JP3926864B2 - フッ素化合物系電解質塩及びこれを含む電解質組成物並びにこれらを含んで成るバッテリー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリー電解質組成物として有用なフッ素化合物系電解質塩に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
電気化学的電池、例えば、リチウム又はリチウムイオン電池に使用される電解質塩は高いイオン導電率、電気化学的安定性、熱安定性及び化学的安定性を示すものでなくてはならない。さらに、電気化学的電池の構成部品は電解液に対して安定でなくてはならない。安定性の問題は、アルミニウムカソード集電装置を有する電気化学的電池の場合に、アルミニウムが腐食されやすいために、特に深刻である。
【0003】
公知の電解質塩の中で、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム((CF3 SO2 )2 N- Li+ )は優れた導電率及び安定性を有するが、高度に腐食性である。LiPF6 は優れた導電率を有し、且つ、腐食性でないが、熱的及び加水分解的に不安定である。LiO3 SCF3 (トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)は優れた熱安定性及び化学安定性を有するが、導電率が低く、且つ、高度に腐食性である。
【0004】
トリフルオロメタンスルホン酸リチウム又はビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムを含む電解液中でのアルミニウムの腐食は、これらの塩を少量使用して製造される高性能高電圧電池において非常に深刻である。例えば、現在のところ入手可能な電解液の高電圧リチウム電池又はリチウムイオン電池中への使用は、特にアルミニウム部材が使用された場合には、結果として、制限された使用温度範囲及び限定された放電/充電速度並びに不適当なサイクル能のような最適状態に及ばない性能特性を有する電池をもたらす。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、非水極性有機溶媒中で高度に導電性であり、且つ、高い酸化電位でのアルミニウムの腐食を阻止することによって、アルミニウム部材を含むリチウムバッテリーのような高電圧電気化学的電池の電解質として有用なフルオロケミカルアニオンを提供する。このフルオロケミカル塩は金属カチオンであるカチオン成分とアニオン成分とを含んで成る。更に、本発明は、このような電解質塩とアルミニウム部材とを含む電気化学的電池又はバッテリーを提供する。
【0006】
塩のカチオン部分として選ばれる特定のカチオンは、通常、その電解液が使用される電気化学的電池の種類及び付随の電池化学に従う。本発明の塩のカチオン成分として有用な金属カチオンのクラスには、Li+ 、Na+ 、K+ 、Ca++、Mg++、Zn++又はAl+++ が含まれる。これらの中でLi+ 、Na+ 、K+ 、Ca++、Mg++が好ましく、Li+ が最も好ましい。
【0007】
一態様において、本発明は下記式から成る群より選ばれる化学式を有する塩をマトリックス中に含む電解質組成物に関する:
【化16】
上式中X- は、−O- 、−N- SO2 Rf 3 又は
【化17】
であり;Zは、−CF2 −、−O−、−NRf 8 −又は−SF4 −であり;Rf 1 及びRf 2 は独立に、−CF3 、−Cm F2m+1又は−(CF2 )q −SO2 −X- M+ であり;Rf 3 、Rf 4 及びRf 5 は独立に、−CF3 、−Cm F2m+1、−(CF2 )q −SO2 −X- M+ 、
【化18】
であり;Rf 8 は、−CF3 、−Cm F2m+1又は−(CF2 )q −SO2 −X- M+ であり;Rf 6 及びRf 7 は独立に、式−Cr F2rを有するペルフルオロアルキレン部分であり;nは1〜4であり;rは1〜4であり;mは1〜12、好ましくは1〜8であり;qは1〜4であり;及びM+ は対イオンである。
【0008】
M+ は好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類、及び窒素オニウムイオン、例えば、jが0〜2であり、且つ、Rj が−H、アルキル基(例えば、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基)、オキサルキル基(例えば、1〜5個の炭素原子を有するオキサルキル基)又はアリール基(例えば、フェニル基)であるNH(4-j) Rj + 、Rj C(NH(2-j) Rj )2 + 又はC(NH(2-j) Rj )3 + のような、アンモニウム、アルキルアンモニウム又はグアニジニウムイオンから成る群より選ばれ、リチウム対イオンが特に好ましい。M+ はH+ であってもよい。
【0009】
好ましい塩には、スルホネート(X- が−O- である)、イミド(X- が−N- SO2 Rf 3 である)、及びメチド(X- が
【化19】
である)が含まれる。特に好ましい塩には、下記式を有する塩が含まれる。
【化20】
【化21】
【0010】
この電解質組成物は、M+ が対イオンであるM+ BF4 - ;M+ SbF6 - ;M+ AsF6 - ;M+ ClO4 - ;M+ C- (SO2 CF3 )3 ;M+ PF6 - ;CF3 SO3 - M+ ;(CF3 SO2 )2 N- M+ ;及びこれらの組み合わせから成る群より選ばれた他の塩を更に含んでよい。
【0011】
好ましいマトリックス材料の例には、固体マトリックス(例えば、高分子材料)、非プロトン性液状媒体、及びこれらの混合物が含まれる。
【0012】
本発明は、更に、アノード、カソード(例えば、アルミニウム集電装置を含む)、及び上記したような電解質組成物を含む電気化学的電池に関する。好ましい電気化学的電池の例には、一次及び二次リチウムバッテリーが含まれる。
【0013】
他の態様において、本発明は、下記式から成る群より選ばれる化学式を有する塩に関する:
【化22】
上式中X- は、−N- SO2 Rf 3 又は
【化23】
であり;Zは、−CF2 −、−O−、−NRf 8 −又は−SF4 −であり;Rf 1 及びRf 2 は独立に、−CF3 、−Cm F2m+1又は−(CF2 )q −SO2 −Q- M+ であり;Qは、−O- 、−N- SO2 Rf 3 又は
【化24】
であり;Rf 3 、Rf 4 及びRf 5 は独立に、−CF3 、−Cm F2m+1、−(CF2 )q −SO2 −X- M+ 、
【化25】
であり;Rf 8 は−CF3 、−Cm F2m+1又は−(CF2 )q −SO2 −Q- M+ であり;Rf 6 及びRf 7 は独立に、式−Cr F2rを有するペルフルオロアルキレン部分であり;nは1〜4であり;rは1〜4であり;mは1〜12、好ましくは1〜8であり;qは1〜4であり;及びM+ は対イオンである。好ましい塩には、上記式(5)、(6)、(8)及び(9)により表されるものが含まれる。
【0014】
本明細書中において以下の定義を使用する:
「マトリックス」とは、式(1)及び(2)により表される塩が溶解又は分散してイオン導電性の電解質組成物を形成する媒体(例えば、固体、液体、又はゲル)を意味する。
「高分子材料」とは、架橋していてもいなくてもよいホモポリマー、コポリマー又はこれらの組み合わせを意味する。
「ゲル」とは、溶媒を含んで膨張した架橋ポリマーを意味する。
「バッテリー」には、コンデンサー、燃料電池、電気化学的装置及び電気化学的電池を含む全ての電気化学的エネルギー貯蔵装置が含まれる。
【0015】
本発明の組成物は電気化学的性能に予期しなかった利点をもたらした。特に、本発明は、高いイオン導電性及び優れた電気化学的安定性、熱安定性及び加水分解安定性を示すと同時に、バッテリー使用時に通常かかる電圧(例えば、リチウムバッテリの場合の5V以下の電圧対Li/Li+ )で、アルミニウムバッテリー部材の劣化(例えば、集電装置のようなアルミニウム部材の腐食)を阻止する電解質組成物を提供する。本発明の電解質は、集電装置のようなアルミニウム部材を有する高電圧一次又は二次バッテリーに有用である。
【0016】
本発明の塩は、高いイオン導電性並びに高い電気化学的安定性及び化学的安定性のようなLi+-N(SO2 CF3 )2 に予め関連する所望の特性の全てを備えている。更に、これらによって環境にとって有害となりうる有毒元素(例えばAs及びSb)の使用が回避され、(過塩素酸塩におけるような)公知の爆発事故が防止される。従って、本発明の塩は、アルミニウム部材を含む高電圧一次又は二次のリチウム又はリチウムイオンバッテリー用の非水電解質中に使用するのに適する非常に優れた特性を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電解質組成物は、課題を解決するための手段の項に記載した構造を有する1種以上のペルフルオロ有機スルホニル塩をマトリックス中に含む。これらの塩の各々は、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、N、O又はS)がペルフルオロ有機基のペルフルオロカーボン鎖を介している少なくとも1個のペルフルオロ有機スルホニル結合又は基を含む。これらの塩をベースとする電解質組成物は、バッテリー使用時に通常印可される電圧下(0.5V〜5.0Vの範囲対Li)でアルミニウムの腐食を促進しないために、アルミニウムカソード集電装置を含む一次又は二次リチウムバッテリーに特に有用である。
【0018】
一般に、上記したペルフルオロ有機スルホネート塩は、水、及び任意に追加の極性溶媒の存在中で所望のカチオンを有する塩基性塩(例えば、炭酸塩、水酸化物塩、又はアルコキシド塩)との反応を通じて、対応するペルフルオロオルガノスルホニルフッ化物の加水分解により調製される。
【0019】
フルオロケミカルイミド塩及びそれらの共役酸の合成に有用な方法は下記文献に記載されている:
1.D.D. Des Marteau等による Inorg. Chem. 第23巻、第3230〜3723頁、1984年;
2.D.D. Des Marteau等による Inorg. Chem. 第29巻、第2982〜2985頁、1990年;
3.カナダ国特許第2000142−A号;
4.米国特許第4,505,997号;及び
5.米国特許第5,072,040号。
フルオロケミカルメチド塩及びそれらの共役酸の合成に有用な方法は下記文献に記載されている:
1.米国特許第5,273,840号;及び
2.Turowsky及びSeppelt による Inorg. Chem. 第27巻、第2135〜2137頁(1988年) 。
【0020】
ペルフルオロオルガノスルホニルフッ化物を調製するために、対応する炭化水素スルホニルフッ化物(例えば、本明細書に引例として含まれるHansenによる米国特許第3、476、753号に記載されている方法に従って調製される)が、Hansenによる米国特許第3,476,753号、Simonsによる米国特許第2,519,983号及び Milos Hudlicky 編集による Chemistry of Organic Fluorine Compounds第2版、第73〜76頁、PTR Prentice Hall (New York)に記載されている方法(これら全ての記載は引例として本明細書に含まれる)に従う電気化学的フッ素化によって過フッ素化され、次いで精製される。
【0021】
電解質組成物を形成させるために、塩が少なくとも部分的にマトリックス材料中に溶解又は分散するように、塩がマトリックス材料と混合される。この塩は、電解液の導電率がその最大値になるか又は近づくような濃度で使用されることが好ましいが、広範囲の他の濃度も有効である。
【0022】
マトリックス材料は、固体、液体、ゲル又は液体が含浸した多孔質膜の形態であってよい。バッテリー用途のためのマトリックスは、電解液にとって望ましい特定の導電率、粘度、機械強度及び反応性を与えるように選ばれる。
【0023】
好ましい金属カチオン及び好ましい溶媒又はマトリックス材料はバッテリー中のカソード及びアノード構成に依存する。リチウムバッテリーにとって好ましいカチオンはLi+ であり、そして好ましい溶媒は非プロトン性溶媒(例えば、水及びアルコールを除く)である。
【0024】
マトリックス材料の混合物を使用することができ、そして、場合によってマトリックス材料の特性を調節して最適性能を与えることができる。一般に、マトリックス材料の量は、塩の濃度が約0.75M〜約2.5Mの範囲の濃度になるように選ばれる。
【0025】
電解液を調製するのに適切な溶媒は、液状ポリマー又はポリマーと液体との混合物であることができる。適切な固体マトリックス材料の例には、ポリ(エチレンオキシド)、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリホスファゼン、ポリシロキサン、ポリ(プロピレンオキシド)、フルオロポリマー(例えば、ポリ(ビニリデンフッ化物))及びポリ(アクリロニトリル)のようなポリマー及びコポリマー並びに本明細書に引例として含まれる Armand 等による米国特許第4,505,997号に記載されているポリマー及びコポリマー、並びにこれらの混合物が含まれる。これらのポリマーを架橋されているか又は架橋されていない形態で使用してよい。このような材料は概して乾燥しており、換言すれば、約100ppm未満、好ましくは約50ppm未満の含水率を有する。
【0026】
適切な液体マトリックス材料の例には、水並びにエチレングリコール、メタノール、エタノール、2−エトキシエタノール及び2−(2−エトキシエトキシ)エタノールのような極性有機液体が含まれる。高度に還元性の電極(例えば、リチウム金属)を含んでなるバッテリーにとって、非水極性非プロトン性溶媒電解液が好ましい。このような液体は一般に乾燥しており、換言すれば、約100ppm、好ましくは約50ppm未満の含水率を有する。適切な非プロトン性溶媒の例には、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル及び1,2−ジメトキシエタンのような直鎖エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン及び4−メチルジオキソランのような環状エーテル;メチルホルメート、エチルホルメート、メチルアセテート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート及びブチロラクトン(例えば、γ−ブチロラクトン)のようなエステル;アセトニトリル及びベンゾニトリルのようなニトリル;ニトロメタン又はニトロベンゼンのようなニトロ化合物;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド及びN−メチルピロリジノンのようなアミド;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド;ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホンのようなスルホン及び他のスルホラン;N−メチル−2−オキサゾリジノンのようなオキサゾリジノン;並びにこれらの混合物が含まれる。本発明の電解質塩の一般的なの非水極性非プロトン性溶媒(例えば、プロピレンカーボネート)中での最大導電率は、室温において、典型的には0.01〜20mS/cm(ミリジーメンス/センチメートル)であり、好ましくは1mS/cmを超える。
【0027】
ある場合には、その性能を最大化させるために、他の塩を電解質組成物中に加えることが望まれる。このような塩には、制限するわけではないが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び、BF4 - ;PF6 - ;AsF6 - ;ClO4 - ;SbF6 - ;Rf SO3 - (Rf は1〜12個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である);Rf 及びRf ’が独立に、1〜12個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であるビス−(ペルフルオロアルキルスルホニル)イミドアニオン(Rf −SO2 −N- −SO2 −Rf ’);Rf 及びRf ’が独立に、1〜12個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、且つ、Rが、H、Br、Cl、I、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、アリール又はアルキルアリールであるビス−ペルフルオロアルキルスルホニルメチドアニオン(Rf −SO2 −C- (R)−SO2 −Rf ’);並びにRf 、Rf ’及びRf ’’が独立に、1〜12個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であるトリス−(ペルフルオロアルキルスルホニル)メチドアニオン(−C(SO2 Rf )(SO2 Rf ’)(SO2 Rf ’’))が含まれる。このような塩には、米国特許第4,387,222号(Koshar)に記載されているような環状ペルフルオロ脂肪族ジスルホニルイミド塩、及び DesMarteau 等によるin J. Fluor. Chem., 45, 24 (1989) に記載されているような酸の金属塩も含まれる。
【0028】
適切な塩の代表例には、LiOH・H2 O、LiBF4 、LiAsF6 、LiClO4 、LiPF6 、CF3 SO3 Li、C2 F5 SO3 Li、C10F21SO3 Li、(CF3 SO2 )2 NLI、(CF3 SO2 )2 NNa、[(CF3 SO2 )2 N]3 Al、(CF3 SO2 )2 C(H)Li、シクロ−(CF2 SO2 )2 NLi、シクロ−(CF2 SO2 )2 C(H)Li、(CF3 SO2 )3 CLi、及びこれらの混合物が含まれる。
【0029】
電気化学的電池のカソードを構成する材料は好ましくはリチウム金属である。これは純粋な箔として、アルミニウム箔基材上に担持されるか又はエキスパンデッドメタルスクリーンにプレスされて使用され、そして、種々の他の金属と合金をつくる。リチウムは、インターカレート可能な炭素又は無機ホスト物質のようなホスト物質中にインターカレートされていてもよい。
【0030】
本発明の電気化学的電池のカソードは、概してエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ターポリマーのようなプラスチック材料中に固定された電気化学的活物質粒子であるか、又は、炭素若しくは乳化テフロンPTFEのバインダー又はこれらの両方の中に混合された活物質の粒子であって、エクスパンデッドメタルスクリーン中、好ましくはアルミニウム中に順々に押し込められた粒子であり、これらは集電体として機能する。ポリマー電解質バッテリーでは、ポリマー電解質は活性物質バインダーとして機能することができる。
【0031】
【実施例】
本発明を以下の実施例によりさらに説明する。
例1
ペルフルオロ(N−スルホエチル)モルホリンリチウム(式(3))の合成
冷却器、滴下漏斗、電磁攪拌機及び熱油浴を備えた250mlフラスコに、6.09gのLiOH(H2 O)並びに各50mlの水及びイソプロパノールを装入した。窒素雰囲気下60℃で攪拌しながらペルフルオロ−(N−フルオロスルホエチル)モルホリン(20.0g)(Krutak等によるJ. Org. Chem. 第44巻(2)、第3847〜58頁(1979年)に記載されているようにビニルスルホニルフッ化物へのモルホリンの付加により調製されるN−フルオロスルホエチルモルホリンの電気化学的フッ素化により調製した)を滴下添加した。いったん添加が完了した後、60℃で17時間攪拌しながら反応を続けた。室温に冷却後、反応溶液中にドライアイスペレットを加え、次いで珪藻土を加え、スラリーを形成させた。次いで、このスラリーを濾過し、乳状白色濾液を得た。この濾液を80〜110℃且つ約40torrで乾燥状態になるまで蒸発させ、次いで固形白色残渣を125mlの温エタノール中に再び溶かした。室温に冷却後、0.1μmの平均細孔サイズを有するナイロンミクロ濾過膜に通過させる吸引濾過により混合物を濾過した。次いで、濾過ケーキを追加の50mlのエタノールで洗浄した。次いで、エタノールを減圧下除去し、この後に、残留エタノール及び水を除去するために、2部のトルエン40mlを残渣に加え、80℃、20torrで蒸発させた。得られた白色粉末を真空炉内に移し、更に、120℃、10-2torrで約16時間乾燥させた。スルホニルフッ化物を基準にして93%の収率に相当する合計18.7gの白色粉末を回収した。生成物の構造は、 1H及び19F−NMR並びにFTIRによって表題の塩であることが確認された。
【0032】
例2
ペルフルオロ(N,N’−ビス−スルホエチル)ピペラジンジリチウム(式(4))の合成
冷却器、滴下漏斗、電磁攪拌機及び熱油浴を備えた500mlフラスコに、10.59gのLiOH(H2 O)、30gのペルフルオロ(N,N’−ビス−フルオロスルホエチル)ピペラジン(Krutak等によるJ. Org. Chem. 第44巻(2)、第3847〜58頁(1979年)に記載されているようにビニルスルホニルフッ化物へのピペラジンの付加により調製されるN,N’−ビス−フルオロスルホエチルピペラジンの電気化学的フッ素化により調製した)並びに各100mlの水及びイソプロパノールを装入した。窒素雰囲気下室温で1時間攪拌した後に、反応混合物を60℃で25時間加熱した。室温に冷却後、反応溶液をドライアイスペレット及び珪藻土で処理し、次いで例1のように濾過した。この濾液を80〜110℃且つ約40torrで乾燥状態になるまで蒸発させ、次いで固形白色残渣を175mlの温エタノール中に再び溶かした。室温に冷却後、0.1μmの平均細孔サイズを有するナイロンミクロ濾過膜に通過させる吸引濾過により混合物を濾過した。次いで、濾過ケーキを追加の75mlのエタノールで洗浄し、得られた濾液をナイロンミクロ濾過膜からの濾液と一緒にした。次いで、一緒にした濾液を30〜80℃、20torrで蒸発させ、残留エタノール及び水を蒸発させるために、2部のトルエン75mlを残渣に加え、80℃、20torrでの回転減圧蒸留によって除去した。得られた白色粉末を真空炉内に移し、更に、120℃、0.01torrで約16時間乾燥させた。スルホニルフッ化物を基準にして96%の収率に相当する合計29.2gの白色粉末を回収した。生成物の構造は、 1H及び19F−NMR並びにFTIRによって表題の塩であることが確認された。
【0033】
例3
トリフルオロメチルスルホニルペルフルオロ(ジメチルアミノエチルスルホニル)イミドリチウムLi+-N(SO2 CF3 )(SO2 C2 F4 N(CF3 )2 )(式(5))の合成
Krutak等によるJ. Org. Chem. 第44巻(2)、第3847〜58頁(1979年)に記載されているようにビニルスルホニルフッ化物へのジメチルアミンの付加によって、炭化水素前駆体である2−ジメチルアミノエチルスルホニルフッ化物を調製した。炭化水素を電気化学的フッ素化によりフッ素化した。米国特許第2,519,983号に記載されているような種類の電気化学的電池を1500cm3 のHFで満たした。この電池を31psig(214Kpa)且つ56℃の平均温度で作動させた。129時間の作動の間に、456gのフッ素化生成物が650g(4.2モル)の出発物質から生成した。構造及び収率を調べるために、ガスクロマトグラフィー/FTIRを使用してフルオロカーボンの分析を行った。得られたフルオロケミカルを三枚構成カラムにて蒸留し、ペルフルオロジメチルアミノエチルスルホニルフッ化物((CF3 )2 NC2 F4 SO2 F)に相当する374g(1.1モル、モル収率27%)の主留分を得た。
【0034】
還流冷却器及び電磁攪拌機を備えた乾燥フラスコに1.13gのCF3 SO2 NH2 (例えば、Foropoulos及びDesMarteauによる Inorg. Chem. 第23巻、第3720〜23頁(1984年)に記載されているように調製される)、20mlの無水トリエチルアミン(LiAlH4 から蒸留)及び2.67gの(CF3 )2 NC2 F4 SO2 Fを装入した。窒素雰囲気下で攪拌しながら反応混合物を70℃で17時間加熱し、次いで、揮発性成分を減圧下除去した。残渣を40mlの水と40mlのメチレンクロライドで攪拌しながら処理した結果、二相混合物が形成された。メチレンクロライド相を分液し、2部の40mlの新規の水で洗浄することにより水溶性成分を除去し、無水MgSO4 で乾燥させ、濾過し、次いで、減圧下蒸発させ、濃赤色液体を得た。ドライアイス冷却式冷却器を備えた短路蒸留装置内で液状残渣を20mlの濃硫酸と組み合わせ、次いで、10-2torr、60℃で減圧蒸留した。留出物を50mlのジエチルエーテル中に溶かし、その後、室温で得られたエーテル溶液を過剰量の炭酸リチウムと2時間攪拌することにより処理し、濾過し、次いで、濾液を減圧下蒸発させ、無色透明油を得た。約100mlのトルエンをこの油と組み合わせ、この混合物を40〜70℃、20torrで再び蒸発させ、油を表題の塩に固形状にした。生成物の構造を 1H及び19F−NMRにより確認した。
【0035】
例4
ビス−(トリフルオロメチルスルホニル)(ペルフルオロジメルアミノエチルスルホニル)メチドリチウムLi+-C(SO2 CF3 )2 (SO2 C2 F4 N(CF3 )2 )の合成(式(6))
Koshar等による米国特許第3,776,960号に記載されているように調製したビス−トリフルオロメチルスルホニルメタン(CH2 (SO2 CF3 )2 )166.8gを無水ジエチルエーテル(400ml)中に溶かした。次いで、無水NaCO3 をこの溶液に加え、得られた混合物を窒素雰囲気下室温で攪拌した。CO2 の放出がもはや確認されなくなった時に、アセトン(100ml)を加え、次いで、この混合物を濾過し、不溶性塩をアセトンで洗浄し、次いで、濾液を減圧下蒸発させることによってNa+-CH(SO2 CF3 )2 を得た。
【0036】
窒素雰囲気下において、電磁攪拌機及び還流冷却器を備えた乾燥シェレンクフラスコに15.0gの無水Na+-CH(SO2 CF3 )2 及び80mlの無水テトラヒドロフラン(THF)を装入した。この溶液を0℃に冷却し、攪拌しながら37.2mlの1.4Mのメチルリチウムのジエチルエーテル溶液を滴下添加した。10分後に、0℃で攪拌しながら18.3gの無水(CF3 )2 NC2 F4 SO2 F(窒素ガスを通気させることにより脱気した)を添加した。この反応混合物を室温に温め、18時間放置し、次いで、加熱還流を23時間行った。室温に冷却する際に、白色固体が沈殿し、これを濾過により除去した。濾液を70℃、20torrで蒸発させ、濃褐色油を得た。この油を100mlの水に溶かし、100mlのメチレンクロライドで3度抽出した。次いで、褐色水性相を、水150ml中の25gのCsCO3 で処理し、濃褐色ゴム状物質を沈殿させた。次いで、得られた濃褐色固体を濾過により集め、水、メチレンクロライド及びエーテルで洗浄し、次いで、100℃、10-3torrの減圧下で乾燥させることによって、NMR分光分析によるとCs+-C(SO2 CF3 )2 (SO2 C2 F4 N(CF3 )2 )を約96重量%含む褐色セシウム塩を9.0g得た。
次いで、ドライアイス冷却器を備えた短路蒸留装置に約8gのセシウム塩及び40mlの濃硫酸を装入した。63℃、10-3torrで蒸留を行い、次いで、エーテルで洗浄することにより固体凝縮物が集められた。このエーテル溶液を50℃、20torrで蒸発させることにより油状残渣を得、これを100mlの水に溶かし、次いで、20gのCs2 CO3 の水溶液で処理した。ガス(CO2 )が放出し、白色固体が沈殿し、これを濾過により集め、水で洗浄し、次いで70℃の周囲圧力下で乾燥させ、7.41gの精製されたセシウム塩を得た。
【0037】
精製されたセシウム塩を21.6gのLiCl、75mlの水及び50mlのエーテルと組み合わせ、次いで、カチオン交換を促進させるために、1時間激しく攪拌した。エーテル相を分液し、次いで水性相を50mlのエーテルで2回抽出した。一緒にしたエーテル抽出液を、水75ml中の20gのLiClの新規の溶液で抽出し、次いで、100mlの脱イオン水で2回抽出した。次いで、エーテル相を単離し、40℃、20torrで乾燥状態まで蒸発させ、粘性淡黄色油を得た。
【0038】
この油を250mlの水に溶かし、次いで、濾過によって粒子を除去した。次いで、濾液を最初の体積のおよそ半分になるまで蒸留し、濃縮液を再度濾過した。次いで、濾液を251gのトルエンと組み合わせ、Dean-Starkトラップを使用して得られた混合物を蒸留することにより水を除去した結果、残留トルエンから油として塩が沈殿した。この塩は、室温に冷却されるにしたがって徐々に固化し、これを濾過により集め、ヘプタンで洗浄し、130℃、10-3torrで乾燥させることによって、4.88gの淡黄色固体を得た。NMR分光分析によって、この物質が表題の塩を99.1重量%含むことが示された。
【0039】
例5
ペルフルオロ(メチル−ビス−スルホエチル)アミンジリチウムCF3 N(CF2 CF2 SO3 - )2 2Li+ (式(7))の製造
滴下漏斗、攪拌棒及び還流冷却器を備えた500mlのフラスコに11.4gのCF3 N(CF2 CF2 SO2 F)2 (Krutak等によるJ. Org. Chem. 第44巻(2)、第3847〜58頁(1979年)に記載されているようにビニルスルホニルフッ化物へのメチルアミンの二重付加により調製されるビス−エチルスルホニルフッ化物の電気化学的フッ素化により調製した)及び200mlのイソプロパノールを装入した。得られた二相混合物に180mlの1MLiOH水溶液を二等分にして加えた。次いで、得られた混合物を室温で一晩攪拌し、この後に、減圧下で乾燥状態になるまで乾燥させた。残留白色固体を500mlのジエチルエーテルで洗浄した後に300mlのTHFで洗浄した。次いで、一緒にした抽出液を減圧下蒸発させ、表題の化合物に相当する11.5gの白色固体を得た。この構造を 1H及び19F−NMRにより確認した。
【0040】
例6
ペルフルオロ(メチル−ビス−トリフルオロメチルスルホンイミドエチル)アミンジリチウムCF3 N(CF2 CF2 SO2 N- SO2 CF3 )2 2Li+ (式(8))の製造
滴下漏斗及び攪拌棒を備えた500mlフラスコに10gのCF3 SO2 NH2 、45mlの乾燥THF及び45mlの乾燥トリエチルアミンを装入し、次いで、窒素雰囲気下で0℃に冷却した。次いで、15gのCF3 N(CF2 CF2 SO2 F)2 を攪拌した混合物に徐々に添加した。添加が完全に完了した後に、反応液を室温に温め、更に92時間攪拌した。次いで、混合物を減圧下蒸発させて褐色油とし、これを300mlの1MLiOH水溶液中に溶かした。次いで、水及び他の揮発性成分を減圧下蒸発させ、残留固形物を100mlのジエチルエーテルで洗浄した。エーテル溶液を濾過し、次いで、減圧下蒸発させることにより褐色油を得、これを少量のエーテル中に溶かし、次いで、100mlのメチレンクロライド中に溶かした。この溶液を再び濾過及び蒸発させ、表題の塩に相当する3.5gの黄色固体を得た。この構造を 1H及び19F−NMRにより確認した。
【0041】
例7
ビス−ペルフルオロ(ジメチルアミノエチル)スルホンイミドリチウム
Li+-N(SO2 C2 F4 N(CF3 )2 )2 (式(9))の製造
電磁攪拌棒及び圧力ヘッドを備えた500mlFisher-Porter 耐圧壜に30gの(CF3 )2 NC2 F4 SO2 NH2 ((CF3 )2 NC2 F4 SO2 Fを過剰量のテトラヒドロフラン中のアンモニアで処理することにより調製した)、27.4gのトリエチルアミン及び31.8gの(CF3 )2 NC2 F4 SO2 Fを装入した。フラスコを封止し、攪拌しながら100℃で37時間加熱した。冷却後、反応混合物の揮発性成分を減圧下蒸発させた。残渣を300mlのメチレンクロライド中に溶かし、各300mlの水で3回抽出した。次いで、メチレンクロライド溶液をMgSO4 で乾燥させ、濾過し、次いで減圧下で溶媒を除去した。次いで、105℃及び3torrの開始温度及び圧力から97℃及び0.2torrの最終温度及び圧力の範囲において、過剰のポリリン酸から残渣を蒸留し、40.13gの淡黄橙色液体を得、これを放置して固化させた。HN(SO2 C2 F4 N(CF3 )2 )2 に相当するこの固体を300mlのメチルt−ブチルエーテル中に溶かし、この後に、攪拌しながら20.6gのLi2 CO3 を分割して加えた。一晩攪拌した後に、少量の追加のLi2 CO3 を加え、次いで、蒸留水を予め湿らせたpH試験紙により試験を行い、溶液が中性になるまで短時間加熱した。この混合物を冷却し、濾過し、次いで、減圧下で溶媒を除去した。更に110℃で減圧下乾燥させ、表題の塩に相当する33.5gの白色微粉を得た。生成物の構造をFTIR並びに19F及び 1H−NMRにより確認した。
【0042】
例8
ペルフルオロ(ジメチルアミノエチル)スルホネート(CF3 )2 NCF2 CF2 SO3 Li(式(10))の合成
41.5g(0.12モル)の(CF3 )2 NC2 F4 SO2 F(例3のように調製した)を90℃の30mlの水中の10.1gのLiOH(H2 O)のスラリーに滴下添加した。添加の完了後に混合物を更に45分間攪拌し、0.2μmゲルマンフィルター(Gelman filter )により濾過し、140℃で乾燥させ、固形物とした。次いで、得られた固形物をジエチルエーテル中に溶かし、濾過し、次いで減圧下120℃で溶媒を除去し、表題の化合物を得た。この化合物の構造を19F及び 1H−NMRにより確認した。サイクリックボルタンメトリーにより、市販のリチウム塩と同様な0.5〜>4.5ボルトの安定度が示された。プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとの1/1v/v混合液中に溶解したスルホネート化合物の室温における比導電率は、0.6モル/リットルの濃度において5.3mS/cmであった。この値はこのような条件におけるトリフルオロメタンスルホン酸リチウムの導電率に相当する。
【0043】
本発明の電解質組成物は、リチウム金属に関連して5V以上の電圧で使用される電気化学的電池内のアルミニウムの腐食を調節又は抑えるという点で特に有用である。アルミニウムの腐食の程度を評価するための一つの方法は、以下の例に記載したように新たに露出したアルミニウム表面を有する負極を含む電池の直流電圧を一定にした状態で、アノード電流密度対時間応答を測定することである。電流密度が高いほど、より多くアルミニウムの腐食が起こる。
アルミニウムの腐食の程度を評価するための他の方法は、以下の例に記載したように、直流分極の前後における高周波領域(例えば、100,000〜100Hz)でのアルミニウムカソードの交流インピーダンス応答を調べ、次いで、複素キャパシタンス値を記録することである。
【0044】
試験方法
Bard及びFaulknerによるElectrochemical Methods : Fundamentals and Applications, John Wiley and Sons, New York, 1980年、第350〜53頁に概して記載されている方法に従って複素キャパシタンスの測定を行った。電気化学的電池はアルミニウム作用電極、参照電極としてラグイン毛細管(luggin capillary;電極が円形板状電極表面が電解液と接触するようにガラス毛細管内に電極が挿入されている)中に挿入されたリチウム線、及び補助電極として10cm2 のプラチナフラグを有して構成されていた。作用電極は99.999%アルミニウムロッドをテフロン(商標)スリーブ内に挿入し、板状電極面積を0.07cm2 となるように製作した。周囲条件下で、ヘキサンを潤滑剤として使用し、板状作用表面を3mm酸化アルミニウム紙で一次研磨し、次いでアルゴン雰囲気下で二次研磨することによって、もともと存在していた酸化層を除去した。
【0045】
研磨後、アルゴン雰囲気下で電池を組み立て、3つの電極をポテンシオスタットに接続し、次いでこのポテンシオスタットを電圧源に接続した。この電池に、プロピレンカーボネート中に溶解した電解質塩の1M溶液10mlを充填した。溶剤をCaH2 上で24時間攪拌し、次いで減圧蒸留することにより予め乾燥させた。溶剤の最終的な含水率は、カールフィッシャー滴定法により測定した結果50ppmであった。電解質塩は減圧下120℃で少なくとも18時間乾燥させ、100ppm未満の含水率にした。この含水率はカールフィッシャー滴定法により決定した。インピーダンススペクトルを5mV、100,000Hz〜0.1Hzの周波数で収集し、電極キャパシタンスの実部と虚部の関数として複素平面上にプロットした。次いで、時間に対して電流を記録しながら、電極を+4.2V対Liに分極させた(iR補償)。1時間後に電位を除去し、15分間を要して電池を開路電位(open circuit potential)にした。いったん開路電位に達したならば、データを複素平面上にプロットしながら交流インピーダンス測定を行った。
【0046】
500秒後及び1000秒後に行った電流測定値(μA/cm2 )を下表Iにまとめた。次の塩のデータを比較のために表に含めた:Li+-N(SO2 CF3 )2 、Li+-SO3 CF3 、Li+-PF6 及びLi+-ClO4 (表I中にCOMP1、COMP2、COMP3及びCOMP4とそれぞれ示した)。
【0047】
【表1】
【0048】
直流分極の前後での複素キャパシタンスデータ(μF/cm2 )を表IIに示す。Li+-N(SO2 CF3 )2 及びLi+-PF6 (表II中にCOMP1及びCOMP3とそれぞれ示した)は比較のために表に含めたものである。
【0049】
【表2】
【0050】
表I及びIIに示されるように、本発明の電解質組成物は、他のペルフルオロ−オルガノスルホニル塩を含む公知の電解質組成物よりも腐食性が低い。ある場合には、本発明の電解質組成物は、腐食を促進しないことが知られているLi+-PF6 及びLi+-ClO4 のような無機塩の性能に匹敵するか又はその性能を上回る。本発明の電解質塩は、ユニークにも高い電気化学的ポテンシャル(例えば+3.5ボルト対Li/Li+ )でアルミニウムの腐食を阻害することができ、また同時に、非常に優れたイオン導電率及び安定性を付与する(例えば、熱安定性、電気化学的安定性、及び加水分解安定性)。
【0051】
式10で表される電解質組成物はポリマーマトリックス(約900,000の分子量を有するポリエチレンオキシド)中での利用性が調べられている。この組成物はt+=0.45のイオン輸率を有していることが見出されており。これに対して、Li+-N(SO2 CF3 )2 は僅かt+=0.25のイオン輸率を示す。
Claims (7)
- 下記式から成る群より選ばれる化学式を有する塩をマトリックス中に含んでなる電解質組成物:
- M+ が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類、jが0〜2であり、且つ、Rj が−H、アルキル基、オキサルキル基又はアリール基であるNH(4-j) Rj + 、Rj C(NH(2-j) Rj )2 + 又はC(NH(2-j) Rj )3 + から成る群より選ばれる請求項1記載の電解質組成物。
- M+ が対イオンであるM+ BF4 - ;M+ SbF6 - ;M+ AsF6 - ;M+ ClO4 - ;M+ C- (SO2 CF3 )3 ;M+ PF6 - ;CF3 SO3 - M+ ;(CF3 SO2 )2 N- M+ ;及びこれらの組み合わせから成る群より選ばれた塩を更に含んでなる請求項1記載の電解質組成物。
- 少なくとも1個の正極;少なくとも1個の負極;及び下記式から成る群より選ばれる化学式を有する塩をマトリックス中に含む電解質を含んでなるバッテリー:
- 下記式から成る群より選ばれる化学式を有する塩:
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