JP3921566B2 - 気化器の始動装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、機関へ供給する混合気の濃度及びその量を制御する気化器に関し、そのうち機関の冷間始動時において、濃化されて増量された始動混合気を機関に向けて供給する気化器の始動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の気化器の始動装置の第1例は図2に示される。1は内部を吸気路2が貫通する気化器本体であって、該吸気路は図示されぬ絞り弁によって開閉されるもので、前記吸気路は絞り弁にてエアークリーナに連なる上流側の吸気路と機関に連なる下流側の吸気路に区分される。尚、エアクリーナ、機関は図示されない。3は気化器本体1の下方に配置される浮子室本体であって、気化器本体1と浮子室本体3とにより浮子室4が形成され、この浮子室4内には、図示されぬ燃料流入路に連なるバルブシート孔、バルブシート孔を開閉するフロートバルブ、フロートバルブに開閉操作力を付与するフロートの協同作用によって一定なる燃料液面X−Xが形成される。始動装置Sは以下よりなる。5は燃料液面X−Xの略中心の近傍、具体的には吸気路2の略中心の近傍であって、図において上下方向の直線上に形成される第1始動燃料通路であり、該通路の上流側に始動燃料ジエット6が配置され、下流側に混合管Mが配置される。(ここで、上流、下流とは燃料の流れ方向において言う)すなわち、始動燃料ジエット6は燃料液面X−Xの中心の近傍であって、浮子室4内の燃料液面X−Xの下方位置に配置開口される。7は、気化器本体1の側方にあって上下方向に穿設され、底部7Aを有する始動弁室である。前記始動弁室7の側壁には、始動空気通路8と始動混合気通路9とが開口し、前記始動空気通路は図示されぬ絞り弁より上流側の吸気路に連絡され、始動混合気通路9は絞り弁より下流側の吸気路に連絡される。また始動弁室7の底部7Aには始動弁室7と同芯に、上下方向にのびる第2始動燃料通路10が穿設されるもので、第2始動燃料通路10の下流に配置される始動燃料ノズル11は始動弁室7の底部7Aに開口する。12は始動弁室7内に摺動自在に配置される始動弁であり、始動弁12には始動燃料ノズル11内に挿入されるニードル13が一体的に取着される。前記始動弁は、感熱応動部材としてのワックス14にて開閉される。又、15は第1始動燃料通路5の下流と第2始動燃料通路10の上流とを連絡する第3始動燃料通路であり、図において気化器本体1の左方から斜め方向に穿設され、気化器本体1の左側端の開口はプラグ16にて閉塞される。かかる第1の従来例によると機関雰囲機温度の低い状態において、始動弁12は、ワックス14によって引上げられ、始動弁12は始動弁室7内において上方向へ引上げられる。従って、始動空気通路8、始動混合気通路9及び始動燃料ノズル11は始動弁室12内へ開口するもので、かかる状態において機関の始動が行なわれると、絞り弁より下流側の吸気路内に生起する負圧が始動弁室7内に作用する。以上によると、浮子室4内の燃料は、始動燃料ジエット6にて制御されて混合管M内へ吸入されるとともに混合管Mにおいてブリード孔より供給される空気と混合され、かかる始動燃料は、前記第1始動燃料通路5、第3始動燃料通路15を介して第2始動燃料通路10の始動燃料ノズル11に達し、始動燃料ノズル11とニードル13とによって形成される環状の間隙にて更に制限された燃料が始動弁室7内へ供給される。そして、始動弁室7内において、前記始動燃料ノズル11を介して供給される燃料と、始動空気通路8を介して供給される空気とが混合して始動混合気が形成され、かかる始動混合気が始動混合気通路9を介して絞り弁より下流側の吸気路内へ供給され、これによって機関に向けて、冷間始動に適合する濃化されて増量された始動混合気を供給できる。
【0003】
従来の気化器の始動装置の第2例は、図3に示される。尚、図2と同一構造部分については同一符号を使用し、説明を省略する。図3の例において特徴的なことは、第1の従来例における第1始動燃料通路と第2始動燃料通路とが一本化されて単一の始動燃料通路15とされたこと。及び前記始動燃料通路15が燃料液面の中心より側方に離れて上下方向に配置されたこと。である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の気化器の始動装置の第1例によると、気化器の左右傾斜時において、燃料液面X−Xは、X1−X1及びX2−X2の如き傾斜液面を形成する。然しながら、何れの傾斜液面状態にあっても、始動燃料ジエット6は燃料液面下に開口配置され、始動燃料ノズル11又は第3始動燃料通路15は燃料液面上に配置される。以上によれば、気化器の傾斜時にあっても適正な始動混合気の供給が可能であり、又、浮子室4内の燃料が始動混合気通路9を介して吸気路内へ溢流することがない。一方、始動燃料通路について着目すると、第1始動燃料通路5が吸気路2の略中心に上下方向に配置され、第2始動燃料通路10が気化器本体1の側方に上下方向に配置されること、から両始動燃料通路10、5を連絡する為の第3始動燃料通路15を必要とする。以上によれば、第3始動燃料通路15の加工作業及び第3始動燃料通路15の開口を閉塞するプラグ16の圧入作業が必要となるもので、製造コストを低減できない。
【0005】
又、従来の気化器の始動装置の第2例によると、気化器の左右傾斜時において不具合を有する。すなわち傾斜液面X1−X1状態において、始動燃料ジエット6は燃料液面X1−X1より上方位置にあって、始動燃料を供給できない。一方、傾斜液面X2−X2状態において、始動燃料ジエット6、始動燃料ノズル11を含む始動燃料通路15が燃料液面X2−X2下に配置され、これによると浮子室4内の燃料は始動混合気通路9を介して吸気路内へ溢流し、良好な機関始動を得られない。
【0006】
本発明になる気化器の始動装置は、前記不具合に鑑み成されたもので、気化器の傾斜状態にあっても適正な始動混合気を機関に向けて供給することができ、且つその製造コストを低減することのできる気化器の始動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
本発明になる気化器の始動装置は、前記目的を達成する為に、始動弁室の側壁に、絞り弁より上流側の吸気路に連なる始動空気通路と、絞り弁より下流側の吸気路に連なる始動混合気通路とを開口し、絞り弁室の底部に、混合管、始動燃料ジエットを介して浮子室の定液面下に連なる始動燃料ノズルを開口し、前記始動空気通路、始動混合気通路、始動燃料ノズルを始動弁室内に配置せる始動弁にて開閉制御する気化器の始動装置において、前記混合管を含む始動燃料ジエットよりなる第1始動燃料通路を直線上に形成するとともに該第1始動燃料通路を浮子室内に形成される燃料液面の略中心に配置し、前記始動燃料ノズルを含む第2始動燃料通路を直線上に配置するとともに第1始動燃料通路に対して斜め方向より交差連絡したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
混合管を含む始動燃料ジエットよりなる第1始動燃料通路を直線上に形成するとともに該第1始動燃料通路を浮子室内に形成される燃料液面の略中心に配置したので、気化器の傾斜状態にあっても適正な始動混合気を機関に向けて供給できる。又、始動燃料ノズルを含む第2始動燃料通路を略直線上に配置するとともに第1始動燃料通路に対して斜め方向より交差連絡したので加工作業を低減できるとともにプラグの圧入作業が不要となり、製造コストの低減を達成できる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明になる気化器の始動装置の一実施例について図1により説明する。尚、従来と同一構造部分については同一符号を使用し、説明を省略する。P1は、第1始動燃料通路であって、燃料液面X−Xの略中心(いいかえると吸気路2の中心)であって図において上下方向に直線上に形成される。そして第1始動燃料通路P1の上流側に始動燃料ジエット6が配置され、下流側に混合管Mが配置される。前記始動燃料ジエットは浮子室4内の燃料液面X−Xの下方位置に開口し、混合管Mには、複数のブリード孔が穿設され、その外周からブリード孔を介して内方に空気が導入される。P2は、第2始動燃料通路であって、始動弁室7の底部7Aより第1始動燃料通路P1の上方に向かって直線上に斜め方向より交差して連絡される。前記第2始動燃料通路の下流は始動燃料ノズル11を介して始動弁室7内に開口する。そして始動弁12が始動混合気通路9、始動空気通路8、始動燃料ノズル11を開放して機関の始動運転に入ると、第1始動燃料通路P1において、始動燃料ジエット6にて制限された始動燃料は、混合管Mにて空気が混入されて混合気となり、第2始動燃料通路P2においてかかる混合気が始動燃料ノズル11とニードル13とによって形成される環状の間隙を介して始動弁室7内へ導入され、次いで始動混合気通路9を介して吸気路内へ供給される。
【0010】
ここで本発明になる気化器の始動装置によると、始動燃料ジエット6、混合管Mを含む第1始動燃料通路P1が燃料液面X−Xの略中心であって上下方向の直線上に形成されたので、気化器の傾斜時において、始動燃料ジエット6は常に傾斜燃料液面X1−X2及びX2−X2の下方にあり、始動燃料の供給を良好に行なうことができる。又、前記によれば、第1始動燃料通路P1の上方P1aは燃料液面X−Xの略中心であって高さ方向の液面変化の小なる位置に配置でき常に傾斜液面X1−X2及びX2−X2の上方位置にあるので、傾斜的において浮子室4内の燃料が第1始動燃料通路P1、第2始動燃料通路P2を介して吸気路2内へ溢流することがない。以上によると、気化器の傾斜状態における始動時において、適正に制御された始動混合気を機関に向けて供給できるので、著しい始動性の向上を達成しうる。
【0011】
又、第2始動燃料通路P2を斜め下方向に向けて穿設して第1始動燃料通路P1の上方P1aに交差連絡したことによると、始動燃料通路を簡略化できて加工工数を削減でき、更にプラグの圧入作業が不要となったので、始動装置の製造コストを低減する上で効果的である。尚、本実施例における第2始動燃料通路P2は説明を容易とする為に単角としたが、複角に形成することによって第2始動燃料通路P2、始動弁12、ワックス14の設計的自由度を高めることができる。又、第2始動燃料通路P2を斜め方向に形成したことによると、始動弁12、ワックス14等の上下方向の高さを短くすることができる。
尚、本実施例における始動装置Sはワックス式の自動始動装置として説明したが、本発明は、ワックス式の自動始動装置だけでなく、レバーやワイヤーを用いて手動により始動弁を開閉するものや、ソレノイドやモータを用いて電気信号により始動弁を駆動するもの等、始動弁の駆動方法に関係なく、全ての始動装置に適用することができる。
【0012】
【発明の効果】
以上の如く、本発明になる気化器の始動装置によると、混合管を含む始動燃料ジエットよりなる第1始動燃料通路を直線上に形成するとともに該第1始動燃料通路を浮子室内に形成される燃料液面の略中心に配置し、前記始動燃料ノズルを含む第2始動燃料通路を略直線上に配置するとともに第1始動燃料通路に対して斜め方向より交差連絡したので、気化器の傾斜時においても、良好な始動混合気を機関に向けて供給できて著しい機関の始動性向上を達成でき、更には始動燃料通路の加工工数の削減、及びプラグ圧入作業の廃止を図れることからその製造コストを効果的に低減できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる気化器の始動装置の一実施例を示す要部縦断面図。
【図2】従来の気化器の始動装置の第1例を示す要部縦断面図。
【図3】従来の気化器の始動装置の第2例を示す要部縦断面図。
【符号の説明】
4 浮子室
6 始動燃料ジエット
M 混合管
7 始動弁室
8 始動空気通路
9 始動混合気通路
P1 第1始動燃料通路
P2 第2始動燃料通路
S 始動装置
Claims (1)
- 始動弁室の側壁に、絞り弁より上流側の吸気路に連なる始動空気通路と、絞り弁より下流側の吸気路に連なる始動混合気通路とを開口し、絞り弁室の底部に、混合管、始動燃料ジエットを介して浮子室の定液面下に連なる始動燃料ノズルを開口し、前記始動空気通路、始動混合気通路、始動燃料ノズルを始動弁室内に配置せる始動弁にて開閉制御する気化器の始動装置において、前記混合管を含む始動燃料ジエットよりなる第1始動燃料通路を直線上に形成するとともに該第1始動燃料通路を浮子室内に形成される燃料液面の略中心に配置し、前記始動燃料ノズルを含む第2始動燃料通路を直線上に配置するとともに第1始動燃料通路に対して斜め方向より交差連絡してなる気化器の始動装置。
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JP28325198A JP3921566B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 気化器の始動装置 |
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Family Applications (1)
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JP28325198A Expired - Fee Related JP3921566B2 (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 気化器の始動装置 |
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JP (1) | JP3921566B2 (ja) |
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1998
- 1998-09-18 JP JP28325198A patent/JP3921566B2/ja not_active Expired - Fee Related
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