JP3930723B2 - サイドブレーキ操作機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体に設けられるサイドブレーキ機構と、その操作部材であるブレーキペダルとを連結連動するサイドブレーキ操作機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、田植機等の農作業車の走行機体では、左右夫々の車輪駆動軸への動力伝達部にクラッチ・ブレーキを設けて、これらのクラッチ・ブレーキを、該クラッチ・ブレーキの操作部材である左右二本のブレーキペダルで別々に操作することによって片側の車輪の回動を停止して機体を急旋回可能とするサイドブレーキ機構が備えられている。
そして、ミッションケースまたはアクスルケース内に配置されるサイドブレーキ機構と、その操作部材であるブレーキペダルとを連結連動する連動機構(以下サイドブレーキ操作機構)において、ブレーキペダルとサイドブレーキ機構を操作する操作アームとの間にワイヤやリンクやアーム等を配置し、その連結部に設けられた調整部においてワイヤやリンクの長さを調節することによって、ブレーキの効き具合やタイミング等を調整するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば、左ブレーキペダルに連結されるリンクは、機体の左側、右ブレーキペダルに連結されるリンクは機体の右側というように、左右のブレーキペダルに構成されるリンクは機体の左右に振り分けて配置されることが多く、従って、リンクの調整部も機体の左右に配置されることになる。
【0004】
特に、機体にステップ等を形成した機体カバーが装着された状態で、ブレーキの調整をする際には、左右両側に移動したり、機体カバーの下方で左右夫々のリンクを調整しなければならず、調整作業が繁雑となるという不具合が生じていた。
そこで、本発明に係るサイドブレーキ操作機構においては、サイドブレーキ操作部材であるブレーキペダルとサイドブレーキ機構とを連結するリンクの調整を容易にするための構造を提案する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
請求項1においては、前後方向に伸延させた左右一対のセンターフレーム構成体(41L・41R)の前端部間に、前後方向に長く形成したミッションケース(6)を配置し、該ミッションケース(6)には、前部のフロントアクスルケース(37)と、後部のリヤアクスルケース(38)とを一体的に構成し、該ミッションケース(6)の前部に前輪(2・2)を支持し、後部に後輪(3・3)を支持し、前記ミッションケース(6)の右側のセンターフレーム構成体(41R)に、左右方向に貫設した筒状支持体(52)を設け,該筒状支持体(52)に支軸(53)を貫入し、該支軸(53)により右ブレーキペダル(28)と左ブレーキペダル(26)を枢支し、該右ブレーキペダル(28)と左ブレーキペダル(26)に連動し、かつ枢支された夫々のカム板(55・54)には、機体前後方向に設けられた右ブレーキペダル(28)のロッド(87)と、左ブレーキペダル(26)のロッド(86)の前端部を連結し、前記左ブレーキペダル(26)に連結連動するロッド(86)は、センターフレーム構成体(41R)の右側方を通り、右側のセンターフレーム構成体(41R)に固設したブラケット(89)に回動可能に支承したブレーキ操作軸(91)の右側端部のカム板(92)に回動可能に連結され、該ブレーキ操作軸(91)の中途部は、前記ミッションケース(6)の上部に構成した支承部(6a)に回動可能に支承し、更に該ブレーキ操作軸(91)の右側端部はセンターフレーム構成体(41R)の下方に固設したブラケット(89)に支承したものである。
【0007】
請求項2においては、請求項1に記載の操作機構において、前記ロッド(86・87)の中途部には、ブレーキの効きを調節するための左右の調整部(88L・88R)を設け、該調整部(88L・88R)を、機体略左右中心に対し機体左右一側の、左ブレーキペダル(26)及び右ブレーキペダル(28)と同一側に配設したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本実施例に係る乗用田植機の全体平面図、図2は同じく左側面図、図3は機体フレームの概略斜視図である。図4はミッションケース全体の左側面図、図5はミッションケース全体の平面展開断面図、図6はミッションケース前部の平面展開断面図、図7はミッションケース前部における入力軸からPTO出力軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図、図8はミッションケース後部の平面展開断面図である。図9はサイドブレーキ操作機構を示す平面図、図10はブレーキペダルを示す平面図、図11は同じく正面図、図12はサイドブレーキ操作機構の前部を示す右側面図、図13はサイドブレーキ操作機構を示す正面側斜視図、図14はブレーキペダルとアクセルペダルを示す平面図である。図15はアクセルペダルを示す背面側斜視図、図16はアクセルレバーを示す右側面図、図17はアクセルペダルとアクセルレバーを示す平面図である。
【0009】
以下に本発明の実施例について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本実施例では走行機体1として乗用田植機を例に採り説明しているが、走行機体1はこれに限定されることなく、トラクタ、野菜移植機等の各種作業機の走行機体にも適用できるものである。
【0010】
図1及び図2に示す如く、乗用田植機は、走行機体1と、該走行機体1の後部に昇降リンク機構10を介して昇降可能に連結した植付部9とで構成されている。そして、走行機体1の前部及び後部には、それぞれ前輪2・2と後輪3・3とが懸架され、機体フレーム4の前部には、動力部であるエンジン5が搭載されてボンネット22で覆われている。前記ボンネット22の両側には、予備苗載台90が配設され、同じくボンネット22の後上方には操向ハンドル8が配設されている。そして、操向ハンドル8の周囲であってボンネット22には、主変速レバー75、全動力を入切操作可能な苗継ぎレバー76、アクセルレバー72等が配設され、該操向ハンドル8の左側下方には主クラッチペダル74、同じく右側下方にブレーキペダル73及びアクセルペダル21が配設されている。
【0011】
エンジン5後方であって機体フレーム4の左右略中央には前後方向に長く形成したミッションケース6が配置されており、該ミッションケース6の前部で前輪2・2が支持され、後部で後輪3・3が支持されている。ミッションケース6は、ボンネット22後方から機体カバー20によって覆われており、該機体カバー20の後上部には運転席7が設けられている。さらに、機体カバー20の運転席7側方には、植付部9の昇降・植付の入切・植付時の変速・線引きマーカ等の操作を行うシフトレバー77や、油圧感度調節レバー25等が設けられている。
【0012】
このようにして、上述の乗用田植機は、エンジン5の動力を利用して前輪2・2及び後輪3・3を走行駆動して走行移動させると共に、植付部9を駆動して連続的に苗を植え付けるように構成されている。
【0013】
以下に、本発明に係るサイドブレーキ操作機構の構成について詳細に説明する。まず、サイドブレーキ操作機構の配設される機体フレーム4の構造について説明する。図1乃至図3に示す如く、前後方向に伸延させると共に、略中央部から後側を上方に向けて屈曲させた左右一対のセンターフレーム構成体41L・41Rの前端部間に略コ字状の円筒状の前側フレーム構成体40を架設し、センターフレーム構成体41L・41Rの前側中途部間に左右幅方向に向けて伸延させた中空矩形状の予備苗載台支持フレーム構成体45を架設し、また、センターフレーム構成体41L・41Rの中途部間に、左右幅方向に向けて伸延させた円筒状のステップ支持フレーム構成体46と、正面視で略門型の円筒状の座席支持フレーム構成体51の基端部とを架設し、さらには、センターフレーム構成体41L・41Rの後端部間に背面視で略門型の中空矩形状のリヤフレーム構成体43の上部を架設して、機体フレーム4を構成している。
【0014】
前記前側フレーム構成体40の中央部と、予備苗載台支持フレーム構成体45の中央部との間にエンジン5を載置するための矩形平板状のエンジン支持体50を前後方向に向けて伸延させた状態で架設しており、該エンジン支持体50の後端には、ステアリング機構を支持するための矩形平板状のステアリング支持体50aを延設し、該ステアリング支持体50aの上面にミッションケース6の取付部材49を設けている。
【0015】
前記予備苗載台支持フレーム構成体45の左右端部に、予備苗載台90・90を構成する予備苗載台支持支柱90a・90aの基端部をブラケット29・29を介して夫々取り付けており、該予備苗載台支持フレーム構成体45の左右端部に、前側フレーム構成体40の左右端部を連結し、さらには、センターフレーム構成体41L・41Rと、予備苗載台支持フレーム構成体45との交叉部近傍に、左右一対のステップ支持支柱57・57を上方に向けて立設している。
【0016】
また、前側フレーム構成体40の中央上部に左右一対のステアリングシャフト支持フレーム構成体36・36の前端部を取り付け、両ステアリングシャフト支持フレーム構成体36・36の後端部に、ステアリング軸59を回動自在に支持する円筒状のステアリングポスト58に略U字状のプレート36a及びブラケット58bを介して取り付けている。前記ステアリングポスト58の下部には、連続してトルクジェネレータケース27が配設され、該トルクジェネレータケース27は前記ステアリング支持体50aに螺設されている。
【0017】
また、ステップ支持フレーム構成体46の左右略中央部には取付部材48・48が設けられており、該取付部材48・48の上部48a・48aには、前記植付部9を昇降させる油圧式の昇降シリンダ(図示せず)の基部が連結され、同じく下部48b・48bにはミッションケース6の前後中途部が連結される。
【0018】
さらに、門型のリヤフレーム構成体43の左右側部に左右一対の円筒状のステップ支持フレーム構成体47・47の基端部を取り付けると共に、これらリヤフレーム構成体43の角部とステップ支持フレーム構成体47・47の基端部との間にリヤデッキ支持ブラケット44・44を取り付けている。各ステップ支持フレーム構成体47・47は基端部を左右幅方向に向けて伸延させると共に中途部で屈曲して、先端部を前後方向に向けて伸延させた状態となっている。また、前記リヤフレーム構成体43の下端部左右両側にはリヤアクスルケース38を固定するための取付プレート39・39が固設されており、さらに、前記リヤフレーム構成体43の左右中央部には昇降リンク機構10の前端を支承するためのブラケット42が設けられている。
【0019】
上述の如く構成した機体フレーム4において、ミッションケース6の前端部は、前記エンジン支持体50の後端部上面に設けられた取付部材49に連結されると共に、ミッションケース6の前後途中部は、前記ステップ支持フレーム構成体46の機体幅方向略中央に設けられた取付部材48の下部に連結され、さらに、ミッションケース6の後部にはリヤアクスルケース38が一体的に構成されており、該リヤアクスルケース38は取付プレート39を介してリヤフレーム構成体43下端に連結されている。
【0020】
次に、サイドブレーキ機構79を具備するミッションケース6の概略構造について説明する。図4及び図5に示す如く、ミッションケース6には、フロントアクスルケース37とリヤアクスルケース38とが、該ミッションケース6と一体的に設けられており、該ミッションケース6に前後車輪2・2・3・3を支持させている。
【0021】
ミッションケース6の前部には、各種変速機構が内設される変速室60が形成され、該変速室60の左右両側面には、フロントアクスルケース37・37が一体的に固設されている。該フロントアクスルケース37・37の左右端部より下方に向かっては、車軸ケース66a・66a(図2)が固設され、該車軸ケースの下端部に前輪2・2を固設する前車輪軸66・66が軸支されている。
【0022】
また、図6にも示す如く、前記変速室60の右側部には、植付伝達室34が形成され、該植付伝達室34の後部には前後方向に軸芯を有する植付PTO軸65が軸支されており、該植付PTO軸65後端は、図示せぬPTO伝動軸等を介して前記植付部9に連結され、苗植え装置駆動のための動力を伝達するようにしている。同様にして、変速室60の左側部にも、作業機伝達室201が形成され、該作業機伝達室201の後部に前後方向に軸芯を有する作業機PTO軸202が軸支され、該作業機PTO軸202後端は、変速機等を介して、施肥機等の田植機に搭載される作業機を駆動するための動力を伝達するようにしている。
【0023】
一方、図5及び図8に示す如く、ミッションケース6の後端部には、軸芯を左右方向に持つ筒状のリヤアクスルケース38が一体的に形成され、該リヤアクスルケース38内には、前から順に、サイドブレーキ機構79の設けられたサイドブレーキ軸35、中間軸31が設けられている。該中間軸31の左右両端部には減速ギア32が固設され、該減速ギア32は減速ギア33に噛合され、該減速ギア33は、前記後輪3を外側端部に固設した後車輪駆動軸69の内側端部に固設されている。そして、これら減速ギア32・33の外側には、後車輪駆動軸69を軸支するファイナルケース16が覆設されている。
【0024】
次に、前記ミッションケース6内における動力伝達構成について説明する。図4乃至図7に示す如く、エンジン5よりベルト式無段変速機構(図示せず)を介して入力軸56に伝達された動力は、前記ミッションケース6の変速室60において変速され、前車輪軸66・66及び後輪駆動軸69・69を回転駆動して走行機体1を走行駆動し、また、植付PTO軸65及び作業機PTO軸202によって取り出されて走行機体1に搭載された作業機を駆動するようにしている。
【0025】
前記変速室60には、クラッチ機構14の設けられた入力軸56、副変速機構70が設けられた副変速軸63、主変速機構71及びブレーキ機構78が設けられた主変速軸61が順に平行に軸支され、さらに、副変速軸63の後方には、後進軸67、株間変速軸68、PTO出力軸64が順に平行に軸支されている。
【0026】
入力軸56に伝達された動力は、副変速軸63に伝達されて副変速機構70により低速又は高速に変速されたのち、後進軸67及び主変速軸61に伝達され、または、副変速軸63から後進軸67へ伝達され、後進軸67で一旦回転方向が逆転された後、逆転の駆動力として主変速軸61に伝達される。
【0027】
前記後進軸67に入力された駆動力は、後進軸67と株間変速軸68の間に設けられた変速機構127によって高速又は低速に変速され、該株間変速軸68からはPTO出力軸64に遊嵌した筒体108を介して該PTO出力軸64へ動力が伝達される。筒体108には、摺動ギア132がスプライン嵌合されており、株間変速軸68上に設けられた固定ギヤ131と摺動ギア132との噛合の組合せを変化させることにより、筒体108の回転速度を変速している。
【0028】
そして、上述の如く株間変速軸68から筒体108を介してPTO出力軸64へ伝達された動力は、植付PTO軸65又は作業機PTO軸202に伝達される。なお、PTO出力軸64にはPTOクラッチレバーを兼用する前記シフトレバー77を操作部材とするPTOクラッチ83が設けられて、前記筒体108からPTO出力軸64への駆動力の断接を行うようにしている。
【0029】
一方、主変速軸61に伝達された動力は主変速機構71により低速又は高速に変速され、さらに、動力が前後方向に分岐される。前記主変速軸61には、ギア122aと駆動スプロケット122bからなる動力分岐ギア122が固設されており、主変速軸61上の駆動スプロケット122bと、ミッションケース6後部に配設されたサイドブレーキ軸35上の従動スプロケット126との間には、チェーン80が巻回され、主変速軸61の駆動力を後車輪駆動軸69に伝達可能とする一方、主変速軸61上のギア122aに、左右の前車輪駆動軸62を駆動する差動装置81のリングギア123が噛合され、これらの動力分岐ギア122を用いて動力が前後方向に分岐される。
【0030】
ここで、前記リヤアクスルケース38に関する各種構成について説明する。図8に示す如く、前記サイドブレーキ軸35の左右中央部にはボス部125が固設され、該ボス部125の外周面上には、従動スプロケット126が固設されて、主変速軸61上の駆動スプロケット122bとの間にチェーン80が巻回されている。また、サイドブレーキ軸35上においてボス部125の左右両側には、摺動ギア257・257が左右摺動可能にスプライン嵌合されている。該摺動ギア257・257にはギア259・259が噛合され、該ギア259・259は、前記減速ギア32・32を固設した中間軸31の内端部に固設されている。
【0031】
前記中間軸31は、左中間軸31Lと右中間軸31Rの二部材から構成されており、該左右の中間軸31L・31Rのいずれも、前記サイドブレーキ軸35よりも外側方に延出されると共に、その延出端は、前記ファイナルケース16・16前部の内壁に回動可能に枢支されている。そして、該延出端に前記減速ギア32・32が外嵌固設され、この減速ギア32・32、及び減速ギア32・32と噛合する減速ギア33・33との占める分だけ後方に離間した位置に、前記後車輪駆動軸69・69が横設されている。
【0032】
前記サイドブレーキ軸35に設けた摺動ギア257・257には、ミッションケース6上面に枢支した操作軸260L・260Rに固設するフォークが嵌合され、操作軸260L・260R上部に固設するサイドブレーキ操作アーム261L・261Rを回動操作することで、操作軸260L・260Rが回動し、摺動ギア257・257が摺動されるようにしている。
【0033】
前記摺動ギアを257を内側に摺動させると、摺動ギア257内側がボス部125の両側内面に形成した内歯に噛合されて動力が伝達され、後車輪駆動軸69が駆動される。一方、摺動ギア257を外側に摺動させると、ボス部125の内歯と摺動ギア257との噛合が外れ、動力の伝達が離脱されると同時に、摺動ギア257の外側端部に形設した摩擦板とミッションケース内に固定した摩擦板が圧接されてブレーキ256が作動し、摺動ギア257の回動が制動されて後車輪駆動軸69が制動される。このような動力断接機構と制動機構をサイドブレーキ軸35の左右両側夫々に設けて、前記サイドブレーキ機構79・79が形成されている。
【0034】
このような構成において、前記主変速軸61からチェーン80を介して従動スプロケット126まで伝達されてきた駆動力は、従動スプロケット126→ボス部125→サイドブレーキ機構79→ギア259→中間軸31→減速ギア32→減速ギア33→後車輪駆動軸69のように伝達される。
【0035】
次に、前記サイドブレーキ機構79の操作部材であるブレーキペダル73と、該ブレーキペダル73とサイドブレーキ機構79とを連結連動するサイドブレーキ操作機構について説明する。
【0036】
図9に示す如く、サイドブレーキ機構79の操作部材であるブレーキペダル73は、左右二本設けられており、夫々、左ブレーキペダル26は左側のサイドブレーキ操作アーム261Lに、右ブレーキペダル28は右側のサイドブレーキ操作アーム261Rに連結連動されている。従って、左ブレーキペダル26を踏込操作すると、左側の後輪3がその回動を停止して走行機体1は左旋回し、また、右ブレーキペダル28を踏込操作すると、右側の後輪3がその回動を停止して走行機体1は右旋回して、走行機体1の旋回半径を小さくして急旋回可能に構成している。なお、左右のブレーキペダル26・28には、左右のブレーキペダル26・28を同時に踏込操作できるように連結機構30が設けられている。
【0037】
図10に示す如く、前記右ブレーキペダル28はペダル部28aとアーム部28bで構成されており、該アーム部28bの基部は、右側のセンターフレーム構成体41Rに左右方向に貫設した筒状支持体52に貫入した支軸53に固設され、すなわち、右ブレーキペダル28はセンターフレーム構成体41Rに支承されている。一方、左ブレーキペダル26は、ペダル部26aとアーム部26bで構成されており、該アーム部26bの基部は、カム板54のボス部54aに固設されて、カム板54と左ブレーキペダル26が連結連動するようにしている。そして、該カム板54のボス部54aは、右側のセンターフレーム構成体41Rに左右方向に貫設した筒状支持体52に貫入した支軸53に回転自在に外嵌しており、すなわち、左ブレーキペダル26は支軸53を介してセンターフレーム構成体41Rに支承されている。従って、右ブレーキペダル28と左ブレーキペダル26は、別々に回動可能にセンターフレーム構成体41Rに支承されている。
【0038】
そして、図10及び図11に示す如く、左ブレーキペダル26のペダル部26aに固設されたロックプレート30Aと、右ブレーキペダル28に回動可能に支承した係止体30Bで前記連結機構30を構成し、ロックプレート30Aに係止体30Bを係止させて左右のブレーキペダル26・28を連結し、左右のブレーキペダル26・28を一体的に同時に踏込操作できるようにしている。
【0039】
さらに、前記係止体30Bは、ロックプレート30Aに係止する係止部材30Baと、係止体30Bのストッパ及び連結センサ30Cの被検出体となる被検出部材30Bbとからなり、左ブレーキペダル26の前部に固設された左右のブレーキペダル26・28の連結状態を検知するための連結センサ30Cの検出部に、被検出部材30Bbが挿入されると、左右のブレーキペダル26・28が連結された状態であることを検出して、左右のブレーキペダル26・28の連結状態を操向ハンドル8近傍に設けられた表示体(図示せず)で知ることできるようにしている。このようにして、左右のブレーキペダル26・28の連結が解除された状態で一般道路を走行して、片ブレーキ状態となることのないようにしている。
【0040】
なお、図12に示す如く、ブレーキペダル26・28の回動軸となる支軸53は、フロントアクスルケース37より前方に配設しており、フロントアクスルケース37より後方にブレーキペダルの回動軸を配設した従来機と比較して、ブレーキペダル26・28のアーム部26b・28bを短く構成することが可能となり、ブレーキペダル26・28の強度を向上させることを可能としている。
【0041】
また、図10及び図12に示す如く、センターフレーム構成体41Rに設けられた筒状支持体52に貫入された右ブレーキペダル28の支軸53の左端は、該筒状支持体52より左側へ突出して、ここに、カム板55のボス部55aが外嵌している。そして、該ボス部55aと支軸53とに貫設された連結ピン55eによって、該カム板55と右ブレーキペダル28とが連結連動するようにしている。
【0042】
左右のブレーキペダル26・28に連結連動するよう構成された夫々のカム板54・55は、センターフレーム構成体41Rを介して支軸53上の左右に配設されており、該カム板54・55には、回動規制部54b・55b、付勢部材取付部54c・55c及び連結部54d・55dが夫々に形成されている。カム板54・55の回動規制部54b・55bは、センターフレーム構成体41Rの側方に突出した係止体82・82に当接して、カム板54・55の回動範囲を規制し、すなわち、ブレーキペダル26・28の回動範囲を規制している。カム板54・55の付勢部材取付部54c・55cには、センターフレーム構成体41Rに設けられたステー84との間に付勢部材であるバネ85・85を架設して、カム板54・55が後方に回動するよう、すなわち、ブレーキペダル26・28が後方へ回動するよう付勢している。
【0043】
図12及び図13に示す如く、前記カム板54・55の連結部54d・55dには、機体前後方向に設けられたロッド86・87の前端部に設けられた継手86a・87aが回動可能に連結されている。該ロッド86・87の中途部には、ブレーキの効きを調節するためのブレーキ調節部88L・88Rが設けられており、詳しくは、ロッド86・87の中途部に設けられたアジャストナット86c・87cにより該ロッド86・87の長さを調節してブレーキの効きを調節できるようにしている。従って、左右のブレーキペダル26・28のブレーキ調整部88L・88Rは、センターフレーム構成体41Rに沿って設けられたロッド86・87上に配設され、センターフレーム構成体41Rを介して左右に配設されている。
【0044】
左ブレーキペダル26に連結連動するロッド86は、センターフレーム構成体41Rの右側方を通り、該ロッド86の後端に設けられた継手86bは、右側のセンターフレーム構成体41Rに螺設したブラケット89に回動可能に支承したブレーキ操作軸91の右側端部に位置し、該ブレーキ操作軸91と一体的に回動するカム板92に回動可能に連結している。
【0045】
前記ブレーキ操作軸91はミッションケース6の上部に形成された支承部6a(図4)に貫入されており、該ブレーキ操作軸91の中途部がミッションケース6の上部に回動可能に支承され、さらに、前述の如く該ブレーキ操作軸91の右側端部はセンターフレーム構成体41Rに固設のブラケット89に支承されている。従って、ブレーキ操作軸91はミッションケース6上部とセンターフレーム構成体41Rとに支承されていることとなり、ブレーキペダル26・28を踏込操作したときにブレーキ操作軸91のたわみを防止することができ、踏込操作フィーリングを良好にすると共に、ブレーキペダル26・28の踏込操作の安定性の向上に寄与している。また、ミッションケース6側の支承部をブレーキ操作軸91のオーバーハング量に関係なく最小限とすることができる。
【0046】
そして、ミッションケース6より突出している該ブレーキ操作軸91の左側端部には、後端の継手93bをサイドブレーキ操作アーム261Lに回動可能に連結したロッド93の、前端の継手93aを回動可能に連結したアーム94のボス部94aが外嵌固定されている。従って、左ブレーキペダル26の回動は、左ブレーキペダル26→カム体54→ロッド86→ブレーキ操作軸91→ロッド93→サイドブレーキ操作アーム261L、と左ブレーキペダル26とサイドブレーキ操作アーム261Lとの間にブレーキ操作軸91を具備するリンク95Lを介して伝達され、左ブレーキペダル26とサイドブレーキ操作アーム261Lとがリンク95Lを介して連結連動している。
【0047】
また、右ブレーキペダル28に連結連動するロッド87は、センターフレーム構成体41Rの左側方を通り、該ロッド87の後端に設けられた継手87bは、前記ブレーキ操作軸91に遊嵌した筒体96の右側端部に固設したアーム96aに回動可能に連結している。そして、該筒体96の左側端部に固設したアーム96bにロッド97の前端の継手97aを連結し、該ロッド97の後端の継手97bをサイドブレーキ操作アーム261Rに連結して、筒体96とサイドブレーキ操作アーム261Rとをロッド97を介して連結している。従って、右ブレーキペダル28の回動は、右ブレーキペダル28→カム体55→ロッド87→筒体96→ロッド97→サイドブレーキ操作アーム261R、と右ブレーキペダル28とサイドブレーキ操作アーム261Rとの間にブレーキ操作軸91を枢軸の一つとするリンク95Rを介して伝達され、右ブレーキペダル28とサイドブレーキ操作アーム261Rとがリンク95Rを介して連結連動している。
【0048】
上述の如く構成したブレーキ操作機構では、左右のブレーキペダル26・28と夫々のサイドブレーキ操作アーム261L・261Rを連結連動するリンク95L・95Rの調整部88L・88Rは、機体左右略中央に対して一側に配設されており、従って、機体の左右一側から左右両方のブレーキペダル26・28のリンク95L・95Rの調整をしてブレーキの効きを調節することができるので作業性の向上に寄与している。
【0049】
さらに、ブレーキペダル26・28のリンク95L・95Rの調整部88L・88Rは、機体左右略中央に対してブレーキペダル26・28の位置する一側に配設されており、従って、ブレーキペダル26・28の遊びを確認しながらブレーキペダル26・28のリンク95L・95Rの調整をすることができ、調整作業を容易にしている。すなわち、ブレーキペダル26・28とブレーキペダル26・28のリンク95L・95Rの調整部88L・88Rが機体左右略中央に対して反対側に配設されていないので、機体カバー20を装着した状態であっても、ブレーキペダル26・28のリンク95L・95Rの調整作業を容易に行うことができる。
【0050】
なお、前記リンク95L・95Rは、図12及び図14に示す如く、平面視においてフロントアクスルケース37と重複しているが、該フロントアクスルケース37上面と、該フロントアクスルケース37の上方に突出したサスペンションバネ収納部37a の内側にて形成される空間部を通るようにリンク95L・95Rを配設して、デッドスペースを削減しコンパクトなレイアウトを実現している。
【0051】
次に、前記ブレーキペダル26・28近傍に配設されたアクセルペダル21の構造について説明する。図1に示す如く、エンジン5側面に装着したエンジン5の回転数を調節するコントロールレバー110に接続され、該コントロールレバー110を足で操作するアクセルペダル21が機体カバー20の右前部のステップ上に配設されており、また、前記コントロールレバー110を操作可能なハンドアクセルレバー72が操向ハンドル8右側方に配設されている。アクセルレバー72とアクセルペダル21はいずれもコントロールレバー110の操作手段であるが、それぞれ独立して操作可能としている。
【0052】
アクセルペダル21は右側のフロントアクスルケース37に付設されたステップ支持体98に支承されている。図14及び図15に示す如く、フロントアクスルケース37の後面上部に補強体99を介して螺設されたステップ支持体98は、機体カバー20の運転席7とボンネット22の間に形成されたステップ部分を支持可能にその上面を平面状としており、該上面の下方には平面視L字状に形成された支持パイプ98aが固設されている。また、前記補強体99の前面には、アクセルペダル21の回動を規制するストッパ99aが固設されて、該ストッパ99aに下方からアクセルペダル21のアーム部21bが当接するようにして、アクセルペダル21の回動範囲が規制されるようにしている。
【0053】
そして、該ステップ支持体98には、アクセルペダル21を回動可能に支承する支承体100が設けられている。支承体100はフロントアクスルケース37の後方であってステップ支持体98に上方及び前方を包囲された場所に配設されており、支承体100によって支承されるアクセルペダル21のアーム部21bがフロントアクスルケース37やステップ支持体98に保護されている。
【0054】
なお、前記支承体100は比較的小さな部品でありステップ支持体98に螺設するため、フロントアクスルケース37やステップ支持体98を組み上げた状態で後付けすることができ、すなわち、該支承体100は容易に着脱することができる。従って、アクセルペダル21を装備しない機体と装備する機体とを生産する際に、アクセルペダル21を装備するために変更又は増設される部品を少なくすることができ、組立性の向上及び生産コストの削減に寄与している。
【0055】
前記支承体100に回動可能に支承されたアクセルペダル21のアーム部21bには側面視略く字状のカム体101が外嵌固定されて、アクセルペダル21とカム体101が連動するよう構成されている。該カム体101はフロントアクスルケース37の後方に位置して、該フロントアクスルケース37に前方を保護されている。そして、該カム体101の一側には、右側のセンターフレーム構成体41Rに固設されたステー102とのあいだに付勢バネ103が架設されて、アクセルペダル21が後方に回動するよう付勢しており、また、カム体101の他側にはアクセルレバー72に連結される操作ワイヤ104の一端が接続されており、該操作ワイヤ104のワイヤアウタ104aは、前記ステー102に支持されている。
【0056】
図14に示す如く、前記アクセルレバー72は、右側のステアリングシャフト支持構成体36に固定されたブラケット105に支承されている。アクセルレバー72の基部にはカム体106が連結されており、該カム体106には一端をアクセルペダル21に連動するカム体101に接続した操作ワイヤ104の他端が接続されて、アクセルレバー72の回動によって操作ワイヤ104が操作される。従って、アクセルレバー72を回動操作して、操作ワイヤ104を牽引すると、アクセルペダル21も同時に踏込操作された状態となり、アクセルペダル21が下方へ回動する。但し、アクセルペダル21を踏込操作したときは、操作ワイヤ104が緩められた状態となるため、アクセルレバー72は作動しない。
【0057】
図14及び図15に示す如く、前記アクセルペダル21のアーム部21bのペダル部21aが固設されない側の端部には、センターフレーム構成体41Rの上方において、側面視略矩形状のカム体107が固設されており、該カム体107は下方をセンターフレーム構成体41Rに保護された状態に配設されている。そして、一端をエンジン5の側面に装着したコントロールレバー110に接続した操作ワイヤ109の他端が該カム体107に接続され、該操作ワイヤ109のワイヤアウタ109aは、右側のセンターフレーム構成体41Rに固設されたステー102に支持されている。
【0058】
上述の如くアクセルペダル21にカム体101・107を介して接続された二本の操作ワイヤ104・109は、図14及び図17に示す如く、いずれも、アクセルペダル21後方において右側のセンターフレーム構成体41Rの上面に固設されたステー102に支持され、右側のセンターフレーム構成体41Rの左右両側方に配設されたブレーキリンク95L・95Rを構成するロッド86・87の上方を通過し、一旦、アクセルペダル21の後方を通ったのち曲折して、センターフレーム構成体41Rの機体内側を通り、エンジン5の側面に装着したコントロールレバー110又はアクセルレバー72に接続されている。
【0059】
上述の如く、操作ワイヤ104・109をブレーキリンク95L・95Rの上方を通過させることで、該操作ワイヤ104・109とブレーキリンク95L・95Rとの干渉を防止し、また、操作ワイヤ104・109をセンターフレーム構成体41Rの内側を通過させることで、該操作ワイヤ104・109に前輪2の巻き上げる泥が付着することを防止している。さらに、アクセルペダル21に連結された二本の操作ワイヤ104・109の配線経路をエンジン5近傍まで同経路としたことで、組立作業時に二本の操作ワイヤ104・109を同時に組み付けることができるようにして組立性の向上を図っている。
【0060】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0061】
即ち、請求項1に示す如く、前後方向に伸延させた左右一対のセンターフレーム構成体(41L・41R)の前端部間に、前後方向に長く形成したミッションケース(6)を配置し、該ミッションケース(6)には、前部のフロントアクスルケース(37)と、後部のリヤアクスルケース(38)とを一体的に構成し、該ミッションケース(6)の前部に前輪(2・2)を支持し、後部に後輪(3・3)を支持し、前記ミッションケース(6)の右側のセンターフレーム構成体(41R)に、左右方向に貫設した筒状支持体(52)を設け,該筒状支持体(52)に支軸(53)を貫入し、該支軸(53)により右ブレー キペダル(28)と左ブレーキペダル(26)を枢支し、該右ブレーキペダル(28)と左ブレーキペダル(26)に連動し、かつ枢支された夫々のカム板(55・54)には、機体前後方向に設けられた右ブレーキペダル(28)のロッド(87)と、左ブレーキペダル(26)のロッド(86)の前端部を連結し、前記左ブレーキペダル(26)に連結連動するロッド(86)は、センターフレーム構成体(41R)の右側方を通り、右側のセンターフレーム構成体(41R)に固設したブラケット(89)に回動可能に支承したブレーキ操作軸(91)の右側端部のカム板(92)に回動可能に連結され、該ブレーキ操作軸(91)の中途部は、前記ミッションケース(6)の上部に構成した支承部(6a)に回動可能に支承し、更に該ブレーキ操作軸(91)の右側端部はセンターフレーム構成体(41R)の下方に固設したブラケット(89)に支承したので、該ブレーキ操作軸(91)はミッションケース(6)上部の支承部(6a)と、センターフレーム構成体(41R)のブラケット(89)とに支承されていることとなり、ブレーキペダル(26・28)を踏込操作した時に、ブレーキ操作軸(91)のたわみを防止することができ、踏込操作フィーリングを良好にすると共に、ブレーキペダル(26・28)の踏込操作の安定性の向上に寄与している。
また、ミッションケース(6)側の支承部(6a)をブレーキ操作軸(91)のオーバーハング量に関係なく最小限とすることができるのである。
【0062】
請求項2に示す如く、請求項1に記載の操作機構において、前記ロッド(86・87)の中途部には、ブレーキの効きを調節するための左右の調整部(88L・88R)を設け、該調整部(88L・88R)を、機体略左右中心に対し機体左右一側の、左ブレーキペダル(26)及び右ブレーキペダル(28)と同一側に配設したので、組立性やメンテナンス性が良く、ブレーキ・クラッチの効きやタイミング等の調整が容易となる。
また、ブレーキ操作部材の遊びの状態を確認しながらブレーキを調整することが可能となる。また、伝動経路が短くなり、コスト低減化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係る乗用田植機の全体平面図。
【図2】 同じく左側面図。
【図3】 機体フレームの概略斜視図。
【図4】 ミッションケース全体の左側面図。
【図5】 ミッションケース全体の平面展開断面図。
【図6】 ミッションケース前部の平面展開断面図。
【図7】 ミッションケース前部における入力軸からPTO出力軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図。
【図8】 ミッションケース後部の平面展開断面図。
【図9】 サイドブレーキ操作機構を示す平面図。
【図10】 ブレーキペダルを示す平面図。
【図11】 同じく正面図。
【図12】 サイドブレーキ操作機構の前部を示す右側面図。
【図13】 サイドブレーキ操作機構を示す正面側斜視図。
【図14】 ブレーキペダルとアクセルペダルを示す平面図。
【図15】 アクセルペダルを示す背面側斜視図。
【図16】 アクセルレバーを示す右側面図。
【図17】 アクセルペダルとアクセルレバーを示す平面図。
【符号の説明】
6 ミッションケース
21 アクセルペダル
26 左ブレーキペダル
28 右ブレーキペダル
72 アクセルレバー
73 ブレーキペダル(サイドブレーキ操作部材)
79 サイドブレーキ機構
88L・88R 調整部
95L・95R ブレーキリンク
261L・261R サイドブレーキ操作アーム

Claims (2)

  1. 前後方向に伸延させた左右一対のセンターフレーム構成体(41L・41R)の前端部間に、前後方向に長く形成したミッションケース(6)を配置し、該ミッションケース(6)には、前部のフロントアクスルケース(37)と、後部のリヤアクスルケース(38)とを一体的に構成し、該ミッションケース(6)の前部に前輪(2・2)を支持し、後部に後輪(3・3)を支持し、前記ミッションケース(6)の右側のセンターフレーム構成体(41R)に、左右方向に貫設した筒状支持体(52)を設け,該筒状支持体(52)に支軸(53)を貫入し、該支軸(53)により右ブレーキペダル(28)と左ブレーキペダル(26)を枢支し、該右ブレーキペダル(28)と左ブレーキペダル(26)に連動し、かつ枢支された夫々のカム板(55・54)には、機体前後方向に設けられた右ブレーキペダル(28)のロッド(87)と、左ブレーキペダル(26)のロッド(86)の前端部を連結し、前記左ブレーキペダル(26)に連結連動するロッド(86)は、センターフレーム構成体(41R)の右側方を通り、右側のセンターフレーム構成体(41R)に固設したブラケット(89)に回動可能に支承したブレーキ操作軸(91)の右側端部のカム板(92)に回動可能に連結され、該ブレーキ操作軸(91)の中途部は、前記ミッションケース(6)の上部に構成した支承部(6a)に回動可能に支承し、更に該ブレーキ操作軸(91)の右側端部はセンターフレーム構成体(41R)の下方に固設したブラケット(89)に支承したことを特徴とするサイドブレーキ操作機構。
  2. 請求項1に記載の操作機構において、前記ロッド(86・87)の中途部には、ブレーキの効きを調節するための左右の調整部(88L・88R)を設け、該調整部(88L・88R)を、機体略左右中心に対し機体左右一側の、左ブレーキペダル(26)及び右ブレーキペダル(28)と同一側に配設したことを特徴とするサイドブレーキ操作機構。
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