JP3942162B2 - 電子写真用トナーおよび現像方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤に使用されるトナー、それに用いられる外添剤、及び該トナーを使用する電子写真現像方法に関する。更に詳しくは、直接または間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター、及び普通紙ファックス等に使用される電子写真トナー用外添剤、電子写真用トナー、電子写真用現像剤及び電子写真現像方法に関する。更に、直接または間接電子写真多色画像現像方式を用いたフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンター、及びフルカラー普通紙ファックス等に使用される電子写真トナー用外添剤、電子写真用トナー、電子写真用現像剤及び電子写真現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真、静電記録、静電印刷等に於いて使用される現像剤は、その現像工程において、例えば、静電荷像が形成されている感光体等の潜像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙等の転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際、潜像担持体上に形成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現像剤、及びキャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。
【0003】
現像剤に含有されるトナーには、静電潜像やプロセスに応じて正帯電トナーと負帯電トナーとがあり、正帯電性を付与するトナーへの添加剤として、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩等の帯電制御剤や、キャリアに所定の帯電能力を付与するためのアクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコ−ン樹脂などのコーティング剤等が知られている。一方、負帯電性を付与するものとしては、含金属アゾ染料等の帯電制御剤や無機粉末、有機粉末、及びキャリアのコーティング剤等が知られている。
【0004】
そして、トナーの流動特性、帯電特性等を改善する目的で、トナー粒子と各種金属酸化物等の無機微粉末等を混合して使用することが提案されており、ここでの無機微粉末等は外添剤と呼ばれている。また、必要に応じて該無機微粉末表面の疎水性、帯電特性等を改質する目的で、特定のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイル、有機酸等で処理する方法、特定の樹脂を被覆する方法なども提案されている。
【0005】
前記無機微粉末としては、例えば、二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等が知られている。特に、シリカや酸化チタン微粒子とジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル等の有機珪素化合物とを反応させシリカ微粒子表面のシラノール基を有機基で置換し疎水化したシリカ微粒子が用いられている。
【0006】
これらのうち十分な疎水性を示し、且つ、トナーに含有されたときにその低表面エネルギーから該トナーが優れた転写性を示す疎水化処理剤としては、シリコーンオイルが好ましい。特公平7−3600号公報や特許第2568244号公報記載の技術においては、シリコーンオイルで処理されたシリカの疎水化度が規定されている。また、特開平7−271087号公報や特開平8−292598号公報には、シリコーンオイル添加量や添加剤中の炭素含有率が規定されたものが記載されている。
【0007】
外添剤の母剤である無機微粒子を疎水化処理し、高湿度下における現像剤の帯電性の安定性を確保するためには、先に挙げた公報におけるシリコーンオイル含有量や疎水化度で満足できた。
【0008】
しかし、シリコーンオイルの重要な特異性である低表面エネルギーを利用して現像剤と接触する部材、例えば、接触帯電装置、現像剤担持体(スリーブ)やドクターブレード、キャリア、静電潜像担持体(感光体)、中間転写体などへの付着性を下げるための積極的な試みは行なわれていなかった。
【0009】
特に、感光体への現像剤の付着力が強いことによる地肌汚れや画像における文字部やライン部、ドット部のエッジ部や中央部における転写後のぬけ(現像剤の転写されない部分)は、シリコーンオイルの添加量や疎水化度を調節するだけでは改良できなかった。さらに、凹凸の激しい転写部材への転写時における凹部へ転写できないことによる白抜けも同様に改良できていなかった。
【0010】
特開平11−212299号公報には、シリコーンオイルを液体成分として特定量含有させた無機微粒子が開示されている。しかし、このような量の定義(後述)では上述の特性を満足することはできず、また無機微粒子にどのように処理されて付着されたシリコーンオイルが有効であるかは言及されていなかった。
【0011】
そのため、特願2000−129240として、上記問題点を解決するものとして無機微粒子平均粒径100nm以下のものにシリコーンオイル処理し、かつ該遊離率が10〜90%である外添剤およびトナーが出願されている。
【0012】
しかし、上記の関係は、トナーの軟化点が高い場合のものであり、カラートナーのように4色重ねが必要とするような場合に要求される低軟化点(100〜130℃)トナーの場合には、遊離シリコーンオイル量が多く必要であることが判明した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記の問題点を解決し、帯電装置、現像装置、感光体、中間転写体が現像剤によって汚染されることなく高品位な画像、特に長期間、多数枚繰り返し使用しても適正な画像濃度で地肌汚れが極めて少ない現像剤及びそれに用いられる外添剤を提供し、これを用いた電子写真現像方法を提供することにある。また本発明の他の目的は、どのような転写媒体に対しても、再現性のある画像ぼけ、チリがなく転写抜けのない安定した画像を形成できる現像剤及びそれに用いられる外添剤を提供し、これを用いた電子写真現像方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定粒径以下の無機微粒子をシリコーンオイルで表面処理されたもののうちで、特定のシリコーンオイル遊離量の無機微粒子を電子写真トナー用外添剤として電子写真用トナーに用いると、帯電装置、現像装置、感光体、中間転写体が現像剤によって汚染されることなく高品位な画像、特に長期間、多数枚繰り返し使用しても適正な画像濃度で地肌汚れが極めて少ない現像剤および電子写真現像方法を提供できることを見出した。
【0015】
また、どのような転写媒体に対しても、画像ぼけがなく、転写抜けのない安定した画像を形成できる現像剤及びそれに用いられる外添剤を提供し、これを用いた電子写真現像方法を提供できることを見出した。これらの効果は以下に述べる理由によるものと推定される。
【0016】
適度に外添剤から遊離できるシリコーンオイルが存在すると、感光体等に極微量のシリコーンオイルが常に供給されつづけ、また、その表面エネルギーが低いために極めて短時間で感光体表面に広がり、感光体の摩擦係数を下げ、感光体の削れや摩耗を防止することができる。また、画像における地肌汚れの原因となる現像剤や紙などの転写媒体に含まれる汚染物質や逆帯電、低帯電物質の付着が抑制され、地肌汚れのない高品位な画像が形成できる。
【0017】
さらに、遊離したシリコーンオイルは同種シリコーンオイルで処理された外添剤で囲まれているトナー間の付着力を上げ、逆に感光体や中間転写体との付着力を下げることができる。
【0018】
通常、文字部、ライン部やドットのエッジや中央などの現像剤が多く付着した部分が転写媒体により圧縮され、感光体や中間転写体との付着性が高まり転写電界では移動できなくなり転写抜けが起こる。しかし、適度に遊離したシリコーンオイルが存在すると、感光体や中間転写体との付着力が下がり、たとえ現像剤が可撓性の低い、固い転写媒体により強く圧縮されても転写時の抜けが起こらないことを見出した。
【0019】
こればかりでなく、通常は、転写抜けを防ぐために外添剤を多くしてトナー表面の被覆率を上げて感光体等との付着力を下げるという手段がとられているが、逆に転写の際に、トナー同士の静電的反発力に敏感に反応することによって現像剤が飛散し、転写媒体上へ移動した画像のぼけ、チリが生じる弊害がある。本発明では、トナー同士の凝集力が高まっているために転写抜けと画像のぼけ、チリの問題を同時に解決する卓越した効果があることも見出された。
【0020】
また、これらの現象は、複数回中間転写媒体や転写媒体に重ねられて転写が行なわれるフルカラー画像形成システムにおいて、最も効果を発揮できることも判明した。
【0021】
このように、トナー同士の凝集性が高まっているために、トナー粒子は転写時に多数の粒子が一体となって移動することができ、凹凸の激しい転写媒体や、紙繊維の間隔が広く開いている転写紙でさえも、均一に転写できることも見出された。
【0022】
逆に、遊離シリコーンオイルが多すぎるとトナー同士の凝集性が大きすぎるために現像時にトナー粒子単独で移動しないため、高精細な画像を表現できなかったり適正な画像濃度が実現できないといった問題が生ずる。従って、シリコーンオイルの遊離量にはおのずと適正範囲が存在する。
【0023】
また、本発明で規定する遊離シリコーンオイルとは、必ずしも無機微粒子表面と化学結合せず、微粒子表面の細孔等に物理吸着しているものも含まれる。より詳しくは、接触して簡単に無機微粒子から脱離する成分のことであり、後に述べる測定法により定義される。シリコーンオイル遊離量が少ないとその効果は発揮できないし、また、多すぎてもバルクのシリコーンオイルによる悪影響が強く現れる。
【0024】
かくして、本発明によれば、シリコーンオイルで処理された、一次粒子の平均粒径が100nm以下の無機微粒子であって、該シリコーンオイルの遊離量が2.0〜5.0wt%であることを特徴とする電子写真トナー用外添剤が提供される。
【0025】
また、シリコーンオイルとともに加熱処理された、一次粒子の平均粒径が100nm以下の無機微粒子であって、加熱処理後の該シリコーンオイルの遊離量が2.0〜5.0wt%であることを特徴とする電子写真トナー用外添剤とその製造方法が提供される。
【0026】
また、無機微粒子がシリカまたは酸化チタンからなる一次粒子の平均粒径が100nm以下の無機微粒子であって、該シリコーンオイルの遊離量が2.0〜5.0wt%であることを特徴とする電子写真トナー用外添剤が提供される。
【0027】
また、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、体積平均粒径10μm以下の電子写真用トナーであって、外添剤が混合されており、該トナーの軟化点が100〜130℃であり、前記外添剤が、シリコーンオイルで処理されたものであることを特徴とする電子写真用トナーが提供される。
【0028】
また、前記の電子写真トナー用外添剤と1種以上のこれよりも一次粒子の平均粒径が小さい極小外添剤とが該トナーに混合されていることを特徴とする電子写真用トナーが提供される。
【0029】
また、前記の電子写真トナー用外添剤と1種以上のこれよりも平均粒径の大きな樹脂微粒子と該トナーに混合されていることを特徴とする電子写真用トナーが提供される。
【0030】
また、前記の電子写真トナー用外添剤と、これよりも一次粒子の平均粒径が小さい極小外添剤と、電子写真トナー用外添剤よりも平均粒径の大きな樹脂微粒子とが該トナーに混合されていることを特徴とする電子写真用トナーが提供される。
【0031】
また、静電荷像担持体上の静電荷像を静電荷像現像用現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、磁性粒子からなるキャリアと前記の電子写真用トナーからなる二成分系の現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法が提供される。
【0032】
また、静電荷像担持体上の多色に分割された静電荷像を複数の多色からなる静電荷像現像用現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に多数回もしくは一括して静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、磁性粒子からなるキャリアと前記の電子写真用トナーからなる二成分系の現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法が提供される。
【0033】
また、現像ロールおよび該現像ロール上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた複数の多色現像装置によって、静電荷像担持体上に形成された多色に分割された静電潜像をそれぞれの色に対応する現像剤により現像し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に多数回もしくは一括して静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、前記の電子写真用トナーからなる一成分系の現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法が提供される。
【0034】
また、現像ロールおよび該現像ロール上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた複数の多色現像装置によって、静電荷像担持体上に形成された多色に分割された静電潜像をそれぞれの色に対応する現像剤により、それぞれの色に対応した複数の静電荷像担持体上の静電潜像を現像し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に順次静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、前記の電子写真用トナーからなる一成分系の現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法が提供される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
(シリコーンオイル)
本発明に用いるシリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル等が使用できる。
【0036】
(無機微粒子)
本発明の無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。その中でも特にシリカと二酸化チタンが好ましい。添加量はトナーに対し0.1から5重量%、好ましくは0.3から3重量%を用いることができる。
【0037】
本発明に好ましく用いられるものとしては、日本アエロジル社製、MOX80(平均粒子径、約30nm)、及びTT600(平均粒子径、約40nm)、デグサ社製、OX50(平均粒子径、約40nm)、出光興産社製、IT−PB(平均粒子径、約40nm)及びIT−PC(平均粒子径、約60nm)、富士チタン工業社製、TAF110A(平均粒子径、約40〜50nm)及びTAF510(平均粒子径、約40〜50nm)等が都合よく使用できる。これらの無機微粒子は、電子写真用トナーとして用いる際には、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。
【0038】
(無機微粒子粒子径)
シリコーンオイルで処理された無機微粒子の一次粒子の平均粒子径は、100nm以下、好ましくは70nm以下である。この範囲より大きいと、無機微粒子の表面積が少なくなり、担持できるシリコーンオイルの全体量も少量になり、遊離率を本発明範囲に設定してもその効果は発揮しにくい。また、ここでの平均粒子径は、数平均の粒子径である。
【0039】
本発明に使用される無機微粒子の粒子径は、動的光散乱を利用する粒径分布測定装置、例えば大塚電子社製のDLS−700やコールターエレクトロニクス社製のコールターN4により測定可能である。しかし、シリコーンオイル処理後の粒子の二次凝集を解離することは困難であるため、走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡により得られる写真から直接粒子径を求めることが好ましい。この場合、少なくとも100個以上の無機微粒子を観察しその長径の平均値を求める。
【0040】
(シリコーンオイル処理方法)
あらかじめ、数百℃のオーブンで充分脱水乾燥した無機微粒子とシリコーンオイルを均一に接触させ、無機微粒子表面に付着させる。付着させるには、無機微粒子粉体とシリコーンオイルを回転羽根等の混合機により充分粉体のまま混合させたり、シリコーンオイルが希釈できる比較的低沸点の溶剤によりシリコーンオイルを溶解させ、無機微粒子粉体を液中に含浸させ、溶剤を除去乾燥させる方法により作成できる。シリコーンオイルの粘度が高い場合には液中で処理するのが好ましい。その後、シリコーンオイルが付着した無機粉体を100℃から数百℃のオーブン中で熱処理を施すことにより、無機粉体表面の水酸基を用いて金属とシリコーンオイルとのシロキサン結合を形成させたり、シリコーンオイル自身をさらに高分子化、架橋することができる。
【0041】
あらかじめ、シリコーンオイル中に酸やアルカリ、金属塩、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート等の触媒を含ませて反応を促進させても良い。また、無機微粒子はシリコーンオイル処理の前にあらかじめシランカップリング剤等の疎水化剤による処理を行なっておいても良い。あらかじめ疎水化されている無機粉体の方がシリコーンオイルの吸着量は多くなる。
【0042】
この熱処理により遊離シリコーンオイル量がほぼ決定されるが、本発明における遊離していないシリコーンオイルとは必ずしも無機微粒子表面と化学結合している必要はなく、微粒子表面の細孔等に物理吸着しているものも含まれる。より詳しくは、接触して簡単に無機微粒子から脱離する成分のことであり、後に述べる測定法により定義される。
【0043】
(シリコーンオイル遊離量の測定法)
シリコーンオイル遊離量の測定は、以下の定量方法によって測定することができる。
【0044】
1.遊離シリコーンオイルの抽出
試料をクロロホルムに浸漬、攪拌、放置する。遠心分離により上澄み液を除去した後の固形分に、新たにクロロホルムを加え、攪拌、放置する。この操作を繰り返し、遊離シリコーンオイルを取り除く。
【0045】
2.炭素量の定量
炭素量の定量は、CHN 元素分析装置(CHN コーダーMT−5型(ヤナコ製))により測定した。
【0046】
3.シリコーンオイル遊離量の測定
シリコーンオイル遊離量は、下記の式により求めた。
【0047】
【数1】
シリコーンオイル遊離量=(C0−C1)/C×100(wt%)
C :処理剤シリコーンオイル中炭素含有率(wt%)
C0:抽出操作前の試料中炭素量(wt%)
C1:抽出操作後の試料中炭素量(wt%)
【0048】
(その他の無機微粒子;極小外添剤)
本発明においては、本発明の流動化剤とともに、表面処理を施さない公知の無機微粒子、及び/又は、シリコーンオイル以外の疎水化処理剤により表面処理された公知の無機微粒子を極小外添剤として1種類以上合わせて使用しても良い。疎水化処理剤としては、例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理剤として挙げられる。
【0049】
併用する無機微粒子はシリコーンオイルによって処理された無機微粒子よりも平均粒子径が小さいものが用いられる。この小さな無機微粒子によってトナー表面の被覆率が上がり、適切な流動性を現像剤に与えることができ、現像時における潜像に対する忠実再現性や現像量を確保することができる。また、現像剤保存時のトナーの凝集、固化を防止することができる。添加量はトナーに対し0.01から5重量%、好ましくは0.1から2重量%を用いることができる。
【0050】
(樹脂微粒子)
たとえば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。このような樹脂微粒子と併用することによって現像剤の帯電性が強化でき、逆帯電のトナー粒子を減少させ、地肌汚れを低減することができる。添加量はトナーに対し0.01から5重量%、好ましくは0.1から2重量%を用いることができる。
【0051】
(トナーの構成材料)
本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる体積平均粒径10μm以下のトナーであって、上記の外添剤が該トナーに混合されていることを特徴とするものである。ここで、本発明に用いられる現像剤は製法や材料に関しては公知のものが全て可能である。
【0052】
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
【0053】
着色剤としては公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。使用量は一般にバインダー樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部である。
【0054】
本発明の現像剤は、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4 級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
【0055】
具体的には、ニグロシン系染料のボントロンN03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属化合物のE−81,E−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEGP2036、コピーチャージNX VP434 (以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
【0056】
本発明において荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
【0057】
製造される現像剤に離型性を持たせるために、製造される現像剤の中にワックスを含有させることが好ましい。前記ワックスは、その融点が40〜120℃のものであり、特に50〜110℃のものであることが好ましい。ワックスの融点が過大のときには低温での定着性が不足する場合があり、一方、融点が過小のときには耐オフセツト性、耐久性が低下する場合がある。
【0058】
なお、ワックスの融点は、示差走査熱量測定法(DSC)によって求めることができる。すなわち、数mgの試料を一定の昇温速度、例えば(10℃/min)で加熟したときの融解ピーク値を融点とする。
【0059】
本発明に用いることができるワックスとしては、例えば固形のパラフィンワックス、マイクロワックス、ライスワックス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級アルコール、カルナウバワックスなどを挙げることができる。
【0060】
また、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなども用いることができる。特に、環球法による軟化点が70〜150℃のポリオレフィンが好ましく、さらには当該軟化点が100〜150℃のポリオレフィンが好ましい。
【0061】
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることができる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
【0062】
(トナーの製造方法)
トナーの製造方法は、少なくとも結着剤樹脂、主帯電制御剤および顔料を含む現像剤成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
【0063】
ここでいう製品となる粒子以外の粉末(副製品)とは、溶融混練する工程後、粉砕工程で得られる所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子や、引き続いて行なわれる分級工程で発生する所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子を意味する。このような副製品を混合工程や溶融混練する工程で原料と好ましくは副製品1に対し、その他原材料99から副製品50に対し、その他原材料50の重量比率で混合するのが好ましい。
【0064】
少なくとも結着剤樹脂、主帯電制御剤および顔料、副製品を含む現像剤成分を機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行なえばよく、特に制限はない。
【0065】
以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。
【0066】
この溶融混練は、バインダー樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行なうことが重要である。具体的には、溶融混練温度は、結着剤樹脂の軟化点を参考に行なうべきであり、軟化点より低温過ぎると切断が激しく、高温過ぎると分散が進まない。
【0067】
以上の溶融混練工程が終了したら、次いで混練物を粉砕する。この粉砕工程においては、まず粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
【0068】
この粉砕工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中で分級し、もって所定の粒径例えば平均粒径が5〜10μmのトナーを製造し、これに前記外添剤を混合して現像剤を製造する。
【0069】
また、現像剤を調製する際には、現像剤の流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造された現像剤にさらに先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を極小外添剤として添加混合してもよい。外添剤及び極小外添剤の混合は、一般の粉体の混合機が用いられるがジャケット等装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。
【0070】
外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。初めに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。
【0071】
使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
【0072】
(トナーの軟化点)
トナーの軟化点は、島津製作所社製の高架式フローテスター「CFT−500型」を用い、1/2法における溶融温度とする。また、測定条件は荷重10kg/cm2、ノズルの直径0.5mm、ノズルの長さ1mm、昇温速度5℃/分で行なった。
【0073】
また、本発明の電子写真用トナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアと電子写真用トナーの含有比は、キャリア100重量部に対して電子写真用トナー1〜10重量部が好ましい。
【0074】
磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。
【0075】
また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。
【0076】
また、必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
【0077】
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー、或いは非磁性トナーとしても用いることができる。また、このトナーは単色の現像方法だけでなく、フルカラー画像現像方法に用いることもできる。
【0078】
(フルカラー画像現像方法)
また、本発明における導電性ブラシを用いた非磁性一成分現像方式において、特定の円形度を持つフルカラー用トナーを用いて多数回の現像を順次行ない、転写媒体上に順次重ねて転写していく非磁性一成分フルカラープロセスにおいて、特にハーフトーンの均一再現性にその効果を有効に利用できる。
【0079】
本発明のフルカラー非磁性一成分画像形成方法の1つとは、現像ローラおよび該現像ローラ上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレード(トナー薄層化ブレード)を備えた複数の多色現像装置によって、導電性ブラシ帯電器及び露光装置によって感光体上に形成された各色に分割された静電潜像をそれぞれの色に対応する現像剤により順次現像し、転写媒体に転写する方法である。この場合、感光体に形成された各色トナー画像を中間転写体に転写し、この中間転写体上のトナー画像を転写媒体に転写するのが好ましい。
【0080】
また、本発明のフルカラー非磁性一成分画像形成方法の他の1つとは、現像ローラおよび該現像ローラ上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた複数の多色の現像装置によって、それぞれの色に対応した複数の感光体上に、各色に分割された静電潜像を導電性ブラシ帯電器及び露光装置によって形成し、対応する色の現像剤により順次現像し、転写媒体に転写する方法である。
【0081】
この場合、感光体上の静電潜像の極性と非磁性一成分現像剤の極性とが同一である反転現像方式により現像することが好ましい。また、この場合においても感光体上に形成された各色トナー画像を一旦中間転写体に転写させ、この中間転写体上の各色トナー画像を転写媒体に転写するのが好ましい。また、感光体上の静電潜像と現像ローラを直接接触させて感光体よりも高速で現像ローラを回転させて現像することが好ましい。
【0082】
本発明のトナーを二成分現像剤として用いるフルカラー画像形成方法は、例えば現像スリーブを用いて画像形成を行なうものであり、以降、感光体上に形成されたトナー画像を転写媒体に転写する方法は上記非磁性一成分フルカラープロセスと同様である。
【0083】
本発明のトナーは、従来より公知であるコロトロン転写装置を備えた電子写真現像装置を用いてもその転写性は改善できるが、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、トナー像を転写材に静電転写する電子写真現像装置に用いた場合、その効果はとりわけ有効なものとなる。
【0084】
【実施例】
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。また、以下の例おいて、部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0085】
(外添剤の製造例)
300csのポリジメチルシロキサン(信越化学社製)の所定量をトルエン100重量部に溶解し、処理用外添剤30重量部をその中に攪拌しながら超音波照射することによって分散した。凝集物がないことを目視で確認した後に、ロータリーエバポレーターを用いてトルエンを溜去した。得られた固形物を減圧乾燥機にて設定温度50℃で恒量になるまで乾燥した。その後、加熱処理をする場合は電気炉にて窒素気流下、所定温度で2時間の処理を行なった。得られた粉体はジェットミルにより解砕し、バグフィルターで捕集した。
このようにして得られた各種処理外添剤を表1に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
次に、4色のトナー用粒子(a)〜(d)の製造例を示す。
(トナー用母剤ブラック色粒子(a)の製造例)
水 1200部
フタロシアニングリーン含水ケーキ(固形分30%) 200部
カーボンブラック(MA60、三菱化学社製) 540部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル樹脂(酸価;9、水酸基価;25、Mn;4000、Mw/Mn;5.0、Tg;62℃)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、
Mw/Mn:5.0、Tg:62℃) 100部
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社製)を行ない、体積平均径8.9 μm のブラック色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、121℃であった。
【0088】
(トナー用剤イエロー色粒子(b)の製造例)
水 600部
Pigment Yellow 17 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、Mw/Mn:5.0、Tg:62℃)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールで2パスし、マスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、
Mw/Mn:5.0、Tg:62℃) 100部
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ブラック色の着色粒子製造例と同様に粉砕分級を行ない、体積平均径8.8μmのイエロー色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、120℃であった。
【0089】
(トナー用母剤マゼンタ色粒子(c)の製造例)
水 600部
Pigment Red 57 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、Mw/Mn:5.0、Tg:62℃)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスしマスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、
Mw/Mn:5.0、Tg:62℃) 100部
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ブラック色の着色粒子製造例と同様に粉砕分級を行ない、体積平均径9.1μmマゼンタ色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、120℃であった。
【0090】
(トナー用母剤シアン色粒子(d)の製造例)
水 600部
Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、Mw/Mn:5.0、Tg:62℃)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスしマスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリエステル樹脂(酸価:9、水酸基価:25、Mn:4000、
Mw/Mn:5.0、Tg:62℃) 100部
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ブラック色の着色粒子製造例と同様に粉砕分級を行ない、体積平均径9.0μmのシアン色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、120℃であった。
【0091】
また、軟化点の低い4色のトナー用粒子(e)〜(h)の製造例を示す。
〔低軟化点トナーの製造例〕
(低軟化点トナー用母剤ブラック色粒子(e)の製造例)
ポリオール樹脂 100部
(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)
フタロシアニンブルー 0.5部
カーボンブラック(MA60、三菱化学社製) 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで120℃で溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社製)を行ない、体積平均径8.5μmのブラック色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、108℃であった。
【0092】
(低軟化点トナー用剤イエロー色粒子(f)の製造例)
水 600部
Pigment Yellow 17 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリオール樹脂(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)1200部を加え、120℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールで2パスし、マスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリオール樹脂 100部
(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ブラック色の着色粒子製造例と同様に粉砕分級を行ない、体積平均径6.8μmのイエロー色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、108℃であった。
【0093】
(低軟化点トナー用母剤マゼンタ色粒子(g)の製造例)
水 600部
Pigment Red 57 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリオール樹脂(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)1200部を加え、120℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスしマスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリオール樹脂 100部
(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ブラック色の着色粒子製造例と同様に粉砕分級を行ない、体積平均径6.8μmマゼンタ色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、108℃であった。
【0094】
(低軟化点トナー用母剤シアン色粒子(h)の製造例)
水 600部
Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく攪拌する。ここに、ポリオール樹脂(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)1200部を加え、120℃で30分混練後、キシレン1000部を加え、さらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスしマスターバッチ顔料を得た。続いて、
ポリオール樹脂 100部
(Mn:3200,Mw/Mn=2.5,Tg=60℃)
上記マスターバッチ 5部
帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−84) 4部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ブラック色の着色粒子製造例と同様に粉砕分級を行ない、体積平均径6.8μmのシアン色の着色粒子を得た。このトナーの軟化点は、108℃であった。
【0095】
このように製造されたトナー用粒子を、表2中の実施例、比較例ではトナー軟化点で表現し、軟化点120−121℃は、トナー用粒子(a)〜(d)を、軟化点108℃は、トナー用粒子(e)〜(h)を指すものとする。
【0096】
なお、表2中の比較例4、5の軟化点140℃のトナー用粒子は、トナー用粒子(a)〜(d)で用いたポリエステル樹脂の替わりに、高軟化点のポリエステル(酸価:3、水酸基価:25、Mn:45000、Mw/Mn:4.0、Tg:60℃)を使用して、製造したものである。
【0097】
(外添剤との混合と得られたトナーの評価)
それぞれ得られた4色のトナー用粒子100重量部と外添剤製造例で得られた外添剤1.0重量部をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き50μmの篩を通過させることにより粗大粒子や凝集物を取り除くことにより、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの電子写真用トナーを得た。表2にその組み合わせと得られたトナーの各種画像評価機での評価結果を示す。
【0098】
但し、実施例1は外添剤として疎水性シリカR972(一次粒子径16nm、日本アエロジル社製)0.5部を併用し、実施例2は樹脂微粒子としてアクリル樹脂微粒子MP−1000(平均粒径400nm、総研化学社製)を0.5部併用し、実施例3はR972を0.5部とMP−1000を0.5部の両者を併用してトナーを製造した。
【0099】
2成分系現像剤で画像評価する場合は、シリコーン樹脂により0.3μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、キャリア100部に対し、各色トナー5部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
【0100】
(カラートナー評価機)
得られたトナーは、4色の現像部が非磁性一成分系現像剤を1つのベルト感光体に各色順次現像し、中間転写体に順次転写し、紙等に4色を一括転写する方式のフルカラーレーザープリンターイプシオ5000(リコー社製、評価機Aと呼ぶ)、4色用の非磁性一成分系の現像部と4色用の感光体を有し、転写紙等に順次転写するタンデム方式のフルカラーLEDプリンターGL8300(富士通社製、評価機Bと呼ぶ)と2成分系現像剤を有する4色の現像部によって1つのドラム状感光体に各色現像し、中間転写体に順次転写し、転写紙等に4色のトナーを一括転写する方式のフルカラーレーザー複写機イマジオカラー2800(リコー社製、評価機Cと呼ぶ)により評価した。評価機AとBの現像部は弾性体からなる現像ローラーと層厚規制のステンレスブレードからなる非磁性一成分現像ユニットを搭載している。また、3種のすべての評価機は感光体上の静電潜像の極性と非磁性一成分現像剤の極性とが同一である反転現像方式である。
【0101】
(評価項目)
いずれの項目も7%画像面積の画像チャートを10000枚ランニング出力した後に以下に述べる評価を行なった。
1)画像濃度
ベタ画像をリコー社製6000ペーパーに画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定。これを4色単独に行ない平均を求めた。
【0102】
2)細線再現性
600dpiの細線画像をリコー社製タイプ6000ペーパーに出力させ、細線のにじみ度合いを段階見本と比較した。ランク1が最低、ランク5が最高である。これを4色重ねて行なった。
【0103】
3)地肌汚れ
白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定。
【0104】
4)ハーフトーン再現性
1ドット(フルドット)書き込みと1ドットの空白からなる連続したハーフトーン画像を比較的ラフな表面を有す普通紙(ゼロックス社製X4024ペーパー)に4色重ねて出力させ、ドットの再現度合いを段階見本と比較した。ランク1が最低、ランク5が最高である。
【0105】
5)文字画像内部の白抜け
文字部画像をリコー社製タイプDXのOHPシートに4色重ねて出力させ、文字部の線画像内部が抜けるトナー未転写頻度を段階見本と比較した。ランク1が最低、ランク5が最高である。
【0106】
【表2】
【0107】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によれば、シリコーンオイルで加熱処理された特定の遊離率の無機微粒子を外添剤として用いることにより、帯電装置、現像装置、感光体、中間転写体が現像剤によって汚染されることなく高品位な画像を長期間、多数枚繰り返し使用しても適正な画像濃度で地肌汚れが極めて少ない現像剤及びそれに用いられる外添剤が提供され、これを用いた電子写真現像方法を提供できる卓越した効果がある。さらに、どのような転写媒体に対しても、再現性のある画像ぼけ、チリがなく転写抜けのない安定した画像を形成できる現像剤及びそれに用いられる外添剤を提供し、これを用いた電子写真現像方法を提供できるという極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術における一成分トナーを用いる現像ユニットの概略図である。
【図2】従来技術における中間転写方式を用いたフルカラー電子写真記録装置の概略図である。
【図3】従来技術における4連タンデム型フルカラー電子写真記録装置の概略図である。
【符号の説明】
21 現像スリーブ
22 マグネットローラ
23 トナー薄膜化ブレード
24 除電ブラシ
25 トナー供給ローラ
26 トナーアジテータ
27 トナーホッパ
41 電子写真感光体
42 帯電器
43 露光
44−1 1色目の現像部
44−2 2色目の現像部
44−3 3色目の現像部
44−4 4色目の現像部
45 中間転写体
46 転写材
47 転写ローラ
48 クリーニング部材
49 クリーニング部材
50 除電ランプ
61−1 1色目の電子写真感光体
61−2 2色目の電子写真感光体
61−3 3色目の電子写真感光体
61−4 4色目の電子写真感光体
62−1 1色目の帯電ローラ
62−2 2色目の帯電ローラ
62−3 3色目の帯電ローラ
62−4 4色目の帯電ローラ
63−1 1色目の露光
63−2 2色目の露光
63−3 3色目の露光
63−4 4色目の露光
65−1 1色目のクリーニング部材
65−2 2色目のクリーニング部材
65−3 3色目のクリーニング部材
65−4 4色目のクリーニング部材
66 転写材
67 搬送ベルト
Claims (6)
- 少なくとも結着樹脂と着色剤と外添剤とを含む体積平均粒径10μm以下の電子写真用トナーであって、該トナーの軟化点は100〜130℃であり、前記外添剤は、シリコーンオイルとともに処理あるいはさらに加熱処理された一次粒子の平均粒径が100nm以下の無機微粒子であって、処理後の該シリコーンオイルの遊離量が2.0〜5.0wt%であり、さらに、前記外添剤よりも一次粒子の平均粒径が小さい1種以上の極小外添剤及び/または前記外添剤よりも平均粒径の大きい1種以上の樹脂微粒子が混合されていることを特徴とする電子写真用トナー。
- 前記無機微粒子が、シリカまたは酸化チタンからなることを特徴とする請求項1に記載の電子写真トナー。
- 静電荷像担持体上の静電荷像を静電荷像現像用現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、磁性粒子からなるキャリアと請求項1又は2に記載の電子写真用トナーとからなる二成分系現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法。
- 静電荷像担持体上の多色に分割された静電荷像を複数の多色からなる静電荷像現像用現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に多数回もしくは一括して静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、磁性粒子からなるキャリアと請求項1又は2に記載の電子写真用トナーからなる二成分系現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法。
- 現像ロールおよび該現像ロール上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた複数の多色現像装置によって、静電荷像担持体上に形成された多色に分割された静電潜像をそれぞれの色に対応する現像剤により現像し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に多数回もしくは一括して静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として、請求項1又は2に記載の電子写真用トナーからなる一成分系現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法。
- 現像ロールおよび該現像ロール上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた複数の多色現像装置によって、静電荷像担持体上に形成された多色に分割された静電潜像をそれぞれの色に対応する現像剤により、それぞれの色に対応した複数の静電荷像担持体上の静電潜像を現像し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ、該トナー像を該転写材に順次静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像方法において、該現像剤として請求項1又は2に記載の電子写真用トナーからなる一成分系現像剤を用いることを特徴とする電子写真現像方法。
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