JP6821396B2 - 構造物の耐震性能回復補修工法 - Google Patents

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本発明は、耐震補強された構造物の耐震性能回復補修工法に関する。
従来、表面に連続繊維シートを貼布した補強部材を構造物に対して所定間隔をおいて配置し、構造物と補強部材との間の間隙にグラウト材等の固化材を充填して固化させ、構造物と補強部材を一体化する構造物の耐震補強構造が提案されている。
特開2014−95221号公報
しかしながら、従来の構造物の耐震補強構造においては、固化材の固化に伴う収縮により補強部材と固化材の間に空隙が生じたり、補強部材の表面に貼布した連続繊維シートに接着不良の個所が生じたりして十分な耐震性能が得られないという問題を有していた。
本発明は、従来技術の持つ課題を解決するもので、耐震性能が低下した構造物の耐震性能を回復する補修工法を提供することを目的とする。
本発明の構造物の耐震性能回復補修工法は、前記課題を解決するために、表面に連続繊維シートを接着剤により貼布された補強部材を構造物に対して所定間隔をおいて配置し、構造物と補強部材との間隙に固化材を充填して固化させた構造物の耐震性能回復補修工法において、固化材と補強部材との間の空隙の位置を打音、摺接音、レーザーの反射の少なくとも1つの空隙検知手段で検知する工程と、連続繊維シートの表面目視、触感により連続繊維シートの接着不良個所を検知する工程と、検知された固化材と補強部材との間の空隙の位置に連続繊維シート、補強部材を貫通する充填材注入孔をドリルで形成し、充填材注入孔から充填材注入手段により充填材を注入し、充填材を固化させる工程と、検知された連続繊維シートの接着不良個所に注射針等の接着剤注入手段により接着剤を注入し連続繊維シートを補強部材表面に定着させる工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の構造物の耐震性能回復補修工法は、固化材を無収縮モルタルとすることを特徴とする。
また、本発明の構造物の耐震性能回復補修工法は、連続繊維シートを表面に貼布した補強部材の端部を補強プレートを重ねて構造物に固定部材で固定することを特徴とする。
また、本発明の構造物の耐震性能回復補修工法は、補強部材を連設して配置する場合、補強部材の連設部に重ね連続繊維シートを貼布することを特徴とする。
表面に連続繊維シートを接着剤により貼布された補強部材を構造物に対して所定間隔をおいて配置し、構造物と補強部材との間隙に固化材を充填して固化させた構造物の耐震性能回復補修工法において、固化材と補強部材との間の空隙の位置を打音、摺接音、レーザーの反射の少なくとも1つの空隙検知手段で検知する工程と、連続繊維シートの表面目視、触感により連続繊維シートの接着不良個所を検知する工程と、検知された固化材と補強部材との間の空隙の位置に連続繊維シート、補強部材を貫通する充填材注入孔をドリルで形成し、充填材注入孔から充填材注入手段により充填材を注入し、充填材を固化させる工程と、検知された連続繊維シートの接着不良個所に注射針等の接着剤注入手段により接着剤を注入し連続繊維シートを補強部材表面に定着させる工程と、を備えることで、固化材の収縮により生じる補強部材と固化材間の空隙を検知し充填することで耐震性能を回復させ、連続繊維シートの接着不良個所を検知して補修することで連続繊維シートの引張強度と地震エネルギーの減衰性能を回復することが可能となる。
固化材を無収縮モルタルとすることで、補強部材と固化材間の空隙発生率を低下させることが可能となる。
連続繊維シートを表面に貼布した補強部材の端部を補強プレートを重ねて構造物に固定部材で固定することで、連続繊維シーの端部を固定することにより連続繊維シートの耐震性能を十分に発揮させることが可能となる。
補強部材を連設して配置する場合、補強部材の連設部に補修連続繊維シートを貼布することで、連接部の耐震性能を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。
本発明の実施の形態を図により説明する。図1、図2は、構造物の耐震補強構造の一実施形態を示す図である。
図1、図2は、構造物としてのコンクリート柱1の一面側を耐震補強する実施形態を示す。コンクリート柱1に対して、所定間隔をあけてコ字形の補強部材2が配置される。補強部材2は、鋼等の金属や繊維強化樹脂等の樹脂で形成される。補強部材2の表面には連続繊維シート3が接着剤により貼布される。連続繊維シートの材料としては、カーボン繊維などの無機系繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリアレート繊維などの有機系繊維である。これらの繊維で形成される1方向及び2方向の繊維シート3の引張強度は5〜180ton/mと大きい。
連続繊維シート3が貼布された補強部材2の両端はコンクリート柱1の両側面に接するように配置される。連続繊維シート3が貼布された補強部材2の両端に補強プレート4を重ね固定ボルト5でコンクリート柱1の側面に固定する。連続繊維シート3の両端が固定ボルトを介してコンクリート柱1に固定されているので、連続繊維シート3の耐震性能が十分に発揮される。
補強部材2とコンクリート柱1の一面側とに囲まれた空間に、軸方向筋6とフープ筋7を配筋する。コンクリート柱1にあと施工アンカー8が設置され、その突出部が軸方向筋6とフープ筋7の近傍に位置させる。軸方向筋6とフープ筋7を配筋し、あと施工アンカー8の突出部を軸方向筋6とフープ筋7の近傍に位置させることで、コンクリート柱1と固化材の一体化を促進し耐震性能を向上させる。
図2に示すように、補強部材2をコンクリート柱1に沿って床9から上に向かって連設配置する場合、補強部材2の連設部に重ね連続繊維シート10を接着剤により貼布する。重ね連続繊維シート10を補強部材2の連接部に貼布することにより連接部の耐震性能が向上する。
コンクリート柱1の耐震補強対象部に補強部材の配置が終了すると、補強部材2とコンクリート柱1の一面側とに囲まれた空間に、固化材11を充填する。固化材11としては高強度の無収縮モルタルを使用する。養生期間を経て固化材が固化し、コンクリート柱1と連続繊維シート3が貼布された補強部材2とが固化材11を介して一体化され、コンクリート柱1が耐震補強される。
このように耐震補強されたコンクリート柱1は、ある要因により耐震性能が低下する事態が発生する。耐震性能が低下する一つの要因は、固化材11の固化に伴う収縮により補強部材2と固化材11の間に空隙12が発生する。固化材11として無収縮モルタルを用いても空隙率は低下するが若干の空隙12が発生する。空隙12の発生は、補強部材2と固化材11との一体化部分の一部が欠落するということで耐震性能が低下する。
そのため、連続繊維シート3が貼布された補強部材2の表面から、打音、摺接音、レーザーの反射の少なくとも1つの空隙検知手段を用いて、補強部材2と固化材11の間の空隙12の個所を検知する。
検知された空隙12の位置に、ドリルを用いて連続繊維シート3、補強部材2を貫通し空隙12に連通する充填材注入孔13を形成する。図3の示すように、充填材注入孔13に充填材注入器14を用いて充填材15を充填し固化させる。充填材としては固化後に収縮する率が小さい材料として無収縮モルタル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂を用いる。空隙12が充填され補強部材2と固化材11が一体化することで耐震性能が回復する。
補強部材2と連続繊維シート3との接着不良個所16の存在は、連続繊維シート3の耐震性能を著しく低下させる。図4は、接着不良個所16を補修する一実施形態を示す。連続繊維シート3と補強部材2との接着不良個所に注射針等の接着剤注入器17を差し込み、接着剤18を注入し、連続繊維シート3と補強部材2を定着させる。
構造物として、コンクリート柱を用いて説明したが、構造物として、コンクリート壁、コンクリート梁、コンクリート梁とコンクリート柱の交差部、鉄骨構造にも適用可能なことはいうまでもないことである。
以上のように、本発明の構造物の耐震性能回復補修工法によれば、補強部材と固化材の間の空隙の充填、連続繊維シートの接着不良個所の接着剤を注入による定着により、構造物の耐震性能を回復することが可能となる。
1:コンクリート柱、2:補強部材、3:連続繊維シート、4:補強プレート、5:固定ボルト、6:軸方向筋、7:フープ筋、8:あと施工アンカー、9:床、10:重ね連続繊維シート、11:固化材、12:空隙、13:充填材注入孔、14:充填材注入器、15:充填材、16:接着不良個所、17:接着剤注入器

Claims (4)

  1. 表面に連続繊維シートを接着剤により貼布された補強部材を構造物に対して所定間隔を
    おいて配置し、構造物と補強部材との間隔に固化剤を充填して固化させた構造物の耐震性
    能回復補修工法において、
    固化材と補強部材との間の空隙の位置を打音、摺接音、レーザーの反射の少なくとも1
    つの空隙検知手段で検知する工程と、
    連続繊維シートの表面目視、触感により連続繊維シートの接着不良個所を検知する工程
    と、
    検知された固化材と補強部材との間の空隙の位置に連続繊維シート、補強部材を貫通す
    る充填材注入孔をドリルで形成し、充填材注入孔から充填材注入手段により充填材を注入
    し、充填材を固化させる工程と、
    検知された連続繊維シートの接着不良個所に注射針等の接着剤注入手段により接着剤を
    注入し連続繊維シートを補強部材表面に定着させる工程と、
    を備えることを特徴とする構造物の耐震性能回復補修工法。
  2. 固化材を無収縮モルタルとすることを特徴とする請求項1に記載の構造物の耐震性能回
    復補修工法。
  3. 連続繊維シートを表面に貼付した補強部材の端部を補強プレートを重ねて構造物に固定部材で固定することを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の耐震性能回復補修工法。
  4. 補強部材を連接して配置する場合、補強部材の連接部に重ね連続繊維シートを貼付する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造物の耐震性能回復補修工法。
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