JP3830487B2 - 開口部下側部水切部材及び該部材を使用した施工構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物外壁における窓等の開口部の周りの施工、特に既存の外壁面に新たな外装材を張り付けてリフォームを行う際の施工において、開口部下側部に取り付けられる水切部材、および該水切部材を用いた開口部下側部施工構造に関する。
既存の建物のリフォームに際して、その外壁面に新たな化粧板を張り付けることが行われる。外壁面に窓部のような開口部が形成されている場合には、その部分に化粧板が位置しないように施工する必要がある。そのために、化粧板が軽量コンクリート板のような長尺状の外装材である場合、通常、施工現場で適切な長さに切断することが行われる。従って、新たに形成される開口部の4周周囲には、外装材の端面部(側端面や切断木口面)や、外装材を取り付けるための胴縁の側面が露出した状態となる。外装材の側端面や切断木口面は防水性が必ずしも十分でなく、見た目の意匠性にも欠けることから、リフォーム後の建物において、新たに形成された開口部の4周面がそのままで放置されることは好ましくなく、新たに張り付けた外装材の端面部を何らかの手段で覆うことが必要となる。
そこで、開口部の4周面にそれぞれ化粧部材を取り付けて外装材端面部を覆うことが行われている(例えば、特許文献1および2参照)。図10は、特許文献1に記載される開口部周りの施工構造を示す斜視図であり、開口部60の4周面に化粧部材40a,40b,40c,30Aを取り付けて外装材Bの端面部を覆っている。図11は、開口部60下側部付近を拡大して示す断面図である。既存壁Wは、建物の躯体51に木摺53を取り付け、該木摺53を利用してモルタル壁等の外壁Aに仕上げられたものである。開口部60の4周には、既にシーリング材55やバックアップ材56を介在して窓枠サッシ50が取り付けられている。このような既存の開口部60周りのリフォームとして、開口部60の4周に沿って、通常使用されるものよりも厚みのある胴縁3が外壁Aに対して釘5で打ち付け固定され、胴縁3に対して化粧部材40a,40b,40c,30Aが釘5で固定される。また、固定された胴縁3の内側端面(木口端面)を覆うように断面L字状をなす鋼板製の被覆材6が取り付けられる。
このような化粧部材40a,40b,40c,30Aのうち、開口部60下側部に取り付けられる化粧部材30Aは、外装材の裏側に雨水等が浸入するのを防ぐ水切部材としての役割を果たすものである(以下、「化粧部材30A」のことを「水切部材30A」という)。水切部材30Aの前面部35の裏側には板押さえ部36が形成されており、この板押さえ部36が外装材Bの表面に当接することにより、雨水等がそれ以上内部に浸入できないようになっている。
このような水切部材の他の例として、図12に示すようなものも知られている(特許文献3参照)。この水切部材30Bにおいては、図11に示した水切部材30Aに見られたような板押さえ部36は設けられていないが、そのかわり、水切部材30Bの斜面部32が外装材Bよりも外側に大きく延出することにより、水切部材30B先端の前面部33と外装材Bとの間に十分な間隔が空けられるようにしている。それにより、水切部材30Bの前面部33を伝わり落ちて来た雨水が吹き込まれて外装材Bの背面側へ侵入するのを防いでいる。
水切部材のさらに他の例として、図13に示すようなものも知られている(特許文献4参照)。この水切部材30Cは、図11に示した水切部材30Aと同様に、前面部33の裏側に形成された板押さえ部36が外装材Bの表面に当接することにより、雨水等がそれ以上内部に浸入できないようになっている。そして、この水切部材30Cにおいては、前面部33aの裏側に予備の前面部33b,33cが設けられており、外装材Bの厚みに応じて水切部材30Cの一部を切断して使用することができるようになっている。
特許第3459405号 特開2002−188279号公報 特願2002−342301号 特許第3234198号
図11に示した水切部材30Aは、板押さえ部36が外装材Bに当接することにより水が浸入するのを防ぐものであり、固定部31を含む仮想平面と板押さえ部36先端との間隔が、外装材Bの厚みと等しくなるように寸法が決められている。従って、この寸法に適合しない外装材は使用することができず、留め付けることのできる外装材は制限されてしまうことになる。また、板押さえ部36が外装材Bに当接するためには、固定部31と外装材Bの裏面とが同一平面上に配置される必要があり、そのため、水切部材30Aと既存壁Wとの間に、必要に応じてスペーサを介在させる必要があり、施工に手間がかかる。さらに、胴縁3の上端を被覆材6で覆う作業も必要となる。
また、図11に示されるように既存の窓枠サッシ50がその周囲の外壁Aよりも外側に張り出している場合であれば、外壁Aとその表面に留め付けた胴縁3との接合部は窓枠サッシ50によって覆われるので問題はない。しかし、既存の窓枠が内付けサッシである場合には、外壁Aが窓枠よりも外側に張り出しているため、外壁Aとその表面に留め付けた胴縁3との接合部はサッシによって覆われず、外部に露出することになり、この接合部付近から雨水等が浸入してしまう。従って、既存の窓枠が内付けサッシである場合には水切部材30Aを使用することはできないことになる。
図12に示した水切部材30Bの場合、図11の水切部材30Aに形成されていたような板押さえ部36は備えていないので、板押さえ部36の位置によって使用できる外装材Bの厚みが限定されてしまうようなことはない。しかしながら、水切部材30Bが有効に水切機能を発揮するためには、その前面部33と外装材B表面との間に30mm以上の間隔が空けられている必要がある。この間隔が確保されない場合には、前面部33を伝わり落ちて来た雨水が外装材Bの表面に付着して、雨だれによる外装材Bの汚れや、寒冷地においては結露水の氷着による塗膜剥離などの不具合を招く恐れがあり、外観を大きく損なってしまう。このような事情から、厚みの大きな外装材は使用することができない。
また、水切部材30Bは、それが留め付けられる胴縁3の上端を覆うカバー面34を備えているため、図11の水切部材30Aのように胴縁3を覆う被覆材6を別途留め付ける必要はなく、施工の手間は省かれる。しかしながら、図11の水切部材30Aと同様に、既存の窓枠が内付けサッシであるような場合には、外壁Aとその表面に留め付けた胴縁3との接合部が外部に露出してしまうことになる。従って、図12の水切部材30Bも、既存の窓枠が内付けサッシである場合には使用することができない。
図13に示した水切部材30Cの場合は、使用する外装材Bの厚みに応じて水切部材30Cの一部を切断するという作業が必要であり、施工に手間がかかるうえ、部材の一部を廃棄することになりコストも高くつく。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、建物開口部下側部に使用される水切部材であって、開口部周りの施工構造や開口部周りに留め付けられる外装材の厚さに関わらず、常に外装材表面と水切部材前面部との間に十分な間隔を確保することが可能な水切部材を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、そのような水切部材を用いた、施工が容易でかつ防水性の高い開口部下側部施工構造を提供することである。
本発明による水切部材は、建物開口部の下側部に取り付けられる水切部材であって、建物躯体側に固定される固定部と、該固定部の下端から表面側へ斜め下方に延出する斜面部と、該斜面部の下端から下方に延びる前面部とからなっており、前記斜面部は、その固定部からの延出幅を変化させることができる機構を有することを特徴とする。
本発明による水切部材を使用すれば、斜面部の固定部からの延出幅を調節することにより、建物開口部周りの施工構造や開口部周りに留め付けられる外装材の厚さに関わらず、常に外装材表面と水切部材前面部との間に十分な間隔を確保することができる。例えば、胴縁を介さずに、水切部材を直接外壁に固定する施工構造とする場合や、開口部周りに厚みの大きい外装材を留め付ける場合等であっても、水切部材の斜面部の延出幅を調節することにより、外装材表面と水切部材前面部との間に十分な間隔を確保することができる。従って、本発明による水切部材は、様々な構造の既存壁のリフォームの際に使用することが可能であるし、その際開口部周りに留め付ける外装材も様々な厚さのものを採用することができる。
好ましい態様において、前記斜面部が、前記固定部に連なる第1斜面部と、前記前面部に連なる第2斜面部とからなり、前記第1斜面部の下面側に、該第1斜面部との間に第2斜面部を摺動可能に挟持する挟持部を備えることにより、前記機構が形成されている。本態様による水切部材は、簡単な構成によって斜面部の延出幅を変化させることができるようにされており、第2斜面部の第1斜面部からの突出幅を変化させることにより、斜面部の固定部からの延出幅を容易に調節することができる。なお、挟持部は、第1斜面部との間に第2斜面部を挟持した状態で第2斜面部の第1斜面部からの突出幅を調節できることを条件に、様々な構成とすることが可能である。例えば、後に説明する実施例では、第2斜面部を収容する部分である基板部が挟持部に設けられているが、このような収容部分を設けずに、挟持に必要な最低限の部材だけで挟持部を構成するようにしてもよい。
好ましい態様において、前記挟持部は、前記固定部の下端から前記第1斜面部の下面側に延出する基板部と、該基板部の先端を上方に折り曲げて前記第1斜面部下面に衝接させることにより形成した衝接部とからなり、前記第2斜面部は、少なくともその一部が前記基板部と第1斜面部との間に収容された状態で、前記衝接部と第1斜面部との間に挟持されている。本態様においては、挟持部が簡単な構成とされており、製造が容易である。
好ましい態様において、前記挟持部の基板部と前記第1斜面部との間に収容された前記第2斜面部の先端に、該第2斜面部の一部を下方に折り曲げることにより形成された折曲部を備えている。本態様においては、第1斜面部と第2斜面部とを互いに離れる方向に引っ張る力が働いたとしても、第2斜面部の折曲部が挟持部の衝接部に引っ掛かるので、第一斜面部と第2斜面部とが分離するのを防ぐことができる。より好ましくは、前記第2斜面部の折曲部の先端近傍が前記挟持部の基板部に衝接されるようにすれば、第2斜面部の挟持状態はより安定したものとなり、第1斜面部からの突出幅の調節もより円滑に行うことができる。
本発明は、さらに、既存の建物開口部周りのリフォームとして、既存の外壁の上から新たな外装材が留め付けられており、開口部周りの下側部には、上記水切部材が、前記斜面部の固定部からの延出幅を固定した状態で取り付けられていることを特徴とする開口部下側部施工構造をも開示する。本発明によれば、水切部材の斜面部の延出幅を調節することにより、厚みの大きい外装材を留め付ける場合であっても、外装材表面と水切部材前面部との間に十分な間隔を空けることができる。なお、斜面部の固定部からの延出幅を固定するにあたっては様々な方法をとることが可能であるが、例えば、挟持部と第2斜面部との境界線に沿って接着テープを貼り付けるなどしてもよい。
好ましい態様において、前記水切部材の開口部下側部への固定は、前記固定部を既存の外壁に固定することにより行われている。本態様においては、図9や図10に示した施工構造のように既存の外壁Aに胴縁3や被覆材34を取り付ける作業は行わず、既存の外壁に直接水切部材を固定するので、施工が容易である。
好ましい態様において、前記水切部材の開口部下側部への固定は、前記固定部を既存の窓枠サッシに固定することにより行われている。本態様においては、既存の窓枠サッシが内付けサッシとされている場合であっても、既存の外壁とその表面に留め付けた胴縁との接合部は水切部材によって覆われるので、接合部への雨水等の浸入を防ぐことができる。
上記のように、本発明による水切部材は、様々な構造の既存壁のリフォームの際に開口部下側部の水切として使用することができ、しかもリフォームの際に開口部周りに留め付ける外装材として様々な厚みのものを使用することが可能である。また、本発明による開口部下側部施工構造は施工が容易でかつ防水性も高い。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施態様による開口部下側部水切部材を示す斜視図である。この水切部材10は、躯体側への固定面となる固定部11と、固定部11の下端から表面側へ斜め下方に延びる斜面部12と、斜面部12の下端から下方に延びる前面部15とからなる。斜面部12は、固定部11に連なる第1斜面部13と、前面部15に連なる第2斜面部14とからなり、第1斜面部13の下方には、当該第1斜面部13との間に第2斜面部14を挟持することができる挟持部16を備えている。そして、挟持部16に第2斜面部14を挟持させた状態で、第2斜面部14の第1斜面部13からの突出幅を調節することができるようになっている。
上記構成とされた水切部材10は、図2に示すような2つの部材、すなわち第1構成部材10aと第2構成部材10bとを結合することによって形成される。図3(a)および図3(b)は、それぞれ図2のIIIa―IIIa線およびIIIb−IIIb線による断面図である。第1構成部材10aは固定部11と第1斜面部13と挟持部16とからなり、第2構成部材10bは前面部15と第2斜面部14とからなっており、これら構成部材10a,10bはいずれも1枚の鋼板の折り曲げ加工により製造されている。
すなわち、第1構成部材10aを形成するに当たっては、まず、固定部11の下方部分を表面側に折り曲げた後、この折り曲げた部分の下側に重ねるようにして折り返すことにより、2枚の板が積層された第1斜面部13を形成する。次に、折り返した部分の先端を再び固定部11の表面側に折り返すことにより、第1斜面部13とほぼ平行に延びる基板部16bを形成し、さらに、この基板部16bの先端を上方に折り曲げて衝接部16aを形成する。衝接部16aはその先端近傍が第1斜面部13の先端部分の下面に衝接されており、この衝接部16aと基板部16bとで挟持部16を構成している。さらに、固定部11の強度を高めるため、固定部11の上側の側部を裏面側に折り返して折り返し部11aを形成する。
第2構成部材10bを形成するに当たっては、第2斜面部14の一方の側を下方に折り曲げることにより前面部15を形成するとともに、他方の側を下方に折り曲げることにより折曲部14aを形成する。そして、前面部15の強度を高めるため、前面部15の下側の側部を裏面側に折り返して折り返し部15aを形成する。このようにして形成した第2構成部材10bの第2斜面部14の折曲部14aを、第1構成部材10aの第1斜面部13と挟持部16との間に挿入することにより、2つの構成部材10a,10bが結合され、水切部材10が完成する。完成した状態では、第2斜面部14の折曲部14aの先端近傍が挟持部16の基板部16bに衝接する。
図4は、このようにして形成した水切部材10の、斜面部12の固定部11からの延出幅を最大にした状態を示す斜視図である。この状態では、第2斜面部14のうち、折曲部14a近傍のみが第1斜面部13と挟持部16との間に収容されており、第2斜面部14の大部分は第1斜面部の外部に突出している。一方、図5は斜面部12の延出幅を最小にした状態を示す斜視図であり、この状態では、第2斜面部14全体が第1斜面部13と挟持部16との間に収容されている。このような最大の延出幅と最小の延出幅との間で斜面部12の延出幅を調節することが可能である。
次に、以上説明した水切部材10を用いて既存の建物の開口部周りのリフォームを行った、開口部下側部施工構造の様々な実施例について説明する。図6は、既存の建物の外壁の上から新たな外装材を留め付けてリフォームを行った開口部下側部施工構造を示す断面図である。既存壁Wの構成は図11に示したものと同様であり、同じ部材に同じ符号を付すことにより説明は省略する。本実施例による開口部下側部施工構造では、既存の窓枠サッシ50の下方において、水切部材10の固定部11が既存の外壁Aに対してビス64を用いて固定されている。そして、水切部材10の下方において、通常使用されるものよりも厚みのある胴縁61が外壁Aに対してコーススレッド等の長ビス62を用いて固定され、この胴縁61に対して、新たな外装材Bが釘63を用いて固定されている。そして、水切部材10の前面部15の裏面と外装材Bの表面との間隔が30mm以上となるように、斜面部12の固定部11からの延出幅が調節されている。本実施例による施工構造は、胴縁等を介さず既存の外壁Aに直接水切部材10を留め付けているため施工が容易であり、しかも、水切部材10の前面部15と外装材Bとの間に十分な間隔が空けられているため、前面部15を伝わり落ちて来た雨水等が外装材B表面に付着することはない。
図7は、本発明による開口部下側部施工構造の他の実施例を示す断面図である。本実施例は、外装材Bの留め付けにあたって留め付け金具20を用いた点のみが図6の実施例と異なっており、その他の構成は図6に示したものと同様である。すなわち、本実施例では、留め付け金具20を外装材Bの実部に係止した状態で、当該留め付け金具20を釘63を用いて胴縁61に固定することにより、外装材Bの留め付けを行っている。本実施例では、外装材Bと胴縁61との間に留め付け金具20が介在する分、外装材Bの表面が外側に張り出すことになるが、水切部材10の斜面部12の延出幅を大きくすることにより、前面部15と外装材B表面との間に十分な間隔を確保している。
図8は、本発明による開口部下側部施工構造のさらに他の実施例を示す断面図である。図6や図7に示した実施例における既存の窓枠サッシ50は半外付けサッシとされていたが、図8における既存の窓枠サッシ50は外付けサッシとされており、サッシ50の前面が既存の外壁Aよりも外側に張り出している。このような場合であっても、水切部材10や外装材Bは図6や図7に示した実施例と同様にして取り付けることができ、すなわち、窓枠サッシ50の下方において、水切部材10の固定部11が既存の外壁Aに対してビス64を用いて固定されている。外装材Bも、図6に示した実施例と同様にして、胴縁61を介して外壁Aに留め付けている。
図9は、本発明による開口部下側部施工構造のさらに他の実施例を示す断面図であり、ここでは、既存の窓枠サッシ50が内付けサッシとされている場合の実施例を示している。本実施例における既存壁Wは、RC壁71の表面にモルタル層72が形成されたものであり、この既存壁Wのリフォームとして、モルタル層72の上から鉄骨下地65をビス62で固定し、この鉄骨下地65にスペーサー66を介してビス63で外装材Bを固定している。そして、本実施例では、水切部材10Aを、外壁Aではなく窓枠サッシ50の下端に取り付けている。
本実施例における水切部材10Aは、これまでに説明した水切部材10とは固定部11の形状が異なっており、固定部11の裏面側に水平延出部11bが形成されている。この水平延出部11bは、固定部11の上方部分を裏面側に折り返し、この折り返した部分の先端部分をさらに折り曲げて、固定部11裏面側に水平方向に延出させることにより形成したものである。窓枠サッシ50の下端には断面L字状のアングルピース68が取り付けられており、このアングルピース68の板状部分が水平方向外側に延出している。この板状部分の上に水切部材10Aの水平延出部11bを重ねてビス64で固定し、その上からシーリング材67を充填して防水処理を行っている。本実施例では、斜面部12の固定部11からの延出幅を最大にして、水切部材10Aが既存壁Wの表面付近から新たな外装材Bまでを覆うようにするとともに、前面部15と外装材B表面との間に十分な間隔を確保している。
以上4つの実施例について説明したが、本発明による開口部下側部施工構造はこれらの実施例に限られるものではなく、既存壁の構造に応じて様々な施工態様とすることが可能である。また、水切部材の形状も上記の例に限られるものではなく、例えば補強のための折り返し部11a,15aは形成しなくてもよいし、あるいは、図9に示した例において固定部11に水平延出部11bを設けたように、水切部材を留め付ける箇所の構造に応じて固定部の形状を変更してもよい。
本発明による開口部下側部水切部材を示す斜視図。 図1に示す水切部材を構成する2つの部材を示す斜視図。 図2のIIIa―IIIa線およびIIIb―IIIb線による断面図。 図1に示す水切部材の斜面部の延出幅を最大にした状態を示す斜視図。 図1に示す水切部材の斜面部の延出幅を最小にした状態を示す斜視図。 図1に示す水切部材を用いた開口部施工構造の一例を示す断面図。 図1に示す水切部材を用いた開口部施工構造の他の例を示す断面図。 図1に示す水切部材を用いた開口部施工構造のさらに他の例を示す断面図。 図1に示す水切部材を用いた開口部施工構造のさらに他の例を示す断面図。 従来の開口部施工構造の一例を示す斜視図。 図10に示す施工構造の開口部下側部付近を拡大して示す断面図。 従来の開口部施工構造の他の例を示す断面図。 従来の開口部施工構造のさらに他の例を示す断面図。
符号の説明
10…水切部材,11…固定部,12…斜面部,13…第1斜面部,14…第2斜面部,15…前面部,16…挟持部,50…既存の窓枠サッシ,60…開口部,B…外装材,W…既存壁

Claims (6)

  1. 建物開口部の下側部に取り付けられる水切部材であって、建物躯体側に固定される固定部と、該固定部の下端から表面側へ斜め下方に延出する斜面部と、該斜面部の下端から下方に延びる前面部とからなっており、
    前記斜面部は、前記固定部に連なる第1斜面部と、前記前面部に連なる第2斜面部とからなり、前記第1斜面部の下面側に、該第1斜面部との間に第2斜面部を摺動可能に挟持する挟持部を備え、
    前記挟持部は、前記固定部の下端から前記第1斜面部の下面側に延出する基板部と、該基板部の先端を上方に折り曲げて前記第1斜面部下面に衝接させることにより形成した衝接部とからなり、前記第2斜面部は、少なくともその一部が前記基板部と第1斜面部との間に収容された状態で、前記衝接部と第1斜面部との間に挟持されており、前記斜面部が前記固定部からの延出幅を変化させることができるように構成されていることを特徴とする開口部下側部水切部材。
  2. 前記挟持部の基板部と前記第1斜面部との間に収容された前記第2斜面部の先端に、該第2斜面部の一部を下方に折り曲げることにより形成された折曲部を備えていることを特徴とする請求項記載の開口部下側部水切部材。
  3. 前記第2斜面部の折曲部の先端近傍が前記挟持部の基板部に衝接されていることを特徴とする請求項記載の開口部下側部水切部材。
  4. 既存の建物開口部周りのリフォームとして、既存の外壁の上から新たな外装材が留め付けられており、開口部周りの下側部には、請求項1からのいずれかに記載の開口部下側部水切部材が、前記斜面部の固定部からの延出幅を固定した状態で取り付けられていることを特徴とする開口部下側部施工構造。
  5. 前記開口部下側部水切部材の開口部下側部への固定は、前記固定部を既存の外壁に固定することにより行われていることを特徴とする請求項記載の開口部下側部施工構造。
  6. 前記開口部下側部水切部材の開口部下側部への固定は、前記固定部を既存の窓枠サッシに固定することにより行われていることを特徴とする請求項記載の開口部下側部施工構造。
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