JP3929512B2 - N−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体及びその製造法 - Google Patents

N−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、糖尿病及び高脂血症を改善する新規なN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体及びそれらの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より経口糖尿病治療薬としては、ビグアナイド系及びスルホニルウレア系化合物が用いられている。しかしながらビグアナイド系化合物では、乳酸アルドーシスあるいは低血糖を、スルホニルウレア系化合物では重篤かつ遷延性の低血糖を引き起こし、その副作用が問題となっており、このような欠点のない新しい糖尿病治療剤の出現が望まれている。またチアゾリジン−2,4−ジオン誘導体のあるものが血糖低下及び血中脂質低下作用を示すことが知られているが
(Journal of Medicinal Chemistry, 第35巻.P.1853 (1992),特開平1-272573号公報)、これらの化合物はいずれも、チアゾリジン−2,4−ジオン環と芳香環を結ぶ中間のベンゼン環の置換位置がパラ位であり、前者は芳香環がオキサゾール環であり、後者は結合がスルホンアミドである等、本発明化合物であるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体とは構造的に異なるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
糖尿病患者の大多数を占めるインスリン非依存型糖尿病(NIDDM)においてはインスリン抵抗性を改善し、安全性の高い有効な血糖低下薬が強く望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、インスリン抵抗性を改善し、強力な血糖低下作用を有する安全性の高い薬物に関して鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表される新規N−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体が優れた血糖低下作用、脂質低下作用を有することを見出し本発明を完成した。
【0005】
即ち本発明は一般式(1)
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1 とR2 が結合しメチレンジオキシ基を、R3 は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R4 水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、点線は二重結合又は単結合を、nは0〜2の整数を示す]で表されるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体及びその薬理学的に許容しうる塩である。
【0006】
本発明における一般式(1)で表される化合物の塩類は慣用のものであって、金属塩例えばアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩など)、アルミニウム塩等薬理学的に許容しうる塩が挙げられる。
【0007】
また、本発明における一般式(1)には、二重結合に基づく立体異性体及びチアゾリジン部分に基づく光学異性体が含まれることがあるが、そのような異性体及びそれらの混合物はすべてこの発明の範囲内に包含されるものとする。
【0008】
本発明の一般式(1)において、「低級アルキル基」とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル等、直鎖もしくは分岐した炭素数1〜4のものが挙げられる。
【0009】
「低級アルコキシ基」とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等、直鎖もしくは分岐した炭素数1〜3のものが挙げられる。
【0010】
「低級ハロアルキル基」とは、トリフルオロメチル等、直鎖もしくは分岐した炭素数1〜3のものが挙げられる。
【0011】
「低級ハロアルコキシ基」とは、トリフルオロメトキシ等、直鎖もしくは分岐した炭素数1〜3のものが挙げられる。
【0012】
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0013】
「低級アルキル基で置換されても良いアミノ基」とは、アミノ基又は、メチル、エチル、プロピル等、直鎖もしくは分岐した炭素数1〜3の低級アルキル基で1又は2置換されたメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。
【0014】
本発明によれば上記一般式(1)である化合物は以下の方法により製造することができる。
【0015】
一般式(1)である化合物は一般式(7)の化合物に一般式(11)の化合物を作用させることにより製造することができる。
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1 とR2 が結合しメチレンジオキシ基を、R3 は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R4 は水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、点線は二重結合又は単結合を、nは0〜2の整数を示す]
Figure 0003929512
[式中、R3 、点線は前述の通り]
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 ,R4 、nは前述の通り]
【0016】
反応は有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等中で、縮合剤、例えば1−エチル−3−(3′−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、シアノリン酸ジエチル等で処理することにより行うことができる。また必要ならば有機塩基、例えばトリエチルアミン等を添加しても良い。
反応温度としては氷冷〜室温で行うことができる。
【0017】
一般式(1b)である化合物は、一般式(1a)の化合物を還元することにより製造することができる。
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 、nは前述の通り]
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 、nは前述の通り]
【0018】
反応は有機溶媒、例えばエタノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等中、あるいはそれらの混合溶媒中で、室温〜加熱下、パラジウム/炭素等の触媒の存在下に常圧〜4kg/cm2 で水素添加することにより行うことができる。
あるいは有機溶媒、例えばエタノール等のアルコール中、又は水との混合溶媒中で、室温〜加熱下にナトリウムアマルガムと処理することにより行うことができる。
【0019】
下記一般式(1d)である化合物は一般式(1c)にルイス酸を作用させることにより製造することができる。
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 ,R4 、点線、nは前述の通り]
Figure 0003929512
[式中、R1 ,R2 ,R4 、点線、nは前述通り]
【0020】
反応は有機溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム等中、−78℃〜室温下でルイス酸、例えば三臭化ホウ素、三塩化ホウ素等で処理することにより行うことができる。
【0021】
一般式(7)である化合物は下記一般式(6)の化合物を加水分解することにより製造できる。
Figure 0003929512
[式中、R3 、点線は前述の通りであり、R6 は炭素数1〜3の低級アルキル基を示す]
【0022】
反応は酸性、又はアルカリ性条件下で反応温度としては冷却下〜溶媒還流で行うことができ、酢酸と濃塩酸の混合溶媒中で加熱還流することが好ましい。
【0023】
一般式(4)である化合物は下記一般式(2)の化合物に式(3)の化合物を作用させることにより製造できる。
Figure 0003929512
[式中、R3 は前述の通りであり、R5 は水素、炭素数1〜3の低級アルキル基を示す]
Figure 0003929512
[式中、R3 及びR5 は前述の通り]
Figure 0003929512
【0024】
反応は有機溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等中で、反応温度としては室温〜溶媒還流温度で行うことができるが、溶媒還流温度が好ましい。また触媒として、二級アミン(ピペリジン等)あるいは酢酸塩類(酢酸アンモニウム等)と酢酸の添加も好適である。
また無溶媒で塩基(酢酸ナトリウム、ピペリジン等)と共に加熱することによっても行うことができる。
【0025】
一般式(5)である化合物は、一般式(4)の化合物を還元することにより製造することができる。
Figure 0003929512
[式中、R3 ,R5 は前述の通り]
【0026】
反応は有機溶媒、例えばエタノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等中、あるいはそれらの混合溶媒中で、室温〜加熱下、パラジウム/炭素等の触媒の存在下に常圧〜4kg/cm2 で水素添加することにより行うことができる。
あるいは有機溶媒、例えばエタノール等のアルコール中、又は水との混合溶媒中で、室温〜加熱下にナトリウムアマルガムと処理することにより行うことができる。
【0027】
一般式(7a)である化合物は下記一般式(10)の化合物にチオ尿素を作用させた後、加水分解することによっても製造できる。
Figure 0003929512
[式中、R3 は前述の通り]
Figure 0003929512
[式中、R3 、R6 は前述の通りであり、R7 は炭素数1〜3の低級アルキル基を、Xはハロゲン原子を示す]
【0028】
一般式(10)の化合物とチオ尿素との反応は有機溶媒、例えばエタノール等のアルコール中で室温〜溶媒還流温度で行うことができるが、溶媒還流温度が好ましい。必要ならば塩基(酢酸ナトリウム等)を添加しても良い。次の反応である加水分解は酸性条件下で行うことができ、塩酸あるいは塩酸と有機溶媒(スルホラン等)の混合溶媒中で加熱還流することが好ましい。
【0029】
一般式(10)である化合物は一般式(8)の化合物をジアゾニウム塩とした後に一般式(9)の化合物とメイルバイン アリレーション(meerwein Arylation)を行うことにより製造できる。
Figure 0003929512
[式中、R3 ,R6 は前述の通り]
Figure 0003929512
[式中、R7 は前述の通り]
【0030】
反応は有機溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類もしくはアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、水及びこれにの混合溶媒中、塩酸、臭化水素酸等のハロゲン化水素存在下、一般式(8)である化合物を亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸塩類によりジアゾ化した後、一般式(9)である化合物の存在下に触媒量の酸化第一銅、塩化第一銅等の第一銅塩類を作用させることにより行うことができる。
【0031】
【実施例】
次に本発明を具体例によって説明するがこれらの例によって本発明が限定されるものではない。実施例で使用する略号は以下の意味を表す。
1H NMR プロトン核磁気共鳴スペクトル
MS 質量スペクトル
CDCl3 重水素化クロロホルム
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
6 −DMSO 重水素化ジメチルスルホキシド
【0032】
実施例1
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシ安息香酸メチル
【0033】
5−ホルミル−2−メトキシ安息香酸メチル(490mg)、チアゾリジン−2,4−ジオン(358mg)、酢酸アンモニウム(401mg)、酢酸(0.8ml)、ベンゼン(10ml)の混合物をディーンスターク脱水装置を付して4時間加熱還流した。冷後、析出した結晶を濾取し、ベンゼン、20%アセトン水溶液で洗浄した後、乾燥し、目的化合物を結晶として 634mg(86%)得た。
【0034】
1H NMR (d6 −DMSO)、δ:3.83(3H,s),3.90(3H,s),7.34(1H,d,J=9.3Hz),7.79(1H,s),7.76−7.83(1H,m),7.87−7.92(1H,m), 12.59(1H,s)
【0035】
実施例2
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシ安息香酸
【0036】
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシ安息香酸メチル(629mg)の酢酸−濃塩酸(1:1,18.0ml)懸濁液を6時間加熱還流した。冷後、水(36ml)を加え、結晶を濾取し、水洗後、乾燥し、目的化合物を結晶として 599mg(100%)得た。
【0037】
1H NMR (d6 −DMSO)、δ:3.89(3H,s),7.31(1H,d,J=8.8 Hz),7.76(1H,dd,J=2.4, 8.8Hz),7.79(1H,s),7.89(1H,d,J=2.4Hz), 12.58(1H,s), 12.91(1H,br)
【0038】
実施例3
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−メトキシ安息香酸メチル
【0039】
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシ安息香酸メチル(9.52g)をDMF(250ml)に懸濁し、室温、 3.5kg/cm2 に水素加圧下10%パラジウム/炭素(10.0g)で水素化した。反応後、溶液を濾過、濃縮し、残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:アセトン=50:1)で精製し、目的化合物をアモルファスとして5.88g(61%)得た。
MS(m/z): 295(M+
【0040】
実施例4
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−メトキシ安息香酸
【0041】
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−メトキシ安息香酸メチル(6.39g)のメタノール(120ml)懸濁液に水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム 5.47g,水 30ml)を加え、60℃に加熱し1時間攪拌した。冷後、水(100ml)を加え、酢酸エチルで洗浄した後、水層を2N塩酸で酸性とし酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮し析出した結晶を濾取し、目的化合物を結晶として3.93g(65%)得た。
融点: 182.0〜184.0 ℃
【0042】
実施例5
3−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル安息香酸
【0043】
3−ホルミル安息香酸メチル(1.90g)、チアゾリジン−2,4−ジオン(2.48g)、酢酸アンモニウム(1.84g)、酢酸(3.70ml)、ベンゼン(60ml)の混合物をディーンスターク脱水装置を付して6時間加熱還流した。冷後、析出した結晶を濾取し水洗した後、この結晶を酢酸−濃塩酸(1:1,60ml)に懸濁し、6時間加熱還流した。冷後、水(150ml)を加え、結晶を濾取し、水洗後、乾燥し、目的化合物を結晶として2.38g(82%)得た。
MS(m/z):249(M
【0044】
実施例6
N−(4−t−ブチルフェニル)−5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシベンズアミド
【0045】
5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシ安息香酸(1.00g)、4−t−ブチルアニリン(540mg)のDMF(10ml)溶液にアルゴン雰囲気、室温攪拌下シアノリン酸ジエチル(615mg)、トリエチルアミン(370mg)を加え、そのまま8時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、析出する結晶を濾取し、水洗後乾燥し目的化合物を結晶として1.45g(99%)得た。更にこのものをエタノールから再結晶し、黄色プリズム晶として精製した目的化合物を得た。融点 261.0〜265.0 ℃
【0046】
Figure 0003929512
【0047】
実施例7〜 15
実施例6と同様にして表1の化合物を得た。
【0048】
【表1】
Figure 0003929512
Figure 0003929512
【0049】
実施例 16
N−(4−t−ブチルフェニル)−5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−メトキシベンズアミド
【0050】
N−(4−t−ブチルフェニル)−5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イリデン)メチル−2−メトキシベンズアミド(900mg)をエタノール−酢酸エチル(1:1,45ml)に懸濁し、室温、3.0kg/cmに水素加圧下10%パラジウム/炭素(900mg)で水素化した。反応液を濾過、濃縮し残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 塩化メチレン:メタノール=50:1)で精製し、目的化合物を結晶として709mg(78%)得た。更にこのものを酢酸エチルから再結晶し、無色プリズム晶として精製した目的化合物を得た。融点217.5〜219.0℃
【0051】
Figure 0003929512
【0052】
実施例 17 22
実施例16と同様にして表2の化合物を得た。
【0053】
【表2】
Figure 0003929512
Figure 0003929512
【0054】
実施例 23
N−(4−t−ブチルフェニル)−5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−ヒドロキシベンズアミド
【0055】
N−(4−t−ブチルフェニル)−5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル)メチル−2−メトキシベンズアミド(404mg)の無水塩化メチレン(12ml)懸濁液にアルゴン雰囲気、ドライアイス−アセトン冷却攪拌下、 1.0N三臭化ホウ素−塩化メチレン溶液(0.12ml)をゆっくり滴下した。室温で5時間攪拌した後、3時間放置した。反応液に水を加え、塩化メチレン−メタノール(10:1)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。残留物に塩化メチレン−ジイソプロピルエーテルを加え結晶を濾取、塩化メチレン−ジイソプロピルエーテル(1:1)で洗浄した後、乾燥し、目的化合物を結晶として 154mg(39%)得た。融点 238.0〜241.0 ℃
【0056】
Figure 0003929512
【0057】
試験例1
遺伝性肥満マウス(C57BL ob/ob)を用い、試験前に尾静脈より採血して血糖値を測定した。血糖値に差がないように群分けし、実施例17、18及び19の化合物を10mg/kgの用量で5日間経口投与した。耐糖能試験は一晩絶食した後、グルコースの2g/kgを経口投与し、0分、30分及び60分の血糖値を測定し。血糖低下率は下記式より求めた。
【0058】
Figure 0003929512
【0059】
結果を表3に示す。これらの結果より、本発明化合物は強力な血糖低下作用を有することが示された。
【0060】
【表3】
Figure 0003929512

Claims (9)

  1. 一般式(1)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2 は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1とR2が結合しメチレンジオキシ基を、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R4は水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、点線は二重結合又は単結合を、nは0〜2の整数を示す]で表されるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体またはその薬理学的に許容しうる塩。
  2. 一般式(2)
    Figure 0003929512
    [式中、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R5は水素、炭素数1〜3の低級アルキル基を示す]で表される化合物に式(3)
    Figure 0003929512
    で表される化合物を作用させることを特徴とする一般式(4)
    Figure 0003929512
    [式中、R3,R5は前述の通り]で表される化合物の製造法。
  3. 一般式(4)
    Figure 0003929512
    [式中、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R5は水素、炭素数1〜3の低級アルキル基を示す]で表される化合物を還元することを特徴とする一般式(5)
    Figure 0003929512
    [式中、R3,R5は前述の通り]で表される化合物の製造法。
  4. 一般式(6)
    Figure 0003929512
    [式中、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を示し、R6は炭素数1〜3の低級アルキル基を、点線は二重結合又は単結合を示す]で表される化合物を加水分解することを特徴とする一般式(7)
    Figure 0003929512
    [式中、R3、点線は前述の通り]で表される化合物の製造法。
  5. 一般式(10)
    Figure 0003929512
    [式中、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R6は炭素数1〜3の低級アルキル基を、R7は炭素数1〜3の低級アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す]で表される化合物にチオ尿素を作用させた後、加水分解することを特徴とする一般式(7a)
    Figure 0003929512
    [式中、R3は前述の通り]で表される化合物の製造法。
  6. 一般式(7)
    Figure 0003929512
    式中、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、点線は二重結合又は単結合を示す]で表される化合物に一般式(11)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1とR2が結合しメチレンジオキシ基を、R4は水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、nは0〜2の整数を示す]で表される化合物を作用させることを特徴とする一般式(1)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2,R3,R4、点線、nは前述の通り]で表されるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体の製造法。
  7. 一般式(1a)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1 とR2 が結合しメチレンジオキシ基を、R3は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R4は水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、nは0〜2の整数を示す]を還元することを特徴とする一般式(1b)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2,R3,R4、nは前述の通り]で表されるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体の製造法。
  8. 一般式(1c)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1とR2が結合しメチレンジオキシ基を、R4は水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、点線は二重結合又は単結合を、nは0〜2の整数を示す]で表される化合物にルイス酸を作用させることを特徴とする一般式(1d)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2、R4、点線、nは前述の通り]で表されるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体の製造法。
  9. 一般式(1)
    Figure 0003929512
    [式中、R1,R2は同一又は異なって、水素、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、炭素数1〜3の低級ハロアルキル基、炭素数1〜3の低級ハロアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、炭素数1〜3の低級アルキル基で置換されても良いアミノ基、及びヘテロ環を、あるいはR1とR2が結合しメチレンジオキシ基を、R3 は水素、炭素数1〜3の低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子を、R4は水素、炭素数1〜4の低級アルキル基を、点線は二重結合又は単結合を、nは0〜2の整数を示す]で表されるN−置換ジオキソチアゾリジルベンズアミド誘導体またはその薬理学的に許容しうる塩の少なくとも1種類以上を有効成分とする血糖降下薬。
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