JP2517414B2 - 段付歯車の製造方法 - Google Patents

段付歯車の製造方法

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【発明の詳細な説明】 =発明の目的= [産業上の利用分野] 本発明は、自動車のオートマチックトランスミッショ
ン用ギア等に用いられるような比較的複雑な形状を有す
る段付歯車の製造方法に関するものであり、特に歯車歯
形部の加工精度向上を目的とするものである。
[従来の技術] 自動車のオートマチックトランスミッションギアのよ
うに複雑な形状を有する段付歯車を製造する場合は特開
昭63-112038号,同64-18545号に開示されるように、熱
間または温間温度域において据込み加工,ピアス加工,
歯形部の押出し成形等の一連の鍛造成形で粗加工した
後、前記押出し成形により形成された歯形部T1を所定の
歯形精度に仕上げるために歯の部分のみしごき加工(ア
イオニング)を施すサイジング加工を冷間温度域にて行
っている。次いで、前述の如く塑性成形された素材に、
工作機械によるレース加工を施し全体を所望の形状に仕
上げていた。
この様にして製造される歯車素材の一例を第9図に示
す。即ち、歯車39は大径のフランジ部31と小径部32とか
らなり、前記小径部32外周面には軸線方向に沿う複数条
の歯形部T2が形成されている。この場合、前記小径部32
側の端面部には比較的大径な孔部36aが画成されてお
り、従ってこの端面部においては前記小径部32の肉厚は
小さく形成されることになる。更に、前記孔部36aに連
通して徐々に小径となる複数の孔部が穿設され、小径部
32とフランジ部31を貫通する中央孔部が形成されてい
る。
前述したレース工程においては、第7図に示されるよ
うに素材把持装置103における素材の突き当て基準面と
して、素材小径部132側の孔部136aの内径肩部135に対
し、突き当て部材126を当接させた後、複数のチャック
部材127で素材の外径を把持しながら、素材の外径,内
径,端面等に適宜レース加工を施していた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来の製造方法においては、レース突き当て
基準面とすべき素材の内径肩部135は鍛造成形で成形さ
れるが、素材小径部132における歯形部10T2は後工程の
サイジング加工で仕上げ成形され、各々別工程の金型で
形成されるため、歯形部10T2歯筋134に対する内径肩部1
35端面の直角精度が得られにくい。
更に、前記内径肩部135は鍛造加工のみで形成される
ため、端面精度も十分に得られにくい。
第8図にレース加工後の歯車歯形部の複数箇所で測ら
れた歯筋精度の測定結果が示されるように、歯筋方向
(X)の誤差のばらつき幅(BIAS)が大となり、このよ
うな素材の場合にはレース時の素材把持が適格に行われ
ないことから、歯形部10T2の歯筋の倒れ、歯振れ等の不
具合が発生し易く所期の精度が得られないという問題が
あった。
このような従来技術の問題点に鑑み本発明は、レース
加工における歯筋倒れを防止して、精度不良の発生を抑
制し、安定した品質が得られるように改良された段付歯
車の製造方法を提供することを目的とする。
=発明の構成= [課題を解決するための手段] 予め外形輪郭が整えられ粗加工された歯形部を有する
中間成形素材を鍛造成形すると共に中間成形素材のフラ
ンジ部下端面に周状突起を形成する第1の工程と、第1
工程により形成された歯形部にサイジング加工を施すと
共にサイジング金型の上端面で周状突起の先端を押潰し
レース基準面を形成する第2の工程と、該レース基準面
をレース加工突き当て基準として素材を把持しながら、
中間成形素材の外径部等にレース加工を施す第3の工程
を有する。
[実施例及び作用] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第9図に示す様な段付歯車を製造する際に各工程で用
いる各々の金型装置について説明する。
第1図は、熱間または温間温度域において素材の据込
み加工,ピアス加工,押出し成形等の一連の鍛造成形を
行う第1の工程において、ピアス加工された素材W0を所
望形状、即ち段付歯車の粗形状に成形すると共に、歯形
部T1を押出し成形して中間成形素材W1を成形する押出し
成形用金型装置1である。
即ち、下型においては歯型5を有する下金型4と当該
下金型4の孔部に遊嵌するマンドレル11と、該マンドレ
ル11に摺動自在に外嵌するノックアウトリング等の円筒
状の摺動部材12,13により、下金型4内において素材の
形状を画定すべき型彫空間6が提供されている。
前記下金型4の歯型5は、素材W0を軸線方向に押出し
成形することによって、段付歯車の小径部32及び、該小
径部32外周面に軸線方向に沿う複数条の歯形部T1を粗成
形すべく、下金型4の孔部に軸線方向に設けられてい
る。また、第1図のA部を拡大して下金型4を示した第
5図に示されるように、該下金型4の型彫空間6内にお
ける上端面7には、素材のフランジ部31下端面33の適所
に周状突起M1を形成すべき凹部8が設けられている。
更に、前記下金型4に対し、接近及び離間可能にされ
た上型においては、素材の上端部形状を画定すべき先端
形状を有する第1図に例えば分割構造で示されるように
上パンチ9が、下金型4の型彫空間6に対応する位置に
設けられる。
次に、第2図は、粗成形された歯形部T1にサイジング
加工を施すためのサイジング金型装置2を示している。
サイジング金型装置2は、素材内径孔部36a(第4図
左半部参照)と緊密に係合するように設けられたノック
アウト21及び該ノックアウト21に外嵌されたガイドリン
グ22を、その中央孔部に有するサイジング金型16と、前
記サイジング金型16に対向する押込みパンチ19を有する
上型23から成り、前記サイジング金型16内周面には、製
品の略同形状の仕上げ歯型17が軸線方向に形成されてい
る。
また、本発明の目的を果たすために、サイジング金型
16における前記仕上げ歯型17の歯筋と、サイジング金型
16の上端面の成す角度が可及的に直角精度を得れる様
に、該サイジング金型16が精密に製造されることが望ま
れる。
続いて、第3図はレース工程における素材把持装置3
を示している。
レース用素材把持装置3は、中間成形素材W2のレース
基準面38に当接して素材W2を正確に位置決めすべき複数
の突き当て部材26と、素材W2の外表面に当接して前記突
き当て部材26と相関して素材W2小径部を把持する複数の
チャック部材27と、素材のフランジ部31開口端面を押圧
する押え部材28から成る。
次に、上記実施例における段付歯車の製造方法の各工
程について説明する。
先ず、略円筒状に切断された鋼材を素材として、熱間
または温間鍛造に適する温度域迄加熱し、鍛造にて据込
み平板状の素材を成形し、続いて順次、予備形状形成、
中央孔を打ち抜くピアス加工が施される。
このようにして中央孔が形成された素材W0を、第1図
で示されるような押し出し成形用金型装置1の下金型4
の型彫空間6内に配設して、上型パンチ9を下降変位さ
せることによって、略閉塞状態にて大径のフランジ部31
より軸線方向に突出する小径部32及び該小径部32の外周
面に軸線方向に沿う複数条の歯形部T1が粗成形される。
また、前述した歯形部T1の押出し成形時には、下金型
4の型彫空間6内の上端面に設けられた凹部8によっ
て、第4図左半部に示されるように素材W1のフランジ部
31下端面33の適所即ち歯形部T1根元の端面に可塑性の周
状突起M1が成形される。
次に、上記工程が付加された素材W1にボンデ処理等の
潤滑処理を施した後、第2図で示されるようなサイジン
グ金型装置2に搬入し、サイジング金型16の仕上げ歯型
17に対し、正しく位相決めされて配設された後、上型の
押込みパンチ19が下降して素材W1を押圧することによっ
て小径部32を内径から拡径して所望形状の仕上げ歯T2
形成する冷間サイジングを行う。
また、前述した押込みパンチ19の下降により、フラン
ジ部31下端面33に形成された周状突起M1の先端は、サイ
ジング金型16上端面18に押圧されるに従い押潰されて、
第4図右半部に示されるように前記上端面18と平行、即
ち歯形部T2歯筋34に対しては直角度を有する様なレース
基準面38が形成される。
続いて、このようにサイジングされた中間成形素材W2
は、ノックアウト21により、金型16から押出された後、
第3図に示されるような素材把持装置3に把持されなが
ら、切削治具29等によって外径部等にレース加工等の機
械加工が施されて完成される。
即ち、レース成形用の素材把持装置3で、中間成形素
材W2を把持する際には、先ず前記第2工程でフランジ部
31下端面33に形成されたレース基準面38を、突き当て基
準面として突き当て部材26を当接させて、素材W2の位置
決めを行う。次に、前記突き当て部材26と相関して素材
W2の小径部32を把持すべきチャック部材27を素材W2外表
面即ち歯形部T2外径に当接させて、軸線と垂直な方向に
相対移動不能に素材W2を把持し、次いで押え部材28を素
材W2の反対側のフランジ部31開口端面に当接及び押圧す
ることによって素材W2を軸線方向にも相対移動不能に把
持する。
第6図は、本発明によるレース突当て基準面38に拠っ
てレース加工を施された歯車の歯筋精度の測定結果であ
り、従来例を示した第8図と比較すると歯筋方向の誤差
のばらつき幅(BIAS)が大はばに小さくなっていると共
に該誤差方向も平行であることから、歯筋の加工精度は
概ね良好であるといえる。
また、フランジ部31下端面33に設けられる前記周状突
起M1に関しては、レース基準面を得るという目的におい
て、本実施例の様な周状に限るものではなく、例えば、
3ヶ所以上に突起部を設けるようにしたものでもよい。
従って、レース時の突き当て基準としての素材のレー
ス基準面が、素材歯形部の歯筋と同一金型で成形される
ので、金型精度によって歯形部の歯筋に対するレース基
準面の直角精度を得ることができるため、レース時の素
材把持が適格に成され、歯筋の倒れ等の不具合の発生を
防止することができる。
=発明の効果= レース時の突き当て基準としての素材のレース基準面
が素材歯形部の歯筋の同一金型で成形され、金型精度に
よって歯形部の歯筋に対するレース基準面の直角精度を
得ることができるので、レース時の素材把持が適格に成
され、歯筋の倒れ等の不具合の発生を防止することがで
きるため、特に歯車歯形部における精度不良の発生を抑
制し、段付歯車の製造方法において安定した品質を容易
かつ適格に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明の実施例を表わすもので、第
1図は押出し成形工程を表わす部分断面平面図、第2図
はサイジング加工工程を表わす部分断面平面図、第3図
はレース工程における素材把持状態を表わす部分断面説
明図、第4図は段付歯車の中間成形素材を表す断面平面
図、第5図は第1図A部を拡大して示した押し出し成形
用金型の上部の断面平面図、第6図は歯筋精度に関する
測定結果である。第7図は従来のレース工程における素
材把持状態を表わす断面平面図、第8図は従来における
第6図と同様の測定結果である。第9図は本発明による
段付歯車の実施例を表わす断面平面図である。 (記号の説明) 4……押し出し成形用金型。 16……サイジング金型。 31……フランジ部。32……小径部。 33……フランジ部下端面。 38……レース基準面。 W1,W2……中間成形素材。 T1,T2……歯形部。 M1,M2……周状突起。 39……段付歯車。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に軸線方向に沿う複数条の歯形部T2
    を有する小径部32と、大径のフランジ部31から成る段付
    歯車の製造方法において、予め外形輪郭が整えられ粗加
    工された歯形部T1を有する中間成形素材W1を鍛造成形す
    ると共に前記中間成形素材W1のフランジ部31下端面に周
    状突起M1を形成する第1の工程と、前記第1工程により
    形成された歯形部T1にサイジング加工を施すと共にサイ
    ジング金型16上端面18で前記周状突起M1の先端を押潰し
    レース基準面38を形成する第2の工程と、前記レース基
    準面38をレース加工突き当て基準として素材を把持しな
    がら、中間成形素材W2の外径部等にレース加工を施す第
    3の工程を有することを特徴とする段付歯車の製造方
    法。
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