JP3965041B2 - 操作機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミッションケース内の機構を操作するためのレバーやペダル等の操作部材による操作機構の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、田植機等の農作業車の走行車両では、ミッションケースに対して左右に振り分け配置されたクラッチ機構と変速機構を操作するクラッチ操作部材と変速操作部材は、これらの操作部材の回動軸を同軸上に配置し、クラッチ操作部材によるクラッチ操作機構と、変速操作部材による変速操作機構とをリンク等を用いて連結し、それぞれ別経路に構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く構成した各操作機構では、ミッションケースにおける変速機構の入力部又は主変速軸や副変速軸等の動力伝達軸の配置を決定すると、これらの配置により操作部材の位置がある程度制限されてしまう。すなわち、レバーやペダル等の操作部材の配置に関する自由度が小さく、レイアウトが制限されてしまう。そこで、本発明では、簡単な構成で操作機構を構成し、且つ、操作機構の構成によって操作部材に対するミッションケースに配設された各操作機構の配置の自由度を高めることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、ミッションケース(6)内に、変速機構(71)と、クラッチ機構(14)と、機体全体を制動するブレーキ機構(78)とを設け、該変速機構(71)を操作する為の変速レバー(75)と、該クラッチ機構(14)とブレーキ機構(78)を同時に操作する為の苗継ぎレバー(76)と、該クラッチ機構(14)のみを操作する主クラッチペダル(74)とを、連結連動する操作機構において、ボンネット(22)後部の操向ハンドル(8)の下方に、ガイドパネル(26)を設け、該ガイドパネル(26)に、前記変速レバー(75)と苗継ぎレバー(76)をガイドさせ、該ガイドパネル(26)の下方に、回動軸となる第一軸(23)と第二軸(24)とを、上下に略平行に配置し、前記変速レバー(75)は、変速レバー連結部材(210)の部分で第一軸(23)に固定し、連動するリンク(215)の部分で第二軸(24)に遊嵌し、前記苗継ぎレバー(76)は、苗継ぎレバー連結部材(203)の部分で前記第一軸(23)に遊嵌し、連動するアーム(188)の部分で前記第二軸(24)に固定し、前記苗継ぎレバー連結部材(203)は、該第一軸(23)に遊嵌した筒部(203b)と、該筒部(203b)の外周部に固設され、苗継ぎレバー(76)基部に形成されたボス部(76a)を支承する支承部(203a)と、筒部(203b)の外周部に固設された操作板(190)とにより構成し、前記操作板(190)は三本のアーム(190a・190b・190c)を形成し、3本の中の後方の第一アーム(190a)を、バネ(208)により苗継ぎレバー(76)を前方に回動するよう付勢し、また、前記操作板(190)の中央部の第二アーム(190b)に、シャフト(207)の一端を連結し、該シャフト(207)の他端は、前記ブレーキ機構(78)に連結し、更に、前記操作板(190)の最前部に位置する第三アーム(190c)は、連結部材(205)を介して、前記第二軸(24)に遊嵌したアーム(188)と連結し、前記苗継ぎレバー連結部材(203)とアーム(188)の間の連結部材(205)は、長孔に構成したピン挿入孔(205Aa)と、連結ピン(206)で、長孔内をピンが移動できる構成とし、前記第二軸(24)の右端には回動するアーム(189)を固定し、該アーム(189)は、前記クラッチ機構(14)に連結し、前記第二軸(24)の左部は支承部材(187)を介し、主クラッチペダル(74)によって押圧されるカム板(186)を固定し、前記クラッチ機構(14)は苗継 ぎレバー(76)、或いは、主クラッチペダル(74)で操作し、前記ブレーキ機構(78)は苗継ぎレバー(76)のみにより操作すべく構成したものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1に記載の操作機構において、エンジン(5)の出力軸(52)とミッションケース(6)の入力軸(56)間に伝動ベルト(54)を巻回してベルト式動力伝達機構を構成し、前記第二軸(24)を側面視で伝動ベルト(54)の巻回経路内に配設したものである。
【0007】
請求項3においては、請求項1記載の操作機構において、主クラッチペダル(74)のシャフト部(74a)に設けたブラケット(182)に転動体(183)を枢支し、前記カム板(186)の先端上部は、該転動体(183)に当接し、主クラッチペダル(74)を踏み込み操作すると、転動体(183)によってカム板(186)を押し下げ、前記第二軸(24)を回転し、該第二軸(24)の右端のクラッチ操作アーム(140)を回動し、クラッチ機構(14)を「クラッチ切」とし、該主クラッチペダル(74)を踏み操作したときには、前記長孔状に形成したピン挿入孔(205Aa)の遊びが形成されており、第二軸(24)が回動しても、第一軸(23)上の操作板(190)は回動せず、ブレーキ操作アーム(181)は回動しない状態とし、前記苗継ぎレバー(76)を回動操作した時は、該第二軸(24)上のカム板(186)が下方へ回動するが、主クラッチペダル(74)の転動体(183)はカム板(186)より上方に位置するので、主クラッチペダル(74)は回動しない構成としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本実施例に係わる乗用田植機の全体側面図、図2は同じく平面図、図3は車体フレームの概略斜視図である。図4はミッションケース全体の左側面図、図5はミッションケース全体の平面展開断面図、図6はエンジンとミッションケース間の概略斜視図、図7はミッションケース前部における入力軸からPTO出力軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図、図8はミッションケース前部における副変速軸から主変速軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図、図9は副変速軸と摺動ギアの嵌合状態を示す断面図、図10はミッションケース前部の平面展開断面図、図11はクラッチ機構を示す平面展開断面図、図12はミッションケース前部の右側面図である。図13は主変速軸のブレーキ機構を示す平面展開断面図、図14は操作機構を示す背面図、図15はベルト式伝動機構と第一軸及び第二軸を示す左側面図、図16は苗継ぎレバーによるクラッチ操作機構とブレーキ操作機構を示す斜視図、図17は主クラッチペダルによる操作機構を示す平面図、図18は主変速レバーによる主変速操作機構を示す斜視図、図19は主変速軸を示す図、図20は操作機構を示す略図である。
【0009】
以下に本発明の実施例について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本実施例では走行車両1として乗用田植機を例に採り説明しているが、走行車両1はこれに限定されることなく、トラクタ、コンバイン、野菜移植機等の各種作業機の走行車両にも適用できるものである。
【0010】
図1及び図2に示す如く、乗用田植機は、走行車両1と、該走行車両1の後部に昇降リンク機構10を介して昇降可能に連結した植付部9とで構成されている。そして、走行車両1の前部及び後部にはそれぞれ前輪2・2と後輪3・3とが懸架され、車体フレーム4の前部には動力部であるエンジン5が搭載されてボンネット22で覆われている。前記ボンネット22の両側には、予備苗載台90が配設され、同じくボンネット22の後上方には操向ハンドル8が配設されている。そして、操向ハンドル8の周囲であってボンネット22には主変速レバー75、全動力を入切操作可能な苗継ぎレバー76、アクセルレバー72等が配設され、該操向ハンドル8の左側下方には主クラッチペダル74、同じく右側下方にブレーキペダル73が配設されている。
【0011】
エンジン5後方であって車体フレーム4の左右略中央には前後方向に長く形成したミッションケース6が配置されており、該ミッションケース6の前部に前輪2・2が支持され、後部に後輪3・3が支持されている。ミッションケース6は、ボンネット22後方から車体カバー20によって覆われており、該車体カバー20の後上部には運転席7が設けられている。さらに、車体カバー20の運転席7側方には植付部9の昇降・植付の入切・植付時の変速・線引きマーカ等の操作を行うシフトレバー77や油圧感度調節レバー25等が設けられている。
【0012】
このようにして、上述の乗用田植機は、エンジン5の動力を利用して前輪2・2及び後輪3・3を走行駆動して走行移動させると共に、植付部9を駆動して連続的に苗を植え付けるように構成されている。
【0013】
次に、このような全体構成を有する乗用田植機において、ミッションケース6に係わる各部の構成について説明する。
【0014】
[ミッションケースの支持構造]
ミッションケース6の支持構造について説明する。まず、ミッションケース6を取り付ける車体フレーム4の構造について説明する。図1乃至図3に示す如く、前後方向に伸延させると共に略中央部から後側を上方に向けて屈曲させた左右一対のセンターフレーム構成体41L・41Rの前端部間に、略コ字状に構成した円筒状の前側フレーム構成体40を架設し、センターフレーム構成体41L・41Rの前側中途部間に、左右幅方向に向けて伸延させた中空矩形状の予備苗載台支持フレーム構成体45を架設し、また、センターフレーム構成体41L・41Rの中途部間に、左右幅方向に向けて伸延させた円筒状のステップ支持フレーム構成体46と、正面視で略門型の円筒状の座席支持フレーム構成体51の基端部とを架設し、さらには、センターフレーム構成体41L・41Rの後端部間に背面視で略門型の中空矩形状のリヤフレーム構成体43の上部を架設して、車体フレーム4を構成している。
【0015】
前記前側フレーム構成体40の中央部と予備苗載台支持フレーム構成体45の中央部との間にエンジン5を載置するための矩形平板状のエンジン支持体50を前後方向に向けて伸延させた状態で架設しており、該エンジン支持体50の後端には、ステアリング機構を支持するための矩形平板状のステアリング支持体50aを延設し、該ステアリング支持体50aの上面にミッションケース6の取付部材49を設けている。
【0016】
前記予備苗載台支持フレーム構成体45の左右端部に予備苗載台90・90を構成する予備苗載台支持支柱90a・90aの基端部をブラケット29・29を介して夫々取り付けており、該予備苗載台支持フレーム構成体45の左右端部に前側フレーム構成体40の左右端部を連結し、さらには、センターフレーム構成体41L・41Rと、予備苗載台支持フレーム構成体45との交叉部近傍に、左右一対のステップ支持支柱57・57を上方に向けて立設している。
【0017】
また、前側フレーム構成体40の中央上部に、左右一対のステアリングシャフト支持フレーム構成体36・36の前端部を取り付け、両ステアリングシャフト支持フレーム構成体36・36の後端部に、ステアリング軸59を回動自在に支持する円筒状のステアリングポスト58に略U字状のプレート36a及びブラケット58bを介して取り付けている。前記ステアリングポスト58の下部には連続してトルクジェネレータケース27が配設され、該トルクジェネレータケース27は前記ステアリング支持体50aに螺設されている。
【0018】
また、ステップ支持フレーム構成体46の左右略中央部には取付部材48・48が設けられており、該取付部材48・48の上部48a・48aには、前記植付部9を昇降させる油圧式の昇降シリンダ(図示せず)の基部が連結され、同じく下部48b・48bにはミッションケース6の前後中途部が連結される。
【0019】
さらに、図2及び図3に示す如く、門型のリヤフレーム構成体43の左右側部に左右一対の円筒状のステップ支持フレーム構成体47・47の基端部を取り付けると共に、これらリヤフレーム構成体43の角部とステップ支持フレーム構成体47・47の基端部との間に、リヤデッキ支持ブラケット44・44を取り付けている。各ステップ支持フレーム構成体47・47は、基端部を左右幅方向に向けて伸延させると共に中途部で屈曲して、先端部を前後方向に向けて伸延させた状態となっている。また、前記リヤフレーム構成体43の下端部左右両側にはリヤアクスルケース38を固定するための取付プレート39・39が固設されており、さらに、前記リヤフレーム構成体43の左右中央部には昇降リンク機構10の前端を支承するためのブラケット42が設けられている。
【0020】
上述の如く構成した車体フレーム4において、ミッションケース6の前端部は、前記エンジン支持体50の後端部上面に設けられた取付部材49に連結されると共に、ミッションケース6の前後途中部は、前記ステップ支持フレーム構成体46の機体幅方向略中央に設けられた取付部材48の下部に連結され、さらに、ミッションケース6の後部にはリヤアクスルケース38が一体的に構成されており、該リヤアクスルケース38は取付プレート39を介してリヤフレーム構成体43下端に連結されている。
【0021】
[ミッションケースの構成]
次に、ミッションケース6の概略構造について説明する。図4及び図5に示す如く、ミッションケース6には、フロントアクスルケース37とリヤアクスルケース38とが、該ミッションケース6と一体的に設けられており、該ミッションケース6に前後車輪2・2・3・3を支持させている。
【0022】
ミッションケース6の前部には、各種変速機構が内設される変速室60が形成され、該変速室60の左右両側面には、フロントアクスルケース37・37が一体的に固設されている。該フロントアクスルケース37・37の左右端部より下方に向かっては、車軸ケース66a・66a(図1)が固設され、該車軸ケース66a・66aの下端部に前輪2・2を固設する前車輪軸66・66が軸支されている。
【0023】
また、前記変速室60の右側部には、植付伝達室34が形成され、該植付伝達室34の後部には前後方向に軸芯を有する植付PTO軸65が軸支されており、該植付PTO軸65後端は、図示せぬPTO伝動軸等を介して前記植付部9に連結され、苗植え装置駆動のための動力を伝達するようにしている。同様にして、変速室60の左側部にも、作業機伝達室201が形成され、該作業機伝達室201の後部に前後方向に軸芯を有する作業機PTO軸202が軸支され、該作業機PTO軸202後端は、変速機等を介して、施肥機等の田植機に搭載される作業機を駆動するための動力を伝達するようにしている。
【0024】
一方、前述の如く、ミッションケース6の後端部には、軸芯を左右方向に持つ筒状のリヤアクスルケース38が一体的に形成され、該リヤアクスルケース38内には、前から順に、サイドクラッチ機構79・79が設けられたクラッチ軸30、中間軸31が設けられている。該中間軸31の左右両端部には減速ギア32が固設され、該減速ギア32は減速ギア33に噛合され、該減速ギア33は、前記後輪3を外側端部に固設した後車輪駆動軸69の内側端部に固設されている。そして、これら減速ギア32・33の外側には、後車輪駆動軸69を軸支するファイナルケース16が覆設されている。
【0025】
[ミッションケースへの伝動機構]
次に、ミッションケース6内への動力入力構成について説明する。図6に示す如く、前記エンジン支持体50上にはエンジン5が載置固定されると共に、該エンジン5から左側方には出力軸52が突出され、該出力軸52上に、一対の皿状の円錐プーリからなる駆動プーリ53が固設されている。一方、前記ミッションケース6前部から入力軸56が側方に突出され、該入力軸56にも、同様にして一対の皿状の円錐プーリからなる従動プーリ55が取り付けられると共に、該従動プーリ55と前記駆動プーリ53との間にはベルト54が巻回されて、ベルト式無段変速機構13が形成されている。そして、該ベルト式無段変速機構13において、前記円錐プーリ間に形成される溝幅を変更することにより、各プーリ53・55の有効径を自在に変化させ、ミッションケース6内へ、エンジン5からの動力を変速して入力できるようにしている。
【0026】
[ミッションケース内の伝動機構]
次に、ミッションケース6内における動力伝達構成について説明する。図4、図5、図7及び図8に示す如く、前記変速室60においては、入力軸56の斜め下後方に、副変速軸63、主変速軸61が順に平行に軸支され、さらに、このうちの副変速軸63の後方には、後進軸67、株間変速軸68、PTO出力軸64も順に平行に軸支されている。
【0027】
前述の如く、入力軸56の左端は、ベルト式無段変速機構13を介してエンジン5の出力軸52に連結連動され、同じく右端は、ミッションケース6より右側方に突出し、ここにクラッチ機構14が設けられている。そして、該入力軸56上に配置された大径ギア121a・小径ギア121bからなる二連の遊嵌ギア121と入力軸56間の動力伝達を、該クラッチ機構14により断接できるようにしている。なお、クラッチ機構14については後で詳説する。
【0028】
図7及び図8に示す如く、副変速軸63上には副変速機構70が設けられ、右側から順に、前記遊嵌ギア121に噛合可能でスプライン嵌合した二連の摺動ギア120と、固定ギア118と、大径ギア119a・小径ギア119bからなる固定ギア119とが配置されている。前記摺動ギア120は、低速ギア120aと高速ギア120bとから構成されており、フォーク軸102に固設されたシフトフォーク101が嵌合されている。
【0029】
前記副変速機構70では、副変速軸63上の摺動ギア120を右方に摺動し、摺動ギア120の低速ギア120aを入力軸56上の遊嵌ギア121の小径ギア121bと噛合させ、低速伝達可能とし、また、摺動ギア120を左方に摺動し、摺動ギア120の高速ギア120bを遊嵌ギア121の大径ギア121aと噛合させ、高速伝達可能としている。
【0030】
なお、クラッチ機構14により入力軸56から遊嵌ギア121までの動力伝達を断った状態で走行車両1を停止させると、走行系の動力伝達も断絶された状態となり、入力軸56及び主変速軸61の回転が固定される。また、苗継ぎレバー76を操作して、クラッチ機構14とブレーキ機構78を同時に作用させると入力軸56及び主変速軸61が固定される。上述の如く、副変速軸63の前後に配置された入力軸56及び主変速軸61の回転が固定された状態で摺動ギア120を摺動して変速しようとすれば、摺動ギア120の回転方向の遊びがないため、摺動ギア120と遊嵌ギア121の歯同士が噛合した状態のままであり、変速動作しにくい状態となるという不具合が生じる。
【0031】
そこで、スプライン嵌合している副変速軸63と摺動ギア120において、図9に示す如く、該副変速軸63に形成されたスプライン63a・63a・・・の歯幅を、摺動ギア120のボス120cの内周部に形成した溝120dの幅より狭くして、副変速軸63と摺動ギア120の間に幾分のガタを持たせるようにしている。従って、副変速軸63の前後の軸においてブレーキ機構が作用した状態となっても、副変速軸63と摺動ギア120の間に設けたガタによって、これらの間に回転方向の遊びを設け、変速動作し易いようにしている。
【0032】
図8及び図10に示す如く、主変速軸61上の左右略中央には、ギア122aと駆動スプロケット122bからなる動力分岐ギア122が固設されており、主変速軸61上の駆動スプロケット122bと、ミッションケース6後部の従動スプロケット126との間には、チェーン80が巻回され、主変速軸61の駆動力を後車輪駆動軸69に伝達可能とする一方、主変速軸61上のギア122aに、左右の前車輪駆動軸62を駆動する差動装置81のリングギア123が噛合され、これらの動力分岐ギア122を用いて動力を前後方向に分岐するようにしている。
【0033】
また、主変速軸61上には前記固定ギア119に噛合可能な低速ギア124aと高速ギア124bから成る二連の摺動ギア124が配置されている。該摺動ギア124には、前記主変速レバー75に連結連動されたフォーク軸104に固設のシフトフォーク103が嵌合して、主変速機構71を構成している。主変速機構71では、摺動ギア124を右方に摺動し、摺動ギア124の高速ギア124bを、前記固定ギア119の大径ギア119aと噛合させることにより、高速伝達可能としている。また、摺動ギア124を左方に摺動し、摺動ギア124の低速ギア124aを前記固定ギア119の小径ギア119bと噛合させることにより、低速伝達可能としている。
【0034】
さらに、主変速軸61の右側端部にはブレーキ機構78が設けられており、該ブレーキ機構78により、主変速軸61を制動している。なお、ブレーキ機構78については後で詳説する。
【0035】
また、後進軸67上の左半分に固設された中間ギア127は、前記副変速軸63上の固定ギア118と常時噛合する入力ギア127aと、大径ギア127b・小径ギア127dと、逆転ギア127cとからなり、該逆転ギア127cは、前記主変速軸61上の低速ギア124aと噛合可能としている。
【0036】
ここで、主変速レバー75を操作して、主変速軸61の低速ギア124aを副変速軸63の固定ギア119から離脱させ、更に左方に摺動させると、この主変速軸61の低速ギア124aは、後進軸67の逆転ギア127cと噛合するようになり、入力軸56から副変速軸63まで伝達されてきた駆動力は、副変速軸63→固定ギア118→入力ギア127a→後進軸67→逆転ギア127c→低速ギア124a→主変速軸61のように伝達される。つまり、駆動力はそのまま主変速軸61には伝達されず、後進軸67で一旦回転方向が逆転された後、逆転の駆動力として主変速軸61に伝達されるのである。
【0037】
そして、図7に示すように、株間変速軸68上の右半分には、第一ギア131a・第二ギア131b・第三ギア131cからなる固定ギア131が配置され、左半分には、株間変速用の爪式クラッチ82が設けられている。該爪式クラッチ82においては、株間変速軸68上に、内側面に噛合歯を固設した高速クラッチギア129と低速クラッチギア130とが遊嵌され、そのうち高速クラッチギア129は前記大径ギア127bに、低速クラッチギア130は前記小径ギア127dに常時噛合されている。
【0038】
さらに、この高速クラッチギア129と低速クラッチギア130との間には、左右両側面に噛合歯を固設した摺動クラッチ爪128がスプライン嵌合されると共に、該摺動クラッチ爪128には、フォーク軸107上を移動可能に外嵌されたシフトフォーク106が嵌合されている。
【0039】
ここで、摺動クラッチ爪128を右方に摺動し、摺動クラッチ爪128と高速クラッチギア129を噛合させることにより、前記後進軸67に入力された駆動力は、大径ギア127b→高速クラッチギア129→摺動クラッチ爪128→株間変速軸68→固定ギア131のようにして高速伝達可能としている。逆に、摺動クラッチ爪128を左方に摺動し、摺動クラッチ爪128の噛合歯を低速クラッチギア130の噛合歯に係合させることにより、前記後進軸67に入力された駆動力は、小径ギア127d→低速クラッチギア130→摺動クラッチ爪128→株間変速軸68→固定ギア131のように低速伝達可能としている。
【0040】
また、図5及び図10に示す如く、PTO出力軸64の右半分には筒体108が遊嵌され、該筒体108の外周には、スプライン嵌合した摺動ギア132と、前記第三ギア131cに常時噛合する遊嵌ギア133とが外嵌されている。該摺動ギア132には前記フォーク軸107上を左右動可能に外嵌されたシフトフォーク105が嵌合されている。
【0041】
さらに、筒体108の左方には、PTO出力軸64への駆動力の断接を行うPTOクラッチ83が設けられている。該PTOクラッチ83においては、右側面に噛合歯を固設した摺動クラッチ爪134が、PTO出力軸64にスプライン嵌合された上、押圧バネ111により、筒体108の左側端に固設したクラッチギア135の噛合歯に係合する方向に付勢されており、さらに、クラッチ爪134には、ミッションケース6に軸支される操作軸110に連結されたフォーク109が嵌合されている。そして、該操作軸110には、PTOクラッチレバーを兼用する前記シフトレバー77が連結連動されている。
【0042】
ここで、摺動ギア132を左方に摺動して、摺動ギア132の左側面からの突出部132aを、遊嵌ギア133に開口した受け孔部133aに係合すると、それまで小径の前記第一ギア131aまたは第二ギア131b→摺動ギア132→筒体108と伝達されてきた駆動力は、大径の第三ギア131c→遊嵌ギア133→摺動ギア132→筒体108の順で伝達されるようになり、筒体108の回転速度を変速することができる。
【0043】
そして、シフトレバー77を操作して摺動クラッチ爪134を左方に摺動させることにより、該摺動クラッチ爪134の噛合歯と前記筒体108のクラッチギア135の噛合歯との係合を解除して、筒体108→クラッチギア135→摺動クラッチ爪134→PTO出力軸64という動力伝達経路を切断可能として、PTOクラッチ83を形成している。
【0044】
[クラッチ機構]
次に、前記クラッチ機構14について、図7及び図11により詳細に説明する。ミッションケース6より右外側方に向かって突出された入力軸56には、右外側方に開放した回動体145が着脱自在に設けられ、該回動体145の外周側面には、環状の摩擦板145aが所定間隔で平行に積層固定されている。そして、該摩擦板145a・145a・・・間に形成された隙間には、環状の摩擦板146aが交互に挿入されると共に、該摩擦板146aの外周部は、前記遊嵌ギア121の右端部に着脱自在に設けられたクラッチ146の内周側面に固設されている。
【0045】
これら回動体145及びクラッチ146は、遊嵌ギア121を介して軸受147によりミッションケース6に回動可能に支持された入力軸56に着脱自在に軸支されている。そして、該軸受147は、ミッションケース6の右側面に形成した凹部6aに配設されている。該凹部6aは、着脱自在なクラッチカバー139で覆設されてクラッチ室87が形成され、ここにクラッチ機構14が内装されている。前記クラッチカバー139には、図12に示す如く、複数のハーネス受け139a・139a・・・が設けられていて、該クラッチカバー139近傍を通過するハーネスが、クラッチ機構14や変速装置等の操作アームや操作軸等のミッションケース6の周囲に配設される動的部材とハーネスが干渉することのないようにハーネスの経路を固定している。
【0046】
そして、クラッチ室87において前記入力軸56と同軸上には、入力軸56に向かって摺動可能な加圧軸149が挿設され、該加圧軸149には、制御板142が軸受150を介して回動可能に外嵌されている。加圧軸149の頭部には、該加圧軸149に直交するクラッチ操作ピン141が係合されており、該クラッチ操作ピン141の基部にはクラッチ操作アーム140が連結されている。
【0047】
前記制御板142は、大径の外板142aと小径の内板142Bとから構成され、そのうち外板142aの外周縁には摩擦部142Aaが形成されている。そして、該摩擦部142Aaの側方には、前記クラッチ146の摩擦板146aよりも外側に固設した環状の摩擦板146bが近接配置されて、対峙する摩擦部142Aaと摩擦板146bによってブレーキ面が形成されている。
【0048】
また、内板142Bの一部には、連結部材153により加圧体144が固定され、該加圧体144は前記回動体145の外周面にスプライン嵌合されると共に、この回動体145に設けたバネ受け145bと、内板142Bの内側面との間には、クラッチバネ143が介設されている。なお、加圧体144と内板142Bを連結するための連結部材153として、六角穴付きボルトを採用している。六角穴付きボルトは、通常のボルトのように頭部外側にレンチを嵌合して締め付けたり弛めたりするものではなく、六角レンチの先端を六角穴に挿入して締め付けたり弛めたりする。従って、頭部外側にレンチ(工具)を挿入するための空間が不要となり、軸受150のサイズを大きくすることができ、軸受150の耐久性の向上を図ることができる。
【0049】
加圧軸149に枢支された制御板142は、該加圧軸149の軸方向に摺動可能であるが、例えば、軸方向以外は固定された構成とした場合、制御板142が傾くことがあると、該制御板142の摩擦部142Aaとクラッチ146の摩擦板146bは片当たりを起こして安定したブレーキ力が得られず、構造的に必要な大きさ以上のブレーキ力を要し、クラッチ146を支持する部材に偏荷重が掛かるという不具合がある。
【0050】
そこで、本実施例においては、加圧軸149と該加圧軸149に枢支される制御板142との間には、幾分のガタが設けられて制御板142が加圧軸149と垂直な平面上で振れることを可能としており、ブレーキ面を形成する摩擦部142Aaと摩擦板146bの平行関係が多少崩れたとしても、ガタによってその傾きを吸収することができるようにしている。さらに、クラッチ操作アーム140によって操作される加圧軸149は、制御板142の略中心を加圧するようにして、制御板142が傾いたときに、その傾きを矯正するために必要な押圧力を低減できるようにして、摩擦板146bに偏荷重が加わることを防止している。このようにして、常に良好なブレーキ面を形成できるようにして安定したブレーキ力を得ることができるようにしている。
【0051】
このような構成において、図12に示すように、加圧軸149の頭部がクラッチ操作ピン141の凹部141aに位置しており、前記クラッチバネ143によって、内板142Bが外側方に付勢して押し出されると共に、該内板142Bに連結されている加圧体144の加圧部144aが、回動体145の当て板部145cとの間に前記摩擦板145a・146aを挟持した上で加圧するようにしている。
【0052】
これにより、回動体145が摩擦板145a・146aを介してクラッチ146と連結連動されて「クラッチ入」となり、エンジン5からミッションケース6内に入力された駆動力は、入力軸56→回動体145→クラッチ146→遊嵌ギア121→摺動ギア120→副変速軸63と駆動力が伝達される。なお、この時、外板142aも外側方に付勢されるため、該外板142aの摩擦部142Aaは、クラッチ146の摩擦板146aと接触せず、クラッチ146は自在に回動することができる。
【0053】
そして、前記主クラッチペダル74又は苗継ぎレバー76に連動してクラッチ操作アーム140が回動され、クラッチ操作ピン141が回動されると、該クラッチ操作ピン141に形成された当接部141bにより、加圧軸149の頭部が押されて制御板142が内側方に押し込まれる。
【0054】
すると、内板142Bが、前記クラッチバネ143の弾性力に抗して内側方に移動されると共に、内板142Bに連結された加圧体144の加圧部144aも、前記摩擦板145a・146aから離間する。これにより、回動体145とクラッチ146との連結が切断されて「クラッチ切」となり、エンジン5からの駆動力は入力軸56から副変速軸63には伝達されなくなるようにして動力断接機構を構成している。同時に、内板142Bと一体的に形成された外板142aも内側方に移動され、該外板142aの摩擦部142Aaがクラッチ146の摩擦板146bに加圧され、クラッチ146の回動が制動されるようにして、制動機構が構成されている。上述の如く、クラッチ機構14は動力断接機構と制動機構より構成されており、「クラッチ切」時には、クラッチ146の回動を間違いなく停止させ、下流への動力伝達を確実に防止できるようにしている。
【0055】
[ブレーキ機構]
次に、前記ブレーキ機構78について、図10、図13及び図19により説明する。主変速軸61上には、摩擦板61a・61a・・・が所定間隔で平行に積層固定され、該摩擦板61a・61a・・・の外周部に形成された隙間には摩擦板168・168・・・が交互に挿入され、該摩擦板168・168・・・は、ミッションケース6の側壁に係止して回り止めされており、これら摩擦板61a・168は、押圧板169の右側面と、ミッションケース6の側壁に固設した当て部材167の左側面との間に配設されている。
【0056】
前記押圧板169は平面視半円状の半割部170aに固設され、該半割部170aは円筒状の操作軸170の下部に形成され、該操作軸170はミッションケース6内に上下方向に水平回動可能に軸支されると共に、ミッションケース6上部より突設されている。そして、この操作軸170を回動することにより、前記押圧板169が摩擦板61a・168を当て部材167との間に挟持した上で加圧し、摩擦板61aを有する主変速軸61の回動が制動されるようにして、ブレーキ機構78を構成している。
【0057】
[操作機構]
ここで、前記主変速機構71、クラッチ機構14及びブレーキ機構78を操作するための操作機構について説明する。主変速機構71は主変速操作機構230により主変速レバー75で操作され、クラッチ機構14はクラッチ操作機構231aにより苗継ぎレバー76で、或いは、クラッチ操作機構231Bにより主クラッチペダル74で操作され、ブレーキ機構78はブレーキ操作機構232により苗継ぎレバー76により操作される。但し、本実施例に係る操作機構は、主変速操作機構230、クラッチ操作機構231a・231B、ブレーキ操作機構232の上述の操作機構に限定されるものではなく、その他の機構を操作する操作機構であっても構わない。
【0058】
まず、主変速レバー75によって操作される主変速操作機構230の構造より説明する。
【0059】
図14及び図15に示す如く、ボンネット22後部に設けられた操向ハンドル8の下方には、ステアリング軸59を外嵌するステアリングポスト58に、ステー58aを介してガイドパネル26が設けられている。該ガイドパネル26にはガイド孔26a・26bが穿設されており、該ガイド孔26a・26bによって前記主変速レバー75と苗継ぎレバー76がガイドされる。
【0060】
さらに、前記ガイドパネル26の下部にはミッションケース6への給油孔6cを固定するためのステー26cを下方に突設している。図12に示す如く、ミッションケース6に形成された給油孔6cにジョイント21を連結し、該ジョイント21の先端に給油口となる口金21aを取り付けている。そして、該口金21aに形成された取付部21bを前記ステー26cに固定して、給油口がミッションケース6の最上位置にあるようにしている。従って、悪路走行等による機体の姿勢の変化により油面が変化したとしても、油面が給油口にまで至ることがないので、温度変化等により内圧が上昇して給油口から油が噴き出すという不具合を解消している。
【0061】
図15及び図16に示す如く、主変速操作軸である第一軸23を支承するブラケット35は、その前部をステアリングポスト58に固定され、さらに、その後部を前記ガイドパネル26下面に固定したステー26dの下端に固定されて、ブラケット35の取り付けに係る剛性が高められて、レバー操作等によりブラケット35に荷重が掛かっても、ブラケット35の位置が変化することのないようにしている。そして、前記ブラケット35の左右両面は機体左右方向に貫いた状態に筒部35a・35aが形成されており、該筒部35a・35aに第一軸23が挿入されて、すなわち、第一軸23がステアリングポスト58にブラケット35を介して支承されている。
【0062】
図14及び図18に示す如く、前記第一軸23に外嵌固定された主変速レバー連結部材210は、断面略コ字状の支承部210aと、筒部210bとが一体的に構成されたものであり、筒部210bに穿設された係止孔と、第一軸23に設けられた係止孔とを貫通する係止ピン210cによって主変速レバー連結部材210が第一軸23と一体的に回動するように構成されている。
【0063】
前記主変速レバー75の基部にはボス部75aが一体的に固設されており、前記主変速レバー連結部材210のコ字状の支承部210aで該ボス部75aの前後を挟んだ状態で、支承部210aに前後方向に挿設したボルト210dによってボス部75aが枢支され、主変速レバー75が主変速レバー連結部材210に対して左右方向に回動可能に連結されている。なお、主変速レバー75のボス部75aに外嵌したバネ216によって、主変速レバー75は常に中立位置に付勢されている。
【0064】
そして、前記第一軸23の下後方には、該第一軸23と略平行に主クラッチ操作軸である第二軸24が設けられている。前記第二軸24には、第二アーム213a及び第三アーム213cを外周部に固設した筒状部材213bが遊嵌されており、前記第一軸23の右端部に固設された第一アーム211と第二アーム213aの間に連結ネジ212を架設し、第三アーム213cと主変速操作アーム219の一側端部の間に連結ネジ214を架設して、これら、第一アーム211、第二アーム213a、第三アーム213c、主変速操作アーム219及び二組の連結ネジ212・214で、途中を第二軸24によって支承されたリンク215を構成している。すなわち、主変速レバー75と主変速操作アーム219とは、リンク215を介して連結連動されている。
【0065】
図18及び図19に示す如く、主変速操作アーム219は略コ字状に形成されて、コ字の上辺と下辺の間に筒部219aが一体的に形成されている。ミッションケース6右側部に固定されたアームステー217は略コ字状に形成されており、コ字の上辺及び下辺と、主変速操作アーム219の筒部219aとに貫設されたピン220によって、主変速操作アーム219はアームステー217に回動可能に支承されている。
【0066】
そして、主変速操作アーム219には、コ字の上辺と下辺夫々に当接部221・221が設けられており、該当接部221・221は、フォーク軸104の端部に形成された二個の環状突出体104a・104aに嵌合して、主変速操作アーム219が回動すると、フォーク軸104が左右に摺動して、シフトフォーク103が操作され、主変速軸61にスプライン嵌合している摺動ギア124の噛合状態が切り換えられる。なお、主変速操作アーム219の下方には植付部9と連結するためのアーム218が固設されていて、主変速操作アーム219と一体的に回動するよう構成されており、従って、主変速操作アーム219が操作されると同時に植付部9への伝動の断接が操作される。
【0067】
次に、苗継ぎレバー76によって操作されるクラッチ操作機構231a及びブレーキ操作機構232の構造を説明する。
【0068】
図14及び図16に示す如く、前記第一軸23の左側端部には、苗継ぎレバー連結部材203が遊嵌されている。苗継ぎレバー連結部材203は、第一軸23に遊嵌した筒部203bと、該筒部203bの外周部に固設された苗継ぎレバー76基部に形成されたボス部76aを支承する支承部203a、そして該支承部203aと上下反対側であって筒部203bの外周部に固設された操作板190とで構成されている。苗継ぎレバー連結部材203の支承部203aと苗継ぎレバー76のボス部76aに貫設した支点ピン203cによって、該苗継ぎレバー76が苗継ぎレバー連結部材203に左右方向に回動可能に枢支されており、苗継ぎレバー76はボス部76aに外嵌したバネ204によって左側へ付勢されている。
【0069】
前記操作板190には三本のアーム190a・190b・190cが一体的に形成されており、そのうち最後部に位置する第一アーム190aと、ガイドパネル26の下方に固設したステー26dの一端との間に架設されたバネ208によって、苗継ぎレバー76が前方に回動するよう付勢している。また、前記操作板190の中央部に位置する第二アーム190bにはシャフト207の一端207aが支承されていて、該シャフト207の他端207cは水平回動可能に設けたブレーキ操作アーム181の先部に連結され、該ブレーキ操作アーム181の基部は、ミッションケース6上面より突出した前記ブレーキ機構78の操作軸170上部に固設されている。すなわち、苗継ぎレバー76とブレーキ操作アーム181とを、操作板190とシャフト207から成るリンク224を介して連結連動されている。なお、前記シャフト207はアジャストナット207bにより長さ調整を可能としている。
【0070】
さらに、前記操作板190の最前部に位置する第三アーム190cは、連結部材205を介して、第一軸23の下後方に略平行に設けられた主クラッチ操作軸たる第二軸24に外嵌した筒体188aの外周部に固設したアーム188と連結して、苗継ぎレバー連結部材203と第二軸24の間にリンク222を形成している。前記連結部材205は、連結ネジ205Cの両端に断面U字状の継手205a・205Bを連結したものであり、継手205a・205BのU字の間にアーム190c・188を挟み、連結ピン206・206を貫設して、アーム190c・188と連結部材205とを回動可能に連結している。そして、継手205a・205Bに穿設されたピン挿入孔205Aa・205Baは長孔として、連結ピン206・206はピン挿入孔205Aa・205Ba内を移動できるようにしている。
【0071】
第二軸24と筒体188aは、これらを貫通するピン188bによって、一体的に回動するようにされている。すなわち、苗継ぎレバー76は主変速操作軸たる第一軸23に遊嵌し、主クラッチ操作軸たる第二軸24に固定されている。
【0072】
前記第二軸24の右端には該第二軸24と一体的に回動するアーム189のボス189aが外嵌されており、該アーム189は、前記クラッチ機構14の加圧軸149を操作するクラッチ操作ピン141に連結したクラッチ操作アーム140と連結ネジ214を介して連結されて、リンク223を構成している。従って、苗継ぎレバー76は、二組のリンク222・223を介してクラッチ操作アーム140に連結連動されている。一方、前記第二軸24の左部は支承部材187を介して回動可能にセンターフレーム構成体41Lに支承され、さらに、左端部には後述する主クラッチペダル74によって押圧されるカム板186のボス186aが該第二軸24に外嵌固定されている。
【0073】
このような構成において、図15、図16に示すように、苗継ぎレバー76を手前に操作して後方に傾倒させると、苗継ぎレバー連結部材203と共に操作板190が後方へ回動し、従って該操作板190に形成された第二アーム190bに連結されたシャフト207が前方へ牽引されてブレーキ操作アーム181が前方に牽引される。そして、前記ブレーキ機構78の操作軸170は、平面視で時計回りに回動すると、押圧板169が摩擦板61a・168を当て部材167との間で加圧し、摩擦板61aを有する主変速軸61の回動が制動され、ブレーキ機構78が作動する。
【0074】
同時に、前記操作板190の第三アーム190cと第二軸24との間に構成したリンク222を介して第二軸24が回動操作され、さらに、該第二軸24の右端にリンク223を介して連結されたクラッチ操作アーム140を前方に回動し、前記クラッチ機構14のクラッチ操作ピン141を回動する。すると、クラッチ操作ピン141の当接部141bにより、加圧軸149を介して制御板142が内側方に押し込まれ、内板142Bがクラッチバネ143の弾性力に抗して内側方に移動されて、加圧体144の加圧部144aが摩擦板145a・146aから離間し、回動体145とクラッチ146との連結が切断されて「クラッチ切」となり、クラッチ機構14が作動する。
【0075】
すなわち、苗継ぎレバー76を操作するだけで、前記クラッチ機構14とブレーキ機構78とが同時に作動し、ミッションケース6内への動力を切断すると共に、機体全体にブレーキがかけられるようにしており、トラック荷台への走行車両の積込みや積下ろし時などの作業が迅速且つ容易に行うことができる。
【0076】
次に、主クラッチペダル74によって操作されるクラッチ操作機構231Bの構成について説明する。
【0077】
図14及び図17に示す如く、主クラッチペダル74の基部は、センターフレーム構成体41Lを左右に貫通して設けた筒部材185に挿入され、すなわち、主クラッチペダル74はセンターフレーム構成体41Lに支承されている。そして、筒部材185に外嵌したバネ184によって主クラッチペダル74が上方に付勢されている。さらに、主クラッチペダル74のシャフト部74aには略コ字状のブラケット182が設けられており、該ブラケット182に環状の転動体183の枢軸183aが支承されている。
【0078】
一方、前記第二軸24の左端部にはカム板186のボス部186aが外嵌され、該ボス部186aと第二軸24に貫設したピン186bによって、該カム板186は、第二軸24と一体的に回動する。そして、該カム板186の先端上部は、前記主クラッチペダル74側に設けられた転動体183に当接しており、従って、主クラッチペダル74を踏み込み操作すると、該主クラッチペダル74はその基部74bを中心として下方へ回動すると共に、転動体183によってカム板186が下方へ押し下げられて下方へ回動し、第二軸24が回転する。
【0079】
第二軸24が反時計回りに回転すると、該第二軸24の右端にリンク223を介して連結されたクラッチ操作アーム140を前方に回動し、前記クラッチ機構14のクラッチ操作ピン141を回動する。すると、クラッチ操作ピン141の当接部141bにより、加圧軸149を介して制御板142が内側方に押し込まれ、内板142Bがクラッチバネ143の弾性力に抗して内側方に移動されて、加圧体144の加圧部144aが摩擦板145a・146aから離間し、回動体145とクラッチ146との連結が切断されて「クラッチ切」となり、クラッチ機構14が作動する。
【0080】
なお、主クラッチペダル74を操作したときには、図16に示す如く、第二軸24と操作板190の第三アーム190cとを連結する連結部材205には、長孔状に形成したピン挿入孔205Aa・205Baの分だけ遊びが形成されており、第二軸24の回動は連結部材205によって吸収される。従って、第二軸24が回動しても操作板190は回動せず、従って、ブレーキ操作アーム181は操作されず、クラッチ機構14は作動するが、ブレーキ機構78は作動しない状態となる。すなわち、クラッチ機構14は、苗継ぎレバー76と主クラッチペダル74の両者で操作可能としており、ブレーキ機構78は苗継ぎレバー76で操作可能としている。
【0081】
なお、前述の如く、前記苗継ぎレバー76を後側へ回動操作したときは、苗継ぎレバー取付部材203の操作板190の第三アーム190cと第二軸24の間に構成されたリンク222を介して第二軸24が回動し、該第二軸24端に固設したカム板186が下方へ回動するが、主クラッチペダル74に設けられた転動体183は該カム板186より上方に位置するので、主クラッチペダル74は回動せず、すなわち、苗継ぎレバー76の操作によって主クラッチペダル74は動作しない。
【0082】
上述の如く構成した操作部材の構造において、図14及び図20に示す如く、主変速操作機構230においては、主変速レバー75の回動軸であり主変速操作軸である第一軸23とは別体にクラッチ操作軸である第二軸24を設け、該第二軸24には主変速レバー75と主変速操作アーム219とを連結連動するリンク215を支承している。
【0083】
また、クラッチ操作機構231a及びブレーキ操作機構232においては、苗継ぎレバー76の回動軸ある第一軸23とは別体に、クラッチ操作軸である第二軸24を設け、苗継ぎレバー76とクラッチ操作アーム140とを連結連動するリンク222・223を該第二軸24を介して構成している。さらに、苗継ぎレバー76とブレーキ操作アーム181とを連結連動するリンク224を構成している。
【0084】
また、クラッチ操作機構231Bにおいては、主クラッチペダル74とクラッチ操作軸である第二軸24との間を、主クラッチペダル74に設けた転動体183と、該転動体183に当接するカム板186によって連結連動している。
【0085】
従って、上述の如く操作機構(主変速操作機構230、クラッチ操作機構231a・231B、ブレーキ操作機構232)を構成すると、操作部材(主変速レバー75・苗継ぎレバー76)によって操作される機構(主変速機構71、クラッチ機構14、ブレーキ機構78)の配置が限定されない。すなわち、操作部材(主変速レバー75・苗継ぎレバー76)とこれに対応する各操作アーム(主変速操作アーム219・クラッチ操作アーム140・ブレーキ操作アーム181)とを連結するリンク(215・222・223・224)の長さや位置等を変化させるだけで、操作部材に対し、該操作部材によって操作される機構(主変速機構71・クラッチ機構14・ブレーキ機構78)を自由に配置することができる。また、第一軸23上であれば、操作部材の位置は選ばないため、操作部材のレイアウトの自由度も高まる。
【0086】
さらに、主変速操作軸である第一軸23は苗継ぎレバー76の回動軸という機能を持ち、また、クラッチ操作軸である第二軸24は主変速レバー75に連結されたリンク215の一部を構成している。従って、同一軸上に主変速操作機構230とクラッチ操作機構231a・231Bの、複数の操作機構を配設することになり、その結果、操作軸の本数を削減することができる。
【0087】
また、クラッチ操作機構231Bでは、転動体183とカム板186を利用することによって、主クラッチペダル74とクラッチ操作軸との間にリンクを構成するときと比べて簡易な構造となり大幅に部品点数を削減することができる。さらに、本実施例では主クラッチペダル74以外にクラッチ機構14の操作部材として苗継ぎレバー76が設けられているが、該苗継ぎレバー76を操作したとしても主クラッチペダル74が動作しない機構を構成している。このように、主クラッチペダル74以外に別のクラッチ機構14の操作部材を設けたとしても、別のクラッチ機構14の操作部材を操作しても主クラッチペダル74が動作しない機構を容易に構成することができる。
【0088】
なお、図15に示す如く、エンジン5の出力軸52に設けられた駆動プーリ53と、ミッションケース6の入力軸56に設けられた従動プーリ55と、これらの間に巻回されたベルト54によって構成されるベルト式無段変速機構13と、主変速操作機構230及びクラッチ操作機構231a・231Bとは、クラッチ操作軸である第二軸24が左右のセンターフレーム構成体41L・41R間に横架されているため、これらベルト式無段変速機構13、主変速操作機構230及びクラッチ操作機構231a・231Bが同一の空間を利用した状態となっているが、第二軸24をベルト54で形成された環内を通過させてベルト54と第二軸24とを干渉しないようにしている。従って、ベルト式無段変速機構13、主変速操作機構230及びクラッチ操作機構231a・231Bを一部重複させて配設することができ、デッドスペースを削減すると共にコンパクトなレイアウトを実現している。
【0089】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0090】
即ち、請求項1に示す如く、ミッションケース(6)内に、変速機構(71)と、クラッチ機構(14)と、機体全体を制動するブレーキ機構(78)とを設け、該変速機構(71)を操作する為の変速レバー(75)と、該クラッチ機構(14)とブレーキ機構(78)を同時に操作する為の苗継ぎレバー(76)と、該クラッチ機構(14)のみを操作する主クラッチペダル(74)とを、連結連動する操作機構において、ボンネット(22)後部の操向ハンドル(8)の下方に、ガイドパネル(26)を設け、該ガイドパネル(26)に、前記変速レバー(75)と苗継ぎレバー(76)をガイドさせ、該ガイドパネル(26)の下方に、回動軸となる第一軸(23)と第二軸(24)とを、上下に略平行に配置し、前記変速レバー(75)は、変速レバー連結部材(210)の部分で第一軸(23)に固定し、連動するリンク(215)の部分で第二軸(24)に遊嵌し、前記苗継ぎレバー(76)は、苗継ぎレバー連結部材(203)の部分で前記第一軸(23)に遊嵌し、連動するアーム(188)の部分で前記第二軸(24)に固定し、前記苗継ぎレバー連結部材(203)は、該第一軸(23)に遊嵌した筒部(203b)と、該筒部(203b)の外周部に固設され、苗継ぎレバー(76)基部に形成されたボス部(76a)を支承する支承部(203a)と、筒部(203b)の外周部に固設された操作板(190)とにより構成し、前記操作板(190)は三本のアーム(190a・190b・190c)を形成し、3本の中の後方の第一アーム(190a)を、バネ(208)により苗継ぎレバー(76)を前方に回動するよう付勢し、また、前記操作板(190)の中央部の第二アーム(190b)に、シャフト(207)の一端を連結し、該シャフト(207)の他端は、前記ブレーキ機構(78)に連結し、更に、前記操作板(190)の最前部に位置する第三アーム(190c)は、連結部材(205)を介して、前記第二軸(24)に遊嵌したアーム(188)と連結し、前記苗継ぎレバー連結部材(203)とアーム(188)の間の連結部材(205)は、長孔に構成したピン挿入孔(205Aa)と 、連結ピン(206)で、長孔内をピンが移動できる構成とし、前記第二軸(24)の右端には回動するアーム(189)を固定し、該アーム(189)は、前記クラッチ機構(14)に連結し、前記第二軸(24)の左部は支承部材(187)を介し、主クラッチペダル(74)によって押圧されるカム板(186)を固定し、前記クラッチ機構(14)は苗継ぎレバー(76)、或いは、主クラッチペダル(74)で操作し、前記ブレーキ機構(78)は苗継ぎレバー(76)のみにより操作すべく構成したので、前記クラッチ機構(14)は苗継ぎレバー(76)、或いは、主クラッチペダル(74)で操作し、前記ブレーキ機構(78)は苗継ぎレバー(76)のみにより操作する構成を第一軸(23)と第二軸(24)の間に簡潔に構成することができたのである。
また、第一軸又は第二軸に連結するリンクの長さ又は位置を調節するだけで、ミッションケースに設けられた機構の位置の違いに対応することができるのである。
従って、ミッションケースのレイアウトの自由度が高まる。
また、従来の操作機構では、ミッションケースにおける変速機構の入力部又は主変速軸や副変速軸等の動力伝達軸の配置を決定すると、これらの配置により操作部材の位置がある程度制限されてしまう。すなわち、レバーやペダル等の操作部材の配置に関する自由度が小さく、レイアウトが制限されてしまうという不具合があったのであるが、本発明においては、操作部材の位置も第一軸上で自由に配置することができるのである。さらに、第一軸及び第二軸とリンクのみで簡易且つ省スペースに操作機構を構成することができる。
【0091】
請求項2に示す如く、請求項1に記載の操作機構において、エンジン(5)の出力軸(52)とミッションケース(6)の入力軸(56)間に伝動ベルト(54)を巻回してベルト式動力伝達機構を構成し、前記第二軸(24)を側面視で伝動ベルト(54)の巻回経路内に配設したので、ベルト式動力伝達機構と操作機構とを一部重複させて配置することができ、デッドスペースを削減してコンパクトなレイアウトが実現できる。
【0092】
請求項3に示す如く、請求項1記載の操作機構において、主クラッチペダル(74)のシャフト部(74a)に設けたブラケット(182)に転動体(183)を枢支し、前記カム板(186)の先端上部は、該転動体(183)に当接し、主クラッチペダル(74)を踏み込み操作すると、転動体(183)によってカム板(186)を押し下げ、前記第二軸(24)を回転し、該第二軸(24)の右端のクラッチ操作アーム(140)を回動し、クラッチ機構(14)を「クラッチ切」とし、該主クラッチペダル(74)を踏み操作したときには、前記長孔状に形成したピン挿入孔(205Aa)の遊びが形成されており、第二軸(24)が回動しても、第一軸(23)上の操作板(190)は回動せず、ブレーキ操作アーム(181)は回動しない状態とし、前記苗継ぎレバー(76)を回動操作した時は、該第二軸(24)上のカム板(186)が下方へ回動するが、主クラッチペダル(74)の転動体(183)はカム板(186)より上方に位置するので、主クラッチペダル(74)は回動しない構成としたので、苗継ぎレバー(76)を操作して、クラッチ操作軸を回動してもクラッチペダルが動作しない構造を簡易に構成することができる。
また、クラッチペダルとクラッチ操作軸との間にリンクを構成するときと比較して部品点数を削減でき、また、コンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係わる乗用田植機の全体側面図。
【図2】 同じく平面図。
【図3】 車体フレームの概略斜視図。
【図4】 ミッションケース全体の左側面図。
【図5】 ミッションケース全体の平面展開断面図。
【図6】 エンジンとミッションケース間の概略斜視図。
【図7】 ミッションケース前部における入力軸からPTO出力軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図。
【図8】 ミッションケース前部における副変速軸から主変速軸までの動力伝達構成を示す平面展開断面図。
【図9】 副変速軸と摺動ギアの嵌合状態を示す断面図。
【図10】 ミッションケース前部の平面展開断面図。
【図11】 クラッチ機構を示す平面展開断面図。
【図12】 ミッションケース前部の右側面図。
【図13】 主変速軸のブレーキ機構を示す平面展開断面図。
【図14】 操作機構を示す背面図。
【図15】 ベルト式伝動機構と第一軸及び第二軸を示す左側面図。
【図16】 苗継ぎレバーによるクラッチ操作機構とブレーキ操作機構を示す斜視図。
【図17】 主クラッチペダルによる操作機構を示す平面図。
【図18】 主変速レバーによる主変速操作機構を示す斜視図。
【図19】 主変速軸を示す図。
【図20】 操作機構を示す略図。
【符号の説明】
2 前輪
3 後輪
5 エンジン
6 ミッションケース
14 クラッチ機構
23 第一軸(主変速操作軸)
24 第二軸(クラッチ操作軸)
71 主変速機構
74 主クラッチペダル
75 主変速レバー
76 苗継ぎレバー
78 ブレーキ機構
140 クラッチ操作アーム
181 ブレーキ操作アーム
219 主変速操作アーム
230 主変速操作機構
231a・231B クラッチ操作機構
232 ブレーキ操作機構
Claims (3)
- ミッションケース(6)内に、変速機構(71)と、クラッチ機構(14)と、機体全体を制動するブレーキ機構(78)とを設け、該変速機構(71)を操作する為の変速レバー(75)と、該クラッチ機構(14)とブレーキ機構(78)を同時に操作する為の苗継ぎレバー(76)と、該クラッチ機構(14)のみを操作する主クラッチペダル(74)とを、連結連動する操作機構において、ボンネット(22)後部の操向ハンドル(8)の下方に、ガイドパネル(26)を設け、該ガイドパネル(26)に、前記変速レバー(75)と苗継ぎレバー(76)をガイドさせ、該ガイドパネル(26)の下方に、回動軸となる第一軸(23)と第二軸(24)とを、上下に略平行に配置し、前記変速レバー(75)は、変速レバー連結部材(210)の部分で第一軸(23)に固定し、連動するリンク(215)の部分で第二軸(24)に遊嵌し、前記苗継ぎレバー(76)は、苗継ぎレバー連結部材(203)の部分で前記第一軸(23)に遊嵌し、連動するアーム(188)の部分で前記第二軸(24)に固定し、前記苗継ぎレバー連結部材(203)は、該第一軸(23)に遊嵌した筒部(203b)と、該筒部(203b)の外周部に固設され、苗継ぎレバー(76)基部に形成されたボス部(76a)を支承する支承部(203a)と、筒部(203b)の外周部に固設された操作板(190)とにより構成し、前記操作板(190)は三本のアーム(190a・190b・190c)を形成し、3本の中の後方の第一アーム(190a)を、バネ(208)により苗継ぎレバー(76)を前方に回動するよう付勢し、また、前記操作板(190)の中央部の第二アーム(190b)に、シャフト(207)の一端を連結し、該シャフト(207)の他端は、前記ブレーキ機構(78)に連結し、更に、前記操作板(190)の最前部に位置する第三アーム(190c)は、連結部材(205)を介して、前記第二軸(24)に遊嵌したアーム(188)と連結し、前記苗継ぎレバー連結部材(203)とアーム(188)の間の連結部材(205)は、長孔に構成したピン挿入孔(205Aa)と、連結ピン(206)で、長孔内をピンが移動できる構成とし、前記第二軸(24)の右端には回動するアーム(189)を固定し、該アーム(189)は、前記クラッチ機構(14)に連結し、前記第二軸(24)の左部は支承部材(187)を介し、主クラッチペダル(74)によって押圧されるカム板(186)を固定し、前記クラッチ機構(14)は苗継ぎレバー(76)、或いは、主クラッチペダル(74)で操作し、前記ブレーキ機構(78)は苗継ぎレバー(76)のみにより操作すべく構成したことを特徴とする操作機構。
- 請求項1に記載の操作機構において、エンジン(5)の出力軸(52)とミッションケース(6)の入力軸(56)間に伝動ベルト(54)を巻回してベルト式動力伝達機構を構成し、前記第二軸(24)を側面視で伝動ベルト(54)の巻回経路内に配設したことを特徴とする操作機構。
- 請求項1記載の操作機構において、主クラッチペダル(74)のシャフト部(74a)に設けたブラケット(182)に転動体(183)を枢支し、前記カム板(186)の先端上部は、該転動体(183)に当接し、主クラッチペダル(74)を踏み込み操作すると、転動体(183)によってカム板(186)を押し下げ、前記第二軸(24)を回転し、該第二軸(24)の右端のクラッチ操作アーム(140)を回動し、クラッチ機構(14)を「クラッチ切」とし、該主クラッチペダル(74)を踏み操作したときには、前記長孔状に形成したピン挿入孔(205Aa)の遊びが形成されており、第二軸(24)が回動しても、第一軸(23)上の操作板(190)は回動せず、ブレーキ操作アーム(181)は回動しない状態とし、前記苗継ぎレバー(76)を回動操作した時は、該第二軸(24)上のカム板(186)が下方へ回動するが、主クラッチペダル(74)の転動体(183)はカム板(186)より上方に位置するので、主クラッチペダル(74)は回動しない構成としたこと特徴とする操作機構。
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