JP3932337B2 - 注入材を注入する補修方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物、岩盤などに発生したひび割れなどの空洞箇所に注入材を注入して補修する補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、老朽化したトンネルや高速道路などのコンクリート構造物のひび割れが問題となっており、ひびの中にセメントや樹脂などの注入材を注入して補修している。例えば、特開平10−299251号公報には、コンクリートの亀裂、ひび割れなどの空隙部にセメントの微粒子をペースト状にしてグリースポンプにより圧入する補修方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
コンクリートや自然岩盤などの亀裂の空隙部にセメントや樹脂などの注入材を注入する際、ひび割れ、亀裂の空隙部内に存在する空気は、注入材の注入に対して大きな抵抗体となるため、注入しにくく、また、ポンプ圧力を大きくしなければならないという欠点があった。
【0004】
そこで、本発明は、コンクリートや自然岩盤などのひび割れの空隙部に注入材を容易に注入して補修することができる注入材を注入する補修方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の注入材を注入する補修方法は、ひび割れなどの空隙部が形成された補修箇所に注入材を注入して補修する方法であって、補修箇所に、注入材を注入する注入孔を形成するとともに、補修箇所内の空気を吸引する空気吸引孔を形成し、補修箇所表面をシールした後、補修箇所内部の空気を空気吸引孔から吸引して負圧にしながら、注入材を注入孔から注入することを特徴とする。
【0006】
さらに、注入材の注入前に補修箇所に形成した確認孔、調査孔あるいは空気吸引孔それぞれに内視鏡を挿入して補修箇所の内部を観察、あるいは注入材の注入後に注入箇所に形成した確認孔、調査孔あるいは空気吸引孔それぞれに内視鏡を挿入して注入箇所の注入状態を観察することにより、確実に補修が可能となる。
【0007】
また、本発明のひび割れ補修装置は、ひび割れなどの空隙部が形成された補修箇所に形成された注入孔に接続して注入材を注入する注入ホースと、補修箇所に形成された空気吸引孔に接続して補修箇所内の空気を吸引する吸引ホースを備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、コンクリート構造物の亀裂や劣化部の補修、老朽化したコンクリート吹き付け面の再生、ダムや排水配管の止水、トンネルの補修や補強、電柱の補強などに適用できる。
【0009】
注入材には、従来から使用されている速乾性モルタル、液混合ポリウレタン樹脂、液混合シリケイト樹脂などを使用することができる。
【0010】
注入パッカーは、取付孔だけでなく、調査孔、確認孔あるいは空気吸引孔にも注入パッカーを取り付けることができる。また、調査孔あるいは確認孔を真空吸引、調査、確認に利用することもできる。
【0011】
図1は本発明のひび割れ補修方法の手順を示す図で、図1を参照して手順を説明する。
【0012】
(1)コンクリート構造物、石積み、地盤などを目視、打音などにより亀裂1、空洞等の異常箇所を調査し、異常箇所の長さ、幅などをメジャー2で測定する(図1a)。
【0013】
(2)異常箇所の内部の状態を内視鏡により調査するため、内視鏡を通すための調査孔3をドリル4により穿孔する。調査孔3の径は10mm程度でよいので、調査孔3を穿孔しても調査対象物へのダメージはない(図1b)。
【0014】
(3)穿孔後、調査孔3に内視鏡5を挿入して異常箇所の内部の状態を直接観察する(図1c)。
【0015】
図2は本発明で使用する内視鏡の1例を示す斜視図である。内視鏡5には、光源5a、カメラ5bが付属しており、内部の状態を写真に記録することができ、また、テレビ画像で観察することも可能である。映像や写真などのデーターにより注入材の種類、注入量を求める。
【0016】
(4)調査終了後、異常箇所を高圧空気6を吹き付けて清掃する(図1d)。
【0017】
(5)亀裂に、注入用パッカーの取付孔7を形成するとともに、内視鏡を挿入して注入箇所の注入状態を確認するための確認孔8を異常箇所に向けて斜めに穿孔する。
【0018】
亀裂部分を速乾モルタルなどのシール材9でシールする。確認孔8、取付孔7と空気吸引孔10の間隔は亀裂の大きさ、空洞の範囲により求める。(図1e、f)。
【0019】
(6)空気を抜く空気吸引孔10を形成する(図1g)。
【0020】
(7)注入機械をセットし注入を開始する(図1h)。
【0021】
図3は本発明に使用する注入機械の一例を示す図である。注入機械は、注入ホース11と吸引ホース12を備え、注入ホース11側は移送ポンプ13を介して注入材の供給源に接続され、吸引ポンプ14により吸引される。
【0022】
注入ホース11は注入用パッカーの取付孔7に接続され、吸引ホース12は空気吸引孔10に接続され、異常箇所の内部の空気を吸引して負圧にしながら、注入ホースから注入材を注入する。
【0023】
(8)注入終了後、シール材9を撤去する(図1i)。
【0024】
(9)シール材9を撤去後、調査孔8、調査孔8あるいは空気吸引孔10それぞれに内視鏡5を挿入して、注入状態を確認する(図1j)。注入不足などの不備があれば、再度注入する。その後、調査孔を塞ぐ。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、注入箇所を吸引しながら注入材を注入するので、注入箇所に存在する空気による大きな抵抗を受けることなく注入を円滑に行うことができる。
【0026】
また、異常箇所に調査孔を形成し、この調査孔に内視鏡を挿入して、注入箇所の調査、注入後の注入状態の確認を行うので、異常箇所を確実に補修することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のひび割れ補修方法の手順を示す図である。
【図2】 本発明で使用する内視鏡の1例を示す斜視図である。
【図3】 本発明に使用する注入機械の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:亀裂 2:メジャー 3:調査孔 4:ドリル 5:内視鏡 5a:光源
5b:カメラ 6:高圧空気 7:注入用パッカーの取付孔 8:確認孔 9:シール材 10:空気吸引孔 11:注入ホース 12:吸引ホース 13:移送ポンプ
Claims (2)
- ひび割れなどの空隙部が形成された補修箇所に注入材を注入して補修する方法であって、注入材の注入前に補修箇所に形成した調査孔に内視鏡を挿入して補修箇所の内部を観察し、観察結果に基づき、注入剤の種類、注入量を求め、前記補修箇所に、注入材を注入する注入孔を形成するとともに、補修箇所とは異なる場所に、補修箇所の空洞部と連通するように、補修箇所内の空気を吸引する空気吸引孔を形成し、注入用パッカーの取付孔以外の補修箇所表面をシールした後、補修箇所内部の空気を空気吸引孔から吸引して負圧にしながら、注入材を注入孔に取り付けた注入用パッカーの取付孔から注入することを特徴とする注入材を注入する補修方法。
- 注入材の注入後に、注入箇所に形成した確認孔、調査孔あるいは空気吸引孔それぞれに内視鏡を挿入して注入箇所の注入状態を観察することを特徴とする請求項1記載のひび割れ補修方法。
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