JP2704776B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2704776B2
JP2704776B2 JP1310527A JP31052789A JP2704776B2 JP 2704776 B2 JP2704776 B2 JP 2704776B2 JP 1310527 A JP1310527 A JP 1310527A JP 31052789 A JP31052789 A JP 31052789A JP 2704776 B2 JP2704776 B2 JP 2704776B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有機半導体(OPC)から成る感光体(以後
「OPC感光体」という。)を像担持体として使用して画
像を形成し、該画像を転写材に転写し、一方、像担持体
上の残留画像はブレードクリーニング手段にて清掃し、
像担持体を繰返し使用して画像を形成する画像形成方法
に関するものであり、特に、OPC感光体を使用した電子
写真方式のカラー用の複写機又はプリンタ等の画像形成
方法として好適に具現化し得るものである。
[従来の技術] 近年、像担持体としてOPC感光体を使用した電子写真
方式はカラー用の複写機又はプリンタ等の画像形成装置
が数多く製造されている。通常、斯る画像形成装置は、
OPC感光体上に通常の電子写真プロセスにて潜像を形成
し、該潜像を現像器にて現像してトナー画像を形成し、
該画像を転写材に転写し、可視画像が得られる。一方、
像担持体上の残留画像はクリーニング手段にて清掃し、
像担持体は繰返し使用される。
クリーニング手段としては、構成において簡単であり
且つ小型であり、又コスト面からも大変有利であるとい
う理由からゴム弾性材からなるクリーニングブレードを
像担持体に圧接させる構成のブレードクリーニング手段
が広く使用されている。
本発明者は、多くの研究実験の結果、像担持体として
OPC感光体を用いた場合、第2図に図示するように、像
担持体は温度が上昇するに伴なって摩擦係数が上昇する
ことを見出した。
一般に、OPC感光体は、導電性支持体上に電荷発生材
料を分散した結着剤からなる電荷発生層、電荷輸送材料
を分散した結着剤からなる電荷輸送層の順に積層した構
成とされ、電荷発生材料としてはフタロシアニン系顔
料、アントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料等の顔
料、ピリジウム染料等の染料、又はシアニン色素等の色
素などが使用され、又、電荷輸送材料としてはピレン、
イソプロピルカルバゾール等のカルバゾール類、ヒドラ
ゾン類、ピラリゾン類、オキサソニル化合物、チアゾー
ル系化合物、トリアリールメタン系化合物、ポリアリー
ルアルカン類等が使用され、又、結着剤としては、ポリ
アリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、
アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、メタクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、
ポリカーボネート、ポリウレタン或はこれらの樹脂の繰
返し単位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えばス
チレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロニ
トリルコポリマー、スチレン−マレイン酸コポリマーな
どが使用されている。
本発明者の研究実験の結果によると、像担持体の温度
上昇に伴なって摩擦係数が上昇する原因は、OPC感光体
と表面の大部分を占める結着剤の温度特性によるもので
あることが分かった。
上述の如くに像担持体の摩擦係数が上昇すると、クリ
ーニング手段のクリーニングブレードと像担持体表面と
の間の摩擦が大となり、特に像担持体の温度が45℃を越
えると摩擦係数が急激に増大し、クリーニングブレード
が振動し始めたり、クリーニングブレードのエッジ部が
破損したり、更にはブレードが像担持体の運動方向に対
して対向して配設された場合にはブレードのめくれを生
じたりし、クリーニング作用が著しく低下することとな
った。
このような問題を解決すべく現像剤中に脂肪酸金属塩
(例えばステアリン酸亜鉛)やフッ素系化合物の微粒子
を潤滑剤として外添し、現像時に像担持体表面に潤滑剤
の薄層を形成することにより像担持体表面の摩擦係数を
下げようとする試みがなされた。
しかしながら、トナー粒子と磁性粒子(キャリア)と
の混合物からなる、所謂、2成分系現像剤中にこれらの
潤滑剤を外添した場合には、長時間の使用により、潤滑
剤がキャリア表面に付着(キャリア汚染)し、トナート
リボの不安定化をもたらし、地カブリ、画像濃度の低
下、トナー飛散による機内汚染等の問題が発生した。特
にフルカラー複写機のように像担持体を連続的に回動さ
せ、帯電→露光→現像→転写の画像形成プロセスを同一
の転写材に対して複数回行ないフルカラー画像を得る画
像形成装置においては、地カブリも複数回、転写される
ために極端な地カブリとなった。
これに対して潤滑剤塗布手段をクリーニング手段の前
後に配備し、像担持体の表面の摩擦係数を低下せんとす
るものも提案されているが、装置の大型化、複雑化の点
で好ましくない。
更には、OPC感光体の結着剤中に脂肪酸金属塩やフッ
素系化合物の微粒子を潤滑剤として分散させることによ
りドラム表面の摩擦係数を下げることも可能であるが、
本発明者の研究実験の結果によると、結着剤中に分散さ
れた潤滑剤がOPC感光体の感光特性に悪影響を能え、感
光体表面の帯電ムラ、残留電位の上昇等が発生し、画像
に対して弊害となることが分かった。
更に、像担持体の温度が45℃を越えると、フルカラー
画像形成装置等に使用される比較的溶融温度の低いトナ
ーはクリーニングブレードエッジ部にてブロッキング
(凝集)を起し、通常は該エッジ部を通過して潤滑剤と
して作用する粒径3μm以下のトナー或はシリカのよう
な微粒子外添剤も又凝集してしまい、粒径が粗大化し、
潤滑剤として作用しなくなるという問題が発生する。
又、一般に電子写真複写機等においては複写枚数が多
くなるにしたがって像担持体上には、トナー若しくはト
ナーの外添剤又は転写材中の成分又は像担持体を帯電す
る際のコロナ放電により発生する窒素酸化物の親水性物
質が吸着する。該親水性物質は雰囲気の変化等により吸
湿(露結)するために、このように親水性物質が吸着し
た像担持体を帯電した場合には帯電ムラを生じ、複写し
た際、画像ボケ、画像流れと呼ばれる不具合な画像が生
じる。この対策として一般に像担持体は35℃以上に加熱
し、吸湿(露結)を防止することが必要であることが分
かった。
一方、近年、電子写真用カラー複写機等画像形成装置
が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がり、
その画像品質への要求も厳しくなってきている。一般の
写真,カタログ,地図の如き画像の複写では、微細な部
分に至るまで、つぶれたり、とぎれたりすることなく、
極めて微細且つ忠実に再現することが求められている。
又、最近、デジタルな画像信号を使用している電子写
真用カラー複写機の如き画像形成装置では、潜像は一定
電位のドットが集まって形成されており、ベタ部、ハー
フトーン部及びライト部はドット密度をかえることによ
って表現されている。ところが、ドットに忠実にトナー
粒子がのらず、ドットからトナー粒子がはみ出した状態
では、デジタル潜像の黒部と白部のドット密度の比に対
応するトナー画像の階調性が得られないという問題点が
ある。更に、画質を向上させるために、ドットサイズを
小さくして解像度を向上させる場合には、微小なドット
から形成される潜像の再現性が更に困難になり、解像度
及び特にハイライト部の階調性の悪い、シャープネスさ
に欠けた画像となる傾向がある。
又、初期においては、良好な画質であるが、コピー又
はプリントアウトを続けているうちに、画質が劣悪化し
てゆくことがある。この現象は、コピー又はプリントア
ウトを続けるうちに、現像されやすいトナー粒子のみが
先に消費され、現像機中に、現像性の劣ったトナー粒子
が蓄積し残留することによって起こると考えられる。
これまでに、画質を良くするという目的のために、い
くつかの現像剤が提案されている。特開昭51−3244号公
報では、粒度分布を規制して、画質の向上を意図した非
磁性トナーが提案されている。該トナーにおいて、8〜
12μm粒度を有するトナーが主体であり、比較的粗く、
この粒径では本発明者の検討によると、潜像への均密な
る“のり”は困難であり、且つ、5μm以下が30個数%
以下であり、20μm以上が5個数%以下であるという特
性から、粒径分布はブロードであるという点も均一性を
低下させる傾向がある。このような粗めのトナー粒子で
あり、且つブロードな粒度分布を有するトナーを用い
て、鮮明なる画像を形成するためには、トナー粒子を厚
く重ねることでトナー粒子間の間隙を埋めて見かけの画
像濃度を上げる必要があり、所定の画像濃度を出すため
に必要なトナー消費量が増加するという問題点も有して
いる。
又、特開昭54−72054号公報では、前者よりもシャー
プな分布を有する非磁性トナーが提案されているが、中
間の重さの粒子の寸法が8.5〜11.0μmと粗く、微小ド
ット潜像を忠実に再現する高解像性のカラートナーとし
ては、いまだ改良すべき余地を残している。
特開昭58−129437号公報では、平均粒径が6〜10μm
であり、最多粒子が5〜8μmである非磁性トナーが提
案されているが、5μm以下の粒子が15個数%以下と少
なく、鮮鋭さの欠けた画像が形成される傾向がある。
本発明者らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子
が、潜像の微小ドットを明確に再現し、且つ潜像全体へ
の緻密なトナーののりの主要なる機能をもつことが知見
された。特に、感光体上の静電荷潜像において電気力線
の集中のため、輪郭たるエッジ部は内部より電界強度が
高く、この部分に集まるトナー粒子の質により、画質の
鮮鋭さが決まる。本発明者の検討によれば5μm以下の
粒子の量がハイライト階調性の問題点の解決に有効であ
ることが判明した。
しかしながら、5μm以下のトナー粒子は、像担持体
表面への付着力が特に強く、クリーニングしにくくな
る。
この像担持体表面への付着力は、絶対温度が低い低温
低湿環境においては、より増強されるのに加えて前述し
たゴム弾性材は環境温度により大きな特性変化を示し、
特に低温環境(通常15℃以下程度)においてクリープ回
復(歪があるところで、急に応力を除いたときの歪の時
間的経過)が悪化するため、極度のクリーニング能力の
低下となるのである。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、画像濃度が高く、細線再現性、ハイ
ライト階調性の優れた画像形成方法を提供するものであ
る。
更に本発明の目的は、長時間の使用でも性能の変化の
ない画像形成方法を提供するものである。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、上記課題を解決した画像形成方法であり、
その構成は、有機半導体を有する感光体を具備した像担
持体を使用して現像剤で画像を形成し、該画像を転写材
に転写し、像担持以上の残留画像をカウンターブレード
クリーニング手段で清掃し、該像担持体を繰返して使用
してフルカラー画像を形成する画像形成方法であって、 A)該カウンターブレードクリーニング手段として、ゴ
ム弾性材の損失係数tanδのピーク温度が0℃以下とな
るクリーニングブレードを使用し、 B)該像担持体の表面温度を35〜45℃に制御し、 C)該現像剤が、 イエロー系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒
子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するイ
エロートナーと、 マゼンタ系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒
子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するマ
ゼンタトナーと、 シアン系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒
子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するシ
アントナーと、 イエロー系着色剤、マゼンタ系着色剤、シアン系着色
剤、結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒子、及び2種以
上の無機酸化物とを少なくとも有するブラックトナー とを組み合わせたカラー現像剤であり、 D)上記トナー中少なくとも1色のトナーが無機酸化物
として、体積平均粒径0.3〜25μmの球形のケイ酸微粉
体を0.1〜3.0重量%含有し、 E)上記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナ
ーの体積平均径が6〜10μmであり、5μm以下の粒径
を有するトナー粒子が15〜40個数%、12.7〜16.0μmの
トナー粒子が0.1〜5.0体積%、16μm以上のトナー粒子
が1.0体積%以下含有され、6.35〜10.1μmのトナー粒
子が下記式 を満足する粒度分布を示す ことを特徴とする画像形成方法である。
本発明者の検討の結果、クリープ回復状態とゴム弾性
材の動的粘弾性データのうち損失係数tanδのピーク温
度に相関があることを見いだした。
即ち、本発明者は像担持体のクリーニング手段として
ゴム弾性材の損失係数tanδのピーク温度が0℃以下と
なるようなクリーニングブレードを用いることにより、
体積平均粒径10μm以下のカラートナーを用いた画像形
成装置の低温低湿環境でのクリーニング能力を向上させ
た。
しかしながら、上記手段の採用によってクリーニング
特性は格段に向上したものの、現像剤の選択或はトナー
の粒度分布特にトナーの微粉の存在量及びトナーに添加
する外添剤の種類及び添加量の適正化なくしては、連続
してプリントアウトを続けた場合など必ずしも初期のレ
ベルを維持し続けることが難しいことが判明した。
これは、連続してプリントアウトを続けることによっ
て紙粉或はオゾン付加物等の低電気抵抗物やトナーが感
光体上に固着してしまったりするためである。このよう
な低電気抵抗物や固着したトナーを削り取る目的で、特
開昭60−32060号或は特開昭60−136752号において、窒
素吸着によるBET比表面積が0.5〜30m2/gの無機微粉体を
研磨剤として添加することが提案されている。更に、特
開昭61−188546号において、2種の粒径を有する流動化
剤微粒子を添加することが提案されている。
これらの方法は確かにトナー固着現象を回避するには
有効であるが、本発明における小粒径の高抵抗カラート
ナーに適用するにはクリーニングプレードの改良なくし
ては安定性の点で不十分であった。
さらに、本発明者が鋭意検討した結果、損失係数tan
δのピーク温度が0℃以下のクリーニングブレードを使
用しても、5μm以下のトナー粒子を15〜40個数%含有
させて、高画質化を達成しようとした場合、トナー中に
体積平均粒径0.3〜2.5μmの球状微粒子特に球状のケイ
酸微粉体が、クリーニング性向上及び流動性維持に特に
有効であり、且つ、高画質化が達成でき、問題点の解決
に有効であることが判明した。
次に、図面に即して本発明に係る画像形成装置を更に
詳しく説明する。
第1図には、本発明の一実施例であるフルカラー電子
複写機が図示される。像担持体1が矢印方向に回転自在
に担持され、帯電器2及び露光手段3にて該像担持体1
上に静電潜像が形成される。該潜像は回転現像ユニット
4に取り付けられた4つの現像器つまり、イエロー現像
器4Y、マゼンタ現像器4M、シアン現像器4C、ブラック現
像器4Bの中の任意の現像器、第1図ではイエロー現像器
4Yにて現像され可視化される。
該可視画像(トナー像)は、転写ドラム5上に保持さ
れて搬送される転写材8へと転写帯電器6により転写さ
れる。
一方、像担持体1はクリーニング手段10にて残留トナ
ーが清掃され、次の画像形成プロセスへと供される。
以後同様にて、像担持体1上にトナー像が形成され、
同一の転写材8上に2色目、3色目、4色目のトナー像
が重ねて転写される。多重転写された転写材8は、分離
帯電器7により転写ドラム5より分離され、定着器9を
経て機外へと排出される。
このようなフルカラー画像形成装置及び方法は当業者
には周知であるのでこれ以上詳しい説明は省略する。
本発明に従えば、クリーニング手段10はクリーニング
ブレード11を有したブレードクリーニング手段とされ
る。クリーニングブレード11は像担持体1の運動方向に
対し順方向に配置することもできるが、クリーニング効
率の点からは、図示されるように像担持体1の運動方向
に対し対向する方向に配置するのが好適である。
クリーニングブレードとしてはポリウレタンを用い、
前記したゴム弾性体クリープ回復と最も相関がみられた
損失係数tanδ等の動的粘弾性データは岩本製作所のレ
オペキシー・アナライザーを使用して測定した。
測定法としては強制ねじり振動法を用いて下記に示す
計算式により計算される。
一定角のねじり正弦波振動(入力)を与えて、応答ト
ルク(出力)を測定し、夫々のフーリエ変換により動的
粘弾性を求める。
角変位:Θ周波数:f0=ω0/2πで行った場合 変 位 Θ(t)=Θ0exp(iω0t) 角速度 Ω(t)=dΘ(t)/dt =iωΘ0exp(iω0t) トルク T(t)=T0exp{i(ω0t+δ)} 複素粘性率η(=η′−iη″)及び各種動的特性
は、次式より求める。Fはフーリエ変換を意味する。
損失係数 tanδ=G″/G′ Aは装置定数でテストフィックスチュアーにより次の
様に求める。
本発明におけるクリーニングブレードの損失係数tan
δのピーク温度が0℃以下であり、像担持体の表面温度
を35〜45℃に制御するクリーニング方法は、次に述べる
トナーの組合せにおいてより一層効果的になる。
即ち、本発明においては高画質化を達成する目的でト
ナーの粒度分布にも特徴があり、トナーの体積平均径が
6〜10μmあり、5μm以下の粒径を有するトナー粒子
が15〜40個数%含有され、12.7〜16.0μmの粒径を有す
るトナー粒子が0.1〜5.0体積%含有され、16μm以上の
粒径を有するトナー粒子が1.0体積%以下含有され、6.3
5〜10.1μmのトナー粒子が下記式 を満足する粒度分布を有することが必要である。
上記の粒度分布を有するカラートナーは、感光体上に
形成された潜像に忠実に再現することが可能であり、網
点及びデジタルのような微小なドット潜像の再現にも優
れ、特にハイライト部の階調性及び解像性に優れた画像
を与える。更に、コピー又はプリントアウトを続けた場
合でも高画質を保持し、且つ、高濃度の画像の場合で
も、従来の非磁性トナーより少ないトナー消費量で良好
な現像を行うことが可能であり、経済性及び、複写機又
はプリンター本体の小型化にも利点を有するものであ
る。
本発明のカラートナーにおいて、このような効果が得
られる理由は、必ずしも明確でないが、以下のように推
定される。
即ち、本発明のカラートナーにおいては、5μm以下
の粒径のカラートナー粒子が15〜40個数%であることが
一つの特徴である。従来、カラートナーにおいては5μ
m以下のカラートナー粒子は、帯電量コントロールが困
難であったり、カラートナーの流動性を損ない、又、ト
ナー飛散して機械を汚す成分として、更に、画像のカブ
リを生ずる成分として、更にクリーニング不良を生ずる
成分として積極的に減少することが必要であると考えら
れていた。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、5μm程
度のカラートナー粒子が高品質な画質を形成するための
必須の成分であることが判明した。
例えば、0.5μm〜30μmに渡る粒度分布を有する非
磁性トナー及びキャリアを有する二成分系現象剤を用い
て、感光体上の表面電位を変化し、多数のトナー粒子が
現像され易い大きな現像電位コントラストから、ハーフ
トーンへ、更に、ごくわずかのトナー粒子しか現像され
ない小さな微小ドットの潜像まで、感光体上の潜像電位
を変化させた潜像を現像し、感光体上の現像されたトナ
ー粒子を集め、トナー粒度分布を測定したところ、8μ
m以下の非磁性トナー粒子が多く、特に5μm程度の非
磁性トナー粒子が微小ドットの潜像上に多いことが判明
した。即ち、5μm程度の粒径の非磁性トナー粒子が感
光体の潜像の現像に円滑に供給される場合に潜像に忠実
であり、潜像からはみ出すことなく、真に再現性の優れ
た画像がえられるものである。
又、本発明のカラートナーにおいては、12.7〜16.0μ
mの範囲の粒子が0.1〜5.0体積%であることがひとつの
特徴である。
これは、前述の5μm程度の粒径の非磁性トナー粒子
の存在の必要性と関係があるが、5μm以下の粒径のト
ナー粒子は、確かに微小ドットの潜像を忠実に再現する
能力を有するが、それ自身かなり凝集性が高く、そのた
めトナーとしての流動性が損われることがある。
本発明者は、流動性の改善を目的として、無機酸化物
を添加することによって、流動性の向上を図ったが、無
機添加物を添加する手段だけでは、画像濃度、トナー飛
散、カブリ等をすべての項目を満足させる条件が非常に
狭いことが確認された。それ故、本発明者は、更にトナ
ーの粒度分布について検討を重ねたところ、5μm以下
の粒径のトナー粒子を15〜40個数%含有させた上で、1
2.7〜16.0μmのトナー粒子を0.1〜5.0体積%含有させ
ることによって流動性の問題も解決し、高画質化が達成
できることを知見した。即ち、12.7〜16.0μmの範囲の
トナー粒子が5μm以下のトナー粒子に対して、適度に
コントロールされた流動性を持つためと考えられ、その
結果、コピー又はプリントアウトを続けた場合でも高濃
度で解像性及び階調性の優れたシャープな画像が提供さ
れるものである。
更に、6.35〜10.1μmのトナー粒子について、その体
積%(V)と個数%(N)と体積平均粒径(v)の間
に、 なる関係を本発明のカラートナーが満足していることも
特徴のひとつである。
本発明者は、粒度分布の状態と現像特性を検討するな
かで、上記式で示すような最も目的を達成するに適した
粒度分布の存在状態があることを知見した。
即ち、一般的な風力分級によって粒度分布を調整した
場合、上記値が大きいということは、微小ドット潜像を
忠実に再現する5μm程度のトナー粒子は増加し、上記
値が小さいということは、逆に5μm程度のトナー粒子
は減少することを示していると解される。
従って、vが6〜10μmの範囲にあり、且つ、上記
関係式を更に満足する場合に、良好なトナーの流動性及
び忠実な潜像再現性が達成される。
又、16μm以上の粒径のトナー粒子については、1.0
体積%以下にし、できるだけ少ない方が好ましい。
本発明の構成について、更に詳しく説明をする。5μ
m以下の粒径のトナー粒子が全トナー粒子数の15〜40個
数%であることが良く、好ましくは20〜35個数%が良
い。5μm以下の粒径のトナー粒子が15個数%以下であ
ると、高画質に有効なトナー粒子が少なく、特に、コピ
ー又はプリントアウトを続けることによってトナーが使
われるに従い、有効なトナー粒子成分が減少して、本発
明で示すところのトナーの粒度分布のバランスが悪化
し、画質が次第に低下してくる。又、40個数%以上であ
ると、非磁性トナー粒子相互の凝集状態が生じやすく、
本来の粒径以上のトナー塊となるため、荒れた画質とな
り、解像性を低下させ、又は潜像のエッジ部と内部との
濃度差が大きくなり、中ぬけ気味の画像となりやすい。
又、12.7〜16.0μmの範囲の粒子が0.1〜5.0体積%で
あることが良く、好ましくは0.2〜3.0体積%が良い。5.
0体積%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上
の現像、即ち、トナーののりすぎが起こり、トナー消費
量の増大を招く。一方、0.1体積%未満であると、流動
性の低下により画像濃度が低下してしまう。
又、16μm以上の粒径のトナー粒子が1.0体積%以下
であることが良く、更に好ましくは0.6体積%以下であ
り、1.0体積%より多いと、細線再現における妨げにな
るばかりでなく、転写において、感光体上に現像された
トナー粒子の薄層面に16μm以上の粗めのトナー粒子が
突出して存在することで、トナー層を介した感光体と転
写紙間の微妙な密着状態を不規則なものとして、転写条
件の変動をひきおこし、転写不良画像を発生する要因と
なる。又、トナーの体積平均径は6〜10μm、好ましく
は7〜9μmであり、この値は先に述べた各構成要素と
切りはなして考えることはできないものである。体積平
均粒径6μm以下では、グラフィク画像などの画像面積
比率の高い用途では、転写紙上のトナーののり量が少な
く、画像濃度の低いという問題点が生じ易い。これは、
先に述べた潜像におけるエッジ部に対して、内部の濃度
が下がる理由と同じ原因によると考えられる。体積平均
粒径が10μm以上では、解像度が良好でなく、又複写の
初めは良くとも使用を続けていると画質低下を発生しや
すい。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてコールターカウンターを用いて行っ
た。
即ち、測定装置としてはコールターカウンターTA−II
型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布を出
力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソ
ナルコンピューター(キヤノン製)を接続し、電界液は
1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定資料を2〜20mg加え
る。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分
間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型
により、アパチャーとして100μmアバチャーを用い
て、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測
定して、それから本発明に係るところの値を求めた。
本発明で用いる現像剤は、イエロー系着色剤と結着樹
脂を有する着色剤含有樹脂粒子、及び2種以上の無機酸
化物とを少なくとも有するイエロートナーと、マゼンタ
系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒子、及び
2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するマゼンタト
ナーと、シアン系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有
樹脂粒子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有
するシアントナーと、イエロー系着色剤、マゼンタ系着
色剤、シアン系着色剤、結着樹脂を有する着色剤含有樹
脂粒子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有す
るブラックトナー とを組み合せたカラー現像剤であり、 上記トナー中少なくとも1色のトナーが無機酸化物と
して、体積平均粒径0.3〜25μmの球形のケイ酸微粉体
を0.1〜3.0重量%含有することに特徴がある。
前述した通り、本発明における粒度分布を有するトナ
ーを使用すれば、微小ドットによる潜像に対するトナー
の現像が忠実であり、潜像端部のトナー付着の乱れが少
ない。
しかしながら、トナーを小粒径化すると、トナーに働
く、クーロン力やファンデルワールス力が、重力,慣性
力に比べて相対的に強くなるので、トナー同士の付着力
が強くなり、トナー凝集体が生じやすくなると同時に、
感光体との付着力も強くなってしまう。それゆえ、クリ
ーニングブレードと感光体とは強く圧接していることが
必要であるが、クリーニングブレードと感光体との潤滑
性が全くなくなると逆にクリーニングブレードが振動し
たり或はブレードのめくれ更にはブレードエッジ部の破
損が生じてしまう。
しかるに、本発明においては、体積平均粒径0.3〜2.5
μmの球形のケイ酸微粉体が少なくとも1色に含有され
ているためにこのケイ酸微粉体がクリーニングブレード
と感光体の間でスペーサー粒子の役割を果たし、クリー
ニングブレードと感光体を適度に圧接させ、転写残余の
トナーは十分にクリーニングを行い、クリーニング不良
或はクリーニングによるトルク変動による感光体の回転
ムラによる画像劣化等が回避される。
本発明においては、上記無機微粉体は適度にブレード
エッジ部に残っているために4色のうち少なくとも1色
に添加されていれば良いが、クリーニングブレードと感
光体の摩擦抵抗は特に始動時に大きいために現像順4色
めに添加し、積極的にブレードエッジ部に残すようにす
るとより効果的である。
本発明に使用できる0.3〜2.5μmの球形のケイ酸微粉
体としては、前記条件を満足するものであれば、製法、
出発原料等何ら限定されるものではないが、ケイ素原子
に1個のアルキル基を有するシロキサン構造をとるケイ
酸微粉体が粒度分布をシャープにする意味で好適であ
る。更に、体積分布における80%以上が平均粒径の±30
%以内にあることが望ましい。
上記球形のケイ酸微粉体が0.3μmより小さいとクリ
ーニングブレードからのすり抜けが多くなり、ブレード
エッジ部に溜りにくくなり、スペーサー粒子としての効
果が短くなると同時に、感光体の削れの増長、ブレード
エッジ部の摩耗などの弊害が生じる。
一方、2.5μmより大きいとブレードエッジ部で十分
にクリーニングされ、やはりブレードエッジ部に溜りに
くくなり、スペーサー粒子としての効果がなくなる。
尚、本球形のケイ酸微粉体の粒度分布の測定は、パー
ティクルアナライザーCAPA−500にて行った。
本発明においては、更に必要に応じて、流動向上剤と
しての無機酸化物或は帯電安定化剤としての無機酸化物
を添加すると良い。
流動向上剤としての無機酸化物としては80m2/g以上の
比表面積を有する無機酸化物であれば何ら構わないが、
好ましい例として、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化に
より生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリ
カ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微
粉体において、メタノール滴定試験によって測定された
疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体
を処理したものが特に好ましい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応、或は物理
吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理すること
によって付与される。
好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合
物で処理する。
その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサメチルジシ
ラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラ
ン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチル
クロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α
−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルト
リクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、
トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメ
ルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニル
ジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラ
メチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジ
シロキサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位
を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合
した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等があ
る。これらは1種或は2種以上の混合物で用いられる。
その処理シリカ微粉体の粒径としては0.003〜0.1μの
範囲のものを使用することが好ましい。市販品として
は、タラノックス−500(タルコ社)。アエロジル(AER
OSIL)R−972(日本アエロジル社)などがある。
本発明における疎水化度測定は以下のように行った。
疎水化度測定: メタノール滴定試験は、疎水化された表面を有するシ
リカ微粉体の疎水化度を認識する実験的試験である。
処理されたシリカ微粉体の疎水化度を評価するために
本明細書において規定される“メタノール滴定試験”は
次の如く行う。供試シリカ微粉体0.2gを容量250mlの三
角フラスコ中の水50mlに添加する。メタノールをビュー
レットからシリカの全量が湿潤されるまで滴定する。こ
の際フラスコ内の溶液はマグネチークスターラーで常時
撹拌する。その終点はシリカ微粉体の全量が液体中に懸
濁されることによって観察され、疎水化度は終点に達し
た際のメタノール及び水の液状混合物中のメタノールの
百分率として表わされる。
一方、帯電安定剤としての無機酸化物としては、アル
ミナ、酸化チタンが気相法によって比較的容易にシャー
プな粒度のものを得ることができるので好ましいが、製
造法、結晶構造について特に制約はない。ただし、粒子
の形状が極端に角ばった形状,針状となるものは好まし
くない。
本発明に用いるトナーの着色剤含有樹脂粒子に使用す
る結着物質としては、従来電子写真用トナー結着樹脂と
して知られる各種の材料樹脂が用いられる。
例えば、ポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合
体、スチレン・アクリル供共重合体等のスチレン系共重
合体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、
エチレン・ビニルアルコール共重合体のようなエチレン
系共重合体、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アク
リルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、マレイン酸系樹脂等である。又、いずれの樹脂もそ
の製造方法等は特に制約されるものではない。
これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高いポリエステ
ル系樹脂を用いた場合本発明の効果は絶大である。即
ち、ポリエステル系樹脂は、定着性に優れカラートナー
に適している反面、負帯電能が強く帯電が過大になりや
すいが、本発明の構成にポリエステル樹脂を用いると弊
害は改善され、優れたトナーが得られる。
特に、次式 (式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x,yはそ
れぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜
10である)で代表されるビスフェノール誘導体もしくは
置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸又は
その酸無水物又はその低級アルキルエステルとからなる
カルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸など)とを共縮重合したポリエステル樹
脂がシャープな溶融特性を有するのでより好ましい。
特に、トラペンでの光透過性の点で、90℃における見
掛粘度が5×104〜5×106ボイズ、好ましくは7.5×104
〜2×106ボイズ、より好ましくは105〜106ボイズであ
り、100℃における見掛粘度は104〜5×105ボイズ、好
ましくは104〜3×105ボイズ、より好ましくは104〜2
×105ボイズであることにより、光透過性良好なカラーO
HPが得られ、フルカラートナーとしても定着性、混色性
及び耐高温オフセット性に良好な結果が得られる。90℃
における見掛粘度P1と100℃における見掛粘度P2との差
の絶対値が、2×105<|P1−P2|<4×106の範囲にある
のが特に好ましい。
着色剤としては、公知の染顔料、例えばフタロシアニ
ンブルー、インダスレンブルー、ピーコックブルー、パ
ーマネントレッド、レーキレッド、ローダミンレーキ、
ハンザイエロー、パーマネントイエロー、エンジジンイ
エロー等広く使用することができる。その含有量として
は、OHPフィルムの光透過性に対し敏感に反映するよう
結着樹脂100重量部に対して12重量部以下であり、好ま
しくは0.5〜9重量部である。
本発明に係るトナーには荷電特性を安定化するために
荷電制御剤を配合しても良い。その際トナーの色調に影
響を与えない無色又は淡色の荷電制御剤が好ましい。本
発明においては、負荷電性現像剤を使用したとき、本発
明は一層効果的になり、その際の負荷電制御剤としては
例えばアルキル置換サリチル酸の金属錯体(例えばジ−
tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体又は亜鉛錯体)の
如き有機金属錯体が挙げられる。負荷電制御剤をトナー
に配合する場合には結着樹脂100重量部に対して0.1〜10
重量部、好ましくは0.5〜8重量部添加するのが良い。
本発明にキャリアとして使用される磁性粒子として
は、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜
鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及び
それらの合金又は酸化物及びフェライト等が使用でき
る。又、その製造方法として特別な制約はない。
本発明においては、上記磁性粒子の表面を樹脂等で被
覆するが、その方法としては、樹脂等の被覆材を溶剤中
に溶解もしくは懸濁せしめて塗布し磁性粒子に付着せし
める方法、単に粉体で混合する方法等、従来公知の方法
がいずれも適用できる。被覆層の安定のためは、被覆材
が溶剤中に溶解する方が好ましい。
上記磁性粒子の表面への被覆物質としては、トナー材
料により異なるが、例えば、アミノアクリレート樹脂、
アクリル樹脂、或はそれらの樹脂とスチレン系樹脂との
共重合体などが好適である。負帯電する樹脂としては、
シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリテトラフルオ
ロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、
ポリフッ化ビニリデンなどが好適であるが、必ずしもこ
れに制約されない。
本発明に最適なものは、アクリル樹脂或はそれらの樹
脂とスチレン系樹脂との共重合体等である。
本発明に用いられる磁性粒子の材質として最適なの
は、98%以上のCu−Zn−Fe(組成比(5〜20):(5〜
20):(30〜80))の組成からなるフェライト粒子であ
って、これは表面平滑化が容易で帯電付与能が安定し、
且つコートを安定にできるものである。
上記化合物の被覆量は、磁性粒子の帯電付与特性が前
述の条件を満足するよう適宜決定すれば良いが、一般に
は総量で本発明の磁性粒子に対し、0.1〜30重量%(好
ましくは0.3〜20重量%)である。
これら磁性粒子の重量平均粒径は35〜65μm、好まし
くは40〜60μmを有することが好ましい。更に、重量分
符26μm以下が2〜6%であり且つつ重量分布35μm〜
43μm間が5%以上25%以下であり、かつ、74μm以上
が2%以下であるときに良好な画像を維持できる。
本発明において、上述の磁気粒子とトナー粒子の混合
比率は現像剤中のトナー濃度として、2.0重量%〜9重
量%、好ましくは3重量%〜8重量%にすると通常良好
な結果が得られる。トナー濃度が2.0重量%未満では画
像濃度が低く実用不可となり、9重量%を越えるとカブ
リや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐用寿命を短め
る。
又、本発明においては、滑剤としての脂肪酸金属塩、
例えばステアリン酸亜鉛,ステアリン酸アルミ等又は、
フッ素含有重合体の微粉末、例えばポリテトラフルオロ
エチレン、ポリビニリデンフルオライド等及びテトラフ
ルオロエチレン−ビニリデンフルオライド共重合体の微
粉末或は酸化スズ、酸化亜鉛等の導電性付与剤を添加し
ても良い。
本発明に係る負帯電性着色剤含有樹脂粒子を作製する
には熱可塑性樹脂を必要に応じて着色剤としての顔料又
は染料、荷電制御剤、その他の添加剤等をボールミルの
如き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏
和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料又
は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密
な分級をおこなって本発明に係るところの着色剤含有樹
脂粒子を得ることが出来る。
[実施例] 以下、本発明の実施例を示すが実施例中の「部」は全
て重量部である。
実施例1 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行った後、
3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練し、冷却
後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度に粗粉砕し
た。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕
した。更に、帰られた微粉砕物を多分割分級装置で分級
してイエロー系樹脂粒子を得た。
上記着色剤含有樹脂粒子100部にBET法による比表面積
が100m2/gである帯電量−3μc/gのアルミナ微粉体0.3
部とBET法による比表面積が250m2/gであり、ヘキサメチ
ルジシラザンで疎水化処理した帯電量−80μc/gのシリ
カ微粉体0.5部をあわせて外添して体積平均粒径が8.0μ
m,5μm以下36.0%、V×v/Nが13.7であるシアントナ
ーとした。
次にC.I.ピグメントイエロー17のかわりに、ローダミ
ン系顔料4部を使用してマゼンタ系樹脂粒子を得た。
上記マゼンタ系樹脂粒子に、アルミナ微粉体0.2部、
シリカ微粉体0.5部をあわせて外添してマゼンタトナー
とした。
このときのvは8.5μm、5μm以下が17%、V×
v/Nが10.5であった。
次にC.I.ピグメントイエロー17のかわりに、フタロシ
アニン顔料5部を使用してシアン系樹脂粒子を得た。
上記シアン系樹脂粒子にアルミナ微粉体0.3部、シリ
カ微粉体0.5部を合せて外添してシアントナーとした。
v=8.3μm、5μm以下が25%、V×v/Nが12.1で
あった。
次にC.I.ピグメントイエロー17のかわりに、C.I.ピグ
メントイエロー17を1.2部、C.I.ピグメントレッド5を
2.8部、C.I.ピグメントブルー15を1.5部使用して、ブラ
ック系樹脂粒子を得た。
上記ブラック系樹脂粒子にアルキル基としてメチル基
を有する粒径1.3μmの球形のケイ酸微粉体A0.5部、シ
リカ微粉体0.5部を合せて外添してブラックトナーとし
た。
このときのvは10.2μm、5μm以下が12.6%、V
×v/Nが9.9であった。
上記、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックトナー
を、スチレン−メタクリル酸メチル−アクリル酸2エチ
ルヘキシル共重合体で表面被覆したCu−Zn−Fe系フェラ
イト粒子とそれぞれトナー濃度が5%、5%、5%、7
%となるように混合して現像剤とした。
この現像剤を使用して現像順がマゼンタ、シアン、イ
エロー、ブラックとなるように色順を設定し、市販の普
通紙複写機(CLC−1、キヤノン製)をスリーブ周速が2
80ミリ/sec、現像スリーブ径32ミリで5極構成の現像ス
リーブに改造し、更にtanδのピーク温度が−3℃であ
るクリーニングブレードを使用し、感光体表面温度を39
℃に設定し20,000枚のランニングテストを常温常湿(23
℃/60%RH)、低温低湿(15℃/10%RH)、高温高湿(3
2.5℃/90%RH)の各環境において行った結果いずれの環
境においても十分な画像濃度で、クリーニング不良など
のない高画質な画像が得られた。
比較例1 実施例1においてブラックトナーに1.3μmケイ酸微
粉体を使用しない以外は実施例1と同様に行ったところ
32.5℃/90%下で、500枚時点でブレードのメクレによる
と思われるクリーニング不良が発生した。
そこで、30℃/80%下に温湿度を下げたところ、クリ
ーニング不良は解消した。
比較例2 実施例1に用いた1.3μmの球形のケイ酸微粉体Aを
気流分級によって粗粉をカットして0.2μmのケイ酸微
粉体Bを得た。
上記ケイ酸微粉体Bを実施例1の1.3μmのケイ酸微
粉体Aのかわりに使用し、実施例1と同様に画出しを行
ったところ、32.5℃/90%下でクリーニング不良が発生
した。
比較例3 実施例1に用いた1.3μmの球形ケイ酸微粉体Aを気
流分級によって微粉をカットして3.2μmのケイ酸微粉
体Cを得た。
上記ケイ酸微粉体Cを実施例1の1.3μmのケイ酸微
粉体Aのかわりに使用し、実施例1と同様に画出しを行
ったところ15℃/10%下でクリーニング不良が発生し
た。
比較例4 実施例1において1.3μmの球形のケイ酸微粉体Aの
かわりに、湿式法で合成した0.7μmの非球形のケイ酸
微粉体Dを使用する以外は実施例1と同様に画出しを行
ったところ、15℃/10%下でドラム上にフィルミングが
発生し、画像劣化が生じた。
実施例2 実施例1において1.3μmの球形のケイ酸微粉体Aの
かわりに0.5μmのケイ酸微粉体Eを使用する以外は実
施例1と同様に行ったところ、良好な結果が得られた。
実施例3 実施例1において1.3μmの球形のケイ酸微粉体Aの
かわりにアルキル基としてエチル基を有する粒径2.0μ
mの球形のケイ酸微粉体Fを使用する以外は実施例1と
同様に行ったところ良好な結果が得られた。
[発明の効果] 本発明によると、高品質の画像をいかなる環境下にお
いても長期間に渡って提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるフルカラー電子複写機
の概略図、第2図はクリーニングブレードと感光体との
摩擦係数と温度との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 318

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機半導体を有する感光体を具備した像担
    持体を使用して現像剤で画像を形成し、該画像を転写材
    に転写し、像担持体上の残留画像をカウンターブレード
    クリーニング手段で清掃し、該像担持体を繰返して使用
    してフルカラー画像を形成する画像形成方法であって、 A)該カウンターブレードクリーニング手段として、ゴ
    ム弾性材の損失係数tanδのピーク温度が0℃以下とな
    るクリーニングブレードを使用し、 B)該像担持体の表面温度を35〜45℃に制御し、 C)該現像剤が、 イエロー系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒
    子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するイ
    エロートナーと、 マゼンタ系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒
    子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するマ
    ゼンタトナーと、 シアン系着色剤と結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒
    子、及び2種以上の無機酸化物とを少なくとも有するシ
    アントナーと、 イエロー系着色剤、マゼンタ系着色剤、シアン系着色
    剤、結着樹脂を有する着色剤含有樹脂粒子、及び2種以
    上の無機酸化物とを少なくとも有するブラックトナー とを組み合わせたカラー現像剤であり、 D)上記トナー中少なくとも1色のトナーが無機酸化物
    として、体積平均粒径0.3〜2.5μmの球形のケイ酸微粉
    体を0.1〜3.0重量%含有し、 E)上記イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナ
    ーの体積平均径が6〜10μmであり、5μm以下の粒径
    を有するトナー粒子が15〜40個数%、12.7〜16.0μmの
    トナー粒子が0.1〜5.0体積%、16μm以上のトナー粒子
    が1.0体積%以下含有され、6.35〜10.1μmのトナー粒
    子が下記式 を満足する粒度分布を示す ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】無機酸化物として体積平均粒径0.3〜2.5μ
    mの球形のケイ酸微粉体を0.1〜3.0重量%を含有するト
    ナーを最終色にすることを特徴とする請求項(1)記載
    の画像形成方法。
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