JP3928680B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機等の画像形成装置に係り、特に、像担持体上に形成されたフルカラー画像等の可視像を記録媒体に一括転写するタイプの画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば中間転写型の画像形成装置としては、静電潜像に応じたトナー像が形成される感光体と、この感光体上のトナー像が中間的に転写される中間転写ベルトと、この中間転写ベルトに対して感光体上のトナー像を転写する一次転写装置と、中間転写ベルト上のトナー像を用紙に一括して二次転写する二次転写装置とを備えたものが知られている(例えば特開平5−323704号公報参照)。
【0003】
この種の画像形成装置では、転写前の用紙を二次転写装置に搬送し、また、二次転写後の用紙を定着して排出するまでの間に用紙詰まり(ジャム)を生じることがある。
このため、例えば上述の画像形成装置においては、二次転写前の位置決めセンサ(レジストセンサ)及び排紙センサにて用紙のジャムを検知するようにしている。
ところが、この種の画像形成装置にあっては、レジストセンサ位置や排紙センサ位置を用紙が通過しない時点で用紙のジャムを把握することは可能であるものの、両者の間、例えば二次転写装置近傍でジャムが発生した場合には、ジャムが検知されるまでタイムラグがあり、その間画像形成装置が動作し続けてしまうため、ジャムの後処理が面倒になってしまうという問題があった。
【0004】
そこで、従来にあっては、例えば二次転写装置通過直後の位置に用紙検出センサを設け、用紙が通過すべきタイミングでセンサが用紙を検出しなかった場合に、画像形成装置を緊急停止させるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した画像形成装置にあっても、二次転写装置通過後すなわち前記用紙検出センサ通過後の用紙搬送経路の途中で用紙の先端が何らかの原因で引っ掛かってしまった場合には、画像形成装置を緊急停止できないために用紙後部が二次転写装置を通過して用紙が座屈してしまい、生じた座屈部位が中間転写ベルトの二次転写位置の下流側に配置された中間転写ベルトクリーナに進入し、中間転写ベルトクリーナを破損するという懸念を生ずるほか、中間転写ベルトクリーナに進入した用紙のジャム処理が面倒になってしまうという技術的課題が生じる。
【0006】
尚、このような技術的課題は、上述した中間転写型の画像形成装置において顕著であるが、例えば感光体上のトナー像を用紙に直接転写するタイプの画像形成装置においても同様に生じ得るものである。
【0007】
この発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、転写後に座屈を生じた記録媒体がクリーナへ進入することによって生じる種々の弊害を効果的に回避する画像形成装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1に示すように、画像情報に応じたトナー像が形成担持される像担持体1と、前記像担持体1上のトナー像を記録媒体3に転写する一括転写手段2と、前記一括転写手段2による一括転写終了後に前記像担持体1上に残留する残留物をクリーニングするクリーナ4とを備え、クリーナ4は、前記残留物を収容可能なクリーニングハウジングと、前記クリーニングハウジング内に設けられて前記像担持体1に対し接離可能に揺動するクリーニングブレードと、前記クリーニングハウジング内にて前記クリーニングブレードの上流側に対向するように併設され且つクリーニングブレードに連動して前記像担持体1に対し接離可能に揺動するトナー受け部と、前記トナー受け部より前記像担持体1の回転方向上流側に位置し、座屈した状態の記録媒体3がクリーニングハウジング内へ進入するのを阻止するように前記クリーニングハウジングの一部を前記像担持体1側に向けて突出形成されると共に像担持体1と非接触配置される座屈進入阻止部材5とを具備することを特徴とする。
【0009】
このような技術的手段において、本願の対象となる画像形成装置の画像形成方式としては、電子写真方式、静電記録方式等適宜選定して差し支えなく、また、複数の色成分画像を形成する態様にあっては、一つの像担持体を使用するようにしてもよいし、複数の像担持体を使用するようにしてもよい。
また、像担持体1としては、トナー像が形成担持されるものであればベルト状、ドラム状を問わず、例えば感光体や誘電体からなる像形成担持体1aのみからなる態様や、前記像形成担持体1aと、この像形成担持体1a上のトナー像を一時的に転写するベルト状、ドラム状の中間転写体1bとを備えた態様等、適宜選定して差し支えないが、本願は、特に記録媒体3が座屈した状態でクリーナ4に突入しやすいベルト状の像担持体1を具備する画像形成装置に適用することが好ましい。
【0010】
更に、一括転写手段2としては、像担持体1上のトナー像を記録媒体3に転写する機能を備えたものであれば、転写ロール方式、コロトロン方式等適宜選定して差し支えないが、転写電界の制御のし易さという観点からすれば、転写電界を狭い範囲で制御し易い転写ロール方式が好ましい。
【0011】
また、座屈進入阻止部材5は、クリーニングハウジングの一部に設けられて、像担持体1とクリーニング部材とが対向するクリーニング部位の上流側の像担持体1に対し非接触に配置され、一括転写手段2を通過した記録媒体3が座屈した状態で前記クリーニング部位に進入するのを阻止する機能を備えたものであれば、その形状や材質については適宜選定して差し支えない。
ここで、クリーニング部位の上流側とは、記録媒体3が座屈した状態でクリーニング部位に進入するおそれのある位置をいう。
そして、座屈した記録媒体3を座屈進入阻止部材5にてスムーズに除去するという観点からすれば、座屈進入阻止部材5が、例えば板状や櫛状等の形状を有し、像担持体側の先端部が像担持体の移動方向に対向する方向に突出して配設される部材で構成されることが好ましく、このような態様にあっては、座屈進入阻止部材5先端部の突出方向と、当該先端部との対向部より上流側の像担持体1表面との成す角度が、120°以上に設定されることが好ましい。
【0012】
また、本発明を他の観点から見れば、画像情報に応じたトナー像が形成担持される像担持体1と、前記像担持体1上のトナー像を記録媒体3に転写する一括転写手段2と、前記一括転写手段2による一括転写終了後に前記像担持体1上の残留物をクリーニングするクリーナ4とを備える画像形成装置のクリーナ4に対し、前記一括転写手段2を通過した記録媒体3先端部の搬送が阻害され且つ当該記録媒体3後部の搬送が継続されることにより当該記録媒体3に形成される座屈部位3aが、前記クリーニング部位へ進入するのを阻止する座屈進入阻止部材5を具備することを特徴とするものということができる。
【0013】
次に、上述した技術的手段の作用について説明する。
一括転写手段2を通過した記録媒体3が例えば搬送不良等の発生により座屈した状態となると、この記録媒体3は座屈した状態でクリーナ4側に向かって移動する。このとき、クリーナ4のクリーニング部位の直前に座屈進入阻止部材5が設けられているため、座屈した記録媒体3のクリーニング部位への進入は阻止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は、本発明を適用したカラー画像形成装置(本実施の形態ではカラー電子写真複写機)の概略構成を示す。
同図において、符号11は感光体ドラム(潜像担持体)であり、矢線A方向への回転に伴いその表面には帯電装置12及び図示外の露光装置(図中露光ビームを符号13で示す)等の周知の電子写真プロセスによって画像情報に応じた静電潜像が形成される。
また、この感光体ドラム11の周囲にはイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各色に対応した現像器15〜18を含む現像器ユニット14が配設されており、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を現像器のいずれかで現像してトナー像Tを形成するようになっている。
【0015】
また、符号20は感光体ドラム11の表面に当接されるよう配設された中間転写ベルトであり、複数(本実施の形態では6つ)のロール21〜26に張架されて矢線B方向へ回動するようになっている。
ここで、本実施の形態では、符号21、25は従動ロール、22は中間転写ベルト20の位置決めや平坦な一次転写面の形成に用いられる金属製のアイドラロール(Idler roll)、符号23は中間転写ベルト20の張力を一定に制御するようにしたテンションロール、24は中間転写ベルト20の駆動ロール、26は二次転写用の対向ロール(バックアップロール)である。
【0016】
そして、本実施の形態では、中間転写ベルト20として、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させ、その体積抵抗率を106〜1014Ωcm、厚みを0.1mmとしたものを用いている。
【0017】
更に、中間転写ベルト20の感光体ドラム11に対向する部位(一次転写位置)において、中間転写ベルト20の裏面側には、一次転写装置(本実施の形態では一次転写ロール)27が配設されており、この一次転写ロール27にトナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスを印加することで、感光体ドラム11上のトナー像Tが中間転写ベルト20に静電吸引されるようになっている。
尚、符号19は一次転写後の感光体ドラム11上に残留したトナーを除去するドラムクリーナである。
【0018】
また、記録媒体としての用紙30の搬送経路に面した中間転写ベルト20の二次転写位置には二次転写装置40が配設されており、本実施の形態では、中間転写ベルト20のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール28と、中間転写ベルト20の裏面側に配設されて二次転写ロール28の対向電極をなす対向ロール(バックアップロール)26とを備えている。
そして、本実施の形態では二次転写ロール28が接地されており、また、バックアップロール26には、トナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアスが給電ロール29を介して安定的に印加されている。
【0019】
更に、二次転写装置40の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト20上に残留したトナーを除去するベルトクリーナ41が中間転写ベルト20に対して接離可能に設けられている。
本実施の形態において、ベルトクリーナ41は、図3(a)、(b)に示すように、中間転写ベルト20に向かって開口し且つ内部に中間転写ベルト20上の残留トナーが回収されるクリーナハウジング411と、中間転写ベルト20に接触して中間転写ベルト20上の残留トナーを掻き取るクリーニングブレード43と、このクリーニングブレード43の上流側で中間転写ベルト20に接触し中間転写ベルト20をクリーニングする際に残留トナーが飛び散るのを防止するトナー受けフィルム44とを備えている。
尚、図3(a)はベルトクリーナ41が中間転写ベルト20から離間した状態、図3(b)はベルトクリーナ41が中間転写ベルト20に接触した状態を示している。
【0020】
本実施の形態において、クリーニングブレード43は、中間転写ベルト20の移動方向に直交する方向に向かって延び且つ弾性を有するウレタンゴムからなり、その自由端が中間転写ベルト20の移動方向に対して所謂ドクター方向に対向配置されると共に、他端の固定端が断面略L字状のブレードホルダ431に取り付けられ、このブレードホルダ431は、図4(a)に示すように、軸451を中心に揺動自在に配設されるアーム45に取り付けられている。そして、このアーム45の背面側には、このアーム45を揺動せしめる偏心カム46が配設されている。
【0021】
また、トナー受けフィルム44は、前記クリーニングブレード43と同方向に向かって延び且つクリーニングブレード43より若干大きな幅を有する厚さ0.05mmのポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルムからなり、その自由端が中間転写ベルト20の移動方向に対して所謂ワイパー方向に対向配置されると共に、他端の固定端が断面略L字状のフィルムホルダ441に取り付けられ、このフィルムホルダ441は、図4(a)に示すように、軸481を中心に揺動自在に配設される保持板金48に取り付けられている。
尚、符号47はクリーナハウジング411内に回収された廃トナーをクリーナ外部の貯蔵ハウジング(図示せず)へ搬送するための廃トナー搬送路を示す。
【0022】
更に、本実施の形態では、ベルトクリーナ41が中間転写ベルト20から離間した状態(図3(a)参照)において、クリーニングブレード43自由端とトナー受けフィルム44との自由端との間の距離d1が2mm以下に設定されている。
これは、クリーニング後にクリーナハウジング411内で舞っている廃トナーのハウジング外部への漏出を防止するという観点に基づくものである。
【0023】
また、クリーニングブレード43自由端と中間転写ベルト20面との距離d2及びトナー受けフィルム44と中間転写ベルト20面との距離d3は共に3mm以下に選定され、特に、本実施の形態では、d3<d2に設定されている。
これは、残留トナーのこぼれやクリーニングブレード43自由端に付着した残留トナーの飛び散りを防止するという観点に基づくものである。
【0024】
次に、クリーニングブレード43及びトナー受けフィルム44の揺動機構について説明する。
本実施の形態において、クリーニングブレード43が保持されるアーム45の最下部には、図4(a)(b)に示すように、凹部453が形成されており、この凹部453にはバネ49aが取り付けられクリーニングブレード43を中間転写ベルト20に向かって付勢するようになっている。
一方、トナー受けフィルム44が保持される保持板金48にもバネ49bが取り付けられ、トナー受けフィルム44を中間転写ベルト20に向かって付勢するようになっている。
尚、図4(a)はベルトクリーナ41が中間転写ベルト20から離間した状態、図4(b)はベルトクリーナ41が中間転写ベルト20に接触した状態を示している。
【0025】
また、クリーニングブレード43が保持されるアーム45及びトナー受けフィルム44が保持される保持板金48は、バネ49cを介して接続され、偏心カム46の回転に伴って両者がリンクして揺動せしめられるようになっている。そして、バネ49cは、その両端が夫々アーム45の下部に設けられた突起452及び保持板金48に設けられた穿孔482に取り付けられている。
特に、本実施の形態では、ベルトクリーナ41が中間転写ベルト20から離間した状態におけるバネ49cの長さd4(図4(a)参照)、バネ49cの自由長L、ベルトクリーナ41が中間転写ベルト20に接触した状態におけるバネ49cの長さd5(図4(b)参照)が、d4>L>d5の関係に設定されている。
これにより、ベルトクリーナ41を中間転写ベルト20に接触させるときには、バネ49cが自由状態となり、クリーニングブレード43及びトナー受けフィルム44が相互に干渉しないようになるので、装置の振動が伝達されることによりトナーが飛散するという事態を防止することが可能となる。
【0026】
このベルトクリーナ41を中間転写ベルト20から離間させる際には、図4(a)に示すように、偏心カム46がアーム45を押圧することによってアーム45が軸451を中心に揺動してクリーニングブレード43を中間転写ベルト20から離間させる(同時にバネ49aが延びる)と共に、このアーム45の揺動により、バネ49aを介して保持板金48も軸481を中心に揺動し、トナー受けフィルム44を中間転写ベルト20から離間させる(同時にバネ49bが縮む)。
【0027】
一方、ベルトクリーナ41を中間転写ベルト20に接触させるときには、図4(b)に示すように、偏心カム46がアーム45から離間することによってバネ49aが縮みアーム45が軸451を中心に逆方向に揺動してクリーニングブレード43を中間転写ベルト20に接触させると共に、このアーム45の揺動により、バネ49cと突起452との係合が解除され、バネ49bが延びて保持板金48が軸481を中心に逆方向に揺動しトナー受けフィルム44を中間転写ベルト20に接触させる。
【0028】
このとき、図3(a)(b)に示すように、クリーナハウジング411に、クリーニングブレード43の位置を決める位置決め部材432や、トナー受けフィルム44の位置を決める位置決め部材442、443が配設されていれば、精度よく位置決めができ且つトナー飛散も防止できる。
【0029】
また、本実施の形態では、ベルトクリーナ41のクリーナハウジング411のうち中間転写ベルト20の移動方向に対して最上流側に配設される部位が、座屈進入阻止部材としてのブロッカー42としても用いられている。
本実施の形態において、ブロッカー42は、中間転写ベルト20の移動方向Bに対向する方向に配設されており、中間転写ベルト20とブロッカー42との最近接距離は2mmである。また、ブロッカー42と中間転写ベルト20の上流側面との成す角度を120°以上、例えば140°に設定している。更に、本実施の形態では、ブロッカー42及びこれと一体的に構成されるクリーナハウジング411が、ABS等の樹脂により構成されている。
【0030】
尚、前記二次転写ロール28及びベルトクリーナ41は、中間転写ベルト20に対して接離可能に配設されており、複数色のカラー画像が形成される場合には、最終色前のトナー像Tが二次転写ロール28及びベルトクリーナ41を通過するまでこれらは中間転写ベルト20から離間するようになっている。
【0031】
更に、本実施の形態において、用紙搬送系は、用紙トレイ50からの用紙30をフィードロール51で送出し、レジストレーションロール(レジストロール)52で一旦位置決め停止させた後所定のタイミングで二次転写位置へと用紙30を送り込むようになっており、更に、二次転写後の用紙30を用紙搬送ガイド55を介して搬送ベルト53へと導き、この搬送ベルト53より定着案内ガイド56にて定着器54へと搬送するようになっている。
【0032】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作像プロセスについて説明する。
今、図示外のスタートスイッチがオンされると、所定の作像プロセスが実行される。
まず、感光体ドラム11上に静電潜像の書き込みが行われ、この静電潜像に対応した現像器によって現像される。
これは、例えば感光体ドラム11上に書き込まれた静電潜像がイエロの画像情報に対応したものであれば、この静電潜像はイエロのトナーを内包する現像器15で現像され、感光体ドラム11上にはイエロのトナー像Tが形成される。
そして、感光体ドラム11上に形成されたトナー像Tは、感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で感光体ドラム11から中間転写ベルト20の表面に転写される。一方、一次転写後に感光体ドラム11上に残留したトナーはドラムクリーナ19によって除去される。
【0033】
このとき、単色画像を形成する場合には、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像Tを直ちに用紙30に二次転写するのであるが、複数色のトナー像Tを重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上でのトナー像T形成並びにこのトナー像Tの一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。
例えば、4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム11上にはその一回転毎にイエロ、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tが形成され、これらトナー像Tは順次中間転写ベルト20に一次転写される。一方、中間転写ベルト20は最初に一次転写されたトナー像Tを保持したまま感光体ドラム11と同一周期で回動し、中間転写ベルト20上にはその一回転毎にマゼンタ、シアン及びブラックのトナー像Tが転写される。
【0034】
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像Tは、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
一方、用紙30はレジストロール52にて所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、バックアップロール26に対して二次転写ロール28が用紙30をニップする。
すると、二次転写位置では、二次転写装置40である二次転写ロール28とバックアップロール26との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト20に担持されたトナー像Tが二次転写位置において用紙30に静電転写される。
その後、二次転写された用紙30は、用紙搬送ガイド55、搬送ベルト53及び定着案内ガイド56を経て定着器54へと搬送されて用紙30上のトナー像Tが定着され、一方、二次転写位置を通過した中間転写ベルト20の像担持面側は、ベルトクリーナ41によってクリーニングされる。
【0035】
以上は、通常の画像形成プロセスであるが、次に、二次転写終了後に用紙30の搬送がせき止められた場合について説明する。
今、図5(a)に示すように、例えば用紙30の先端が二次転写後に用紙搬送ガイド55と搬送ベルト53との境界域に挟まってしまったとする。
このとき、用紙30の後部は続々と二次転写装置40を通過してくるため、用紙30は二次転写部出口側でカールし座屈した部位が発生する。
本実施の形態では、ベルトクリーナ41の手前側にブロッカー42が配設されているため、用紙30の座屈した部位はベルトクリーナ方向に進まず、図中C方向に移動する。これにより、座屈した用紙30のベルトクリーナ41への進入が阻止されることとなる。
【0036】
一方、比較のために、図5(b)にブロッカー42を設けない態様のものを示すが、このような態様にあっては、用紙30の座屈した部位が図中D方向すなわちベルトクリーナ41方向へと進み、ベルトクリーナ41に進入してしまうこととなる。
【0037】
本発明者らは、図2に示す画像形成装置を用いて、ブロッカー42と中間転写ベルト20の上流側面との成す角度θと、座屈した用紙30のベルトクリーナ41への突入率との関係について調査を行った。
この調査は、図6に示すように、二次転写装置40の下流側の用紙搬送経路中の各位置(▲1▼〜▲3▼)に用紙30の搬送を止めるストッパ61を配設して強制的に用紙30に座屈を生じさせることによって行った。また用紙30としては、その秤量が55g/m2の薄紙を用いた。
尚、▲1▼は、二次転写ロール28と用紙搬送ガイド55との間、▲2▼は用紙搬送ガイド55と搬送ベルト53との間、▲3▼は定着案内ガイド56と定着器54との間に用紙が挟まるという状況を想定したものである。
【0038】
この結果を図7に示す。尚、図中カッコ内は、ベルトクリーナ41に突入した用紙30の割合を示し、記号○は良、△はほぼ良、×は不良を示している。
これによれば、θ=90°の条件では用紙30のほとんどが座屈した状態でベルトクリーナ41に進入し、また、θ≧120°の条件では用紙30のほとんどがベルトクリーナ41に進入しないことが判明した。本調査では、図中▲3▼の位置に用紙30が到達した時点で既に用紙30の後端が二次転写位置を通過していたためθ=90°でも問題が生じなかった。このため、▲3▼については、θ=120°及び150°での調査を行っていない(*印参照)。
【0039】
このように、本実施の形態では、座屈した用紙30がベルトクリーナ41に進入するという事態は有効に回避される。
尚、本実施の形態では、ベルトクリーナ41とブロッカー42とを一体的に構成していたが、例えば図8の比較例に示すように、ブロッカー42をベルトクリーナ41とは別個に構成したものは除くことは勿論である。
【0040】
◎実施の形態2
図9は、本発明が適用されるカラー画像形成装置の実施の形態2を示す。
同図において、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、例えば電子写真方式にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット100(具体的には100K、100Y、100M、100C)を並列配置し、各画像形成ユニットで形成した各色成分トナー像を中間転写ベルト110に順次一次転写させ、二次転写ロール113及びバックアップロール114からなる二次転写装置120にて供給トレイ116から供給される用紙117に中間転写ベルト110上の各色成分トナー像を二次転写させ、搬送ベルト118を介して定着器119に導くようにしたものである。
【0041】
本実施の形態において、各色成分の画像形成ユニット100は、感光体ドラム等の潜像担持体101の周囲に、潜像担持体101が帯電される一様帯電器102、潜像担持体101上に静電潜像が書き込まれるレーザ露光器103、各色成分トナーが収容されて潜像担持体101上の静電潜像が可視像化される現像器104、潜像担持体101上の各色成分トナー像が中間転写ベルト110に転写される一次転写ロール105、潜像担持体101上の残留トナー等が除去されるクリーナ106等を順次配設したものである。
また、二次転写装置120を構成するバックアップロール114には給電ロール115が接触配置されている。
【0042】
また、中間転写ベルト110の二次転写部下流側には、中間転写ベルト110表面の残留トナー等を除去するベルトクリーナ111が配設され、このベルトクリーナ111の直前には、中間転写ベルト110の移動方向に対向する方向にブロッカー112が配設されている。
【0043】
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、搬送不良等により二次転写後の用紙117に座屈が生じたときには、ブロッカー112によって座屈した用紙117のベルトクリーナ111への進入は阻止されることとなる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クリーニングハウジングの一部を像担持体側に突出形成して設けられて、像担持体の回転方向上流側に像担持体と非接触に対向するように配置された座屈進入阻止部材を配設したので、転写後に座屈を生じた記録媒体がクリーニング部位へ進入することによって生じる種々の弊害を効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】 本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
【図3】 (a)(b)は、実施の形態1に係る画像形成装置のベルトクリーナの構成を示す説明図である。
【図4】 (a)(b)は。実施の形態1に係る画像形成装置のベルトクリーナの駆動機構を示す説明図である。
【図5】 (a)は本実施の形態における二次転写後の用紙の挙動を模式的に示す説明図、(b)は比較の形態における二次転写後の用紙の挙動を模式的に示す説明図である。
【図6】 ブロッカーと中間転写ベルトの上流側面との成す角度θと、座屈した用紙のベルトクリーナへの突入率との関係を調査するための実験装置を示す説明図である。
【図7】 ブロッカーと中間転写ベルトの上流側面との成す角度θと、座屈した用紙のベルトクリーナへの突入率との関係を示す図表である。
【図8】 実施の形態1の比較例を示す説明図である。
【図9】 本発明が適用されたカラー画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像担持体,1a…像形成担持体,1b…中間転写体,2…一括転写手段,3…記録媒体,3a…座屈部位,4…クリーナ,5…座屈進入阻止部材,11…感光体ドラム,20…中間転写ベルト,27…一次転写装置,40…二次転写装置,41…ベルトクリーナ,42…ブロッカー
Claims (2)
- 画像情報に応じたトナー像が形成担持される像担持体と、
前記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写する一括転写手段と、
前記一括転写手段による一括転写終了後に前記像担持体上に残留する残留物をクリーニングするクリーナとを備え、
前記クリーナは、前記残留物を収容可能なクリーニングハウジングと、
前記クリーニングハウジング内に設けられて前記像担持体に対し接離可能に揺動するクリーニングブレードと、
前記クリーニングハウジング内にて前記クリーニングブレードの上流側に対向するように併設され且つクリーニングブレードに連動して前記像担持体に対し接離可能に揺動するトナー受け部と、
前記トナー受け部より前記像担持体の回転方向上流側に位置し、座屈した状態の記録媒体がクリーニングハウジング内へ進入するのを阻止するように前記クリーニングハウジングの一部を前記像担持体側に向けて突出形成されると共に像担持体と非接触配置される座屈進入阻止部材とを具備することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記座屈進入阻止部材先端部の突出方向と、当該先端部との対向部より上流側の像担持体表面との成す角度が、120°以上に設定されることを特徴とする画像形成装置。
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