JP3939656B2 - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、熱可塑性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、成形品の表面外観に深み感があり、かつ三次元的な模様(シルク調)を形成できる熱可塑性樹脂組成物及びそれを成形してなる成形品に関する。
背景技術
熱可塑性樹脂の中でも、ポリカーボネート樹脂は、機械的強度が優れているとともに、耐熱性、透明性に優れているため、エンジニアリングプラスチックとして、様々な分野において幅広く使用されている。ところで、近年、電気・電子機器、事務機器、家電製品、建築資材、自動車部品などの分野では、形状や色彩、外観等の意匠性が重要視され、その素材への意匠性付与が要請されている。
その素材への意匠性付与に関しては、光沢顔料を配合することにより、パール調、メタリック調といった外観を形成できる樹脂組成物に関する多くの技術が一般に開示されている。さらに、深み感を付与し高級感をもたせるためには、▲1▼成形品に生地となる塗装を施した後、クリア塗装をする方法、▲2▼透明性に優れるガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂に光沢粒子を配合する方法(特開平6−212068号公報)がある。
▲1▼の方法については、かかる塗装の場合には、成形品表面の脱脂洗浄、下塗り、中塗り、上塗りの他、除塵、乾燥、焼き付け等の複雑な工程と、高価な設備、及び塗料を必要とする。また、工程のサイクルタイムも長くなる。そのためにコストアップの主原因となっているという問題がある。
▲2▼の方法については、透明性に優れるガラス繊維強化ポリカーボネートを得るために、ポリカーボネート樹脂との屈折率の差が特定値以下の限定されたガラスを用いなければならないという問題がある。
本発明は、上記状況に鑑みなされたもので、簡便な方法で、成形品の表面外観に深み感があり、かつ三次元的な模様(シルク調)を形成できる熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
発明の開示
本発明者らは、種々検討を重ねた結果、熱可塑性樹脂とガラスの樹脂組成物に可塑剤及び光輝材を配合した熱可塑性樹脂組成物が本発明の目的を効果的に達成しうることを見出し、これら知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
1.(a)熱可塑性樹脂30〜99.5質量%、(b)ガラス0.5〜70質量%よりなる樹脂組成物100質量部に、(c)可塑剤を1〜25質量部及び(d)光輝材を0.05〜10質量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
2.(a)成分の熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂を主に含むものである前記1記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.(b)成分のガラスが、ガラス繊維、ガラスフレーク及びガラスパウダーから選ばれる少なくとも一種である前記1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
4.(c)成分の可塑剤が、リン系化合物及び高級脂肪酸エステルから選ばれる前記1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
5.(d)成分の光輝材が、パール顔料、メタリック顔料及び金属で被覆されたガラスフレークから選ばれる少なくとも一種である前記1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
6.前記1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(a)成分の熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、テルペン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリエステル系樹脂、メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル−ジメチルシロキサン共重合体(エラストマー)及びこれらの混合物を挙げることができる。なかでも、ポリカーボネート樹脂を主に含有した熱可塑性樹脂が好ましい。特に、ポリカーボネートを65質量%以上含有した熱可塑性樹脂が好ましい。
上記のポリカーボネート樹脂としては、その化学構造や製造法については特に制限はなく種々のものを用いることができる。例えば、二価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネート樹脂が好適に用いられる。
この二価フェノールとしては、種々のものが用いられるが、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコールなどが好適なものとして挙げられる。これら二価フェノールの中でも、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕が好ましい。そして、これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
また、カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエステル、またはハロホーメートなどを用いることができる。さらに具体的には、ホスゲン、二価フェノールのジハロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどである。
そして、このポリカーボネート樹脂の化学構造は、その分子鎖が線状構造または環状構造もしくは分岐構造を有しているものを用いることができる。このうち、分岐構造を有するポリカーボネート樹脂としては、分岐剤として、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログルシン、トリメリット酸、イサチンビス(o−クレゾール)などを用いて製造したものが好ましく用いられる。また、このポリカーボネート樹脂として、テレフタル酸などの2官能性カルボン酸、またはそのエステル形成誘導体などのエステル前駆体を用いて製造されたポリエステル−カーボネート樹脂を用いることもできる。さらに、これら種々の化学構造を有するポリカーボネート樹脂の混合物を用いることもできる。
また、これらポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、通常10,000〜50,000、好ましくは13,000〜35,000、さらに好ましくは15,000〜25,000である。この粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、[η]=1.23×10−5Mv0.83の式により算出した値である。このようなポリカーボネート樹脂の分子量の調節には、フェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−ドデシルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノールなどが用いられる。
さらに、このポリカーボネート樹脂として、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を用いることもできる。この共重合体は、例えば、ポリカーボネートオリゴマーと、末端に反応性基を有するポリオルガノシロキサンとを、塩化メチレンなどの溶媒に溶解させ、これに二価フェノールの水酸化ナトリウム水溶液を加え、トリエチルアミンなどの触媒を用いて界面重縮合反応することにより製造することができる。この場合のポリオルガノシロキサン構造部分としては、ポリジメチルシロキサン構造、ポリジエチレンシロキサン構造、ポリメチルフェニルシロキサン構造、ポリジフェニルシロキサン構造を有するものが好適に用いられる。
また、このポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体としては、そのポリカーボネート部分の重合度が3〜100であり、ポリオルガノシロキサン部分の重合度が2〜500程度であるものが好適に用いられる。また、このポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体におけるポリオルガノシロキサン部分の含有割合としては、0.5〜10質量%、好ましくは3〜6質量%であるものが好適である。さらに、このポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の粘度平均分子量は、5,000〜100,000、好ましくは10,000〜30,000であるものが好適に用いられる。
次いで、前記熱可塑性樹脂に配合する(b)成分について説明する。
(b)ガラス
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(b)成分は、ガラスであれば、様々な種類あるいは形態のものを使用できる。このようなガラスの組成としては、例えば、SiO55〜60質量%、Al10〜12質量%、CaO20〜25質量%、MgO0〜5質量%、TiO0〜5質量%、ZnO0〜5質量%、NaO0.1〜5質量%、KO0.1〜5質量%からなる組成のものが挙げられる。また、形態としては、例えば、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスパウダー等を用いることができ、これらは単独でも二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、樹脂強化用に広く用いられているガラス繊維は、含アルカリガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスのいずれであってもよい。そして、その繊維長は0.05〜8mm、好ましくは2〜6mm、繊維径は3〜30μm、好ましくは5〜25μmである。また、ガラス繊維の形態は、特に制限はなく、例えば、ロービング、ミルドファイバー、チョップストランド等各種のものが挙げられる。これらのガラス繊維は単独でも二種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、これらのガラスは、樹脂との親和性を高めるために、アミノシラン系,エポキシシラン系,ビニルシラン系,メタクリルシラン系等のシラン系カップリング材、クロム錯化合物、ホウ素化合物等で表面処理されたものであってもよい。このようなガラスの好適例としては、旭ファイバーグラス社製のECRガラスが挙げられる。
上記(a)成分と(b)成分の割合は、(a)成分30〜99.5質量%に対して、(b)成分0.5〜70質量%である。(a)成分が30質量%未満であると、ガラス量が多くなるため、表面外観としての模様が形成されにくくなり、99.5質量%を超えると、ガラス量が少なくなるため、表面外観として充分な模様が形成されにくくなり好ましくない。好ましくは、(a)成分70〜99.5質量%に対して、(b)成分0.5〜30質量%である。
次いで、(a)成分と(b)成分よりなる樹脂組成物に配合する(c)成分と(d)成分について説明する。
(c)可塑剤
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(c)成分の可塑剤は、溶融時に粘度低下効果を発揮するものであればよく、特に制限されないが、リン系化合物、高級脂肪酸エステル等を好適なものとして挙げることができる。
リン系化合物としては、具体的には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリブチルホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノンビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェート、レゾルシノール(ジフェニルホスフェート)、トリオキシベンゼントリホスフェート、クレジルジフェニルホスフェートなどを挙げることができる。
また、市販品として、大八化学工業社製の、TPP〔トリフェニルホスフェート〕、TXP〔トリキシレニルホスフェート〕、CR−733S〔レゾルシノール(ジフェニルホスフェート)〕、PX200〔1,3−フェニレン−テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、PX201〔1,4−フェニレン−テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、PX202〔4,4’−フェニレン−テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート〕や旭電化工業社製の、アデカスタブPFR(フェニル・レゾルシンポリホスフェート)、アデカスタブFP600〔ビスフェノールA・ビス(ジフェニルホスフェート)〕などを挙げることができる。
高級脂肪酸エステルとしては、炭素数1〜10の一価又は多価アルコールと炭素数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステル又は全エステルを挙げることができる。具体的には、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、グリセリンテトララウレート、ソルビタンモノステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルステアレートなどを挙げることができる。
上記(c)成分の可塑剤の配合量は、(a)、(b)成分よりなる樹脂組成物100質量部に対して、1〜25質量部、好ましくは5〜15質量部である。1質量部未満であると、表面の透明感が得られにくく、25質量部を超えると、成形品の耐衝撃強度が低下し好ましくない。
(d)光輝材
本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する(d)成分の光輝材として、パール顔料、メタリック顔料、金属で被覆されたガラスフレークを挙げることができる。パール顔料の具体例としては、酸化チタンで被覆された雲母チタン、三塩化ビスマスで被覆された雲母のような金属酸化被膜雲母系のものや魚鱗箔のような天然パール顔料を挙げることができる。
メタリック顔料の具体例としては、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、チタン、ステンレス等の金属粉末、硫化ニッケル、硫化コバルト、硫化マンガン、等の金属硫化物を挙げることができる。
金属で被覆されたガラスフレークの金属として、金、銀、白金、パラジウム、ニッケル、銅、クロム、錫等を挙げることができる。
上記(d)成分の光輝材の配合量は、(a)、(b)成分よりなる樹脂組成物100質量部に対して、0.05〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。0.05質量部未満であると、表面外観としての模様が形成されにくくなり、10質量部を超えると、光輝材が表面に浮き出る量が多くなり外観が損なわれるため好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、上記の各成分の他に、成形品に要求される特性に応じて、一般の熱可塑性樹脂やその組成物に用いられている添加剤を適宜含有させることができる。このような添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、抗菌剤、相溶化剤、難燃剤、ドリップ防止剤などが挙げられる。
次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法については、前記の(a)〜(d)成分および必要に応じて用いられる各種添加剤成分を、成形品の要求特性に見合う配合割合において配合し、混練すればよい。ここで用いる混合機や混練機としては、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラー、ヘンシェルミキサーなどで予備混合して、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダなどによることができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。この溶融混練成形としては、押出成形機、特にベント式の押出成形機の使用が好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記の溶融混練成形機、あるいは、得られたペレットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、発泡成形法などにより、各種の成形品を製造することができる。この場合、前記各成分を溶融混練してペレット状の成形原料を製造し、ついで、このペレットを用いて射出成形や、射出圧縮成形による射出成形品を製造する方法が、特に好適である。また、この射出成形法として、ガス注入成形法を採用すると、引けがなく外観に優れるとともに、軽量化された成形品を得ることができる。
このようにして得られる熱可塑性樹脂組成物からの成形品は、表面外観に深み感があり、かつ三次元的な模様(シルク調)を形成され、特に、電気・電子機器、事務機器、家電製品、建築資材、自動車部品などの分野で利用される。
次いで、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〜10および比較例1、2〕
第1表に示す配合割合〔(a)成分、(b)成分は質量%、(c)成分と(d)成分は、(a)成分と(b)成分の和100質量部に対する質量部〕において、各成分を混合し、40mm単軸押出し機(田辺プラスチック機械社製、VS40)にて260℃で溶融混練してペレット化した。次に、得られたペレットを、45トン射出成形機(東芝機械社製、IS45PV)を用いて射出成形して90×50mmで厚み3mm、2mm、1mmの3段肉厚プレートの試験片を得た。得られた試験片について下記の要領で物性を評価し、その結果を第1表に示す。
なお、用いた原材料および物性評価方法を次に示す。
〔原材料〕
(a)熱可塑性樹脂
a−1:ポリカーボネート樹脂;ビスフェノールAを原料とし、メルトフローレート(MFR)〔JIS K 7210に準拠、温度300℃、荷重11.77N〕が20g/10分であり、かつ粘度平均分子量が19,000であるポリカーボネート樹脂〔出光石油化学社製:タフロンA1900〕
a−2:ポリカーボネート樹脂;ビスフェノールAを原料とし、メルトフローレート(MFR)〔JIS K 7210に準拠、温度300℃、荷重11.77N〕が8g/10分であり、かつ粘度平均分子量が25,000であるポリカーボネート樹脂〔出光石油化学社製:タフロンA2500〕
a−3:エラストマー;メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル−ジメチルシロキサン共重合体、〔三菱レイヨン社製:メタブレンS−2001〕
a−4:テルペン樹脂;芳香族テルペン樹脂〔ヤスハラケミカル社製:YSレジンTR−105〕
(b)ガラス材
b−1:ガラス繊維;屈折率(n)1.545、繊維径13μm、繊維長3mm〔旭ファイバーグラス社製:MA409C〕
b−2:ガラスフレーク;〔日本板硝子社製:REFG101〕
(c)可塑剤
c−1:フェニル・レゾルシンポリホスフェート〔旭電化工業社製:アデカスタブPFR〕
(d)光輝材
d−1:パール顔料;パールマイカ〔メルク・ジャパン製:Iriodin 103〕
d−2:メタリック顔料;アルミニウム粉〔東洋アルミニウム社製:P0100〕
〔物性評価方法〕
曲げ弾性率:JIS K 7203に準拠(MPa)
IZOD衝撃強度:JIS K 7110(23℃,3.2mm)に準拠(kJ/m
外観:目視により評価した。
深み感:○良好、×不良
三次元的模様感:◎最良、○良好、×不良
Figure 0003939656
Figure 0003939656
産業上の利用可能性
本発明によれば、簡便な方法で、成形品の表面外観に深み感があり、かつ三次元的な模様(シルク調)を形成できる熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. (a)熱可塑性樹脂30〜99.5質量%、(b)ガラス0.5〜70質量%よりなる樹脂組成物100質量部に、(c)リン系化合物及び高級脂肪酸エステルから選ばれる可塑剤を1〜25質量部及び(d)光輝材(但し、光不透過層の上に光透過層を形成してなる又は光不透過層の上に光透過層さらに光半透過層を形成してなるメタリック顔料を除く)を0.05〜10質量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. (a)成分の熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂を65質量%以上含むものである請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. (b)成分のガラスが、ガラス繊維、ガラスフレーク及びガラスパウダーから選ばれる少なくとも一種である請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. (d)成分の光輝材が、パール顔料、メタリック顔料(但し、光不透過層の上に光透過層を形成してなるメタリック顔料又は光不透過層の上に光透過層さらに光半透過層を形成してなるメタリック顔料を除く)及び金属で被覆されたガラスフレークから選ばれる少なくとも一種である請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品。
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