JP3931422B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調用スリットを有する照明器具の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の空調用スリットを有する照明器具について、図6〜図10を参照して説明する。
【0003】
空調用スリットを有する照明器具は、図6(A)に示すように、両端に略矩形状をした端板1,1が取付けられる下面開口し断面形状が略矩形状をなす器具本体4と、この器具本体内に取付けられる反射板10と、この反射板10の側方下面を覆って両側に取付けられる一対の補助反射板20,20と、前記反射板の両側両端に対向して並列に取付けられるランプソケット30,30と、これらランプソケット間に着脱自在に取付けられる直管形蛍光ランプ32,32(以下「ランプ」という)とから構成している。
【0004】
さらに、器具本体4の背面部5の両側には、図6(B)に示すように、長手方向に沿って空調用スリット6が複数個穿設されているとともに、器具本体の背面部裏面側には、ランプを安定点灯させる安定器33と、電源線などが挿入接続される端子台34とが図示しないねじで固定されている。
【0005】
前記反射板10は、図7および図8に示すように、長手方向両側に下方に向けて略ハの字形に折曲げられた一対の傾斜反射板11,11と、長手方向中央に沿ってV字形に折曲げられたV字形反射板12と、前記V字形反射板12と傾斜反射板11の上端を連結形成し両端にランプソケットが挿入可能な切欠き凹部14,14を有する上面反射板13,13とから形成されている。
【0006】
さらに、前記傾斜反射板11の中央長手方向に沿って空調用スリット15が複数個穿設している。また、これら傾斜反射板11の下方端には、内側に向けて略直角に折曲げられ複数のねじ挿入孔18を有する補助反射板取付片17,17が設けられている。
【0007】
反射板の傾斜反射板11の内面側には、当該傾斜反射板に穿設した空調用スリット15が器具の下方から見えるのを防ぐために、この傾斜反射板11の内面側に所定間隔離間して略平行に補助反射板20が配置されている。
【0008】
補助反射板20の上部上面には、下方端から上方に向けて立設された立上り片24に前記反射板の補助反射板取付片17に穿設したねじ挿入孔18と対向した位置にタッピング孔25を穿設したL字形の連結板23が電気スポット溶接で溶着されている。
【0009】
つぎに、従来の空調用スリットを有する照明器具の組立て方法を説明する。
【0010】
予め、反射板10の両側に補助反射板20,20を図8に示すよう、反射板の補助反射板取付片17の上面に補助反射板20の連結板23の下面を重ね合せ、タッピングねじ26で補助反射板を反射板に固定する。当該補助反射板20,20を反射板10に固定した状態では、反射板の傾斜反射板11の下面と補助反射板20の上面とは略平行状態に組み立てられ、傾斜反射板11と補助反射板20との間は隙間を形成している。
【0011】
つぎに、図9に示すように、器具本体4の両端に両側にランプソケット挿入凹部(図示せず)を有するランプソケット取付金具40(以下「LS金具」という)をねじ41で螺着・固定する。それから、LS金具40のランプソケット挿入凹部にランプソケット30を嵌入し固定する。さらに、器具本体4の背面部5裏面側に安定器33と端子台34をねじ(図示せず)で螺着・固定する。
【0012】
それから、図10に示すように、補助反射板20,20を両側に取付けた反射板10をツマミラッチ43でLS金具40に固着したのち、ランプソケット30,30間にランプ32を着脱自在に取付けることにより、空調用スリットを有する照明器具の組立てを完了する。
【0013】
従来の空調用スリットを有する照明器具の空気の流れを図9を参照して説明する。
【0014】
ランプ32で暖められた空気は、矢印で示すように、補助反射板20と反射板の傾斜反射板11との間を通り、傾斜反射板11に穿設した空調用スリット15を通って上昇し、器具本体の背面部5に穿設された空調用スリット6を通って器具本体の外にでる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の空調用スリットを有する照明器具は、空調用スリット6を有する器具本体4内に取付けられた反射板10の両側に穿設した空調用スリット15が、器具の下方から見えないように、補助反射板20を空調用スリット15を穿設した反射板10の下方に取付けて二重構造にし、空気の流れを確保している。
【0016】
このため、照明器具の構造が複雑になるとともに、重くなるという問題があった。
【0017】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、構造が簡素で、且つ、軽量な空調用スリットを有する照明器具を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、請求項1記載に係る本発明の照明器具は、上方に突出する平坦な上面部を有する突出部、前記上面部より下がった位置でかつ前記突出部の両側に形成された背面部、これら背面部から折り曲げられて略ハの字状に設けられた一対の傾斜面部とから形成され、前記両背面部のそれぞれに長手方向に沿って空調用スリットが複数設けられるとともに、長手方向の両端開口に端板がそれぞれ取付けられて下面を開口した器具本体と;前記背面部の長手方向両端側に配置されたランプソケットと;このランプソケットの間に着脱自在に取付けられて前記空調用スリットの真下に位置してこのスリットを下方から覆った二本の直管型ランプと;これらランプ間に位置して前記器具本体に取付けられたV字形反射板と;平板状に形成されていて、前記突出部の上面部に固定されるとともに、この突出部の両側に張り出して前記背面部を上方から覆う平板部、および前記V字形反射板の下端と前記空調用スリットとを結ぶ直線の上向き延長線に交わるように前記平板部の両側から下方に向けて曲げられた曲げ部を有する補助反射板と;を具備することを特徴とするものである。
【0021】
上記の構成において、ランプの真上の器具本体の背面部に空調用スリットを設けるとともに、前記器具本体の背面部から上方に離間して補助反射板を取付けたので、空調用スリットを有する照明器具の簡素化および軽量化を図ることができる。さらに、補助反射板を空調用スリットを設けた器具本体の背面部上方に設けたので、空調用スリットから天井裏が見えなくするという作用がある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る空調用スリットを有する照明器具を図1〜図5を参照して説明する。なお、従来技術と同一構成部品は同一番号を付して説明する。
【0023】
空調用スリットを有する照明器具は、図1に示すように、両端に略台形状の端板50,50が取付けられた下面開口し断面形状が略台形状をした器具本体55と、この器具本体の中央長手方向に着脱可能に取付けられるV字形反射板70と、当該V字形反射板70の両側両端に対向してランプ32が着脱自在に取付けられるランプソケット30,30と、器具本体55の上面部に取付けられる補助反射板75とから構成している。なお、器具本体の内面は反射面を形成している。
【0024】
前記器具本体55は、図3に示すように、両側長手方向に沿って略ハの字に折曲げられた一対の傾斜面部56,56と、中央長手方向に沿って略コ字形に上方に突出形成し上面部58が平坦面をなす突出部57と、この突出部57の両側に形成した背面部60,60とから構成し、前記突出部の両側に形成した背面部60,60には、長手方向に沿って空調用スリット61が複数個穿設されるとともに、背面部60の両端には、ランプソケット30が嵌入する一対の切欠き凹部14,14が設けられている。
【0025】
また、器具本体の背面部60下面両側には、V字形反射板が取付けられた引掛け凹部62,62が対向して設けられている。
【0026】
補助反射板75は、図2および図3に示すように、平板状の平板部を有しており、編板部器具本体背面部60,60に設けた空調用スリット61を覆うとともに、この補助反射板75の平板部の両側に下方に向けて折曲げられた曲げ部76,76を有している。
【0027】
また、V字形反射板70の上方両側には、外方に向けて水平にそれぞれ折曲げられた一対の引掛け片71,71が設けられている。
【0028】
空調用スリットを有する照明器具の組立て方法を図3〜図5を参照して説明する。
【0029】
器具本体55の両端に形成した切欠け凹部14,14にランプソケット30,30の取付溝(図示せず)を嵌入して、ランプソケット30,30を器具本体55の両端両側に取付ける。
【0030】
それから、器具本体55の両端開口にそれぞれ端板50,50を取付けたのち、補助反射板75の平板部を器具本体55の突出部上面部58にねじ80にて固定する。また、図5に示すように、突出部57内部には、安定器33と端子台34がねじ(図示せず)で取付けられている。
【0031】
最後に、V字形反射板70の上部を幅方向に狭めて、当該V字形反射板の引掛け片71,71を、器具本体の下面側に対向して設けられた引掛け凹部62,62に引掛け、V字形反射板70を器具本体55に取付ける。
【0032】
本発明に係る空調用スリットを有する照明器具の空気の流れを図5を参照して説明する。
【0033】
ランプ32で暖められた空気は、矢印で示すように、器具本体の背面部60,60に穿設された空調用スリット61を通って、器具本体55の上部に出るとともに、補助反射板75の下方両側と器具本体55の上部両側との間に形成された隙間78を通って器具本体の外にでる。
【0034】
上記実施の形態に係る空調用スリットを有する照明器具の作用を図5を参照して説明する。
【0035】
器具本体の背面部60,60に穿設した空調用スリット61は、請求項1に記載したように、ランプソケット30,30間に着脱自在に取付けられたランプ32の真上に設けられている。
【0036】
このため、空調用スリット61は、ランプ32の背面側に位置していることから、空調用スリット61の幅がランプ32の径より狭い場合には、cないしf方向から照明器具を見上げた場合には、ランプ32が邪魔になり、例えば、当該空調用スリットを有する照明器具が取付けられた天井裏は空調用スリット61からは見えない。
【0038】
しかし、斜め方向(a,bおよびg方向)から照明器具を見上げると、空調用スリット61を通して、器具本体55が取付けられている天井裏(図示せず)が見える可能性があるという問題がある。
【0039】
この問題を解消するために、器具本体の背面部60,60に穿設した空調用スリット61を覆う補助反射板75を器具本体の上面部58に取付けたので、当該補助反射板により天井裏が見えなくなるという効果がある。
【0040】
さらに、補助反射板の平板部の両側に下方に向けて折曲げた曲げ部76,76を設けることにより、補助反射板の幅が狭くでき、当該補助反射板を小形化することができる。
【0041】
本発明に係る空調用スリットを有する照明器具は、複雑な反射板の構造をなくし、簡素化及び軽量化を図ることができる。
【0042】
なお、器具本体の背面部に穿設した空調用スリットをランプの管軸から中央側に寄せて設けることにより、空調用スリットをランプの管軸に沿って設けたものに比べて、天井裏が見えにくくなるという効果がある。
【0043】
また、補助反射板は、器具本体の突出部上面部58に直接ねじなどで取付けるのでなく、例えば、補助反射板と器具本体の背面部との間にコ字形の取付片を介在して、補助反射板を器具本体に取付けてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上詳記したように請求項1記載の本発明によれば、ランプ上面の器具本体に当該ランプと平行にランプの真上に空調用スリットを設けるとともに、空調用スリットの上方の器具本体の上面部に補助反射板を取り付けたので、当該補助反射板及びランプにより、照明器具が取付けられた天井裏が見えなくなるという効果がある。
【0046】
更に、請求項1記載の本発明によれば、補助反射板の平板部の両側から下方に向けて曲げ部を設けたので、補助反射板の幅を狭くでき小型化を図ることができる。
【0047】
すなわち、請求項1記載の本発明によれば、複雑な反射板の構造をなくし、空調用スリットを有する照明器具の簡素化及び軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る照明器具の全体構成を示す斜視図。
【図2】同第1実施の形態における照明器具を示すもので、(A)は上面図。 (B)は側面図。
【図3】同第1実施の形態における照明器具の構成部品を示す分解斜視図。
【図4】同第1実施の形態における照明器具の構成部品を示すもので、(A)は補助反射板の側面図。
(B)は器具本体の側面図。
(C)はランプソケットを装着した器具本体およびV字形中央反射板とを示す側面図。
【図5】同第1実施の形態における照明器具を示す側面断面図。
【図6】従来技術に係る照明器具の全体構成を示すもので、(A)は斜視図。 (B)は上面図。
【図7】同上従来技術における照明器具の構成部品を示す分解斜視図。
【図8】同上従来技術における照明器具の反射板と補助反射板とを示す斜視図。
【図9】同上従来技術における照明器具を示す側面断面図。
【図10】同上従来技術における補助反射板を両側に固定した反射板を器具本体にツマミラッチで取付ける状態を示す斜視図。
【符号の説明】
30…ランプソケット,
32…ランプ,
50…端板,
55…器具本体,
56…器具本体の傾斜面部,
57…器具本体の突出部,
58…突出部の上面部,
60…器具本体の背面部,
61…空調用スリット,
70…V字形反射板,
75…補助反射板,
76…補助反射板の曲げ部。
Claims (1)
- 上方に突出する平坦な上面部を有する突出部、前記上面部より下がった位置でかつ前記突出部の両側に形成された背面部、これら背面部から折り曲げられて略ハの字状に設けられた一対の傾斜面部とから形成され、前記両背面部のそれぞれに長手方向に沿って空調用スリットが複数設けられるとともに、長手方向の両端開口に端板がそれぞれ取付けられて下面を開口した器具本体と;
前記背面部の長手方向両端側に配置されたランプソケットと;
このランプソケットの間に着脱自在に取付けられて前記空調用スリットの真下に位置してこのスリットを下方から覆った二本の直管型ランプと;
これらランプ間に位置して前記器具本体に取付けられたV字形反射板と;
平板状に形成されていて、前記突出部の上面部に固定されるとともに、この突出部の両側に張り出して前記背面部を上方から覆う平板部、および前記V字形反射板の下端と前記空調用スリットとを結ぶ直線の上向き延長線に交わるように前記平板部の両側から下方に向けて曲げられた曲げ部を有する補助反射板と;
を具備することを特徴とする照明器具。
Priority Applications (1)
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JP8374398A JP3931422B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 照明器具 |
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