JP3931521B2 - 玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法及び装置 - Google Patents

玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、玉軸受を組み立てる際、保持器の装着作業に先立ち、複数個の玉を円周方向等間隔に配列(等配)する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
玉軸受を組み立てる場合、先ず図7(A)に示す様に、内輪1の外周面に設けた内輪軌道と外輪2の内周面に設けた外輪軌道との間に複数個の玉3、3を装着した後、同図(B)に示す様に、これら複数個の玉3、3を円周方向に亙って等間隔に配列する。次いで、上記外輪軌道と内輪軌道との間の円環状空間4内に円環状の保持器(図示せず)を押し込み、上記複数個の玉3、3を転動自在に保持する。
【0003】
図7(A)に示す様に、上記円環状空間4内に不等間隔に装着された複数個の玉3、3を、同図(B)に示す様に等間隔に配列する際に、これら各玉3、3の転動面を傷つけない様に、圧力流体の力を利用してこれら各玉3、3を円周方向に移動させる装置として従来から、特開平5−104361号公報、同5−104362号公報に記載された技術が知られている。図8は、このうちの特開平5−104362号公報に記載された発明の第1例を示している。圧力流体の1種である圧縮空気を供給する為のコンプレッサの吐出口に通じる円環状のマニホールド5(後述する図10参照。図8には省略。)の片面には、配列すべき玉3、3の数(図示の例では8個)の2倍の数(16本)のノズル6、6を、円周方向に関し等間隔で設け、ノズル装置7を構成している。これら各ノズル6、6に通じる空気流路の途中には、それぞれ電磁式に開閉する、図示しない弁装置を設け、やはり図示しない制御装置からの信号により各弁装置の開閉を、互いに独立して行なえる様にしている。
【0004】
上述の様に構成されるノズル装置7を使用して、図8(A)に示す様に、内輪軌道と外輪軌道との間に不等間隔で存在する玉3、3を、同図(C)に示す様に円周方向に亙り等間隔に配列する作業は、次の様に行なう。先ず、前記図7(A)に示す様に、内輪1の外周面に設けた内輪軌道と外輪2の内周面に設けた外輪軌道との間に複数個の玉3、3を組み込む。この組み込み作業は、上記内輪1と外輪2とを偏心させ、これら内輪1の外周面と外輪2の内周面との間の円環状空間4の幅を円周方向の一部で大きくした状態で行なう。従って、組み込み直後の状態では、上記複数個の玉3、3は、円周方向の一部に集中した状態で配列されている。この様な状態で、上記ノズル装置7を上記内輪1及び外輪2の軸方向に関して側方に配置し、上記内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間4(図7参照)に、前記複数本のノズル6、6を対向させる。
【0005】
次いで、図8(B)に示す様に、これら複数本のノズル6、6のうち、1本乃至複数本のノズル6、6から圧縮空気を噴出させる事により、上記複数個の玉3、3を円周方向に移動させ、同図(C)に示す様に、この複数個の玉3、3を円周方向等間隔に配列する。即ち、図9に示す様に、何れかのノズル6から何れかの玉3に向けて圧縮空気を噴出すると、ベルヌーイの定理からも明らかな通り、上記玉3の両側面に作用する圧力(静圧)は、上記ノズル6が存在し、空気の流れが速い側で低く、反対側で高くなる。従って上記玉3は、ノズル6の中心に向けて引かれる。そして、この玉3の中心がノズル6の延長上に移動した後は、このノズル6から圧縮空気の噴出を継続する限り、上記玉3は当該ノズル6に対向する部分に保持される。
【0006】
従って、前記マニホールド5に設けられた16本のノズル6、6からの圧縮空気の噴出、並びにその停止を適当に切り換える事で、前記8個の玉3、3を円周方向に亙って移動させ、1本置き、合計8本のノズル6、6に対向する位置にそれぞれ1個ずつの玉3、3を保持すれば、上記8個の玉3、3を円周方向等間隔に配置できる。
【0007】
次に、図10は、前記公報に記載された従来方法の第2例を示している。前述の第1例が、配列すべき玉3、3の数(8個)の倍の数(16本)のノズル6、6によりノズル装置7を構成していたのに対して、本例に使用するノズル装置7aの場合には、ノズル6、6の数と玉3、3の数(8)とを一致させている。代わりに、上記ノズル6、6と共にノズル装置7aを構成するマニホールド5を、図10に矢印aで示す様に、円周方向に往復回転自在としている。
【0008】
この様なノズル装置7aを使用する第2例の方法で玉3、3を円周方向に亙って等間隔に配列する場合には、1本乃至複数本のノズル6、6から圧縮空気を噴出させつつ、上記マニホールド5を円周方向に往復回転させ、各ノズル6、6に対向する部分に1個ずつの玉3、3を保持する。この際、揺動速度と揺動角度とを適当に規正する事により、1本のノズル6に2個以上の玉3、3が引き寄せられたままとならない様に(余分な玉3を振り払う様に)する。
【0009】
更に、圧力流体による複数個の玉の配列作業をより円滑に行なわせる為の方法として、特開平7−290329号公報には、図11或は図12に示す様な装置を使用する方法が記載されている。この公報に記載された従来方法の第3〜4例のうち、図11に示した装置を使用して行なう第3例の場合には、マニホールドとしての機能を備えた載置ブロック8の上面中央部に形成した位置決め凸部9に、内輪1をがたつきなく外嵌する。そして、この位置決め凸部9の周囲に設けた、玉3、3と同数のノズル6、6の上端開口から、上記内輪1の外周面と外輪2の内周面との間に存在する円環状空間4に、圧力流体である圧縮空気を噴出する。尚、本例の場合には、これら各ノズル6、6と、コンプレッサ10等の圧縮空気源に通じる給気路11との間には、特に電磁弁等は設けていない。従って、このコンプレッサ10に付属のエアタンクと上記給気路11との間に設けた図示しない電磁弁の開放時には、上記各ノズル6、6から同量の圧縮空気が同速で噴出する。
【0010】
又、上記円環状空間4の上端開口の上方に、円板状の攪乱板12を設け、この攪乱板12の傾斜した下面13を、上記円環状空間4の上端開口に対向させている。この攪乱板12は吊り下げロッド14の下端部に結合して、昇降、回転、並びに揺動を自在としている。従って、上記攪乱板12の下面13と上記内輪1及び外輪2の上端縁との距離は、円周方向に関して自由に変えられる。
【0011】
上述の様な装置を利用して、上記円環状空間4内に挿入された複数の玉3、3を円周方向に亙り等間隔に配列する作業は、次の様にして行う。先ず、前述の図7(A)に示す様に、上記円環状空間4内に複数の玉3、3が不等間隔で配列された玉軸受を、図11に示す様に、前記載置ブロック8の上面に載置する。そして、前記複数のノズル6、6から圧縮空気を噴出しつつ、上記攪乱板12を適宜方向に移動させる。
【0012】
この様に、上記複数のノズル6、6から圧縮空気を噴出しつつ、上記攪乱板12を適宜方向に移動、即ち、この攪乱板12を回転、昇降、揺動させる事により、互いに近づき合った状態のまま上記円環状空間4内に存在する、玉3、3同士の分離が図られる。例えば、図13に示す様に、隣り合う1対のノズル6、6によって合計3個の玉3、3を捕捉した場合でも、上記攪乱板12を回転、昇降、揺動させ、上記下面13の一部をこれら近接した玉3、3に近づける事により、当該1対のノズル6、6から噴出した圧力流体の流れを攪乱し、上記3個の玉3、3の分離を行なえる。そして、前述の図8〜10に示した従来方法の第1〜2例の場合と同様にして、上記複数のノズル6、6毎に、玉3、3を1個ずつ保持する。
【0013】
次に、図12に示した装置を使用して行なう、従来方法の第4例の場合には、攪乱板12の下面13に別のノズル15、15を、複数本(配列すべき玉3、3と同数でなくとも良いし、又、円周方向に亙って等間隔に配列しなくても良い。)設けている。円環状空間4内に挿入された複数の玉3、3を円周方向に亙って等間隔に配列する場合には、上記各ノズル6、6から圧縮空気を噴出させると同時に、或はこれら各ノズル6、6から圧縮空気を噴出させるのと前後して、上記各別のノズル15、15から圧縮空気を噴出させる。又、必要に応じて、上記攪乱板12を回転、昇降、揺動させる。この結果、近づき合った複数の玉3、3を分離する作業をより効率良く行える。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述の様な従来方法の場合には、図13に示す様に、3個以上の玉3、3が近接配置されていた場合に、これら各玉3、3を確実に分離し、更に等間隔に配列する為には、作業時間を長くする必要がある。従って、自動組立工程中でこれら各玉3、3を確実に等間隔に配列する為には、圧縮空気の吹き出し継続時間を長くする必要がある。この結果、玉軸受の組立作業能率が低下するだけでなく、圧縮空気の消費量が増大して、この玉軸受の組立コストが嵩む原因ともなる。これに対して、上記継続時間を短くすると、上記各玉3、3が等間隔に配列されないまま、次の保持器組み付け工程に入る可能性が高くなり、この工程でトラブルの発生頻度が高くなる為、採用できない。即ち、大量生産時には、トラブルの発生頻度が稀であっても、発生した場合には生産効率を著しく悪化させるので、この発生頻度をできる限り零に近づける必要がある。この面から、前述した従来方法には改善の余地がある。
【0015】
上述の様なトラブルの発生原因に就いて本発明者等は、次の様な事が原因であると考えた。即ち、前述した従来方法は何れも、玉軸受を構成する内輪1と外輪2とを同一の載置ブロック8上に載せていた。従って、上記各玉3、3を等間隔に配列する作業時に、上記内輪1と外輪2との位置関係は変わらない。一方、この作業を行なう為、上記玉軸受を上記載置ブロック8上に載せる際に、上記内輪1と外輪2との位置関係が微妙にずれて、これら内輪1の外周面に設けた内輪軌道と外輪2の内周面に設けた外輪軌道との間隔が、円周方向の一部で、僅かとは言え狭くなる可能性がある。そして、この様に間隔が狭くなった部分では、上記各軌道と玉3、3の転動面との当接部に作用する摩擦力が大きくなる。この結果、上述の様に軌道面同士の間隔が狭くなった部分に、図13の左下部又は右上部に示す様に、3個若しくはそれ以上の玉3、3が集中すると、これら各玉3、3同士を分離しにくくなる。
【0016】
圧力流体を利用して玉を円周方向等間隔に配置する方法としては、前述した2件の公報に記載されたもの以外にも、特開平5−104361号公報、同11−99419号公報、同11−153139号公報に記載されたものが知られている。このうちの特開平11−99419号公報に記載された方法は、前述の特開平7−290329号公報に記載されたものと同様のもので、同様の問題を有する。又、特開平5−104361号公報に記載されたものは、等配列作業時に、複数の玉に内輪の重量に基づく予圧が常に加わったままの状態となる。この為、これら各玉の転動面と内輪軌道及び外輪軌道との当接部の面圧がその分だけ高くなり、これら各玉をこれら各軌道の円周方向に分配しにくくなる。
【0017】
更に、特開平11−153139号公報に記載された方法の場合には、ノズルの下流端を二又状或はラッパ状に形成している為、このノズルの下流端から噴出する圧縮空気の動圧に基づく力に、円周方向の分力が存在する。但し、上記特開平11−153139号公報に記載された方法の場合も、ノズルの下流端の形状が円周方向に関して対称である為、近接した複数の玉とノズルとの位置関係によっては、これら複数の玉の分離が難しくなる場合がある。
本発明は、この様な事情に鑑みて、短時間で複数個の玉を確実に等間隔に配置できる方法及び装置を実現すべく発明したものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法は、何れも、前述した従来方法と同様に、内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に複数個の玉を装着した後、少なくともこの玉と同じ数のノズルを有するノズル装置を上記内輪及び外輪の側方に配置して、上記内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間の一端開口に上記各ノズルを対向させ、これら各ノズルにより流体の流れを惹起させると共に、この流体の流れを利用して上記複数個の玉を円周方向に移動させ、これら複数個の玉を円周方向等間隔に配列する。
【0019】
特に、請求項1に記載した玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法に於いては、上記内輪と上記外輪とを互いの相対変位自在に互いに独立して支持すると共に、上記各ノズルにより流体の流れを惹起させる際に、一方の軌道輪をこれら各ノズル及び他方の軌道輪に対し相対変位させて、これら各ノズルと上記複数個の玉との位置関係を変える事により、近接した状態で上記内輪軌道と外輪軌道との間に配置された複数個の玉の分離を図り、これら各玉の上記円周方向への移動を円滑に行なわせる。
【0020】
更に、請求項3に記載した玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法に於いては、上記内輪と上記外輪とを互いの相対変位自在に互いに独立して支持すると共に、前記複数のノズルとは別に、上記円周方向に対し傾斜した方向に流体の流れを惹起させる第二のノズルを、上記複数個の玉を挟む状態で上記内輪及び外輪の軸方向に関して上記複数のノズルと反対側に設け、上記各第二のノズルにより惹起される流体の流れにより、上記各玉に上記円周方向に移動しようとする力を付与して、近接した状態で上記内輪軌道と外輪軌道との間に配置された上記複数個の玉の分離を図ると共に、これら各玉の上記円周方向への移動を円滑に行なわせる。
又、本発明の玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置は、何れも、内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に装着された複数個の玉と同じ数のノズルを有し、これら内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間の一端開口にこれら各ノズルを対向させた状態で上記内輪及び外輪の側方に配置されたノズル装置を備える。
特に、請求項4に記載した玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置に於いては、上記内輪を載置した状態で回転及び昇降する内輪載置用支持ブロックと、上記外輪を載置した状態でこの内輪載置用支持ブロックと独立して回転及び昇降する外輪載置用支持ブロックとを備える。そして、これら内輪載置用支持ブロックと外輪載置用支持ブロックとの相対変位に基づいて、上記各玉を上記内輪軌道と上記外輪軌道との間で転動させ、近接した状態でこれら内輪軌道と外輪軌道との間に配置された複数個の玉の分離を図る機能を持たせている
更に、請求項6に記載した玉を等間隔に配列する装置に於いては、上記内輪と上記外輪とを互いの相対変位自在に互いに独立して支持すると共に、上記複数のノズルとは別に、円周方向に対し傾斜した方向に流体の流れを惹起させて上記各玉にこの円周方向に移動しようとする力を付与する、第二のノズルを設けている。
【0021】
【作用】
上述の様な、本発明の玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法及び装置によれば、内輪軌道と外輪軌道との間に複数の玉が、互いに近接した状態で配置されている場合でも、これら各玉同士を円周方向に関して等間隔で配列する作業を、効率良く行なえる。
先ず、本発明の何れの方法及び装置の場合、内輪と外輪とを相対的に変位させる事により、これら内輪と外輪との位置関係が変化すると同時に、複数個の玉が転動する。
更に、請求項3、6に記載した方法及び装置の場合には、この作用に加えて、第二のノズルにより惹起される圧力流体の力により、複数の玉が内輪及び外輪の円周方向に押し動かされる。
この結果、何れの方法及び装置の場合も、これら各玉の転動面と、上記内輪の外周面に設けた内輪軌道及び上記外輪の内周面に設けた外輪軌道との当接部に作用する摩擦力が低下し、上記各玉がこれら両軌道の円周方向に変位し易くなる。この為、ノズルから噴出する圧力流体の力によって、上記各玉を分離し、更に円周方向に等間隔に配列する作業を能率良く行なえる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、請求項1、4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例に使用する等配装置の場合には、玉軸受16を構成する内輪1をその上面に載置する為の内輪用載置ブロック17の周囲に、それぞれが円環状に構成されたノズル装置18と外輪用載置ブロック19とを、上記内輪用載置ブロック17の側から順番に、互いに同心に配置している。この内輪用載置ブロック17の上面中央部には位置決め凸部9aを形成して、この内輪用載置ブロック17の上面外周寄り部分に上記内輪1を、がたつきなく載置自在としている。
【0023】
又、上記内輪用載置ブロック17と、ノズル装置18と、外輪用載置ブロック19とは、互いに独立した変位を自在としている。本例の場合には、上記内輪用載置ブロック17を矢印イ、ロで示す様に昇降、回転並びに揺動自在とし、上記ノズル装置18を矢印ハで示す様に昇降自在とし、上記外輪用載置ブロック19を、矢印ニ、ホで示す様に昇降、回転並びに揺動自在としている。これら各矢印イ〜ホに示す変位は、互いに独立して行なえる様に、図示しない駆動装置を構成している。
【0024】
更に、上記ノズル装置18は、複数本のノズル6a、6aを含んで構成しており、コンプレッサ10等の圧縮空気源からこれら各ノズル6a、6aに、圧力流体である圧縮空気を送り込み自在としている。尚、これら各ノズル6a、6aの数は、前述の図8に示した従来構造の第1例と同様に、等配列すべき玉3、3の数の整数倍とするか、或は前述の図10に示した従来構造の第2例の様に、これら玉3、3と同数にする。何れにしても、上記コンプレッサ10から上記各ノズル6a、6aに通じる空気流路の途中には電磁弁を設け、これら各ノズル6a、6aの先端からの圧縮空気の噴出とその停止とを制御自在としている。尚、微妙な制御を行なう為には、上記各ノズル6a、6a毎に独立して開閉する電磁弁を設ける事が好ましいが、これらノズル6a、6aの数と玉3、3の数とを同じとする場合には、必ずしも各ノズル6a、6a毎に独立した電磁弁を設ける必要はない。言い換えれば、ノズル6a、6aの数と玉3、3の数とが同じであれば、総てのノズル6a、6aの先端からの圧縮空気の噴出とその停止とを同時に行なっても、上記各玉3、3の等配列を行なえる。
【0025】
図1に示した等配装置により、前記内輪1の外周面に設けた内輪軌道20と、前記外輪2の内周面に設けた外輪軌道21との間に装着した複数個の玉3、3を、円周方向に関して等間隔に配列する作業は、次の様にして行なう。
先ず、上記内輪1を前記内輪用載置ブロック17の上面に設けた位置決め凸部9aに外嵌して、この内輪用載置ブロック17の上面に載置すると共に、上記外輪2を前記外輪用載置ブロック19に載置する。この状態で、前記ノズル装置18を構成する上記各ノズル6a、6aの先端部(上端部)は、上記内輪1の外周面と上記外輪2の内周面との間に存在する円環状空間4の下端部に進入する。
【0026】
この状態から、上記各玉3、3を上記両軌道20、21の円周方向に関して等間隔に配列するには、上記各ノズル6a、6aから圧縮空気を連続的或は間欠的に噴出すると同時に、上記内輪用載置ブロック17と上記外輪用載置ブロック19とのうちの少なくとも一方のブロック17、19を変位させる。同時に、必要に応じて前記ノズル装置18を昇降させる。尚、これら各ブロック17、19の変位は、上記各玉3、3の転動面と上記両軌道20、21との当接部が、接触圧が高い状態のまま安定するのを防止する為に行なうもので、変位量は僅かで良く、例えば振動程度の変位でも良い。これに対して、上記ノズル装置18の変位(昇降)は、上記各玉3、3に当たる圧縮空気の状態を変化させて、これら各玉3、3を上記円周方向に動かし易くする為に行なうもので、変位量は数mm程度とする。
【0027】
又、上記各部材17〜19の変位は、上記内輪1と上記外輪2とを相対変位させるものであれば、何れかの変位のみで足りる(前述した従来方法に比べて玉3、3の円周方向への等配を確実に行なわせる事ができる)場合が殆どである。従って、少なくとも上記両ブロック17、19のうちの何れかのブロックを何れかの方向に変位させれば良い。但し、大量生産時にどの様な状態でも上記各玉3、3の等配作業を確実に行なわせる為には、上記各部材17〜19の変位を総て行なわせ、これら各玉3、3を上記円周方向に確実に移動させる事が好ましい。
【0028】
上述の様に、上記各部材17〜19を変位させて、上記内輪1と上記外輪2とを相対変位させつつ、上記ノズル装置18の各ノズル6a、6aから圧縮空気を噴出すれば、前記両軌道20、21同士の間に近接した状態で配置された各玉3、3を分離し、更に円周方向に等間隔に配列する作業を能率良く行なえる。即ち、本発明の方法によれば、上記両ブロック17、19のうちの何れかのブロックを何れかの方向に変位させて上記内輪1と外輪2とを相対的に変位させる事により、これら内輪1と外輪2との位置関係が変化すると同時に、複数個の玉3、3が転動する。
【0029】
この結果、上記各玉3、3の転動面と上記内輪1の外周面に設けた内輪軌道20と上記外輪2の内周面に設けた外輪軌道21との当接部に作用する摩擦力が低下する。即ち、前記玉軸受16を前記内輪用、外輪用両載置ブロック17、19上に載せる際に、上記内輪1と外輪2との位置関係が微妙にずれて、上記内輪軌道20と上記外輪軌道21との間隔が、円周方向の一部で狭くなり、この部分でこれら各軌道20、21と上記各玉3、3の転動面との当接部に作用する摩擦力が大きくなっても、上記何れかのブロックの変位により、この様に摩擦力が大きくなった状態が解消される。又、上記各玉3、3が上記内輪軌道20及び外輪軌道21に対し動く事で、上記当接部に作用する摩擦力が、比較的大きな静止摩擦係数に基づくものから、比較的小さな動摩擦係数に基づくものに変化する。これらにより、上記各玉3、3が上記両軌道20、21の円周方向に変位し易くなる。この結果、前述した従来方法と同様に、上記各ノズル6a、6aから噴出する圧力空気の力によって、上記各玉3、3が上記両軌道20、21の円周方向に関して等配される。本発明の特徴は、集中した玉3、3を効率良く分離する点にあり、分離された玉3、3を円周方向に関して等配する際の作用は、前述した従来方法と同様であるから、重複する説明は省略する。尚、請求項1、4に記載した発明を実施する場合に、前記ノズル装置18は、上記内輪用載置ブロック17又は上記外輪用載置ブロック19に対し一体に結合固定しても良い。要は、これら両ブロック17、19同士が相対変位できれば良い。
【0030】
次に、図2は、請求項1、2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例に使用する等配装置の場合には、内輪用載置ブロック17及び外輪用載置ブロック19の上面に載置した玉軸受16の上方に、前述の図11に示した従来方法の第3例の場合と同様に攪乱板12を設けている。この攪乱板12は、この従来方法の第3例の場合と同様に、図2の矢印ヘ方向の昇降、矢印ト方向の回転、並びに矢印チ方向の揺動変位を自在としている。
【0031】
この様な本例の場合には、上記内輪用載置ブロック17及び外輪用載置ブロック19とノズル装置18とを図2の矢印イ〜ホ方向に変位させつつ、上記攪乱板12を矢印ヘ〜チ方向に変位させた状態で、上記ノズル装置18を構成する各ノズル6a、6aから圧縮空気を噴出する。この様な本例の場合には、これら各ノズル6a、6aから噴出し、各玉3、3を移動させつつこれら各玉3、3の上方に達した、空気の流れが乱れる。そして、この空気の乱れがこれら各玉3、3をより動き易くして、これら各玉3、3の等配をより確実に行なわせる。
【0032】
本例は、攪乱板12を設けた点のみが、前述した第1例の場合と相違する。その他の点に就いては、第1例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。尚、上記玉軸受16の上方に設ける攪乱板の下面の形状は、必ずしも図示の様に、一方向に傾斜した傾斜面である必要はない。例えば複数の傾斜面を有する形状としたり、上記玉軸受16の上側のガイドを兼ねる形状としたりする事もできる。更には、攪乱板の下面を平面状とすると共に、この下面に傾斜溝を設け、この傾斜溝内に入り込んだ空気を所定方向に流して、この空気の流れを乱す事もできる。
【0033】
次に、図3は、やはり請求項1、2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例に使用する等配装置の場合には、内輪用載置ブロック17及び外輪用載置ブロック19の上面に載置した玉軸受16の上方に設けた攪乱板12の下面13に、前述の図12に示した従来方法の第4例の場合と同様に、複数本の別のノズル15、15を設けている。これら別のノズル15、15は、上記従来方法の第4例の場合と同様に、配列すべき玉3、3と同数でなくとも良いし、又、円周方向に亙って等間隔に配列しなくても良い。
【0034】
但し、上記別のノズル15、15は、その数によって機能が異なる為、次述するノズル装置18を構成する各ノズル6a、6aとの関係で、圧縮空気を噴出するタイミングを異ならせる。即ち、上記別のノズル15、15を上記玉3、3と同数等間隔に設けた場合には、上記各ノズル6a、6aとの共働により、これら各玉3、3を等配の為に位置決めする。従って、これら各ノズル6a、6aから圧縮空気を噴出するタイミングと、上記別のノズル15、15から圧縮空気を噴出するタイミングとは互いに関連付ける(噴出と停止とを同時に行なう)。これに対して、上記別のノズル15、15の数が上記玉3、3の数と異なる場合(又は、別のノズル15、15を玉3、3と同数不等間隔に設けた場合)には、これら別のノズル15、15から噴出する圧縮空気は、上記攪乱板12の下面13と共に、上記各ノズル6a、6aから噴出した圧縮空気による空気の流れを乱し、互いに近接した玉3、3を互いに離隔させるべく円周方向に動かす役目を有する。従って、上記各ノズル6a、6aから圧縮空気を噴出するタイミングと、上記別のノズル15、15から圧縮空気を噴出するタイミングとを特に関連付ける事はない(噴出と停止とは前後させて行なう)。
【0035】
この様な本例の場合には、円環状空間4内に挿入された複数の玉3、3を円周方向に亙って等間隔に配列するのに、上記玉軸受16の下方に設けたノズル装置18を構成する各ノズル6a、6aから圧縮空気を噴出させると同時に、或はこれら各ノズル6a、6aから圧縮空気を噴出させるのと前後して、上記各別のノズル15、15から圧縮空気を噴出させる。又、必要に応じて上記攪乱板12を回転、昇降、揺動させる。この結果、近づき合った複数の玉3、3を分離する作業をより効率良く行える。尚、本例を実施する場合、上記攪乱板12の下面13は、必ずしも傾斜させる必要はなく、上記玉軸受16と平行な平坦面であっても良い。その他の構成及び作用は、前述した第2例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
【0036】
次に、図4〜5は、請求項1〜6の総てに対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例に使用する等配装置の場合には、内輪用載置ブロック17及び外輪用載置ブロック19の上面に載置した玉軸受16の上方に設けた攪乱板12の下面13に第二のノズル23、23を、複数本設けている。これら各第二のノズル23、23は、上述した第3例の別のノズル15、15(図3)と異なり、上記玉軸受16の円周方向に対し傾斜している。この様な第二のノズル23、23は、配列すべき玉3、3と同じ数だけ、円周方向に亙って等間隔に配列している。上記攪乱板12は、回転、昇降並びに揺動自在としている。
【0037】
上述の様な第二のノズル23、23を含む装置により、上記玉軸受16を構成する玉3、3を等配するには、これら第二のノズル23、23とこの玉軸受16の下方に設けたノズル装置18のノズル6a、6aとから、同時に又は前後して、或は一方又は双方から間欠的に、圧縮空気を噴出する。これら各ノズル23、6aから噴出する圧縮空気のうち、第二のノズル23、23から噴出される圧縮空気の動圧に基づく力には、上記玉軸受16の円周方向の分力が含まれる。従って、上記各玉3、3の上記玉軸受16の円周方向への変位は、確実に開始させられる。しかも、上記第二のノズル23、23は、上記各玉3、3と同数だけ等ピッチで配置されているので、これら各第二のノズル23、23から上記各玉3、3に吹き付けられる圧縮空気の強さは、これら各玉3、3が等間隔で配置されていない限り、隣り合う玉3、3同士の間で異なる。従って、複数の玉3、3が近接している状態では、上記各第二のノズル23、23から噴出する圧縮空気の力により、上記各玉3、3同士が離れる。
【0038】
この様にして上記複数の玉3、3同士が離れたならば、上記各第二のノズル23、23からの圧縮空気の噴出を停止し、上記玉軸受16の下方に設けたノズル装置18のノズル6a、6aからのみ、圧縮空気を噴出する。この結果、これら各ノズル6a、6aから噴出する圧縮空気の力により、上記各玉3、3が、これら各ノズル6a、6aの直上位置に保持される。尚、本例の場合には、請求項1〜6の総てに対応する構造とすべく、互いに独立して変位自在な、内輪用載置ブロック17とノズル装置18と外輪用載置ブロック19とを設けている。従って本例の構造の場合には、上記各玉の等配作業を、より効率良く、短時間で行なえる。その他の構成及び作用は、前述した第3例の場合と同様である。
【0039】
尚、本例を実施する場合に、1個の電磁弁により総ての第二のノズル23、23への圧縮空気の供給、停止を同時に制御自在としても良いし、或は、玉3、3と同数の第二のノズル23、23毎に電磁弁を設けて、これら各第二のノズル23、23毎に独立して、圧縮空気の供給、停止を制御自在としても良い。後者の場合には、圧縮空気の噴出を行なう第二のノズル23、23を、円周方向に関して、これら第二のノズル23、23からの圧縮空気の噴出方向に順次切り替え、所望の玉3を円周方向に押し動かす事もできる。更には、円周方向に隣接する複数の第二のノズル23、23の組から圧縮空気の噴出を行なわせる状態を、円周方向に関し順次移動させて、複数個の玉を同時に円周方向に押し動かす事もできる。
【0040】
この様に、第二のノズル23、23から圧縮空気を噴出するのと同時に、或はこれら第二のノズル23、23からの圧縮空気の噴出により複数個の玉3、3同士を分離した後、前述した様に、前記ノズル装置18のノズル6a、6aから噴出する圧縮空気の力により、上記各玉3、3を、これら各ノズル6a、6aの直上位置に保持する。この様に、上記各第二のノズル23、23及び各ノズル6a、6aからの圧縮空気の噴出を関連付けて行なう事は、この圧縮空気の供給、停止を制御する為の複数の電磁弁を、シーケンスにより制御しても良い。更には、この様な圧縮空気の供給、停止の順番が常に特定の状態であれば、複数個の電磁弁に代えて、複数の給排ポートを有するロータリ弁により、上記供給、停止を制御する事もできる。
【0041】
尚、図4〜5に示した実施の形態の場合には、内輪用載置ブロック17と外輪用載置ブロック19とを設け、これら両ブロック17、19の上面に、玉軸受16を構成する内輪1と外輪2とを互いに独立して載置している。従って本例の場合には、上記各第二のノズル23、23から圧縮空気を吹き出すと同時に、上記両ブロック17、19同士を相対変位させる事で、上記各玉3、3の分離をより円滑に行なえる。但し、請求項3、6に記載した発明を実施する場合に、前述の図11〜12に示した従来方法の場合と同様に、上記玉軸受16を単一の載置ブロック8の上面に載置しても良い。一方、玉軸受16の下方に設けたノズル6a、6aを有するノズル装置18を省略しても、上記各第二のノズル23、23からの圧縮空気の噴出のみで、上記各玉3、3を円周方向に関して等配できる場合もある。但し、上記各第二のノズル23、23から噴出する圧縮空気の動圧に基づく力は、円周方向の分力を含んでいるので、上記各玉3、3の位置決めを安定して行なう事は難しい。従って、請求項3、6に記載した発明を実施する場合に、上記両ブロック17、19は必須ではないが、上記ノズル装置18は必須となる。又、前記攪乱板12の下面13は、必ずしも傾斜面とする必要はなく、上記玉軸受16と平行な平坦面であっても良い。尚、玉軸受16を単一の載置ブロック8の上面に載置して、この載置ブロック8を固定とすると同時に、前記攪乱板12を固定とする事もできる。
【0042】
次に、図6は、やはり請求項1〜6の総てに対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例に使用する等配装置の場合には、上述した第4例に使用する等配装置の構成に加えて、攪乱板12内に、玉軸受16の軸方向に圧縮空気を噴出する、玉3、3と同数のノズル15a、15aを付加した点が異なっている。玉3、3の等配を行なう際にこれら各ノズル15a、15aから噴出する圧縮空気は、前述の図12に示した従来方法の第4例の場合と同様に、玉軸受16の下方に設けたノズル6a、6aとの共働により、上記各玉3、3を等配する。本例の場合には、上記攪乱板12内に、円周方向に対して傾斜した第二のノズル23、23を設けた事に伴い、上記各玉3、3の分離を促進して、これら各玉3、3の等配を円滑に且つ確実に行なえる。尚、本例は、上記第二のノズル23、23により玉3、3の分離を確実に行なわせる点に関しては、上述した第4例の場合と同様であり、上下に設けたノズル15a、6aの共働により分離した玉3、3の等配を効率良く行なう点に関しては、前述の図12に示した従来方法の第4例の場合と同様である。尚、上記上下に設けたノズル15a、6aは玉3、3と同数であり、圧縮空気の供給、停止は、各ノズル15a、6a毎に独立して制御される。
【0043】
尚、本例の実施に使用する等配装置を構成する上記攪乱板12に組み込んだノズル15a、15aと第二のノズル23、23とは、互いに干渉しない(内部を流れる圧縮空気が互いに独立して流れる)様にする必要がある。この為には、上記攪乱板12内に、予めシャワー状に形成した配管を埋め込んだり、或はこの攪乱板12を積層構造とする。
【0044】
又、図示の各例の場合、各ノズルにより圧力流体の流れを惹起させる為に、これら各ノズルから圧縮空気を噴出する場合に就いて説明した。圧縮空気の噴出は、大きな動圧を得られて、玉を動かす為に大きな力を得られる事から好ましいが、玉を動かす為に要する力が限られたものである場合には、玉に近接したノズルの先端開口から空気を吸引し、負圧に基づいて惹起される空気の流れにより、この玉を動かす事もできる。更には、何れかのノズルから圧縮空気を噴出するのと同時に、他のノズルから空気を吸引する事もできる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法及び装置は、以上に述べた通り構成され作用する為、配列作業に伴って玉を傷めたり異物を巻き込む事がなく、性能が安定し、しかも耐久性の勝れた玉軸受を得られる。更に、複数の玉が集中した場合でも、この分離を容易に且つ確実に行なえる為、玉の配列作業の能率化により、玉軸受の生産効率の向上を図れる。これらにより、玉軸受の組立作業の自動化を安定した状態で行なえて、工場の省力化による玉軸受の製造コストの低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の第1例を示す縦断面図。
【図2】 同第2例を示す縦断面図。
【図3】 同第3例を示す縦断面図。
【図4】 同第4例を示す縦断面図。
【図5】 図4のA−A断面図。
【図6】 本発明の実施の形態の第5例を示す、図5と同様の図。
【図7】 玉軸受の組み立て途中の状態を、玉を等間隔に配置する前後で示す正面図。
【図8】 特開平5−104362号公報に記載された従来方法の第1例を、工程順に示す斜視図。
【図9】 玉がノズルに引き寄せられる状態を示す斜視図。
【図10】 上記公報に記載された方法の第2例を示す斜視図。
【図11】 特開平7−290329号公報に記載された、従来方法の第3例を示す斜視図。
【図12】 上記公報に記載された、従来方法の第4例を示す斜視図。
【図13】 玉の配列を円滑に行えなくなる状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 内輪
2 外輪
3 玉
4 円環状空間
5 マニホールド
6、6a ノズル
7、7a ノズル装置
8 載置ブロック
9、9a 位置決め凸部
10、10a コンプレッサ
11 給気路
12 攪乱板
13 下面
14 吊り下げロッド
15、15a ノズル
16 玉軸受
17 内輪用載置ブロック
18 ノズル装置
19 外輪用載置ブロック
20 内輪軌道
21 外輪軌道
23 第二のノズル

Claims (6)

  1. 内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に複数個の玉を装着した後、少なくともこの玉と同じ数のノズルを有するノズル装置を上記内輪及び外輪の側方に配置して、上記内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間の一端開口に上記各ノズルを対向させ、これら各ノズルにより流体の流れを惹起させると共に、この流体の流れを利用して上記複数個の玉を円周方向に移動させ、これら複数個の玉を円周方向等間隔に配列する、玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法に於いて、上記内輪と上記外輪とを互いの相対変位自在に互いに独立して支持すると共に、上記各ノズルにより流体の流れを惹起させる際に、一方の軌道輪をこれら各ノズル及び他方の軌道輪に対し相対変位させて、これら各ノズルと上記複数個の玉との位置関係を変える事により、近接した状態で上記内輪軌道と外輪軌道との間に配置された複数個の玉の分離を図り、これら各玉の上記円周方向への移動を円滑に行なわせる事を特徴とする玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法。
  2. 円環状空間の一端開口が下端開口であり、玉軸受の上方に、昇降、回転、並びに揺動変位を自在に設けた攪乱板により、各ノズルから噴出し、各玉を移動させつつこれら各玉の上方に達した空気の流れを乱して、これら各玉をより動き易くする、請求項1に記載した玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法。
  3. 内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に複数個の玉を装着した後、少なくともこの玉と同じ数のノズルを有するノズル装置を上記内輪及び外輪の側方に配置して、上記内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間の一端開口に上記各ノズルを対向させ、これら各ノズルにより流体の流れを惹起させると共に、この流体の流れを利用して上記複数個の玉を円周方向に移動させ、これら複数個の玉を円周方向等間隔に配列する、玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法に於いて、上記内輪と上記外輪とを互いの相対変位自在に互いに独立して支持すると共に、上記複数のノズルとは別に、上記円周方向に対し傾斜した方向に流体の流れを惹起させる第二のノズルを、上記複数個の玉を挟む状態で上記内輪及び外輪の軸方向に関して上記複数のノズルと反対側に設け、上記各第二のノズルにより惹起される流体の流れにより、上記各玉に上記円周方向に移動しようとする力を付与して、近接した状態で上記内輪軌道と外輪軌道との間に配置された上記複数個の玉の分離を図ると共に、これら各玉の上記円周方向への移動を円滑に行なわせる事を特徴とする玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する方法。
  4. 内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に装着された複数個の玉と同じ数のノズルを有し、これら内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間の一端開口にこれら各ノズルを対向させた状態で上記内輪及び外輪の側方に配置されたノズル装置を備えた、玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置に於いて、上記内輪を載置した状態で回転及び昇降する内輪載置用支持ブロックと、上記外輪を載置した状態でこの内輪載置用支持ブロックと独立して回転及び昇降する外輪載置用支持ブロックとを備え、これら内輪載置用支持ブロックと外輪載置用支持ブロックとの相対変位に基づいて、上記各玉を上記内輪軌道と上記外輪軌道との間で転動させ、近接した状態でこれら内輪軌道と外輪軌道との間に配置された複数個の玉の分離を図る機能を持たせた事を特徴とする玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置。
  5. 円環状空間の一端開口が下端開口であり、玉軸受の上方に、昇降、回転、並びに揺動変位を自在な攪乱板を設けた、請求項4に記載した玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置。
  6. 内輪の外周面に設けた内輪軌道と外輪の内周面に設けた外輪軌道との間に装着された複数個の玉と同じ数のノズルを有し、これら内輪軌道と外輪軌道との間の円環状空間の一端開口にこれら各ノズルを対向させた状態で上記内輪及び外輪の側方に配置されたノズル装置を備えた、玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置に於いて、上記内輪と上記外輪とを互いの相対変位自在に互いに独立して支持すると共に、上記複数のノズルとは別に、円周方向に対し傾斜した方向に流体の流れを惹起させて上記各玉にこの円周方向に移動しようとする力を付与する第二のノズルを設けた事を特徴とする玉軸受を構成する玉を等間隔に配列する装置
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