JP3345869B2 - 感放射線性組成物 - Google Patents

感放射線性組成物

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JP3345869B2
JP3345869B2 JP31406195A JP31406195A JP3345869B2 JP 3345869 B2 JP3345869 B2 JP 3345869B2 JP 31406195 A JP31406195 A JP 31406195A JP 31406195 A JP31406195 A JP 31406195A JP 3345869 B2 JP3345869 B2 JP 3345869B2
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正睦 鈴木
明彦 桜井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、感放射線性組成物に関
する。さらに詳しくは、紫外線、遠紫外線、X線あるい
は荷電粒子線の如き各種放射線を使用する微細加工に好
適なレジストとして有用な感放射線性組成物に関する。
【0002】
【従来技術】集積回路素子の製造に代表される微細加工
の分野においては、集積回路のより高い集積度を得るた
めに、リソグラフィーにおけるデザインルールの微細化
が急速に進行しており、近年では、線幅0.5μm以下
の高精度の微細加工を安定して行なうことができるリソ
グラフィープロセスの開発が強く推し進められている。
しかしながら、従来の可視光線(波長700〜400n
m)や近紫外線(波長400〜300nm)を用いる方
法では、このような微細パターンを高精度に形成するこ
とが困難であり、そのため、より幅広い焦点深度を達成
でき、デザインルールの微細化に有効な短波長(波長3
00nm以下)の放射線を用いるリソグラフィープロセ
スが提案されている。
【0003】このような短波長の放射線を用いるリソグ
ラフィープロセスとしては、例えばKrFエキシマレー
ザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波
長193nm)等の遠紫外線やシンクロトロン放射線等
のX線あるいは電子線等の荷電粒子線を使用する方法が
提案されている。そして、これらの短波長の放射線に対
応する高解像度レジストとして、インターナショナル・
ビジネス・マシーン(IBM)社により「化学増幅型レ
ジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの
改良が精力的に進められている。
【0004】このような化学増幅型レジストは、それに
含有させる感放射線性酸発生剤への放射線の照射(以
下、「露光」という。)により酸を発生させ、この酸の
触媒作用により、レジスト膜中で化学反応(例えば極性
の変化、化学結合の分解、架橋反応等)を生起させ、現
像液に対する溶解性が露光部において変化する現象を利
用して、パターンを形成するものである。
【0005】そして、従来の化学増幅型レジストのうち
比較的良好なレジスト性能を示すものに、樹脂成分とし
て、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ親和性基をt−ブ
チルエステル基やt−ブトキシカルボニル基で保護した
樹脂(特公平2−27660号公報参照)、アルカリ可
溶性樹脂中のアルカリ親和性基をシリル基で保護した樹
脂(特公平3−44290号公報参照)、(メタ)アク
リル酸成分を含有する樹脂(特公平4−39665号公
報参照)、樹脂成分として、アルカリ可溶性樹脂中のア
ルカリ親和性基をケタール基で保護した樹脂(特開平7
−140666号公報参照)、アセタール基で保護した
樹脂(特開平2−161436号公報および特開平5−
249682号公報参照)を使用したレジストが知られ
ている。
【0006】しかしながら、これらの化学増幅型レジス
トにはそれぞれ固有の問題があり、実用化に際して種々
の困難を伴うことが指摘されている。
【0007】その大きな問題として露光からポストベー
クまでの引き置き時間(Post Exposure Time Delay 以
下「PED」という。)により、レジストパターンの線
幅が変化したり、あるいはT−型形状となることが挙げ
られる。また、パターン形状、PEDによるレジストパ
ターンの線幅変化等に加え、解像度、ベーク温度依存性
等も大きく、プロセス安定性も不十分で、化学増幅型レ
ジストとしての総合特性の観点からさらなる改善が求め
られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑み、特に化学増幅型レジストを構成する重合体成
分についてさらに詳細に検討した結果究明されたもので
ある。すなわち、本発明の目的は、紫外線、遠紫外線、
X線あるいは荷電子線の如き各種放射線に有効に感応
し、解像度、パターン形状、PED安定性等の良好な、
ベーク温度依存性が小さく、プロセス安定性にも優れ
た、化学増幅型ポジ型レジストとして有用な感放射線性
組成物を提供することにある。
【0009】本発明によると、前記目的は、 (A)酸により分解し得るt−ブチル基を持つ置換基を
し且つ該置換基が−C(CH 3 3 、−CH 2 C(=
O)−OC(CH 3 3 、−C(−CH 3 )H−C(=
O)OC(CH 3 3 および−C(CH 3 2 −C(=O)
OC(CH 3 3 よりなる群から選ばれそしてポリスチレ
ン換算重量平均分子量(Mw)対数平均分子量(Mn)
の比が1以上3未満である重合体(以下、「重合体
(A)」という)、 (B)酸により分解し得るアセタール基またはケタール
基を有しそしてMw対Mnの比が1以上3未満である
合体(以下、「重合体(B)」という) および (C)感放射線性酸発生剤 を含有する感放射線性組成物によって達成される。以
下、本発明を詳細に説明するが、これにより本発明の目
的、構成および効果が明確となるであろう。
【0010】重合体(A) 酸により分解し得るt−ブチル基を持つ置換基は、上記
の如く、−C(CH3 3 、−CH2C(=O)−OC
(CH33、−C(−CH3)H−C(=O)OC(C
33、−C(CH32−C(=O)O(CH33 から
選ばれる。
【0011】かかる重合体(A)としては、例えば下記
式(1)
【0012】
【化1】
【0013】ここで、R1、R2、R3およびR4は、互い
に独立に、水素原子またはメチル基であり、R5は酸に
より分解し得るt−ブチル基を持つ置換基であり、R6
は水素原子、メチル基、エチル基、酸により分解し得る
t−ブチル基を持つ置換基、シクロアルキル基、ハロア
ルキル基、(ポリ)オキシアルキレン基、アリール基ま
たはアラルキル基であり、R7はハロゲン原子、水酸
基、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキ
ル基またはアリール基であり、R8は水素原子または−
CO26で表わされる基であり、0≦l≦100、0≦
n≦100、0≦m<100そして0≦o<100であ
る。但しlとnが同時に0であることはなく、通常、l
+n≧5、好ましくはl+n≧10であり、l+n+m
+o=100であり、lが0である場合には、R6は酸
により分解し得るブチル基を持つ置換基である、
【0014】で表わされる少なくとも1種の繰返し単位
を有する重合体を挙げることができ、特に上記式(1)
で表わされる少なくとも2種の繰返し単位がランダムに
結合した重合体が好ましい。
【0015】上記式(1)において、R5およびR6の酸
により分解し得るt−ブチル基を持つ置換基は、−C
(CH3 3 、−CH2CO2C(CH33、−CH(CH
3)CO2C(CH33 または−C(CH32CO2
(CH33 である。これらのうち、R 6としては−C
(CH33が好ましい。
【0016】上記式(1)において、R6のシクロアル
キル基としては、例えばシクロヘキシル基、イソボルニ
ル基等を挙げることができ、R6のハロアルキル基とし
ては、例えばトリフルオロエチル基、ヘキサフルオロプ
ロピル基、ヘプタデカフルオロデシル基等を挙げること
ができ、R6の(ポリ)オキシアルキレン基としては、
例えばフェノキシポリエチレングリコール基、フェノキ
シエチレングリコール基等を挙げることができ、R6
アリール基としては、例えばフェニル基、トリル基等を
挙げることができ、R6のアラルキル基としては、例え
ばベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
これらのうち、R6としてはt−ブチル基を持つ置換基
が好ましい。
【0017】さらに、上記式(1)において、R7のハ
ロゲン原子としては、例えばフッ素、塩素、臭素等を挙
げることができ、また、R7の炭素数1〜12の直鎖状
または分岐鎖状のアルキル基としては、例えばメチル
基、t−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、オクチ
ル基、ドデシル基、セチル基、ステアリル基等を挙げる
ことができ、R7のアリール基としては、例えばフェニ
ル基、トリル基等を挙げることができる。これらのう
ち、R7としてはフェニル基が好ましい。
【0018】上記式(1)で表わされる少なくとも1種
の繰返し単位を有する重合体は、例えば下記のようにし
て製造することができる。 (i)下記式(1)−a
【0019】
【化2】
【0020】ここでR2の定義は上記式(1)に同じで
ある、で表わされるモノマーの重合体、例えばポリ(p
−ヒドロキシスチレン)、ポリ(p−イソプロペニルフ
ェノール)等の水酸基の全部または1部を、酸により分
解し得るt−ブチル基を持つ置換基に変換する化合物、
例えばブロモ酢酸t−ブチル、ジt−ブチルカーボネー
ト等と反応させて、前記R1を持つ繰返し単位と前記R2
を持つ繰返し単位からなる重合体を製造する。
【0021】(ii)上記式(1)−aで表わされるモ
ノマー、例えばp−ヒドロキシスチレン、p−イソプロ
ペニルフェノール等を、下記式(1)−b
【0022】
【化3】
【0023】ここでR3、R6およびR8の定義は上記式
(1)に同じである、で表わされる化合物、例えばアク
リル酸t−ブチル、フマル酸(t−ブチル)、アクリル
酸イソボルニルおよび/または下記式(1)−c
【0024】
【化4】
【0025】ここでR1およびR5の定義は上記式(1)
に同じである、で表わされる化合物、例えばt−ブトキ
シスチレン等と共重合させて、前記R2を持つ繰返し単
位と前記R3を持つ繰返し単位および/または前記R1
持つ繰返し単位とからなる重合体を製造する。
【0026】(iii)上記(i)において、式(1)
−aのモノマーの重合体を製造する際に、あるいは上記
(ii)の重合の際に、下記式(1)−d
【0027】
【化5】
【0028】ここでR4およびR7の定義は上記式(1)
に同じである、で表わされる化合物を共重合して、前記
4を持つ繰返し単位をさらに含む重合体を製造する。
上記のようにして製造される重合体(A)のポリスチレ
ン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という)は、通
常1,000〜100,000であり、好ましくは3,0
00〜40,000である。また、Mw/ポリスチレン
換算数平均分子量(以下、「Mn」という)は、1以上
3未満であり、好ましくは1〜2.5である。これらの
重合体(A)は単独もしくは2種以上混合して使用され
る。
【0029】重合体(B) 酸により分解し得るアセタール基としては、例えば下記
式(2)または下記式(3)で表わされる基が挙げられ
る。
【0030】
【化6】
【0031】式(2)において、X1およびX2は水素原
子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシ
クロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭
素数7〜11のアラルキル基を表わし、かつX1および
2の少なくとも一方は水素原子であり、X3は炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基また
は炭素数7〜11のアラルキル基を表わす。
【0032】
【化7】
【0033】式(3)において、X4およびX5は水素原
子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜6の
アルキル基を表わす。酸により分解し得るケタール基と
しては、例えば下記式(4)または下記式(5)で表わ
される基が挙げられる。
【0034】
【化8】
【0035】式(4)において、Y1およびY2は、同一
または異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜1
0のアリール基または炭素数7〜11のアラルキル基を
表わすか、あるいはY1とY2は互いに結合してそれらが
結合している炭素原子と一緒になって3〜7員環を形成
していてもよい。Y3は炭素数1〜6のアルキル基、炭
素数6〜10のアリール基または炭素数6〜10のアラ
ルキル基を表わす。
【0036】
【化9】
【0037】式(5)において、Y4およびY5は水素原
子、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜6の
アルキル基を表わし、Y6は炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数6〜10
のアラルキル基を表わす。
【0038】上記式(2)におけるX1およびX2の炭素
数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エ
チルヘキシル基、ネオペンチル基等を挙げることができ
る。X1およびX2の炭素数3〜10のシクロアルキル基
としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノ
ルボルニル基、イソボルニル基等を挙げることができ
る。X1およびX2の炭素数6〜10のアリール基として
は、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
を挙げることができる。X1およびX2の炭素数7〜11
のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、
ナフトメチル基等を挙げることができる。
【0039】上記式(2)におけるX3の炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭
素数7〜11のアラルキル基としては、X1およびX2
おいて挙げた同じ基を具体例として挙げることができ
る。
【0040】上記式(3)におけるX4およびX5の炭素
数1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基が挙げられ、炭素数1〜6のアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙
げられる。
【0041】上記式(4)におけるY1およびY2の炭素
数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアル
キル基、炭素数6〜10のアリール基または炭素数7〜
10のアラルキル基としては、X1およびX2において挙
げた同じ基を具体例として挙げることができる。
【0042】上記式(4)におけるY3の炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基または炭
素数7〜11のアラルキル基としては、X1およびX2
おいて挙げた同じ基を具体例として挙げることができ
る。
【0043】上記式(5)におけるY4およびY5の炭素
数1〜6のアルキル基または炭素数1〜3のアルコキシ
基としては、X4およびX5において挙げた同じ基を具体
例として挙げることができる。
【0044】上記式(5)におけるY6の炭素数1〜6
のアルキル基としては、X4およびX5において挙げた同
じ基を具体例として挙げることができる。上記式(5)
におけるY6の炭素数6〜10のアリール基または炭素
数6〜10のアラルキル基としては、X 1 およびX2にお
いて挙げた同じ基を具体例として挙げることができる。
【0045】上記アセタール基としては、例えばメトキ
シメトキシ基、エトキシメトキシ基、1−メトキシエト
キシ基、1−エトキシエトキシ基、1−プロポキシエト
キシ基、1−イソプロポキシエトキシ基、ベンジルオキ
シメトキシ基、1−ベンジルオキシメトキシ基、フェネ
チルオキシメトキシ基、1−フェネチルオキシエトキシ
基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒ
ドロピラニルオキシ基等を挙げることができる。
【0046】上記ケタール基としては、例えば1−メト
キシ−1−メチルエトキシ基、1−フェニル−1−メト
キシエトキシ基、1−フェニル−1−エトキシエトキシ
基、1−ベンジル−1−メトキシエトキシ基、2−(2
−メチル−テトラヒドロピラニル)オキシ基、2−(2
−メチル−テトラヒドロフラニル)オキシ基、1−(1
−メトキシ−シクロヘキシル)オキシ基、1−フェノキ
シ−1−フェニルエトキシ基等を挙げることができる。
【0047】かかる重合体(B)としては、例えば下記
式(6)
【0048】
【化10】
【0049】ここで、R9、R10、R11およびR12は、
互いに独立に、水素原子またはメチル基であり、R13
アセタール基またはケタール基であり、R14は水素原
子、メチル基、エチル基、アセタール基、ケタール基、
シクロアルキル基、ハロアルキル基、(ポリ)オキシア
ルキレン基、アリール基またはアラルキル基であり、R
15およびR16の定義はそれぞれR6、R7およびR8の定
義と同じであり、0≦p≦100、0≦r≦100、0
≦q<100そして0≦s<100である。但しpとr
が同時に0であることはなく、通常、p+r≧10、好
ましくはp+r≧25であり、またp+r+q+s=1
00であり、pが0である場合には、R14はアセタール
基またはケタール基である、で表わされる少なくとも1
種の繰返し単位を有する重合体を挙げることができ、特
に上記式(6)で表わされる少なくとも2種の繰返し単
位がランダムに結合した重合体が好ましい。
【0050】上記式(6)において、R13のアセタール
基またはケタール基としては、それぞれ前記した基と同
じ基を例示することができ、R14、R15およびR16のそ
れぞれの具体例も前記したR6、R7およびR8の例示か
ら明らかとなろう。
【0051】上記式(6)で表わされる少なくとも1種
の繰返し単位を有する重合体は、例えば下記のようにし
て製造することができる。 (i)前記式(1)−aで表わされるモノマーの重合
体、例えばポリ(p−ヒドロキシスチレン)、ポリ(p
−イソプロペニルフェノール)等を準備し、その水酸基
の全部または1部を、例えばエチルビニルエーテル、
2,3−ジヒドロピラン、4−メトキシ−5,6−ジヒド
ロ−2H−ピランあるいは2−メトキシプロピレンの如
き化合物と反応させてエーテル化し、前記R9を持つ繰
返し単位と前記R10を持つ繰返し単位とからなる重合体
を製造する。
【0052】(ii)上記(i)において、式(1)−
aで表わされるモノマーの重合体を製造する際に、下記
式(6)および/または前記式(1)−dで表わされる
化合物を共重合して、前記R11を持つ繰返し単位および
/または前記R12を持つ繰返し単位をさらに含有する重
合体を製造する。
【0053】上記のようにして製造される重合体(B)
のMwは、通常1,000〜100,000であり、好ま
しくは3,000〜40,000である。また、Mw/M
nは、1以上3未満であり、好ましくは1〜2.5であ
る。これらの重合体(B)は単独もしくは2種以上混合
して使用される。
【0054】本発明において、重合体(A)と重合体
(B)の使用割合は、重合体(A)対重合体(B)の重
量比が1/99〜99/1であるのが好ましく、50/
50〜10/90であるのがより好ましい。
【0055】感放射線性酸発生剤 感放射線性酸発生剤とは、露光により酸を発生する化合
物である。本発明において用いられる感放射線性酸発生
剤としては、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、
スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノ
ンジアジド化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾ
メタン化合物等を挙げることができる。これらの感放射
線性酸発生剤の例を以下に示す。
【0056】オニウム塩:オニウム塩としては、例え
ばヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、
ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等を
挙げることができる。オニウム塩化合物の具体例として
は、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニル
ヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニ
ウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスル
ホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウ
ムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウム
カンファースルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベン
ジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート等を挙げ
ることができる。
【0057】ハロゲン含有化合物:ハロゲン含有化合
物としては、例えばハロアルキル基含有炭化水素化合
物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げること
ができる。ハロゲン含有化合物の具体例としては、フェ
ニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メ
トキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン等の(ポリ)トリクロロメチル−s−トリアジ
ン誘導体、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,
2,2−トリクロロエタン等を挙げることができる。
【0058】スルホン化合物:スルホン化合物として
は、例えばβ−ケトスルホン、β−スルホニルスルホ
ン、これらのα−ジアゾ化合物等を挙げることができ
る。スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェ
ニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フ
ェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスル
ホン等を挙げることができる。
【0059】スルホン酸エステル化合物:スルホン酸
エステル化合物としては、例えばアルキルスルホン酸エ
ステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールス
ルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げること
ができる。スルホン酸エステル化合物の具体例として
は、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフ
レート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、
ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−
2−スルホネート等を挙げることができる。
【0060】キノンジアジド化合物:キノンジアジド
化合物としては、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−
スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホ
ニル基等の1,2−キノンジアジドスルホニル基を有す
る化合物を挙げることができ、特に1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホニル基を有する化合物が好まし
い。
【0061】キノンジアジド化合物の具体例としては、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−
トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4−テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、3’−メトキシ−2,3,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,
3,4,4’−ペタンヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,3,4,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、
2,3,3’,4,4’,5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,3’,4,4’,5’,6−ヘキサヒドロキシベ
ンゾフェノン等の(ポリ)ヒドロキシフェニルアリール
ケトンの1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル
類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,
3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン等の
ビス[(ポリ)ヒドロキシフェニル]アルカンの1,2
−キノンジアジドスルホン酸エステル類;4,4’−ジ
ヒドロキシトリフェニルメタン、4,4’,4”−トリヒ
ドロキシトリフェニルメタン、2,2’,5,5’−テト
ラメチル−2”,4,4’−トリヒドロキシトリフェニル
メタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−2”,4,
4’−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4’,
5,5’−テトラメチル−2 ,2’,2”−トリヒドロキ
シトリフェニルメタン、2,2’,5,5’−テトラメチ
ル−4 ,4’,4”−トリヒドロキシトリフェニルメタ
ン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシトリフェニル)
エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1
−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)
−1−メチルエチル}フェニル]エタン、1,1,3−ト
リス(2.5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、1,1,3−トリス(2.5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、1,3,3−トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン等の(ポリ)ヒドロキシトリ
フェニルアルカンの1,2−キノンジアジドスルホン酸
エステル類;2,4,4−トリメチル−2’,4’,7−ト
リヒドロキシ−2−フェニルフラバン、2,4,4−トリ
メチル−2’,4’,5’,6’,7−ペンタヒドロキシ−
2−フェニルフラバン等の(ポリ)ヒドロキシフェニル
フラバンの1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル
類等を挙げることができる。
【0062】スルホンイミド化合物: スルホンイミド化合物としては、例えば下記式(
【0063】
【化11】
【0064】ここで、Xはアルキレン基、アリーレン
基、アルコキシレン基等の2価の基を示し、R16はアル
キル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲ
ン置換アリール基等の1価の基を示す、で表わされる化
合物を挙げることができる。
【0065】スルホンイミド化合物の具体例としては、
N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシン
イミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)
フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシ
ミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナ
フチルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ
−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースルホ
ニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホ
ニルオキシ)フタルイミド、N−(カンファースルホニ
ルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(カンファース
ルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファースル
ホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カン
ファースルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(カン
ファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、
【0066】N−(4−メチルフェニルスルホニルオキ
シ)スクシンイミド、N−(カンファニルスルホニルオ
キシ)ナフチルジカルボキシミド、N−(4−メチルフ
ェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メ
チルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミ
ド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボ
キシミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキ
シ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボキシミド、N−(4−メチルフェ
ニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(4−メ
チルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシミド、
N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキ
シ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフ
ェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−ト
リフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニ
ルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニル
スルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(2−トリフル
オロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカル
ボキシミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルス
ルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(2−トリフル
オロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキ
シミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキ
シ)スクシンイミド、N−(2−フルオロフェニル)フ
タルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオ
キシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェ
ニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.1.1]ヘプト−
5−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(トリフル
オロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ
[2.1.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシ
ミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)
ビシクロ[2.1.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3
−ジカルボキシミド、N−(4−フルオロフェニルスル
ホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド等を挙げる
ことができる。
【0067】ジアゾメタン化合物: ジアゾメタン化合物としては、例えば下記式(
【0068】
【化12】
【0069】ここで、R17およびR18は、互いに同一で
も異なってもよく、アルキル基、アリール基、ハロゲン
置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基
を示す、で表わされる化合物を挙げることができる。
【0070】ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビ
ス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビ
ス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス
(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トル
エンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p
−トルエンスルホニルジアゾメタン、1−シクロヘキシ
ルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニ
ル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスル
ホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
【0071】前記感放射線性酸発生剤のうち、オニウ
ム塩、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド
化合物およびジアゾメタン化合物が好ましく、特にト
リフェニルスルホニウムトリフレート、ピロガロールメ
タンスルホン酸トリエステル、N−(トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニ
ルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシミド、N−(カンファニ
ルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシミド、ビス
(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等が好まし
い。
【0072】本発明において、上記の感放射線性酸発生
剤は、通常、前記重合体(A)と重合体(B)の合計1
00重量部当り、0.1〜20重量部、特に好ましくは
0.5〜10重量部の割合で使用される。これらの感放
射線性酸発生剤は、単独もしくは2種類以上を混合して
使用される。
【0073】アルカリ可溶性樹脂 本発明においては、必要に応じて重合体(A)および重
合体(B)以外のアルカリ可溶性樹脂を添加することが
できる。このアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ現像液と
親和性を示す官能基、例えばフェノール性水酸基、カル
ボキシル基等の酸性官能基を1種以上有する、アルカリ
現像液に可溶な樹脂である。このようなアルカリ可溶性
樹脂を使用することにより、本発明組成物によるレジス
ト被膜のアルカリ現像液への溶解速度の制御がより容易
となる結果、現像性をさらに向上させることができる。
【0074】このようなアルカリ可溶性樹脂は、アルカ
リ現像液に可溶である限り特に限定されるものではない
が、好ましいアルカリ可溶性樹脂としては、例えばヒド
ロキシスチレン、イソプロペニルフェノール、ビニル安
息香酸、カルボキシメチルスチレン、カルボキシメトキ
シスチレン、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸 メサコン
酸、ケイ皮酸等の酸性官能基を有する少なくとも1種の
モノマーの重合性二重結合部分が開裂した繰返し単位を
含有する付加重合系樹脂や、ノボラック樹脂に代表され
る酸性官能基を有する縮合系繰返し単位を含有する重縮
合系樹脂等を挙げることができる。
【0075】前記付加重合系樹脂からなるアルカリ可溶
性樹脂は、前記酸性官能基を有するモノマーの重合性二
重結合部分が開裂した繰返し単位のみから構成されてい
てもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶であ
る限りでは、1種以上の他の繰返し単位をさらに含有す
ることもできる。このような他の繰返し単位としては、
例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、クロ
トンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メ
サコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレイ
ンアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコン
アミド、イタコンアミド、ビニルアニリン、ビニルピリ
ジン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルイミダゾール等のモノマーの重合
性二重結合部分が開裂した繰返し単位を挙げることがで
きる。
【0076】前記付加重合系樹脂のうち、レジスト被膜
としたときの放射線の透過性が高く、またドライエッチ
ング耐性にも優れるという観点から、特にポリ(ヒドロ
キシスチレン)およびイソプロペニルフェノール共重合
体が好ましい。また、前記重縮合系樹脂からなるアルカ
リ可溶性樹脂は、酸性官能基を有する重縮合系繰返し単
位のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がア
ルカリ現像液に可溶である限りでは、他の繰返し単位を
さらに含有することもできる。このような重縮合系樹脂
は、例えば1種以上のフェノール類と1種以上のアルデ
ヒド類とを、場合により他の重縮合系繰返し単位を形成
しうる重縮合成分とともに、酸性触媒の存在下、水媒質
中または水と親水性溶媒との混合媒質中で(共)重縮合
することによって製造することができる。
【0077】前記フェノール類としては、例えばo−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−
キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、
2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチ
ルフェノール等を挙げることができ、また前記アルデヒ
ド類としては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサ
ン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアル
デヒド等を挙げることができる。前記アルカリ可溶性樹
脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することが
できる。本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の使用量
は、前記重合体(A)と重合体(B)の合計100重量
部当り、通常、200重量部以下である。
【0078】酸拡散制御剤 本発明組成物に酸拡散制御剤を添加することができる。
この酸拡散制御剤は、露光により感放射線性酸発生剤か
ら生じた酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御
し、未露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作
用等を有するものであり、酸拡散制御剤を使用すること
により、本発明組成物のパターン形状におけるT−型形
状の発生程度、マスク寸法に対する寸法忠実度等をさら
に改良することができる。
【0079】このような酸拡散制御剤としては、露光や
加熱により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ま
しく、その具体例としては、アンモニア、ヘキシルアミ
ン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、
デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジ
ヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミ
ン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、
トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニル
アミン、トリデシルアミン、アニリン、N−メチルアニ
リン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリ
ン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニ
トロアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミ
ン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、テトラメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピロリドン、
ピペリジン、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、
4−メチル−2−フェニルイミダゾール、チアベンダゾ
ール、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリ
ジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、1−
メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロ
ピル)ピリジン、ニコチン酸アミド、ジベンゾイルチア
ミン、四酪酸リボフラビン、4,4'−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフ
ェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−
2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−
アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−
1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4
−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、コ
ハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−
ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重
縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジイ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジイル)イミノ}]、2−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n
−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジイル)等を挙げることができる。
【0080】これらの酸拡散制御剤は、単独でまたは2
種以上を混合して使用することができる。本発明におけ
る酸拡散抑制剤の配合割合は、重合体(A)と重合体
(B)の合計100重量部当り、通常、0.001〜1
0重量部、好ましくは0.005〜5重量部である。こ
の場合、酸拡散制御剤の使用量が0.001重量部未満
では、プロセス条件によっては、レジストとしてのパタ
ーン形状や寸法忠実度が低下するおそれがあり、また1
0重量部を越えると、レジストとしての感度や露光部の
現像性が低下する傾向がある。
【0081】界面活性剤 本発明組成物に界面活性剤を添加することができるこの
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオ
キシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオ
クチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル、ポリエチレングリコールジラウレ
ート、ポリエチレングリコールジステアレートを挙げる
ことができ、市販品としては、例えばエフトップEF3
01、EF303,EF352(トーケムプロダクツ
製)、メガファックス F171、F173(大日本イ
ンキ(株)製)、フロラードFC430、FC431
(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG71
0、サーフロンS−382、SC101、SC102、
SC103、SC104、SC105、SC106(旭
硝子(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP34
1(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系又はメタク
リル酸系(共)重合体であるポリフローNo.75、N
o.95(商品名、共栄社油脂化学工業(株)製)等が
用いられる。
【0082】界面活性剤の配合量は、重合体(A)、重
合体(B)および感放射線性酸発生剤との合計量100
重量部当り、通常、2重量部以下である。
【0083】増感剤 本発明組成物に増感剤を添加することができる。この増
感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギ
ーを感放射線性酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成
量を増加させる作用を示すもので、本発明樹脂組成物に
よって形成されるレジストの見掛けの感度を向上させる
効果を有する。好ましい増感剤の例としては、アセト
ン、ベンゼン、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、
ナフタレン類、ビアセチル類、エオシン、ローズベンガ
ル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を
挙げることができる。これらの増感剤は、単独でまたは
2種以上を混合して使用することができ、その配合量
は、組成物中の全固形分100重量部当り、通常、50
重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0084】その他の添加剤 本発明組成物は、染料および/または顔料を配合するこ
とにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレ
ーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することに
より、基板との接着性をさらに改善することができる。
さらに、他の添加剤として、4−ヒドロキシ−4'−メ
チルカルコン等のハレーション防止剤、形状改良剤、保
存安定剤、消泡剤等を配合することもできる。
【0085】溶剤 本発明組成物は、その使用に際して、全固形分の濃度
が、例えば5〜50重量%、好ましくは15〜40重量
%になるように、溶剤に均一に溶解したのち、例えば孔
径0.2μm程度のフィルターで濾過することにより、
組成物溶液として調製される。
【0086】前記組成物溶液の調製に使用される溶剤と
しては、例えばエチレングリコ−ルモノメチルエ−テ
ル、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テル、エチレン
グリコ−ルモノプロピルエ−テル、エチレングリコ−ル
モノブチルエ−テル等のエチレングリコ−ルモノアルキ
ルエーテル類;エチレングリコ−ルモノメチルエ−テル
アセテート、エチレングリコ−ルモノエチルエ−テルア
セテート、エチレングリコ−ルモノプロピルエ−テルア
セテート、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テルアセ
テート等のエチレングリコ−ルモノアルキルエーテルア
セテート類;ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル、
ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル、ジエチレング
リコ−ルジプロピルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジ
ブチルエ−テル等のジエチレングリコ−ルジアルキルエ
ーテル類;プロピレングリコールモノメチルエ−テル、
プロピレングリコールモノエチルエ−テル、プロピレン
グリコールモノプロピルエ−テル、プロピレングリコー
ルモノブチルエ−テル等のプロピレングリコ−ルモノア
ルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエ−
テル、プロピレングリコールジエチルエ−テル、プロピ
レングリコールジプロピルエ−テル、プロピレングリコ
ールジブチルエ−テル等のプロピレングリコ−ルジアル
キルエーテル類;
【0087】プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテ−ト、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテ−ト、プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ルアセテ−ト、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテ−ト等のプロピレングリコ−ルモノアルキルエ
ーテルアセテ−ト類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n
−プロピル、乳酸イソプロピル、乳酸n−ブチル、乳酸
イソブチル等の乳酸エステル類;ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、ギ酸n−プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸n−ブ
チル、ギ酸イソブチル、ギ酸n−アミル、ギ酸イソアミ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸
イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸
n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸n−ヘキシル、プロ
ピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n
−プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸
n−ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸メチル、酪
酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸
n−ブチル、酪酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エス
テル類;
【0088】ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−
2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−
メチル酪酸メチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸
エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキ
シプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチ
ル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブ
チルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセ
テート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネー
ト、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセ
ト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、
ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチ
ルプロピルケトン、メチルブチルケトン、2−ヘプタノ
ン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のア
ミド類;γ−ブチロラクン等のラクロン類を挙げること
ができる。
【0089】これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができ、その配合量は、本発明組
成物中の全固形分100重量部当り、通常、20〜3,
000重量部、好ましくは50〜3,000重量部、さ
らに好ましくは100〜2,000重量部である。
【0090】レジストパターンの形成 本発明組成物からレジストパターンを形成する際には、
前述したようにして調製された組成物溶液を、回転塗
布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によっ
て、例えばシリコンウェハー、アルミニウムで被覆され
たウェハー等の基板上に塗布することにより、レジスト
被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「プレ
ベーク」という。)を行ったのち、所定のマスクパター
ンを介して露光する。その際に使用される放射線として
は、感放射線性酸発生剤の種類に応じて、例えばi線
(波長365nm)等の紫外線;ArFエキシマレーザ
ー(波長193nm)、KrFエキシマレーザー(波長
248nm)等の遠紫外線;シンクロトロン放射線等の
X線;電子線等の荷電粒子線を適宜選択して使用する。
また、露光量等の露光条件は、本発明組成物の配合組
成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
【0091】本発明においては、レジスト被膜の見掛け
の感度を向上させるために、露光後に加熱処理(以下、
「露光後ベーク」という。)を行なうのが好ましい。そ
の加熱条件は、本発明組成物の配合組成、各添加剤の種
類等により変わるが、通常、30〜200℃、好ましく
は40〜150℃である。次いで、露光されたレジスト
被膜をアルカリ現像液でアルカリ現像することにより、
所定のレジストパターンを形成する。
【0092】前記アルカリ現像液としては、例えばアル
カリ金属水酸化物;アンモニア水;モノ−、ジ−あるい
はトリ−アルキルアミン類;モノ−、ジ−あるいはトリ
−アルカノールアミン類;複素環式アミン類;テトラア
ルキルアンモニウムヒドロキシド類;コリン;1,8−
ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,
5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のア
ルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは
1〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水
溶液が使用される。これらのアルカリ性化合物は、単独
でまたは2種以上を混合して使用することができる。ま
た、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えば
メタノール、エタノ−ル等の水溶性有機溶剤や界面活性
剤を適宜添加することもできる。なお、このようにアル
カリ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般
に現像後、水洗する。なお、レジストパターンの形成に
際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影
響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を設けるこ
ともできる。
【0093】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実
施例に何ら制約されるものではない。ここで、Mwおよ
びMn(Mw/Mn)の測定並びに各レジストの評価
は、下記の要領で行った。
【0094】MwおよびMw/Mn 東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、
G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、
流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフ
ラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチ
レンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ
法により測定した。
【0095】感度 シリコンウェハー上に形成したレジスト被膜に露光した
のち、直ちに露光後ベークを行い、次いでアルカリ現像
したのち、水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成
したとき、線幅0.3μmのライン・アンド・スペース
パターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量
を最適露光量とし、この最適露光量により感度を評価し
た。
【0096】解像度 最適露光量で露光したときに解像されるレジストパター
ンの最小寸法(μm)を、解像度とした。
【0097】パターン形状 0.3μmのライン・アンド・スペースパターンにおい
て、パターン上部の線幅をLa、パターン下部の線幅を
Lbとして0.9×Lb<La<1.1×Lbのときを良
好、0.9×Lb≧Laのときをラウンドトップ、La
≧1.1×LbのときをT−型として表わした。
【0098】PED安定性 PEDが0時間のときのパターン下部の線幅をX0
し、PEDが1時間のときのパターン下部の線幅をX1
としたときに、下記式で表わされる線幅変化率を求め
た。数値が0に近い程PED安定性が良好である。
【0099】
【数1】
【0100】重合体(A)の合成 合成例1 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)24gをアセトン96
ミリリットルに溶解したのち、ブロモ酢酸t−ブチル
9.7gおよび炭酸カリウム7.6gを添加し、攪拌しつ
つ還流下で8時間反応させた。その後、反応溶液を酢酸
エチルで抽出し、5重量%酢酸水溶液および水で洗浄し
た後、減圧下で酢酸エチル等を留去し、さらにアセトン
に再溶解させ、水中に滴下して、重合体を沈澱させた。
この重合体を50℃の真空乾燥器内で一晩乾燥した。得
られた重合体は、Mwが12,000、Mw/Mnが1.
8であり、13C−NMR測定の結果、フェノール性水酸
基の水素原子の23%がt−ブトキシカルボニルメチル
基で置換された構造を有するものであった。この重合体
を重合体A−1とする。
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】合成例5 p−ヒドロキシスチレン20重量%、p−エチルフェノ
ール65重量%および不純物として含有するその他の成
分15重量%(内訳:水10重量%、p−クレゾール4
重量%、フェノール1重量%)の組成の混合物120g
を、t−ブトキシスチレン12.5gおよびプロピレン
グリコールモノメチルエーテル50gと混合して均一溶
液とした。この溶液を30分間バブリングしたのち、
2,2'−アゾビス(4ーメトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)3.0gを添加し、窒素ガスによるバブ
リングを継続しつつ、反応温度を40℃に維持して7時
間共重合させた。重合終了後、反応溶液を多量のヘキサ
ンと混合して、生成した重合体を凝固させた。次いで、
重合体をアセトンに再溶解させた後、再度ヘキサンによ
り、凝固させる操作を数回繰り返して、未反応モノマー
を完全に除去し、50℃減圧下で乾燥して、白色の重合
体(収率55%)を得た。得られた重合体は、Mwが1
8,000、Mw/Mnが1.9であり、13C−NMR測
定の結果、p−ヒドロキシスチレンとt−ブトキシスチ
レンとの共重合モル比が70:30であった。この重合
体を重合体A−とする。
【0105】
【0106】
【0107】重合体(B)の合成 合成例8 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(Mw12,000)
24gをジオキサン100ミリリトッルに溶解したの
ち、窒素で30分間バブリングを行った。この溶液にエ
チルビニルエーテル8g、触媒としてp−トルエンスル
ホン酸ピリジニウム塩1gを添加し、12時間反応させ
た。この反応溶液を1重量%アンモニア水溶液に滴下し
て、重合体を沈澱させた。この重合体を50℃の真空乾
燥器内で一晩乾燥した。得られた重合体は、Mwが1
2,000、Mw/Mnが1.6であり、13C−NMR測
定の結果、フェノール性水酸基の水素原子の45%が1
−エトキシエチル基で置換された構造を有するものであ
った。この重合体を重合体B−1とする。
【0108】合成例9 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(Mw8,000)2
4gをジオキサン100ミリリトッルに溶解したのち、
窒素で30分間バブリングを行った。この溶液に2,3
−ジヒドロピラン7.5g、触媒としてp−トルエンス
ルホン酸0.4gを添加し、6時間反応させた。この反
応溶液を1%アンモニア水溶液に滴下して、重合体を沈
澱させた。この重合体を50℃の真空乾燥器内で一晩乾
燥した。得られた重合体は、Mwが10,000、Mw
/Mnが1.8であり、13C−NMR測定の結果、フェ
ノール性水酸基の水素原子の42%がテトラヒドロピラ
ニル基で置換された構造を有するものであった。この重
合体を重合体B−2とする。
【0109】合成例10 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(Mw24,000)
48gをジオキサン100ミリリトッルに溶解したの
ち、窒素で30分間バブリングを行った。この溶液に
2,3−ジヒドロピラン7.5g、触媒としてp−トルエ
ンスルホン酸ピリジニウム塩0.4gを添加し、6時間
反応させた。この反応溶液を1%アンモニア水溶液に滴
下して、重合体を沈澱させた。この重合体を50℃の真
空乾燥器内で一晩乾燥した。得られた重合体は、Mwが
31,000、Mw/Mnが2.1であり、13C−NMR
測定の結果、フェノール性水酸基の水素原子の42%が
テトラヒドロピラニル基で置換された構造を有するもの
であった。この重合体を重合体B−3とする。
【0110】合成例11 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(Mw24,000)
48gをジオキサン100ミリリトッルに溶解したの
ち、窒素で30分間バブリングを行った。この溶液にメ
チルビニルエーテル14g、触媒としてp−トルエンス
ルホン酸ピリジニウム塩0.4gを添加し、10時間反
応させた。この反応溶液を1%アンモニア水溶液に滴下
して、重合体を沈澱させた。この重合体を50℃の真空
乾燥器内で一晩乾燥した。得られた重合体は、Mwが2
9,000、Mw/Mnが2.0であり、13C−NMR測
定の結果、フェノール性水酸基の水素原子の53%がメ
トキシメチル基で置換された構造を有するものであっ
た。この重合体を重合体B−4とする。
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】実施例1〜 表1(但し、部は重量に基づく。)に示す各成分を混合
して均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブラン
フィルターで濾過して、組成物溶液を調製した。 その
後、各組成物溶液をシリコンウェハー上にスピンコート
したのち、90℃で120秒間プレベークを行って、膜
厚1.0μmのレジスト被膜を形成した。 次いで、表
2に示す条件で露光(KrFエキシマレーザーで露光の
場合は(株)ニコン製ステッパーNSR−2005 E
X8Aを使用、電子線で露光の場合は、加速電圧50K
V、電流密度10A/cm2、可変成形ビーム(HL−
800D)を使用)および露光後ベークを行ったのち、
2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
水溶液を用い、23℃で1分間、浸漬法によりアルカリ
現像し、純水で水洗し、乾燥して、レジストパターンを
形成した。各レジストの評価結果を表2に示す。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】ここで、各実施例および比較例における感
放射線性酸発生剤、酸拡散制御剤および溶剤は、下記の
とおりである。感放射線性酸発生剤(酸発生剤) イ):トリフェニルスルホニウムトリフレートニ) :N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビ
シクロ−[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカ
ルボキシミド ホ):ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン酸拡散制御剤 ヘ):ニコチン酸アミド ト):トリオクチルアミン溶剤 EL :乳酸メチル MMP :3−メトキシプロピオン酸メチル PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート
【0119】
【発明の効果】本発明の感放射線性組成物は、特に解像
度およびパターン形状が優れるとともに、PED安定性
に優れ、ベーク温度依存性が小さく、プロセス安定性に
優れており、高精度の微細パターンを安定して形成する
ことができる。しかも、本発明の感放射線性組成物は、
紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電子線の如き各種放
射線に有効に感応するものであり、化学増幅型ポジ型レ
ジストとして極めて有用である。従って、本発明の感放
射線性組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想さ
れる半導体デバイス製造用として好適に使用することが
できる。
フロントページの続き (72)発明者 勇元 喜次 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−199468(JP,A) 特開 平7−252214(JP,A) 特開 平7−209868(JP,A) 特開 平4−195138(JP,A) 特開 平4−350657(JP,A) 特開 平4−350658(JP,A) 特開 平8−15864(JP,A) 特開 平8−262721(JP,A) 特開 平9−5987(JP,A) 特開 平9−6001(JP,A) 特開 平9−127698(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸により分解し得るt−ブチル基
    を持つ置換基を有し且つ該置換基が−C(CH 3 3 、−
    CH 2 C(=O)−OC(CH 3 3 、−C(−CH 3 )H
    −C(=O)OC(CH 3 3 および−C(CH 3 2 −C
    (=O)OC(CH 3 3 よりなる群から選ばれそしてポ
    リスチレン換算重量平均分子量(Mw)対数平均分子量
    (Mn)の比が1以上3未満である重合体 (B)酸により分解し得るアセタール基またはケタール
    基を有しそしてMw対Mnの比が1以上3未満である
    合体 および (C)感放射線性酸発生剤 を含有する感放射線性組成物。
  2. 【請求項2】 重合体(A)の上記置換基が−C(CH
    3 3 または−CH 2 C(=O)−OC(CH 3 3 である
    請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 重合体(A)が下記式 【化1】 ここで、R 1 、R 2 、R 3 およびR 4 は、互いに独立に、水
    素原子またはメチル基であり、R 5 は酸により分解し得
    るt−ブチル基を持つ置換基であり、R 6 は水素原子、
    メチル基、エチル基、酸により分解し得るt−ブチル基
    を持つ置換基、シクロアルキル基、ハロアルキル基、
    (ポリ)オキシアルキレン基、アリール基またはアラル
    キル基であり、R 7 はハロゲン原子、水酸基、炭素数1
    〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基またはア
    リール基であり、R 8 は水素原子または−CO 2 6 で表
    わされる基であり、0≦l≦100、0≦n≦100、
    0≦m<100そして0≦o<100である。但しlと
    nが同時に0であることはなく、l+n≧5であり、l
    +n+m+o=100であり、lが0である場合には、
    6 は酸により分解し得るt−ブチル基を持つ置換基で
    あり、またR 5 およびR 6 における酸により分解し得るt
    −ブチル基を持つ前記置換基は−C(CH 3 3 、−CH
    2 C(=O)−OC(CH 3 3 、−C(−CH 3 )H−C
    (=O)OC(CH 3 3 または−C(CH 3 2 −C(=
    O)OC(CH 3 3 である、で表わされる少なくとも1
    種の繰返し単位を有する請求項1に記載の感放射線性組
    成物。
  4. 【請求項4】 式(1)におけるR 5 が−C(CH 3 3
    である請求項3に記載の感放射線性組成物。
  5. 【請求項5】 式(1)におけるR 6 が−C(CH 3 3
    である請求項3に記載の感放射線性組成物。
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