、下型9と上型16とにより形成される所定形状のキャビティ8の下半分を主に構成する下型凹部9bを有し、下型凹部9bは、軸心Lを中心とする略偏平半球状の中心凹部13と、その中心凹部13の周面から所定中心角度θ(=90°)で放射状に配設された、径方向視断面形状が半円形の4個の下径方向凹部14…と、を有している。なお、所定中心角度θは90°に限らず、 120°であってもよく、3個の下径方向凹部14…としてもよい。そして、下径方向凹部14は、外径部(先端部)側が中心部(基端部)側より径が小さい段付き半円柱状空間を形成するよう、下型段付き部9aを有している。下パンチ12は、下ダイ10の連通孔11の内径寸法と略等しい外径寸法の円柱形状であり、下型凹部9bに開口する連通孔11を摺動し下型凹部9b側に突出可能としている。また、下パンチ12の先端部は円形断面の小径凸部15を有している。
【0009】
次に、第一加工部Aの上型16は上述の下型9と合わせ面を挟んで鏡像させた構成であり、軸心Lを中心軸とする上型16は、上ダイ17と、上ダイ17の(軸心Lを中心軸とする)連通孔18に沿って摺動する上パンチ19と、を有している。上ダイ17は、上記キャビティ8の上半分を主に構成する上型凹部16bを有し、上型凹部16bは、軸心Lを中心とする略偏平半球状の中心凹部20と、その中心凹部20の周面から所定中心角度θ(=90°,又は 120°)で放射状に配設され、上記下型9の下径方向凹部14に対応する、径方向視断面が半円形状の4個の上径方向凹部21…と、を有している。そして、上径方向凹部21は、外径部(先端部)側が中心部(基端部)側より径が小さい段付き半円柱形状空間を形成するよう、上型段付き部16aを有している。上パンチ19は、上ダイ17の連通孔18の内径寸法と略等しい外径寸法の円柱形状であり、上型凹部16bに開口する連通孔18を摺動し上型凹部16b側に突出可能としている。また、上パンチ19の先端部は円形断面の小径凸部22を有している。
【0010】
そして図1に示すように第一加工部Aにおいて、下型9の下型凹部9bと上型16の上型凹部16bとの間に例えば円柱ブロック状の被加工材Wを設置し、図2に示す如く下型9と上型16とを相対的に接近させて型閉めして、軸方向閉塞鍛造することにより被加工材Wを塑性加工し、図3に示すような中間体W1 を成型する。
【0011】
さらに、具体的に説明すると、下ダイ10と上ダイ17とが型閉めし、下型凹部9bと上型凹部16bとで形成されるキャビティ8内に、下パンチ12の小径凸部15と上パンチ19の小径凸部22とが進入することにより、被加工材Wを塑性変形させ、一端面1と他端面2に上凹部51と下凹部52を有する中心胴部3と、中心胴部3の外周面に所定中心角度θ(θ=90°,又は 120°)で配設されて径方向外方へ突出した、部分的に小径部44を有する複数(4個)の段付き短軸部4…が形成され、図3に示す中間体W1 を得る(外形成型工程)。この工程での段付き短軸部4は、外周面に段付き部4bを形成したもので、外径部(先端部)側が中心部(基端部)側より直径の小さい段付き円柱形状を成しており、この短軸部4の段付き外径寸法は、金型キャビティ8の下径方向凹部14と上径方向凹部21とによる空間の内径寸法となる。
【0012】
このとき、キャビティ8の下径方向凹部14と上径方向凹部21とによる空間の容積は、形成される段付き短軸部4の体積よりも予め大きく設定されているため、軸方向閉塞鍛造により被加工材Wが径方向(軸心Lに直角な方向)に流れるよう塑性変形する際、流れた被加工材Wは下・上径方向凹部14,21の下・上径方向端面14a,21aに到達せず(当たらず)に段付き短軸部4が形成される。即ち、従って、これにより成型圧が低減されている。
【0013】
その後、ロボット等の自動ハンドリング手段(図示省略)によって中間体W1 を第一加工部Aから取出し、次の第二加工部Bへ搬送する。まず、第二加工部Bについて説明する。この第二加工部Bは、図4と図5に示すように、第二軸心L2 方向に開閉する第二下型30及び第二上型31と、第二軸心L2 に直角な径方向にスライド自在に設けられ複数の段付き短軸部4…に対応する複数のパンチ部材5…と、を備えている。
【0014】
第二下型30は、上記外形成型工程により成型された中間体W1 の下半分(上記下型9に対応する部位)の形状に対応する下型凹部32を有する下ダイ35と、下型凹部32に開口する連通孔36を摺動して下型凹部32に突出可能であって中間体W1 の下凹部52の形状に対応する先端形状の下パンチ37と、を有している。
また、第二上型31は、第二下型30と合わせ面を挟んで鏡像させた構成であり、中間体W1 の上半分(上記上型16に対応する部位)の形状に対応する上型凹部33を有する上ダイ38と、上型凹部33に開口する連通孔39を摺動して上型凹部33に突出可能であって中間体W1 の上凹部51の形状に対応する先端形状の上パンチ40を有している。
【0015】
従って、閉塞状態の第二下型30と第二上型31とにより形成されるキャビティ34は、中間体W1 の中心胴部3の外形状に対応する中心空室部41と、短軸部4の一部分の外形状に対応する径方向空室部42と、を有する。この径方向空室部42の内面形状は、段付き短軸部4の基端部である大径部43の外形状に一致する形状を有し、径方向(基端側から先端側)に渡って同一断面形状である。従って、段付き短軸部4の小径部44と金型のキャビティ34(径方向空室部42の内壁)との間には隙間を形成し、この隙間を、後述する短軸部4の余剰肉を逃がす周方向の逃げ用空間7としている。
【0016】
そして、図4に示すように、軸心L2 方向に第二下型30と第二上型31とが型締めを行いながら、図5に示すように、段付き短軸部4の端面4aの中心部を、中心胴部3の径方向内方(第二軸心L2 )に向かってパンチ部材5が押圧して、段付き短軸部4の端面4a側から孔部6を形成する(部分成型工程)。このパンチ部材5による径方向の押圧は、複数の短軸部4…に対して同時に行うのが好ましい。そして、この部分成型工程において、孔部6を形成する際に流れる短軸部4の余剰肉を、段付き短軸部4の外周部の上記逃げ用空間7へ逃がす(材料流動させる)よう鍛造する。即ち、孔部6を形成していく際、段付き短軸部4が外径方向に塑性変形して拡径していく。従って、これにより成型圧が低減されている。なお、短軸部4端面4aの中心部(孔部6配設部)に、予めパンチ部材ガイド用の凹状の窪み(マーキング)を設けてもよく、この場合、孔部6の形成位置を正確にし、かつ、パンチ部材5の寿命を長くすることができる。
【0017】
この逃げ用空間7の第二軸心L2 に直角な方向の長さは、孔部6の成形長さ(深さ)と略等しく設定している。即ち、段付き短軸部4の小径部44の長さは、形成される孔部6の長さと略同一としている。また、径方向空室部42の容積は、短軸部4の体積よりも大きく設定されているため、孔部6をパンチ部材5により塑性加工する際、塑性変形する(流れる)中間体W1 の短軸部4は径方向空室部42の径方向端面42aに到達せず(当たらず)に孔部6が形成される。
【0018】
この工程では、逃げ用空間7及び径方向空室部42の径方向端面42a側へ余剰肉部を逃がしつつ孔部6を有する短軸部4…を所定形状に成型(分流方式)するので、素材への急激な荷重の負荷を防止し、成型圧を低減させる。これによって所定形状に成型することができ、金型寿命が延びる。
【0019】
次に、本発明の他の実施の形態について説明すると、中心胴部3と中心胴部3の外周面に複数の段付き短軸部4…を形成する外形成型工程までは上述と同様であるが、この外形成型工程の後、図7に示すように、中心胴部3に、中心胴部3の軸方向(軸心L方向)に貫孔26を形成する孔開工程を有する。即ち、継手部材は、図11に示すような中心胴部3に貫孔26を有するものとなる。
【0020】
孔開工程についてさらに説明すると、図2の外形成型工程後、上型16・下型9を開型して中間体W1 を、ロボット等の自動ハンドリング手段(図示省略)によって取出し、中間体W1 を(図示省略の)加工部に移送し、図7に示すように、打抜き加工(ピアシング)により中間体W1 の一端面1から他端面2までが貫通するよう、貫孔26を貫設する。即ち、上凹部51と下凹部52の間の肉部27を、図示省略の打抜き手段(切除手段)により除去し、図7、図8に示す第二中間体W2 を成型する。なお、図7の28は肉部27を打抜いた後の捨て材である。
【0021】
そして、この第二中間体W2 は、ロボット等の自動ハンドリング手段(図示省略)によって、第二加工部Bへ搬送する。まず、第二加工部Bについて説明すると、この第二加工部Bは、図9と図10に示すように、第二軸心L2 方向に開閉する第二下型30及び第二上型31と、第二軸心L2 に直角な径方向にスライド自在に設けられ、複数の短軸部4…に対応する複数のパンチ部材5…と、を備えている。
【0022】
第二下型30は、上記外形成型工程及び孔開工程により成型された第二中間体W2 の下半分(上記下型9に対応する部位)の形状に略対応する下型凹部32を有する下ダイ35と、下型凹部32に開口する連通孔36を摺動して下型凹部32に突出可能であって、第二中間体W2 の貫孔26の一方側の形状に対応する先端形状の下パンチ37と、を有している。
また、第二上型31は、第二下型30と合わせ面を挟んで鏡像させた構成であり、第二中間体W2 の上半分(上記上型16に対応する部位)の形状に略対応する上型凹部33を有する上ダイ38と、上型凹部33に開口する連通孔39を摺動して、上型凹部33に突出可能であって、第二中間体W2 の貫孔26の他方側の形状に対応する先端形状の上パンチ40と、を有している。
【0023】
従って、閉塞状態の第二下型30と第二上型31とにより形成されるキャビティ34は、第二中間体W2 の中心胴部3の外形状に対応する中心空室部41と、段付き短軸部4の一部分の外形状に対応する径方向空室部42と、を有する。この径方向空室部42の内面形状は、段付き短軸部4の基端部である大径部43の外形状に一致する内面形状を有し、径方向(基端側から先端側)に渡って同一断面形状である。従って、段付き短軸部4の小径部44と金型のキャビティ34(径方向空室部42の内壁)との間には隙間を形成し、この隙間を、後述する短軸部4の余剰肉を逃がす周方向の逃げ用空間7としている。
【0024】
そして、図9に示すように、軸心L2 方向に第二下型30と第二上型31とが型締めを行いながら、図10に示すように、段付き短軸部4の端面4aの中心部を、中心胴部3の径方向内方(第二軸心L2 )に向かってパンチ部材5が押圧して、段付き短軸部4の端面4a側から孔部6を形成する(部分成型工程)。このパンチ部材5による径方向の押圧は、複数の短軸部4…に対して同時に行うのが好ましい。そして、この部分成型工程において、孔部6を形成する際に流れる短軸部4の余剰肉を、段付き短軸部4の外周部の逃げ用空間7及び貫孔26周面に逃がす(材料流動させる)よう鍛造する。即ち、孔部6を形成していく際、段付き短軸部4が外径方向に塑性変形して拡径していき、さらに、貫孔26の表面を凸状に(第二軸心L2 方向へ)隆起させる。この時の貫孔26の表面の隆起(捨て軸)は、下パンチ37と上パンチ40との間に隙間を開けることにより容易に形成でき、これによりさらに成型圧が低減されている。
【0025】
また、この逃げ用空間7の第二軸心L2 に直角な方向の長さは、孔部6の成形長さ(深さ)と略等しく設定している。即ち、段付き短軸部4の小径部44の長さは、形成される孔部6の長さと略同一としている。また、径方向空室部42の容積は、短軸部4の体積よりも大きく設定されているため、孔部6をパンチ部材5により塑性加工する際、塑性変形する(流れる)第二中間体W2 の短軸部4は径方向空室部42の径方向端面42aに到達せず(当たらず)に孔部6が形成される。なお、この孔部6は、短軸部4の端面4aから貫孔26まで貫通状としてもよい。この時は、貫孔26の表面の隆起部を形成しつつ孔部6を開けることとなる。
【0026】
この工程では、逃げ用空間7、貫孔26、及び径方向空室部42の径方向端面42a側へ余剰肉部を逃がしつつ孔部6を有する短軸部4…を所定形状に成型(分流方式)するので、素材への急激な荷重の負荷を防止し、成型圧を低減させる。これによって所定形状に成型することができ、金型寿命が延びる。
【0027】
次に、図12と図13の側部断面図に示すように、孔部6を形成する部分成型工程後であって、駆動手段Mによりパンチ部材5を孔部6から強制的に離間させる戻し工程について説明する。
なお、パンチ部材5と、パンチ部材5を保持固定するパンチ保持具48と、は一体組立式となっている。即ち、パンチ部材5の基端部はT字型であり、パンチ保持具48はパンチ部材5の基端部に対応した(嵌合する)溝形状を有している。
【0028】
まず、図12に示すように、部分成型工程において孔部6をパンチ部材5が成型する際、駆動手段Mによる押圧体46の矢印a方向への第二軸心L2 に沿った前進動作により、押圧体46の押圧勾配面47が、パンチ保持具48の第一被押圧勾配面49を押圧し、該パンチ保持具48をパンチ部材5の軸心方向(矢印b方向)にスライド移動させる。このカム作用によりパンチ部材5が孔部6を成型する。
【0029】
そして、次に、戻し工程は図13に示すように、押圧体46が矢印a方向と反対の矢印c方向へ後退動作し、押圧勾配面47と第一被押圧勾配面49とが離間する。その後、駆動手段Mの戻し用操作体50が矢印d方向への第二軸心L2 に沿った前進動作により、戻し用操作体50の戻し用押圧勾配面53が、パンチ保持具48の第二被押圧勾配面54を押圧し、該パンチ保持具48をパンチ部材5の軸心方向(矢印e方向)にスライド移動させて、パンチ部材5を孔部6から強制的に離間させることができる。即ち、鍛造装置の一軸(軸心Lと第二軸心L2 )のみの動作により、全体の成型および、その一軸に直角な方向の孔成型を行うことができる。
なお、孔部6の形状は円柱形状に限らず他の形状のものでもよく、また、図示省略するが、孔部6の底部に突起部を有するもの等としてもよい。
その後、図示省略のロボット等の自動ハンドリング手段によって継手部材を加工部から取出し、研磨工程等を経て最終完成品に仕上げられる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0031】
(請求項1によれば)部分成型工程において、孔部6の成型の際、短軸部4の余剰肉を短軸部4の外周部の逃げ用空間7へ逃がすため、荷重の急激な上昇が防止され、かつ、成型圧が低減し、それによって金型の負担が軽減して金型寿命が延びると共に、製品形状に容易に成型することができる。
従って、鍛造により簡単に孔開けをも行い、低コストにて高精度・高品質の継手部材を作製することができる。
【0032】
(請求項2によれば)部分成型工程において、孔部6の成型の際、短軸部4の余剰肉を短軸部4の外周部の逃げ用空間7及び貫孔26へ逃がすため、より一層荷重の急激な上昇が防止され、かつ、成型圧が低減し、それによって金型の負担が軽減して金型寿命が延びると共に、製品形状に容易に成型することができる。
従って、鍛造により簡単に孔開けをも行い、低コストにて高精度・高品質の継手部材を作製することができる。
【0033】
(請求項3によれば)パンチ部材5を孔部6から自動的に離間させ、製品の取り出しを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法における金型を示す側部断面図である。
【図2】外形成型工程を説明する側部断面図である。
【図3】外形成型工程にて成型された被加工材を示す平面図である。
【図4】部分成型工程を説明する側部断面図である。
【図5】部分成型工程を説明する側部断面図である。
【図6】部分成型工程にて成型された被加工材を示す平面図である。
【図7】孔開工程を説明する側部断面図である。
【図8】孔開工程にて成型された被加工材を示す平面図である。
【図9】他の実施の形態による部分成型工程を説明する側部断面図である。
【図10】他の実施の形態による部分成型工程を説明する側部断面図である。
【図11】部分成型工程にて成型された被加工材を示す平面図である。
【図12】部分成型工程を説明する側部断面図である。
【図13】戻し工程を説明する側部断面図である。
【符号の説明】
3 中心胴部
4 短軸部
4a 端面
5 パンチ部材
6 孔部
7 逃げ用空間
26 貫孔
44 小径部
M 駆動手段
W 被加工材
θ 所定中心角度

Claims (3)

  1. 中心胴部3と、該中心胴部3の外周面に所定中心角度θで配設された複数の短軸部4…と、を備えた継手部材の製造方法であって、被加工材Wを閉塞鍛造金型にて塑性加工して上記中心胴部3と該中心胴部3の外周面に部分的に小径部44を有する複数の短軸部4…を形成する外形成型工程と、上記短軸部4の端面4aの中心部を上記中心胴部3の径方向内方に向かってパンチ部材5が押圧して該短軸部4に孔部6を形成する閉塞鍛造金型による部分成型工程と、を有し、上記外形成型工程において各短軸部4の中間部位から先端にわたって上記小径部 44 を形成し、さらに、上記部分成型工程において、該短軸部4の余剰肉を、該短軸部4の上記中間部位から先端にわたって形成した上記小径部44と、金型のキャビティ内面との間に形成された逃げ用空間7へ逃がすことを特徴とする継手部材の製造方法。
  2. 中心胴部3と、該中心胴部3の外周面に所定中心角度θで配設された複数の短軸部4…と、を備えた継手部材の製造方法であって、被加工材Wを閉塞鍛造金型にて塑性加工して上記中心胴部3と該中心胴部3の外周面に部分的に小径部44を有する複数の短軸部4…を形成する外形成型工程と、上記中心胴部3に該中心胴部3の軸方向に貫孔26を形成する孔開工程と、上記短軸部4の端面4aの中心部を上記中心胴部3の径方向内方に向かってパンチ部材5が押圧して該短軸部4に孔部6を形成する閉塞鍛造金型による部分成型工程と、を有し、上記外形成型工程において各短軸部4の中間部位から先端にわたって上記小径部 44 を形成し、さらに、上記部分成型工程において、該短軸部4の余剰肉を、該短軸部4の上記中間部位から先端にわたって形成した上記小径部44と金型のキャビティ内面との間に形成された逃げ用空間7、及び、上記貫孔26へ逃がすことを特徴とする継手部材の製造方法。
  3. 上記部分成型工程後、駆動手段Mにより上記パンチ部材5を上記孔部6から強制的に離間させる戻し工程を有する請求項1又は請求項2記載の継手部材の製造方法。
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