JP2009054283A - 新規な含フッ素化合物を含む電解質、電解液、および電気化学デバイス - Google Patents

新規な含フッ素化合物を含む電解質、電解液、および電気化学デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】電気化学デバイス(2次電池、電気二重層キャパシタ、燃料電池、太陽電池等。)に用いられる電解液の必須成分である電解質として好適な、新規な含フッ素化合物を含む電解質を提供する。
【解決手段】下式(1)で表される化合物を含む電解質、該電解質と非水溶媒を含む電解液、該電解液を用いた電気化学デバイス。ただし、nは1、2、3、または4を、[M]n+はn価の金属陽イオンを、Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、または炭素数1〜4のフルオロアルコキシ基を示す。
【化1】
Figure 2009054283

【選択図】なし

Description

本発明は、電気化学デバイス(2次電池、電気二重層キャパシタ、燃料電池、太陽電池等。)に用いられる電解液の必須成分である電解質として好適な、新規な含フッ素化合物を含む電解質に関する。
電気化学デバイスに用いられる電解質は、電気伝導性に優れるだけではなく、化学的安定性(低腐食性、耐熱性等。)にも優れることが、電気化学デバイスの性能(電圧特性、作動温度、充放電サイクル、耐久性等。)の観点から好ましい。電気伝導性と化学的安定性を両立する電解質を得るために、電解質の陽イオンと陰イオンの種類、およびその組み合せが、近年、盛んに研究されている。
特許文献1および特許文献2には、電気化学デバイスに用いられる電解質として、式R−SO−N−SO−Rで表される非環式陰イオン、式R−SO−N−CO−Rで表される非環式陰イオン、式R−CO−N−CO−Rで表される非環式陰イオン、または下式(dsi)で表される5員環以上の環式陰イオンを有する電解質が提案されている。
Figure 2009054283
ただし、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜12の1価のペルフルオロ基を、Qは炭素数2〜6の2価のペルフルオロ基を、示す。
また、下式(a)で表される化合物(特許文献3参照。)と下式(b)で表される化合物(非特許文献1参照。)が知られている。式(a)で表される化合物と式(b)で表される化合物に関しては、製造方法と合成中間体としての用途とのみが知られている。
Figure 2009054283
特表平11−512653号公報 特表平01−501822号公報 国際公開第2005/001979号パンフレット J.Org.Chem.,26,4002,(1961)
本発明者らは、−SO−N−CO−構造を有する4員環の環式陰イオンは、イオン半径が小さいため電解液中で移動度が高く、充分な電気伝導性を有すると考えた。また、前記環式陰イオンは、非対称な分子構造を有するため低粘性であると考えた。さらに、前記環式陰イオンは、低分子量であるため電解液中に高いモル濃度で存在できると考えた。その結果、新規な4員環の環式陰イオンを有する含フッ素化合物が電解質として有用であることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明は下記の発明を提供する。
<1>;下式(1)で表される化合物を含む電解質。
Figure 2009054283
ただし、式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
n:1、2、3、または4。
[M]n+:n価の金属陽イオンである。
X:水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、または炭素数1〜4のフルオロアルコキシ基。
<2>;nが1であり、[M]n+が1価の金属陽イオンである<1>に記載の電解質。
<3>;<1>または<2>に記載の電解質と非水溶媒を含む電解液。
<4>;前記電解質を、前記非水溶媒に対して、0.01mol/dm以上含む<3>に記載の電解液。
<5>;前記非水溶媒が、極性非プロトン性溶媒である<3>または<4>に記載の電解液。
<6>;<3>〜<5>のいずれかに記載の電解液が用いられた電気化学デバイス。
本発明によれば電気伝導性に優れるだけではなく、化学的安定性(低腐食性、耐熱性等。)にも優れているに新規な含フッ素化合物を含む電解質、該電解質を含む電解液、および該電解液が用いられた電気化学デバイスが提供される。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
本発明は、下記化合物(1)を含む電解質を提供する(ただし、式中の記号は前記と同じ意味を示す。)。
Figure 2009054283
本発明における化合物(1)は、1個のn価の金属陽イオンである[M]n+と、n個の陰イオンとの塩である。
化合物(1)におけるXは、フッ素原子、または炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基が好ましく、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基がより好ましく、化合物(1)の分子量の観点から、フッ素原子が特に好ましい。
化合物(1)において、nが1である場合の化合物(1)は下記化合物(11)([Mは1価の金属陽イオンを示す。)で表され、nが2である場合の化合物(1)は下記化合物(12)([M2+は2価の金属陽イオンを示す。)で表され、nが3である場合の化合物(1)は下記化合物(13)([M3+は3価の金属陽イオンを示す。)で表され、nが4である場合の化合物(1)は下記化合物(14)([M4+は4価の金属陽イオンを示す。)で表される(ただし、Xは前記と同じ意味を示す。)。
Figure 2009054283
[Mは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、またはカリウムイオンが好ましく、リチウムイオンが特に好ましい。
[M2+は、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、または銅(II)イオンが好ましい。
[M3+は、アルミニウム(III)イオンが好ましい。
化合物(1)において、nは1であり[M]n+は1価の金属陽イオンであるのが好ましく、化合物(1)は化合物(11)であるのが好ましい。
化合物(11)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2009054283
化合物(12)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2009054283
化合物(13)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2009054283
本発明の電解質は、化合物(1)のみからなっていてもよく、化合物(1)と化合物(1)以外の電解質(他の電解質ともいう。)とからなっていてもよい。他の電解質は、フッ素原子を含む化合物であっても、フッ素原子を含まない化合物であってもよい。他の電解質は、有機化合物であっても、無機化合物であってもよい。
他の電解質の具体例としては、LiCl、LiF、LiI、LiPF、LiBF、LiSbF、LiClO等の無機電解質;LiSOCF、LiN(SOCF)、LiN(SOCFCF)、LiC(SOCFCF)、LiC(SOCF)、LiPF(SOCF),LiPF(SOCF)等の有機電解質が挙げられる。
本発明の電解質が他の電解質を含む場合、本発明の電解質は、化合物(1)と他の電解質の総量に対して、化合物(1)を、0.1〜80質量%含むのが好ましく、1〜40質量%含むのが特に好ましい。
化合物(1)は、文献未知の新規化合物である。化合物(1)は、下記化合物(2)と式[M]n+([OH]で表される化合物(以下、化合物(3)ともいう。)を反応させて製造できる(ただし、式中の記号は前記と同じ意味を示す。)。
Figure 2009054283
反応においては、化合物(2)に対して化合物(3)の(1.00〜2.00)n倍モルを反応させるのが好ましく、(1.05〜1.50)n倍モルを反応させるのが特に好ましい。反応における温度は、0〜200℃が好ましく、40〜120℃が特に好ましい。反応における圧力は、特に限定されない。反応は、溶媒の存在下に行ってもよく、溶媒の不存在下に行ってもよい。反応は、溶媒の存在下に行うのが好ましい。溶媒は、後述の化合物(1)を溶解しうる液状溶媒が好ましい。
化合物(3)の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化銅(II)、水酸化アルミニウム(III)が挙げられる。化合物(3)は水和物であってもよい。
化合物(1)は、広い温度範囲(−70℃〜+150℃)において化学的に安定な溶融塩である。また、化合物(1)は、他の化合物と高い相溶性を有し、かつ低揮発性である。化合物(1)を、化合物(1)を溶解しうる液状溶媒(以下、単に液状溶媒ともいう。)に溶解させて得られた溶液は化合物(1)を電解質とする電解液となり、該電解液は充分に電気伝導性を有する。
本発明は、本発明の電解質と液状溶媒を含む電解液を提供する。
液状溶媒は、沸点が25℃以上(50℃以上が好ましい。)であれば、特に限定されない。液状溶媒は、本発明の電解質との相溶性の観点から、非水溶媒が好ましい。
非水溶媒は、水および水を含む溶媒を除く溶媒であり、実質的に水を含まない溶媒であれば特に限定されない。非水溶媒は、本発明の電解質との相溶性の観点から、極性非プロトン性溶媒が好ましい。極性非プロトン性溶媒は、自己プロトン解離定数が10−20mol/dm以下であって、比誘電率が1以上(10以上が好ましい。)である化合物からなる溶媒であれば特に限定されない。また、液状溶媒は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
液状溶媒は、エーテル類、エステル類、ニトリル類、ニトロ炭化水素類、アミド類、スルホキシド類、カーボネート類、およびスルホン類からなる群から選ばれる溶媒が好ましく、本発明の電解質との相溶性の観点から、エステル類、およびカーボネート類からなる群から選ばれる溶媒がより好ましく、カーボネート類が特に好ましい。
エーテル類の具体例としては、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン等の非環式エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン等の環状エーテルが挙げられる。
エステル類の具体例としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル等の非環式エステル;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環式エステルが挙げられる。
カーボネート類の具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の非環式カーボネート;プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環式カーボネートが挙げられる。
ニトリル類の具体例としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルが挙げられる。
ニトロ炭化水素類の具体例としては、ニトロメタン、ニンロベンゼンが挙げられる。
アミド類の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドンが挙げられる。
スルホキシド類の具体例としては、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
スルホン類の具体例としては、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホンが挙げられる。
本発明の電解液は、本発明の電解質を液状溶媒に対して、0.01mol/dm以上含むのが好ましく、0.1mol/dm以上含むのがより好ましく、0.4mol/dm以上含むのが特に好ましい。本発明の電解液は、本発明の電解質を液状溶媒に対して、5.0mol/dm以下含むのが好ましく、2.5mol/dm以下含むのが特に好ましい。
化合物(1)は、従来の電解質に比較して、低分子量である。したがって、本発明の電解液は、本発明の電解質の絶対量が少量であったとしても、電解質を高モル濃度含む電解液となる。また、本発明の電解液は、本発明の電解質の絶対量を適宜調整することにより、電解質を所望モル濃度含む電解液となる。
本発明の電解液は、電気化学デバイスに用いられる電解液として有用である。本発明の電気化学デバイスは、少なくとも一対の電極を有し、かつ該電極の間が本発明の電解液で満たされた構成を有すれば特に限定されない。本発明の電気化学デバイスの具体例としては、1次電池、2次電池、電気二重層キャパシタ、燃料電池、太陽電池が挙げられる。
化合物(1)は、充分な電気伝導性を充分に有する。また、化合物(1)は従来の電解質(−SO−N−SO−構造を含む陰イオンを有する化合物。)に比較して酸性度が低いため、本発明の電気化学デバイスの電極材料は腐食されにくい。したがって、本発明の電気化学デバイスは、充分な電気化学的性能を有するだけでなく、電極材料が腐食されにくい耐久性にも優れた電気化学デバイスとなる。
電気化学デバイスの具体例としては、リチウム1次電池、リチウムイオン電池、ポリマ2次電池等の2次電池、電気2重層キャパシタ、燃料電池、太陽電池等が挙げられる。
本発明の1次電池の具体例としては、アルミニウム箔の両面に形成された正極と箔状の負極とがセパレータを介して積層または捲回された構成を有し、かつ、正極と負極の間が本発明の電解液で満たされた構成を有する1次電池が挙げられる。
正極の材料としては、マンガン、コバルト、ニッケル、ニオブ、およびバナジウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の酸化物が挙げられる。
本発明のリチウム2次電池の具体例としては、正極と負極がセパレータを介して対向した構成を有し、かつ、正極と負極の間が本発明の電解液で満たされた構成を有するリチウム2次電池が挙げられる。
正極の材料としては、コバルト、ニッケル、および鉄から選ばれる金属原子と、リチウムとの複合酸化物が挙げられる。
負極の材料としては、リチウム、アルミニウム、黒鉛、非晶性炭素材料、珪素、ゲルマニウム、および金から選ばれる材料とリチウムとかなる複合材料が挙げられる。
本発明の電気2重層キャパシタの具体例としては、正極と負極をそれぞれ2以上有し、正極と負極がセパレータを介して積層または捲回された構成を有し、かつ、それぞれの正極と負極の間が本発明の電解液で満たされた構成を有する電気2重層キャパシタが挙げられる。
正極と負極の材料は、それぞれ分極性材料が好ましい。分極性材料は、比表面積の大きい炭素材料が好ましく、グラッシーカーボン、カーボンブラック、炭素繊維、賦活炭素マイクロビーズ、または賦活炭素ファイバが特に好ましい。
本発明におけるセパレータの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニレン共重合体、ブチレン、ポリビニリデンフロライド等の有機高分子が挙げられる。
また、本発明の電気化学デバイスにおいては、正極と負極の間が、本発明の電解液のみで満されていてもよく、本発明の電解液を含浸させて得られる担体で満されていてもよい。担体材料としては、ポリビニリデンフロライド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド等の有機重合体が挙げられる。
[例1(製造例)]電解質;化合物(1−Li)の製造例
オートクレーブ(内容積500mL)に、CF(COF)(SOF)(50.4g)とテトラヒドロフラン(200mL)を入れ、つぎに内温を−30℃に保持しながら、液体NHを0.34mol/時間の流量にて4時間導入した。オートクレーブを密閉し、25℃にて12時間撹拌した後に、過剰のNHをパージした。オートクレーブ内容物を濾別して回収した濾液を濃縮した後に真空乾燥して下記化合物(21)(42.79g、純度90%)を得た。
反応器に、下記化合物(21)(5.20g)、水酸化リチウム水和物(1.33g)、およびアセトニトリル(50mL)を加え、80℃にて4時間反応させた。反応器内を冷却した後に、反応器内容物を濾別した。濾別して得られた濾液を濃縮した後に乾燥して固形物を得た。固形物をジオキサン中で再結晶精製し、高純度の下記化合物(1−1)(4.17g)を得た。
化合物(1−Li)の19F−NMR(283MHz,CDCN)δ(ppm):−103.7(s,CF)。
Figure 2009054283
[例2(実施例)]電解液の製造例
化合物(1−Li)(1.63g)をプロピレンカーボネートに溶解させて溶液(総体積10mL)を得た。溶液温度を40℃に保持しながら、溶液を真空減圧し再結晶溶媒のジオキサンを完全に留去した。つぎに、溶液の総体積が10mLになるまで、溶液にプロピレンカーボネートを追加添加して、プロピレンカーボネートに対して化合物(1−Li)を1.0mol/dm含む電解液を得た。前記電解液の電気伝導度を、20℃、40℃、および60℃にて、それぞれ測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009054283
以上の結果から、化合物(1)は電解質として有用な材料であり、化合物(1)を非水溶媒に溶解させて得られた電解液は電気伝導性と化学的安定性を両立した電解液であることがわかる。
本発明によれば、新規な含フッ素化合物からなる電解質、および該電解質を含む電解液が提供される。本発明の電解液は、電気伝導性と化学的安定性(耐熱性、耐蝕性等。)を両立するため、1次電池、リチウムイオン電池等の2次電池、電気2重層キャパシタ、燃料電池、太陽電池等の電気化学デバイスに用いられる電解液として好適に使用できる。

Claims (6)

  1. 下式(1)で表される化合物を含む電解質。
    Figure 2009054283
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    n:1、2、3、または4。
    [M]n+:n価の金属陽イオン。
    X:水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、または炭素数1〜4のフルオロアルコキシ基。
  2. nが1であり、[M]n+が1価の金属陽イオンである請求項1に記載の電解質。
  3. 請求項1または2に記載の電解質と非水溶媒を含む電解液。
  4. 前記電解質を、前記非水溶媒に対して、0.01mol/dm以上含む請求項3に記載の電解液。
  5. 前記非水溶媒が、極性非プロトン性溶媒である請求項3または4に記載の電解液。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の電解液が用いられた電気化学デバイス。
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