JP4860229B2 - 熱伝導性グリース組成物 - Google Patents

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本発明は、熱伝導性に優れた熱伝導性グリース組成物に関する。
例えば、CPU等の発熱性電子部品の多くには、使用時の温度上昇による損傷や性能低下等を防止するため、ヒートシンク等の放熱体が広く用いられている。発熱性電子部品から発生する熱を放熱体に効率よく伝導させるため、一般に発熱性電子部品と放熱体との間に熱伝導性材料が使用される。
熱伝導性材料としては、放熱シートや放熱グリースが一般に知られている。放熱シートは、手軽にマウントすることができるが、例えば発熱性電子部品や放熱体との界面に空隙が生じるため、界面熱抵抗が大きくなり熱伝導性能が不十分になる。一方、放熱グリースは、その性状が液体に近いため、発熱性電子部品や放熱体表面の凹凸に影響されることなく両者に密着して界面熱抵抗を小さくすることができるが、長時間使用するとグリース中の液状オイル成分が流出し易い。
そこで、例えば特許文献1、2には、熱伝導性を付与する成分として低融点金属や金属フィラー等を配合した付加反応硬化型の熱伝導性シリコーン組成物が提案されている。また、例えば特許文献3、4には、シリコーン樹脂に低融点金属等の熱伝導性充填剤を配合し、これをシート状に成形した放熱シートが提案されている。
しかしながら、このような従来の熱伝導性材料は、熱伝導性充填剤を高充填すると熱伝導性能が改善されることが一般に知られているが、製造過程において作業性の低下を招く傾向にあり、その配合量の上限は制限されていた。したがって、近年の発熱性電子部品の高集積化、高速化にともなう発熱量のさらなる増大により、従来の熱伝導性材料では十分な熱伝導性効果を得られない。
特開2003−176414号公報 特開2005−112961号公報 特開2003−218296号公報 特開2004−039829号公報
本発明の目的は、このような課題に対処するためになされたもので、熱伝導性に優れた熱伝導性グリース組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、オイル状のポリオルガノシロキサンに、熱伝導性に優れた成分としてモース硬度が5以下の粒状熱伝導性フィラーと融点が0〜100℃の低融点合金を配合した熱伝導性グリース組成物を、発熱性電子部品と放熱体との間に設置し0.2MPa以上で押圧することによって、界面熱抵抗が著しく低減され、優れた熱伝導性能を発揮することを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の熱伝導性グリース組成物は、(A)下記一般式:
SiO(4−a)/2
(Rはメチル基、フェニル基及び炭素数6〜14のアルキル基から選ばれる少なくとも1種であり、aは1.8≦a≦2.2である。)で表され、23℃における粘度が0.05〜10Pa・sであるポリオルガノシロキサン 100重量部、(B)モース硬度が5以下であり、平均粒径が0.1〜100μmの粒状熱伝導性フィラー 5〜700重量部及び(C)常温で液状のガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金 200〜600重量部を含有し、25℃においてJIS K 2220で規定される稠度が150〜450である熱伝導性グリース組成物であり、0.2MPa以上で押圧された状態で発熱性電子部品と放熱体との間に設置されることを特徴とする。
上記構成により、熱伝導性に優れた熱伝導性グリース組成物を提供することが可能となる。
以下、本発明の熱伝導性グリース組成物について説明する。
[(A)成分]
本発明に用いられる(A)成分には、下記一般式:
SiO(4−a)/2
で表されるオイル状のポリオルガノシロキサンが用いられる。これによって、良好な耐熱性及び安定性を得ることができる。上記式中において、R1は、独立に炭素数1〜18の一価炭化水素基から選択される1種もしくは2種以上の基である。ただし、アルケニル基を除く。R1としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロヘキシル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、フェニル基、炭素数6〜14のアルキル基が好ましい。aは、液状シリコーンの合成のし易さから、1.8〜2.2の範囲がよく、特に1.9〜2.1が好ましい。
また、(A)成分の粘度は、23℃において0.05〜10Pa・s、特に0.1〜5Pa・sであることが好ましい。0.05Pa・s未満であると、得られる組成物の安定性が悪化しオイル分離が起こり易くなる。一方、10Pa・sを越えると、得られる組成物の流動性が乏しくなる。
[(B)成分]
本発明に用いられる(B)成分は、得られる組成物に熱伝導性を付与する成分である。(B)成分には、モース硬度が5以下のものが使用される。モース硬度が5を超えると、得られた組成物を発熱性電子部品の表面に塗布し放熱体で押圧した際に、(B)成分の粒子が潰れ難くなり優れた熱伝導性能を発揮し難くなる。
また、(B)成分の平均粒径は、0.1〜100μm、好ましくは、0.1〜80μmのものが使用される。0.1μm未満であると、得られる組成物において所望の稠度が得られ難い。一方、100μmを超えると、得られる組成物の安定性が悪化し、オイル分離等が起こり易くなる。
(B)成分としては、モース硬度が5以下で、熱伝導率が良好なものであればよく、例えば窒化ホウ素粉末、酸化亜鉛粉末、アルミニウム粉末、銀粉末、銅粉末、鉄粉末等が挙げられ、1種単独または2種以上を混合して用いてもよい。特に窒化ホウ素粉末、酸化亜鉛粉末、アルミニウム粉末を用いることが好ましい。
また、(B)成分の形状が粒状または球状のものを用いる。その形状は、アスペクト比が13を超えるような、例えば樹枝状、燐片状、針状、不規則形状等では界面熱抵抗を低減する上で不適である。
(B)成分の配合量は、(A)成分であるポリオルガノシロキサン100重量部に対して、5〜700重量部、好ましくは10〜700重量部である。5重量部未満であると、得られる組成物の熱伝導率が低下し易くなる。一方、700重量部を越えると、得られる組成物の流動性が低下して作業性が悪化し易くなる。
[(C)成分]
本発明に用いられる(C)成分は、得られる組成物に熱伝導性を付与する成分である。(C)成分には、融点が0〜100℃、特に0〜50℃の低融点合金が使用される。融点が0℃未満であると、得られた組成物を、例えば−30〜−10℃で長期保存又は輸送する際に、液状化した微粒子同士が凝集し易くなり良好な分散状態を保持することが困難になる。一方、100℃を越えると、本組成物の製造時に、速やかに溶融し難くなるため作業性の低下を招く。なお、(C)成分としては、常温で液状の合金を使用することが好ましい。これによって、発熱性電子部品と放熱体との間に本組成物を設置し押圧した際に、(C)成分の液状微粒子が発熱性電子部品や放熱体表面に密着し、界面熱抵抗を著しく低下させて高い放熱性を発揮することができる。
(C)成分としては、融点が0〜100℃の各種合金であれば限定されるものではなく、例えばガリウム、インジウム、スズ、亜鉛、鉛、ビスマス、カドミウム等の低融点金属を2種以上含有する合金が挙げられる。特に、ガリウム及びインジウムを必須成分とする合金を用いることが好ましい。例えば、ガリウム−インジウム合金(例えば質量比=75.5:24.5、融点15.5℃)、ガリウム−インジウム−スズ合金(例えば質量比=21.5:16.0:62.5、融点10.7℃)、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(例えば質量比=61:25:13:1、融点=7℃)、ガリウム−インジウム−スズ−ビスマス合金(例えば質量比=9.4:47.3:18.6:24.7、融点=48℃)等が挙げられ、1種単独または2種以上を混合して用いてもよい。
(C)成分の配合量は、(A)成分であるポリオルガノシロキサン100重量部に対して、200〜600重量部、好ましくは220〜600重量部である。200重量部未満であると、熱伝導率が低下し易くなる。一方、600重量部を越えると、得られる組成物において伸展性が得られ難くなる。
本発明における熱伝導性グリース組成物は、上記(A)〜(C)の各成分を基本成分とし、これらに必要に応じて、その他任意成分としてウエッター成分を配合してもよい。ウエッター成分は、(B)成分及び(C)成分をウエッター成分で処理することにより、ベースオイルである(A)成分のポリオルガノポリシロキサンとの濡れ性を向上させるものである。
ウエッター成分としては、下記一般式:
Si(OR4−b−c
で表されるアルコキシシランを用いることが好ましい。上記式中のRは、炭素数6〜15のアルキル基である。具体例としては、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。炭素数が6未満であると、(B)成分及び(C)成分の濡れ性を十分に向上させ難くなる。一方、15を越えると、このウエッター成分であるアルコキシシランが常温で固化するため、作業性が低下し易くなる。また、Rは、炭素数1〜8の飽和又は不飽和の一価の炭化水素基である。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロヘキシル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、エチル基が好ましい。Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6の1種もしくは2種以上のアルキル基であり、特にメチル基、エチル基が好ましい。また、bは1〜3の整数であるが、特に1であることが好ましい。cは0〜2の整数、b+cは1〜3の整数である。このウエッター成分は、1種単独または2種以上を混合して用いてもよい。
ウエッター成分の配合量は、(B)成分及び(C)成分と、(A)成分との濡れ性を向上させる上で、(A)成分100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲が好ましい。
さらに、その他任意成分として公知の耐熱添加剤、シリカ等の粘度調整剤、着色剤、溶剤等を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
本発明の熱伝導性グリース組成物は、上述した(A)〜(C)成分及びその他任意成分を、(C)成分の融点以上の温度にてプラネタリーミキサー等の混合機で混合することにより得ることができる。このように(C)成分の融点以上の温度にすることによって、(C)成分を液状化し(A)成分中に均一に分散させることができる。さらに混合後、均一仕上げのため、高剪断力下で混練操作を行うことが好ましい。混練装置としては、3本ロール、コロイドミル、サンドグラインダー等があるが、中でも3本ロールによる方法が好ましい。
本発明の熱伝導性グリース組成物の稠度は、150〜450であることが好ましい。なお、稠度はJIS K 2220に準拠した値である。25℃における稠度が、450を超えると、塗布時に液ダレを起こしやすくなる。一方、150未満であると、例えばシリンジやディスペンサ等を用いて電子部品に塗布する際に、吐出し難くなり所望の厚さに塗布することが困難になる。
また、本発明の熱伝導性グリース組成物は、レーザーフラッシュ法で測定した25℃における熱伝導率が0.5W/(m・K)以上、特に1.0W/(m・K)以上であることが好ましい。熱伝導率が0.5W/(m・K)未満であると、熱伝導性能が不十分になる場合があり、用途が限定され易くなる。
したがって、本発明の熱伝導性グリース組成物は、優れた熱伝導性能を有するため、発熱性電子部品と放熱体との間に介在される熱伝導性材料として好適である。
次に、本発明の熱伝導性グリース組成物を適用した半導体装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の熱伝導性グリース組成物を適用した半導体装置の一例を示す断面図である。
図1に示すように、半導体装置1は、配線基板2に実装された例えばCPU3等の発熱性電子部品とヒートシンク4等の放熱体との間に、上述した熱伝導性グリース組成物5が介在されている。このような半導体装置1は、CPU3の表面に、例えばシリンジ等で熱伝導性グリース組成物5を塗布し、この上にヒートシンク4を配置する。この後、例えばクランプ6等を用いて、ヒートシンク4を熱伝導性グリース組成物5を介してCPU3に0.2MPa以上で押圧して固定することによって得られる。0.2MPa未満であると、CPU3やヒートシンク4表面の凹凸が存在する場合に、熱伝導性グリース組成物5でその隙間を均一に埋め難くなり、界面熱抵抗の低減が不十分になる。なお、ここでは、クランプ6を用いたが、これに限定されるものではなく、ねじを併用してもよい。
CPU3とヒートシンク4との間に介在する熱伝導性グリース組成物5の厚さは、5〜300μmであることが好ましい。5μmより薄いと、押圧の僅かなずれによりCPU3とヒートシンク4の間に隙間が生じる恐れがある。一方、300μmより厚いと、熱抵抗が大きくなり、十分な放熱効果を得ることができない。
したがって、本発明の熱伝導性グリース組成物5をCPU3表面に塗布し、ヒートシンク4を0.2MPa以上で押圧することによって、CPU3やヒートシンク4表面の凹凸に影響されることなく熱伝導性グリース組成物5を両者に密着させることができる。これによって、界面熱抵抗が著しく低減され、優れた熱伝導性能を発揮することが可能となる。
本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の粘度は、23℃で測定した値である。
実施例および比較例で得られた熱伝導性グリース組成物は、以下のようにして評価し、結果を表1に示した。
[熱抵抗]
得られた熱伝導性グリース組成物を、標準アルミプレートの全面に塗布し、他の標準アルミプレートを重ねて、0.7MPaの圧力をかけた。このときの厚さをマイクロメーター(ミツトヨ社製)で測定し、標準アルミプレートの既知の厚さを差し引くことによって、組成物の厚さを算出した。標準アルミプレートに挟み込んだ組成物の25℃における熱抵抗は、まず、レーザーフラッシュ法による熱拡散率測定機(ネッチゲレイテバウ社製、LFA447)を用いて熱拡散率を測定した。この後、同測定機により熱伝導率を得て、得られた組成物の厚さをこの熱伝導率で割って算出した。
同様にして、得られた組成物を挟み込む圧力が0.3MPa、0.1MPaのときの各熱抵抗を測定した。
[実施例1]
粘度1.0Pa・sのジメチルシリコーンオイル100重量部、平均粒径が60μmの粒状窒化ホウ素粉末(モース硬度2)79重量部をプラネタリー型ミキサー(ダルトン社製)に仕込み、室温にて1時間撹拌混合した。さらに、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(質量比=61:25:13:1、融点=7℃)317重量部を添加し、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性グリース組成物を製造した。
この組成物の特性を測定し、結果を表1に示した。
[実施例2]
粘度1.0Pa・sのジメチルシリコーンオイル100重量部、平均粒径が60μmの粒状窒化ホウ素粉末(モース硬度2)71重量部をプラネタリー型ミキサー(ダルトン社製)に仕込み、室温にて1時間撹拌混合した。さらに、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(質量比=61:25:13:1、融点=7℃)488重量部を添加し、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性グリース組成物を製造した。
この組成物の特性を測定し、結果を表1に示した。
[実施例3]
粘度0.6Pa・sのC10変性シリコーンオイル100重量部、平均粒径が0.5μmの粒状酸化亜鉛粉末(モース硬度5)200重量部、平均粒径が2μmの粒状アルミニウム粉末(モース硬度3)448重量部をプラネタリー型ミキサー(ダルトン社製)に仕込み、室温にて1時間撹拌混合した。さらに、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(質量比=61:25:13:1、融点=7℃)335重量部を添加し、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性グリース組成物を製造した。
この組成物の特性を測定し、結果を表1に示した。
[比較例1]
粘度0.6Pa・sのC10変性シリコーンオイル100重量部、平均粒径が20μmの粒状酸化アルミニウム粉末(モース硬度9)448重量部をプラネタリー型ミキサー(ダルトン社製)に仕込み、室温にて1時間撹拌混合した。さらに、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(質量比=61:25:13:1、融点=7℃)335重量部を添加し、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性グリース組成物を製造した。
この組成物の特性を測定し、結果を表1に示した。
[比較例2]
粘度0.6Pa・sのC10変性シリコーンオイル100重量部、平均粒径が20μmの粒状酸化マグネシウム粉末(モース硬度6)448重量部をプラネタリー型ミキサー(ダルトン社製)に仕込み、室温にて1時間撹拌混合した。さらに、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(質量比=61:25:13:1、融点=7℃)335重量部を添加し、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性グリース組成物を製造した。
この組成物の特性を測定し、結果を表1に示した。
[比較例3]
粘度1.0Pa・sのジメチルシリコーンオイル100重量部、平均粒径が8μmの燐片状窒化ホウ素粉末(モース硬度2)44重量部をプラネタリー型ミキサー(ダルトン社製)に仕込み、室温にて1時間撹拌混合した。さらに、ガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金(質量比=61:25:13:1、融点=7℃)144重量部を添加し、室温にて1時間撹拌混合して熱伝導性グリース組成物を製造した。
この組成物の特性を測定し、結果を表1に示した。
Figure 0004860229
表1から明らかなように、(A)成分のベースオイルに、(B)成分のモース硬度が5以下の粒状フィラーと(C)成分の常温で液状の合金を配合した熱伝導性グリース組成物を、0.2MPa以上の圧力で基材(標準アルミプレート)間に挟み込むことによって、熱抵抗を6.5mm−K/W以下まで低減することができる。したがって、界面熱抵抗が著しく低減され、優れた熱伝導性能を発揮するため、発熱性電子部品と放熱体との間に介在される熱伝導性材料として好適である。
本発明の熱伝導性グリース組成物を適用した半導体装置の一例を示す断面図。
符号の説明
1…半導体装置、2…配線基板、3…CPU、4…ヒートシンク、5…熱伝導性グリース組成物、6…クランプ。

Claims (3)

  1. (A)下記一般式:
    SiO(4−a)/2
    (Rはメチル基、フェニル基及び炭素数6〜14のアルキル基から選ばれる少なくとも1種であり、aは1.8≦a≦2.2である。)で表され、23℃における粘度が0.05〜10Pa・sであるポリオルガノシロキサン 100重量部、
    (B)モース硬度が5以下であり、平均粒径が0.1〜100μmの粒状熱伝導性フィラー 5〜700重量部
    及び
    (C)常温で液状のガリウム−インジウム−スズ−亜鉛合金 200〜600重量部を含有し、
    25℃においてJIS K 2220で規定される稠度が150〜450である熱伝導性グリース組成物であり、0.2MPa以上で押圧された状態で発熱性電子部品と放熱体との間に設置されることを特徴とする熱伝導性グリース組成物。
  2. 前記(B)成分が、窒化ホウ素粉末、酸化亜鉛粉末及びアルミニウム粉末から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の熱伝導性グリース組成物。
  3. 熱伝導性グリース組成物のレーザーフラッシュ法で測定した25℃における熱伝導率が、0.5W/(m・K)以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱伝導性グリース組成物。
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