JP3933539B2 - 配電線路の高調波制御方法とその装置。 - Google Patents

配電線路の高調波制御方法とその装置。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配電系統における高調波電圧歪みを補償するための制御方法とその装置に関するものであ。
【0002】
【従来の技術】
電力需要の増大と多様化に伴ない、配電系統の安定化の重要性が増している。これに対応するために電力系統の安定化,品質向上を目的として、配電線路に高調波抑制装置を設置し、負荷等より発生した高調波成分とは逆極性の成分を配電線路に出力することによって補償することが行われている。
【0003】
図7は、その抑制装置の概念図を示したものである。同図(a)は配電系統に対し高調波電流源Icとして作用する並列補償方式を示したもので、この方式には、抑制装置の負荷側の高調波電流Ilを検出し、これと同量の電流を配電線路に送出して高調波電流を打ち消す負荷電流検出方式と、抑制装置電源側の高調波電流Isを検出し、これを打ち消すよう補償電流を送出する電源電流検出方式、および補償部の高調波電圧Vsを検出し、これと同相の高調波電流を発生してダンピング抵抗として作用させる電圧検出方式がある。
【0004】
図7(b)は配電系統に対し高調波電圧源Vcとして作用する直列補償方式を示したもので、この補償方式には補償部の高調波電圧Vsを検出し、これと同量で逆極性の電圧を加えることで負荷側の電圧歪みを打ち消す電圧検出方式と、配電系統の高調波電流Iを検出し、これと同相の電圧を加えることでダンピング抵抗として作用させる電流検出方式とがある。
【0005】
また、図7(c)は、(a)図と(b)図とを組み合わせた直並列補償方式を示したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7で示す従来においては、何れも配電線路に発生した高調波電流又は電圧に基づいて補償するようにしている。すなわち、高調波を抑制するための制御対象とする部位は、装置が設置される箇所(自端)であり、必ずしも配電系統全体の高調波電圧歪みを確実に抑制するものではなく、しかも自端に生じる高調波全量を補償対象としているため、装置容量が大きくなっている。
【0007】
また、図7で示す各方式にはそれぞれ特徴があり、(a)図の並列補償方式は装置電源側への補償に優れ、(b)図の直列補償方式は装置負荷側の補償効果に優れているが、配電線の不特定多数の如何なる高調波源に対しても補償可能とするためには、直列補償方式又は並列補償方式の単一使用では十分な補償効果が得られないと共に、容量が大きくなる問題を有している。
【0008】
さらに、(c)図の方式の場合には、上記した問題はなくなるが、補償効果が例えば直列補償の如く一方側に片寄った場合には、他方の並列補償側に余裕が生じて有効活用ができなくなり、装置の容量効果を十分に発揮することが不可能となる。
【0009】
本発明が目的とするところは、装置容量を有効に活用できる配電線路の高調波制御方法と装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、配電系統に並列補償部と直列補償部とを備えた高調波制御装置を設置し、検出された系統の高調波電圧と無効電流とを制御回路に導入して演算し、この演算値をもとに配電系統の高調波電圧を制御するものにおいて、
前記検出された電圧,電流と、高調波制御装置の設置点から予め設定した制御目標点までの高調波電圧の特定次数に対応する線路リアクタンスとで制御目標点の電圧推定値を求め、この推定値と前もって設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較し、前記推定値が許容値を越えたときに前記検出電圧とは逆位相の電圧を発生すべく直列補償部を制御することを特徴としたものである。
【0011】
本発明の第2は、前記制御目標点の電圧推定値は、前記検出された電流値と線路リアクタンスとの乗算値に、前記検出された電圧値を加算して求めたことを特徴としたものである。
【0012】
本発明の第3は、前記検出された電圧値と、前もって設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較し、前記検出値が許容値を越えたときに特定次数の高調波電圧に対する進み無効電流を発生すべく前記並列補償部を制御することを特徴としたものである。
【0013】
本発明の第4は、前記並列補償部に対する制御指令に制限値を設け、この制限値を越えたときに前記直列補償部に制御指令値を分流させ、直列補償部の補償を増大させることを特徴としたものである。
【0014】
本発明の第5は、前記検出された電圧をもとに配電系統における電力の逆送状態を検出する逆送判定部を設け、逆送判定時に前記直列補償部の制御を停止して並列補償部のみで補償制御することを特徴としたものである。
【0015】
本発明の第6は、前記逆送判定は、直列補償部の補償開始直後の電圧歪みの変化方向を検知し、この変化方向信号の増大を判定することを特徴としたものである。
【0016】
本発明の第7は、配電系統に並列補償部と直列補償部とを備えた高調波制御装置を設置し、系統の高調波電圧と電流とを検出して制御回路に導入して演算し、この演算値をもとに配電系統の高調波電圧を制御するものにおいて、
前記検出された無効電流と高調波制御装置の設置点から予め設定した制御目標点までの高調波電圧の特定次数に対応する線路リアクタンス設定値とを乗算する乗算部と、この乗算値と前記検出された高調波電圧値とを加算して制御目標点の電圧推定値を得る第1の加算部と、この加算部よりの電圧推定値と予め設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較する第2の加算部とを前記制御回路に設け、第2の加算部よりの信号に応じて前記直列補償部を制御するよう構成したことを特徴としたものである。
【0017】
本発明の第8は、前記検出された高調波電圧と予め設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較する第3の加算部を設け、この加算部より信号に応じて前記並列補償部を制御するよう構成したことを特徴としたものである。
【0018】
本発明の第9は、前記第3の加算部の出力側に並列補償部の定格電流値に制限されたリミッタを設け、このリミッタと第3の加算部の出力信号とを比較する第4の加算部を設け、且つ、この第4の加算部の出力信号と前記第2の加算部よりの出力信号とを加算する第5の加算部を設けたことを特徴としたものである。
【0019】
本発明の第10は、前記第5の加算部と直列補償部との信号伝送路に開閉部を設けると共に、前記検出された高調波電圧より配電系統の電力逆送状態を検出する逆送判定部を設け、逆送判定時にはこの逆送判定部より開閉部に対する開路信号を出力するよう構成したことを特徴としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態を示すものである。Pは電源、SSは変電所で、この変電所SSと負荷間の所望位置に高調波制御装置1が設置される。高調波制御装置1は、並列補償部2と、この並列補償部とは直列コンデンサ4を介して接続された直列補償部3、及び制御回路10を備えている。並列補償部2は配電線路に接続された並列変圧器5とコンバータ6とを備え、直列補償部3は一次側が配電線路に直列に接続された直列変圧器7とインバータ8とを備えている。
【0021】
また、制御回路10には、計器用変圧器PTによって検出された系統電圧Vsと、計器用変流器CTによって検出された電流Iが入力され、これら入力された検出信号をもとに制御回路10は演算を実行し、直列補償部3を介して系統電圧に任意の位相をもった電圧Vcを重畳して高調波電圧を制御する。また、並列補償部2を介して任意の位相をもつ電流Icを系統に注入し、系統の高調波電流を抑制して高調波電圧を制御する。
【0022】
図2は制御回路10の回路構成図を示したものである。11(11a,11b)はdq変換部で、CT,PTによって検出された三相の電流,電圧を二相に変換する。12(12a,12b)はローパスフィルタで、各フィルタを通過した系統の高調波進み無効電流Idと高調波電圧Vsとは目標点制御部20に導入される。
【0023】
目標点制御部20は電圧歪み率が最大となる系統端末(制御目標点)の電圧歪み率を推定し、且つ、この歪み率が許容値を逸脱しないよう制御するためのもので、乗算部21と 第1,第2の加算部23,24及び拡大部22を有している。乗算部21に印加される線路リアクタンスnXl(Xlは基本波成分リアクタンス値)は、高調波抑制装置1の設置点から予め設定した制御目標点までの高調波次数nに対応する設定値である。また、第2の加算部24に印加される許容電圧Vrefは、系統端末を制御目標点と定めたときの系統の電圧歪み率の許容値が設定される。
【0024】
30は自端制御部で、この制御部はローパスフィルタ12bを通過した特定次数の高調波電圧を導入し、設定された許容電圧と加算する第3の加算部31と制御ゲイン部32を有している。第3の加算部31に印加される許容電圧Vrefは、第2の加算部24に印加された許容電圧値と同じ設定値とされる。
【0025】
40は直列補償による補正部で、リミッタ41、第4の加算部42及び制御ゲイン部43を備えている。13は第5の加算部、14はリミッタ、15は極性反転部、16(16a,16b)はdq逆変換部で、二相を三相に変換する。
17は逆送判定部で、この判定部はローパスフィルタ12bの出力信号とリミッタ14の出力信号とを入力し、直列補償部3の補償電圧に伴う高調波電圧値の変化を検出し、これが増加した場合に逆送と判断して開閉部18(常閉接点)に対してオン・オフ制御する。
【0026】
以上のように構成されたものにおいてその動作を説明する。
配電系統の電流,電圧は、計器用変流器CT及び計器用変圧器PTにより検出されてそれぞれ制御回路10のdq変換部11a,11bに入力され、dq変換された後にそれぞれローパスフィルタ12a,12bを通って目標点制御部20に出力される。目標点制御部20に入力された系統無効電流Idは、乗算部21において、高調波抑制装置1の設置点から予め設定した制御目標点までの高調波次数nに対応する線路リアクタンスnXl(Xlは基本波成分リアクタンス値)との積が演算される。
【0027】
乗算された信号は拡大部22において拡大されて△Vとなり、第1の加算部23に出力される。加算部23では、拡大された制御目標点信号△Vと自端電圧Vsとを加算して制御目標点電圧推定値V10とする。推定値V10は第2の加算部24において、予め設定されたた許容電圧Vrefとの差演算が行われ、許容電圧Vrefを超過した分は第5の加算部13に印加される。加算部13では直列補償による補正部40の信号と加算された後、リミッタ14,極性反転部15を介してdq逆変換部16aに出力されて二相三相変換され、直列補償指令値 Vcとして図示省略のインバータ8の制御部に出力される。
したがって、インバータ8の制御部は、加算部24を介して入力された差電圧に対応した電圧量を打ち消す電圧か直列変圧器7に発生するようインバータ8を制御する。
【0028】
直列補償部3による補償にもかかわらず、PT及びdq変換部11b,ローパスフィルタ12bを通って検出された高調波電圧Vsが許容電圧より高い場合には、その電圧Vsは自端制御部30の加算部31において許容電圧Vrefと比較され、その差電圧は制御ゲイン部32を介して補正部40のリミッタ41と第4の加算部42に印加される。リミッタ41を通過した信号はdq逆変換部16bに出力されて二相三相変換され、並列補償指令値Icとして図示省略のコンバータ6の制御部に出力される。コンバータは、この指令値に応じて並列変圧器5を介して配電線に無効電流Icを流し高調波電圧の低減を図る。その際、フィードバック制御により高調波電圧Vsが許容値となるように補償電流量Icを制御する。
【0029】
前述の並列補償指令値Icの制御時に、その補償指令値Icが並列補償部2の定格電流Ilimを超過する場合が生じる。その際、補正部40はリミッタ41によって並列指令値Icを定格電流Ilimに制限し、不足分を直列補償指令値Vsに振り分ける。
すなわち、第4の加算部42において、加算部31からの偏差信号とリミッタ41よりの信号との差演算をし、その偏差信号を不足分として制御ゲイン部43を介して第5の加算部13へ加算することにより振り分けている。
なお、直列補償指令値Vs側では、直列補償部3の定格電圧Vlimを超過する場合には、リミッタ14によって直列補償指令値Vsを定格に制限している。
【0030】
ところで、配電系統では自動化システムを前提として、配電線路の途中に常時投入状態となっている区分用開閉器と、常時開放状態となっている連絡用開閉器とからなる区分単位で構築されている。このように構築された配電系統では、図3実線で示すように、例えば変電所Aのように通常は決められた配電用変電所から決められた方向に電力が供給されているが、配電線路に事故が発生した場合や配電線停止工事の時には区分用開閉器と連絡用開閉器を適宜入り切りして配電系統状態を変更して停電区間の縮小に努めている。
この場合、実線で示している或る区間においては、B変電所から送電されることになり、その送電方向は通常とは逆方向となる。
なお、図3は順送時における高調波制御装置1の補償効果を示したもので目標点制御部20における推定値V10が線路の制御目標点の電圧推定値となる。
【0031】
逆送状態になると並列補償部2の補償が不足して補正部40の働きにより直列補正部3が動作する場合と、自配電線の力率が遅れた状態にあり、高調波拡大の可能性がないにもかかわらず他の配電線系統の高調波拡大の影響でこの高調波電圧を補償する場合とがある。直列補償部3は、順送時の電圧低下方向しか補償動作を行わないため、上記条件下においては直列補償部3が高調波電圧を増幅する方向に動作する惧れがある。
このような場合、補償電圧の極性を反転させればよいが、逆送時には変電所A側(並列補償側)を補償することとなり、並列補償部2は自端の電圧歪みが小さくなるので不動作となる。
【0032】
高調波制御装置1は、補償効果を考慮して電源寄りに設置されるが、逆送状態となったときには、それが末端近くに位置した状態となることが予想される。この状態では並列補償部2の補償効果が高くなるので、本発明では逆送状態となった場合、直列補償部3の動作を停止させ、並列補償部2のみの動作に切り替えて装置容量の有効利用を図りながら、配電線路の特定次数高調波電圧を許容値以下とすべく次の制御が実行される。
【0033】
まず、逆送現象は逆送判定部17で検出する。逆送判定部17には、ローパスフィルタ12bを経た高調波電圧Vsとリミッタ14の出力信号とを導入し、この判定部において直列補償指令値Vcによって制御された直列補償部3よりの補償電圧に伴う高調波電圧Vsの変化を監視している。
【0034】
図4は逆送判定シーケンスを示したもので、制御目標点の電圧歪みが低下することで順送と判定して開閉部18への制御信号は発生しない。
逆送現象となると制御目標点の電圧歪みが上昇する。この現象を捕らえて逆送と判定し、出力信号を開閉部18に発してこの開閉部を開路状態とする。したがって、高調波制御装置1としては、並列補償部2のみでの補償となる。
また、系統状態が逆送状態から通常状態に復帰した場合には直列補償動作を再開する必要がある。
【0035】
このため、逆送判定部17は図4点線で囲んだ逆送時の保護動作をおこなっている。すなわち、直列補償部による電圧より補償開始前の履歴と現在値を比較しながら、電圧発生直後の電圧歪みの大きさの変化方向を検知し、電圧歪みが増加方向のときには逆送と判断して直列補償をロックする。ロック後は一定時間毎に逆送状態が継続されているか否かの判断走査が実行され、通常状態に復帰された場合にはロックを解除して開閉部18を閉路状態に移行し、直列補償部の動作を再開させる。
【0036】
図5は逆送判定なし時における逆送時の補償効果を示し、図6は逆送判定あり時における逆送時の補償効果を示したもので、逆送判定部17を設けて切換制御を実行することによって、補償効果が向上していることが判明できる。
【0037】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、系統の電圧歪みに対しては目標点制御部において特定次数に対する許容値を定めているため、装置全体としては小容量化が可能となり、しかも、電圧歪み率が最大となる系統端末(制御目標点)の電圧歪み率を推定し、この値が許容値となるよう直列補償部が制御されることにより、設置された装置の負荷側を確実に許容値以下に制御することができる。
また、その制御目標点の電圧歪みの推定においては、検出する特定次数の電圧,電流及び装置設置点から制御目標点までの配電線インピーダンスだけでよいので整定が容易となるものである。
【0038】
また、系統端末を制御目標点とする直列補償部と、自端制御を行う並列補償部とを併設したことにより、装置設置点より電源側及び負荷側と系統全体の補償を許容値以下に制御することが可能となり、その制御時においても、補正部の働きにより並列補償部の補償容量が不足した場合には直列補償部がこれを補なうよう制御されるので、装置容量を有効に活用することができる。
更に、逆送状態が発生して高調波拡大現象となったとしても、逆送判定部によって直列補正部の動作を切り離すことにより、高調波電圧歪みの拡大方向の制御を防止し、且つ、通常状態復帰時には自動的に直列補正部による制御切り替えを可能とする等の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】本発明に使用される制御回路の構成図。
【図3】通常運用時の補償効果の説明図。
【図4】逆送判定部の動作説明図。
【図5】逆送判定なし時における逆送時補償効果説明図。
【図6】逆送判定あり時における逆送時補償効果説明図。
【図7】従来の高調波制御装置を示し、(a)は並列補償方式の概念図、(b)は直列補償方式の概念図、(c)は直並列補償方式の概念図。
【符号の説明】
1…高調波制御装置
2…並列補償部
3…直列補償部
4…直流コンデンサ
5…並列変圧器
6…コンバータ
7…直列変圧器
8…インバータ
10…制御回路
11(11a,11b)…dq変換部
12(12a,12b)…ローパスフィルタ
13…加算部
14…リミッタ
15…極性反転部
16(16a,16b)…dq逆変換部
17…逆送判定部
18…開閉部
20…目標点制御部
30…自端制御部
40…補正部

Claims (10)

  1. 配電系統に並列補償部と直列補償部とを備えた高調波制御装置を設置し、検出された系統の高調波電圧と無効電流とを制御回路に導入して演算し、この演算値をもとに配電系統の高調波電圧を制御するものにおいて、
    前記検出された電圧,電流と、高調波制御装置の設置点から予め設定した制御目標点までの高調波電圧の特定次数に対応する線路リアクタンスとで制御目標点の電圧推定値を求め、この推定値と前もって設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較し、前記推定値が許容値を越えたときに前記検出電圧とは逆位相の電圧を発生すべく直列補償部を制御することを特徴とした配電線路の高調波制御方法。
  2. 前記制御目標点の電圧推定値は、前記検出された電流値と線路リアクタンスとの乗算値に、前記検出された電圧値を加算して求めたことを特徴とした請求項1記載の配電線路の高調波制御方法。
  3. 前記検出された電圧値と、前もって設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較し、前記検出値が許容値を越えたときに特定次数の高調波電圧に対する進み無効電流を発生すべく前記並列補償部を制御することを特徴とした請求項1又は2記載の配電線路の高調波制御方法。
  4. 前記並列補償部に対する制御指令に制限値を設け、この制限値を越えたときに前記直列補償部に制御指令値を分流させ、直列補償部の補償を増大させることを特徴とした請求項1乃至3記載の配電線路の高調波制御方法。
  5. 前記検出された電圧をもとに配電系統における電力の逆送状態を検出する逆送判定部を設け、逆送判定時に前記直列補償部の制御を停止して並列補償部のみで補償制御することを特徴とした請求項1乃至4記載の配電線路の高調波制御方法。
  6. 前記逆送判定は、直列補償部の補償開始直後の電圧歪みの変化方向を検知し、この変化方向信号の増大を判定することを特徴とした請求項5記載の配電線路の高調波制御方法。
  7. 配電系統に並列補償部と直列補償部とを備えた高調波制御装置を設置し、検出された系統の高調波電圧と無効電流とを制御回路に導入して演算し、この演算値をもとに配電系統の高調波電圧を制御するものにおいて、
    前記検出された無効電流と高調波制御装置の設置点から予め設定した制御目標点までの高調波電圧の特定次数に対応する線路リアクタンス設定値とを乗算する乗算部と、この乗算値と前記検出された高調波電圧値とを加算して制御目標点の電圧推定値を得る第1の加算部と、この加算部よりの電圧推定値と予め設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較する第2の加算部とを前記制御回路に設け、第2の加算部よりの信号に応じて前記直列補償部を制御するよう構成したことを特徴とした配電線路の高調波制御装置。
  8. 前記検出された高調波電圧と予め設定された制御目標点電圧の歪み率許容値とを比較する第3の加算部を設け、この加算部より信号に応じて前記並列補償部を制御するよう構成したことを特徴とした請求項7記載の配電線路の高調波制御装置。
  9. 前記第3の加算部の出力側に並列補償部の定格電流値に制限されたリミッタを設け、このリミッタと第3の加算部の出力信号とを比較する第4の加算部を設け、且つ、この第4の加算部の出力信号と前記第2の加算部よりの出力信号とを加算する第5の加算部を設けたことを特徴とした請求項7又は8記載の配電線路の高調波制御装置。
  10. 前記第5の加算部と直列補償部との信号伝送路に開閉部を設けると共に、前記検出された高調波電圧より配電系統の電力逆送状態を検出する逆送判定部を設け、逆送判定時にはこの逆送判定部より開閉部に対する開路信号を出力するよう構成したことを特徴とした請求項7乃至9記載の配電線路の高調波制御装置。
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