JP3936773B2 - サスペンダー用止め具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズボンやスカート等の衣服類がずり落ちるのを防止するサスペンダーに用いるものであり、基端部側をサスペンダーのバンドやベルトに取り付け、先端部側でズボンやスカートの腰回り部分等を挾持するようにしたクリップ構造のサスペンダー用止め具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ズボンやスカートの腰回り部分を挾持するクリップ構造のサスペンダー用止め具としては、例えば特公昭56−37801号公報に開示された構造のものが知られている。
【0003】
即ち、前記止め具6(クリップ)は、図13乃至図15に示す如く、前後位置に平行状に配置されたベースプレート7aと補助プレート7bとの間に通路7cを形成した第1プレート部材7と、第1プレート部材7のベースプレート7a及び補助プレート7bに夫々対向するベースプレート8a及び補助プレート8bを備え、第1プレート部材7の通路7cに揺動自在に挿通された第2プレート部材8と、両プレート部材1,2のベースプレート7a,8a間に配置され、両ベースプレート7a,8aを開く方向へ附勢するスプリング9と、両プレート部材1,2の補助プレート7b,8b間に回動自在に配置され、両ベースプレート7a,8aをスプリング9の弾性力に抗して閉じた状態に保持し得る作動部材10とから成り、作動部材10を回動操作することによって、両ベースプレート7a,8aの開閉を行えるように構成されている。
【0004】
尚、図13乃至図15に於いて、7dは第1プレート部材7のベースプレート7aと補助プレート7bを接続するサイドリブ、7eは第1プレート部材7に形成した係止部材、8cは第2プレート部材8のベースプレート8aと補助プレート8bを接続する横リブ、8dは第2プレート部材8に形成した受け部、8eは第2プレート部材8に形成した開口部、10aは作動部材10の作動壁部、10bは作動部材10の側壁部、10cは作動部材10の把持部、11は作動部材10に取り付けられたバンドやベルトである。
【0005】
而して、前記止め具6に於いて、作動部材10を図14に示す位置へ回動操作して作動壁部10aで両補助プレート7b,8bを押圧すると、両ベースプレート7a,8aがスプリング9の弾性力に抗して閉じる方向へ回動し、両ベースプレート7a,8aの先端部でズボンやスカートの腰回り部分を挾持可能となる。即ち、止め具6は、閉鎖位置に保持された状態となる。
又、作動部材10を図15に示す位置へ回動操作して作動壁部10aを補助プレート7b,8b間で遊動可能な状態にすると、両ベースプレート7a,8aがスプリング9の弾性力により開く方向へ附勢されると共に、係止部材7eが受け部8d及び開口部8eに係止され、両ベースプレート7a,8aが開いた状態に保持されることになる。即ち、止め具6は、開放位置に保持された状態となる。
【0006】
このクリップ構造の止め具6は、ズボンやスカートの腰回り部分を挾持した際に第1プレート部材7及第2プレート部材8の上下両面及び両側面がなめらかな略平面形状となる為、着用に際しての感触性が良好であり、且つ外観的にも優れている等の利点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記止め具6は、両プレート部材1,2が閉じているときには作動部材10が両プレート部材1,2に対して略一直線状に配置された格好になっている。
その結果、この止め具6は、閉鎖位置にあるときに初めて取り扱う使用者にとってその開け方が極めて判り難く、取扱性に劣ると云う問題があった。然も、サスペンダーのバンド11等が取り付けられる作動部材10を回動操作することによって、両プレート部材1,2の開閉を行うようにしている為、初めて取り扱う使用者にとって開け方がより一層難しくなっている。
【0008】
又、止め具6は、これをズボンやスカートの腰回り部分へ着脱する際には、両プレート部材1,2のベースプレート7a,8a間にズボンやスカートの腰回り部分を介在させた状態で、作動部材10を両プレート部材1,2よりも人体側寄りで回動させなければならない為、作動部材10の回動操作が極めて行い難く、操作性に劣ると云う問題があった。特に、作動部材10にはサスペンダーのバンド11やベルト11が取り付けられている為、作動部材10の回動操作がより一層行い難かった。
【0009】
更に、止め具6は、両プレート部材1,2を開くのにスプリング9を使用している為、部品点数が増加すると云う問題もあった。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解消する為に創作されたものであり、その目的は取扱性や操作性に優れていると共に、部品点数の削減を図れるようにしたサスペンダー用止め具を提供するにある。
【0011】
上記目的を達成する為に、本発明の請求項1の発明は、板状の挾持部挾持部の一端に連設された枠部挾持部の一端に上方へ彎曲した姿勢で連設されて枠部内で上下方向へ弾性変形し得る弾性片と枠部の両側辺に一体的に形成された一対の軸受部とを夫々備え、バンドやベルトへ取り付けられる合成樹脂製の本体と、本体の枠部内に収納されて弾性片により上方へ附勢される揺動部揺動部に連設されて本体の挾持部に対向する板状の挾持部を夫々備え、本体の上面側に上下方向へ揺動自在に配置されて本体に対して略平行姿勢となる挾持位置と本体に対して挾持部が本体の挾持部から離間した傾斜姿勢となる開放位置とを取り得る揺動体と、揺動体の揺動部を押圧操作する作動部と作動部に連設されて揺動体の挾持部の上面に対向可能な板状の把持部とを夫々備え、揺動体の上面側に配置されて本体の軸受部に回動自在且つ倒伏自在に取り付けられ、揺動体を揺動操作すると共に、揺動体を抜け止めする板状の操作レバーとから成るサスペンダー用止め具であって、前記操作レバーは、本体に対して倒伏状態のときには作動部により揺動体の揺動部を弾性片の弾性力に抗して枠部内へ押圧して揺動体を挾持位置に保持し、又、本体に対して起立状態のときには作動部による揺動部の押圧状態が解除されて揺動体が弾性片の弾性力により開放位置を取れるように構成され、更に、前記揺動体の挾持部の上面に操作レバーの把持部が収納される収納溝を形成すると共に、当該揺動体の枠部内に収納される揺動部の平板部裏面に本体の弾性片が摺動自在に当接して収納されるガイド溝を形成し、そして、前記操作レバーの把持部の一端を揺動体の挾持部の先端から外方へ突出させたことに特徴がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図12は本発明に係るサスペンダー用止め具1の一例を示し、該止め具1は、本体2と、本体2の上面側に上下方向へ揺動自在に配置された揺動体3と、本体2に回動自在且つ倒伏自在に取り付けられ、揺動体3の上面側に配置されて揺動体3を揺動操作する操作レバー4とから成り、本体2及び揺動体3の先端部側でズボンやスカートの腰回り部分を挾持できるように構成されている。
【0014】
具体的には、前記本体2は、ナイロンやポリアセタール等の合成樹脂材により一体的に形成されて居り、図1、図7乃至図9に示す如く、略四角板状の挾持部2aと、挾持部2aの一端(基端)に連設され、挾持部2aとの間に略四角形状の収納穴2bを形成する平面形状が略コ字状の枠部2cと、挾持部2aの一端(基端)に上方へ彎曲した姿勢で連設され、枠部2c内(収納穴2b)で上下方向へ弾性変形し得る細幅薄板状の弾性片2dと、枠部2cの両側位置に連設され、枠部2cとの間にサスペンダーのバンド5やベルト5が挿通されるスリット状の取付け穴2eを形成する取付け部2fと、枠部2cの両側辺に一体的に形成された一対の軸受部2gとを夫々備えている。
又、両軸受部2gは、枠部2cの両側辺を凸状に形成し、この凸状の内側面に下端が開放された縦長の軸受溝2hを対向状に設けることにより形成されている。
【0015】
尚、図1、図7乃至図9に於いて、2iは挾持部2aの先端部上面に一体的に突出形成された複数の滑り止め用突起、2jは挾持部2aの基端部上面に一体的に突出形成された一対のガイド突起、2kは軸受部2gの上端部内側に形成された傾斜状のガイド面である。
【0016】
前記揺動体3は、ナイロンやポリアセタール等の合成樹脂材により一体的に形成されて居り、図1、図10乃至図12に示す如く、本体2の枠部2c(収納穴2b)内に収納されて弾性片2dにより上方へ附勢される揺動部3aと、揺動部3aの先端に連設され、本体2の挾持部2aに対向する略四角板状の挾持部3bとを夫々備えている。
又、揺動部3aは、本体2の収納穴2bよりも若干小さめで且つ収納穴2bの形状と略同じ形状に形成された平板部3a1 と、平板部3a1 の先端に上方へ向って連設され、ガイド突起2jに対向する板状のガイド部3a2 と、平板部3a1 の基端に上方へ向って連設され、枠部2cの後側辺に対向する略板状の係止部3a3 とから成り、平板部3a1 を弾性片2dの弾性力に抗して収納穴2b内へ収納したときにガイド部3a2 がガイド突起2jに、係止部3a3 が枠部2cの後側辺に夫々対向するようになっている。
更に、挾持部3bは、本体2の挾持部2aと略同じ大きさ及び形状に形成されて居り、その上面には操作レバー4が収納される収納溝3cが長手方向に沿って形成されている。
【0017】
尚、図1、図10乃至図12に於いて、3dは挾持部3bの先端部下面に一体的に突出形成され、本体2の挾持部2aの滑り止め用突起2iに噛合する複数の滑り止め用突起、3eは挾持部3bの基端部側に形成され、本体2のガイド突起2jの先端部が挿入されるガイド穴、3fは平板部3a1 の裏面に形成され、本体2の弾性片2dが摺動自在に当接すると共に、該弾性片2dが入り込むガイド溝である。
【0018】
前記操作レバー4は、ナイロンやポリアセタール等の合成樹脂材により一体的に形成されて居り、本体2に回動自在且つ倒伏自在に取り付けられ、揺動体3の上面側に配置されて揺動体3を揺動操作するものである。
即ち、操作レバー4は、図1乃至図6に示す如く、本体2の軸受部2gに回動自在に取り付けられ、揺動体3の揺動部3aを押圧操作する作動部4aと、作動部4aに連設され、揺動体3の挾持部3bの上面に対向可能な板状の把持部4bとを夫々備えている。
又、作動部4aは、断面形状が略三角形のブロック状に形成されて居り、その両側面には軸受部2gの軸受溝2hに回転自在且つ摺動自在に嵌合される支持軸4cが一体的に突出形成されている。この支持軸4cの先端部には、支持軸4cを軸受溝2hへ簡単且つ容易に挿入できるように、軸受部2gに形成したガイド面2kに対向する傾斜状のガイド面4dが形成されている。
更に、把持部4bは、これを揺動体3の収納溝3cへ収納できる大きさの長方形の板状に形成されて居り、その長さは揺動体3の収納溝3cへ収納されたときにその一端が揺動体3の挾持部3bの先端から外方へ突出するように選定されている。
【0019】
而して、前記止め具1を組み立てるには、先ず本体2の上面側に揺動体3を配置して挾持部2a,3b同士を対向させると共に、本体2の収納穴2bに揺動体3の揺動部3aを収納し、次に操作レバー4を揺動体3の上面側に配置して支持軸4cに形成したガイド面4dを本体2の軸受部2gのガイド面2kに対向させ、この状態で操作レバー4の作動部4aを本体2側へ押し込む。そうすると、本体2の枠部2cの両側辺が操作レバー4の支持軸4cに押圧されて外方(拡がる方向)へ弾性変形し、操作レバー4の支持軸4cが軸受部2gの軸受溝2hに嵌合されることになる。
【0020】
その結果、操作レバー4は、本体2の軸受部2gから抜け止めされ、本体2の枠部2c(軸受部2g)に回動自在且つ倒伏自在に取り付けられることになる。又、揺動体3は、本体2に回動自在に取り付けられた操作レバー4により本体2と操作レバー4との間から抜け止めされ、本体2と操作レバー4との間に上下方向へ揺動自在に配置されることになり、本体2に対して略平行姿勢となる挾持位置(図3及び図4に示す位置)と本体2に対して挾持部3bが本体2の挾持部2aから離間した傾斜姿勢となる開放位置(図6に示す位置)とを取り得るようになっている。
【0021】
そして、前記操作レバー4は、本体2に対して倒伏状態(図2乃至図5に示す状態)のときには揺動体3の揺動部3aを弾性片2dの弾性力に抗して枠部2c(収納穴2b)内へ押圧して揺動体3を挾持位置に保持し、又、本体2に対して起立状態(図6に示す状態)のときには揺動体3の揺動部3aの押圧状態が解除されて揺動体3が開放位置を取れるように構成されている。
【0022】
即ち、操作レバー4が倒伏状態のときには、支持軸4cから遠い位置にある作動部4aの下面4a1 が揺動部3aの平板部3a1 の上面に当接すると共に、作動部4aの支持軸4cが軸受溝2hの上端に当接している為、揺動体3の揺動部3aが作動部4aによって弾性片2dの弾性力に抗して枠部2c(収納穴2b)内へ完全に押し込まれた状態となっている。その結果、揺動体3は、本体2に対して略平行姿勢となる挾持位置に保持されることになる(図4参照)。
【0023】
一方、操作レバー4が起立状態のときには、支持軸4cから近い位置にある作動部4aの前面4a2 が揺動部3aの平板部3a1 の上面に当接している為、作動部4aによる揺動部3aの押圧状態が解除されることになる。その結果、揺動体3は、弾性片2dの弾性力により上方へ附勢され、作動部4aの支持軸4cを支点にして挾持部3bが本体2の挾持部2aから離間する方向へ揺動し、本体2に対して傾斜姿勢となる開放位置に保持されることになる(図6参照)。このとき、揺動体3の係止部3a3 が枠部2cの後側辺に係止される為、揺動体3は開放位置に確実且つ良好に保持されることになる。
【0024】
尚、前記止め具1は、本体2の取付け穴2eにサスペンダーのバンド5やベルト5を挿通して抜け止めすることによって、サスペンダーのバンド5やベルト5へ取り付けられる。
【0025】
次に、前記サスペンダー用止め具1を用いてズボンやスカートの腰回り部分を挾持する場合について説明する。
【0026】
先ず、操作レバー4を指で摘んで倒伏位置(図3及び図4に示す位置)から起立位置(図6に示す位置)へ回動させると、支持軸4cから近い位置にある作動部4aの前面4a2 が揺動部3aの平板部3a1 の上面に当接し、作動部4aによる揺動部3aの押圧状態が解除されることになる。その結果、揺動体3は、弾性片2dの弾性力により上方へ附勢され、作動部4aの支持軸4cを支点にしてその挾持部3bが本体2の挾持部2aから離間する方向へ揺動し、本体2に対して傾斜姿勢となる開放位置に保持される。このとき、揺動体3の係止部3a3 が本体2の枠部2cの後側辺に当接して揺動体3の揺動量が規制され、揺動体3は弾性片2dの弾性力により上方へ附勢されていることとも相俟って、開放位置に確実に保持される。
【0027】
次に、本体2の挾持部2aと揺動体3の挾持部3bとの間にズボンやスカートの腰回り部分を挿入し、操作レバー4を指で摘んで起立位置から倒伏位置へ順次回動させて行く。そうすると、最初のうち操作レバー4及び揺動体3は、両方とも操作レバー4の支持軸4cを支点にして回動し、本体2の挾持部2aと揺動体3の挾持部3bとでズボンやスカートの腰回り部分を挾持することになる。
【0028】
そして、本体2及び揺動体3の両挾持部2a,3bがズボンやスカートの腰回り部分を完全に挾持すると、揺動体3の揺動部3aが回動操作されている操作レバー4の作動部4aによって弾性片2dの弾性力に抗して引き続き枠部2c(収納穴2b)内へ押し込まれて行く。このとき、揺動体3は、挾持部3bの先端側を支点にして本体2側へ回動することになる。
【0029】
揺動体3の揺動部3aが枠部2cの収納穴2bへ完全に押し込まれ、その係止部3a3 が枠部2cの後側辺に当接した時点で、揺動体3の回動が規制される。その結果、揺動体3は、本体2に対して略平行姿勢となる挾持位置を取ることになる。
【0030】
この状態で引き続き操作レバー4を揺動体3の上面側へ回動させて行くと、支持軸4cから遠い位置にある作動部4aの下面4a1 が揺動部3aの平板部3a1 の上面に当接すると共に、操作レバー4の把持部4bが揺動体3の収納溝3c内へ当接し、該操作レバー4の回動が規制される。その結果、揺動体3は、その揺動部3aが操作レバー4の作動部4aによって弾性片2dの弾性力に抗して収納穴2b内へ完全に押し込まれた状態となり、本体2に対して略平行姿勢となる挾持位置に保持されることになる。
従って、止め具1は、本体2の挾持部2aと揺動体3の挾持部3bとでズボンやスカートの腰回り部分を確実且つ強固に挾持することになる。
【0031】
このとき、止め具1の裏面側(下面側)に於いては、平板部3a1 が収納穴2b内に収納されて平板部3a1 の底面と本体2の底面とが略同一平面状になっていると共に、弾性片2dが平板部3a1 のガイド溝3fに収納された状態となっている。又、止め具1の表面側(上面側)に於いては、操作レバー4の把持部4bが揺動体3の収納溝3c内へ収納されて把持部4bの表面と揺動体3の挾持部3bの表面とが略同一平面状になっている。その結果、止め具1は、表裏面とも滑らかな平面形状を呈することになり、これをズボンやスカートの腰回り部分に装着しても、何ら違和感がなく着用に際しての感触性が良好となる。
【0032】
一方、止め具1をズボンやスカートの腰回り部分から取り外す場合には、操作レバー4を倒伏位置から起立位置へ回動させる。そうすると、支持軸4cから近い位置にある作動部4aの前面4a2 が揺動部3aの平板部3a1 の上面に当接し、作動部4aによる揺動部3aの押圧状態が解除されることになり、揺動体3は弾性片2dの弾性力により上方へ附勢されて本体2に対して傾斜姿勢となる開放位置に保持される。その結果、止め具1をズボンやスカートの腰回り部分から取り外すことができる。
【0033】
尚、操作レバー4は、把持部4bの一端が揺動体3の先端から外方へ突出した状態となっている為、操作レバー4を回動する際に操作レバー4の回動操作を極めて簡単且つ容易に行うことができる。
又、操作レバー4が止め具1の表面側に配置され、且つ操作レバー4を人体側から離れた位置で回動操作できるようになっている為、操作レバー4の回動操作も極めて行い易く、止め具1をズボンやスカートの腰回り部分へ簡単且つ容易に着脱することができる。
【0034】
【発明の効果】
上述の通り、本発明の請求項1のサスペンダー用止め具にあっては、本体と本体の上面側に配置した揺動体とでズボンやスカートの腰回り部分を挾持し、揺動体の上面側に配置した操作レバーを上下方向へ回動操作することによって、本体と揺動体の開閉を行えるようにしている為、開閉操作を行うための操作レバーが止め具の最も目立つ位置に配置された格好となっている。その結果、本発明の止め具は、冒頭で述べたようにサスペンダーのバンド等が取り付けられる作動部材を回動操作して両プレート部材の開閉を行うようにした従来の止め具に比較して、開閉の仕方が極めて判り易く、初めて取り扱う使用者でも簡単且つ容易に開閉操作することができ、取扱性に優れている。
又、止め具は、これをズボンやスカートの腰回り部分へ着脱する際には、本体の挾持部と揺動体の挾持部の間にズボンやスカートの腰回り部分を介在させた状態で、人体の一番外側に位置する操作レバーを上下方向へ回動させるようにしている為、操作レバーの回動操作も極めて行い易く、操作性にも優れている。
更に、止め具は、本体に弾性片を一体的に形成し、この弾性片により揺動体を開く方向へ附勢するようにしている為、従来の止め具のように別途にスプリングを必要とすることもなく、部品点数の削減やコスト低減を図れる。
【0035】
そのうえ、止め具は、操作レバーの一端を揺動体の挾持部の先端から外方へ突出させている為、操作レバーを摘み易くなり、操作レバーの回動操作がより行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサスペンダー用止め具の分解斜視図である。
【図2】サスペンダー用止め具が挾持位置ある状態の拡大平面図である。
【図3】サスペンダー用止め具が挾持位置ある状態の拡大側面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】サスペンダー用止め具が開放位置にある状態の拡大断面図である。
【図7】サスペンダー用止め具の本体の拡大平面図である。
【図8】サスペンダー用止め具の本体の拡大側面図である。
【図9】図7のC−C線断面図である。
【図10】サスペンダー用止め具の揺動体の拡大平面図である。
【図11】サスペンダー用止め具の揺動体の拡大底面図である。
【図12】図10のD−D線断面図である。
【図13】従来のサスペンダー用止め具1(クリップ)の分解斜視図である。
【図14】従来の止め具1が開放位置にある状態の側面図である。
【図15】従来の止め具1が閉鎖位置にある状態の側面図である。
【符号の説明】
1は止め具、2は本体、2aは挾持部、2cは枠部、2dは弾性片、3は揺動体、3aは揺動部、3bは挾持部、3cは収納溝、4は操作レバー、5はバンドやベルト。

Claims (1)

  1. 板状の挾持部(2a)挾持部(2a)の一端に連設された枠部(2c)挾持部(2a)の一端に上方へ彎曲した姿勢で連設されて枠部(2c)内で上下方向へ弾性変形し得る弾性片(2d)と枠部(2c)の両側辺に一体的に形成された一対の軸受部(2g)とを夫々備え、バンド(5)やベルト(5)へ取り付けられる合成樹脂製の本体(2)と、本体(2)の枠部(2c)内に収納されて弾性片(2d)により上方へ附勢される揺動部(3a)揺動部(3a)に連設されて本体(2)の挾持部(2a)に対向する板状の挾持部(3b)を夫々備え、本体(2)の上面側に上下方向へ揺動自在に配置されて本体(2)に対して略平行姿勢となる挾持位置と本体(2)に対して挾持部(3b)が本体(2)の挾持部(2a)から離間した傾斜姿勢となる開放位置とを取り得る揺動体(3)と、揺動体(3)の揺動部(3a)を押圧操作する作動部(4a)と作動部(4a)に連設されて揺動体(3)の挾持部(3b)の上面に対向可能な板状の把持部(4b)とを夫々備え、揺動体(3)の上面側に配置されて本体(2)の軸受部(2g)に回動自在且つ倒伏自在に取り付けられ、揺動体(3)を揺動操作すると共に、揺動体(3)を抜け止めする板状の操作レバー(4)とから成るサスペンダー用止め具(1)であって、前記操作レバー(4)は、本体(2)に対して倒伏状態のときには作動部(4a)により揺動体(3)の揺動部(3a)を弾性片(2d)の弾性力に抗して枠部(2b)内へ押圧して揺動体(3)を挾持位置に保持し、又、本体(2)に対して起立状態のときには作動部(4a)による揺動部(3a)の押圧状態が解除されて揺動体(3)が弾性片(2d)の弾性力により開放位置を取れるように構成され、更に、前記揺動体(3)の挾持部(3b)の上面に操作レバー(4)の把持部(4b)が収納される収納溝(3c)を形成すると共に、当該揺動体(3)の枠部(2c)内に収納される揺動部(3a)の平板部(3a 1 )裏面に本体(2)の弾性片(2d)が摺動自在に当接して収納されるガイド溝(3f)を形成し、そして、前記操作レバー(4)の把持部(4b)の一端を揺動体(3)の挾持部(3b)の先端から外方へ突出させたことを特徴とするサスペンダー用止め具。
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