JP3940706B2 - 中折れ式橋形クレーン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は中折れ式橋形クレーンに関するものであり、ガーダの先端部に連結されたブームが、倒伏位置と起立位置とに亘って上下回動自在に基端部を連結した第1ブーム部分とその先端部に相対的に上下回動自在に基端部を連結した第2ブーム部分とからなる中折れ式橋形クレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の中折れ式橋形クレーンとしては、図8に示す如く、ガーダ109の先端部109aに倒伏位置(同図(A)位置)と起立位置(同図(B)位置)とに亘って上下回動自在に基端部111bを連結113した第1ブーム部分111と該第1ブーム部分111の先端部111aに相対的に上下回動自在に基端部112bを連結114した第2ブーム部分112とからなるブーム103を具備しており、第1ブーム部分111の先端部111aに設けた第1シーブ121と第2ブーム部分112の基端部112bに設けた第2シーブ122とに掛け回された第1ロープ部分125a及び第2シーブ122とガーダ109上に立設した支柱体110の上端部に設けた第3シーブ123とに掛け回された第2ロープ部分125bを有する一定長の水平保持ロープ125により、第1ブーム部分111を倒伏位置及び起立位置に位置させたときにおいて、第2ブーム部分112を水平状態に保持させるように構成されたもの(以下「従来クレーン」という)が知られている(例えば、特公昭44−22268号公報参照)。
【0003】
ところで、近時、コンテナ船の大型化等に伴い空港近辺に設置される中折れ式橋形クレーンも大型化傾向が著しく、ガーダ109及びブーム103の長さ,高さが従前に比して極めて大きくなっている。一方、第1ブーム部分111を起立位置に位置させたときにおける第2ブーム部分112の高さは、航空法等の規制により一定の制限(以下「ブーム上限高さ」という)があり、一定以上に高くすることができない(航空法ではこの制限を航空障害物制限表面という)。このため、第2ブーム部分112の高さ(ブーム上限高さ)を決定する第1ブーム部分111の長さは、ガーダ109の高さが高くなっていることとも相俟って、大きく制限されることになり、その結果、クレーンの大型化に伴い、必然的に、第2ブーム部分112が長尺化し、その重量が増大する傾向にある。その結果、重量が増大した第2ブーム部分112を水平保持するための水平保持ロープ125に作用するロープ張力も必然的に増大することになる。
【0004】
而して、従来クレーンにあっては、図8(A)に示す如く、第1ブーム部分111の起立動作開始時において、第2ブーム部分112の上昇が、第1ブーム部分111に対しては第1ロープ部分125aの張力pにより又ガーダ側(支柱体110)に対しては第2ロープ部分125bの張力qにより行なわれることになる。ここで、第2ブーム部分112の重量つまり重心に作用する荷重をwとし、回動支点114から張力p,q及び荷重wの作用線までの垂直距離つまりモーメントの腕をh1,h2,h3として、第2ブーム部分112の回動支点114(両ブーム部分111,112の連結点)回りにおけるモーメントの釣り合いを考えると、p,q,w間にはp・h1+q・h2=w・h3の関係がある。そして、各ロープ部分125a,125bにおけるロープ掛け数をn1,n2とすると、各ロープ部分125a,125bの張力tは同一であり、p=n1・t,q=n2・tであるから、第2ブーム部分112を動作させるために必要な水平保持ロープ125の張力tはt=w・h3/(n1・h1+n2・h2)となる。
【0005】
したがって、ロープ張力tを小さくしておくためには、張力p,qに対するモーメントの腕(以下「張力モーメントの腕」という)h1,h2が大きくなるようにすればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来クレーンにおいては、図8(A)に示す如く、第1及び第2シーブ121,122が各ブーム部分111,112の端部111a,112bに設けられていて、第2ブーム部分112の回動支点114に近接する位置に位置しているため、張力モーメントの腕h1,h2が小さく、ロープ張力tが第2ブーム部分112の長尺化,重量化に伴い頗る大きくなり、近時のクレーン大型化傾向に対処し難い。なお、ロープ掛け数n1,n2を増加することによってもロープ張力tを小さくできるが、ロープ掛け数n1,n2を必要以上に増加させると、シーブの必要数も増え、その取付場所の制限等もあり、また、水平保持ロープ125の屈曲数が多くなると、このロープ系のシーブ効率(シーブを駆動する効率)も悪くなり、ブーム起立のためにより大きな動力を必要とすること、また、ロープの屈曲数の増加に伴い、ロープの寿命強度も低下するので、ロープ強度を大きく設定しておく必要があるなど、ロープ張力tを小さくするための対策としては適当でない。水平保持ロープ125の屈曲数が多くなり、ロープ強度を大きく設定しておく必要があるため、ロープ張力tを小さくするための対策としては適当でない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、従来クレーンに比してロープ張力を可及的に小さくすることができ、近時のクレーン大型化傾向に良好に対処することができる中折れ式橋形クレーンを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、架台に固定されたガーダと、ガーダの先端部に倒伏位置と起立位置とに亘って上下回動自在に基端部を連結した第1ブーム部分とその先端部に相対的に上下回動自在に中間部を連結した第2ブーム部分とからなるブームと、ガーダの先端部に設けた第 2 シーブと、第2シーブの上方位に配して第2ブーム部分の基端部に設けた第 1 シーブと、ガーダ上の架台部分である支柱体に設けた第3シーブと、第1ブーム部分に設けた第4シーブと、第1シーブと第2シーブとに掛け回された第1ロープ部分、第2シーブと第3シーブとに掛け回された第2ロープ部分及び第3シーブと第4シーブとに掛け回された第3ロープ部分からなる一定長の水平保持ロープと、を具備して、第1ブーム部分を少なくとも倒伏位置及び起立位置に位置させたときにおいて第2ブーム部分が水平保持ロープにより水平に保持されるように構成されており、第2ブーム部分の基端側部分であって当該第2ブーム部分における第1ブーム部分との連結点より基端側の部分を、第1ブーム部分と略同一長を有し且つ第1ブーム部分を倒伏位置に位置させたときにおいて第1ブーム部分に形成した上面開口状の凹部に没入するバランスウエイトに構成することにより、第1ブーム部分の起立動作開始時における水平保持ロープの張力を低減させるように構成したことを特徴とする中折れ式橋形クレーンを提案する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて具体的に説明する。
【0010】
この実施の形態における中折れ式橋形クレーン1は、図1に示す如く、クレーン本体2とブーム3と起伏装置4と水平保持装置5と荷役装置6とを具備する。なお、以下の説明においては、便宜上、前後とは図1〜図5における左右を意味するものとする。
【0011】
クレーン本体2は、図1に示す如く、岸壁7上に左右方向に走行自在に設置された架台8と、架台8の上端部に水平に支持されて前後方向に延びるガーダ9と、架台8の上端部に立設されてガーダ9の上方位へと延びる支柱体10とを具備する。
【0012】
ブーム3は、図1に示す如く、第1ブーム部分11と第2ブーム部分12とからなり、ガーダ9から海上へと張り出している。なお、ブーム3を構成する各ブーム部分11,12及びガーダ9は、周知のように、鉄骨構造をなす主構成部材とその上面に設けられた手摺り等の付属構成部材とからなるが、当該図面においては、便宜上、主構成部材のみを示し、付属構成部材については省略してある。以下の説明において、特に明示しない限り、ブーム3、各ブーム部分11,12及びガーダ9は主構成部材のみを意味するものとする。
【0013】
第1ブーム部分11は、図2に示す如く、その基端部たる後端部11bをガーダ9の先端部たる前端部9aに上下回動自在つまり起伏自在に連結13してあって、後述する起伏装置4により、ガーダ9に連なる水平な倒伏位置(図1実線位置,図2実線位置,図3位置)とガーダ9の上方へと起立する起立位置(図1鎖線位置,図2鎖線位置,図4位置)とに亘って起伏操作されるようになっている。また、第2ブーム部分12は、図2に示す如く、その中間部12a(基端部たる後端部12bから所定長さLだけ先端部(前端部)方向に偏倚した部分)を第1ブーム部分11の先端部たる前端部11aに相対的に上下回動自在につまり屈曲自在に連結14してあって、後述する水平保持装置5により、第1ブーム部分11を倒伏位置及び起立位置の何れに位置させたときにおいても水平状態に保持されるようになっている。なお、第1ブーム部分11の長さは、ガーダ9の高さ及び前記ブーム上限高さに応じて設定されている。
【0014】
第2ブーム部分12の基端側部分(後端側部分)であって第1ブーム部分11との連結点14より基端側の部分は、図2に示す如く、第1ブーム部分11と略同一長Lを有し且つ第1ブーム部分11を倒伏位置に位置させたときにおいて第1ブーム部分11内に没入するバランスウエイト12Aに構成されている。
【0015】
また、第1ブーム部分11には、図2、図6及び図7に示す如く、その起伏動作に伴ってバランスウエイト12Aを干渉することなく出没させうる上面開口状の凹部11cが形成されている。
【0016】
ところで、バランスウエイト12Aはブーム11,12の連結点14より後方に突出するものであるから、第1ブーム部分11の起伏動作時、特に第1ブーム部分11を倒伏位置に位置させたときにおいて、第1ブーム部分11に干渉する虞れがあるが、このような干渉は、第1ブーム部分11にその起伏動作に伴ってバランスウエイト12Aが出没する凹部を設けておくことによって回避することができる。そこで、図2、図6及び図7に示す如く、鉄骨構造物である第1ブーム部分11に強度を勘案して上面開口状の凹部11cを設け、この凹部11cに第1ブーム部分11を倒伏位置に位置させたときにおいてバランスウエイト12Aを没入させるように工夫することによって、上記した問題を解決している。すなわち、バランスウエイト12Aは、第1ブーム部分11の起伏動作に伴って、当該ブーム11に設けられた上面開口状の凹部11cに出没するような形状として、第1ブーム部分11との干渉を回避するように工夫されている。バランスウエイト12Aは、後述するバランス効果を発揮できるに十分な重量のものとされており、かかる重量を確保するために可及的に長尺なものとされている。すなわち、バランスウエイト12Aの長さLは、これが凹部11cに出没可能な範囲で最長となるように、第1ブーム部分11と略同一長に設定されている。
【0017】
起伏装置4は、図2に示す如く、第1ブーム部分11の先端部又はその近傍部位に設けた起伏シーブ15と、支柱体10の上端部に設けた案内シーブ16と、支柱体10の後方に配してガーダ9上に設けた巻取りドラム17(図1参照)と、両シーブ15,16間から巻取りドラム17に至る起伏ロープ18と、第1ブーム部分11及び第2ブーム部分12と支柱体10の上端部との間に張設したテンションバー19,20(図1参照)とを具備して、起伏ロープ18を巻取りドラム17により巻取り操作して両シーブ15,16の間隔を伸縮変化させることにより、第1ブーム部分11を上記した倒伏位置と起立位置とに亘って起伏動作させるようになっている。また、各テンションバー19,20は屈曲自在な複数の関節部(図示せず)を有するもので、第1ブーム部分11を倒伏位置に位置させたときにおいて、各ブーム11,12を水平状態に支持すべく伸長し、第1ブーム部分11を起立位置へと回動させることによって、当該関節部により折り畳まれるようになっている。なお、起伏ロープ18の一端部は巻取りドラム17に固定されるが、その他端部は巻取りドラム17並びに第1ブーム11及びクレーン本体2の何れかに固定される。この他端部の固定個所はシーブ15,16間のロープ掛け形態及び各シーブ数に応じて適宜に設定される。
【0018】
水平保持装置5は、図2に示す如く、第2ブーム部分12に設けた第1シーブ21と、ガーダ9に設けた第2シーブ22と、ガーダ9上の架台部分つまり支柱体10の上端側部分に設けた第3シーブ23と、第1ブーム部分11に設けた第4シーブ24と、これらのシーブ21,22,23,24に掛け回された一連且つ一定長の水平保持ロープ25とを具備するものである。水平保持ロープ25は、図2〜図5に示す如く、第1及び第2シーブ21,22間に掛け回された第1ロープ部分25aと第2及び第3シーブ22,23間に掛け回された第2ロープ部分25bと第3及び第4シーブ23,24間に掛け回された第3ロープ部分25cとからなり、第1ブ−ム部分11の起伏動作に伴って、第1ブーム部分11の起立位置方向(又は倒伏位置方向)への回動変位に伴って第1ロープ部分25aのロープ伸長量(又は縮小量)と第3ロープ部分25cのロープ縮小量(又は伸長量)とが一致するように回行動作して、第1ブーム部分11が少なくとも倒伏位置及び起立位置に位置されたときにおいて第2ブーム部分12が第1及び第3ロープ部分25a,25cの張力P,Q(図3参照)により水平状態に保持する。各シーブ21,22,23の相互位置及びこれらの間のロープ掛け形態は、少なくとも上記条件を満足すると共に第1ブ−ム部分11が起立位置と倒伏位置との中間位置(例えば図5に示す位置)に位置されるときにおいても第2ブ−ム部分12が水平状態又はこれに近い状態に保持されるように、設定される。この例では、第1シーブ21と第2シーブ22とは、前後方向に近接するように配置されると共に、第1シーブ21が第2シーブ22の上方に位置するように配置されている。すなわち、図2に示す如く、第2シーブ22はガーダ9の先端部9aに設けられており、第1シーブ21は、第2シーブ22の上方位に配して、第2ブーム部分12の基端部つまりバランスウエイト12Aの基端部12bに設けられている。なお、第1シーブ21は、前述した付属構成部材も含む第2ブーム部分全体の上面(バランスウエイト12Aの上面)から上方に突出しないように配置されている。また、第3シーブ23は、案内シーブ16より下方近傍位において、支柱体10に設けられている。また、第4シーブ24は、第1ブーム部分11の先端部11a又はその近傍部位に設けられており、この例では、起伏シーブ15と回転軸線が一致するように配置されている。なお、水平保持ロープ25の各端部は、各シーブ21,22,23,24が設けられている部材(各ブーム部分11,12、ガーダ9及びクレーン本体2)の何れかに固定されるが、その固定個所はシーブ21,22,23,24間のロープ掛け形態及び各シーブ数に応じて適宜に設定される。但し、各ロ−プ部分25a,25b,25cにおけるロープ掛け数は、冒頭で述べた如く、必要以上に多くならないように配慮しておくことが望ましい。
【0019】
荷役装置6は、図1に示す如く、第1ブーム部分11を倒伏位置に位置させたときにおいてブーム3及びガーダ9に形成される一連の水平レール(図示せず)上を所定の海上荷役位置(図1実線位置)と陸上荷役位置(同図鎖線位置)とに亘って走行するトロリ26と、トロリ26にワイヤロープ27を介して昇降可能に懸吊された吊具28とを具備して、第1ブーム部分11を倒伏位置に位置させた状態で、トロリ26の走行と吊具28の昇降とを行なうことにより、コンテナ船29上と陸上との間でコンテナ30の移送を行なうようになっている。なお、トロリ26は、第1ブーム部分11の起伏動作時には、ブーム3側に位置されることはなく、ガーダ9側に位置されるものである。
【0020】
以上のように構成された中折れ式橋形クレーン1にあっては、第2ブーム部分12における第1ブ−ム部分11との連結点14より基端側の部分をバランスウエイト12Aとなしていることから、第1ブーム部分11の起立動作開始時における水平保持ロープ25の張力(ロープ張力)を従来クレーンに比して大幅に低減させることができる。
【0021】
すなわち、第1ブーム部分11の起立動作開始時においては、図3に示す如く、従来クレーンにおけると同様に、第2ブーム部分12が、第1ブーム部分11に対しては第1ロープ部分25aの張力Pにより又ガーダ9側(支柱体10)に対しては第3ロープ部分25cの張力Qにより連結点14を中心に第2ブーム部分12の先端側が回転し持ち上げられることになる。したがって、バランスウエイト12Aを除く第2ブーム部分12の重量つまり第2ブーム部分12における回動支点(両ブーム部分11,12の連結点)14より先端側(前端側)の部分の重量であって当該部分の重心に作用する荷重をW1とし、バランスウエイト12Aの重量つまりその重心に作用する荷重をW2とし、回動支点14から張力P,Q及び荷重W1,W2の作用線までの垂直距離つまりモーメントの腕を夫々H1,H2,H3,H4として、第2ブーム部分112の回動支点14回りにおけるモーメントの釣り合いを考えると、P,Q,W1,W2間には、P・H1+Q・H2+W2・H4=W1・H3の関係がある。そして、各ロープ部分25a,25cにおけるロープ掛け数をN1,N2とすると、各ロープ部分25a,25bの張力Tは同一であり、P=N1・T,Q=N2・Tであるから、第2ブーム部分12を上昇動作させるために必要な水平保持ロープ25の張力(ロープ張力)TはT=(W1・H3−W2・H4)/(N1・H1+N2・H2)となる。したがって、ロープ張力Tは、バランスウエイト12Aを有しない場合に比して低減されることになり、従来クレーンと同一条件(W1=w,H3=h3,N1=n1,N2=n2)下においては、当然に、従来クレーンにおけるロープ張力tに比して大幅に低減されることになる。その結果、第2ブーム部分12が長尺化,重量化されたときにも、水平保持ロープ25を必要以上に大きな径のものとする等の不都合を生じず、中折れ式クレーン1の大型化に良好に対処することができる。
【0022】
また、ロープ張力Tは、第1及び第2シーブ21,22の位置関係を上記した如く設定しておくことにより、更に低減されることになる。すなわち、第1シーブ21を、ガーダ9の先端部9aに配置された第2シーブ22の上方位に配して、バランスウエイト12Aの基端部12bに設置しておくと、バランスウエイト12Aが第1ブ−ム部分11と略同一長Lであるから、第1シーブ21が前後方向において第2シーブ22に近接することになる。したがって、第1ブ−ム部分11の起立動作開始状態においては、図3に示す如く、Pの作用線が鉛直線に近づくことになり、そのモーメントの腕H1が大きくなる。その結果、ロープ張力Tが更に低減されることになる。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明の中折れ式橋形クレーンは、第2ブーム部分をバランスウエイトを有する形状とする簡単な工夫を施すことによって、水平保持ロープに必要な張力(ロープ張力)を大幅に低減させ得るものであり、第2ブーム部分が長尺化するクレーンの大型化に充分に対処することができるものであり、その実用的価値極めて大なるものである。さらに、バランスウエイトを第1シーブ部分と略同一長としておくことにより、当該第1シーブと第2シーブとの配置関係を当該ロープ張力を低減しうるように設定することが可能となり、当該ロープ張力の更なる低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中折れ式橋形クレーンの一例を示す側面図である。
【図2】第1ブ−ム部分の倒伏状態を示す図1の要部拡大図である。
【図3】第1ブ−ム部分の起立動作開始時における張力と荷重との関係を示す図2相当の作用説明図である。
【図4】第1ブ−ム部分が起立位置に位置された状態を示す図3対応の側面図である。
【図5】第1ブ−ム部分が中間位置に位置された状態の一例を示す図3対応の側面図である。
【図6】当該クレーンの要部の平面図である。
【図7】図6のVII− VII線に沿う縦断正面図である。
【図8】従来クレーンを示す要部の側面図である。
【符号の説明】
1…コンテナクレーン(中折れ式橋形クレーン)、2…クレーン本体、3…ブーム、8…架台、9…ガーダ、9a…ガーダの先端部、10…支柱体(ガーダ上の架台部分)、11…第1ブーム部分、11a…第1ブーム部分の先端部、11b…第1ブーム部分の基端部、11c…凹部、12…第2ブーム部分、12A…バランスウエイト(第2ブーム部分の基端側部分)、12a…第2ブ−ム部分の中間部、12b…第2ブ−ム部分ないしバランスウエイトの基端部、15…起伏シーブ、16…案内シーブ、18…起伏ロープ、21…第1シーブ、22…第2シーブ、23…第3シーブ、24…第4シーブ、25…水平保持ロープ、25a…第1ロープ部分、25b…第2ロープ部分、25c…第3ロープ部分。
Claims (1)
- 架台に固定されたガーダと、ガーダの先端部に倒伏位置と起立位置とに亘って上下回動自在に基端部を連結した第1ブーム部分とその先端部に相対的に上下回動自在に中間部を連結した第2ブーム部分とからなるブームと、ガーダの先端部に設けた第 2 シーブと、第2シーブの上方位に配して第2ブーム部分の基端部に設けた第 1 シーブと、ガーダ上の架台部分である支柱体に設けた第3シーブと、第1ブーム部分に設けた第4シーブと、第1シーブと第2シーブとに掛け回された第1ロープ部分、第2シーブと第3シーブとに掛け回された第2ロープ部分及び第3シーブと第4シーブとに掛け回された第3ロープ部分からなる一定長の水平保持ロープと、を具備して、第1ブーム部分を少なくとも倒伏位置及び起立位置に位置させたときにおいて第2ブーム部分が水平保持ロープにより水平に保持されるように構成されており、
第2ブーム部分の基端側部分であって当該第2ブーム部分における第1ブーム部分との連結点より基端側の部分を、第1ブーム部分と略同一長を有し且つ第1ブーム部分を倒伏位置に位置させたときにおいて第1ブーム部分に形成した上面開口状の凹部に没入するバランスウエイトに構成することにより、第1ブーム部分の起立動作開始時における水平保持ロープの張力を低減させるように構成したことを特徴とする中折れ式橋形クレーン。
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