JP3938770B2 - ニッケル粉の製造方法とニッケル粉の製造装置とニッケル粉製造用坩堝 - Google Patents

ニッケル粉の製造方法とニッケル粉の製造装置とニッケル粉製造用坩堝 Download PDF

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Description

本発明は、コンデンサの電極に使用されるニッケル粉の製造方法とニッケル粉の製造装置とニッケル粉製造用坩堝に関する。
コンデンサ、近年ますます薄型化、大容量化が進み、これに対応して、セラミック誘電体層も薄型化し、電極の数も増加する傾向にある。また、誘電体層の薄型化に伴い、電極層の薄型化も図られている。具体的には、誘電体層の厚みが2μm以下、電極層の厚みが1μm以下のものの実現も図られている。また、電極の材質としては、銀あるいは銀−パラジウムに代わり、コストが安いニッケルが賞用される傾向がある(例えば特許文献1参照)。このニッケルを電極に用いる場合、誘電体グリーンシートへのニッケル粉を含んだ導電体ペーストの印刷、乾燥、グリーンシートの積層、熱圧着、切断、焼成によりコンデンサチップを得るが、この場合、薄い電極層を形成する場合、ニッケル粉の平均粒径もなるべく小さいものを用いることが好ましい。
このような細かいニッケル粉を得る製造方法には、溶液法、CVD法あるいはPVD法がある。このうち、溶液法は、バッチ式にニッケル粉末を得る方法であって、工程数が多く、コスト高になる。CVD法は、高純度のニッケル粉が得られるものの、原料に含まれるハロゲン元素が残り、その除去処理を行なう必要があることと、コスト高になるという不具合がある。
PVD法は、比較的安価にニッケル粉を製造できる点で好ましい製造方法であり、この製造方法を採用したものとして例えば特許文献2に記載の方法がある。この従来の製造方法は、反応炉内に、ニッケルを収容した坩堝に収容すると共に、その上にプラズマトーチを収容し、プラズマトーチより発生するプラズマにより坩堝内のニッケルを加熱して溶融、蒸発させ、蒸発したニッケル蒸気をガスにより冷却管を通して粒子凝集ユニットに送り、そこでニッケル粉として収集し、取り出すものである。
特開平6-196352号公報 米国特許第6,379,419号公報
上記のように、坩堝内のニッケルをプラズマにより蒸発させて冷却することによりニッケル粉を得る場合、坩堝はニッケルの融点(1455℃)以上の高温に曝される。このため、一般的に坩堝の材料に用いられ耐火物を構成するSiO系、AlO3系、SiO−AlO3系セラミックスさらにはこれにFe、P、Ca、Mg、C等を加えたもの等からなるセラミックスの成分が蒸発することが判明している。
このような不純物が混入したニッケル粉をコンデンサの電極形成用の導体ペーストに使用すると、コンデンサ組成に影響を与え、特性に影響を与えることが本発明者等の研究により判明した。より具体的には、ニッケル粉を導体ペーストに使用し、印刷法により誘電体グリーンシートに印刷し、これらのグリーンシートを積層して積層シートを作製し、これを個々のチップに切断して焼成し、側面に端子電極を焼き付けおよびめっきにより設けてコンデンサを製造する場合、誘電体層が薄い程、ニッケル粉に含まれる不純物による容量値の低下が生じることが判明した。
本発明は、上記問題点に鑑み、坩堝に入れたニッケル原料をプラズマにより溶融し、蒸発させてニッケル粉を得る場合、コンデンサの特性の劣化を防止しうるニッケル粉の製造方法とニッケル粉の製造装置とニッケル粉製造用坩堝を提供することを目的とする。
(1)本発明のニッケル粉の製造方法は、プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造方法であって、
前記坩堝の表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆ったものを使用する
ことを特徴とする。
(2)また、本発明のニッケル粉の製造方法は、プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造方法であって、
前記坩堝として、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質からなるものを使用する
ことを特徴とする。
(3)また、本発明によるニッケル粉の製造方法は、前記(1)または(2)において、
前記プラズマ反応炉の内壁または全体コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質からなるものを使用する
ことを特徴とする。
(4)本発明によるニッケル粉の製造装置は、プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造装置であって、
前記坩堝の表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆った
ことを特徴とする。
(5)また、本発明によるニッケル粉の製造装置は、プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造装置であって、
前記坩堝を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成した
ことを特徴とする。
(6)また、本発明によるニッケル粉の製造装置は、前記(4)または(5)において、
前記プラズマ反応炉の内壁または全体を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成した
ことを特徴とする。
(7)本発明のニッケル粉製造用坩堝は、プラズマ反応炉内に設置され、ニッケルを溶融、蒸発させるコンデンサ電極用のニッケル粉製造用坩堝であって、
表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆った
ことを特徴とする。
(8)また、本発明のニッケル粉製造用坩堝は、プラズマ反応炉内に設置され、ニッケルを溶融、蒸発させるコンデンサ電極用のニッケル粉製造用坩堝であって、
コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成した
ことを特徴とする。
本発明においては、表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分(内面)を、ニッケル粉を電極に用いるコンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆うか、あるいは坩堝全体をチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成したので、得られるニッケル粉に含まれる不純物は元来コンデンサを構成する成分と同じになる。このため、坩堝から蒸発する物質がコンデンサの特性に与える影響を無くするかあるいは軽減することができる。
すなわち、チタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムもしくはこれらを主成分(なお、ここで、主成分とは、物質全体に占める成分の含有率が50wt%以上であることを指す。)とする誘電体層を用い、電極にニッケルを用いたコンデンサを製造する場合、前記坩堝の前記内面または前表面にチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムもしくはこれを主成分とする物質で覆うか、あるいは坩堝をこの物質で作ることにより、得られるニッケル粉に含まれる不純物をチタンやバリウムやチタン酸カルシウムとすることができる。これらの物質は、コンデンサの誘電体層として用いられているので、コンデンサの誘電体層の成分に与える影響が無く、例えば容量値の低下や温度特性の劣化等の特性の劣化が防止される。
本発明において、坩堝のみではなく、プラズマ反応炉の内壁または全体をコンデンサの誘電体層の成分と同じかまたは主成分とすることによって、前記効果、すなわちコンデンサの特性に影響を与える不純物がニッケル粉に混入することをよりよく防止することができる。
図1は本発明によるニッケル粉の製造方法を実施する装置の概略構成を説明する図である。1は耐火物により構成されたプラズマ反応炉、2はこの反応炉1内に設置された坩堝である。3は原料となるニッケルを供給する装置、4はプラズマトーチである。5は電力供給装置であり、前記プラズマトーチ4を負極とし、坩堝2内のニッケル7を陽極としてプラズマ6を発生させ、その熱により坩堝2内のニッケル7を加熱し溶融させるものである。プラズマトーチ4からは不図示の装置から窒素、ヘリウム、アルゴン等のガス8が供給される。
9は坩堝2あるいは反応炉1内に補助的に設けられる誘導コイルであり、このコイルにより交流電流を流してニッケル7に誘導電流を発生させることにより、ニッケルの温度上昇を補助するものである。このコイル9は必ずしも必要ではない。
10は反応炉1内に窒素、ヘリウム、アルゴンなどの希釈化ガスを供給してニッケル蒸気の局在化を防止すると共に、ニッケル蒸気を冷却管11を介してサイクロン等でなる粒子収集装置12に送るガス供給装置である。
この装置を用いてニッケル粉を製造する場合は、ニッケルの原料供給装置3により坩堝2内にニッケルの原料を入れ、電力供給装置5からプラズマトーチ4とニッケル7との間に電力を供給し、両者間に発生するプラズマ6の熱によってニッケル7の一部または全部を溶融させ、ニッケルを蒸発させる。なお、この場合、コイル9に交流電流を供給してニッケル7に誘導電流を発生させて温度上昇を補助する。この加熱により発生したニッケル蒸気は、ガス供給装置10により反応炉1内に導入される希釈化ガスと共に冷却管11を通して粒子収集装置12に導入され、ここから粒子として取り出される。コンデンサに用いるニッケル粉の平均粒子径は、コンデンサの小型化、薄型化を考慮すると、好ましくは0.1μm〜0.6μm、より好ましくは0.1μm〜0.4μmである。
図2はこの製造方法によって得られるニッケル粉を電極に用いるコンデンサの一例を示す断面図である。この例のコンデンサは、誘電体層13と内部電極14、15との積層構造をなし、積層体の一端に一方の内部電極14に接続される端子電極16を設け、他端に他方の内部電極15に接続される端子電極17を設けたものである。
図2のコンデンサをシート積層法により製造する場合は、誘電体層13を構成する誘電体グリーンシートを作製する。この誘電体グリーンシートは、セラミックスでなる誘電体粉とバインダと溶媒とを混合し、さらに必要に応じて可塑剤を加えて混合してドクターブレード法等によりシート状にし、乾燥して作る。なお、この誘電体としては、BaTiO3、Y2O3、MgO、V2O5、{Ba0.58Ca0.42}SiO3、MnO、CaTiO3、ZrTiO3、CaZrO3、Nb2O5、Co2O3、Cr2O3などの1種または2種以上含む組成のセラミックスが用いられる。なお、Ba、Tiは組成により含有率に差異はあるものの、一般的には必須の成分として含まれる。
このグリーンシートにニッケル粉を用いた導体ペーストをコンデンサチップの複数個分について縦横に印刷する。この導体ペーストは、ニッケル粉とバインダと溶媒と共材とを混合してペースト状にする。この共材とは、好ましくは前記グリーンシートに用いるセラミックス粉と同様の材質のものが用いられる。この共材は、焼結時に金属粉が先に焼結されることを防止する燒結抑制剤として加える。この共材は、通常、金属粉と混合した総重量に対して5〜35wt%程度混合されるものである。なお、導体ペーストの印刷は、図2に示すように、上下に隣接するものについて内部電極14と15とが交互配置となるようにずらして配置する。
このようにして導体ペーストを印刷し乾燥したものを複数枚重ねるとともに、さらに上下に導体ペーストを印刷していないグリーンシートを複数枚ずつ重ねて熱圧着し、切断後に焼成し、両端に前記ニッケル粉からなる導体ペーストの焼付けと、プリント基板に半田付けするための半田や錫等からなる表面層をめっきにより形成して前記端子電極16、17を形成する。
このように、ニッケル粉を電極14、15に用いる場合、ニッケル粉中に不純物が混入すると、内部電極14、15間の誘電体層13にもその不純物の一部が混入することになる。ここで、その不純物が誘電体層13の主成分である場合には、容量値等の特性の低下はほとんど無いが、不純物の種類によっては容量値の低下が生じる。
このようなことを考慮して、本実施の形態においては、前記坩堝2として、図3に示すように、その表面におけるニッケル7に接する部分、すなわち内面に、誘電体層13の成分と同じ成分またはその成分を主成分とする物質で被覆層2aを形成して覆う。すなわち、誘電体層13にBaTiO3、Y2O3、MgO、V2O5、{Ba0.58Ca0.42}SiO3、MnO、CaTiO3、ZrTiO3、CaZrO3、Nb2O5、Co2O3、Cr2O3の一部を用いる場合、坩堝2の内面の被服層2aにその誘電体層13を構成する物質と同じ物質を用いる。あるいは前記一部の物質を主成分とし、残りの物質のいずれか1種以上のものを含ませて被覆層2aを構成する。
なお、坩堝2自体あるいは反応炉1にはセラミックスでなる耐火物が用いられる。例えば、SiO2系、Al2O3系、SiO2−Al2O2系、SiO2−Al2O2−FeO系、SiO2−Al2O2−FeO−P系、ZrO2−SiO2系、SiC系、Al2O2−MgO系、MgO−Cr2O2−Al2O2−FeO系、MgO系、CaO−MgO系、CaO−SiO2系等あるいは各種カーバイト、各種窒化物等のセラミックスが用いられる。勿論この他の耐火物を用いてもよい。
図1に示すように、反応炉1の内壁も高温に曝されるので、この内壁1aも前記チタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成することが好ましい。また、反応炉1全体をこのような物質により構成してもよい。
前記坩堝2は図4に示すように、表面全体を前記成分でなる被覆層2aにより覆うことが、特性低下の原因となる成分の蒸発を抑制する意味でさらに好ましい。また、図5に示すように、坩堝20を前記被覆層を形成した物質により構成してもよい。この場合は坩堝20を前記材質のものを成形により造る。前記被覆層2aや坩堝2は、ニッケルの融点である1455℃の融点よりも融点が高いことが必要であり、さらにニッケルの融点より100℃以上高いことが、坩堝等の融解を防ぐ意味でより好ましい。また、坩堝2とその被服層2aとの間に被服層2aの固着強度を高めるための接着層を設けてもよい。
また、前記被覆層2aあるいは坩堝2全体はニッケルより融点の高い金属を用いて構成してもよい。例えばTi(融点1675℃)、W(融点3400℃)、Mo(融点2622℃)、Pt(融点1772℃)等を用いることができる。
また、図1の例ではプラズマトーチ4は移行アーク型のものについて示したが、そのトーチ自体に陰極、陽極を持ってプラズマをそのトーチで発生させる非移行アーク型に構成し、そのトーチの陰極に対して陽極となる電極をニッケル7に印加する構成としてもよい。さらに、図6に示すように、2つのプラズマトーチ4A、4Bを用いたものとしてもよい。
JIS規格がC1608JB1A105Kのコンデンサ、すなわち1.6mm×0.8mm×0.8mmのサイズで10μFの容量を得るコンデンサを試作した。図2に示したニッケル粉を内部電極14、15と、端子電極16、17の下地層に用い、誘電体層13に下記のようなチタン酸バリウム系のものを用いた。すなわちBaTiO3:95.47モル%、Y2O3:0.57モル%、MgO:1.91モル%、V2O5:0.002モル%、{Ba0.58Ca0.42}SiO3:1.91モル%、MnO:0.14モル%の組成のセラミックスである。
一方、坩堝としては、SiO2−Al2O3−FeO−P2O5−C系のものを用いた。そして、図4に示すように、坩堝2の全表面を前記誘電体層13に用いた組成の物質を塗布焼付けにより覆った。反応炉1の内壁1aにも前記誘電体層13と同じ材質のもので覆った。
一方、比較例として坩堝2に被覆層2aを有しないものを用い、反応炉1の内壁にも被覆層2を有しないものを用いた。
コンデンサ容量に大きな影響を与える物質は、一般的に耐火物を構成する場合に含まれることの多い成分であるSi、Fe、Al、Naであり、Ca、Mgは量によっては影響を与える。
比較例の場合、製品としてのニッケル粉には、不純物として、ニッケルと不純物との総量に対する不純物の含有率(wt%)は、Si:110ppm、Fe:45ppm、Al:70ppm、Na:20ppm未満、Ca:169ppm、Mg:33ppmであった。一方、実施例の場合、Si、Fe、Al、Na、Ca、Mgは10ppm未満であり、Ba:50ppm、Ti:40ppmであった。
また、実施例、比較例共に、内部電極14、15および端子電極16、17形成用の導体ペースト用ニッケル粉には、前記誘電体層13に用いた物質と同じ成分の共材を混合した。その共材の含有率は、ニッケル粉と共材との総量に対し、
20wt%とした。
実施例、比較例のそれぞれについて、前記したシート積層法によりそれぞれのサンプルを10,000個ずつ試作し、容量値を測定したその結果、実施例の平均容量値は、設計値(10μF)に対し、±0%の容量値が得られたが、比較例では約10%の容量値の低下が生じた。
このように、本発明による製造方法、装置によれば、特性の劣化を生じることなく、コンデンサを製造することができる。
本発明によるニッケル粉の製造方法を実施する装置の一実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明により製造するニッケル粉を電極に使用するコンデンサの一例を示す断面図である。 図1の装置に用いる坩堝の一例を示す断面図である。 図1の装置に用いる坩堝の他の例を示す断面図である。 図1の装置に用いる坩堝の他の例を示す断面図である。 図1の装置に用いるプラズマトーチの他の例を示す図である。
符号の説明
1:反応炉、1a:内壁、2、20:坩堝、2a:被覆層、3:原料供給装置、4、4A、4B:プラズマトーチ、5:電力供給装置、6:プラズマ、7:ニッケル、8:ガス、9:誘導コイル、10:ガス供給装置、11:冷却管、12:粒子収集装置、13:誘電体層、14、15:内部電極、16、17:端子電極

Claims (8)

  1. プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造方法であって、
    前記坩堝の表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆ったものを使用する
    ことを特徴とするニッケル粉の製造方法。
  2. プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造方法であって、
    前記坩堝として、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質からなるものを使用する
    ことを特徴とするニッケル粉の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のニッケル粉の製造方法において、
    前記プラズマ反応炉の内壁または全体コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質からなるものを使用する
    ことを特徴とするニッケル粉の製造方法。
  4. プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造装置であって、
    前記坩堝の表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆った
    ことを特徴とするニッケル粉の製造装置。
  5. プラズマ反応炉内に設置される坩堝内でニッケルを溶融、蒸発させてコンデンサ電極用のニッケル粉を得る製造装置であって、
    前記坩堝を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成した
    ことを特徴とするニッケル粉の製造装置。
  6. 請求項4または5に記載のニッケル粉の製造装置において、
    前記プラズマ反応炉の内壁または全体を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成した
    ことを特徴とするニッケル粉の製造装置。
  7. プラズマ反応炉内に設置され、ニッケルを溶融、蒸発させるコンデンサ電極用のニッケル粉製造用坩堝であって、
    表面層のうちの少なくともニッケルと接触する部分を、コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により覆った
    ことを特徴とするニッケル粉製造用坩堝。
  8. プラズマ反応炉内に設置され、ニッケルを溶融、蒸発させるコンデンサ電極用のニッケル粉製造用坩堝であって、
    コンデンサの誘電体層に使用するチタン酸バリウムおよび/またはチタン酸カルシウムを主成分とする物質により構成した
    ことを特徴とするニッケル粉製造用坩堝。
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