JP3922367B2 - 熱伝導性シリコーングリース組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱伝導性に優れたシリコーングリース組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の多くは使用中に熱が発生するので、その電子部品を適切に機能させるためには、その電子部品から熱を取り除くことが必要である。特にパーソナルコンピューターに使用されているCPU等の集積回路素子は、動作周波数の高速化により発熱量が増大しており、熱対策が重要な問題となっている。
【0003】
この熱を除去する手段として多くの方法が提案されている。特に発熱量の多い電子部品では、電子部品とヒートシンク等の部材の間に熱伝導性グリースや熱伝導性シートの熱伝導性材料を介在させて熱を逃がす方法が提案されている(特許文献1,2参照)。
【0004】
また、この熱伝導性材料としては、シリコーンオイルをベースとし、酸化亜鉛やアルミナ粉末を配合した放熱グリースが知られている(特許文献3,4参照)。
【0005】
更に、熱伝導性を向上させるため、窒化アルミニウム粉末を用いたものとして、特開昭56−28264号公報(特許文献1)には、液状オルガノシリコーンキャリアとシリカファイバー、及びデンドライト状酸化亜鉛、薄片状窒化アルミニウム、薄片状窒化ホウ素から選択される少なくとも1種からなる揺変性熱伝導材料が開示されている。また、特開平2−153995号公報(特許文献5)には、特定のオルガノポリシロキサンに一定粒径範囲の球状六方晶系窒化アルミニウム粉末を配合したシリコーングリース組成物が、特開平3−14873号公報(特許文献6)には、粒径の細かい窒化アルミニウム粉末と粒径の粗い窒化アルミニウム粉末を組み合わせた熱伝導性シリコーングリースが、特開平10−110179号公報(特許文献7)には、窒化アルミニウム粉末と酸化亜鉛粉末を組み合わせた熱伝導性シリコーングリースが、特開2000−63872号公報(特許文献8)には、オルガノシランで表面処理した窒化アルミニウム粉末を用いた熱伝導性グリース組成物が開示されている。
【0006】
窒化アルミニウムの熱伝導率は70〜270W/mKであり、これより熱伝導性の高い材料として熱伝導率900〜2000W/mKのダイヤモンドがある。特開2002−30217号公報(特許文献9)には、シリコーン樹脂に、ダイヤモンド、酸化亜鉛、分散剤を用いた熱伝導性シリコーン組成物が開示されている。
【0007】
また、金属は熱伝導率の高い材料であり、電子部品の絶縁を必要としない個所には使用可能である。特開2000−63873号公報(特許文献10)には、シリコーンオイル等の基油に金属アルミニウム粉末を混合した熱伝導性グリース組成物が開示されている。
【0008】
しかし、いずれの熱伝導性材料や熱伝導性グリースも熱伝導率が最大で5W/mK程度であり、最近のCPU等の集積回路素子の発熱量には不十分なものとなってきている。
【0009】
シリコーンオイルに熱伝導性充填剤を配合した材料の熱伝導率は、MaxwellやBruggemanの理論式からもわかるように、熱伝導性充填剤の容積分率が0.6以下では熱伝導性充填剤の熱伝導率にほとんど依存しない。容積分率が0.6を超えて初めて熱伝導性充填剤の熱伝導率の影響が出てくる。つまり、熱伝導性グリースの熱伝導性を上げるには、まずはいかに熱伝導性充填剤を高充填するかであり、高充填できるならばいかに熱伝導性の高い充填剤を用いることができるかである。しかし、高充填により熱伝導性グリースの流動性が低下して、塗布性、ディスペンス性等の作業性が悪くなり、実用上使用できなくなる問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭56−28264号公報
【特許文献2】
特開昭61−157587号公報
【特許文献3】
特公昭52−33272号公報
【特許文献4】
特公昭59−52195号公報
【特許文献5】
特開平2−153995号公報
【特許文献6】
特開平3−14873号公報
【特許文献7】
特開平10−110179号公報
【特許文献8】
特開2000−63872号公報
【特許文献9】
特開2002−30217号公報
【特許文献10】
特開2000−63873号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、熱伝導率5W/mK以上の優れた熱伝導性を有するとともに、作業性の良好なシリコーングリース組成物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、さらなる熱伝導性の向上及び作業性の改良について種々検討した結果、オイル状のオルガノポリシロキサンに、平均粒径の比が5以上となる大粒径の粒状銅粉末と小粒径の粒状アルミニウム粉末を高充填することにより、熱伝導率5W/mK以上の優れた熱伝導性を有するとともに、作業性の良好なシリコーングリース組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0013】
従って、本発明は、(A)下記一般式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 ・・・(1)
(R1は独立に炭素数1〜18の一価炭化水素基、aは1.8≦a≦2.2である。)
で表される23℃における粘度が0.05〜10Pa・sのオルガノポリシロキサン
10〜30体積%
(B)平均粒径が6〜100μmの粒状銅粉末 55〜85体積%
(C)平均粒径が0.2〜10μmの粒状アルミニウム粉末 5〜35体積%
(D−1)下記一般式(2)
R 2 b R 3 c Si(OR 4 ) 4-b-c ・・・(2)
(R 2 は炭素数9〜15のアルキル基、R 3 は炭素数1〜8の一価炭化水素基、R 4 は炭素数1〜6のアルキル基、bは1〜3の整数、cは0〜2の整数、b+cは1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン 0体積%を超え5体積%以下
又は
(D−2)下記一般式(3)
【化6】
(dは5〜100の整数である。)
で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン
0体積%を超え10体積%以下
を含有し、かつ成分(B),(C)の平均粒径の比(B)/(C)が5以上である熱伝導性シリコーングリース組成物を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の成分(A)で使用するオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)で表されるものである。
R1 aSiO(4-a)/2 ・・・(1)
【0015】
ここで、R1は独立に炭素数1〜18の一価炭化水素基から選択される1種もしくは2種以上の基である。このような基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、フェニル基、炭素数6〜18のアルキル基が好ましい。aは、シリコーングリース組成物として要求される稠度の観点から、1.8〜2.2の範囲がよく、特に1.9〜2.1が好ましい。
【0016】
また、本発明で使用する上記オルガノポリシロキサンの23℃における粘度は、0.05Pa・sより低いとシリコーングリース組成物にした時にオイルブリードが出やすくなるし、10Pa・sより大きくなるとシリコーングリース組成物にしたときの流動性が乏しくなることから、23℃における粘度が0.05〜10Pa・sであることが必要であり、特に0.1〜5Pa・sであることが好ましい。
【0017】
このオルガノポリシロキサンの配合割合が、シリコーングリース組成物中10体積%より小さいとシリコーングリース組成物にしたときに硬くなって流動性がなくなり、作業性が低下するし、一方30体積%を超えると熱伝導率が低下するので、上記オルガノポリシロキサンは、シリコーングリース組成物中10〜30体積%の範囲、好ましくは10〜25体積%の範囲がよい。
【0018】
本発明に用いられる成分(B)の平均粒径が6〜100μmの粒状銅粉末は、成分(A)のオルガノポリシロキサンに高充填するために、その粒子形状が球状あるいは粒状のものを用いることが好ましい。粒子形状が、かさ密度の大きい樹枝状粉、りん片状粉、針状粉、不規則状粉等では高充填に不適である。粒状形状の銅粉末は、溶融した銅を高速の流体によって飛散凝固される溶湯粉化法(アトマイズ法)により製造することができるが、これに限定するものではない。
【0019】
成分(B)の粒状銅粉末は、平均粒径が6μm未満では高充填が難しくなり、100μmを超えると放置によるオイル分離が大きくなり、また薄膜化による低熱抵抗化ができなくなるため、粒状銅粉末の平均粒径は、6〜100μmの範囲、好ましくは6〜50μmの範囲である。
【0020】
この粒状銅粉末の配合割合は、シリコーングリース組成物中55体積%より小さいと熱伝導率が低下し、一方85体積%より大きいとシリコーングリース組成物の流動性がなくなり、作業性が低下するので、上記粒状銅粉末の配合量は、シリコーングリース組成物中55〜85体積%の範囲、好ましくは60〜85体積%の範囲である。
【0021】
成分(C)の平均粒径0.2〜10μmの粒状アルミニウム粉末は、その粒子形状が銅粉末と同様に球状あるいは粒状のものを用いることが好ましい。また、比表面積が大きくなると、かさ密度が大きくなり、充填しにくくなるので、BET比表面積が5m2/g以下、特に3m2/g以下のものを用いることが好ましい。
【0022】
成分(C)の粒状アルミニウム粉末は、平均粒径が0.2μm未満ではかさ密度が大きくなるために高充填が難しくなり、10μmを超えると大粒径の銅粉末との組合せによる細密充填ができなくなるので、平均粒径は、0.2〜10μmの範囲、好ましくは0.2〜5μmの範囲である。
【0023】
また、粒状アルミニウム粉末の配合割合は、シリコーングリース組成物中5体積%より小さいと粒状銅粉末間のすき間を埋めることができなくなるために熱伝導率が低下し、一方35体積%より大きいとシリコーングリース組成物の流動性がなくなり、作業性が低下するので、上記粒状アルミニウム粉末の配合量は、5〜35体積%の範囲、好ましくは5〜30体積%の範囲である。
【0024】
銅自体の室温での熱伝導率は398W/mK、アルミニウム自体の室温での熱伝導率は237W/mKであるから、大粒径の粉末には銅を用いた方がシリコーングリース組成物の熱伝導性が向上する。また、アルミニウムは酸化すると表面に酸化アルミニウムの膜ができるだけで内部には進行しないので、酸化されやすい小粒径の粉末はアルミニウムの方が好適である。
【0025】
成分(B)の粒状銅粉末と成分(C)の粒状アルミニウム粉末の平均粒径の比(B)/(C)が大きいほど充填された成分(B)の間隙に成分(C)が入り込みやすくなり粉末の高充填が可能となる。高熱伝導化するにはこの比を5以上にする必要があり、より好ましくは10以上である。なお、その上限は特に制限されないが、通常100以下である。
【0026】
本発明においては、更に任意成分として、ウエッター成分(D)を配合することができる。これは、粒状銅粉末及び粒状アルミニウム粉末の表面をウエッター成分で処理することにより、該粉末とベースオイルである成分(A)のオルガノポリシロキサンとの濡れ性をよくし、高充填化を補助するものである。
【0027】
成分(D)として、まず挙げられるのが、下記一般式(2)で表されるアルコキシシラン(D−1)である。
R2 bR3 cSi(OR4)4-b-c ・・・(2)
【0028】
上記式中のR2は炭素数9〜15のアルキル基であり、具体例としては、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。炭素数が9より小さいと粉末との濡れ性が十分でなくなるおそれがあり、15より大きいとアルコキシシランが常温で固化するので取り扱いが不便な上、得られた組成物の低温特性が低下するおそれがある。
【0029】
また、上記式中のR3は炭素数1〜8の飽和又は不飽和の一価の炭化水素基であり、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロヘキシル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、エチル基が好ましい。
【0030】
R4はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6の1種もしくは2種以上のアルキル基であり、特にメチル基、エチル基が好ましい。
【0031】
また、bは1〜3の整数であるが、特に1であることが好ましい。cは0〜2の整数、b+cは1〜3の整数である。
【0032】
一般式(2)で表されるアルコキシシランの具体例としては、次のものを挙げることができる。
C10H21Si(OCH3)3、C12H25Si(OCH3)3、
C10H21Si(CH3)(OCH3)2、C10H21Si(C6H5)(OCH3)2、
C10H21Si(CH3)(OC2H5)2、
C10H21Si(CH=CH2)(OCH3)2、
C10H21Si(CH2CH2CF3)(OCH3)2
【0033】
このアルコキシシランの添加量は、シリコーングリース組成物中0体積%を超え5体積%以下であることが好ましい。添加量を5体積%より多くしてもウエッター効果が増大しない場合があり、不経済であり、また少し揮発性があるので開放系で放置しておくとシリコーングリース組成物が徐々に硬くなってくる場合がある。より好ましい添加量はシリコーングリース組成物中0体積%を超え3体積%以下である。
【0034】
また、上記以外の成分(D)のウエッター成分として、下記一般式(3)で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン(D−2)が挙げられる。
【化2】
式中のR4は上記の通りであり、またdは5〜100の整数であり、好ましくは10〜60の整数である。
【0035】
この片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサンの添加量は、シリコーングリース組成物中0体積%を超え10体積%以下であることが好ましい。シリコーングリース組成物中、本成分の割合が多くなると耐熱性が低下してくる場合があるので、好ましい添加量は0体積%を超え5体積%以下である。
【0036】
なお、本発明において、成分(D)は、上記成分(A)との合計量がシリコーングリース組成物中の30体積%以下となる範囲で使用することが好ましい。
【0037】
その他の添加成分として、本発明の効果を損なわない程度の粒状銅粉末、粒状アルミニウム粉末以外の熱伝導性粉末、例えば、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末等の無機粉末、銀粉末、金粉末、ニッケル粉末、ステンレス粉末等の金属粉末を添加してもよい。これらの中でも、平均粒径0.1〜5μmの酸化亜鉛粉末を添加すると、シリコーングリース組成物の安定性が向上し、オイル分離を防ぐことができるために好ましい。しかし、酸化亜鉛粉末の添加量が多すぎるすると、熱伝導性が低下してくるおそれがあるので、好ましい添加量は、シリコーングリース組成物中0〜15体積%、特に5〜10体積%であることが好ましい。なお、本発明において、平均粒径0.1〜5μmの酸化亜鉛粉末は、上記成分(C)との合計量がシリコーングリース組成物中の35体積%以下となる範囲で使用することが好ましい。
【0038】
更に、本発明においては、酸化鉄、酸化セリウム等の耐熱性向上剤、シリカ等の粘度調整剤、着色剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
【0039】
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物を製造するには、成分(A)〜(C)、更に任意成分として、成分(D)及びその他の成分をトリミックス、ツウィンミックス、プラネタリミキサー(いずれも井上製作所(株)製混合機の登録商標)、ウルトラミキサー(みずほ工業(株)製混合機の登録商標)、ハイビスディスパーミックス(特殊機化工業(株)製混合機の登録商標)等の混合機にて混合することにより得ることができる。必要ならば50〜150℃に加熱しながら混合してもよい。更に混合後、均一仕上げのため、高剪断力下で混練操作を行うことが好ましい。混練装置としては、3本ロール、コロイドミル、サンドグラインダー等があるが、中でも3本ロールによる方法が好ましい。
【0040】
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物の粘度は、流動性が悪くなるとディスペンス性が低下するため、23℃における粘度を600Pa・s以下、好ましくは500Pa・s以下にする必要がある。ディスペンス性とはシリコーングリース組成物を基材に塗布する際の作業性を示すものであり、これが悪いとシリコーングリース組成物の押出し手段を有するシリンジあるいはディスペンス装置を用いての吐出が難しくなるとともに、基材に薄く塗布することが困難になる。
【0041】
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、レーザーフラッシュ法で測定した25℃における熱伝導率が5W/mK以上である。熱伝導率が5W/mK未満であると、発熱量の大きい発熱体への適用が不可となる。
【0042】
【発明の効果】
以上のようにして得られた本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、大幅な熱伝導率の向上と良好な作業性が認められた。
【0043】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0044】
[実施例1〜5、参考例1,2、比較例1〜5]
まず、本発明に係る熱伝導性シリコーングリース組成物に用いられる成分及びその製造方法を下記に示す。
【0045】
成分(A)
A−1:下記組成式で表されるオルガノポリシロキサン
【化3】
【0046】
A−2:下記組成式で表されるオルガノポリシロキサン
【化4】
【0047】
成分(B)
B−1:平均粒径30μmの粒状銅粉末(図1参照)
【0048】
成分(C)
C−1:平均粒径1.4μmの粒状アルミニウム粉末、BET比表面積2.2m2/g(図2参照)
C−2:平均粒径2.3μmの粒状アルミニウム粉末、BET比表面積1.5m2/g
【0049】
成分(D)
D−1:下記組成で表されるアルコキシシラン
C10H21Si(OCH3)3
【0050】
D−2:下記組成式で表される加水分解性メチルポリシロキサン
【化5】
【0051】
その他成分
E−1:平均粒径0.50μmの酸化亜鉛粉末、BET比表面積4.3m2/g
E−2:平均粒径0.56μmのダイヤモンド粉末、BET比表面積13.3m2/g(図3参照)
E−3:平均粒径27μmのダイヤモンド粉末(図4参照)
【0052】
[製造方法]
成分(A)〜(D)及びその他成分を表1、2の比率で計量し、プラネタリーミキサー(井上製作所(株)製)に全量を仕込み、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性シリコーングリース組成物を製造した。
【0053】
[試験方法]
得られた熱伝導性シリコーングリース組成物の特性は、下記の試験方法により行った。結果を表1、2に示す。
【0054】
(粘度)
熱伝導性シリコーングリース組成物を23℃の恒温室に24時間放置後、マルコム粘度計を使用して回転数10rpmでの粘度を測定した。
【0055】
(熱伝導率)
2枚の標準アルミニウムプレートの間に、各熱伝導性シリコーングリース組成物を所定量挟み込んでから圧縮し、厚さをマイクロメーター((株)ミツトヨ製、型式M820−25VA)で測定した。この厚さから、予め厚さの既知のアルミニウムプレートの厚さを引くことによってサンプルの厚さを求めた。アルミニウムプレートに挟み込んだサンプルの25℃における熱抵抗をレーザーフラッシュ法による熱抵抗測定機(Holometrix Micromet社製、Micro Flash 300)を用いて測定した。サンプルの厚さを変えて数点測定し、サンプルの厚さと熱抵抗の関係をプロットして、この直線の傾きの逆数から熱伝導率を算出した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
*1:比較例1はプラネタリーミキサーで攪拌混合してもペースト状にならなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均粒径30μmの粒状銅粉末の顕微鏡写真である。
【図2】平均粒径1.4μmの粒状アルミニウム粉末の顕微鏡写真である。
【図3】平均粒径0.56μmのダイヤモンド粉末の顕微鏡写真である。
【図4】平均粒径27μmのダイヤモンド粉末の顕微鏡写真である。
Claims (7)
- (A)下記一般式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 ・・・(1)
(R1は独立に炭素数1〜18の一価炭化水素基、aは1.8≦a≦2.2である。)
で表される23℃における粘度が0.05〜10Pa・sのオルガノポリシロキサン
10〜30体積%
(B)平均粒径が6〜100μmの粒状銅粉末 55〜85体積%
(C)平均粒径が0.2〜10μmの粒状アルミニウム粉末 5〜35体積%
(D−1)下記一般式(2)
R 2 b R 3 c Si(OR 4 ) 4-b-c ・・・(2)
(R 2 は炭素数9〜15のアルキル基、R 3 は炭素数1〜8の一価炭化水素基、R 4 は炭素数1〜6のアルキル基、bは1〜3の整数、cは0〜2の整数、b+cは1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン 0体積%を超え5体積%以下
を含有し、かつ成分(B),(C)の平均粒径の比(B)/(C)が5以上である熱伝導性シリコーングリース組成物。 - (A)下記一般式(1)
R1 aSiO(4-a)/2 ・・・(1)
(R1は独立に炭素数1〜18の一価炭化水素基、aは1.8≦a≦2.2である。)
で表される23℃における粘度が0.05〜10Pa・sのオルガノポリシロキサン
10〜30体積%
(B)平均粒径が6〜100μmの粒状銅粉末 55〜85体積%
(C)平均粒径が0.2〜10μmの粒状アルミニウム粉末 5〜35体積%
(D−2)下記一般式(3)
(dは5〜100の整数である。)
で表される片末端3官能の加水分解性メチルポリシロキサン
0体積%を超え10体積%以下
を含有し、かつ成分(B),(C)の平均粒径の比(B)/(C)が5以上である熱伝導性シリコーングリース組成物。 - 一般式(1)のR1が、炭素数6〜18のアルキル基を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
- 更に、平均粒径0.1〜5μmの酸化亜鉛粉末を配合することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
- 成分(C)の粒状アルミニウム粉末のBET比表面積が、5m2/g以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
- 熱伝導性シリコーングリース組成物の23℃における粘度が、600Pa・s以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
- 熱伝導性シリコーングリース組成物のレーザーフラッシュ法で測定した25℃における熱伝導率が、5W/mK以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーングリース組成物。
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| JP2002379408A JP3922367B2 (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 熱伝導性シリコーングリース組成物 |
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|---|---|---|---|
| JP2002379408A JP3922367B2 (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 熱伝導性シリコーングリース組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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