JP2009253135A - 板材用気体圧支持機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】板材について、浮上力とバランスする押付力を発生させながら、平坦に支持することである。
【解決手段】板材用の気体圧支持機構20は、対物パッド22と、筐体本体26と、これらを気密に接続する伸縮壁部24を有する筐体部21とを含み、筐体部21の内部には、中心軸32、中心軸32の中に配置される隙間量センサ36、中心軸32の周囲に軸方向に整列配置される複数の平板可動子50が収納される。対物パッド22の上面には、平板ガラス板8を浮上させるための隙間制御用気体を吹き出す気体吹出口30と、対物パッド22に押付力を与えるために、平板ガラス板8を吸引する気体吸引溝46が設けられる。筐体部21の内部において隣接する平板可動子50の間の隙間に隙間制御用気体が流れ、対物パッド22からの押付力と釣り合わせてその気体圧を制御することで隙間量を調整し対物パッド22を微小移動させる。
【選択図】図2

Description

本発明は板材用気体圧支持機構に係り、特に可撓性を有する板材を支持対象物としてこれを非接触で支持する板材用支持機構に関する。
気体アクチュエータを用いる移動機構は、他の機構に比べ、コンタミネーションが少ないほか、電磁的ノイズを発生せず、温度変化による影響、振動、騒音も少ない。そこで半導体装置等の位置決めアクチュエータの用途等のように、気体アクチュエータを用いて、応答性のよい微小移動機構を構成することが提案されている。
例えば、特許文献1には、気体軸受機構のバネ定数が高いことに着目し、気体軸受の隙間をそこに供給する気体圧の制御により変化させ、この隙間の変化を対象物の微小移動に用い、応答性の良い微小移動機構を実現する構成が示されている。ここでは、適当な押付力が与えられている可動子を移動方向に案内する案内部があり、案内部の底面である気体受壁に設けられる開口から、可動子の気体受面へ向かって制御された気体圧を有する気体が供給され、可動子が気体受壁から浮上し、押付力と釣り合いつつ隙間を形成し、この隙間量を供給気体圧によって制御することで、可動子が微小移動される。また、可動子を複数個、軸方向に配置し、隣接する可動子の間の隙間にそれぞれ制御された気体圧を供給することで、微小移動の範囲を隙間の数に応じて拡大できることも述べられている。
このように気体圧を用いて非接触式で精度よく可動子を移動させることができるので、その際に、気体圧を移動対象物との間にも供給して、非接触で対象物を精度よく移動させることも提案されている。
特開2005−268293号公報
特許文献1に開示される構成を発展させて、板厚の薄い可動子を複数個、軸方向に配置し、隣接する可動子の間の隙間にそれぞれ制御された気体圧を供給することで、全体として小型で、微小移動の移動範囲が広い気体圧微小移動機構を構成することができる。
これらの微小移動機構は、制御された気体が隙間に流れることで発生する気体軸受的な浮上力を外部から与えられる押付力と釣り合わせて、隙間量を調整するものであるので、押付力発生機構が必要である。一般的には、微小移動機構が移動対象とする対象物の自重等の負荷力をこの押付力源として利用できるので、実際には特別の押付力源を要することは少ない。
ところで、薄板の非接触搬送等で、薄板を気体圧で浮上させ支持する場合、一般的な気体軸受的な考えでも、適当な浮上量で薄板を非接触で支持することが可能である。しかしながら、適当な浮上量の管理では、板材を平坦面状態で支持または搬送することが困難なことが多い。例えば、板材が可撓性を有する場合、あるいは広い面積の薄板である場合、あるいは薄板を高速で搬送する場合等においては、板材が変形状態で支持されることがある。
特許文献1に開示される構成を発展させて、気体圧を板材との間に供給し、非接触で浮上させるとともに、可動子と板材との隙間を精度よく制御することが可能であるが、その場合に、上記のように、浮上力に釣り合わせる押付力源が必要となる。ところが、支持対象物が可撓性の板材等の場合には、自重による押付力が安定して期待できない。
本発明の目的は、可撓性を有する板材を非接触的な支持対象物として、浮上力とバランスする押付力を発生させることを可能とする板材用気体圧支持装置を提供することである。他の目的は、可撓性を有する板材を平坦状態で非接触的に支持することを可能とする板材用気体圧支持装置を提供することである。以下の手段は、これらの目的の少なくとも1つに貢献する。
本発明に係る板材用気体圧支持機構は、可撓性を有する板材を支持対象物として、支持対象物に向かい合う対物上面と、対物上面に設けられ、支持対象物を予め定められた隙間で浮上させるために、制御された気体圧を有する隙間制御用気体を支持対象物に対し吹き出す気体吹出部と、対物上面に設けられ、支持対象物を引き付けて対物上面に押付力を与えるために、支持対象物を吸引する気体吸引部と、対物上面において気体吹出部と気体吸引部との間の位置に配置され、制御気体を回収する気体排出部と、を有する対物パッドを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る板材用気体圧支持機構において、対物パッドの対物上面と反対側のパッド裏面に平行に複数整列配置される平板状可動子であって、気体が流れることができる貫通窓を有する平板可動子と、複数の平板可動子をその整列配置される整列軸方向に沿って移動可能に収容する筐体部であって、整列軸方向に伸縮可能な伸縮壁部によって対物パッドに気密構造で接続される筐体部と、対物パッドの気体吹出部と、各平板可動子の貫通窓と、複数の平板状可動子のうちでパッド裏面に向かい合う最先端側平板可動子とパッド裏面との隙間であるパッド側隙間と、隣接する平板状可動子の間の隙間である各可動子間隙間と、複数の平板状可動子のうちで筐体部の底面に向かい合う最後端側平板可動子と筐体部の底面との隙間である底面側隙間とに隙間制御用気体を供給する気体供給手段と、を備え、気体供給手段から制御された気体圧を供給し、気体吸引部からの吸引による押付力と釣り合わせつつ各隙間の間隔を調整して、対物パッドを微小変位させることが好ましい。
また、本発明に係る板材用気体圧支持機構において、筐体部は、複数の平板可動子の外周側に軸方向に沿って設けられる気体吸引流路であって、対物パッドの気体吸引部からの気体と、パッド側隙間からの気体と、各可動子間隙間からの気体と、底面側隙間からの気体とを集めて外部の吸引装置に接続される気体吸引流路を有することが好ましい。
また、本発明に係る板材用気体圧支持機構において、筐体部の伸縮可能壁部は、蛇腹状伸縮部材またはベロー状伸縮部材またはダイヤフラム状伸縮部材の中の1つで構成されることが好ましい。
また、本発明に係る板材用気体圧支持機構において、対物パッドの対物上面と、支持対象物との間の隙間量を検出する隙間量検出手段と、隙間量検出手段の検出結果に応じて隙間制御用気体の気体圧を制御する制御部と、を備えることが好ましい。
また、本発明に係る板材用気体圧支持機構において、対物パッドは、気体吹出部と対物上面との間に設けられ、隙間制御用気体圧を有する気体を整流して対物上面と支持対象物との間の隙間に流す絞り部を有することが好ましい。
また、本発明に係る板材用気体圧支持機構において、筐体は、各平板可動子の中心部をそれぞれ支持する中心支持軸であって、整列軸方向への変位剛性が径方向への変位剛性よりも小さい支持部材を介して支持する中心支持軸を有することが好ましい。
上記構成により、板材用気体圧支持機構は、可撓性を有する板材である支持対象物に向かい合う対物上面に、制御された気体圧を有する隙間制御用気体を支持対象物に対し吹き出す気体吹出部と、支持対象物を吸引して引き付け対物上面に押付力を与えるための気体吸引部と、隙間制御用気体を回収する気体排出部とを有する対物パッドを備える。これによって、可撓性を有する板材を非接触的な支持対象物として、浮上力とバランスする押付力を発生させることができる。また、この板材用気体圧支持機構を、例えば、支持対象物の面積に応じて必要個数配置することで、可撓性を有する板材を平坦状態で非接触的に支持することができる。
また、板材用気体圧支持機構において、対物パッドの対物上面と反対側のパッド裏面に平板状可動子が複数個平行に配置され、各可動子間隙間等に隙間制御用気体が供給され、気体吸引部からの吸引による押付力と釣り合わせつつ各隙間の間隔を調整して、対物パッドを微小変位させる。この構成は特許文献1に記載されるもので、気体吸引部からの吸引による押付力を用いることで、精度よく各可動子間隙間を調整でき、対物パッドを精度よく微小移動させることができる。これによって、可撓性を有する板材の高さ位置を精度よく制御できる。したがって、例えば、板材用気体圧支持機構を支持対象物の面積に応じて必要個数配置し、各板材用気体圧支持機構によって支持される板材の高さ位置を同じとする制御を行うことで、可撓性を有する板材を平坦状態で非接触的に支持することができる。
また、複数の平板可動子を収容する筐体部は、平板可動子の整列軸方向に伸縮可能な伸縮壁部によって対物パッドに気密構造で接続されるので、複数の平板可動子の微小変位にかかわらず、複数の平板可動子の間の隙間を流れる気体を効率よく回収できる。
また、板材用気体圧支持機構において、筐体部は、複数の平板可動子の外周側に軸方向に沿って設けられる気体吸引流路を有し、対物パッドの気体吸引部からの気体と、パッド側隙間からの気体と、各可動子間隙間からの気体と、底面側隙間からの気体とを集めて外部の吸引装置に導く。これにより、気体を効率よく回収できる。また、低真空で回収することで、対物パッドにさらに強い押し付け力を与えることができる。
また、板材用気体圧支持機構において、伸縮可能壁部は、蛇腹状伸縮部材またはベロー状伸縮部材またはダイヤフラム状伸縮部材の中の1つで構成されるので、実績のある構造を用いることができる。
また、板材用気体圧支持機構において、対物パッドの対物上面と、支持対象物との間の隙間量を検出し、その検出結果に応じて隙間制御用気体の気体圧を制御する。これにより、精度よく、支持対象物の高さ位置を制御できる。
また、板材用気体圧支持機構において、対物パッドは、隙間制御用気体圧を有する気体を整流して対物上面と支持対象物との間の隙間に流す絞り部を有する。これによって、滑らかで流れ乱れ等のノイズの少ない気体を供給でき、隙間量の制御の精度の向上を図ることができる。
また、板材用気体圧支持機構において、筐体は、各平板可動子の中心部をそれぞれ支持する中心支持軸であって、整列軸方向への変位剛性が径方向への変位剛性よりも小さい支持部材を介して支持する中心支持軸を有する。これによって、各平板可動子は、整列軸方向に大きな自由度を持って変位することができ、微小変位の制御性が向上する。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、面積に比較して厚さの薄い平板ガラス板を支持して搬送する例を説明するが、これは例示であって、ガラス板以外の平板、例えば、フィルム基板、薄板鋼板等の金属薄板、シリコン基板、回路基板等を支持するものとできる。また、以下で述べる寸法、材質、個数等は、説明のための例示であり、用途目的に応じて、それ以外の条件のものを用いることができる。
図1は、板材用気体圧支持搬送システム10の概略図である。ここでは、板材用気体圧支持搬送システム10の構成要素ではないが、支持搬送の対象物である平板ガラス板8が図示されている。平板ガラス板8は、液晶デバイス用の大型ガラス基板で、例えば、1m×1m以上の大きさを有する。この平板ガラス板8は面積に比較して厚さが薄く、空間に支持する場合、その自重で撓み、平坦に支持することがかなり困難な部材である。
図1の板材用気体圧支持搬送システム10は、基台12の上に、複数個の板材用の気体圧支持機構20が配置され、後述するように、これらの板材用の気体圧支持機構20は、個別の気体圧制御によって、その上の平板ガラス板8の高さ位置をそれぞれ精度よく制御できる。したがって、図1の板材用気体圧支持搬送システム10は、8個の板材用の気体圧支持機構20の各位置において、平板ガラス板8の高さ位置を同じとする制御を行うことで、平板ガラス板8を平坦に支持することができる機能を有する。なお、以下では、特に断らない限り、板材用の気体圧支持機構20を単に気体圧支持機構20と呼ぶことにする。
図2は、板材用気体圧支持搬送システム10を構成する1つの気体圧支持機構20の上面図であり、図3は、板材用気体圧支持搬送システム10を構成する1つの気体圧支持機構20と制御部60の構成を示す図である。図4、図5は、気体圧支持機構20を構成する中心軸32と、平板可動子50をそれぞれ示す図である。
気体圧支持機構20は、対物パッド22と、筐体本体26と、対物パッド22と筐体本体26とを気密に接続する伸縮壁部24とを有する筐体部21を含んで構成される。筐体部21の内部には、中心軸32、中心軸32の中に配置される隙間量センサ36、中心軸32の周囲に軸方向に整列配置される複数の平板可動子50が収納される。
対物パッド22は、支持対象物である平板ガラス板8を非接触的に支持するための平板状部材であり、その上面は、平板ガラス板8に向かい合う対物上面23である。対物上面23は、その表面を気体が滑らかに流れるように平坦面に加工される。また、対物パッド22は、その裏面側の外周部において伸縮壁部24に接続される。
かかる対物パッド22は、適当な金属材料を用いて円板状に成形したものを用いることができる。対物パッド22の表面には、適当な表面処理を行うことができる。また、対物パッド22の電位は、支持対象物である平板ガラス板8の要求特性によって設定されることが好ましい。例えば、平板ガラス板8の帯電防止をする必要があるときは、対物パッド22を接地に接続する。あるいは、平板ガラス板8に配線パターン等が設けられて、接地電位に接触することが好ましくない場合には、対物パッド22の電位をフィローティング電位とすることができる。なお、場合によっては、対物パッド22について、セラミック材料、またはプラスチック材料を用いることとしてもよい。
対物上面23の中央に設けられる気体吹出口30は、後述する制御部60の気体圧制御弁66に接続される気体吹出部で、対物上面23と平板ガラス板8との隙間に流す隙間制御用気体を供給するための開口部である。
また、対物上面23の外周側に円環状に設けられる気体吸引溝46は、減圧源47に接続される気体吸引部であり、平板ガラス板8を引き付けて、対物上面23に押付力を与えるために、平板ガラス板8を吸引するための減圧溝である。気体吸引溝46は、対物パッド22の内部に設けられる管路を通り、対物パッド22の外周部に設けられた接続口を介して外部の減圧源47に接続される。
また、対物上面23において、気体吹出口30と気体吸引溝46との間の位置に円環状に配置される気体排出溝44は、気体圧支持機構20の内部の空間49と、排気口48(図3参照)を介して排気装置45に接続される気体排出部であり、気体吹出口30から供給される隙間制御用気体を回収する排出溝である。なお、排気装置45を低真空にすることにより、空間49を低真空にすることができ、対物パッド22に十分な押付力を付加することができる。
対物パッド22の上面である対物上面23において、気体吹出口30と気体排出溝44との間には、中心から放射状に延びる浅く細い溝である複数の細溝42が設けられる。放射状に延びる細溝42は、円板の内径側で共通化してくぼみ40となっている。すなわち、対物パッド22の上面において、内径側の部分は、気体吹出口30の中心から所定の半径の部分の肉厚が薄くなってくぼみ40を形成し、そのくぼみ40が各細溝42の始発点となり、そこから所定の長さで細溝42が径方向に延びる。径方向に延びた細溝42の先端部は、そこで円周方向に両側に広がり、隣接する細溝42の円周方向の広がりとつながらない程度でその広がりを止める。くぼみ40及び細溝42の形状は表面絞りとしての一例であって、他の適当な形状を有する表面絞りであってもよい。
このようなくぼみ40及び細溝42は、対物上面23において気体吹出口30から径方向に気体が流れるときに、絞り効果を奏するように設けられる。すなわち、対物上面23と平板ガラス板8の下面と対向し、2つの面の間の隙間に気体が流れて、このくぼみ40及び細溝42を流れる気体が細溝42の終端等で平板面にあふれるときに、流路が狭くなって絞られ、いわゆる表面絞りとなる。この表面絞りの効果により、2つの面の間の流れが安定し、2つの面の間の間隔も安定する。
くぼみ40及び細溝42の深さは約10μmから約20μmとすることができる。また、対物パッド22の外形を例えば約30mmとすると、くぼみ40の径方向の幅は約1mmから6mm程度、細溝42の幅は約0.2mmから約2mm程度とすることができる。
伸縮壁部24は円環状の蛇腹状伸縮部材で、筐体本体26の外周部に底面側の接続部を有し、対物パッド22の裏面側の側面の外周部に上面側の接続部を有する。伸縮壁部24は、筐体本体26と、対物パッド22のいずれとも、気密構造で接続される。かかる伸縮壁部24としては、適当なプラスチック材料またはゴム材料の蛇腹状部材、あるいは金属薄板の蛇腹状部材を用いることができる。また、場合によって、蛇腹状伸縮部材に代えて、金属製のベロー状伸縮部材、あるいはダイヤフラム状伸縮部材を用いてもよい。あるいは、少しの気体の漏れが許容できるときには、内径の異なるスリーブを数段に渡って径方向に配置し、いわゆる竹の子型に軸方向に順次移動する構造のものを用いてもよい。
筐体本体26は、例えば、対物パッド22とほぼ同じ外径を有する部材で、その中央部には中心穴を有する円環状くぼみが設けられる。この円環状くぼみには、中心軸32が固定立設して配置される。上記のように、筐体本体26の外周部には円環状の伸縮壁部24が立設して設けられ、これによって、上部開口を有する容器状の空間が形成され、この空間に平板可動子50が収納される。
このように筐体本体26は、伸縮壁部24とともに複数の平板可動子50を収納する機能を有するが、特に、平板可動子50を中心軸32の周囲に、軸方向に沿って整列配置させる機能を有する。筐体本体26の底面には、その中心部に、制御部60の気体圧制御弁66に接続される気体供給口38(図3参照)が貫通して設けられ、底面の外周側に排気装置45に接続される排気口48(図3参照)が設けられる。
中心軸32は、筐体本体26の中心の貫通穴である気体供給口38の上面側に、気体供給口38の内径よりも大きな外径を有して形成される円環状のくぼみの中に固定立設されて配置される軸である。図4に、中心軸32の様子を示す。中心軸32は、その中央に中心貫通穴を有し、外形は六角星稜形をなし、その星陵形の谷の部分に、中心貫通穴に連通する連通穴34が複数設けられる。上記のように、中心軸32は、気体供給口38の上面側の円環状くぼみに固定立設されて配置されるので、中心軸32の中心貫通穴は気体供給口38に連通している。したがって、中心軸32の側面に設けられる連通穴34は、気体供給口38に連通し、制御部60の気体圧制御弁66から供給される隙間制御用気体が吹き出すことができる。そして吹き出した気体は、径方向には各平板可動子50に向かって流れ、また、軸方向には星陵形の谷間から上方に向かって気体吹出口30に向かって流れる。
中心軸32の中心貫通穴の中に配置される隙間量センサ36は、対物パッド22の対物上面23と、非接触支持対象物である平板ガラス板8との間の隙間を検出する隙間量検出手段である。なお、隙間量センサ36の外形は中心貫通穴の内径よりも小さく、気体供給口38から供給される気体は十分に気体吹出口30、連通穴34に流れることができる。隙間量センサ36の検出データは、適当な通信線で制御部60に伝達される。かかる隙間量センサ36としては、静電容量型センサ、磁気センサ、光学式センサ等を用いることができる。
再び図3に戻り、中心軸32の周りに配置される複数の平板可動子50は、筐体部21の筐体本体26に対し、対物パッド22を移動させるための微小変位を発生する機能を有する。平板可動子50の様子を図5に示す。
平板可動子50は、円板の中央部に同心円の開口部52を有するドーナツ型の部材である。平板可動子50には、対物上面23に関連して説明したものと同様なるくぼみと細溝とが設けられる。すなわち、平板可動子50の平板面の一方の面に、中心から放射状に延びる浅く細い溝である複数の細溝56が設けられる。放射状に延びる細溝56は、円板の内径側で共通化してくぼみ54となっている。すなわち、平板可動子50の内径側の部分は、中心から所定の半径の部分の肉厚が薄くなってくぼみ54を形成し、そのくぼみ54が各細溝56の始発点となり、そこから所定の長さで細溝56が径方向に延びる。径方向に延びた細溝56の先端部は、そこで円周方向に両側に広がり、隣接する細溝56の円周方向の広がりとつながらない程度でその広がりを止める。くぼみ54及び細溝56の形状は表面絞りとしての一例であって、他の適当な形状を有する表面絞りであってもよい。なお、くぼみ54、細溝56を平板可動子50の両側の面に設けるものとしてもよい。
このようなくぼみ54及び細溝56は、平板可動子50の表面に沿って径方向に気体が流れるときに、絞り効果を奏するように設けられる。すなわち、平板可動子50の平板面が、他の面と対向し、2つの面の間の隙間に気体が流れて、このくぼみ54及び細溝56を流れる気体が細溝56の終端等で平板面にあふれるときに、流路が狭くなって絞られ、いわゆる表面絞りとなる。この表面絞りの効果により、2つの面の間の流れが安定し、2つの面の間の間隔も安定する。
かかる平板可動子50の寸法の一例を述べると、外径が約20mmから大きいもので約500mm、内径が約5mmから10mm、板厚が約0.05mmから約2mm程度、くぼみ54及び細溝56の深さは約10μmから約20μm、くぼみ54の径方向の幅は約2mmから4mm程度、細溝56の幅は約0.2mm程度である。なお、図5では、細溝56等の深さを誇張して拡大してある。かかる平板可動子50は、例えばSUS等の金属円板を加工して得ることができる。
再び図3に戻り、複数の平板可動子50は、中心軸32の周りに、その軸方向に沿って積層状に整列配置される。そして、隣接する平板可動子50の間の隙間には、中心軸32の側面の連通穴34から隙間制御用気体が流される。また、複数の平板可動子50の中の最上層に位置する平板可動子50の上面と対物パッド22の底面との間の隙間と、最下層に位置する平板可動子50の下面と筐体本体26の上面との間の隙間にも、同様に中心軸32の側面の連通穴34から隙間制御用気体が流される。
いま、対物パッド22と伸縮壁部24と筐体本体26とで形成される収納空間にN枚の平板可動子50が整列配置されているとすると、対物パッド22と筐体本体26との間には、N+1の隙間が形成されており、これらの隙間に隙間制御用気体が流れる。そして、上記のように、減圧源47によって平板ガラス板8が対物パッド22側に引きつけられることで、対物パッド22には押付力が与えられる。
ここで、対物パッド22によって各平板可動子50に向かって押付力Fが働くときは、これらの隙間を流れる気体の流れは、いわゆる気体軸受としての作用を示す。すなわち、隙間制御用気体の気体圧PSを制御し、押付力Fと釣り合わせつつこれらの隙間量を調整することができ、これによって、平板可動子50を中心軸32の軸方向、すなわち対物パッド22を平板ガラス板8の高さ位置を変化させる方向に微小移動させることができる。
例えば隙間制御用気体の気体圧PSを+ΔP変化させると、各隙間量を+Δs変化させることができ、このΔs/ΔPは、平板可動子50の形状、隣り合う平板可動子50の間の隙間、気体圧PS、押付力F等を与えることで実験的に定めることができる。ここで、Δs/ΔPは、各隙間ごとに定まるものであるので、隙間の数をN+1とすると、複数の平板可動子50の全体の軸方向移動量は、(N+1)×Δsとなり、移動量が、平板可動子50の数の増減で調整できる。
一例を上げると、上記の平板可動子50の寸法で、隣り合う隙間の公称標準値を10μm程度とし、PSを約0.2MPaとすると、(隙間変化量/気体圧変化量)=(5μm/0.1MPa)程度とすることができる。上記のように、平板可動子50の厚さは、約0.1mmから約0.2mmであるので、仮にN+1=13としても、12個の平板可動子50の軸方向の全長は、約1.2mmから約2.4mmである。そして、ΔPを0.15MPaとすれば、この12個の平板可動子50によって、対物パッド22に、13×7.5μm=97.5μmの移動量を与えることができる。すなわち1mmから2mm程度の全長に対し、約100μmの移動量を与えることができる。しかも、その移動量は、Δs/ΔPで定まり、気体圧の制御性は極めてよいので、その移動量の精度は、全ストロークについてきわめて高く維持することができる。
このように、対物パッド22と伸縮壁部24と筐体本体26とで形成される収納空間においては、中心軸32の側面の連通穴34から隙間制御用気体が供給されて、複数の平板可動子50の間の隙間等に流れる。流れた気体は、複数の平板可動子50の外周と、伸縮壁部24との間の空間49に流れ出す。この空間49は、図3に示されるように、対物パッド22の気体排出溝44と、筐体本体26における排気口48に接続されて、外部に吸引される空間であるので、これを気体排気流路と呼ぶことができる。気体排気流路である空間49は、上記のように、対物パッド22の気体排出溝44からの気体と、各平板可動子50の間の隙間等からの気体とを集めて外部の排気装置45に導く。これにより、気体を効率よく回収できる。
次に、図1の制御部60について説明する。制御部60は、隙間量センサ36の検出値と、指令値6とを比較し、その偏差をゼロにするように、気体圧制御弁66を制御して隙間制御用気体の気体圧PSを出力する機能を有する。制御部60は、指令値6と隙間量センサ36の検出値とが入力される減算器62と、減算器62によって演算された指令値6と隙間量センサ36の検出値との間の差異である偏差を増幅するアンプ64と、増幅されたデータに基いて作動し、偏差に応じた気体圧を気体供給口38(図3参照)に出力する気体圧制御弁66を含んで構成される。気体圧制御弁66としては、周知のスプール・スリーブ型気体圧制御弁等を用いることができる。なお、隙間量の管理をある程度緩和できる場合等においては、隙間量センサを省略し、指令値6によるオープンループ制御のみで隙間量を制御するものとすることができる。
上記構成の作用を説明する。図1において、板材用気体圧支持搬送システム10に平板ガラス板8が搬入されてきたとする。搬入は、基板吊り上げ搬送機構、基板吸引搬送機構等によって行うことができる。搬入されてきた平板ガラス板8は、8個の板材用の気体圧支持機構20によって非接触的に支持される。そして、図示されてない搬送推進機構によって、浮上した状態のまま、図1の矢印で示される方向に移動されて搬送される。
この支持及び搬送の間、8個の板材用の気体圧支持機構20上における平板ガラス板8の高さ位置がそれぞれ監視され、8点における高さ位置が同じとなるように、各板材用の気体圧支持機構20の対物パッド22の高さ位置が調整される。
例えば、対物パッド22から吹き出す隙間制御用気体の気体圧PSが0.3MPaとすると、対物パッド22と平板ガラス板8との間の隙間は約15μmである。8個の板材用の気体圧支持機構20に対応する8点において、平板ガラス板8が平坦に支持されていれば、これら8個の板材用の気体圧支持機構20における隙間量センサ36の検出値はいずれも15μmを示す。
仮に、ある1つの板材用の気体圧支持機構20の隙間量センサ36の検出値が10μmであるとすると、その点において、平板ガラス板8は、他の7点に比較して5μm沈んでいることになる。この場合、気体圧PSを変更し、複数の平板可動子50の間の隙間量を変更して、対物パッド22を5μ高く移動させる。上記の例では、ΔPを0.15MPa=150kPaとしたときに、対物パッド22は97.5μm移動する。したがって、ここでは、ΔP=(5/97.5)×150kPa、つまり、約7.7kPaだけ気体圧PSを変更する。これによって、対物パッド22と平板ガラス板8との隙間をほとんど変化させずに、対物パッド22の高さ位置を変更し、平板ガラス板8の高さ位置を他の点と同じ高さ位置に補正することができる。
このように、指令値6を標準隙間=15μmと設定すると、各点の隙間量が標準隙間からずれるときに、そのずれた隙間量に対応する量だけ、対物パッド22の高さ位置を補正し、支持対象物である平板ガラス板8の高さ位置を8点の間で同じものとする制御が行われる。
上記では、平板可動子50の中心部の開口部52と、中心軸32とは直接的に固定されることなく、中心軸32によって各平板可動子50が径方向に偏移しないように摺動保持されている。平板可動子50の保持としては、この他に、中心軸に粘弾性材料で各平板可動子50を保持することができる。粘弾性材料としては、プラスチック、ゴム等を用いることができる。この場合には、中心軸は星陵形でなく単純な円柱軸または角柱軸でもよい。
図6は、雲形ばねを用いて平板可動子を中心軸に保持する例を示す図である。この平板可動子70は、図5で説明した平板可動子50と同様に、円板72において、内径側のくぼみ76と、くぼみ76から径方向に延びる細溝78が設けられている。そして、この円板72の内径側部分と、中心軸68の外形との間を接続する薄板部材として雲形ばね74が設けられる。雲形ばね74は、ここでは、中心軸68の軸方向への変位に対する剛性が径方向への変位に対する剛性が小さい保持部材として用いられている。
雲形ばね74のパターンとしては、径方向に延びる部分の形状と円周状に延びる部分の形状とを適切に組み合わせて全体の形状が形成される。具体的には、複雑に曲がりくねった形状を有し、これによりパターンの間に窓状の開口が形成され、この開口窓を通って気体が流れることができる。かかる雲形バネ74は、金属薄板を所定のパターンにエッチング加工して得ることができる。例えば厚さ約0.1mm程度のSUS板に対しエッチング加工または放電加工等を行うことによって得ることができる。なお、雲形バネとは、その形状パターンが、曲がりくねっていて、雲形に似ていることから用いた単なる呼称であり、軸方向に剛性が小さく、径方向に剛性の大きいバネであればそれ以外の呼称のものであってもよい。
図7は、雲形ばね74と平板可動子70の円板72との間の接続部を示す図である。これらの間の接続は、適当な接着材を用いることができる。また、場合によっては、円板72の厚さを薄くして、雲形ばね74と一体化成形を行うものとすることができる。
このような構成をとることで、中心軸68に雲形バネ74を介して保持される平板可動子50は、中心軸68の軸方向への移動が比較的容易であるが、平板の径方向への移動、すなわち中心軸68の軸方向に垂直な方向に移動することが比較的困難である特性を有する。換言すれば、平板可動子70は、中心軸68の軸方向をスラスト方向として、スラスト方向に自由度が大きいが、これに垂直なラジアル方向の運動が拘束される特性を有する。なお、中心軸68は、単純な円柱軸であってもよく、角柱軸であってもよい。
上記では、対物パッドの中央部の吹出口から隙間制御用気体が吹き出すものとして説明したが、吹き出す気体を滑らかな流れとして整流性を持たせる構造をとることができる。図8に、吹き出す気体に整流性を持たせることができる対物パッドのいくつかの例を示す。なお、これらの例では、隙間量センサの図示を省略してある。なお、これらの例においても、隙間量センサは、別途適当な開口部を設けることで容易に設置することができる。
図8(a)は、対物パッド80の上面側に多孔質板84を設ける場合である。中心開口部82から供給された隙間制御用気体は、多孔質板を通過することで整流されて滑らかな流れとなる。
図8(b)は、対物パッド90の上面に表面絞り94を設ける場合である。表面絞りとしては、図5に関連して説明した浅溝構造等を用いることができる。表面絞りによって、中心開口部から供給された隙間制御用気体の流れを滑らかなものとすることができる。また、中心開口部には、前段絞り92として、適当なオリフィス絞り等を設けることができる。
図8(c)は、対物パッド96の上面にテーパ溝98を設ける場合である。テーパ溝98は、中心開口部から外周に向かって溝深さが次第に浅くなるものを用いることができる。テーパ溝98によって中心開口部から供給された流れは外周に向かって次第に広がり、これによって滑らかな流れとすることができる。ここでも中心開口部に前段絞り92を用いることができる。なお、テーパ溝に代えて、段付溝等を用いることもできる。
図3で説明した構成においては、対物パッド22に気体排出溝44を設け、筐体部21の内部の空間49を経由して排気装置45によって、気体吹出口30から吹き出す気体を気体吸引溝46から回収する。この構成によれば、気体圧支持機構20において平板ガラス板8を浮上させるのに用いられる気体が気体圧支持機構20の外側に漏れることがない。したがって、減圧下における薄板搬送等が可能になる。これに対し、浮上させるのに用いた気体の回収を厳密に行う必要がないシステムにおいては、気体排出溝を省略した構成が可能である。
図9、図10は、気体排出溝を省略できる板材用気体圧支持機構の構成を説明する図である。これらの図は、図2、図3に対応し、図9は、板材用気体圧支持搬送システム10を構成する1つの気体圧支持機構120の上面図であり、図10は、板材用気体圧支持搬送システム110を構成する1つの気体圧支持機構120と制御部60の構成を示す図である。以下では、図2、図3と共通の要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
ここでは、対物パッド122と筐体本体126が図2、図3の気体圧支持機構20のものと異なっている。すなわち、図9に示されるように、細溝42のさらに外周側には、気体吸引溝128が設けられるが、気体排出溝は設けられない。そして、気体吸引溝128は、筐体部121の内部の空間130に接続され、この空間130を経由して筐体本体126の底面の気体吸引口132に接続される。気体吸引口132は、外部の減圧源47に接続される。それ以外の構成は、図2、図3で説明したものと同じ内容である。
上記構成によって、平板ガラス板8を浮上させながら吸引することができ、平板ガラス板8を支持し搬送することが可能となる。そして、この支持及び搬送の間、8個の板材用の気体圧支持機構120上における平板ガラス板8の高さ位置がそれぞれ監視され、8点における高さ位置が同じとなるように、各板材用の気体圧支持機構120の対物パッド122の高さ位置が調整される。
上記では、板材用の気体圧支持機構の平面形状を円形のものとして説明したが、勿論円形以外の形状とすることができる。図11は、楕円形の平面形状を有する板材用の気体圧支持機構100を示す図である。ここでは、対物パッド102の上面において、気体吹出口104から延びる浅溝状のくぼみ106が設けられている。また、外周側に気体吸引溝108が設けられ、気体吹出口104と気体吸引溝108との間に気体排出溝107が設けられている。ここで、浅溝状のくぼみ106から、適当な浅溝105が表面絞りとして、気体排出溝107の方に向かって延びて設けられる。なお、内部構造は、図1、図2等で説明した内容と同様のものとすることができる。
本発明に係る実施の形態の板材用の気体圧支持機構を含む板材用気体圧支持搬送システムの概略図である。 本発明に係る実施の形態における気体圧支持機構の上面図である。 本発明に係る実施の形態における気体圧支持機構とその制御部の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、中心軸を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、平板可動子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、雲形ばねを用いて平板可動子を中心軸に保持する例を示す図である。 図6において、雲形ばねと平板可動子の円板との間の接続部を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、対物パッドの他の例を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、気体排出機構を省略できる板材用気体圧支持機構の上面図である。 本発明に係る実施の形態において、気体排出機構を省略できる気体圧支持機構とその制御部の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、楕円形の平面形状を有する平板用気体圧支持機構を示す図である。
符号の説明
6 指令値、8 平板ガラス板、10,110 板材用気体圧支持搬送システム、12 基台、20,100,120 板材用の気体圧支持機構、21 筐体部、22,80,90,96,102,122 対物パッド、23 対物上面、24 伸縮壁部、26,126 筐体本体、30,104 気体吹出口、32,68 中心軸、34 連通穴、36 隙間量センサ、38 気体供給口、40, 54,76,106 くぼみ、42, 56,78 細溝、 44,107 気体排出溝、45 排気装置、46,108,128 気体吸引溝、47 減圧源、48 排気口、49,130 空間、50,70 平板可動子、52 開口部、 60 制御部、62 減算器、64 アンプ、66 気体圧制御弁、72 円板、74 雲形バネ、82 中心開口部、84 多孔質板、92 前段絞り、94 表面絞り、98 テーパ溝、105 浅溝、132 気体吸引口。

Claims (7)

  1. 可撓性を有する板材を支持対象物として、支持対象物に向かい合う対物上面と、
    対物上面に設けられ、支持対象物を予め定められた隙間で浮上させるために、制御された気体圧を有する隙間制御用気体を支持対象物に対し吹き出す気体吹出部と、
    対物上面に設けられ、支持対象物を引き付けて対物上面に押付力を与えるために、支持対象物を吸引する気体吸引部と、
    対物上面において気体吹出部と気体吸引部との間の位置に配置され、隙間制御用気体を回収する気体排出部と、
    を有する対物パッドを備えることを特徴とする板材用気体圧支持機構。
  2. 請求項1に記載の板材用気体圧支持機構において、
    対物パッドの対物上面と反対側のパッド裏面に平行に複数整列配置される平板状可動子であって、気体が流れることができる貫通窓を有する平板可動子と、
    複数の平板可動子をその整列配置される整列軸方向に沿って移動可能に収容する筐体部であって、整列軸方向に伸縮可能な伸縮壁部によって対物パッドに気密構造で接続される筐体部と、
    対物パッドの気体吹出部と、各平板可動子の貫通窓と、複数の平板状可動子のうちでパッド裏面に向かい合う最先端側平板可動子とパッド裏面との隙間であるパッド側隙間と、隣接する平板状可動子の間の隙間である各可動子間隙間と、複数の平板状可動子のうちで筐体部の底面に向かい合う最後端側平板可動子と筐体部の底面との隙間である底面側隙間とに隙間制御用気体を供給する気体供給手段と、
    を備え、気体供給手段から制御された気体圧を供給し、気体吸引部からの吸引による押付力と釣り合わせつつ各隙間の間隔を調整して、対物パッドを微小変位させることを特徴とする板材用気体圧支持機構。
  3. 請求項2に記載の板材用気体圧支持機構において、
    筐体部は、
    複数の平板可動子の外周側に軸方向に沿って設けられる気体吸引流路であって、対物パッドの気体吸引部からの気体と、パッド側隙間からの気体と、各可動子間隙間からの気体と、底面側隙間からの気体とを集めて外部の吸引装置に接続される気体吸引流路を有することを特徴とする板材用気体圧支持機構。
  4. 請求項2に記載の板材用気体圧支持機構において、
    筐体部の伸縮可能壁部は、蛇腹状伸縮部材またはベロー状伸縮部材またはダイヤフラム状伸縮部材の中の1つで構成されることを特徴とする板材用気体圧支持機構。
  5. 請求項1に記載の板材用気体圧支持機構において、
    対物パッドの対物上面と、支持対象物との間の隙間量を検出する隙間量検出手段と、
    隙間量検出手段の検出結果に応じて隙間制御用気体の気体圧を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする板材用気体圧支持機構。
  6. 請求項1に記載の板材用気体圧支持機構において、
    対物パッドは、
    気体吹出部と対物上面との間に設けられ、隙間制御用気体圧を有する気体を整流して対物上面と支持対象物との間の隙間に流す絞り部を有することを特徴とする板材用気体圧支持機構。
  7. 請求項2に記載の板材用気体圧支持機構において、
    筐体は、
    各平板可動子の中心部をそれぞれ支持する中心支持軸であって、整列軸方向への変位剛性が径方向への変位剛性よりも小さい支持部材を介して支持する中心支持軸を有することを特徴とする板材用気体圧支持機構。
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