JP3941797B2 - 見切材及び外壁施工構造 - Google Patents
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Description
しかしながら、該見切縁は、上記2つの部材のそれぞれに、複雑な係合手段を設けてなるため、製造コストが高くなる。また、2つの部材を用いるため、施工性の観点からも、必ずしも有利とはいえない。
更に、上記見切縁は、配設箇所が軒天部に限定されるため、見切材としての汎用性に欠けるという問題もある。
該見切材は、上記外壁板の下地に固定される断面略L字形状の固定板部と、該固定板部に対して前後にスライド可能に組み付けられた断面略L字形状の可動前面板部とからなり、
上記固定板部は、上記外壁板の後方に配される後面部と、該後面部から前方へ立設された立設部とからなり、
上記可動前面板部は、上記外壁板の端部の前面に配される前面部と、該前面部から後方へ立設されたスライド部とからなり、
上記立設部と上記スライド部とが互いに摺動可能な状態で係合して、上記固定板部と上記可動前面板部とが一体化されており、
上記固定板部の上記後面部と上記可動前面板部の上記前面部との間に形成される収容凹部の前後幅を変更することができるよう構成されており、
上記見切材は、上記固定板部と上記可動前面板部とを互いに適切な見切幅に固定するための固定手段として、上記固定板部と上記可動前面板部とに渡って上記収容凹部の内側から貼設される接着テープを有することを特徴とする見切材にある(請求項1)。
上記見切材は、上記固定板部と該固定板部に対して前後にスライド可能に組み付けられた可動前面板部とからなる。そのため、固定板部の後面部と可動前面板部の前面部との間に形成される収容凹部を、見切材に収容する外壁板等の厚みに応じて、適切な幅に容易に調整することができる。それ故、種々の厚みの外壁板等に対応するために、種々の見切材を用意する必要がなく、部材コストを低減することができる。
上記見切材は、上記外壁板の下地に固定される断面略L字形状の固定板部と、該固定板部に対して前後にスライド可能に組み付けられた断面略L字形状の可動前面板部とからなり、上記固定板部は、上記外壁板の後方に配される後面部と、該後面部から前方へ立設された立設部とからなり、上記可動前面板部は、上記外壁板の端部の前面に配される前面部と、該前面部から後方へ立設されたスライド部とからなり、上記立設部と上記スライド部とが互いに摺動可能な状態で係合して、上記固定板部と上記可動前面板部とが一体化されており、
また、上記固定板部の上記後面部と上記可動前面板部の上記前面部との間に形成される収容凹部の前後幅を変更することができるよう構成されており、
かつ、上記固定板部の上記後面部は、上記下地材の後面に配置され、上記可動前面板部の上記前面部は、上記外壁板の端部の前面に配置されており、
上記固定板部と上記可動前面板部とを互いに適切な見切幅に固定するための固定手段として、上記固定板部と上記可動前面板部とに渡って上記収容凹部の内側から接着テープが貼設されていることを特徴とする外壁施工構造にある(請求項4)。
それ故、本発明によれば、施工性に優れた安価な外壁施工構造を提供することができる。
また、上記見切材は、新築、リフォームいずれの場合にも、用いることができる。
なお、本明細書においては、建物の外側方向を「前」、内側方向を「後」として説明する。見切材についても、施工した状態において、建物の外側方向、内側方向となる方向をそれぞれ「前」、「後」として説明する。
この場合には、上記立設部とスライド部とを係合させた状態とすることが容易となる。
この場合には、上記固定板部と上記可動前面板部とが外れないようにすることができ、施工時における見切材の取扱いを容易とすることができる。
これにより、上記見切材を、外壁板の端部に配設した際に、固定板部の後面部と可動前面板部の前面部との間に形成される収容凹部の幅を一定に保つことができる。
上記固定手段としては、例えば、接着テープ、シーリング材等を用いることができる。
これにより、外壁板の端部に配設された見切材において、固定板部の後面部と可動前面板部の前面部との間に形成される収容凹部の幅を一定に保つことができる。
本発明の実施例にかかる見切材及びこれを用いた外壁施工構造につき、図1〜図8を用いて説明する。
本例の見切材1は、図4〜図6に示すごとく、外壁板4の端部41を覆うように配設される。
見切材1は、図1〜図3に示すごとく、上記外壁板4の下地となる既存壁51(図4、図6参照)に固定される断面略L字形状の固定板部2と、該固定板部2に対して前後にスライド可能に組み付けられた断面略L字形状の可動前面板部3とからなる。
上記可動前面板部3は、上記外壁板4の端部41の前面に配される前面部31と、該前面部31から後方へ立設されたスライド部32とからなる。
上記立設部22と上記スライド部32とは、互いに摺動可能な状態で係合している。
また、上記見切材1は、例えば、ガルバリウム鋼板を折り曲げ加工することによって簡単に作製することができる。
上記スライド部32に設けた抜止折返部322は、上記スライド部32の端部において、鋼板を外側(前面部31と反対側)に折返すことにより形成される。
また、上記可動前面板部3の前面部31の端部には、補強用折返部312が設けてある。
該外壁施工構造5は、図4に示すごとく、既存壁51に対して胴縁521を介して、リフォーム用の新たな外壁板4をビス541によって留め付けてなる。上記既存壁51は、胴縁522を介して構造躯体53にビス542によって固定されている。
また、上記立設部22と既存壁51との間には、漏水防止のためのシーリング材55を打設してある。
上記外壁施工構造5を構築するに当っては、まず、図7に示すごとく、既存壁51に対して見切材1を、固定板部2の後面部21において、胴縁521と共に固定する。この施工を、開口部59の上辺、下辺、左辺、右辺の4辺について行う。
次いで、固定手段11によって、可動前面板部3と固定板部2とを互いに固定する。
次いで、図4、図6、図8に示すごとく、外壁板4の端部41を見切材1の収容凹部12に嵌入しつつ、外壁板4を胴縁521を介して既存壁51に固定する。
なお、図5に示すモルタルからなる既存壁510は、木摺523を介して構造躯体53に固定されている。
また、上記見切材1における収容凹部12の前後幅は、30〜60mmの範囲で調整することができるよう構成されている。
上記見切材1は、上記固定板部2と該固定板部2に対して前後にスライド可能に組み付けられた可動前面板部3とからなる。そのため、図4、図5に示すごとく、固定板部2の後面部21と可動前面板部3の前面部31との間に形成される収容凹部12を、見切材1に収容する外壁板4や胴縁521、520の厚みに応じて、適切な幅に容易に調整することができる。それ故、種々の厚みの外壁板4や胴縁521、520等に対応するために、種々の見切材を用意する必要がなく、部材コストを低減することができる。
また、立設部22及びスライド部32は、それぞれ抜止折返部222、322を設けてなるため、図1に示すごとく、固定板部2と可動前面板部3とが容易に外れないようにすることができ、施工時における見切材1の取扱いを容易とすることができる。
本例は、図9に示すごとく、建物の出隅部に配された外壁板4の端部41に、見切材1を配設した例である。
出隅部においても、寸法調整をするために外壁板4を切断して、切断面が露出する場合がある。この切断面を有する端部41を覆うように、本発明の見切材1を配設する。
その他は、実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図10に示すごとく、厚みの異なる外壁板4の接合部に、見切材1を配設した例である。
本例の外壁施工構造5においては、厚みの大きい外壁板4と、該外壁板4よりも厚みの小さい外壁板40とを隣接配置しており、これらの間に目地材56を打設してある。また、該目地材56の後方には、片ハットジョイナー561が配設されている。
そして、厚みの大きい外壁板4の端部41を覆うように、見切材1を配設してある。また、該見切材1の固定板部2の後面部21は、上記留め付け金具57と胴縁521との間に配置している。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図11に示すごとく、異なる種類の外壁の接合部に見切材1を配設した例である。
即ち、例えば、一方の外壁を窯業系の外壁板4(サイディング壁)からなるものとし、他方の外壁をモルタル壁400からなるものとすることができる。
そして、外壁板4の端部41を覆うように見切材1を配設してある。
また、目地材56は、上記モルタル壁400の側端面411と、上記見切材1の固定板部2の立設部22との間に片ハットジョイナーを使用して打設してある。また、上記見切材1の固定板部2の後面部21は、胴縁521と外壁板4との間に配されて、釘543によって胴縁521に固定されている。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 固定板部
21 後面部
22 立設部
3 可動前面板部
31 前面部
32 スライド部
4 外壁板
41 端部
5 外壁施工構造
51 既存壁
521 胴縁
Claims (5)
- 外壁板の端部を覆うように配設される見切材であって、
該見切材は、上記外壁板の下地に固定される断面略L字形状の固定板部と、該固定板部に対して前後にスライド可能に組み付けられた断面略L字形状の可動前面板部とからなり、
上記固定板部は、上記外壁板の後方に配される後面部と、該後面部から前方へ立設された立設部とからなり、
上記可動前面板部は、上記外壁板の端部の前面に配される前面部と、該前面部から後方へ立設されたスライド部とからなり、
上記立設部と上記スライド部とが互いに摺動可能な状態で係合して、上記固定板部と上記可動前面板部とが一体化されており、
上記固定板部の上記後面部と上記可動前面板部の上記前面部との間に形成される収容凹部の前後幅を変更することができるよう構成されており、
上記見切材は、上記固定板部と上記可動前面板部とを互いに適切な見切幅に固定するための固定手段として、上記固定板部と上記可動前面板部とに渡って上記収容凹部の内側から貼設される接着テープを有することを特徴とする見切材。 - 請求項1において、上記立設部及び上記スライド部のいずれか一方は、他方を嵌入させる嵌入部を有することを特徴とする見切材。
- 請求項1又は2において、上記立設部及び上記スライド部は、互いが外れないように先端を折返した抜止折返部をそれぞれ設けてなることを特徴とする見切材。
- 下地材に留め付けられた外壁板と、該外壁板の端部を覆うように配設した見切材とを有する外壁施工構造であって、
上記見切材は、上記外壁板の下地に固定される断面略L字形状の固定板部と、該固定板部に対して前後にスライド可能に組み付けられた断面略L字形状の可動前面板部とからなり、上記固定板部は、上記外壁板の後方に配される後面部と、該後面部から前方へ立設された立設部とからなり、上記可動前面板部は、上記外壁板の端部の前面に配される前面部と、該前面部から後方へ立設されたスライド部とからなり、上記立設部と上記スライド部とが互いに摺動可能な状態で係合して、上記固定板部と上記可動前面板部とが一体化されており、
また、上記固定板部の上記後面部と上記可動前面板部の上記前面部との間に形成される収容凹部の前後幅を変更することができるよう構成されており、
かつ、上記固定板部の上記後面部は、上記下地材の後面に配置され、上記可動前面板部の上記前面部は、上記外壁板の端部の前面に配置されており、
上記固定板部と上記可動前面板部とを互いに適切な見切幅に固定するための固定手段として、上記固定板部と上記可動前面板部とに渡って上記収容凹部の内側から接着テープが貼設されていることを特徴とする外壁施工構造。 - 請求項4において、上記立設部及び上記スライド部のいずれか一方は、他方を嵌入させる嵌入部を有することを特徴とする外壁施工構造。
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