JP3927915B2 - 送電線保護継電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送電線を事故から保護する送電線保護継電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、送電線で事故が発生した場合、送電線保護継電装置は入力した情報に基づき事故を検出して遮断器にトリップ指令を出力し、これにより送電線から事故部の切離を行って健全な電力系統に影響を与えないようにしている(特許文献1参照)。
【0003】
ところが、近年、雷撃等の事故時には、遮断器等が作動する前に続流を遮断して、停電事故の発生を防止することにより、安定した電力を供給がきるようにするアクティブホーンが開発され、これにより事故発生毎に遮断器を動作させて事故箇所の切離しを行う必要がなくなってきている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平06−209513号公報
【特許文献2】
特開2001−309513号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このアクティブホーンにより雷撃等の事故は事故発生後略半サイクル程度の時間で除去されてしまうが(復旧する)、送電線保護継電装置はこの半サイクル程度の時間で復旧するような事故に対しても遮断器を動作させて事故点の切離し動作をするため、当該切離し動作が不要である場合があった。
【0006】
即ち、雷撃等の事故は事故発生後略半サイクル程度の時間で復旧してしまうが、遮断器による事故箇所の切離しは、半サイクル程度の時間より後の時間であり、当該時間では既に事故復旧しているにもかかわらず、現状では遮断器のトリップ動作(事故点切離し動作)を停止させる方法がなかった。
【0007】
そこで、本発明は、半サイクル程度で事故が復旧したような場合に、事故箇所の切離し等のトリップ動作をしないようにして、信頼性を向上させた送電線保護継電装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、送電線において事故が発生した際に、該事故により健全な電力系統に影響が及ばないようにするため、当該事故を検出して事故箇所の切離しを指示するトリップ指令出力信号を出力するメインリレーを備えた送電線保護継電装置において、予め取込まれている電気量又は合成電気量の変動から半サイクル程度の時間で、かつ、メインリレーよりも速く動作及び復旧するリレーを備えて、送電線に発生した事故が半サイクル程度で復旧した場合には、これを検出して瞬時復旧信号を出力する瞬時復旧検出手段と、メインリレーから出力される信号であるメインリレー信号と瞬時復旧信号とが入力して、該瞬時復旧信号が事故の復旧を示す内容の信号の場合にはメインリレー信号に基づきトリップ指令出力信号が出力されないように当該メインリレー信号をロックするロック手段とを備え、半サイクル程度で事故が復旧したような場合に、事故箇所の切離し等のトリップ動作をしないようにして、信頼性を向上させたことを特徴とする。
【0009】
請求項2にかかる発明は、瞬時復旧検出手段が、予め取込まれている電気量又は合成電気量の変化幅に基づき事故の発生をメインリレーよりも高速に検出する変化分検出リレーと、電気量又は合成電気量の瞬時値に基づき事故の発生をメインリレーよりも高速に検出する瞬時値比較リレーと、変化分検出リレーからの信号が所定時間遅延して入力すると共に、瞬時値比較リレーからの信号がレベル反転して入力し、これら入力した信号のアンド論理を行い、その論理結果を瞬時復旧信号として出力する瞬時復旧判断手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3にかかる発明は、ロック手段に、変化分検出リレーからの信号が直接入力して、当該変化分検出リレーからの信号に基づき、トリップ指令出力信号の出力をロック又はアンロックできるようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項4にかかる発明は、瞬時復旧判断手段が、変化分検出リレーからの信号が入力し、かつ、瞬時値比較リレーからの信号が所定時間遅延すると共に、当該遅延した信号が所定時間継続して入力して、これらの信号によりフリップフロップ動作して、その出力を瞬時復旧信号として出力するフリップフロップにより形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5にかかる発明は、ロック手段が、メインリレーからのメインリレー信号と瞬時復旧検出手段からの瞬時復旧信号とが入力して、これらのアンド論理を行い、その結果に基づきメインリレー信号に基づくトリップ指令出力信号のロック又はアンロックを行うアンド素子と、メインリレーが送電線で事故の発生を検出してから予め設定された時間を計時し、当該時間の計時後にも変化分検出リレーが事故の発生を検出している場合には、該変化分検出リレーが故障しているものとしてメインリレーからのメインリレー信号を出力するオンディレータイマと、アンド素子からの信号及びオンディレータイマからの信号が入力して、これらのオア論理を行い、その結果をトリップ指令出力信号として出力するオア素子とを備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は本発明にかかる送電線保護継電装置の概略構成を示す図で、当該送電線保護継電装置1は、メイン回路2と事故検出回路3(以下、FD回路3と記載する)との2つの回路を有している。
【0014】
そして、メイン回路2はメイン側リレー4にトリップ指令出力信号S1を出力し、FD回路3はFD側リレー5にトリップ指令出力信号S1を出力する。
【0015】
メイン側リレー4とFD側リレー5とは、共にトリップ指令出力信号S1が入力して、当該メイン側リレー4及びFD側リレー5が動作することにより接点6及び接点7が導通すると、トリップ指令が出力されて事故点の切離しが行われ、メイン側リレー4とFD側リレー5との何れかが非導通の状態ではトリップ指令は出力されないようになっている。
【0016】
即ち、FD回路3はメイン回路2が故障等した場合に備えて設けられた冗長回路であり、メイン回路2とFD回路3とは、それぞれ独立に事故を検出してトリップ指令出力信号を出力するようになっている。
【0017】
そして、それぞれからトリップ指令出力信号が出力したときのみトリップ指令が出力されるようになっている。
【0018】
本実施の形態においては、このメイン回路2にアクティブホーンにより半サイクル程度で事故復旧された場合には、当該メイン回路2が事故の発生を検出してもトリップ指令出力信号が出力されないようにするトリップ指令不要出力防止機能を持たせている。
【0019】
このようなメイン回路2は、従来と同様の構成のメインリレー11、送電線において事故が発生した際には、予め取込まれている電気量又は合成電気量の変動から半サイクル程度の時間で、かつ、メインリレー11よりも速く動作及び復旧するリレーを備えて、当該事故が半サイクル程度で復旧した場合には瞬時復旧信号S4,S5を出力する瞬時復旧検出手段12、メインリレー11からのメインリレー信号S2と瞬時復旧検出手段12からの瞬時復旧信号S4,S5とが入力して、該瞬時復旧信号S4,S5が事故の復旧を示す内容の信号の場合にはメインリレー信号S2に基づくトリップ指令出力信号が出力されないように当該メインリレー信号S2をロックするロック手段13を有している。
【0020】
瞬時復旧検出手段12は、予め取込まれている電気量又は合成電気量の変化分を半サイクル程度の時間で、かつ、メインリレー11よりも速く検出して動作及び復旧する変化分検出リレー15、予め取込まれている電気量又は合成電気量のピーク値等の瞬時値を半サイクル程度の時間で、かつ、メインリレー11よりも速く検出して動作及び復旧する瞬時値比較リレー16、変化分検出リレー15からの信号を所定時間遅延させるオフディレータイマ17、瞬時値比較リレー16からの信号をレベル反転するノット素子18、オフディレータイマ17及びノット素子18からの信号が入力してこれらのアンド論理を行い、その結果を瞬時復旧信号S5として出力するアンド素子19等を有している。
【0021】
ロック手段13は、変化分検出リレー15からの信号をレベル反転させるノット素子21、アンド素子19からの信号をレベル反転させるノット素子22、メインリレー11からのメインリレー信号S2,ノット素子21からの信号,ノット素子22からの信号に対してアンド論理を行い、その結果をトリップ指令出力信号S1として出力するアンド素子23等を有している。
【0022】
なお、電気量又は合成電気量として電流や電圧が例示でき、アクティブホーンにより復旧するような事故として雷撃が例示でき、以下の説明では雷撃による事故が発生し、その電流の挙動からこれを検出する場合を例に説明する。
【0023】
また、説明の便宜上、メインリレー11、瞬時復旧検出手段12等が事故を検出した場合には「ON」の信号を出力するものとする。
【0024】
送電線にて事故が発生した場合には、メインリレー11がこれを検出して「ON」の信号を出力する。
【0025】
雷撃事故の場合には、一時的に電流が急増するので、変化分検出リレー15は、雷撃事故による電流増加を検出して、当該電流の増加量が予め設定された値より大きい場合には事故と判断して「ON」信号を出力する。
【0026】
電流増加の検出は、現在の時刻tから予め設定された時間δtだけ前の電流値I(t−δt)を記憶し、この電流値I(t−δt)と現在の電流値I(t)とのそれぞれの絶対値の差分を求めることにより行う。
【0027】
この変化分検出リレー15からの「ON」信号は、ノット素子21により反転されて「OFF」信号となり、アンド素子23に入力する。
【0028】
従って、アンド素子23の3入力のうち、1の信号が「OFF」であるため、トリップ指令出力信号S1の出力がロックされる。
【0029】
なお、アクティブホーンにより事故が復旧すると、これに伴い事故発生により急増した電流は正常値に戻るが、変化分検出リレー15は電流の変化幅を検出して事故の発生とするため、電流が異常値から正常値に戻る際にも、所定の変化幅の電流変化を検出することになり、このときも事故発生と判断して「ON」信号を出力することになる。
【0030】
ところが、メインリレー11は動作速度が遅いので、事故が復旧してもこれに追随できず、まだ「ON」信号を出力を継続している時間帯が発生する。
【0031】
このため、アンド素子23が、メインリレー11からのメインリレー信号S2と変化分検出リレー15からの信号とにのみ基づいて、トリップ指令出力信号S1の出力をロックするかアンロックするかを判断するようにしたのでは、変化分検出リレー15が事故復旧に伴う電流変化により事故発生と判断して「ON」信号を出力したときに動作速度が遅いメインリレー11が「ON」信号を出力していると、トリップ指令出力信号S1のアンロックが行われて、トリップ指令が出力されてしまう場合が生じる。
【0032】
そこで、本実施の形態では、事故復旧後にトリップ指令が出力されないように、瞬時値比較リレー16やアンド素子19等を設けて、当該アンド素子19からの瞬時復旧信号S5もアンド素子23に入力するようにしている。
【0033】
即ち、変化分検出リレー15からの信号をオフディレータイマ17により所定時間引延して、アンド素子19に入力する。これにより、変化分検出リレー15が事故発生と判断したときに出力される「ON」信号が、引延された時間継続するようになる。
【0034】
このアンド素子19には、瞬時値比較リレー16からの信号もノット素子18を介して入力している。
【0035】
この瞬時値比較リレー16は、雷撃事故に伴い電流は急増するので、そのピーク値が予め設定された所定値を超えた場合には、事故と判断して「ON」信号を出力するもので、事故が発生して電流のピーク値が所定値を超えてから事故が復旧して電流のピーク値が所定値より小さくなるまで「ON」信号が出力される。
【0036】
電流のピーク値の検出は、現在の時刻tから予め設定された時間δtだけ前の電流値のピーク値Ip(t−δt)を記憶し、このピーク値Ip(t−δt)と現在のピーク値Ip(t)とのそれぞれの絶対値の差分を求めることにより行う。
【0037】
そこで、ノット素子18によりレベル反転することにより、当該ノット素子18からの信号は、事故中は「OFF」信号で、事故発生前及び事故復旧後は「ON」信号となる。
【0038】
これにより、オフディレータイマ17により引延された時間内の変化分検出リレー15からの「ON」信号とノット素子18からの「ON」信号とにより、アンド素子19から「ON」信号が出力され、これがノット素子22によりレベル反転されて「OFF」信号となってアンド素子23に入力する。
【0039】
従って、事故復旧により変化分検出リレー15から「ON」信号が出力された際に、メインリレー11の動作速度が遅く、まだ「ON」信号を出力している状態であっても、ノット素子22からの信号が「OFF」信号となるため、事故復旧後にトリップ指令が出力されることが防止できるようになる。
【0040】
なお、上述したように、変化分検出リレー15が事故発生と復旧とを検出すると「ON」信号を出力するので、瞬時値検出リレー16やアンド素子19等を設けたが、基本的に事故が復旧した状態でトリップ指令が出力を防止することが目的であるので、図2に示すように、変化分検出リレー15からの信号をアンド素子23に直接入力させる接続線を省略した構成としても、当該目的を達成することが出きることは明らかである。
【0041】
一方、事故が短時間で復旧しない場合は、以下のようにしてトリップ指令が出力される。
【0042】
即ち、事故が発生すると変化分検出リレー15により一旦トリップ指令がロックされることは上述したとおりであるが、この変化分検出リレー15は、電流の変化幅から事故の発生を検出する構成であるため、事故が継続するとこの変化幅も小さくなり、「OFF」信号が出力されるようになる。
【0043】
ところが、瞬時値比較リレー16は、電流値のピーク値を検出しているため、事故が継続している限り「ON」信号が出力されるので、アンド素子23には少なくとも1の「OFF」信号が入力することになる。
【0044】
従って、この場合には、トリップ指令はロックされず、当該トリップ指令により送電線から事故点の切離しが行われる。
【0045】
このように、送電線にて発生した半サイクル程度の復旧事故に対し、変化分検出リレー15と瞬時値比較リレー16を組合わせる事により、復旧事故時にトリップ指令をロックして、送電線を不要に切離すような事態の発生が防止できるようになり信頼性が向上する。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態を図を参照して説明する。なお、第1の実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【0047】
図3,図4は、図1,図2に対して、オンディレータイマ25、オア素子26を追加した構成となっている。なお、図3は図1に対応し、図4は図2に対応している。
【0048】
通常時の応動は、第1の実施の形態で説明した通りであるが、変化分検出リレー15が何らかの原因で誤まって動作継続すると、アンド素子23から「OFF」信号が継続して出力され、このためトリップ指令のロックが継続してしまう事態が想定される。
【0049】
そこで、本実施の形態では、かかる場合に対応すべく、メインリレー11の動作後、オンディレータイマ25が予め設定された時間を計時すると、変化分検出リレー15が誤検出しているものと判断し、アンド素子23をバイパスしてメインリレー信号S2をオア素子26に入力するようにしている。
【0050】
そして、このオア素子26にアンド素子23からの信号と、オンディレータイマ25を介したメインリレー信号S2が入力し、何れかの信号が「ON」信号の場合には、トリップ指令出力信号S1が出力されるようになるので、変化分検出リレー15が何らかの原因で誤まって動作継続しても正常にトリップ指令を出力することが可能になる。
【0051】
次に、本発明の第3の実施の形態を図を参照して説明する。なお、上述した実施の形態と同一構成に関しては同一符号を用いて説明を適宜省略する。
【0052】
図5は、本実施の形態にかかる送電線保護継電装置1の概略構成を示す図で、図2に示す構成におけるオフディレータイマ17、ノット素子18、アンド素子19を、オンディレータイマ29、オフディレータイマ30及びフリップフロップ28で置換えた構成となっている。
【0053】
そして、送電線にて半サイクル程度の復旧事故が発生した場合、変化分検出リレー15が動作して「ON」信号がフリップフロップ28に入力される。
【0054】
これにより当該フリップフロップ28からは、「ON」信号が出力され、ノット素子22により反転されて「OFF」信号となってアンド素子23に入力するようになる。
【0055】
従って、当該アンド素子23からは「OFF」信号が出力されるようになり、トリップ指令はロックされる。
【0056】
一方、事故が短時間に復旧しない場合は、瞬時値比較リレー16が動作継続して「ON」信号を出力しており、この信号によりオンディレータイマ29が動作して予め設定された時間を計時する。
【0057】
そして、オンディレータイマ29が予め設定された時間を計時すると「ON」信号が出力され、この信号はオフディレータイマ30で予め設定された時間引延されて(継続して)、フリップフロップ28に入力する。
【0058】
これによりオンディレータイマ29が予め設定された時間を計時すると、フリップフロップ28にはオフディレータイマ30で予め設定された時間だけ「ON」信号が入力するようになり、当該フリップフロップ28から「OFF」信号が出力される。
【0059】
この「OFF」信号は、ノット素子22により反転して「ON」信号となってアンド素子23に入力して、当該アンド素子23から「ON」信号が出力されるようになる。
【0060】
従って、事故が短時間に復旧しない場合は、トリップ指令出力信号S1がアンロックされ、トリップ指令が出力されて送電線から事故点の切離が行われる。
【0061】
なお、通常時の応動は、上述した通りであるが、変化分検出リレー15が何らかの原因で誤まって動作継続すると、アンド素子23から「OFF」信号が継続して出力され、このためトリップ指令のロックが継続してしまう事態が想定される。
【0062】
このような場合には、図3等に対応して、図6に示すように、オンディレータイマ25、オア素子26を設けて、メインリレー11の動作後、オンディレータイマ25が予め設定された時間を計時すると、変化分検出リレー15が誤検出しているものと判断し、アンド素子23をバイパスしてメインリレー信号S2をオア素子26に入力するようにする。
【0063】
そして、このオア素子26にアンド素子23からの信号と、オンディレータイマ25を介したメインリレー信号S2が入力し、何れかの信号が「ON」信号の場合には、トリップ指令出力信号S1が出力されるようになるので、変化分検出リレー15が何らかの原因で誤まって動作継続しても正常にトリップ指令を出力することが可能になる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、送電線において事故が発生した際には、予め取込まれている電気量又は合成電気量の変動から半サイクル程度の時間で、かつ、メインリレーよりも速く動作及び復旧するリレーを備えて、当該事故が半サイクル程度で復旧した場合には瞬時復旧信号を出力する瞬時復旧検出手段と、メインリレーからのメインリレー信号と瞬時復旧検出手段からの瞬時復旧信号とが入力して、該瞬時復旧信号が有効信号の場合にはメインリレー信号に基づくトリップ指令出力信号が出力されないように当該メインリレー信号をロックするロック手段とを備えて、半サイクル程度で事故が復旧したような場合に、送電線保護装置が遮断器の開放等の不要動作をしないようにしたので信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の説明に適用される送電線保護継電装置の構成図である。
【図2】第1の実施の他の形態の説明に適用される送電線保護継電装置の構成図である。
【図3】第2の実施の形態の説明に適用される送電線保護継電装置の構成図である。
【図4】第2の実施の他の形態の説明に適用される送電線保護継電装置の構成図である。
【図5】第3の実施の形態の説明に適用される送電線保護継電装置の構成図である。
【図6】第3の実施の他の形態の説明に適用される送電線保護継電装置の構成図である。
【符号の説明】
1 送電線保護継電装置
2 メイン回路
3 事故検出回路(FD回路)
11 メインリレー
12 瞬時復旧検出手段
13 ロック手段
15 変化分検出リレー
16 瞬時値検出リレー
16 瞬時値比較リレー
17,30 オフディレータイマ
18,21,22 ノット素子
19,23 アンド素子
25,29 オンディレータイマ
26 オア素子
28 フリップフロップ
Claims (5)
- 送電線において事故が発生した際に、該事故により健全な電力系統に影響が及ばないようにするため、当該事故を検出して事故箇所の切離しを指示するトリップ指令出力信号を出力するメインリレーを備えた送電線保護継電装置において、
予め取込まれている電気量又は合成電気量の変動から半サイクル程度の時間で、かつ、前記メインリレーよりも速く動作及び復旧するリレーを備えて、送電線に発生した事故が半サイクル程度で復旧した場合には、これを検出して瞬時復旧信号を出力する瞬時復旧検出手段と、
前記メインリレーから出力される信号であるメインリレー信号と前記瞬時復旧信号とに基づいて、該瞬時復旧信号が事故の復旧を示す内容の信号の場合には前記メインリレー信号に基づき前記トリップ指令出力信号が出力されないように当該メインリレー信号をロックするロック手段とを備えたことを特徴とする送電線保護継電装置。 - 前記瞬時復旧検出手段が、予め取込まれている電気量又は合成電気量の変化幅に基づき事故の発生を前記メインリレーよりも高速に検出する変化分検出リレーと、
前記電気量又は合成電気量の瞬時値に基づき事故の発生を前記メインリレーよりも高速に検出する瞬時値比較リレーと、
前記変化分検出リレーからの信号が所定時間遅延して入力すると共に、前記瞬時値比較リレーからの信号がレベル反転して入力し、これら入力した信号のアンド論理を行い、その論理結果を前記瞬時復旧信号として出力する瞬時復旧判断手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の送電線保護継電装置。 - 前記ロック手段に、前記変化分検出リレーからの信号が直接入力して、当該変化分検出リレーからの信号に基づき、前記トリップ指令出力信号の出力をロック又はアンロックできるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の送電線保護継電装置。
- 前記瞬時復旧判断手段が、前記変化分検出リレーからの信号が入力し、かつ、前記瞬時値比較リレーからの信号が所定時間遅延すると共に、当該遅延した信号が所定時間継続して入力して、これらの信号によりフリップフロップ動作して、その出力を前記瞬時復旧信号として出力するフリップフロップにより形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の送電線保護継電装置。
- 前記ロック手段が、前記メインリレーからのメインリレー信号と前記瞬時復旧検出手段からの瞬時復旧信号とが入力して、これらのアンド論理を行い、その結果に基づき前記メインリレー信号に基づく前記トリップ指令出力信号のロック又はアンロックを行うアンド素子と、
前記メインリレーが送電線で事故の発生を検出してから予め設定された時間を計時し、当該時間の計時後にも前記変化分検出リレーが事故の発生を検出している場合には、該変化分検出リレーが故障しているものとして前記メインリレーからのメインリレー信号を出力するオンディレータイマと、
前記アンド素子からの信号及び前記オンディレータイマからの信号が入力して、これらのオア論理を行い、その結果を前記トリップ指令出力信号として出力するオア素子とを備えることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の送電線保護継電装置。
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