JP7123525B2 - 放熱性フィラーおよびそれを含む放熱性樹脂組成物、放熱性フィラーの製造方法 - Google Patents

放熱性フィラーおよびそれを含む放熱性樹脂組成物、放熱性フィラーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、放熱性フィラーおよびそれを含む放熱性樹脂組成物に関する。
近年、省エネルギーかつ環境対応型の製品開発が進んでいる。そのような製品の例として、たとえば自動車に搭載される照明機器としてのLED照明、石油エネルギーに代替するエネルギー源としての太陽電池などが挙げられる。
LED照明ではLEDパッケージから発生する熱によって、LED自体の寿命が極端に短くなるため、この熱を効率的に放熱できるLEDパッケージが求められている。太陽電池では、そのデバイスから発生する熱の放熱対策を講じる必要があるとされる。
さらに半導体デバイス、ICなどの半導体素子では、内部回路の高集積化が進んでいる。これに伴って半導体素子においても、単位体積あたりの発熱量が増大しており、この熱を効率的に放熱できるパッケージが求められている。半導体素子は、パッケージで包装されることによって外部から保護されている。
従来、これらのパッケージの材料として放熱性に優れるセラミックスが用いられてきた。しかしながら、材料コストの削減を目的に、セラミックスからエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂に代替されているものの、樹脂の放熱性は極めて低いことが知られる。このため、放熱性に優れた無機物質を樹脂中に添加したパッケージが登場している。以下、本明細書において、樹脂に無機物質など樹脂以外の成分を添加したものを「樹脂組成物」と記し、その中で優れた放熱性を示すものを「放熱性樹脂組成物」と記す。
上記無機物質としては、シリカ、アルミナ、窒化硼素(BN)、金属粉末などが用いられている。樹脂を用いたパッケージでは、これらの無機物質から、その組成および添加量が適宜選択されることにより、その熱伝導率が調整され、放熱性が高められている。ただしアルミナは、成形時に金型を摩耗するという難点があり、BNは、そのものが高価である。このため、シリカが樹脂に添加する無機物質として好適に用いられている。特に、熱伝導率が高い結晶シリカが汎用されている。
特開平05-086246号公報(特許文献1)には、熱伝導性(放熱性)の高い金属粉末を放熱性フィラーとして含有した熱伝導性樹脂組成物が開示されている。上記金属粉末を放熱性フィラーとして用いる場合、金属粉末自体が電気伝導性を有することになる。このため、放熱性に加えて絶縁性が要求される用途では、金属粉末をそのまま放熱性フィラーとして使用することができない。
特開2012-072364号公報(特許文献2)には、金属粉末表面を樹脂または酸化物で被覆することにより電気絶縁性を向上させた放熱性フィラーが開示されている。特開2013-122003号公報(特許文献3)には、金属粉末表面にベーマイト由来の酸化アルミニウムで表面処理することにより被膜を形成し、電気絶縁性を向上させた放熱性フィラーが開示されている。
特開平05-086246号公報 特開2012-072364号公報 特開2013-122003号公報
特許文献2および特許文献3の放熱性フィラーは、表面処理によってフィラーの比表面積が増大し、樹脂中に練り込む場合に粘度が高くなることよって樹脂への充填性が低下する。放熱性フィラーの樹脂への充填量が不足すると、十分な熱伝導性が発揮されない傾向があった。すなわち優れた放熱性を示すためには、放熱性フィラーの樹脂への充填性を改善する余地があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされ、樹脂への優れた充填性を有する放熱性フィラーおよびそれを含む放熱性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、本発明に到達した。金属粉末の表面に均一かつ平滑な金属酸化物被膜を形成して比表面積の増加を抑えることにより、高い電気絶縁性とともに樹脂への高い充填性を得ることができる放熱性フィラーを達成した。このような放熱性フィラーは、優れた放熱性を有するものと期待することができる。
すなわち本発明に係る放熱性フィラーは、金属粉末と、上記金属粉末の表面に形成された金属酸化物被膜とを含む放熱性フィラーであって、上記放熱性フィラーは、BET法により測定した比表面積の実測値をAとし、その形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値をBとしたとき、A/Bが1以上5以下である。
上記金属粉末は、アルミニウム粉末であることが好ましい。
上記金属酸化物被膜は、シリカまたはアルミナであることが好ましい。
上記放熱性フィラーは、その平均粒子径D50が0.1μm以上100μm以下であることが好ましい。
上記金属酸化物被膜は、上記金属粉末100質量部に対し、0.1質量部以上40質量部以下含まれることが好ましい。
本発明に係る放熱性樹脂組成物は、上記放熱性フィラーと、樹脂とを含む放熱性樹脂組成物であって、上記放熱性フィラーは、上記放熱性樹脂組成物100質量部中に、10質量部以上90質量部以下含まれる。
本発明によれば、樹脂への優れた充填性を有する放熱性フィラーおよびそれを含む放熱性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明に係る放熱フィラーについて詳細に説明する。
[放熱フィラー]
本発明に係る放熱性フィラーは、金属粉末と、該金属粉末の表面に形成された金属酸化物被膜とを含む。放熱性フィラーは、BET法により測定した比表面積の実測値をAとし、その形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値をBとしたとき、A/Bが1以上5以下である。
本発明に係る放熱性フィラーは、上記構成により、樹脂への充填量を増大することができるため、十分な熱伝導性を発揮し、もって優れた放熱性を示すことが可能となる。さらに金属粉末の表面に形成した金属酸化物被膜によって絶縁破壊を起こりにくくすることができ、放熱性フィラーに優れた電気絶縁性を備えさせることもできる。
放熱性フィラーは、上述のとおりBET法により測定した比表面積の実測値をAとし、その形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値をBとしたとき、A/Bが1以上5以下である。上記A/Bは、1以上4.5以下であることが好ましい。放熱性フィラーは、A/Bの値が上述の範囲に収まることにより、樹脂への充填性を向上させることができる。
放熱性フィラーの比表面積の実測値であるAは、たとえば以下の装置を用いて測定することができる。すなわち、全自動比表面積測定装置(商品名:「Macsorb(登録商標)HM Model-1201」、株式会社マウンテック製)を用い、窒素雰囲気下で150℃かつ120分の条件の下で前処理した後、BET法により測定する。
放熱性フィラーの形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値であるBは、次の計算により求めることができる。すなわち、まず放熱性フィラーの平均粒子径(50%累積体積基準粒子径:D50)を測定する際に得られる粒子径分布のデータから、放熱性フィラーの体積当たりの表面積の値CS(m2/mL)を算出する。次に、算出したCSを、放熱性フィラーの真比重(g/mL)で除する。これにより放熱性フィラーの形状を球形と仮定した場合の比表面積が求められる。
CSは、所定の粒子径の範囲の代表径diと当該範囲に分布している放熱性フィラーの粒子の表面積aiを積算した値Σ(ai×di)を、粒子の表面積の総和Σaiで除した値である面積平均径(MA)を用いて下記式に基づき計算される。
CS=6/MA
ただし、MA={Σ(ai×di)}/Σai。
さらに放熱性フィラーの平均粒子径D50は、レーザー回折・散乱法を用いた粒子径分布測定装置(商品名:「MT3000IIシリーズ」、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用い、アルコール溶媒中で測定することにより求めることができる。放熱性フィラーは、その平均粒子径D50が0.1μm以上100μm以下であることが好ましい。放熱性フィラーの平均粒子径D50は、1μm以上50μm以下であることがより好ましい。上記D50が0.1μm未満である場合、粒子が小さく均一な被覆が困難となる傾向がある。上記D50が100μmを超える場合、比表面積が小さくなるために充填性の向上効果が得られにくくなる傾向がある。
<金属粉末>
本発明に係る放熱性フィラーは、金属粉末を含む。金属粉末は、熱伝導性を有する金属であれば用いることができ、特に限定されるべきではない。金属粉末の形態は、粒子の集合体である粉粒体であることが好ましい。金属粉末として、たとえばアルミニウム、銅、ニッケル、珪素、亜鉛および錫からなる群より選択される1種以上の金属または該金属の合金の粉末を用いることが好ましい。特に、アルミニウム粉末またはニッケル粉末であることがより好ましい。金属粉末は、アルミニウム粉末であることが最も好ましい。アルミニウムは、熱伝導性、軽量性、コストのバランスがよいという利点がある。これらの金属の純度は、特に限定されるべきではなく、いかなる純度のものも用いることができる。ここで本明細書において、一般的に半金属として捉えられている珪素については、金属として扱うものとする。したがって本明細書においてシリカは、金属酸化物として扱われる。
金属粉末の粒子径は、特に限定されるべきではない。その粒子径は、放熱フィラーとして添加する樹脂組成物の用途によって適宜選択される。たとえば電子デバイス周辺の狭いギャップに使用される放熱樹脂シートおよびポッティング剤の場合、上記ギャップの厚みよりも十分小さい粒子径の金属粉末が選択される。一方、よりサイズの大きな放熱樹脂成形体などに使用される場合、そのサイズに合わせて大きな粒子径の金属粉末が選択される。金属粉末の粒子径は、たとえば0.1μm以上100μm以下であることが好ましく、1μm以上50μm以下であることがより好ましい。この金属粉末の粒子径は、平均粒子径(50%累積体積基準粒子径(D50))を意味し、上述したレーザー回折・散乱法で測定された粒度分布に基づいて求めることができる。
<金属酸化物被膜>
本発明に係る放熱性フィラーは、上記金属粉末の表面に形成された金属酸化物被膜を含む。金属酸化物被膜は、上述した金属粉末の表面に形成される。放熱性フィラーは、この金属酸化物被膜で金属粉末の表面が被覆されることにより、後述する放熱性樹脂組成物に適用した場合、放熱性樹脂組成物中で金属粉末同士が接触しても、電気伝導性が発現しにくくなり、もって放熱性樹脂組成物の電気絶縁性を高めることができる。
金属粉末の表面を被覆するのに必要な金属酸化物被膜の被覆量は、本発明の効果を奏する限り、金属粉末の表面の一部が金属酸化物被膜で被覆されない量であってもよいが、金属粉末の表面全体を被覆することができる量であることが好ましい。たとえば金属酸化物被膜は、金属粉末100質量部に対し、0.1質量部以上40質量部以下含まれることが好ましい。このような被覆量によって放熱性樹脂組成物の電気絶縁性を歩留まりよく向上させることができる。
金属粉末の表面を金属酸化物被膜で被覆する方法は、特に限定されるべきではない。たとえば、金属酸化物被膜に含まれる金属のアルコキシドを、ゾルゲル法を用いて加水分解することにより金属酸化物被膜を析出させる方法、金属酸化物被膜に含まれる金属の金属塩溶液にアルカリを加えることにより金属酸化物被膜を中和析出させる方法、有機金属化合物を有機溶媒に溶解させた溶液に金属粉末を接触させるとともに、その金属粉末を熱処理によって酸化することにより金属酸化物被膜を形成する方法などを挙げることができる。
その中でも、ゾルゲル法によって金属粉末の表面に金属酸化物被膜を形成することが好ましい。ゾルゲル法によれば、金属粉末の表面に均一な厚みで金属酸化物被膜を被覆することができる。
金属酸化物被膜の材料は、特に限定されるべきではない。金属酸化物被膜は、たとえばシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、セリアなどの金属酸化物であることが好ましい。さらに金属酸化物被膜は、シリカまたはアルミナであることが好ましい。シリカまたはアルミナからなる金属酸化物被膜は、ゾルゲル法を用いて形成しやすく、かつ低コストであるからである。
<放熱性フィラーの製造方法>
以下、ゾルゲル法によって金属粉末の表面にシリカからなる金属酸化物被膜を、その厚みを均一にして被覆することにより放熱性フィラーを製造する方法を例示して説明する。
まず金属粉末とシランアルコキシドとを水を含んだ溶媒(好ましくは親水性溶媒)中に分散させ、当該溶液を酸触媒によりpHを酸性側に調整することによりシランアルコキシドを加水分解する。その後、この溶液を塩基触媒によりpHを塩基側に調整する。これにより、金属粉末の表面に非晶質シリカからなる被膜(金属酸化物被膜)を形成することができる。もって金属粉末の表面に金属酸化物被膜を形成した放熱性フィラーを製造することができる。上述の方法では、ゾルゲル法における加水分解を促進させるため、加水分解触媒をさらに添加することも好ましい。
シランアルコキシドとしては、たとえばテトラエトキシシラン、テトラエトキシシランの縮合物、テトライソプロポキシシラン、テトライソプロポキシシランの縮合物などを挙げることができる。シランアルコキシドは、上述したものの中から1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。シランアルコキシドの使用量は、金属粉末100質量部に対し、シリカ換算で0.1~40質量部とすることが好ましい。
酸触媒としては、たとえば燐酸、硝酸、酢酸などを挙げることができる。酸触媒は、上述したものの中から1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。酸触媒の使用量は、溶媒中の含有量として0.05~50g/Lとすることが好ましい。
塩基触媒としては、たとえばアンモニア、トリエチルアミン、n-ブチルアミン、エチレンジアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。塩基触媒は、上述したものの中から1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。塩基触媒の使用量は、溶媒中の含有量として0.05~50g/Lとすることが好ましい。
親水性溶媒としては、たとえばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、t-ブチルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、アセトンなどを挙げることができる。親水性溶媒は、上述したものの中から1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。親水性溶媒の使用量は、金属粉末の表面に均一な厚みで金属酸化物被膜を被覆する観点から、親水性溶媒中の金属粉末の濃度が1~2000g/Lとなる量とすることが好ましい。親水性溶媒として用いる水は、シランアルコキシド1当量に対し、1~20当量とすることが好ましく、4~12当量とすることがより好ましい。
親水性溶媒中でシランアルコキシドを加水分解するときの温度、および金属粉末の表面に非晶質シリカからなる金属酸化物被膜を形成するときの温度は、いずれも10~100℃とすることが好ましく、30~90℃とすることがより好ましい。さらに、親水性溶媒中でシランアルコキシドを加水分解する時間、金属粉末の表面に非晶質シリカからなる金属酸化物被膜を形成する時間は、いずれも0.5~30時間とすることが好ましく、3~10時間とすることがより好ましい。ここで、親水性溶媒中でシランアルコキシドを加水分解する際には、シランアルコキシドを少量ずつ滴下するが、この滴下の操作が終了した後も、さらに0.5~5時間程度保持することによって加水分解反応を完全に終了させることが好ましい。
さらに、上記親水性溶媒に各種の官能基を有するシランカップリング剤を添加することができる。これにより、後述する放熱性樹脂組成物中での放熱性フィラーの流動性および分散性を向上させることができる。シランカップリング剤の官能基としては、アルキル基、アクリル基、メタクリル基、グリシジル基、ビニル基、フェニル基、メルカプト基、アミノ基、イミダゾール基、イソシアネート基などを選択することができる。
<作用>
以上から、本発明に係る放熱フィラーは、BET法により測定した比表面積の実測値をAとし、その形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値をBとしたとき、A/Bが1以上5以下であることにより、樹脂への充填量を増大することができ、もって優れた放熱性を示すことが可能となる。この場合に、金属粉末の表面に形成した金属酸化物被膜によって絶縁破壊を起こりにくくすることができ、放熱性フィラーに優れた電気絶縁性も備えさせることができる。本発明に係る放熱フィラーを後述する放熱性樹脂組成物に適用した場合、放熱性樹脂組成物は、優れた放熱性および優れた電気絶縁性を示すという特性を有する。このため放熱性樹脂組成物は、半導体デバイス、LED照明のケーシング、太陽電池モジュールなどの電子デバイスおよび電子部品などに好適に用いることができる。
[放熱性樹脂組成物]
本発明に係る放熱性樹脂組成物は、上述した放熱性フィラーと、樹脂とを含む放熱性樹脂組成物である。放熱性樹脂組成物において、放熱性フィラーは、放熱性樹脂組成物100質量部中に、10質量部以上90質量部以下含まれる。本発明に係る放熱性樹脂組成物は、上記放熱フィラーを含むことにより、上述のように熱伝導性が高く、電気絶縁性を有するという優れた性質を示すことができる。
<樹脂>
上述のとおり、放熱性樹脂組成物において放熱性フィラーは、放熱性樹脂組成物100質量部中に、10質量部以上90質量部以下含まれる。このため樹脂は、放熱性樹脂組成物100質量部中に、10質量部以上90質量部以下含まれることが好ましい。放熱性樹脂組成物中の樹脂の割合をこのような範囲とすることにより、放熱性樹脂組成物は、その成形流動性が損なわれにくく、かつ実用的な機械的特性も保持されるという利点がある。
樹脂は、従来公知の樹脂をいずれも用いることができ、放熱性樹脂組成物が必要とする諸性能に応じて適宜選択することができる。特に、必要とされる放熱性能に合わせて選択することが好ましい。さらに単一の樹脂を用いる場合および2種以上の樹脂を併用する場合のいずれであってもよい。このような樹脂として、熱硬化性樹脂を用いてもよく、熱可塑性樹脂を用いてもよく、これらを併用してもよい。たとえば熱可塑性樹脂は、射出、中空、押出、真空などの成形方法によって、種々の形態の成形体を熱溶融成形で賦型することができる点、再生利用(リサイクル)を容易に行なうことができる点などの利点があるため好ましい。
熱硬化性樹脂としては、たとえばフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、たとえばポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂などが挙げられる。この中で、ポリプロピレン樹脂は、汎用的に用いられる樹脂であって、かつ耐熱性に優れるという利点があるため好ましい。さらにABS樹脂およびポリカーボネート樹脂は、精密成形技術の分野で要求される寸法安定性に優れ、かつ電子部品などで実績を有するため好ましい。
<その他の成分>
放熱性樹脂組成物は、本発明の効果に影響を与えない限り、放熱性フィラーおよび樹脂に加え、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、たとえば窒化アルミ、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化アルミなどのような熱伝導性材料をはじめ、硬化剤、硬化促進剤、着色剤、滑剤、酸化防止剤、顔料などのような添加剤などを挙げることができる。
<放熱性樹脂組成物の製造方法>
放熱性樹脂組成物は、放熱性フィラーと樹脂とを混練することにより製造することができる。これらの2成分を混練する方法は特に限定されるべきではないが、たとえば単軸式または二軸式混練押出機を用いて混練する方法、もしくはニーダ型混練機を用いて混練する方法を用いることが好ましい。
混練時の温度は、樹脂によって最適な温度が異なるため、一義的に数値範囲を規定することは困難であるが、たとえばポリプロピレン樹脂を用いる場合、180℃以上230℃以下であることが好ましく、より好ましくは200℃以上220℃以下である。このような温度で混練を行なうことにより、混練時のせん断作用などの機械的負荷によって放熱性フィラーが切断されたり破壊されたりするのを抑えることができる。
さらに、ニーダ型混練機を用いて混練する場合の混練時間は、特に限定されるべきではないが、3分以上20分以下が好ましく、より好ましくは5分以上15分以下である。このような時間で混練を行なうことにより、混練時の機械的負荷によって放熱性フィラーが切断されたり破壊されたりするのを抑えることができる。均一に分散することもできる。
混練するにあたって放熱性フィラーと樹脂との混合順序は、特に制限されるべきではない。同時に添加してもよいし、先後があってもよい。ただし、樹脂を先に添加し、これを完全に溶融した後、放熱性フィラーを添加して混練することが好ましい。混練時に放熱性フィラーに加わるせん断応力などの機械的負荷を最小限に抑制することができるからである。
さらに混練する前の放熱性フィラーは、粉末状態であってもよく、ミネラルスピリットなどの有機溶剤中に存在することによってペースト状であってもよい。さらに、熱可塑性樹脂または各種ワックスなどに放熱性フィラーが混合されたペレット状のマスターバッチの状態であってもよい。マスターバッチによって放熱性フィラーを樹脂と混練する場合、取り扱いが簡便であり、かつ樹脂への混合がしやすいという利点がある。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<放熱性フィラーの製造>
参考例1
600gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A02P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:2μm)を溶媒である1600gのイソプロピルアルコールに添加し、続いて懸濁した。さらに、この溶媒中にイソプロピルアミン20gで希釈したテトラエトキシシラン71.2g、イオン交換水61.7gで希釈した酢酸2gを添加し、激しく攪拌しながら80℃に加熱した。その1時間後、イオン交換水61.7gで希釈した酢酸2gを加え、さらに1時間攪拌した。これにより、テトラエトキシシラン(シランアルコキシド)を加水分解した。
その後、イソプロピルアミン20gで希釈したエチレンジアミン8.2gを2時間かけて滴下することにより添加した。さらにトリエトキシオクチルシラン1.7gおよびイソプロピルアミン8.0gからなる溶液を加え、1時間攪拌した。これにより、球状アルミニウム粉末の表面に非晶質シリカからなる金属酸化物被膜を形成し、参考例1の放熱性フィラーを含む懸濁液を製造した。
最後に、上記放熱性フィラーを含む懸濁液を40℃まで冷却するとともに、これをろ紙(JIS P 3801に規定される5種Cに相当するもの)を用いてろ過することにより固形分を得た。この固形分に対し、イソプロピルアルコールで洗浄し、さらに130℃で12時間乾燥することにより、平滑な非晶質シリカからなる金属酸化物被膜を表面に有する参考例1の放熱性フィラーを得た。
(実施例2)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A10P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:11μm)およびテトラエトキシシラン110.0gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、実施例2の放熱性フィラーを得た。
(実施例3)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A30P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:30μm)およびテトラエトキシシラン37.1gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、実施例3の放熱性フィラーを得た。
(実施例4)
1000gの球状アルミニウム粉末(平均粒子径D50:48μm)およびテトラエトキシシラン37.1gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、実施例4の放熱性フィラーを得た。
参考例5
2000gの球状ニッケル粉末(商品名:「SFR-Ni」、日本アトマイズ加工株式会社製、平均粒子径D50:10μm)およびテトラエトキシシラン72.2gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、参考例5の放熱性フィラーを得た。
参考例6
600gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A02P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:2μm)およびテトラエトキシシラン162.5gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、参考例6の放熱性フィラーを得た。
(実施例7)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A30P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:30μm)およびテトラエトキシシラン22.0gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、実施例7の放熱性フィラーを得た。
(実施例8)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A10P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:11μm)およびテトラエトキシシラン226.5gを用いること以外は、参考例1と同じ方法により、実施例8の放熱性フィラーを得た。
(比較例1)
600gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A02P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:2μm)およびテトラエトキシシラン67.2gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例1の放熱性フィラーを得た。
(比較例2)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A10P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:10μm)およびテトラエトキシシラン110.0gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例2の放熱性フィラーを得た。
(比較例3)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A30P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:30μm)およびテトラエトキシシラン37.1gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例3の放熱性フィラーを得た。
(比較例4)
1000gの球状アルミニウム粉末(平均粒子径D50:48μm)およびテトラエトキシシラン37.1gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例4の放熱性フィラーを得た。
(比較例5)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A30P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:30μm)およびテトラエトキシシラン11.0gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例5の放熱性フィラーを得た。
(比較例6)
600gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A02P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:2μm)およびテトラエトキシシラン293.5gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例6の放熱性フィラーを得た。
(比較例7)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A10P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:11μm)およびテトラエトキシシラン226.5gを原料とし、上記特許文献2に記載の方法を用いることにより比較例2の放熱性フィラーを得た。
(比較例8)
1000gの球状アルミニウム粉末(商品名:「TFH-A10P」、東洋アルミニウム株式会社製、平均粒子径D50:11μm)をそのまま、比較例8の放熱性フィラーとして得た。
<A/Bの評価>
上述のとおりに製造した放熱性フィラーのうち、参考例1、実施例2~実施例4、参考例5~参考例6、実施例7および比較例1~6の放熱性フィラーに対し、その金属酸化物被覆の表面の平滑さを評価するため、A/Bの値を算出した。具体的には、比表面積の実測値AをBET法によりそれぞれ測定した。さらに、その形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値Bをそれぞれ求めた。その結果を表1に示す。表1には、参考例1、実施例2~実施例4、参考例5~参考例6、実施例7および比較例1~6の放熱性フィラーにおいて、平均粒子径D50、ならびに金属粉末100質量部に対して含まれる金属酸化物被膜の被覆量(質量部)もそれぞれ示した。
ここで、実測値Aおよび計算値Bについては、それぞれ上述した方法により測定または算出した。さらに、放熱性フィラーの平均粒子径D50の測定についても上述した方法を用いた。
Figure 0007123525000001
表1によれば、参考例1、実施例2~実施例4、参考例5~参考例6および実施例7の放熱性フィラーは、A/Bの値がいずれも1以上5以下であったのに対し、比較例1~6の放熱性フィラーは、A/Bがいずれも5を超えていた。
<樹脂充填性(粘度)の評価>
上述のとおりに製造した放熱性フィラーのうち、参考例1、実施例2~実施例4、参考例5~参考例6、実施例7および比較例1~6の放熱性フィラーに対し、その樹脂への充填性を評価するため、シリコーン樹脂(商品名:「KE-1013」、信越化学工業株式会社製)中に実施例1~7および比較例1~6の放熱性フィラーを50体積%充填したときの粘度をそれぞれ測定した。
具体的には、上記シリコーン樹脂に対して50体積%の量の放熱フィラーを充填するため、自転公転式ミキサー(商品名:「マゼルスター」、倉敷紡績株式会社製)を用いて5分間混合し、続けて15分間真空脱泡した。その後、上記自転公転式ミキサーで1分間混合し、続けて15分真空脱泡し、再度、上記自転公転式ミキサーで1分間混合した。これにより、参考例1、実施例2~実施例4、参考例5~参考例6、実施例7および比較例1~6の放熱フィラーを含む粘度測定用の試料(放熱性樹脂組成物)をそれぞれ得た。
これらの試料に対し、B型粘度計(商品名:「VISCOMETER TVB10形」、東機産業株式会社製)を用いて1rpm、25℃の条件で粘度を測定した。試料の容量は80mLとした。その結果を表2に示す。
Figure 0007123525000002
表2によれば、参考例1、実施例2~実施例4、実施例7の放熱フィラーを含む粘度測定用の試料は、比較例1~6のうち同程度のD50を有する放熱フィラー含む粘度測定用の試料との対比において、粘度が低くかった。具体的には参考例1と比較例1、6との対比、実施例2と比較例2との対比、実施例3、7と比較例3、5との対比、実施例4と比較例4との対比から同程度のD50を有する放熱フィラーの場合、実施例の放熱フィラーは比較例に比して高充填性を有していることが理解される。すなわち参考例1、実施例2~実施例4、実施例7の放熱フィラーを含む粘度測定用の試料は、高充填性を有することが分かった。一方、比較例1および6においては粘度が大き過ぎ、測定不可能であった。これにより本発明に係る放熱性フィラーは、その高充填性によって熱伝導性を向上させることができ、もって優れた放熱性を示すことが期待できる。
<絶縁性の評価>
上述のとおりに製造した放熱性フィラーのうち、実施例8および比較例7~8の放熱性フィラーに対し、その電気絶縁性を評価するため、エポキシ樹脂(商品名:「jER-807」、三菱化学株式会社製)中に、35体積%の比率で実施例8および比較例7~8の放熱性フィラーを充填し、熱プレス成形によって実施例8および比較例7~8の放熱性フィラーを含む放熱性樹脂組成物をそれぞれ得た。この放熱性樹脂組成物に対し、絶縁破壊電圧を測定した。その結果を表3に示す。表3には、実施例8および比較例7~8の放熱性フィラーの平均粒子径D50、金属粉末100質量部に対して含まれる金属酸化物被膜の被覆量(質量部)、A/Bの値および放熱性樹脂組成物の厚みもそれぞれ示した。
ここで絶縁破壊電圧を測定した測定装置は、絶縁破壊試験器(商品名:YST-243BD-100RHO形、ヤマヨ試験器有限会社製)であり、500V/秒の速度で昇圧することにより絶縁破壊電圧を測定した。放熱性樹脂組成物の厚みの測定は、放熱性樹脂組成物の4辺上の各1点と中心部1点との合計5点の厚みをマイクロメーター(商品名:「MDC-25MX」、株式会社ミツトヨ製)を用いて測定し、その平均値により求めた。
Figure 0007123525000003
表3によれば、実施例8の放熱性フィラーを含む放熱性樹脂組成物は、比較例7~8に比べ絶縁破壊が起こる電圧が高く、耐電圧特性が向上していることが分かる。
<熱伝導率(放熱性)の評価>
上述のとおりに製造した放熱性フィラーのうち、参考例1および比較例1の放熱フィラーに対し、シリコーン樹脂(商品名:「KE-1013」、信越化学工業株式会社製)中への充填量をそれぞれ45体積%、50体積%、55体積%とし、熱プレス成形によって放熱性樹脂組成物を作製した。この放熱性樹脂組成物に対し、熱伝導測定装置(商品名:「TCi」、C-THERM TECHNOLOGIES社製)を用いて熱伝導率を測定した。その結果を、表4に示す。
Figure 0007123525000004
表4によれば、参考例1の放熱性フィラーは、比較例1に比べ、充填率が同じであれば同等の熱伝導率が得られた。さらに、比較例に比べ高濃度に充填することができ、その場合に比較例に比べ高い熱伝導率を達成することができた。もって参考例1の放熱性フィラーは、優れた放熱性を示すことが期待できる。
以上より、本発明に係る放熱性フィラーは、高い樹脂充填性を示すことが理解される。もって高い樹脂充填性基づいて優れた放熱性を示すと期待される。さらに、優れた電気絶縁性を併せ持つことも理解される。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (4)

  1. 金属粉末と、前記金属粉末の表面に形成された金属酸化物被膜とを含む放熱性フィラーであって、
    前記放熱性フィラーは、BET法により測定した比表面積の実測値をAとし、その形状を球形とした場合に計算される比表面積の計算値をBとしたとき、A/Bが1以上5以下であり、
    前記金属粉末は、粒子の集合体である粉粒体であり、
    前記金属粉末は、その平均粒子径D50が11μm以上であり、
    前記金属酸化物被膜は、シリカであり、
    前記金属酸化物被膜は、前記金属粉末100質量部に対し、0.1質量部以上40質量部以下含まれ、
    前記金属酸化物被膜の厚みは、0.5μm以下であり、
    前記放熱性フィラーは、その平均粒子径D50が11.2μm以上100μm以下である、放熱性フィラー。
  2. 前記金属粉末は、アルミニウム粉末である、請求項1に記載の放熱性フィラー。
  3. 請求項1または2に記載の放熱性フィラーと、樹脂とを含む放熱性樹脂組成物であって、
    前記放熱性フィラーは、前記放熱性樹脂組成物100質量部中に、10質量部以上90質量部以下含まれる、放熱性樹脂組成物。
  4. 請求項1または2に記載の放熱性フィラーを製造する放熱性フィラーの製造方法であって、
    ゾルゲル法によって前記金属粉末の表面に金属酸化物被膜を被覆する工程を含む、放熱性フィラーの製造方法。
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