JP3931482B2 - 化学増幅ネガ型レジスト組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線、電子線、X線などの放射線の照射及びアルカリ現像によりパターンを形成し、半導体集積回路の製作などに用いられる化学増幅ネガ型レジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アルカリ可溶性樹脂、架橋剤及び酸発生剤を含む化学増幅ネガ型レジストは、そのままではアルカリ可溶の状態であるが、放射線照射により酸発生剤から生ずる酸を触媒とし、露光後ベーク(post exposure bake:PEBと略されることがある)によって架橋剤とアルカリ可溶性樹脂を架橋させ、アルカリ不溶の状態になることから、マスクを介した放射線照射(いわゆるパターニング露光)及びアルカリ現像により、ネガ型の像を与えるものである。このような化学増幅ネガ型レジストは、解像度や感度に優れるために、集積回路の製作に多く用いられている。そして、集積回路の微細化に伴い、一層の解像度の向上が求められている。
【0003】
従来から知られる化学増幅ネガ型レジストでは、アルカリ可溶性樹脂として、ノボラック樹脂や、ポリビニルフェノール、特開平 7-295220 号公報に記載されるような水酸基が部分的にアルキルエーテル化されたポリビニルフェノールが用いられてきた。しかしながら、このようなアルカリ可溶性樹脂の改良だけでは、近年の需要家の要求に対して十分満足のいく解像度を得ることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、解像度が向上した化学増幅ネガ型レジスト組成物を提供することにある。本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、アルカリ可溶性樹脂、架橋剤及び酸発生剤とともに、ある特定の化合物を含有させることにより、解像度が一層向上することを見出し、さらに種々研究のうえ、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、アルカリ可溶性樹脂、架橋剤、下式(I)
【0006】
【0007】
(式中、Rは、無置換の若しくは置換されたアルキル、脂環式炭化水素残基、アリール又はカンファー基を表す)
で示されるN−置換スクシンイミド化合物、及びこのN−置換スクシンイミド化合物とは別の酸発生剤を含有する化学増幅ネガ型レジスト組成物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物におけるアルカリ可溶性樹脂及び架橋剤は、この分野で一般的に用いられているものでよい。アルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、水酸基の一部がアルキルエーテル化されたポリビニルフェノールなどが用いられる。
【0009】
ノボラック樹脂は通常、フェノール系化合物とアルデヒドとを、酸触媒の存在下で縮合させることにより得られるものである。ノボラック樹脂の製造に用いられるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,3−、2,5−、3,4−又は3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−、3−又は4−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−又は−5−メチルフェノール、2−、4−又は5−メチルレゾルシノール、2−、3−又は4−メトキシフェノール、2,3−、2,5−又は3,5−ジメトキシフェノール、2−メトキシレゾルシノール、4−tert−ブチルカテコール、2−、3−又は4−エチルフェノール、2,5−又は3,5−ジエチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、 2−ナフトール、1,3−、1,5−又は1,7−ジヒドロキシナフタレン、キシレノールとヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合により得られるポリヒドロキシトリフェニルメタン系化合物などが挙げられる。これらのフェノール系化合物は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0010】
また、ノボラック樹脂の製造に用いられるアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ピバルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、アクロレイン及びクロトンアルデヒドのような脂肪族アルデヒド類、シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール及びフリルアクロレインのような脂環式アルデヒド類、ベンズアルデヒド、o−、m−又はp−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−、2,5−、3,4−又は3,5−ジメチルベンズアルデヒド、o−、m−又はp−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−、m−又はp−アニスアルデヒド及びバニリンのような芳香族アルデヒド類、フェニルアセトアルデヒド及びケイ皮アルデヒドのような芳香脂肪族アルデヒド類などが挙げられる。これらのアルデヒドも、それぞれ単独で、又は所望により2種以上組み合わせて用いることができる。これらのなかでは、工業的に入手しやすいことから、ホルムアルデヒドが好ましく用いられる。
【0011】
フェノール系化合物とアルデヒドとの縮合に用いられる酸触媒の例としては、塩酸、硫酸、過塩素酸及び燐酸のような無機酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、トリクロロ酢酸及びp−トルエンスルホン酸のような有機酸、酢酸亜鉛、塩化亜鉛及び酢酸マグネシウムのような二価金属塩などが挙げられる。これらの酸触媒も、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。縮合反応は常法に従って行うことができ、例えば、60〜120℃の範囲の温度で2〜30時間程度行われる。
【0012】
アルカリ可溶性樹脂の一部として、重量平均分子量900以下のノボラック樹脂を含有させることは、レジストの解像度を向上させるうえで好ましい。ここでいう重量平均分子量は、ポリスチレンを標準としてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される値であり、本明細書中、以下に現れる重量平均分子量も同様である。このような低分子量ノボラック樹脂オリゴマーも、常法に従って、それぞれ上記したようなフェノール系化合物とアルデヒドとを酸触媒の存在下で縮合させることにより製造でき、その際、低分子量体が生成するような反応条件、例えば、酸触媒を原料フェノール系化合物に対して0.001〜0.01モル倍程度と少なめに用い、反応時間を1〜5時間程度と短めにすればよい。
【0013】
低分子量ノボラック樹脂オリゴマーをアルカリ可溶性樹脂の一部として用いる場合は、残りのアルカリ可溶性樹脂は、それより重量平均分子量の大きいもの、例えば、重量平均分子量 2,000以上であるものが適当である。特に、高分子量分主体のノボラック樹脂を併用することは、解像度を向上させるうえで一層好ましい。具体的には、ノボラック樹脂をGPCで分析したときに、分子量 1,000以下の範囲のパターン面積が、未反応の原料フェノール系化合物を除く全パターン面積に対して25%以下、さらには20%以下となるようにしたものが好ましい。ここでパターン面積は、254nmのUV検出器を用いて測定したものを意味し、分子量は、先の重量平均分子量と同様ポリスチレンを標準として測定される値を意味する。このような高分子量分主体のノボラック樹脂は、例えば、縮合反応で得られるノボラック樹脂に分別などの操作を施すことにより製造できる。分別を行う場合は、ノボラック樹脂を、良溶媒、例えば、メタノールやエタノールのようなアルコール類、アセトンやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、エチルセロソルブのようなグリコールエーテル類、エチルセロソルブアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、テトラヒドロフランのようなエーテル類などに溶解し、この溶液を水中に注いで高分子量分を沈殿させる方法、あるいはこの溶液を、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンのような貧溶媒と混合して高分子量分主体の下層を分液する方法などが採用できる。高分子量分主体のノボラック樹脂は、その重量平均分子量が 5,000以上、特に 6,000以上であるのが有利である。
【0014】
また、前述したように、ポリビニルフェノールやその部分アルキルエーテル化物をアルカリ可溶性樹脂として用いることもできる。もちろん、これらをノボラック樹脂と併用することもできる。ポリビニルフェノールを構成するビニルフェノールにおけるビニル基と水酸基の位置関係は特に限定されないが、通常はp−ビニルフェノールである。ポリビニルフェノールは、例えば、tert−ブトキシスチレンの重合により得られるポリ(tert−ブトキシスチレン)を加水分解することによって製造できる。もちろん、このようにして製造され、各種の平均分子量や分散度を有するものが市販されているので、市販品をそのまま用いることもできる。
【0015】
水酸基の一部がアルキルエーテル化されたポリビニルフェノールを用いることは、解像度の点で一層好ましい。ポリビニルフェノールの部分アルキルエーテル化には、例えば、前記特開平 7-295220 号公報に記載されるような、ポリビニルフェノールとハロゲン化アルキルとを、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムのようなアルカリの存在下で反応させる方法が採用できる。アルキルエーテルを構成するアルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなど、炭素数1〜4程度であればよい。ポリビニルフェノールの水酸基のうちアルキルエーテル化されているものの割合(アルキルエーテル化率)は、一般には35モル%程度まででよく、また10モル%以上であるのが有利である。
【0016】
架橋剤は、ノボラック樹脂やポリビニルフェノールなどのアルカリ可溶性樹脂を架橋させて硬化させうるものであればよく、具体的には、エポキシ化合物や、メチロール基又はメチロールアルキルエーテル基を有する化合物などが挙げられる。エポキシ系の架橋剤としては、例えば、ビスフェノールAのような低分子量フェノール化合物やノボラック樹脂オリゴマーなどのフェノール性水酸基をグリシジルエーテル化したものが一般的である。
【0017】
また、メチロール基又はメチロールアルキルエーテル基を有する架橋剤としては、例えば、下式(II)
【0018】
【0019】
(式中、R1 は基−NR6R7又はアリールを表し、R1 が基−NR6R7の場合はR2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 の一つ、そしてR1 がアリールの場合はR2 、R3 、R4 及びR5 の一つが基−CH2OR8を表し、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 の残りは互いに独立に、水素又は基−CH2OR8を表し、ここにR8 は水素又はアルキルを表す)
で示されるメラミン又はグアナミン系の化合物を挙げることができる。ここで、アリールは典型的にはフェニル、1−ナフチル又は2−ナフチルであり、これらのフェニルやナフチルには、アルキル、アルコキシ、ハロゲンなどの置換基が結合していてもよい。アルキル及びアルコキシは、それぞれ炭素数1〜6程度であることができる。R8 で表されるアルキルは、上記のなかでも、メチル又はエチル、とりわけメチルであるのが一般的である。
【0020】
式(II)に相当するメラミン系化合物、すなわち下式 (III)
【0021】
【0022】
(式中、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は先に定義したとおりである)の化合物には、ヘキサメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミンなどが包含される。また、式(II)に相当するグアナミン系化合物、すなわち式(II)中のR1 がアリールである化合物には、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、トリメトキシメチルベンゾグアナミン、テトラエトキシメチルベンゾグアナミンなどが包含される。
【0023】
さらに、メチロール基又はメチロールアルキルエーテル基を有する架橋剤には次のような化合物も包含され、これらを用いることもできる。以下には、化学名とそれに対応する化学構造式を示すが、(c)〜(f)の化学構造式はメチルエーテル体で代表する。
【0024】
(a)2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェノール、
(b)4−tert−ブチル−2,6−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール、
(c)5−エチル−1,3−ビス(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−1,3,5−トリアジン−2−オン(通称N−エチルジメチロールトリアゾン)又はそのジメチルエーテル体、
(d)ジメチロールトリメチレン尿素又はそのジメチルエーテル体、
(e)3,5−ビス(ヒドロキシメチル)ペルヒドロ−1,3,5−オキサジアジン−4−オン(通称ジメチロールウロン)又はそのジメチルエーテル体、
(f)テトラメチロールグリオキザールジウレイン又はそのテトラメチルエーテル体。
【0025】
【0026】
本発明では、以上説明したようなアルカリ可溶性樹脂及び架橋剤とともに、前記式(I)で示されるN−置換スクシンイミド化合物及びそれとは異なる酸発生剤を同時に含有させる。式(I)で示されるN−置換スクシンイミド化合物は、アルカリ現像液により下式のスキームで加水分解して、非水溶性の状態から水溶性の状態に変わるため、非露光部の溶解性を促進し、コントラストを上げることにより解像度を向上させるものと考えられる。
【0027】
【0028】
式(I)において、Rはスルホン酸の残基、すなわち、スルホン酸からスルホン酸基を除去した形の基であり、具体的には、アルキル、脂環式炭化水素残基、アリール又はカンファー基でありうる。ここでのアルキルは、無置換でも置換されていてもよく、また例えば、炭素数1〜10程度であることができ、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。このアルキルに置換しうる基としては、例えば、アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、脂環式炭化水素残基、アリールなどが挙げられる。アルキルに置換しうるアルコキシとしては、例えば、炭素数1〜4程度のものが挙げられ、ハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素などが挙げられる。Rが脂環式炭化水素残基である場合、及びRがアルキルであって、そこに脂環式炭化水素残基が置換する場合、ここでいう脂環式炭化水素残基は、脂環式環を含む炭化水素の脂環式環から結合手の出る1価基であり、例えば炭素数5〜12程度であることができる。典型的な脂環式炭化水素残基はシクロアルキルであり、具体例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルなどが挙げられる。Rがアリールである場合、及びRがアルキルであって、そこにアリールが置換する場合、ここでいうアリールは、芳香族化合物の芳香環から結合手の出る1価基である。芳香環のみに着目した典型的なアリールは、フェニルやナフチルなどであり、これらフェニルやナフチルなどの芳香環はそれぞれ、無置換でも置換されていてもよい。芳香環に結合しうる置換基としては、例えば、炭素数1〜4程度のアルキル、炭素数1〜4程度のアルコキシ、フッ素や塩素、臭素のようなハロゲン、ニトロなどが挙げられる。Rがアリールで置換されたアルキルの場合、この基はアラルキルと表現することもでき、例えば、ベンジルやフェネチルなどがこれに該当する。また、Rがカンファー基の場合、この基は、ショウノウ(camphor )から導かれる1価基を意味し、特に10−カンファー基、すなわち、10−カンファースルホン酸からスルホン酸基を除去した形の基が好ましい。
【0029】
式(I)で示されるN−置換スクシンイミド化合物の具体例としては、次のようなものを挙げることができる。
【0030】
N−(エチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(イソプロピルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(ブチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(ヘキシルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(クロロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(シクロヘキシルメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(ベンジルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(シクロヘキシルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(p−又はo−トリルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(2,5−キシリルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(4−エチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(2,4,6−トリイソプロピルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(4−メトキシフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(4−クロロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(2,4,5−トリクロロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(2−又は4−ニトロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(4−メトキシ-2-ニトロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(1−ナフチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、
N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミドなど。
【0031】
式(I)のN−置換スクシンイミド化合物は、遠紫外線の露光波長や電子線露光、X線露光などに対してであれば酸発生剤としても作用するが、300nm以上の波長の光、例えば波長365nmのi線に対しては感度を持たない。このような長波長側で感度を持たせるためには、その波長の放射線に感応する酸発生剤、例えば、特開平 9-222725 号公報に記載されるようなオキシム系酸発生剤を含有させることが考えられる。なかでも、式(I)で示されるN−置換スクシンイミド化合物との組合せで好ましい酸発生剤として、下式(IV)で示されるオキシムスルホネート化合物を挙げることができる。
【0032】
【0033】
式中、R11は、無置換の若しくは置換されたアルキル、脂環式炭化水素残基、アリール又はカンファー基を表し、R12、R13及びR14は互いに独立に、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ又はアルキル置換アミノを表す。
【0034】
式(IV)におけるR11も、スルホン酸の残基、すなわち、スルホン酸からスルホン酸基を除去した形の基であって、先に式(I)中のRについて説明したのと同様の基が、式(IV)中のR11ともなりうる。さらに、式(IV)中のR12、R13及びR14はフェニルの置換基であって、それぞれ、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ又はアルキル置換アミノでありうる。ここでのハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素などが挙げられ、アルキル及びアルコキシとしては、例えば、それぞれ炭素数1〜4程度のものが挙げられ、またアルキル置換アミノは、モノアルキルアミノでもジアルキルアミノでもよく、この場合のアルキルとしては、例えば、炭素数1〜6程度のものが挙げられる。
【0035】
式(IV)で示されるオキシムスルホネート化合物の例としては、以下に化学名とそれに対応する化学構造式を示すようなものが挙げられる。
【0036】
(IVa) α−(ヘキシルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、
(IVb) α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、
(IVc) α−(p−トリルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、
(IVd) α−(1−ナフチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、
(IVe) α−(2−ナフチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、
(IVf) α−(p−トリルスルホニルオキシイミノ)−4−ジエチルアミノベンジルシアニド、
(IVg) α−(p−トリルスルホニルオキシイミノ)−3,4−ジメトキシベンジルシアニド。
【0037】
【0038】
式(I)のN−置換スクシンイミド化合物が感度を持つ、遠紫外線、電子線、X線などによる露光を採用する場合であっても、これとは異なる酸発生剤を含有させることは、レジストの感度を上げるうえで有利である。このような、遠紫外線や電子線、X線などに感応する酸発生剤には、例えば、オニウム塩化合物、有機ハロゲン化合物(特にハロアルキル−s−トリアジン化合物)、スルホン化合物、スルホネート化合物などが包含される。具体的には、次のような化合物を挙げることができる。
【0039】
(1) オニウム塩化合物:
ジフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム テトラフルオロボレート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム トリフルオロメタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
p−トリルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
2,4,6−トリメチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−tert−ブチルフェニルジフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(2−ナフトイルメチル)チオラニウム トリフルオロメタンスルホネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネートなど。
【0040】
(2) 有機ハロゲン化合物:
2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシ−1−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソラン−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−ブトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
2−(4−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなど。
【0041】
(3) スルホン化合物:
ジフェニル ジスルホン、
ジ−p−トリル ジスルホン、
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(p−トリルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(4−tert−ブチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(2,4−キシリルスルホニル)ジアゾメタン、
ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、
(ベンゾイル)(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなど。
【0042】
(4) スルホネート化合物:
1−ベンゾイル−1−フェニルメチル p−トルエンスルホネート(通称ベンゾイントシレート)、
2−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル p−トルエンスルホネート(通称α−メチロールベンゾイントシレート)、
1,2,3−ベンゼントリイル トリスメタンスルホネート、
2,6−ジニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
2−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
4−ニトロベンジル p−トルエンスルホネート、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフタルイミド、
N−(10−カンファースルホニルオキシ)ナフタルイミドなど。
【0043】
また、酸発生剤から発生する酸の触媒作用を利用する化学増幅型のレジストでは、一般に、パターニング露光から露光後ベークまでの時間が長くなると、酸の失活に伴う性能劣化を引き起こすことから、このような放射線照射後の引き置きに伴う酸の失活を防止するため、含窒素塩基性有機化合物をクェンチャーとして含有させるのがよいことが知られている。本発明においても、含窒素塩基性有機化合物をクェンチャーとして含有させることは、露光後ベークの温度依存性を少なくしたり、酸の拡散を抑制して未照射部での反応を抑え、経時安定性を向上させたりするうえで有効である。このような含窒素塩基性有機化合物の具体的な例としては、以下の各式で示されるようなものを挙げることができる。
【0044】
【0045】
式中、R21、R22、R23、R24及びR25は互いに独立に、水素、水酸基で置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アリール又はアルコキシを表し、Aはアルキレン、カルボニル又はイミノを表す。ここで、R21〜R25で表されるアルキル及びアルコキシは、炭素数1〜6程度であることができ、シクロアルキルは、炭素数5〜10程度であることができ、そしてアリールは、炭素数6〜10程度であることができる。また、Aで表されるアルキレンは、炭素数1〜6程度であることができ、直鎖でも分岐していてもよい。
【0046】
本発明のレジスト組成物における各成分の好ましい組成割合は、この組成物中の全固形分量を基準に、アルカリ可溶性樹脂が50〜95重量%程度、より好ましくは70〜95重量%程度の範囲であり、架橋剤が0.1〜30重量%程度の範囲であり、式(I)で示されるN−置換スクシンイミド化合物が1〜30重量%程度、より好ましくは2〜20重量%程度の範囲であり、そしてN−置換スクシンイミド化合物とは別の酸発生剤が0.5〜20重量%程度の範囲である。架橋剤の量は、あまり少ないと、放射線照射及び露光後ベークを行っても架橋効果が不十分になり、一方、その量があまり多いと、解像度などの基本性能に悪影響を及ぼしかねない。アルカリ可溶性樹脂の一部として、重量平均分子量900以下のノボラック樹脂を用いる場合は、同じくレジスト組成物中の全固形分量を基準に、5〜50重量%の範囲で存在させるのが好ましい。このような低分子量ノボラック樹脂は、もちろん、上記したアルカリ可溶性樹脂の量に含めて考えるのが適当である。また、含窒素塩基性有機化合物をクェンチャーとして用いる場合は、同じくレジスト組成物中の全固形分量を基準に、0.01〜1重量%程度の範囲で存在させるのが好ましい。このレジスト組成物はまた、必要に応じてさらに、上記したアルカリ可溶性樹脂以外の樹脂や染料など、この分野で慣用されている各種の添加物を少量含有することもできる。
【0047】
以上述べたような各成分が溶剤に溶解され、レジスト溶液が調製される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、そして溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で通常用いられているものであることができる。例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類、 エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノエチルエーテルのようなグリコールエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類、メチルアミルケトン及びシクロヘキサノンのようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などが挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。溶剤量は、塗布性なども考慮して、例えば、レジスト液中の全固形分濃度が5〜50重量%程度となるようにすればよい。
【0048】
こうして調製されたネガ型レジスト組成物は、シリコンウェハーなどの基体上に、常法に従い、スピンコーティングなどの方法で塗布されてレジスト膜が形成され、次いでパターニング露光される。このパターニング露光には、波長436nmのg線や波長365nmのi線のような低波長の可視光線ないし近紫外線、波長248nmのKrFエキシマレーザー光や波長193nmのArFエキシマレーザー光のような遠紫外線、波長157nmの F2エキシマレーザー光のような真空紫外線、波長13nmの軟X線、電子線、X線などが用いられる。パターニング露光後は、露光後ベークで架橋反応を起こさせ、次にアルカリ現像液で現像される。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
【0049】
【実施例】
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特にことわらないかぎり重量基準である。
【0050】
合成例1(部分エチルエーテル化ポリビニルフェノールの製造)
冷却管と攪拌装置を備えた1リットルの底抜きコック付きセパラブルフラスコに、丸善石油化学(株)製のポリ(p−ビニルフェノール)(商品名“S2P”)25.0g及びアセトン100gを仕込み、攪拌して溶解させた。そこに、無水炭酸カリウム11.5g及びよう化エチル6.49gを仕込み、還流状態になるまで昇温し、さらに還流状態を13時間維持した。室温まで冷却した後、反応液を濾過し、濾液にメチルイソブチルケトン200gを加えて、0.5%蓚酸水溶液で6回、次にイオン交換水で6回、それぞれ洗浄し、分液する操作を行った。得られた油層をエバポレーターを用いて71.4gまで濃縮し、そこにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1,500gを加えてさらに濃縮を行い、70.4gの樹脂溶液を得た。この樹脂溶液は、加熱重量減少法により固形分濃度が24.83%と決定され、また核磁気共鳴(NMR)測定により、ポリビニルフェノール中の水酸基のうちのエチルエーテル化率が20.08%と決定された。この樹脂の重量平均分子量は 4,780であり、これを樹脂ESとする。
【0051】
合成例2(m−クレゾールノボラック樹脂の製造)
還流管、攪拌装置及び温度計を備えた1リットルの四つ口フラスコに、m−クレゾール218.3g、蓚酸二水和物10.1g、90%酢酸水溶液68g及びメチルイソブチルケトン202gを仕込んで80℃まで昇温し、そこに37%ホルムアルデヒド水溶液113.0gを1時間かけて滴下した。その後、還流温度まで昇温し、その状態で12時間保温した。得られた反応液をメチルイソブチルケトンで希釈し、次いで水洗及び脱水を行って、ノボラック樹脂を50.3%含むメチルイソブチルケトン溶液を得た。この樹脂溶液100gを5リットルの底抜きフラスコに仕込み、メチルイソブチルケトン259gで希釈し、さらにヘプタン258gを仕込んで60℃で攪拌し、静置後分液して、下層のノボラック樹脂溶液を分離した。得られた下層のノボラック樹脂溶液を2−ヘプタノンで希釈してから濃縮し、ノボラック樹脂を35.3%含む2−ヘプタノン溶液を得た。このノボラック樹脂は重量平均分子量が約 9,340であり、GPCパターンにおける分子量900以下の範囲の面積比は約3.3%であった。これを樹脂MCとする。
【0052】
合成例3(m−クレゾール/p−クレゾールノボラック樹脂の製造)
還流管、攪拌装置及び温度計を備えた5リットルの四つ口フラスコに、m−クレゾール含量61.5%のm−/p−混合クレゾール580.2g、p−クレゾール14.5g、蓚酸二水和物28.1g、90%酢酸水溶液187.2g及び2−ヘプタノン553.1gを仕込んで80℃まで昇温し、そこに37%ホルムアルデヒド水溶液344.7gを1時間かけて滴下した。その後、還流温度まで昇温し、その状態で12時間保温した。得られた反応液のうち259.3gを2−ヘプタノン51.9gで希釈し、さらに水洗及び脱水を行って、ノボラック樹脂を39.96%含む2−ヘプタノン溶液190.1gを得た。このノボラック樹脂は重量平均分子量が約 22,200 であり、GPCパターンにおける分子量900以下の範囲の面積比は約13.3%であった。これを樹脂MPとする。
【0053】
合成例4(ノボラックオリゴマーの製造)
還流管、攪拌装置及び温度計を備えた1リットルの四つ口フラスコに、m−クレゾール1,081g及び蓚酸二水和物2.52gを仕込んで80℃まで昇温し、そこに37%ホルムアルデヒド水溶液242.2gを1時間かけて滴下した。その後還流温度まで昇温し、その状態で3時間保温した。得られた反応液を200torrの減圧下に110℃まで加熱して濃縮した後、さらに、15torrの減圧下で145℃まで加熱して濃縮した。これを2−ヘプタノンで希釈し、さらに水洗及び濃縮を行って、ノボラック樹脂を36.1%含む2−ヘプタノン溶液を得た。このノボラック樹脂は重量平均分子量が約510であり、これを樹脂Lとする。
【0054】
実施例1〜5及び比較例1〜4
以下の各成分を混合して完溶させた後、孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
【0055】
樹脂(固形分量、種類は表1記載) 10 部
架橋剤 :ヘキサメトキシメチルメラミン 0.75 部
酸発生剤:α-(p-トリルスルホニルオキシイミノ)-4-メトキシベンジルシアニド 0.2 部
添加物 :N-(10-カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド 表1記載
クェンチャー :1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン 0.01 部
溶剤(種類は表1記載) 50 部 *
* 溶剤量には、樹脂溶液からの持ち込み分を含む。
【0056】
なお、表1中、「樹脂」及び「溶剤」の欄に記載した略号は、それぞれ次のものを意味する。
【0057】
樹脂ES: 合成例1で得られたエチルエーテル化率20.08%の部分エチルエーテル化ポリビニルフェノール。
樹脂MC: 合成例2で得られた重量平均分子量約 9,340のノボラック樹脂。
樹脂MP: 合成例3で得られた重量平均分子量約 22,200 のノボラック樹脂。
樹脂L: 合成例4で得られた重量平均分子量約 510のノボラック樹脂。
溶剤PGMEA : プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート。
溶剤MAK : メチルアミルケトン(別名2−ヘプタノン)。
【0058】
ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で処理したシリコンウェハーに、上で得られた各レジスト液を乾燥後の膜厚が1.06μmとなるようにスピンコートした。プリベークは、100℃、60秒の条件で、ダイレクトホットプレート上にて行った。こうしてレジスト膜を形成したウェハーに、(株)ニコン製のi線ステッパー“NSR 2005i9C”(NA=0.57、σ=0.60 )を用い、露光量を段階的に変化させて種々の寸法のラインアンドスペースパターンを露光した。その後、ホットプレート上にて、110℃、60秒の条件で露光後ベークを行い、次に2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。現像後のパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、それぞれの組成物の実効感度及び解像度を以下のようにして評価し、結果を表1に示した。
【0059】
実効感度: 0.35μmのラインアンドスペースパターンの断面が1:1になる露光量で表示した。
【0060】
解像度: 実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小線幅で表示した。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、レジストの解像度が一層向上するので、このレジスト組成物は、半導体集積回路の一層の微細化に寄与する。
Claims (8)
- アルカリ可溶性樹脂が、その一部として、重量平均分子量900以下のノボラック樹脂を含有する請求項1に記載の組成物。
- 残りのアルカリ可溶性樹脂が、ゲル浸透クロマトグラフィーによる重量平均分子量が5,000以上のノボラック樹脂である請求項2に記載の組成物。
- アルカリ可溶性樹脂が、ポリビニルフェノール又はその部分アルキルエーテル化物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- 架橋剤が、メチロール基又はメチロールアルキルエーテル基を有する化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
- 式(I)のN−置換スクシンイミド化合物が、 N−(エチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(イソプロピルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ブチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ヘキシルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(クロロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(シクロヘキシルメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ベンジルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(シクロヘキシルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(フェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(p−又はo−トリルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2,5−キシリルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−エチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2,4,6−トリイソプロピルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メトキシフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−クロロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2,4,5−トリクロロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−又は4−ニトロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−メトキシ−2−ニトロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(1−ナフチルスルホニルオキシ)スクシンイミド及びN−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミドから選ばれる請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- さらに、含窒素塩基性有機化合物をクェンチャーとして含有する請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
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