JP3552029B2 - 回転軸装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸内に真空引き通路、圧搾ガス通路を備えた回転軸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、小径円板等のワークを回転させながら加工する加工機、或いはワークを回転させながら洗浄する洗浄機等には、回転軸内に複数個の流体通路を備えた回転軸装置が使用されている。
【0003】
この回転軸装置には、例えばウェハ等のワークを真空引きにより吸着する真空吸着装置があり、高圧水噴出部を備えたワーク吸着部を回転軸の一端に設けると共に、回転軸内に真空引き通路と高圧水通路とを形成し、ワーク吸着部を真空引き通路を介して真空源に、高圧水噴出部を高圧水通路を介して高圧水源に夫々接続している。
【0004】
回転軸側の真空引き通路を真空源に、高圧水通路を高圧水源に夫々接続する場合、従来は回転軸のワーク吸着部と反対側の軸端に回転管継ぎ手を設けるか、又はワーク吸着部の近傍で回転軸とハウジングとの間に回転管継ぎ手を設ける構造を採用しており、何れも一対の軸受よりも回転軸の軸方向の外側に回転管継ぎ手を配置している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置では、一対の軸受よりも軸方向の外側に回転管継ぎ手を配置しているため、装置全体が回転軸の軸方向に大型化する問題がある。
【0006】
即ち、回転時に軸振れ等が生じないように回転軸を安定性良く支持するには、一対の軸受間の間隔を十分に確保する必要がある。しかし、軸受間の間隔を十分に確保すれば、その軸受よりも外側に回転管継ぎ手があるため、装置全体が回転軸の軸方向に大型化し、スペースに制約がある箇所には採用できなくなる問題がある。
【0007】
従って、敢えて装置全体の小型化を図るには、軸受間の間隔を短くすることになる。しかし、軸受間の間隔を短くすれば、回転時に軸振れが生じ易くなる等、回転軸の安定性の点で問題が生じるため、軸受を含む回転軸の支持構造に特別なものを採用する必要があり、これによって装置全体の構造が複雑化する問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に鑑み、回転軸の回転時の軸振れ等を容易に防止でき回転軸の支持の安定性を確保しながら、回転軸側とハウジング側との各真空引き通路、圧搾ガス通路を容易に連通でき、装置全体の大型化及び構造の複雑化を防止できる回転軸装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上端にワーク吸着部を、該ワーク吸着部の下側近傍に外周側へと圧搾ガスを噴出する圧搾ガス噴出部を夫々有する上下方向の回転軸と、前記回転軸を少なくとも上下一対の軸受を介して回転自在に支持するハウジングとを備え、前記ワーク吸着部に連通する第1真空引き通路と、前記圧搾ガス噴出部に連通する第1圧搾ガス通路とを前記回転軸に形成し、真空源に接続される第2真空引き通路と、圧搾ガス源に接続される第2圧搾ガス通路とを前記ハウジングに形成し、真空引きにより前記ワーク吸着部にワークを吸着した状態で前記圧搾ガス噴出部から圧搾ガスを噴出するようにした回転軸装置において、前記回転軸の中心部に上下方向の空隙を略同心状に形成し、前記回転軸内に、前記空隙を内径側の前記第1真空引き通路と外径側の前記第1圧搾ガス通路とに分離する上下方向の中空管を略同心状に内嵌し、前記一対の軸受間に、前記第1真空引き通路及び前記第2真空引き通路を連通する真空引き連通路と、前記第1圧搾ガス通路及び前記第2圧搾ガス通路を連通する圧搾ガス連通路とを上下に設け、前記真空引き連通路及び前記圧搾ガス連通路の上下両側に、前記回転軸側と前記ハウジング側との間をシールするラビリンスシールを夫々備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。図1及び図2は本発明の第1の実施形態を例示する。図1において、W は小径円板等のワークであり、1 は真空引き式のワーク吸着装置で、加工機、洗浄機等に組み込まれている。
【0011】
ワーク吸着装置1 は、上下方向に配置され且つ下端側が図外の回転用の駆動源に接続された回転軸2 と、この回転軸2 の上端側に設けられ且つワークW を真空引きにより着脱自在に吸着するワーク吸着部3 と、このワーク吸着部3 の下側近傍で回転軸2 に形成され且つ回転軸2 の外周側に圧搾空気等の圧搾ガスを噴出する圧搾ガス噴出部4 と、上下一対の転がり軸受5 を介して回転軸2 を回転自在に支持するハウジング33とを備えている。
【0012】
回転軸2 の略中心には、ワーク吸着部3 に連通する第1真空引き通路6 と、圧搾ガス噴出部4 に連通する第1圧搾ガス通路7 との2個の流体通路が同心状に設けられている。ハウジング33には、真空源に接続される第2真空引き通路8 と、圧搾ガス源に接続される第2圧搾ガス通路9 とが設けられている。また両転がり軸受5 間には、回転軸2 とハウジング33との間で両真空引き通路6,8 を連通する真空引き連通路10と、両圧搾ガス通路7,9 を連通する圧搾ガス連通路11とが設けられ、その各連通路10,11 の上下両側にラビリンスシール12が設けられている。
【0013】
回転軸2 の上端側は、ハウジング33から上方に突出しており、その上端にワーク吸着部3 が嵌合され、回転軸2 の上端側にボルト等により着脱自在に固定されている。ワーク吸着部3 は、上面側が吸着面となっており、その吸着面側の中央に略同心状に吸着凹部3aが形成されている。圧搾ガス噴出部4 は、ワーク吸着部3 の下側近傍に形成された周方向に複数個の噴出孔4aにより構成されている。なお、各噴出孔4aは、回転軸2 の周方向に等間隔をおいて設けられている。
【0014】
回転軸2 内には、その上端から上下方向の中途部に亘って略同心状の空隙13が軸方向に形成され、この空隙13に上下方向の中空管14が回転軸2 に対して略同心状に内嵌されている。そして、中空管14の内径側が第1真空引き通路6 となり、外径側が第1圧搾ガス通路7 となっている。なお、中空管14の軸方向の下端部は、回転軸2 の空隙13の下端側の管保持孔15に接着剤等のシール材を介して密封状に嵌合され、上端部は回転軸2 と中空管14との間に介在されたシール材34により密封されている。
【0015】
ハウジング33は、支持枠16から上側に突出するように、この支持枠16上に固定されている。このハウジング33には、上下の転がり軸受5 間の略中間に、径方向に貫通する第2真空引き通路8 と第2圧搾ガス通路9 とが上下方向に所定の間隔をおいて形成されている。転がり軸受5 は、例えばボール軸受等であって、外輪17と内輪18との間に多数のボール19を介在してなり、上下方向に所定の間隔をおいてハウジング33と回転軸2 との間に介在されている。
【0016】
各転がり軸受5 の内輪18は、回転軸2 の外径側に着脱自在に套嵌され、回転軸2 の大径部20の下側の段部と、回転軸2 の下端部に螺合された固定ナット21との間で上下方向に複数個の内輪用間座22a 〜22e を介して着脱自在に固定されている。なお、下側の転がり軸受5 の内輪18と固定ナット21との間には、内輪押さえ体23が介在されている。
【0017】
なお、回転軸2 の外径側は、両転がり軸受5 間に亘って上下方向の全長が略同一径であり、その外径側に各転がり軸受5 の内輪18、内輪用間座22a 〜22e 及び内輪押さえ体23が着脱自在に嵌合されている。
【0018】
各転がり軸受5 の外輪17は、ハウジング33の内径側に嵌合されており、このハウジング33の下端側の段部6aと、ハウジング33の上端に固定された外輪押さえ体24との間で上下方向に複数個の外輪用間座25a 〜25e を介して着脱自在に固定されている。外輪押さえ体24は、ハウジング33の上端にボルト等により着脱自在に固定されている。
【0019】
外輪押さえ体24の内径面と回転軸2 の大径部20の外径面との間、ハウジング33の段部6aの内径面と内輪用押さえ体23の外径面との間には微小間隙があり、夫々が非接触状態で相対回転自在に嵌合している。なお、ハウジング33の内径側は、両転がり軸受5 間に亘って上下方向の全長が略同一径であり、その内径側に各転がり軸受5 の外輪17、外輪用間座25a 〜25e 及び外輪押さえ体24が着脱自在に嵌合されている。
【0020】
内輪用間座22a 〜22e 及び外輪用間座25a 〜25e は、両転がり軸受5 間に1個又は複数個、例えば5個あり、その中間の外輪用間座25d に真空引き連通路10が、外輪用間座25b に圧搾ガス連通路11が、この各外輪用間座25b,25d の上下両側の外輪用間座25a,25c,25e にラビリンスシール12が夫々対応して設けられている。従って、各連通路10,11 及びラビリンスシール12は、その連通路10,11 の上下両側に各ラビリンスシール12が位置するように、各外輪用間座25a 〜25e に対応してその内径側に設けられている。
【0021】
各連通路10,11 は、内輪用間座22d,22b と外輪用間座25d,25b とに跨がって形成されている。各ラビリンスシール12は、両転がり軸受5 間で且つ連通路10,11 の上下両側において、回転軸2 側とハウジング33側との間をシールするためのものである。このラビリンスシール12は、図2に示すように、各外輪用間座25a,25c,25e の内径側に一体に形成された絞り壁26と、各内輪用間座22a,22c,22e の外径側のシール面27とによって構成されている。なお、中央のラビリンスシール12は、真空引き連通路10と圧搾ガス連通路11との両者に兼用されている。
【0022】
絞り壁26は、外輪用間座25a,25c,25e の上下方向に所定間隔(例えば、略等間隔)をおいて複数個設けられている。従って、外輪用間座25a,25c,25e の内径側には、絞り壁26と凹部30とが上下方向に交互に形成されている。各絞り壁26は、内径側の軸方向の寸法が小さくなる断面台形状であって、周方向に連続して環状に形成されている。
【0023】
そして、真空引き連通路10の上下両側の各絞り壁26では、この真空引き連通路10に近い側面28と、これと反対の側面29の直径方向に対する傾斜角度は、転がり軸受5 側からの大気、圧搾ガス連通路11側からの圧搾ガスが夫々進入し難くなるように、側面28に比較して側面29が小さくなっている。
【0024】
また圧搾ガス連通路11の上下両側の各絞り壁26では、この圧搾ガス連通路11に近い側面29と、これと反対の側面28の直径方向に対する傾斜角度は、転がり軸受5 側及び真空引き連通路10側へと圧搾ガスが漏れ難くなるように、側面28に比較して側面29が小さくなっている。
【0025】
従って、各外輪用間座25a 〜25e の内径側の断面形状は、真空引き連通路10側では大気等の進入を、また圧搾ガス連通路11側では圧搾ガスの漏れを夫々阻止するように、複数個の絞り壁26によって全体として略鋸歯状に構成されている。
【0026】
各絞り壁26の内端側の内径と回転軸2 側のシール面27の外径との間隙は、例えば直径で0.02〜0.05mm程度の微小間隙となっている。なお、シール面27は平滑面となっている。
【0027】
各ラビリンスシール12に対応する内輪用間座22a,22c,22e の内径側、外輪用間座25a,25c,25e の外径側には、0リング等のシール材が設けられ、これによって回転軸2 の外径側と内輪用間座22a,22c,22e の外径側、ハウジング33の内径側と外輪用間座25a,25c,25e の外径側とが夫々シールされている。
【0028】
上記構成のワーク吸着装置1 では、ワークW の加工、洗浄等の処理を行う場合には、ワーク吸着部3 に真空引きによりワークW を装着した後、ワークW に冷却液、洗浄液等を供給しながら、ワークW を回転軸2 廻りに高速回転させて所定の処理を行う。回転軸2 上のワーク吸着部3 にワークW を装着する場合、第2真空引き通路8 を制御弁等により真空源に接続すれば、吸着凹部3a内が真空源の真空引きによって負圧となるため、その上に載置されたワークW をワーク吸着部3 により吸着して固定できる。ワークW を取り外す場合には、制御弁等により真空引きを解除すれば良い。従って、ワーク吸着部3 に対するワークW の着脱を容易且つ確実に行うことができる。
【0029】
またワークW に冷却液、洗浄液等を供給する場合、ワークW の回転に伴って冷却液、洗浄液等の飛沫が飛散し、またその一部が下方に滴下する。しかし、このとき第2圧搾ガス通路9 を制御弁等を介して圧搾ガス源に接続すれば、ワーク吸着部3 の下側近傍で圧搾ガス噴出部4 から回転軸2 の周囲に圧搾ガスを噴出できるので、この圧搾ガスによってハウジング33側への冷却液、洗浄液等の飛沫の飛散又は滴下を防止できる。
【0030】
回転軸2 は上下の転がり軸受5 を介してハウジング33に回転自在に支持されており、ワークW の吸着中は、ハウジング33と回転軸2 との間の真空引き連通路10を介して、ハウジング33側の第2真空引き通路8 と回転軸2 側の第1真空引き通路6 が連通して真空引きを行い、また圧搾ガスの噴出中は、ハウジング33と回転軸2 との間のハウジング33側の圧搾ガス連通路11を介して、ハウジング33側の第2圧搾ガス通路9 から回転軸2 側の第1圧搾ガス通路7 を経て圧搾ガス噴出部4 へと圧搾ガスを供給する。
【0031】
従って、この構造では、ハウジング33側の第2真空引き通路8 と第2圧搾ガス通路9 とを一対の転がり軸受5 間に配置しているので、一対の転がり軸受5 間の間隔を十分に確保して、回転軸2 の回転時の軸振れ等を容易に防止でき、回転軸2 の支持の安定性が向上すると共に、装置全体が回転軸2 の軸方向に大型化したり、或いは回転軸2 の支持構造に特別なものを採用して構造が複雑化したりする等の問題も生じない。
【0032】
また回転軸2 内には、真空引き用と圧搾ガス用の2個の流体通路があるが、回転軸2 内に軸方向の空隙13を略同心状に形成し、この空隙13に軸方向の中空管14を嵌合して、その中空管14の内径側を第1真空引き通路6 とし、外径側を第1圧搾ガス通路7 としているので、回転軸2 内に第1真空引き通路6 と第1圧搾ガス通路7 とを容易に形成できる。
【0033】
また中空管14の内外に第1真空引き通路6 と第1圧搾ガス通路7 とが略同心状にあるため、空隙13の内径及び中空管14の内外径等によって第1真空引き通路6 と第1圧搾ガス通路7 との通路断面積を決定でき、両通路6,7 を回転軸2 内に平行に別々に設ける場合に比較して、回転軸2 の強度を確保しつつ夫々の通路断面積を容易に確保できる。
【0034】
しかも回転軸2 の空隙13が略同心状であり、その空隙13に中空管14を略同心状に嵌合しているので、回転軸2 の重心位置をその中心位置に容易に設定でき、回転軸2 の回転時の軸振れ等を容易に防止できる。特に、中空管14の内外に2つの流体通路があるため、各通路を流れる流体の比重が異なる場合にも、その流体の比重差によって回転軸2 に軸振れが発生することもない。
【0035】
真空引き連通路10及び圧搾ガス連通路11の上下両側にはラビリンスシール12があるので、このラビリンスシール12によってハウジング33側と回転軸2 側との間をシールでき、真空引き連通路10側への大気、圧搾ガスの進入を阻止でき、また圧搾ガス連通路11からの圧搾ガスの漏れを阻止できる。
【0036】
また非接触式のラビリンスシール12を採用しているため、従来の接触式シールを使用する場合に比較して、摩擦熱によるシール部分の発熱、摩耗等の問題も生じない。このため耐久性が著しく向上し、安定したシール性能を長期間に亘って継続的に維持でき、シールの点検、交換等のメンテナンスの回数を極力少なくできる。
【0037】
しかもラビリンスシール12は、上下の転がり軸受5 の外輪17間に配置された外輪用間座25a,25c,25e に絞り壁26を一体に形成して、この外輪用間座25a,25c,25e をラビリンスシール12用に兼用しているので、ラビリンスシール12用の専用の部材が不要であり、構造を簡単にできる。またラビリンスシール12の点検、交換等のメンテナンスを行う際には、その外輪用間座25a,25c,25e を着脱すれば良く、メンテナンスを容易にできる。外輪用間座25a,25c,25e は連通路10,11 用とラビリンスシール12用とに分けているため、夫々の加工も容易である。
【0038】
またラビリンスシール12は、回転軸2 の軸方向に複数個の絞り壁26を有し、その絞り壁26の内径側と回転軸2 側のシール面27の外径側との隙間を微小間隙にすると共に、真空引き連通路10の両側の各絞り壁26では、真空引き連通路10に近い側面28に比較して遠い側面29の傾斜角度を、圧搾ガス連通路11の両側の各絞り壁26では、圧搾ガス連通路11に遠い側面28に比較して近い側面29の傾斜角度を夫々軸方向に対して直角に近い角度に設定し、複数個の絞り壁26を含む断面形状を鋸歯形状にしているので、各ラビリンスシール12からの大気の進入、圧搾ガスの漏れ等を極力防止でき、十分なシール性能を確保できる。
【0039】
特に真空引き連通路10と圧搾ガス連通路11との間のラビリンスシール12を1個とし、このラビリンスシール12で真空引き連通路10と圧搾ガス連通路11との間をシールしているので、このラビリンスシール12を兼用でき、構造を簡単にできる。
【0040】
図3は本発明の第2の実施形態を例示し、ラビリンスシール12の絞り壁26の側面29を回転軸2 の直径方向に略平行、即ち回転軸2 の軸方向に対して略直角にしたものである。他の構成は図1と同様である。この場合には、この絞り壁26の側面29によって、例えば大気が進入するときの流動抵抗が更に大になり、ラビリンスシール12のシール性能が向上する利点がある。
【0041】
図4は本発明の第3の実施形態を例示し、絞り壁26の側面29を側面28と同じ方向に傾斜させたものである。この場合には、各絞り壁26自体の内径側が、回転軸2 の軸方向の外方に傾斜した状態となっている。他の構成は図1と同様である。
【0042】
この場合には、例えば外側の絞り壁26の側面28に沿って進入する大気があっても、図4に矢印で示すように、その内側の絞り壁26を通過するときに、内側の側面29と外側の側面28との間の凹部30内で一部が循環することになる。従って、外向きに傾斜する各絞り壁26を通過しない限り、大気は真空引き連通路10側に進入できないので、ラビリンスシール12のシール性能が更に向上する。
【0043】
図5は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態では、上下の転がり軸受5 間の内輪用間座22及び外輪用間座25が1個であり、この内輪用間座22及び外輪用間座25の相互間に、真空引き連通路10及び圧搾ガス連通路11と、その各連通路10,11 の両側のラビリンスシール12とを設けたものである。
【0044】
各ラビリンスシール12は、外輪用間座25の内径側に形成された軸方向に複数個の絞り壁26と、内輪用間座22の外径側に形成された軸方向に複数個の絞り壁31とを備え、その外輪用間座25側の絞り壁26と内輪用間座22側の絞り壁31とが内外に相対向して配置されている。
【0045】
このようにラビリンスシール12の絞り壁26,31 は、外輪用間座25の内径側と内輪用間座22の外径側とに設けても良い。なお、内輪用間座22及び外輪用間座25は1個に限定されず、2個以上の複数個とし、その各々を連通路10,11 用とラビリンスシール12用とに分けても良い。
【0046】
図6は本発明の第5の実施形態を例示し、食い違い式のラビリンスシール12を採用したものである。外輪用間座25a の絞り壁26が内輪用間座22の凹部32に、内輪用間座22の絞り壁31が外輪用間座25の凹部30に夫々対応している。そして、各絞り壁26,31 の軸方向の厚さは、外輪用間座25の絞り壁26が薄く、内輪用間座22の絞り壁31が厚くなっている。なお、各絞り壁26,31 の厚さは、逆でも良いし、略同じにしても良い。
【0047】
このようにラビリンスシール12には、外輪用間座25の絞り壁26と内輪用間座22の絞り壁31とを軸方向に交互に設けた食い違い式のものを採用しても良い。この場合には、外輪用間座25の絞り壁26と内輪用間座22の絞り壁31とによって、両者間の流路がジグザグの迷路状になるので、各ラビリンスシール12のシール性能が更に向上する。
【0048】
なお、内輪用間座22の絞り壁31の外径は、外輪用間座25の絞り壁26の内径よりも僅かに小径になっている。これによって外輪用間座25内に内輪用間座22を軸方向に挿入することが可能であり、組み立て、分解等を容易に行うことが可能である。
【0049】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、回転軸2 内に3個以上の流体通路を形成する場合には、中空管14を略同心状に複数個設けても良い。また各絞り壁26は、機械加工が可能である限り、先端側が軸方向の外側に屈曲する断面L字状、先端側が軸方向の両側に突出する断面T字状、或いは断面S字状等の特殊な断面形状にすることも可能である。
【0050】
各実施形態では、ハウジング33の内径側に外輪用間座25a 〜25e,25を、回転軸2 の外径側に内輪用間座22a 〜22e,22を夫々設けているが、外輪用間座25a 〜25e,25と内輪用間座22a 〜22e,22との何れか一方を省略し、その省略した側の絞り壁26,31 又はシール面27をハウジング33の内径側又は回転軸2 の外径側に一体に形成しても良い。
【0051】
更に実施形態では、加工機、洗浄機等に使用するワーク吸着装置1 を例示しているが、その用途は加工機、洗浄機等に限定されるのものではない。また実施形態のワーク吸着装置1 は縦型を例示しているが、縦型に限定されず、例えば回転軸2 は斜め方向に配置しても良い。従って、斜め傾斜式、その他の各種形式のものに採用することができる。
【0052】
転がり軸受5 にはボール軸受以外のもの、例えばローラ軸受等を使用しても良い。また転がり軸受5 は回転軸2 の軸方向に少なくとも2個あれば良く、3個以上の転がり軸受5 を介して回転軸2 を支持するようにしても良い。また転がり軸受5 以外の滑り軸受等を介して回転軸2 をハウジング33により支持するようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、軸受間の間隔を十分に確保することにより、回転軸の回転時の軸振れ等を容易に防止でき、回転軸の支持の安定性を確保しながら、回転軸側とハウジング側との各真空引き通路、圧搾ガス通路を容易に連通でき、装置全体の大型化及び構造の複雑化を防止できる。
【0054】
また回転軸の中心部に上下方向の空隙を略同心状に形成し、回転軸内に、空隙を内径側の第1真空引き通路と外径側の第1圧搾ガス通路とに分離する上下方向の中空管を略同心状に内嵌しているので、回転軸内に複数個の流体通路を容易に形成できると共に、回転軸の強度を確保しつつ各流体通路の通路断面積を容易に確保でき、しかも回転軸の回転時の軸振れ等を容易に防止できる。
【0055】
更に一対の軸受間に、第1真空引き通路及び第2真空引き通路を連通する真空引き連通路と、第1圧搾ガス通路及び第2圧搾ガス通路を連通する圧搾ガス連通路とを上下に設け、真空引き連通路及び圧搾ガス連通路の上下両側に、回転軸側とハウジング側との間をシールするラビリンスシールを夫々備えているので、回転軸側とハウジング側との各通路を連通路を介して容易に連通できると共に、各連通路の両側を確実にシールできる。
【0056】
特に非接触式のラビリンスシールを採用しているため、接触式のシールを採用する場合に比較して、構造が簡単であり、容易且つ安価に製作できると共に、シール部分での発熱、その他の問題がなく、安定したシール性能を長期間に亘って継続的に維持でき、メンテナンスが容易になる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すワーク吸着装置の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す要部の拡大断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す要部の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示す要部の断面図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示す要部の断面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
2 回転軸
3 ワーク吸着部
4 圧搾ガス噴出部
5 転がり軸受
6,8 真空引き通路
7,9 圧搾ガス通路
10 真空引き連通路
11 圧搾ガス通路
12 ラビリンスシール
13 空隙
22a 〜22e 内輪用間座
25a 〜25e 外輪用間座
26,31 絞り壁

Claims (5)

  1. 上端にワーク吸着部を、該ワーク吸着部の下側近傍に外周側へと圧搾ガスを噴出する圧搾ガス噴出部を夫々有する上下方向の回転軸と、前記回転軸を少なくとも上下一対の軸受を介して回転自在に支持するハウジングとを備え、前記ワーク吸着部に連通する第1真空引き通路と、前記圧搾ガス噴出部に連通する第1圧搾ガス通路とを前記回転軸に形成し、真空源に接続される第2真空引き通路と、圧搾ガス源に接続される第2圧搾ガス通路とを前記ハウジングに形成し、真空引きにより前記ワーク吸着部にワークを吸着した状態で前記圧搾ガス噴出部から圧搾ガスを噴出するようにした回転軸装置において、前記回転軸の中心部に上下方向の空隙を略同心状に形成し、前記回転軸内に、前記空隙を内径側の前記第1真空引き通路と外径側の前記第1圧搾ガス通路とに分離する上下方向の中空管を略同心状に内嵌し、前記一対の軸受間に、前記第1真空引き通路及び前記第2真空引き通路を連通する真空引き連通路と、前記第1圧搾ガス通路及び前記第2圧搾ガス通路を連通する圧搾ガス連通路とを上下に設け、前記真空引き連通路及び前記圧搾ガス連通路の上下両側に、前記回転軸側と前記ハウジング側との間をシールするラビリンスシールを夫々備えたことを特徴とする回転軸装置。
  2. 前記回転軸に、その上端から上下方向の中途部にわたる前記空隙と、前記空隙の下端側の管保持孔とを形成し、前記中空管の下端部を前記管保持孔に密封状に嵌合し、前記回転軸と前記中空間の上端部をシール材により密封したことを特徴とする請求項1に記載の回転軸装置。
  3. 前記両軸受間に、前記回転軸の外径側に嵌合された内輪用間座と、前記ハウジングの内径側に嵌合された外輪用間座とを上下方向に複数個設け、前記真空引き連通路、前記圧搾ガス連通路及び前記ラビリンスシールを前記内輪用間座と前記外輪用間座とに跨がって設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転軸装置。
  4. 前記ラビリンスシールは、前記内輪用間座の外径側のシール面と、前記外輪用間座の内径側の絞り壁とによって構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の回転軸装置。
  5. 前記ラビリンスシールは、前記内輪用間座の外径側の絞り壁と、前記外輪用間座の内径側の絞り壁とによって構成したことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の回転軸装置。
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