JP3935785B2 - 便蓋開閉ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全開状態の便蓋を閉方向に途中までモータ駆動した後、便蓋を自重による回転で全閉状態とする便蓋開閉ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トイレを使用する際、便蓋が開きっ放しになっているのはあまり心地よいものではなく、衛生面でも好ましくない。また、便座にヒータが内蔵されている場合、便蓋が開きっ放しになっていると電気代が嵩んでしまう。そこで、開きっ放しにされた便蓋を自動的に閉塞させる装置として各種の便蓋開閉ユニットが提案されている。
【0003】
例えば、特開平11−76103号公報に開示されているものでは、開状態の便蓋を閉方向に途中まではモータで駆動し、その後は、自重で便蓋が閉方向に回転させるようになっている。ここで、モータから便蓋の回動軸までは歯車で機構的に接続するとともに、その伝達経路の途中位置にトルクリミッタを設け、便蓋が自重で回転し始めるまではモータを通電しそのトルクで駆動するが、便蓋が自重で回転し始める位置に至るとモータの通電を自動的に停止する。それでも、便蓋のモーメントはトルクリミッタのトルクよりも大きいため、トルクリミッタが空転するので、便蓋が自重で閉方向に回転するのに支障がない。また、トルクリミッタが空転して便蓋が急激に閉塞することを防止することを目的に、便蓋の回動軸は、オイルダンパーなどの緩衝装置に対して常時、歯車で連結され、連動している。
【0004】
また、特開平11−76105号公報に開示のものでは、便座および便蓋が急激に閉塞するのを防止する緩衝装置自体をモータで回転駆動し、便蓋が自重で回転し始める位置に至ると、緩衝装置自体の回転が機械的に規制され、モータがタイマー制御で停止するまで内蔵のフリクション機構で空転させるようになっている。このため、便蓋は、自重で閉方向に回転する際も、緩衝装置の抵抗の作用によって静かに閉状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術のうち、前者のものでは、便蓋の開閉を行うたびにトルクリミッタを空転させるため、優れた耐久性を備えた高価なトルクリミッタが必要である。また、トルクリミッタのトルクと便蓋のモーメントの大小関係が逆転する位置が自重で回転し始める傾倒開始位置となるが、トルクリミッタのトルクのばらつき、あるいは便蓋へのカバーの装着に起因するモーメントのばらつきなどに起因して、傾倒開始位置が大きくばらつくため、モータ制御が難しいという問題点がある。さらに、便蓋を手動で開ける際、モータと連結しているため、常にトルクリミッタのトルク以上の力で操作しなければならないので、操作感が悪いという問題点もある。
【0006】
また、後者の従来技術において、緩衝装置は、便座および便蓋を回転可能に支持する役目を担っているので、大きな外力を受ける。このため、緩衝装置自体を回転させるには、回転機構のガイド部分やモータとの連結部分を頑丈に構成しなければならない。また、便蓋を手動で開ける際には、前半は便蓋のモーメントが主な負荷であるが、途中からはモータに内蔵のフリクション機構を滑らして緩衝装置自体を回転させながら便蓋を開ける必要があるため、途中でトルクが急激に増大し、操作感が悪いという問題点がある。
【0007】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、簡素で安価な構成でありながら、便蓋を手動で開ける際の操作感を大幅に向上させた便蓋開閉ユニットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、便蓋を開閉するための回動軸と、該回動軸を回転駆動して全開位置にある前記便蓋を自重により閉方向に回転し始める傾倒開始位置まで回転させる駆動手段とを有する便蓋開閉ユニットにおいて、前記駆動手段は、正逆双方向に回転可能なモータと、該モータの出力軸側に連結された駆動部材と、前記回動軸側に連結された従動部材と、前記駆動部材と前記従動部材との機構的な接続を切り換える切換機構とを有し、当該切換機構は、前記モータが正回転して前記便蓋を前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転させる際には前記駆動部材に対して前記従動部材を連動させ、前記便蓋が前記傾倒開始位置まで回転した後は、前記駆動部材に対する前記従動部材の連動を解除して前記駆動部材から独立して前記従動部材を前記便蓋の自重による回転に連動させるとともに、前記モータの逆回転により前記従動部材から独立して前記駆動部材を前記便蓋が前記全開位置にあったときの初期位置まで戻すように構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明では、モータが正回転して開きっ放しになっている便蓋を閉方向に回転させる際には、モータ側に連結された駆動部材と、便蓋に対する回動軸側に連結された従動部材とが切換機構を介して機構的に接続されているので、便蓋はモータ駆動により閉方向に回転する。そして、便蓋が自重により回転可能な傾倒開始位置まで回転した後は、切換機構において、駆動部材と従動部材との機構的な接続が解除される。このため、駆動部材から独立して従動部材が便蓋の自重による回転に連動するとともに、モータの逆回転により従動部材から独立して駆動部材を便蓋が全開位置にあったときの初期位置まで復帰させることができる。従って、便蓋を手動で開ける際、便蓋の動きに従動部材は連動するが、モータの出力軸側に連結されている駆動部材は連動しないので、便蓋を手動で開ける際の力が小さくてよい。また、駆動部材と従動部材との機構的な連結およびその解除を行うだけでよいので、モータ制御が容易であり、かつ、安価に構成できる。
【0010】
本発明において、前記切換機構は、前記従動部材の一部が内側で長手方向に相対移動可能な溝が前記駆動部材に形成された構造を有し、当該溝の長手方向における一方の端縁は、前記便蓋を前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転させる際に前記駆動部材に対して前記従動部材を連動させる押圧部になっており、当該溝の前記一方の端縁から他方の端縁までの形状および長さ寸法は、前記便蓋を前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転させた後、前記従動部材が前記駆動部材から独立して移動可能、かつ、前記モータの逆回転により前記従動部材から独立して前記駆動部材が初期位置まで復帰可能な形状および長さ寸法になっている。
【0011】
本発明においては、モータとしてステッピングモータが用いられているので、便蓋がモータ駆動により閉方向に回転駆動されている途中、手動で便蓋を開けようとしたとき、ステッピングモータであれば脱調が起こる。このため、モータ駆動中に逆側へ操作されても小さな力で操作可能である。
【0012】
また、本発明は、前記便蓋が前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転するときの前記駆動部材の初期位置および終点位置を機構的に規定するストッパを有する。このように構成すると、便蓋がモータ駆動により閉方向に回転駆動されている途中、手動による開操作が行われ、モータの通電時間に対する駆動部材の位置がずれても、モータが逆転して駆動部材を初期位置に戻す動作時にストッパでイニシャライズされるので、次の動作は正常な駆動に戻る。それ故、モータに対するステップ制御やタイマー制御だけで常に同様な動作を正確に繰り返すことができる。
【0013】
本発明において、前記従動部材および前記駆動部材は、共通の回転中心軸線周りに回転可能な状態で、同心状に重ねて配置されており、前記駆動部材には、前記溝が前記回転中心軸線を中心とする円弧状に形成され、前記従動部材には、当該溝に嵌る突起が形成されており、前記押圧部が当該突起を押圧することによって前記従動部材が前記駆動部材に連動することが好ましい。
【0014】
本発明において、さらに、前記便蓋が自重により閉方向に回転しようとする力に抗する力を作用させて前記便蓋が自重で前記傾倒開始位置から前記全閉位置まで回転するときの速度を低下させる緩衝手段を有することが好ましい。このように構成すると、便蓋が自重で閉方向に回転する際に大きな音が発生せず、かつ、便蓋の破損を防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を適用した便蓋開閉ユニットを説明する。
【0016】
(全体構成)
図1は、本形態の便蓋開閉ユニットが用いられた便座ユニットの説明図である。図2は、本形態の便蓋開閉ユニットの外観を示す平面図である。図3および図4はそれぞれ、本形態の便蓋開閉ユニット内に配置されている各種部品のうち、機構部品のレイアウトを示す平面図、およびその展開図である。
【0017】
図1に示す洋式便器1は、便器本体2、水タンク3、便座ユニット4などから構成され、便座ユニット4は、概ね、便座5、便蓋6、および本体カバー7から構成されている。本体カバー7の内部には、図2に示す便蓋開閉ユニット10が内蔵されており、この便蓋開閉ユニット10では、ユニットケース30内から、便座5に連結される便座支軸11と、便蓋6に連結される回動軸20とが突き出ている。
【0018】
便蓋開閉ユニット10は、図1に実線LAで示す全開位置にある便蓋6を閉方向の途中位置、すなわち、図1に一点鎖線LBで示す傾倒開始位置までモータ駆動した後、便蓋6を自重による回転で全閉位置まで倒すためのものである。
【0019】
図3および図4に示すように、便蓋開閉ユニット10には、便座支軸11に対してオイルダンパー装置21が構成されており、利用者が便座5を便器本体2の上に被せる際、途中で手を離しても便座5が急激に倒れないようになっている。また、便蓋開閉ユニット10でも、回動軸20に対してもオイルダンパー装置22が構成されており、利用者が便蓋6を倒して便座5の上に被せる際、途中で手を離しても便蓋6が急激に倒れないようになっている。
【0020】
便蓋開閉ユニット10において、ユニットケース30内では、回動軸20の基端側にE型止め輪13によって平面形状が円形の連結車40(従動部材)が連結されている一方、ユニットケース30内には、連結車40を介して便蓋6を回転駆動するためのモータ(駆動源)として正逆双方向に回転可能なステッピングモータ60が配置されている。
【0021】
ユニットケース30は、上ケース36および下ケース37とから構成され、上ケース36の円形リブと溝状リブによってステッピングモータ60のモータケースおよび地板が固定されている。
【0022】
ステッピングモータ60の出力軸から連結車40に至る駆動力伝達経路には、ステッピングモータ60の出力軸に固着されたピニオン61、このピニオン61と噛み合う歯車を備えた第1車71、この第1車71のピニオンと噛み合う歯車を備えた第2車72、この第2車72のピニオンと噛み合う歯車を備えた第3車73、およびこの第3車73のピニオンと噛み合う扇歯車50からなる歯車列が構成され、扇歯車50と連結車40との間には、扇歯車50と連結車40との機構的な接続を切り換える切換機構80が構成されている。ここで、扇歯車50の基部に相当する円形部分は、連結車40と平面的、かつ同心状に重なっており、共通の回転中心軸線周りに回転可能である。
【0023】
本形態において、切換機構80では、扇歯車50において連結車40と対向する面に、その回転中心軸に対して同心状に円弧状の凹部からなる溝51が点対称に2つ形成されている一方、連結車40の側には、2つの溝51の各々に嵌る2つの突起41が形成されている。
【0024】
ここで、図3には、便蓋6が図1に実線LAで示す全開位置にあるときの状態を示してあり、便蓋6が全開位置にあるときは、溝51において時計周りCCW側に位置する一方の端縁511、および反時計周りCCW側に位置する他方の端縁512のうち、一方の端縁511に対して突起41が略当接する状態にある。
【0025】
また、連結車40の下端部分はカム部になっている一方、連結車40の側方位置には、カムフォロアとしてのレバー91が配置されている。レバー91は、支軸を中心に回転可能に配置されており、連結車40の外周面に形成されていカム面45に当接する接点を備えている。また、レバー91は、接点と反対側端部にコイルバネ92の一方端が連結され、このコイルバネ92の他端側は、ケースの突起41に引っ掛けられている。このため、レバー91の接点は、引っ張りバネ92に付勢されてカム面45に弾性をもって当接している。
【0026】
また、レバー91の端部には、マグネット96が固着されている一方、マグネット96に対向する位置には、回路基板99(図4を参照)に実装されたホールICからなるセンサ97が配置されている。従って、図3に示す状態から、連結車40が回転しそれに連動してレバー91が揺動すると、レバー91に固着されているマグネット96の位置が変わるので、このような動作が行われたことをセンサ97を介して検出することができる。それ故、連結車40の角度位置、すなわち、便蓋6が開いているのか閉じているのかをセンサ97によって検出することができる。ここで、カム面45は、便蓋6が全閉位置となる手前、30°の角度位置から凹んでおり、センサ97からの出力信号は、便蓋6が全閉位置となる手前、30°の角度位置で切り換わることになる。
【0027】
(切換機構の構成)
このように構成した便蓋開閉ユニット10の切換機構80において、溝51は約157°の角度範囲にわたって形成されている一方、突起41は30°の角度範囲を占めているため、溝51と突起41との間には127°の角度範囲に相当する遊びが確保されている。
【0028】
本形態では、全開位置にある便蓋6は、直立姿勢からみて後方に30°傾いた状態にあり、この状態から、便蓋6をステッピングモータ60で閉方向で60°回転駆動すると、便蓋6が前方に30°傾いた傾倒開始位置に到達し、それ以降は便蓋6を自重で全閉位置まで回転させるように設定されている。
【0029】
また、ユニットケース30の内面には、便蓋6が全開位置から傾倒開始位置まで回転するときの扇歯車50の初期位置および終点位置を機構的に規定する2つのストッパ31、32が形成されている。
【0030】
(動作)
図5(A)、(B)、(C)は、本形態の便蓋開閉ユニットの動作を示す説明図であり、それぞれ、便蓋が全開位置、傾倒開始位置、および全閉位置にあるときに対応する。
【0031】
本形態の便蓋開閉ユニット10において、便蓋6が全開位置にあるときには、図5(A)に示すように、扇歯車50に形成されている溝51の一方の端縁511近くに連結車40の突起41が位置し、かつ、レバー91の接点は、カム面45で押し退けられて、マグネット96はセンサ97に近接した位置にある。
【0032】
この状態で、便座ユニット4において誰も使用していないことを検出しているにもかかわらず、便蓋開閉ユニット10のセンサ97で便蓋6が開いた状態のまま、所定時間、放置されていることを検出した場合には、ステッピングモータ60が正方向に所定ステップ数あるいは所定の時間だけ駆動される。その結果、出力軸の回転が第1車71、第2車72、第3車73、および扇歯車50に伝達され、図5(B)に示すように、扇歯車50が反時計周りCCWの方向に60°回転する。この位置が扇歯車50の終点位置である。このような回転を行う間、扇歯車50の溝51内においてその一方の端縁511で連結車40の突起41が押圧されるので、連結車40が60°回転し、便蓋6は、30°前傾した転倒開始位置まで回転する。
【0033】
この状態からは、便蓋6は自重により全閉位置まで回転し、それに連動して、連結車40の突起41は、図5(C)に示すように、さらに反時計周りCCWの方向に60°回転する。但し、扇歯車50の溝51と突起41との間には十分な遊びが確保されているので、扇歯車50と突起41とは干渉せず、扇歯車50と連結車40のうち、連結車40のみが便蓋6に連動する。
【0034】
また、便蓋6の自重による回転によって連結車40に形成されているカム面45も反時計周りCCWの方向に回転するので、便蓋6が全閉位置となる手前、30°の角度位置でレバー91が回転してマグネット96がセンサ97から遠ざかるので、センサ97からの出力信号が切り換る。従って、センサ97からの出力された信号によって、便蓋6が閉じたことを検出できる。
【0035】
一方、便蓋6が自重により全閉位置まで回転する間にステッピングモータ60の逆方向の回転駆動によって、扇歯車50は、時計周りCWの方向に60°回転し、図5(C)に示す初期位置に復帰する。この際にも、扇歯車50の溝51と突起41との間には十分な遊びが確保されているので、扇歯車50と突起41とは干渉せず、扇歯車50と連結車40のうち、扇歯車50のみが初期位置に復帰する。
【0036】
そして、図5(C)に示す状態から、利用者が便蓋6を手動で開けると、便蓋6の回転に連動して連結車40が図5(C)に示す位置から図5(A)に示す位置まで戻るが、その間、扇歯車50と突起41とは干渉せず、ステッピングモータ60や歯車列と連結してる扇歯車50、および連結車40のうち、連結車40のみが初期位置に復帰する。
【0037】
(本形態の効果)
このように本形態の便蓋開閉ユニット10では、ステッピングモータ60によって扇歯車50、連結車40、および回動軸20を介して便蓋6を駆動し、便蓋6を全開位置から傾倒開始位置まで60°回転させると、それ以降、便蓋6は、自重により閉方向に倒れていく。その際、扇歯車50から独立して便蓋6の自重による回転に連動する。また、便蓋6を全開位置から傾倒開始位置までモータ駆動により回転させた後、モータを逆回転させると、連結車40から独立して扇歯車50を初期位置まで戻すことが可能である。さらに、利用者が便蓋6を手動で開けるとき、便蓋6の回転に連動して連結車40がもとに位置に戻るが、その際、扇歯車50と突起41とは干渉せず、ステッピングモータ60や歯車列と連結している扇歯車50を介して余計な負荷がかからない。それ故、便蓋6を手動で開けるときの力が小さくて済む。
【0038】
また、このような機構を構成するあたって、扇歯車50に形成した溝51と、連結車40に形成した突起41とを利用して、扇歯車50と連結車40との機構的な連結およびその解除を行うので、モータ制御が容易であり、かつ、安価に構成できる。
【0039】
また、本形態では、ステッピングモータ60によって便蓋6を駆動するため、便蓋6がモータ駆動により閉方向に回転駆動されている途中、手動で便蓋6を開けようとしたとき、ステッピングモータ60では脱調が起こる。このため、モータ駆動中に逆側へ操作されても小さな力で操作可能である。
【0040】
さらに、便蓋6が全開位置から傾倒開始位置まで回転するときの扇歯車50の初期位置および終点位置を機構的に規定するストッパ31、32がユニットケース30の一部として形成されている。このため、便蓋6がモータ駆動により閉方向に回転駆動されている途中、例えば、手動による開操作が行われ、モータの通電時間に対する駆動部材の位置がずれても、モータが逆転して扇歯車50を初期位置に戻す動作時にストッパ31でイニシャライズされるので、次の動作は正常な駆動に戻る。それ故、モータに対するステップ制御やタイマー制御だけで常に動作を正確に繰り返すことができる。
【0041】
(その他の実施の形態)
なお、上記形態では、軸心が共通の扇歯車50と連結車40とを用い、それらの間に切換機構80を構成したが、駆動部材と従動部材を別の軸心で構成した切換機構を採用してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、モータが正回転して開きっ放しになっている便蓋を閉方向に回転させる際には、モータ側に連結された駆動部材と、便蓋に対する回動軸側に連結された従動部材とが切換機構を介して機構的に接続されているので、便蓋はモータ駆動により閉方向に回転する。そして、便蓋が自重により回転可能な傾倒開始位置まで回転した後は、切換機構において、駆動部材と従動部材との機構的な接続が解除される。このため、駆動部材から独立して従動部材が便蓋の自重による回転に連動するとともに、モータの逆回転により従動部材から独立して駆動部材を便蓋が全開位置にあったときの初期位置まで復帰させることができる。従って、便蓋を手動で開ける際、便蓋の動きに従動部材は連動するが、モータの出力軸側に連結されている駆動部材は連動しないので、便蓋を手動で開ける際の力が小さくてよい。また、駆動部材と従動部材との機構的な連結およびその解除を行うだけでよいので、モータ制御が容易であり、かつ、安価に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された便蓋開閉ユニットを備えた便座ユニットの説明図である。
【図2】図1に示す便座ユニットに用いた便蓋開閉ユニットの外観を示す平面図である。
【図3】図2に示す便蓋開閉ユニット内に配置されている各種部品のうち、機構部品のレイアウトを示す平面図である。
【図4】図2に示す便蓋開閉ユニット内に配置されている各種部品のうち、機構部品のレイアウトを示す展開図である。
【図5】(A)、(B)、(C)は、図2に示す便蓋開閉ユニットの動作を示す説明図であり、それぞれ、便蓋が全開位置、傾倒開始位置、および全閉位置にあるときに対応する。
【符号の説明】
1 洋式便器
2 便器本体
3 水タンク
4 便座ユニット
5 便座
6 便蓋
7 本体カバー
10 便蓋開閉ユニット
11 便座支軸
20 回動軸
21、22 オイルダンパー装置
30 ケース
40 連結車(従動部材)
41 突起
45 カム面
50 扇歯車
51 溝
60 ステッピングモータ
80 切換機構
91 レバー
92 コイルバネ
96 マグネット
97 センサ
511 溝の一方の端縁
512 溝の他方の端縁
Claims (3)
- 便蓋を開閉するための回動軸と、該回動軸を回転駆動して全開位置にある前記便蓋を自重により閉方向に回転し始める傾倒開始位置まで回転させる駆動手段とを有する便蓋開閉ユニットにおいて、
前記駆動手段は、正逆双方向に回転可能なステッピングモータと、該ステッピングモータの出力軸側に連結された駆動部材と、前記回動軸側に連結された従動部材と、前記駆動部材と前記従動部材との機構的な接続を切り換える切換機構と、前記便蓋が前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転するときの前記駆動部材の初期位置および終点位置を機構的に規定するストッパを有し、
前記切換機構は、前記従動部材の一部が内側で長手方向に相対移動可能な溝が前記駆動部材に形成された構造を有し、
当該溝の長手方向における一方の端縁は、前記便蓋を前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転させる際に前記駆動部材に対して前記従動部材を連動させる押圧部になっているとともに、当該溝の前記一方の端縁から他方の端縁までの形状および長さ寸法は、前記便蓋を前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転させた後、前記従動部材が前記駆動部材から独立して移動可能、かつ、前記モータの逆回転により前記従動部材から独立して前記駆動部材が初期位置まで復帰可能な形状および長さ寸法になっており、
前記ステッピングモータが正回転して前記便蓋を前記全開位置から前記傾倒開始位置まで回転させる際には前記駆動部材に対して前記従動部材を連動させ、前記便蓋が前記傾倒開始位置まで回転した後は、前記駆動部材に対する前記従動部材の連動を解除して前記駆動部材から独立して前記従動部材を前記便蓋の自重による回転に連動させるとともに、前記ステッピングモータの逆回転により前記従動部材から独立して前記駆動部材を前記便蓋が前記全開位置にあったときの初期位置まで戻すように構成されていることを特徴とする便蓋開閉ユニット。 - 請求項1において、
前記従動部材および前記駆動部材は、共通の回転中心軸線周りに回転可能な状態で、同心状に重ねて配置されており、
前記駆動部材には、前記溝が前記回転中心軸線を中心とする円弧状に形成され、
前記従動部材には、当該溝に嵌る突起が形成されており、
前記押圧部が当該突起を押圧することによって前記従動部材が前記駆動部材に連動することを特徴とする便蓋開閉ユニット。 - 請求項1または2において、
さらに、前記便蓋が自重により閉方向に回転しようとする力に抗する力を作用させて前記便蓋が自重で前記傾倒開始位置から前記全閉位置まで回転するときの速度を低下させる緩衝手段を有することを特徴とする便蓋開閉ユニット。
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