JP3921983B2 - 電話装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発信者の情報を着信側に通知する電話装置及び交換機及び発信者情報通知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年は、発信者の発信時に前記発信者の電話番号を着信側に通知する発信者電話番号通知サービスが実施されている。こうした発信者電話番号通知サービスを提供する交換機に収容されている電話装置では、着信時に交換機側から通知される発信者電話番号を受信して表示部に表示し、利用者に対し誰からの着信であるかを報知するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の発信者電話番号通知サービスは、発信者の電話番号だけを着信側に通知するものであるため、利用者側から発信者の名前も通知して欲しいとの要望が生じている。
したがって、本発明は、発信者の発信時に着信側へ発信者電話番号及び名前を通知可能にすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために本発明は、発信側の情報を着信側の電話端末に通知可能な交換機に回線を介して電話装置を接続し、かつこの電話装置に子機を収容し、さらに、この電話装置に、発信側の情報と着信音鳴動子機とを関連づけて登録したテーブルと、交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音を制御する着信音制御手段とを設け、着信音制御手段は、テーブルに登録された各子機のうち交換機から通知された発信側の情報に応じた子機の着信音を鳴動させるものである。
【0006】
また、着信音制御手段は、交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音のメロディを変えるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。
図4は、本発明に適用される発信者通知サービスの概要を説明する図である。図4において、10Aは発側電話装置(第1の電話装置)、10Bは着側電話装置(第2の電話装置)、100は発側交換機、200は着側交換機、300は発信者名DB(発信者名データベース)をそれぞれ示している。
【0009】
図4を参照して発信者通知サービスの概要を説明する。
発側電話装置10Aは、図4に示すように、「○○株式会社」に配設されて電話番号「03−XXXX−YYYY」を有する加入者回線に接続され、かつ番号通知方法として「通常通知」が設定されているものとする。ここで、図4の時点(1)で発側電話装置10Aが着側電話装置10B宛に発信したとすると、発側電話装置10Aの電話番号が発側交換機100を介して着側交換機200に送られる。着側交換機200では、この発側電話装置10Aの電話番号を時点(2)で発信者名DB300に転送する。発信者名DB300では、転送されてきた電話番号「03−XXXX−YYYY」をもとに発信者名を検索し、検索結果の発信者名である、「○○株式会社」を時点(3)で着側交換機200に転送する。着側交換機200は、時点(4)における着側電話装置10Bへの着信時に着信情報として、発側電話装置10Aの電話番号「03−XXXX−YYYY」と、発信者名「○○株式会社」とを着側電話装置10Bに通知する。
【0010】
図5は、着信時における着側交換機200と着側電話装置10Bの動作を示すシーケンス図である。まず、図5(a)に示すアナログ回線の場合の動作から説明する。
図4に示す着側交換機200は、着側電話装置10Bへの着信に先立ち、ステップS1で16Hzの受信端末起動信号を着側電話装置10Bへ送出する。すると、着側電話装置10Bでは、この受信端末起動信号を検出してステップS2で回線の直流ループを閉結する(一次応答信号)。着側交換機200は、この回線直流ループ閉結に基づく一次応答信号により、着側電話装置10B側の応答を認識すると、前述した発側電話装置10Aの電話番号と発信者名とをモデム信号によりステップS3で着側電話装置10Bに通知する。
【0011】
着側電話装置10Bは、着側交換機200から通知された発側電話装置10Aの電話番号と発信者名とを受信すると、閉結していた回線の直流ループをステップS4で開放する(受信完了信号)。着側交換機200は、受信完了信号を検出すると、ステップS5で着側電話装置10Bへ16Hzの呼出信号を送出する。この呼出信号により着側電話装置10B側が着信鳴動し、着側電話装置10Bの例えばオフフックにより回線の直流ループが閉結されると、この回線直流ループ閉結がステップS6で二次応答信号として着側交換機200へ伝達され、着側交換機200では着側電話装置10Bの着信応答を認識する。したがって、着側電話装置10B側で着側交換機200から通知される発側電話装置10Aの電話番号及び発信者名を表示部に表示するようにすれば、着側電話装置10B側では着信に応答する前に誰からの着信であるかを容易に識別することができる。
【0012】
次に、図5(b)はISDN回線の場合の動作を示すシーケンス図である。ISDN回線の場合は、着側電話装置10Bへの着信時にまず着側交換機200から、「CNG」(“発番号情報要素”)と、「CRI−INV(Caller Related Infomation-INV)」(発信者関連文字情報オペレーション)を含んだ「FAC」(“ファシリティ”)情報要素とからなる「SETUP」(「呼設定」メッセージ)をISDN回線を介して着側電話装置10BにステップS11で送信する。
【0013】
すると、着側電話装置10Bはこの「呼設定」メッセージを識別して、「CALLPROC」(「呼設定受付」メッセージ)をステップS12で着側交換機200に送信するとともに、続いてステップS13及びS14でそれぞれ、「ALERT」(「呼出」メッセージ)及び「CONN」(「応答」メッセージ)を着側交換機200へ送信する。着側交換機200は、これらのメッセージを受信すると、「CONNACK」(「応答確認」メッセージ)を着側電話装置10Bへ返送する。したがって、着側電話装置10B側で着側交換機200からの「呼設定」メッセージに含まれる、“発番号情報要素”中の発番号(発信者電話番号)と、“ファシリティ”情報要素の「CRI−INV」内の発信者名とを表示部に表示するようにすれば、着側電話装置10B側では着信に応答する前に誰からの着信であるかを容易に識別することができる。
【0014】
図1(a)は本発明に係る電話装置の第1の構成例を示すブロック図であり、発信者の電話番号と名前(発信者名)とが通知されるアナログ回線(外線)L1,L2に接続された単独電話機の例である。
この電話装置10は、外線I/F1と、通話回路2と、制御部3とからなり、制御部3には、発信者名と着信音メロディとが対に登録されたテーブル4Aを有するメモリ4と、表示部5と、複数のメロディICからなる着信音回路6と、着信時に着信音回路6からの着信メロディを着信音として送出するスピーカ6Aと、機能キー8と、ダイヤルキー7等が接続される。
【0015】
外線I/F1には、外線(回線)L1,L2に到来する着信信号を検出する着信検出回路11と、回線L1,L2の直流ループの開放状態を検出する開ループ検出回路12と、回線L1,L2のリバースを検出するリバース検出回路13と、回線L1,L2の直流ループを閉結するための図示しないスイッチ素子等からなるループ閉結回路14と、回線L1,L2へ送出するダイヤル信号を生成するダイヤル回路15と、回線L1,L2からのモデム信号を受信するモデム16と、トランスTが設けられている。
【0016】
電話装置10は、利用者により発信操作が行われると、制御部3はループ閉結回路14を駆動して回線L1,L2の直流ループを閉結した後、操作された相手電話番号をダイヤル回路15に送出することによりこの電話番号に応じたダイヤル信号を生成させ、ループ閉結回路14を介して回線L1,L2側へ送出させる。これにより、相手の呼出が行われ相手の呼出への応答により発信通話が可能になる。
【0017】
一方、相手端末(発側電話装置)側からの着信時には、図5(a)に示すように、まず着側交換機200から16Hzの受信端末起動信号が回線L1,L2に到来する。この受信端末起動信号は電話装置10の着信検出回路11で検出されて制御部3に出力される。この場合、制御部3は、ループ閉結回路14を駆動する。すると、ループ閉結回路14の前記スイッチ素子の接点が閉結されることにより、回線L1とL2間が、回線L1→トランスT→ループ閉結回路14の前記スイッチ素子→回線L2の経路で接続され、回線L1,L2の直流ループが閉結される(一次応答信号)。着側交換機200は一次応答信号を検出すると、前述したように発信者電話番号及び発信者名をモデム信号により通知する。
【0018】
着側交換機200からのモデム信号は直流ループが閉結された回線L1,L2に到来しモデム16により受信される。電話装置10の制御部3はモデム16により受信された発信者電話番号及び発信者名を入力すると表示部5に表示するとともに、ループ閉結回路14を駆動して前記スイッチ素子の接点を開放することにより、回線L1,L2の直流ループを開放する(受信完了信号)。すると、着側交換機200は、この受信完了信号に基づき電話装置10側へ16Hzの呼出信号を送出する。この呼出信号は着信検出回路11で検出されて制御部3に伝達され、この場合制御部3は着側交換機200から受信した発信者名とテーブル4Aの登録内容に基づいて着信音回路6を駆動し、受信した発信者名に応じた着信音メロディを着信音回路6から出力させスピーカ6Aからその着信音メロディを送出させることにより、利用者に対して誰からの着信であるかを報知する。
【0019】
この着信音鳴動により利用者が着信に気づきこの着信に応答するためにオフフックすると、図示しないフックスイッチにより回線L1,L2の直流ループが閉結され、これが二次応答信号として着側交換機200で検出されることにより、利用者の着信応答通話が実現される。
なお、本電話装置10がISDN回線に接続される場合は、図1の外線I/F1の代わりにISDN回線I/F部を設け、このISDN回線I/F部が着側交換機200と図5(b)のシーケンスに基づく処理を行うことにより、同様に着側交換機200から通知される発信者電話番号及び発信者名を受信できるとともに、「呼設定受付」メッセージ(受信完了)を着側交換機200へ返送することができる。
図1(b)は上記テーブル4Aの構成を示す図であり、テーブル4Aには着信時に着側交換機200から通知される各発信者名に対応してそれぞれ異なる着信音メロディの曲名が予め登録されている。
【0020】
図2(a)は、本発明に係る電話装置としてのコードレス電話装置の構成を示すブロック図である。
コードレス電話装置は、図2(a)に示すように、アナログ回線L1,L2に接続される親機20と、親機20と無線接続される子機30とからなる。親機20には、外線I/F21と、通話回路22と、子機30と無線通信を行うための無線送受信部23と、制御部24とが設けられ、制御部24には、発信者名と着信鳴動電話機と着信音メロディとが対に登録されたテーブル25Aを有するメモリ25、表示部26、複数のメロディICからなる着信音回路27、着信時に着信音回路27からの着信メロディを着信音として送出するスピーカ27A、ダイヤルキー28、機能キー29等が接続される。一方子機30には、親機20と無線通信を行うための無線送受信部31と、通話回路32と、制御部33とが設けられ、制御部33には、メモリ34、表示部35、複数のメロディICからなる着信音回路36、着信時に着信音回路36からの着信メロディを着信音として送出するスピーカ36A、ダイヤルキー37、機能キー38等が接続される。ここで、親機20の外線I/F21は、図1の電話装置10の外線I/F1と同様構成であり、親機20の外線I/F21及び制御部24が着側交換機200と図5(a)のシーケンスに基づく処理を行うことにより、同様に着側交換機200から通知される発信者電話番号及び発信者名を受信し、かつその受信完了信号を着側交換機200へ伝達することができる。
【0021】
そして、この受信完了信号の伝達により、着側交換機200から呼出信号が到来すると、この呼出信号は外線I/F21の着信検出回路11により同様に検出され制御部24に伝達される。この場合、制御部24は、着側交換機200から受信した発信者名とテーブル25Aの登録内容とに基づいて、着信先の電話機を決定するとともに着信音メロディを決定する。ここで、着信先の電話機が親機20の場合は、受信した発信者電話番号及び発信者名を表示部26に表示するとともに、決定した着信音メロディを着信音回路27から出力させスピーカ27Aからその着信音メロディを送出させる。また、着信先の電話機が子機30場合は、受信した発信者電話番号及び発信者名と、決定した着信音メロディに応じた曲名データとを子機30に送って子機30の制御部33により表示部35にその発信者電話番号及び発信者名を表示させるとともに、該当曲名の着信音メロディを着信音回路36から出力させスピーカ36Aからその着信音メロディを送出させる。こうして、親機20または子機30の一方で着信鳴動し、親機20または子機30の何れかの利用者が着信応答すると、着信応答した機器を介して通話が行われる。
【0022】
なお、親機20がISDN回線に接続される場合は、図2(a)の外線I/F21の代わりにISDN回線I/F部を設け、このISDN回線I/F部が着側交換機200と図5(b)のシーケンスに基づく処理を行うことにより、同様に着側交換機200から通知される発信者電話番号及び発信者名を受信できるとともに、「呼設定受付」メッセージ(受信完了)を着側交換機200へ返送することができる。
図2(b)は上記テーブル25Aの構成を示す図であり、テーブル25Aには着信時に着側交換機200から通知される各発信者名に対応してそれぞれ異なる着信鳴動電話機と着信音メロディの曲名が予め登録されている。
【0023】
図3(a)は、本発明に係る電話装置としてのボタン電話装置の構成を示すブロック図である。
ボタン電話装置は、図3(a)に示すように、主装置50と子機(ボタン電話機)60a〜60nとからなる。主装置50には、アナログ回線La〜Lmにそれぞれ接続される図1の電話装置10の外線I/F1と同様構成の外線I/F51a〜51mと、外線La〜Lmと子機60a〜60n間の通話パスを形成するための通話路スイッチ52と、子機60a〜60nのインタフェースである内線I/F53と、ボタン電話装置全体を制御するための制御部54と、発信者名と着信鳴動子機と着信音メロディとが対に登録されたテーブル55Aを有するメモリ55とが設けられる。
【0024】
また、子機60には、主装置50とデータ伝送を行うための伝送回路61と、通話回路62と、子機全体を制御する制御部63と、メモリ64と、表示部65と、複数のメロディICからなる着信音回路66と、着信時に着信音回路66からの着信メロディを着信音として送出するスピーカ66Aと、ダイヤルキー67と、機能キー68とが設けられる。
【0025】
ボタン電話装置では、主装置50の外線I/F51a〜51m及び制御部54が着側交換機200と図5(a)のシーケンスに基づく処理を行うことにより、同様に着側交換機200から通知される発信者電話番号及び発信者名を受信し、かつその受信完了信号を着側交換機200へ伝達する。
【0026】
そして、この受信完了信号の伝達により、着側交換機200から呼出信号が到来すると、この呼出信号は外線I/F51の着信検出回路11により同様に検出され制御部54に伝達される。この場合、制御部54は、着側交換機200から受信した発信者名とテーブル55Aの登録内容とに基づいて、着信先の子機を決定するとともに着信音メロディを決定する。ここで、着信先の子機が例えば子機60nの場合は、受信した発信者電話番号及び発信者名と、決定した着信音メロディに応じた曲名データとを子機60nに送って子機60nの制御部63により表示部65にその発信者電話番号及び発信者名を表示させるとともに、該当曲名の着信音メロディを着信音回路66から出力させスピーカ66Aからその着信音メロディを送出させる。こうして着信音が鳴動した子機60nの利用者が着信応答すると、応答データが主装置50側へ返送され、主装置50の制御部54がこれを受信して通話路スイッチ52を制御することにより、着信応答した子機60nを介して通話が行われる。
【0027】
なお、主装置50の通話路スイッチとして、T(タイム)スイッチを設け、かつこのTスイッチと各外線I/F51a〜51m間の通話パス、及びTスイッチと内線I/F53間の通話パスとして周知のハイウェイバスを用いるようようにして、制御部54がTスイッチを制御することにより、時分割による通話パスの接続制御を行うようにしても良い。
また、主装置50がISDN回線に接続される場合は、図3(a)の外線I/F51の代わりにISDN回線I/F部を設け、このISDN回線I/F部が着側交換機200と図5(b)のシーケンスに基づく処理を行うことにより、同様に着側交換機200から通知される発信者電話番号及び発信者名を受信できるとともに、「呼設定受付」メッセージ(受信完了)を着側交換機200へ返送することができる。
図3(b)は上記テーブル55Aの構成を示す図であり、テーブル55Aには着信時に着側交換機200から通知される各発信者名に対応してそれぞれ異なる着信鳴動子機と着信音メロディの曲名が予め登録されている。
【0028】
図6は、本発明の要部機能を説明する図である。この説明図にしたがって本発明の要部動作を説明する。
ここで、発側交換機100に接続される発側電話装置10Aは、図1の電話装置10,図2のコードレス電話装置及び図3のボタン電話装置の何れであってもよい。また、着側交換機200に接続される着側電話装置10Bについても図1の電話装置10,図2のコードレス電話装置及び図3のボタン電話装置の何れであってもよい。ただし、着側電話装置10Bとして図1の電話装置10,図2のコードレス電話装置及び図3のボタン電話装置を用いた場合は、それぞれ機能動作が多少異なるため、まず第1の実施の形態では、図1の電話装置10を着側電話装置10Bとして用いた場合の動作について説明する。なお、上記第1の実施の形態及び後述する第2,第3の実施の形態では発側電話装置10Aとしては図1の電話装置10を用いることにする。
【0029】
(第1の実施の形態)
発側電話装置10Aは、発信者電話番号と発信者名を着信側へ通知するサービスの契約が行われた電話装置である。ここで、図6に示すように、発側電話装置10Aの加入者番号である発信者電話番号をA(03−aaaa−aaaa)とし、かつこの発側電話装置10Aを利用する利用者、すなわち前記発信者名として、発信者契約社名B、花子(発信者の妻)C、太郎(発信者の長男)Dが存在するものとする。また、着側交換機200に接続される発信者名DB(発信者名データベース)300内には前記サービスを契約した契約者のデータベースである契約者DB300Aが設けられ、契約者DB300Aには、前記サービスの契約が行われた発信者電話番号Aに対応して、発信者契約社名B、花子(発信者の妻)C、太郎(発信者の長男)Dが登録されている。なお、着側電話装置10Bの電話番号(着信者側電話番号)をE(06−bbbb−bbbb)とする。
【0030】
発信者である花子(発信者の妻)Cが着側電話装置10B宛に発信する場合は、自身を発信者として指定するためにオフフックしたのち、ステップS21で機能キー8を押下しさらにダイヤルキー7中の数字キー「1」を押下する。そしてその後、ダイヤルキー7により着信者側電話番号Eを操作する。この場合、発側交換機100では、前記数字キー「1」に応じた発信者指定情報▲1▼と発信者電話番号Aと着信者側電話番号EとをステップS22で着側交換機200へ送信する。
【0031】
着側交換機200では、発信者指定情報▲1▼と発信者電話番号Aと着信者側電話番号Eとを受信すると、発信者名DB300に対し発信者指定情報▲1▼と発信者電話番号AとをステップS23で転送する。発信者名DB300では、転送されてきた発信者電話番号A及び発信者指定情報▲1▼をもとに、契約者DB300A内の発信者名を検索する。ここで、契約者DB300Aには図6に示すように、発信者指定情報▲1▼に対応して発信者名「花子(発信者妻)C」が登録されていることから、発信者名DB300は、検索結果の発信者名として、花子(発信者妻)CをステップS24で着側交換機200に転送する。
【0032】
着側交換機200は、着信者側電話番号Eに基づく着側電話装置10Bへの着信の際のステップS25において、発側交換機100からの発信者電話番号Aと発信者名DB300からの発信者名「花子(発信者妻)C」を着側電話装置10Bに通知する。
【0033】
着側電話装置10Bである電話装置10の制御部3は、着側交換機200から通知された発信者電話番号A及び発信者名「花子(発信者妻)C」を受信すると、表示部5に表示するとともに、図1(b)のテーブル4Aの登録内容にしたがって、花子(発信者妻)Cに応じた○△曲を着信音メロディとして選択する。そして、選択した着信音メロディに一致する着信音回路6内のメロディICを駆動して前記○△曲をスピーカ6Aに出力させることにより、スピーカ6Aから○△曲を着信音として送出させる。着側電話装置10Bの利用者は前記○△曲を聴取することにより、花子(発信者妻)Cからの電話であることを認識できる。
【0034】
一方、利用者である太郎(発信者の長男)Dが発側電話装置10Aから着側電話装置10B宛に発信する場合も自身が発信者であることを指定するために同様に、オフフックしたのち、機能キー8を押下しさらにダイヤルキー7中の数字キー「2」を押下する。そしてその後、ダイヤルキー7により着信者側電話番号Eを操作する。この場合、発側交換機100では前記数字キー「2」に応じた発信者指定情報▲2▼と発信者電話番号Aと着信者側電話番号Eとを着側交換機200へ送信する。
【0035】
着側交換機200では、発信者指定情報▲2▼と発信者電話番号Aと着信者側電話番号Eとを受信すると、発信者名DB300に対し発信者指定情報▲2▼と発信者電話番号Aを転送する。発信者名DB300では、転送されてきた発信者電話番号A及び発信者指定情報▲2▼をもとに、契約者DB300A内の発信者名を検索するが、契約者DB300Aには、発信者指定情報▲2▼に対応して発信者名「太郎(発信者長男)D」が登録されていることから、発信者名DB300は、検索結果の発信者名として、太郎(発信者長男)Dを着側交換機200に転送する。
【0036】
着側交換機200は、着側電話装置10Bへの着信の際には、同様に発側交換機100からの発信者電話番号Aと発信者名DB300からの発信者名「太郎(発信者長男)D」を着側電話装置10Bに通知する。着側電話装置10Bでは、着側交換機200から通知された発信者電話番号A及び発信者名を同様に表示部5に表示する。また、この場合、図1(b)のテーブル4Aの登録内容にしたがい、太郎(発信者長男)Dに応じた△○曲を着信音メロディとして選択し着信音として出力させる。これにより、着側電話装置10Bの利用者は太郎(発信者長男)Dからの電話であることを認識できる。
【0037】
なお、利用者が自身を指定せずに発側電話装置10Aから着側電話装置10B宛に発信した場合は、着側交換機200から発信者電話番号Aのみが発信者名DB300に転送されるため、発信者名DB300は図4の場合と同様に発信者契約社名Bを検索結果として着側交換機200へ返送し、この結果、着側交換機200から着側電話装置10Bへ発信者電話番号Aと発信者契約社名Bが通知される。この場合、着側電話装置10Bでは、着側交換機200から通知された発信者電話番号A及び発信者名を同様に表示部5に表示するとともに、図1(b)のテーブル4Aの登録内容にしたがい、発信者契約社名Bに応じた○○曲を着信音メロディとして選択し着信音として出力させる。
【0038】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態では、着側電話装置10Bとして図2のコードレス電話装置を用いた場合の動作について説明する。
利用者が発側電話装置10Aから自身が発信者であることを指定して着側電話装置10B宛に発信する場合の動作は第1の実施の形態と同様であり、同様にオフフックしたのち、自身を指定するために機能キー8を押下しさらにダイヤルキー7中の指定数字キーを押下する。そしてその後、ダイヤルキー7により着信者側電話番号Eを操作する。この場合、発側交換機100は同様に指定数字キーに応じた発信者指定情報と発信者電話番号Aと着信者側電話番号Eとを着側交換機200へ送信する。
【0039】
着側交換機200は、同様に発信者指定情報と発信者電話番号Aを発信者名DB300へ転送して、この発信者電話番号A及び発信者指定情報をもとに、契約者DB300A内の発信者名を検索させ、検索結果を取得する。そして、取得した検索結果の発信者名と発側交換機100からの発信者電話番号Aを着側電話装置10Bへの着信の際に着側電話装置10Bに通知する。
【0040】
着側電話装置10Bであるコードレス電話装置では親機20の制御部24が外線I/F21を介してこの発信者電話番号A及び発信者名を受信する。この場合、制御部24は、受信した発信者名と図2(b)のテーブル25Aの登録内容とに基づき着信鳴動電話機と着信音メロディとを選択する。ここで、受信した発信者名が「花子(発信者妻)C」の場合は、着信鳴動電話機は図2(b)に示すように親機20であり、かつ着信音メロディは○△曲であるため、制御部24は、受信した発信者電話番号A及び発信者名を親機20の表示部26に表示するとともに、その曲名データに一致する親機20の着信音回路27内のメロディICを駆動して前記○△曲をスピーカ27Aに出力させることにより、スピーカ27Aから○△曲を着信音として送出させる。
【0041】
一方、受信した発信者名が「太郎(発信者長男)D」の場合は、着信鳴動電話機は図2(b)に示すように子機30であり、かつ着信音メロディは△○曲であるため、制御部24は、受信した発信者電話番号A及び発信者名を子機30に送って子機30の制御部33により子機30の表示部35に表示させる。また、制御部24は、△○曲に相当する曲名データを子機30に送って子機30の制御部33により、その曲名データに一致する子機30の着信音回路36内のメロディICを駆動して前記△○曲をスピーカ36Aに出力させることにより、スピーカ36Aから△○曲を着信音として送出させる。
このように、発信側で発信者名を指定することにより、着信側に指定された発信者名が通知され、着信側では、通知された発信者名に応じて親機20または子機30の何れかを着信鳴動させ、かつ着信音メロディを発信者名に応じて変えるようにしたものである。これにより、コードレス電話装置の利用者は、自身宛の着信か否かを容易に識別することができ、利用者の利便性が向上する。
【0042】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態では、着側電話装置10Bとして図3のボタン電話装置を用いた場合の動作について説明する。
利用者が発側電話装置10Aから自身が発信者であることを指定して着側電話装置10B宛に発信する場合の動作は第1の実施の形態と同様であり、同様にオフフックしたのち、自身を指定するために機能キー8を押下しさらにダイヤルキー7中の指定数字キーを押下する。そしてその後、ダイヤルキー7により着信者側電話番号Eを操作する。この場合、発側交換機100は同様に指定数字キーに応じた発信者指定情報と発信者電話番号Aと着信者側電話番号Eとを着側交換機200へ送信する。
【0043】
着側交換機200は、同様に発信者指定情報と発信者電話番号Aを発信者名DB300へ転送して、この発信者電話番号A及び発信者指定情報をもとに、契約者DB300A内の発信者名を検索させ、検索結果を取得する。そして、取得した検索結果の発信者名と発側交換機100からの発信者電話番号Aを着側電話装置10Bへの着信の際に着側電話装置10Bに通知する。
【0044】
着側電話装置10Bであるボタン電話装置では主装置50の制御部54が外線I/F51を介してこの発信者電話番号A及び発信者名を受信する。この場合、制御部54は、受信した発信者名と図3(b)のテーブル55Aの登録内容とに基づき着信鳴動子機と着信音メロディとを選択する。ここで、受信した発信者名が「花子(発信者妻)C」の場合は、着信鳴動子機は図3(b)に示すように子機60aであり、かつ着信音メロディは○△曲であるため、制御部54は、受信した発信者電話番号A及び発信者名を子機60aに送って子機60aの制御部63により子機60aの表示部65に表示させる。また、主装置50の制御部54は、○△曲に相当する曲名データを子機60aに送って子機60aの制御部63により、その曲名データに一致する子機60aの着信音回路66内のメロディICを駆動して前記○△曲をスピーカ36Aに出力させることにより、スピーカ36Aから○△曲を着信音として送出させる。
【0045】
一方、受信した発信者名が「太郎(発信者長男)D」の場合は、着信鳴動子機は図3(b)に示すように子機60nであり、かつ着信音メロディは△○曲であるため、主装置50の制御部54は、受信した発信者電話番号A及び発信者名を子機60nに送って子機60nの制御部63により子機60nの表示部65に表示させる。また、制御部54は、△○曲に相当する曲名データを子機60nに送って子機60nの制御部63により、その曲名データに一致する子機60nの着信音回路66内のメロディICを駆動して前記△○曲をスピーカ66Aに出力させることにより、スピーカ66Aから△○曲を着信音として送出させる。
このように、発信側で発信者名を指定することにより、着信側に指定された発信者名が通知され、着信側では、通知された発信者名に応じて子機60a〜60nの何れかを着信鳴動させ、かつ着信音メロディを発信者名に応じて変えるようにしたものである。これにより、ボタン電話装置の利用者は、自身宛の着信か否かを容易に識別することができ、利用者の利便性が向上する。
【0046】
なお、第2及び第3の実施の形態では、着側交換機200から通知された発信者名に応じた子機のみに発信者電話番号A及び発信者名を表示しているが、発信者電話番号A及び発信者名は他の子機にも表示するようにしても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、発信側の情報を着信側の電話端末に通知可能な交換機に回線を介して電話装置を接続するとともに、前記電話装置は、利用者の電話端末宛への発信の際に電話端末宛に通知する発信側の情報を指定する指定操作を含む発信操作を検出すると、電話端末との間の接続を行う接続信号及び指定操作に基づく指定情報を回線に送出するようにしたので、この電話装置からの指定情報に基づく発信者名が交換機から前記発信側の情報として着信側の電話端末へ通知され、かつ発信側の電話番号も通知されるため、発信者の発信時には着信側に対し、発信者電話番号とともに発信側で指定した名前を通知することができる。
【0048】
また、本発明は、少なくとも1つ以上の発信側の情報が前記発信側の電話番号に関連づけて登録されたデータベースに交換機を接続し、かつ交換機は、着信側へ通知されるべき発信側の情報が指定された指定情報と発信側の電話番号を検出すると、検出した指定情報及び発信側の電話番号をデータベースに転送して、指定情報及び発信側の電話番号に応じた発信側の情報を検索させるとともに、前記検索結果に応じた発信側の情報を入力して前記電話番号とともに着信側へ通知するようにしたので、発信者の発信時には着信側に対し、同様に発信者電話番号とともに発信側で指定した名前を通知することができる。
【0049】
また、本発明は、発信側の指定操作に基づき指定された前記発信側の情報を着信側に通知可能な交換機に着信側の端末として電話装置を接続し、かつ電話装置は、交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音を制御するようにしたので、発信者の発信時には着信側に対し、同様に発信者電話番号とともに発信側で指定した名前を通知できるとともに、着信側では通知された名前に応じて着信音が制御されることから、着信側では誰からの電話であるかを容易に識別できる。
【0050】
この場合、電話装置に子機を収容するとともに、前記電話装置に発信側の情報と着信音鳴動子機とを関連づけて登録したテーブルを設け、テーブルに登録された各子機のうち交換機から通知された発信側の情報に応じた子機の着信音を鳴動させるようにしたので、各子機の利用者は自身宛の着信を容易に識別できる。
また、交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音のメロディを変えるようにしたので、同様に利用者は自身宛の着信を容易に識別できる。
【0051】
また、本発明は、前述のように構成された交換機と、交換機に発信側の端末として接続された第1の電話装置と、交換機に着信側の端末として接続された第2の電話装置とからシステムを構成し、第1の電話装置は、第2の電話装置宛への発信の際に第2の電話装置宛に通知されるべき発信側の情報を指定する指定操作を含む発信操作を検出する第1の検出手段と、第1の検出手段により発信操作が検出されると、第2の電話装置との間の接続を行う接続信号及び指定操作に基づく指定情報を交換機に送出する送出手段とを有し、交換機は、送出手段による接続信号の送出時に発信側の電話番号を検出するとともに、送出手段により送出された指定情報を検出する第2の検出手段と、第2の検出手段により検出された指定情報及び発信側の電話番号をデータベースに転送して、指定情報及び発信側の電話番号に応じた発信側の情報を検索させるとともに、検索結果に応じた発信側の情報を入力して着信側へ通知する通知手段とを有し、かつ第2の電話装置は、交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音を制御する着信音制御手段を有するようにしたので、発信者の発信時には着信側に対し、同様に発信者電話番号とともに発信側で指定した名前を通知することができる。また、着信側では誰からの電話であるかを容易に識別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電話装置の構成を示すブロック図(図1(a))及び上記電話装置のテーブルの構成を示す図(図1(b))である。
【図2】 本発明を適用したコードレス電話装置の構成を示すブロック図(図2(a))及び上記コードレス電話装置のテーブルの構成を示す図(図2(b))である。
【図3】 本発明を適用したボタン電話装置の構成を示すブロック図(図3(a))及び上記ボタン電話装置のテーブルの構成を示す図(図3(b))である。
【図4】 発側電話装置の発信時に発側電話装置の情報が着側電話装置側へ通知される状況を示す図である。
【図5】 着信時に着側交換機と着側電話装置間で送受される信号のシーケンスを示す図である。
【図6】 本発明の要部機能を説明する図である。
【符号の説明】
1,21,51a〜51m…外線I/F、2,22,32,62…通話回路、T…送話器、R…受話器、3,24,33,54,63…制御部、4,25,34,55,64…メモリ、4A,25A,55A…テーブル、5,26,35,65…表示部、6,27,36,66…着信音回路、6A,27A,36A,66A…スピーカ、7,28,37,67…ダイヤルキー、8,29,38,68…機能キー、10…電話装置、11…着信検出回路、12…開ループ検出回路、14…ループ閉結回路、15…ダイヤル回路、16…モデム、20…親機、30…子機、23,31…無線送受信部、50…主装置、52…通話路スイッチ、53…内線I/F、61…伝送回路、100…発側交換機、200…着側交換機、300…発信者名データベース、300A…契約者データベース。

Claims (2)

  1. 発信側の指定操作に基づき指定された前記発信側の情報を着信側に通知可能な交換機に、前記着信側の端末として接続される電話装置であって、
    前記電話装置には子機が収容され、
    前記電話装置は、
    発信側の情報と着信音鳴動子機とが関連づけて登録されたテーブルと、
    前記交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音を制御する着信音制御手段と
    備え
    前記着信音制御手段は、前記テーブルに登録された各子機のうち前記交換機から通知された発信側の情報に応じた子機の着信音を鳴動させることを特徴とする電話装置。
  2. 請求項1において、
    前記着信音制御手段は、前記交換機から通知された発信側の情報に応じて着信音のメロディを変えることを特徴とする電話装置。
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