JP3921604B2 - 電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定量のSi,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co及びMoとその他不可避不純物とを含み、残部がAlよりなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、高い静電容量を得るためにアルミニウム合金箔の箔表面をエッチング処理して該箔表面に微細な孔(エッチングピット)を多数形成して表面積をより拡大させる電解コンデンサ電極箔の製造方法が研究されており、より高い静電容量の電解コンデンサ用電極箔を得るためには、エッチング特性の良好な電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を使用する必要があることが知られている。
【0003】
一方、前記エッチング処理においても使用耐電圧に適したエッチングピットが得られるように種々のエッチング方法が採用されており、例えば、陽極高圧用箔にはトンネル状のエッチングピットを形成するのが好ましく、陽極低圧用箔や陰極用箔には、海綿状のエッチングピットを形成するのが好ましいとされ、それぞれ直流電解エッチング法、交流電解エッチング法が広く採用されている。
【0004】
表面積が拡大するエッチング特性の良好な電解コンデンサ電極用アルミニウム箔として、特開昭56-94725号公報には、ニッケル0.01〜1.0%および銅 0.1〜1.0%含有し、不純物中鉄の含有量を0.5%以下とする電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔が開示されており、特開昭56-94726号公報には、銅を0.1%を越えかつ1.0%以下、チタン0.002〜0.05%およびホウ素0.0005〜0.05%を含有し、残部アルミニウムおよび含有量0.5%以下の鉄を含む不可避不純物からなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔が開示されており、特開昭62-243734号公報には、銅0.1〜1.0%及びモリブデン0.005〜1.0%を含有し、陰極箔に影響を与えない0.5重量%までの鉄と0.05〜0.5重量%のシリコンを含む不可避不純物からなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔並びにコバルト及びニッケルの少なくとも1種0.005〜1.0%、銅0.1〜1.0%及びモリブデン0.005〜1.0 %を含有し、陰極箔に影響を与えない0.5重量%までの鉄と0.05〜0.5重量%のシリコンを含む不可避不純物からなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔が開示されており、特開平1-212733号公報には、銅0.1〜0.7%、マグネシウム0.005〜1.0%及びコバルト並びにニッケルの少なくとも一種0.005〜1.0%が含有し、おのおの0.5%までのFe,Si、おのおの0.05%までのMn,Zn,Ti等の微量の不純物を含む電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
エッチング特性の良好な電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得るために前記第一の公報においてはNi及びCuの規定量について、前記第二の公報においてはCu,Ti及びBの規定量について、前記第三の公報においてはCu及びMoの規定量、並びに、Co,Ni,Cu及びMoの規定量について、前記第四の公報においてはCu,Mg,Co及びNiの規定量について開示されているが、アルミニウム中にはNi,Cu,Ti,B,Mo,Co,Mg,Si,Fe,Zn及びMnの微量不純物元素が含まれているにも係わらず、エッチング特性に影響を与える各元素間における量関係については未だ解明されていなのが実状である。
【0006】
そこで、本発明者等は、高静電容量で、且つ、エッチング後の引張強度、折曲強度及び接着強度の高い電極箔を得ることができるアルミニウム合金箔を得ることを技術的課題として、その具現化をはかるべくCu含有量及びFe含有量の添加配合を種々変化させて研究・実験を重ねた結果、Fe含有量がある程度増加してもCuを所定量添加することにより良好な結果が得られ、且つ、Mn,Mg,Zn,Ti,Ni,B,Mo及びCoの各元素をある規定量以下に抑制することによりエッチング特性を維持できるという刮目すべき知見を得、また、熱間圧延中のある温度領域における各パスにおける1パス当たりの圧下量をある量範囲にすることにより最終のアルミニウム合金箔の結晶組織、即ち、結晶粒の最大幅と長さとが適切なサイズとなって、エッチング後においても引張強度、折曲強度及び接着強度等の機械的物性が向上するという刮目すべき知見を得、前記技術的課題を達成したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって解決できる。
【0008】
即ち、本発明に係る電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔は、Si,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co,Mo及びその他の不可避不純物を含んでなり、Si含有量が0.015〜0.15質量%、Fe含有量Xが0.02〜0.16質量%、Cu含有量Yが0.10〜1.00質量%、Mg含有量が0.0008質量%以下、Zn含有量が0.001質量%以下、Ni含有量が0.002質量%未満、Ti含有量が0.002質量%未満、B含有量が0.0005質量%未満、Mn含有量が0.005質量%未満、Co含有量が0.005質量%未満及びMo含有量が0.005質量%未満であり、且つ、前記Cu含有量Y質量%が0.10≦Y≦1.00と3.125X−0.15≦Y≦20Xとを同時に満足し、 Cu 固溶量が Cu 含有量の 70 %以上であり、且つ、 Si と Fe とのいずれかを含む 0.1 〜 1.0 μ m の晶・析出物分散密度が 1000 〜 3500 個/ mm 2 であり、且つ、一つの結晶粒の平均最大幅が 50 〜 150 μ m ,平均長さが 0.4 〜 2.5mm 及び平均最大幅と平均長さとの比が 2.67 〜 50である。
【0009】
さらに、本発明に係る電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法は、Si,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co,Mo及びその他の不可避不純物を含んでなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法において、Si含有量が0.015〜0.15質量%、Fe含有量Xが0.02〜0.16質量%、Cu含有量Yが0.10〜1.00質量%、Mg含有量が0.0008質量%以下、Zn含有量が0.001質量%以下、Ni含有量が0.002質量%未満、Ti含有量が0.002質量%未満、B含有量が0.0005質量%未満、Mn含有量が0.005質量%未満、Co含有量が0.005質量%未満及びMo含有量が0.005質量%未満並びにその他不可避不純物が含まれて残部がAlよりなり、且つ、前記Cu含有量Y質量%が0.10≦Y≦1.00と3.125X−0.15≦Y≦20Xとを同時に満足しているAl合金鋳塊を均質化処理し、該均質化処理後の熱間圧延工程において材料温度が500℃から400℃に降下する際の圧延パスにおける熱間圧延の1パス当たりの圧下量を10〜50mmとし、該熱間圧延工程の後に実施される中間焼鈍工程後の仕上圧延を圧延率50〜95%の範囲で実施してCu固溶量をCu含有量の70%以上とし、且つ、SiとFeとのいずれかを含む0.1〜1.0μmの晶・析出物分散密度を1000〜3500個/mm2とし、且つ、一つの結晶粒の平均最大幅を50〜150μm,平均長さを0.4〜2.5mm及び平均最大幅と平均長さとの比を2.67〜50とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
実施の形態1.
【0012】
本実施の形態に係る電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔は、Si,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co,Mo及びその他の不可避不純物を含んおり、当該合金箔の全体量に対するSi含有量は0.015〜0.15質量%の範囲となるよう調製する。Si含有量が0.015質量%未満では、晶析出物の分散密度が1000個/mm2未満となって良好なエッチング特性が得らず、さらに、0.015質量%未満にするには高純度のAl鋳塊を用いなければならないので、合金箔が高価になり、好ましくない。また、Si含有量が0.15質量%を越えれば、エッチング時に過溶解を招き、結果として表面積を拡大させることが困難となるので、好ましくない。
【0013】
Fe含有量は0.02〜0.16質量%の範囲となるよう調製する。Fe含有量が0.02質量%未満では、晶析出物の分散密度が1000個/mm2未満となって良好なエッチング特性が得られず、さらに、0.02質量%未満にするには特別なAl精製工程を経なければならないので、合金箔が高価になり、好ましくない。また、Fe含有量が0.16質量%を越えれば、FeとAlとの金属間化合物が多数形成してエッチング時に過溶解を起こすので、好ましくない。
【0014】
Cu含有量は0.10〜1.00質量%の範囲となるよう調製する。Cu含有量が0.10質量%未満では、エッチングピットの形成が少ないので、好ましくない。また、Cu含有量が1.00質量%を越えれば、エッチング時に過溶解となり、さらに、コンデンサに組込んだ際に短絡等のトラブルの危険性が高くなるので、好ましくない。
【0015】
前記Fe含有量(X質量%)と前記Cu含有量(Y質量%)とは、0.02≦X≦0.16の範囲を満足するFe含有量X質量%と0.10≦Y≦1.00の範囲を満足するCu含有量Y質量%において、Cu含有量Y質量%が0.10≦Y≦1.00と3.125X−0.15≦Y≦20Xとを同時に満足していなければならない。当該不等式を満足しなければ、貴なマトリックスの電位を示す固溶したCuと固溶Cuより卑な電位を示すFe析出物の数とによる電位差によってエッチング性は良いが合金箔の強度が低い、又は、合金箔の強度は得られるがエッチング性が悪いという強度とエッチング性とのバランスが得られなくなり、エッチング反応性に乏しくなったり、過溶解になったりするので、好ましくない。
【0016】
Si含有量0.015〜0.15質量%、Fe含有量0.02〜0.16質量%及びCu含有量0.10〜1.00質量%においてMg含有量は適量添加するより、0.0008質量%以下に抑えるのが好ましい。Mg含有量が0.0008質量%を越えれば、エッチング時に合金箔表面が全面溶解を起こし易くなって深さ方向にピットが進行し難くなるので、好ましくない。
【0017】
Zn含有量は0.001質量%以下とする。Zn含有量が0.001質量%を越えれば、マトリックスの電位が卑になり過ぎてエッチング時に過溶解を生じるので、好ましくない。
【0018】
Ni含有量は0.002質量%未満に抑える。NiはAlと結合してAl3Ni化合物或いはAl3(Fe,Ni)を形成してこの化合物により交流エッチング時に表面積を有効に拡大することができるので、好ましい。Ni含有量が0.002質量%以上では、エッチング開始点が多くなり過ぎてエッチング時に過溶解を招き、結果として表面積を拡大することが困難となるので、好ましくない。
【0019】
Ti含有量は0.002質量%未満に抑える。TiはAl又は結晶微細化材として添加されるBと結合してAl3Ti,AlTi若しくはTiB2の化合物として存在するが、Ti含有量が0.002質量%以上では、これらの化合物が多く存在してエッチング開始点が多くなり過ぎてエッチング時に過溶解を招き、結果として表面積を拡大することが困難となるので、好ましくない。
【0020】
B含有量は0.0005質量%未満に抑える。B含有量が0.0005質量%以上では、溶解量が大きくなるので、好ましくない。
【0021】
Mn含有量は0.005質量%未満に抑える。MnはAlと結合して粗大な化合物を形成するが、Mn含有量が0.005質量%以上では、溶解減量が増大するので、好ましくない。
【0022】
Co含有量は0.005質量%未満に抑える。Co含有量が0.005質量%以上では、合金箔表面及びマトリックスに貴なAl-Co化合物が多数形成されてエッチングピットが過剰に形成し、合金箔表面が崩落するため、表面積の拡大が図れないので、好ましくない。
【0023】
Mo含有量は0.005質量%未満に抑える。Mo含有量が0.005質量%以上では、貴なAl-Mo化合物が多数形成されてエッチング時に過溶解を生じるので、好ましくない。
【0024】
本実施の形態では、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔のSi,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co及びMoの含有量を前記各特定範囲に規定したので、高静電容量で、且つ、エッチング後の引張強度、折曲強度及び接着強度の高い電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得ることができる。
【0025】
実施の形態2.
【0026】
本実施の形態は、前記実施の形態1において、さらに、Cu固溶量をCu含有量の70%以上とし、且つ、0.1〜1.0μmのSi,Feのいずれかを含む晶・析出物を1000〜3500個/mm2とし、且つ、一つの結晶粒の平均最大幅を50〜150μm,平均長さを0.4〜2.5mm、平均最大幅と平均長さとの比、即ち、平均長さ/平均最大幅を2.67〜50としたものである。
【0027】
Cu固溶量はCu含有量の70%以上であることが好ましく、Cu固溶量がCu含有量の70%未満では、マトリックスの電位が十分貴にならず、析出している化合物との間に適切な電位差が得られず、エッチング反応性に乏しくなってエッチンクピットが十分に形成しないので、好ましくない。
【0028】
また、アルミニウム合金箔にはFe或いはSiを含む化合物、具体的にはAl-Fe化合物、Al-Fe-Si化合物、単体Siなどが析出しており、これらの晶・析出物の内、その大きさが0.1〜1.0μmの範囲の晶・析出物が1000〜3500個/mm2の密度で分散していることが好ましい。1.0μmより大きい晶・析出物では、微細なエッチングピットとならず、表面積の拡大に寄与しないので、好ましくなく、また、0.1μm未満の晶・析出物では、小さ過ぎて定量評価するのが難しい。即ち、0.1〜1.0μmの晶・析出物が微細なエッチングピットの形成に寄与する。次に、0.1〜1.0μmの晶・析出物の分散密度においては、1000個/mm2未満では、エッチングピットが多く形成できず、また、3500個/mm2を越えれば、エッチングピットが過剰に形成されて表面のエッチング層が脱落して結果として表面積が拡大できないので、好ましくない。
【0029】
また、結晶粒の大きさは、所望数の結晶粒の1つ1つを観察してその幅の最大の長さ(μm)を測定して結晶粒の平均最大幅が50〜150μmであること、そして、結晶粒の平均長さが0.4〜2.5mmであることが好ましい。結晶粒の最大幅が50μm未満では、1つ1つの結晶粒が細長くなり、エッチングピットは粒界に沿っても形成されるために結晶粒が細長ければエッチングピットが合体脱落するか、或いは、表面層ごと剥がれ落ちる可能性が高くなるので、表面積を拡大できず、仮に、正常なエッチング形態であっても、コンデンサ素子に形成する時の最後のテープとの接着力が落ちる可能性が高くなるので、好ましくなく、最大幅が150μmを越えれば、結晶粒が太く短くなるから、粒界に沿ってできるエッチングピットが少なくなり、表面積を拡大できないので、好ましくない。また、結晶粒の長さが2.5mmを越えれば、結晶粒が細長くなり、0.4mm未満では、結晶粒が太く短くなるので、好ましくない。従って、平均最大幅と平均長さとで決定される結晶粒の平均最大幅と平均長さとの比である縦横比は、2.67〜50の範囲を満足することが好ましい。
【0030】
次に、製造方法について説明する。
【0031】
本実施の形態に係る電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔は、Si含有量を0.015〜0.15質量%、Fe含有量Xを0.02〜0.16質量%、Cu含有量Yを0.10〜1.00質量%、Mg含有量を0.0008質量%以下、Zn含有量を0.001質量%以下、Ni含有量を0.002質量%未満、Ti含有量を0.002質量%未満、B含有量を0.0005質量%未満、Mn含有量を0.005質量%未満、Co含有量を0.005質量%未満及びMo含有量を0.005質量%未満に調製してその他不可避不純物を含む残部がAlよりなり、且つ、前記Cu含有量Y質量%が0.10≦Y≦1.00と3.125X−0.15≦Y≦20Xとを同時に満足しているAl合金鋳塊を均質化処理し、該均質化処理後の熱間圧延工程において材料温度が500℃から400℃に降下する際の圧延パスにおける熱間圧延の1パス当たりの圧下量を10〜50mmとし、該熱間圧延工程の後に実施される中間焼鈍工程後の仕上圧延を圧延率50〜95%の範囲で実施することにより、Cu固溶量がCu含有量の70%以上でSiとFeとのいずれかを含む0.1〜1.0μmの晶・析出物分散密度が1000〜3500個/mm2、一つの結晶粒の平均最大幅が50〜150μm,平均長さが0.4〜2.5mm及び平均最大幅と平均長さとの比が2.67〜50となっている電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得、該電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔に適宜のエッチング処理を施すことにより、電解コンデンサ陰極箔を得る。
【0032】
前記均質化処理は、例えば、温度500〜620℃の条件下で20時間以下加熱する方法によればよい。また、均質化処理後に熱間粗圧延及び熱間仕上圧延を施し、次いで、冷間圧延し、該冷間圧延後の中間焼鈍工程において、板厚0.2〜1.5mmとなったAl合金圧延板を温度360〜450℃の条件下で20時間以下の中間焼鈍を実施し、最終箔厚まで仕上冷間圧延を行えばよい。
【0033】
前記大きさの結晶粒を得るには、均質化処理工程から冷間圧延工程までを任意に組合せてもよいが、熱間圧延工程において材料温度が500℃から400℃に降下する際の圧延パスにおける熱間圧延の1パス当たりの圧下量を10〜50mmとすれば、熱間圧延中に適度な歪が蓄積されると同時に歪の蓄積が速く、すぐに動的再結晶が起こるから、最終箔における結晶粒が細長くなり難くなるので、好ましい。圧下量が10mm未満では、熱間圧延中の歪みが小さく、動的再結晶が起こり難くなり、結果として最終箔での結晶粒が細長くなってエッチングピットが連なり易く、脱落し易くなるので、好ましくない。50mmを越える圧下量は熱間圧延するAl合金板厚と該板の温度が実在しないものとなるので、上限を50mmとする。
【0034】
さらに、中間焼鈍後の仕上冷間圧延時の圧延率が50%未満では、仕上圧延である冷間圧延による加工歪が小さいために最終箔での結晶粒の最大幅と長さとの比が2.67未満となって結晶粒が円形状に近づくから、エッチングを施した際に粒界で発生するエッチングピットの密度が低下するので、好ましくない。また、圧延率が95%を越えれば、最終箔での結晶粒の長さが2.5mmより長くなってエッチングを施した際にエッチングピットが繊維状に崩れて結果として接着性に劣るので、好ましくない。
【0035】
本実施の形態では、電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔のSi,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co及びMoの含有量を前記各特定範囲に規定し、且つ、Cu固溶量、0.1〜1.0μmのSi,Feのいずれかを含む晶・析出物の分散密度及び一つの結晶粒の大きさを各特定範囲に規定したので、さらに、高静電容量で、且つ、エッチング後の引張強度、折曲強度及び接着強度の高い電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得ることができる。
【0036】
【実施例】
次に、実施例について説明する。
【0037】
表1及び表2に示す元素組成になるように調製して厚さ500mmの各Al合金鋳塊を準備した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
なお、表1,2中のY1及びY2は、不等式3.125X−0.15≦Y≦20XにFe含有量X質量%の値を代入して得られたYの範囲とCu含有量Y質量%の範囲0.10≦Y≦1.00とを同時に満足する範囲の下限値及び上限値を示す。
【0041】
実施例1〜26.
【0042】
表1に示す鋳塊No.1〜11,14〜23の各Al合金鋳塊を各実施例1〜26(表3参照)にそれぞれ採用して表3に示す条件にて均質化処理した後に熱間圧延を施して厚さ3mmの各Al合金板を得、次いで、常法により冷間圧延を施して厚さ0.3mmの各圧延板を得た。
【0043】
前記各圧延板を表3に示す条件にて中間焼鈍を施した後、仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.05mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0044】
【表3】
【0045】
なお、表3中、圧下量は材料温度が 500℃から400℃に降下する際の圧延パスにおける熱間圧延の1パス当たりの圧下量であり、最終仕上冷間圧延率r(%)は、式r=(t0−t1)/t0×100(t0(mm)は中間焼鈍を行った冷間圧延板の厚さ、t1(mm)は最終仕上げ圧延後の箔の厚さ)により算出される値である(以下、表4〜6においても同じ)。
【0046】
実施例27〜30.
【0047】
表1に示す鋳塊No.3,12,19,21の各Al合金鋳塊を各実施例27〜30(表4参照)にそれぞれ採用して表4に示す条件にて実施例1〜26と同様にして厚さ0.07mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0048】
【表4】
【0049】
実施例31〜34.
【0050】
表1に示す鋳塊No.3,13,19,21の各Al合金鋳塊を各実施例31〜34(表4参照)にそれぞれ採用して表4に示す条件にて実施例1〜26と同様にして厚さ0.02mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0051】
実施例35〜39.
【0052】
表1に示す鋳塊No.3のAl合金鋳塊を各実施例35〜39(表4参照)に採用して表4に示す条件にて実施例1〜26と同様にして冷間圧延を施して厚さ0.18mmの各圧延板を得て仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.06mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得(実施例35,36)、同様にして冷間圧延を施して厚さ0.5mmの圧延板を得て仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.03mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得(実施例37)、同様にして冷間圧延を施して厚さ0.4mmの圧延板を得て仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.02mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得(実施例38)、同様にして冷間圧延を施して厚さ0.2mmの圧延板を得て仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.06mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た(実施例39)。
【0053】
実施例40.
【0054】
表1に示す鋳塊No.2のAl合金鋳塊を採用して表4に示す条件にて均質化処理した後に熱間圧延を施して厚さ3mmのAl合金板を得、次いで、常法により冷間圧延を施して厚さ0.1mmの圧延板を得、該圧延板を表4に示す条件にて中間焼鈍を施した後、仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.05mmの電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0055】
比較例1〜30.
【0056】
表2に示す鋳塊No.24〜52の各Al合金鋳塊を各比較例1〜30(表5参照)にそれぞれ採用して表5に示す条件にて均質化処理した後に熱間圧延を施して厚さ3mmの各Al合金板を得、次いで、常法により冷間圧延を施して厚さ0.11mmの各圧延板を得た。
【0057】
前記各圧延板を表5に示す条件にて中間焼鈍を施した後、仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.05mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0058】
【表5】
【0059】
比較例31,32.
【0060】
表2に示す鋳塊No.45のAl合金鋳塊を各比較例31,32(表6参照)に採用して表6に示す条件にて比較例1〜30と同様にして冷間圧延を施して厚さ0.3mmの各圧延板を得、仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.16mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0061】
【表6】
【0062】
比較例33〜38.
【0063】
表2に示す鋳塊No.45,25,43のAl合金鋳塊を各比較例33〜38(表6参照)にそれぞれ採用して表6に示す条件にて比較例1〜30と同様にして冷間圧延を施して厚さ0.3mmの各圧延板を得、仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.013mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0064】
比較例39〜41.
【0065】
表2に示す鋳塊No.25,43のAl合金鋳塊を各比較例39〜41(表6参照)にそれぞれ採用して表6に示す条件にて比較例1〜30と同様にして冷間圧延を施して厚さ0.3mmの各圧延板を得、仕上げ冷間圧延を行って厚さ0.152mmの各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を得た。
【0066】
前記実施例1〜40及び比較例1〜41の各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔について、Cu固溶量(%)、晶・析出物の分散密度(個/mm2)及び結晶粒の大きさを測定した。また、前記各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔にエッチング処理を施して溶解減量(g/m2)を算出し、さらに、化成処理を施して静電容量(μF/cm2)を測定した。そして、表9中の比較例30において得られた値を100%として相対比較で表した。さらに、前記各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の引張強度(kN/m)、接着強度(g/cm)及び折曲強度(回/cm)を測定した。結果を表7,8(実施例1〜40)及び表9,10(比較例1〜41)に示す。
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】
【表10】
【0071】
なお、Cu固溶量、晶・析出物の分散密度、結晶粒の最大幅と長さ、溶解減量、静電容量、引張強度、接着強度及び折曲強度は以下の方法により得た。
【0072】
Cu固溶量(%):前記各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を4g採取し、該各合金箔を443〜458K(170〜185℃)に加熱したフェノール液の中に浸漬してマトリックスのアルミニウムを溶解させ、次いで、この各液に固化しないようにベンジルアルコールを添加した後、孔径0.1μmのPTFEメンブランフィルターでろ過して各残渣物(晶・析出物)を得、さらに、該各残渣物を塩酸と弗化水素酸により溶解させて蒸留水で希釈した。そして、該各希釈水溶液をICP分析により水溶液中の各元素含有量を測定し、この値から析出量を求め、Cuの含有量からCuの析出量を差し引いて各Cu固溶量とした。
【0073】
晶・析出物の分散密度(個/mm2):前記各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を過塩素酸60ml+エタノール500ml組成の温度0℃に保持した混合液中にて条件10V,10分間の定電圧電解により電解研磨を行った後、光学顕微鏡を用いて倍率1000倍にて10視野の写真撮影を行った。そして、撮影した各写真についてニレコ製LUZEX3Uの画像解析装置を用いて倍率2.1倍にて晶・析出物の数を測定し、各視野における晶・析出物と各視野サイズとから晶・析出物分散密度を求め、平均値を算出した。
【0074】
結晶粒の平均最大幅(μm)と平均長さ(μm):前記各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を過塩素酸60ml+エタノール500ml組成の温度0℃に保持した混合液中にて条件10V,10分間の定電圧電解により電解研磨を行った後、燐酸50ml+メタノール50m+フッ化水素酸3ml組成の温度25℃以下に保持した混合液中にて条件15V,3分間の定電圧電解により陽極酸化を行った。そして、該陽極酸化後の各合金箔を光学顕微鏡を用いて偏光をかけて倍率50倍にて10視野の写真撮影を行い、撮影した各写真について株式会社 KEYENCE製マイクロスコープVH-7000を用いて各結晶粒の最大幅と長さとを20個測定し、平均値を算出した。
【0075】
溶解減量(g/m2):前記各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を348Kの2質量%HCl+0.2質量%AlCl3・6H2O+1質量%C2H2O4・2H2O溶液中に浸漬し、0.4A/cm2の交流を60秒間流した後、化学エッチングを120秒間施してエッチング処理した。そして、エッチング処理前・後の各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔における質量差をエッチング面積(片面50cm2)で除して溶解減量(g/m2)とした。
【0076】
静電容量(μF/cm2):前記エッチング処理後の各合金箔をEIAJ法に則った大きさに裁断し、この各試験片を358Kの13質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬して対向電極をSUS304として3VでEIAJ法に則って化成処理を行った。そして、化成処理を終えた各合金箔について2枚を対向させて303Kの13質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、120Hzの直列等価回路でLCRメータを用いて静電容量を測定した。
【0077】
引張強度(kN/m):前記エッチング処理後の各合金箔を大気圧中で条件673K(400℃),300秒間の加熱処理を行った後にインストロン型万能引張試験機を用いてクロスヘッド速度10mm/分,チャット間長さ50mm,フルスケール10kgの条件で引張試験を実施して引張強度を測定した。
【0078】
接着強度(g/cm):前記エッチング処理後の各合金箔を大気圧中で条件673K(400℃),300秒間の加熱処理を行った後に粘着テープ(日東電材株式会社製PP(ポリプロピレン)粘着テープNo.370:10mm幅)を接着して180°剥離試験を実施して接着強度を測定した。
【0079】
折曲強度(回/cm):前記エッチング処理後の各合金箔を大気圧中で条件673K(400℃),300秒間の加熱処理を行った後にJIS P 8115「紙及び板紙のMIT試験機による耐折強さ試験法」に準じてMIT型耐折試験機によって折曲強度を測定した。
【0080】
表7,8及び表9,10より明らかなように実施例1〜40の各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔が溶解減量、静電容量、折曲強度、接着強度及び折曲強度共に比較例1〜41の各電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔より優れていた。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、特定範囲の元素組成を持つアルミニウム合金箔は、エッチング特性が良好となるから、高静電容量で取り扱い易い電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を提供することができ、引張強度、折曲強度及び接着強度の機械的物性が向上するから、コンデンサ加工時(巻回時等)において、切断等のトラブルが少なく、作業性が良好な電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を提供することができる。
【0082】
また、本発明に係る電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔はエッチング特性に優れ、エッチングして得られた電解コンデンサ陰極箔は静電容量が高いから、単位面積当たり大容量のコンデンサを得ることができ、さらに、接着強度が高いから、電解コンデンサ素子とするときのテープ接着性が良くなるので、コンデンサ素子として長期間維持させることができ、信頼性の高いコンデンサを得ることができる。
【0083】
従って、本発明の産業上利用性は非常に高いといえる。
Claims (2)
- Si,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co,Mo及びその他の不可避不純物を含んでなり、Si含有量が0.015〜0.15質量%、Fe含有量Xが0.02〜0.16質量%、Cu含有量Yが0.10〜1.00質量%、Mg含有量が0.0008質量%以下、Zn含有量が0.001質量%以下、Ni含有量が0.002質量%未満、Ti含有量が0.002質量%未満、B含有量が0.0005質量%未満、Mn含有量が0.005質量%未満、Co含有量が0.005質量%未満及びMo含有量が0.005質量%未満であり、且つ、前記Cu含有量Y質量%が0.10≦Y≦1.00と3.125X−0.15≦Y≦20Xとを同時に満足する電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔であって、 Cu 固溶量が Cu 含有量の 70 %以上であり、且つ、 Si と Fe とのいずれかを含む 0.1 〜 1.0 μ m の晶・析出物分散密度が 1000 〜 3500 個/ mm 2 であり、且つ、一つの結晶粒の平均最大幅が 50 〜 150 μ m ,平均長さが 0.4 〜 2.5mm 及び平均最大幅と平均長さとの比が 2.67 〜 50 である電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔。
- Si,Fe,Cu,Mg,Zn,Ni,Ti,B,Mn,Co,Mo及びその他の不可避不純物を含んでなる電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法において、Si含有量が 0.015〜0.15質量%、Fe含有量Xが0.02〜0.16質量%、Cu含有量Yが0.10〜1.00質量%、Mg含有量が0.0008質量%以下、Zn含有量が0.001質量%以下、Ni含有量が0.002質量%未満、Ti含有量が 0.002質量%未満、B含有量が0.0005質量%未満、Mn含有量が0.005質量%未満、Co含有量が0.005質量%未満及びMo含有量が0.005質量%未満並びにその他不可避不純物が含まれて残部がAlよりなり、且つ、前記Cu含有量Y質量%が0.10≦Y≦1.00と3.125X−0.15≦Y≦20Xとを同時に満足しているAl合金鋳塊を均質化処理し、該均質化処理後の熱間圧延工程において材料温度が500℃から400℃に降下する際の圧延パスにおける熱間圧延の1パス当たりの圧下量を10〜50mmとし、該熱間圧延工程の後に実施される中間焼鈍工程後の仕上圧延を圧延率50〜95%の範囲で実施してCu固溶量がCu含有量の70%以上であり、且つ、SiとFeとのいずれかを含む0.1〜1.0μmの晶・析出物分散密度が1000〜3500個/mm2であり、且つ、一つの結晶粒の平均最大幅が50〜150μm,平均長さが0.4〜2.5mm及び平均最大幅と平均長さとの比が2.67〜50である電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔を製造することを特徴とする電解コンデンサ陰極用アルミニウム合金箔の製造方法。
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