JP3919280B2 - カメラ、及び交換レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学機器であるカメラ及び交換レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、取り外し可能な交換レンズを他の機種のカメラ本体に用いる場合、例えば、特開平2−35428号に開示されているように、交換レンズとカメラ本体の間にマウントアダプタを用いて装着可能とするものや、また、実開平5−25435号に記載されているように、交換レンズとカメラ本体の間に用いるマウントアダプタに交換レンズを装着する時、交換レンズの機種によって装着可能にすべきか否かを区別する手段として、マウントアダプタのバヨネットマウント爪開口部に突出部材を設け、マウントアダプタに装着可能な交換レンズには、交換レンズのバヨネットマウント爪がマウントアダプタ側の突出部材と干渉する位置に、当該突出部材を回避する範囲に亘って切欠き部を設けたものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、特開平2−35428号の場合、交換レンズとカメラ本体の間にマウントアダプタを用いて交換レンズを他の機種のカメラ本体、特にフランジ・バック(レンズの取付け面から、ピント面までの距離)の違うものに装着できるようにしたものであるため、バックフォーカス(ピント面からレンズ後玉後端までの距離)の違う交換レンズを使用するカメラシステムには対応できないという問題がある。
【0004】
また、実開平5−25435号の場合は、テレコンバータと呼ばれる構造のマウントアダプタを用いて、そのバヨネットマウント爪開口部の形状と、交換レンズのバヨネットマウント爪の形状を対応させることにより、交換レンズをマウントアダプタに装着できるものとできないものの区別をしているものなので、カメラ本体のバヨネットマウントによっては区別できず、カメラ本体に直接交換レンズを装着することができないという問題がある。
【0005】
更に、以上の例も含めて、これまで交換レンズのバックフォーカス(以降、BFと略す)の違うものの、カメラ本体への装着の可否についての提案はされていない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、BFの短い交換レンズをBFの長い交換レンズに対応したカメラ本体に装着できないようにして、装着できた場合の不具合の発生を避けることにある。
【0009】
更に、本発明の目的は、BFの短い交換レンズに対応したカメラ本体にBFの長い交換レンズの装着を可能にし、BFの長いレンズ群をBFの短い交換レンズに対応したカメラ本体に全て装着できることにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本出願に係る発明は、交換レンズが装着可能であって揺動するミラーを有するカメラにおいて、前記ミラーが揺動したときに枢軸と対向するミラー位置の位置規制を行う規制部と、カメラ側バヨネット切欠部を有し前記交換レンズと装着可能なマウントとを有し、前記カメラ側バヨネット切欠部と連結可能なレンズ側バヨネット爪より後方にレンズ後玉後端を有する第1のバックフォーカスの交換レンズの当該レンズ後玉後端に対して干渉しないように前記揺動するミラーを設け、かつ該干渉しないミラーの規制を行うように前記規制部を設けることによって、第1のバックフォーカスの交換レンズと当該第1のバックフォーカスよりも長い第2のバックフォーカスの交換レンズとをいずれも装着することができることを特徴としている。
【0027】
本出願に係る発明は、請求項1に記載のカメラに装着可能な交換レンズにおいて、前記カメラ側バヨネット切欠部と連結可能なレンズ側バヨネット爪より後方にレンズ後玉後端を有し、前記第1のバックフォーカスの交換レンズのレンズ後玉後端と前記揺動するミラーとが干渉しないカメラのカメラ側バヨネット切欠部と前記レンズ側バヨネット爪とは連結可能な一方、前記第1のバックフォーカスの交換レンズのレンズ後玉後端と前記揺動するミラーとが干渉するカメラのカメラ側バヨネット切欠部と前記レンズ側バヨネット爪との連結は当該連結の前にカメラと当該交換レンズとが当接することによって妨げられることを特徴としている。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るBFが長い場合のカメラ本体と交換レンズのバヨネットマウントが係合開始前の挿入状態を示す正面図である。
図2は図1に示す双方のバヨネットマウントが係合した装着完了状態を示す正面図である。
図3は図2のA−A線矢視断面図である。
【0068】
図1に示すバヨネットマウントは、BFの長い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体と交換レンズを着脱可能に結合するものであって、カメラ本体側マウント1とレンズ側マウント2の間で、一方のバヨネット爪が相手側のバヨネット切欠部に挿入された係合開始前の状態を示す正面図である。1aはカメラ本体側バヨネット爪、1bはカメラ本体側バヨネット切欠部、2aはレンズ側バヨネット爪、2bはレンズ側バヨネット切欠部である。
【0069】
カメラ本体側バヨネット爪1aは、カメラ本体側マウント1の内周縁の3個所に分けて配置され、これらのバヨネット爪1aと交互するマウント1の内周縁の残りの3箇所にバヨネット切欠部1bが配置されている。交換レンズ側でもバヨネット爪2aは、マウント2の外周縁の3箇所にカメラ本体側バヨネット切欠部1bと各々対応させた所に配置し、カメラ本体側バヨネット爪1aと各々対応させた所のマウント2の外周縁の残り3箇所に、バヨネット切欠部2bを配置している。
【0070】
また、交換レンズ側のバヨネット爪2aの各々の幅寸法は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット切欠部1bより僅かに小さく設定されていて、交換レンズ側のバヨネット切欠部2bの各々の幅寸法は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット爪1aよりも僅かに大きく設定されている。これらによって、交換レンズ側のマウント2を図1のようにカメラ本体側マウント1に正規位置で挿入した時は、互いのバヨネット爪1aおよび2aが干渉し合わず、また、別の角度位置から挿入しようとしたとき、バヨネット爪1aおよび2a同士が干渉して挿入が阻止されるようになっている。
【0071】
3は交換レンズ側マウント2に設けたロック穴であって、カメラ本体側のマウント1を貫通し且つ進退可能に設けられたロックピン4と係合することにより、カメラ本体と交換レンズを結合状態に位置決めするものである。θ1はカメラ本体側のバヨネット爪1aのうちの1箇所の光軸垂直方向からの幅寸法を示したものであり、BFの長い交換レンズを装着するカメラ本体側バヨネット爪1aの基準角度となっている。
【0072】
図2はカメラ本体側マウント1とレンズ側マウント2とが係合し、装着完了となった状態を示す正面図である。
【0073】
ここで、レンズ側マウント2のマウント標点(図示していない)を、カメラ本体側マウント1の標点(図示していない)に合わせて、レンズ側マウント2をカメラ本体側マウント1に挿入した図1の状態から、装着方向(図1では反時計方向)にレンズ側マウント2を回転させる。そしてレンズ側のロック穴3がカメラ本体側のロックピン4と係合する位置までレンズ側マウント2を回転させると、マウント1及び2間で互いのバヨネット爪1a及び2aが、図2に斜線で示すように3箇所で係合して装着完了状態となる。また、カメラ本体側マウント1と、このマウント1が取付けられるカメラ本体の前枠8の間には、図示していない圧着スプリングがあって、この圧着スプリングによりレンズのカメラ本体への回転装着途中及び装着完了状態において、レンズ側バヨネット爪2aがカメラ本体側に押圧されバヨネット爪1a及び2a間のガタ付きが防止され、マウント1及び2間の密着状態が保たれるようになっている。
【0074】
図3は図2のA−A線の断面図であって、カメラ本体を構成する部品も含めて示した断面図である。
【0075】
交換レンズは鏡筒20、マウント2、レンズ後玉5等で構成されている。カメラ本体にはミラー6とミラー6を揺動可能に軸支する枢軸7を設け、ミラー6が揺動したときの先端部6aの軌跡を矢印で示している。カメラ本体の前枠8に取付けた規制板9はミラー6が揺動するときのアップ位置を規制するものである。10はピント板、11はペンタプリズム、12はフィルム、13はAFユニット及び14はカメラ本体である。
【0076】
ここで、カメラ本体と交換レンズの位置関係は、図2で説明したようにカメラ本体側のバヨネット爪1aと交換レンズ側のバヨネット爪2aの係合により装着完了状態とするが、このときフィルム12のピント面12aからレンズ後玉5の後端5aまでの距離をレンズ側のバックフォーカス(BF)l1としている。
【0077】
そして、カメラ本体側はBFl1よりも短くなる範囲で、ミラー6の先端部6aの軌跡(矢印)を設定するようにして、ミラー6がレンズ後玉5と干渉しないようにしている。
【0078】
図4はBFの短い場合のカメラ本体と交換レンズのバヨネットマウントが係合開始前の挿入状態を示す正面図である。
図5は図4に示す双方のバヨネットマウントが係合した装着完了状態を示す正面図である。
図6は図5のB−B線矢視断面図である。
【0079】
図4はBFの短い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体と交換レンズを着脱可能に結合するものであって、図1と同様の状態を示す正面図である。カメラ本体側マウント101には、カメラ本体側バヨネット爪101aとカメラ本体側バヨネット切欠部101bがあり、レンズ側マウント102にはレンズ側バヨネット爪102aとレンズ側バヨネット切欠部102bがある。
【0080】
カメラ本体側バヨネット爪101aは、カメラ本体側マウント101の内周縁の3箇所に分けて配置され、これらのバヨネット爪101aと交互するマウント101の内周縁の残りの3箇所にバヨネット切欠部101bを配置している。交換レンズ側でもバヨネット爪102aはマウント102の外周縁の3箇所にカメラ本体側バヨネット切欠部101bと各々対応する位置に配置し、カメラ本体側バヨネット爪101aと各々対応する位置のマウント102の外周縁の残りの3箇所にバヨネット切欠部102bを配置している。
【0081】
また、交換レンズ側のバヨネット爪102aの各々の幅寸法は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット切欠部101bより僅かに小さく設定されていて、交換レンズ側のバヨネット切欠部102bの各々の幅寸法は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット爪101a(図1の1aと同様)よりも僅かに大きく設定している。これによって、交換レンズ側のマウント102を図4のようにカメラ本体側マウント101に正規位置で挿入した時、互いのバヨネット爪101aと102aが干渉せず、また、別の角度位置から挿入しようとするとバヨネット爪101aと102a同志が干渉して挿入が阻止されるようになっている。
【0082】
ロック穴3及びロックピン4は図1の場合と同様の構成となっている。θ2はカメラ本体側のバヨネット爪101aの中の1箇所の光軸垂直方向の幅寸法を示したもので、BFの短い交換レンズを装着するカメラ本体側バヨネット爪101aの角度であって、図1に示した基準角度θ1に対し、θ1>θ2の関係になっている。
【0083】
なお、ここではカメラ本体側のバヨネット爪1a及び101aの角度についてのみ説明したが、この角度を示したカメラ本体側のバヨネット爪1a及び101aに対応した位置のレンズ側のバヨネット爪2a及び102aも、角度θ1及びθ2に対応して幅方向の寸法を変えている。すなわち、カメラ本体側のバヨネット爪101aの幅寸法(角度θ2)を小さくした分、レンズ側のバヨネット爪102aの幅寸法を大きくしたことになる。
【0084】
図5はカメラ本体側マウント101とレンズ側マウント102が係合し装着完了となった状態を示す正面図である。レンズ側マウント102のマウント標点(図示していない)を、カメラ本体側マウント101のマウント標点(図示していない)に合わせ、レンズ側マウント102をカメラ本体側マウント101に挿入した図4に示す状態から、装着方向(図4では反時計方向)にレンズ側マウント102を回転させ、レンズ側のロック穴3がカメラ本体側のロックピン4と係合する位置までレンズ側マウント102を回転させると、マウント101及び102間で互いのバヨネット爪101a及び102aが図5に斜線で示すように、3箇所で係合して装着完了状態となる。
【0085】
また、カメラ本体側マウント101と、このマウント101を取付けるカメラ本体の前枠108の間には図示していない圧着スプリングがあり、レンズのカメラ本体への回転装着途中及び装着完了状態において、レンズ側バヨネット爪102aをカメラ本体側に押圧してバヨネット101a及び102a間のガタつきを防止し、マウント101及び102間の密着状態が保たれるようになっている。
【0086】
図6は図5のB−B線断面を示したもので、カメラ本体の構成部品も含めて示した断面図である。
【0087】
交換レンズは鏡筒120と、鏡筒120に固着したマウント102と、後鏡筒121と、後鏡筒121に固着したレンズ後玉105等で構成されている。カメラ本体114には揺動ミラー106と、ミラー106を揺動可能に軸支する枢軸107を設け、ミラー106が揺動したときのミラー106の先端部106aの軌跡を矢印で示している。カメラ本体の前枠108に取付けた規制板109は、ミラー106が揺動するときのアップ位置を規制するものである。その他、110はピント板、111はペンタプリズム、112はフィルム、113はAFユニットである。
【0088】
ここで、カメラ本体と交換レンズの位置関係は、図5のようにカメラ本体側のバヨネット爪101aと交換レンズ側のバヨネット爪102aの係合により装着状態となるが、このときフィルム112のピント面112aから、レンズ後玉105の後端105aまでの距離をレンズ側のバックフォーカス(BF)l2としている。
【0089】
このBFl2は交換レンズのレンズ後玉105が、レンズ側マウント102よりもカメラ本体側にある後鏡筒121に配置しているので、BFl1よりもBFl2の方が距離が短くなっている。そして、カメラ本体側はBFl2よりも短くなる範囲で、ミラー106の先端部106aの軌跡(矢印)を設定するようにして、ミラー106がレンズ後玉105と干渉しないようにしている。
【0090】
以上、説明したカメラシステムは、図1〜図3がBFの長い交換レンズを用いるカメラシステムで、図4〜図6がBFの短い交換レンズを用いるカメラシステムについて述べたものである。
【0091】
図7はBFの長い交換レンズを用いるカメラ本体にBFの短い交換レンズを装着した場合の問題点の説明図である。
図8はBFの長い交換レンズを用いるカメラ本体にBFの短い交換レンズを装着する場合のバヨネットマウントの正面図である。
図9はBFの短い交換レンズを用いるカメラ本体にBFの長い交換レンズを装着する場合のバヨネットマウントの正面図である。
【0092】
つぎに各図を参照して動作について説明する。
図7にはBFの長い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体に、BFの短い交換レンズが装着可能だった場合の装着完了時の断面図を示している。図7で、カメラ本体のマウント1とレンズ側のマウント102の装着時の構成が、図3及び図6の場合と同じであるとすると、交換レンズのレンズ後玉105からフィルム12のピント面12aまでの距離は、BFl2と等しい。しかし、カメラ本体側はBFの長い交換レンズを用いるカメラシステムであり、図3に示すようにミラー6の先端部6aは、BFl1に対応した軌跡(矢印)でミラー6を揺動させるようになっているので、この場合ミラー6は交換レンズのレンズ後玉105と図7上に示す干渉点P1で干渉してしまう。
【0093】
つまり、BFの長い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体に、BFの短い交換レンズが仮に装着可能だった場合、装着完了状態でレリーズ動作を行うと、カメラ本体のミラー6が交換レンズ側のレンズ後玉に干渉してしまい、撮影ができないという事態になる。ひいては、カメラ本体及び交換レンズの破損を招く恐れがある。
【0094】
図8はBFの長い交換レンズを用いるカメラ本体に、BFの短い交換レンズを装着する際のバヨネットマウントの状態を示す正面図であり、カメラ本体側のマウントは図1の場合と同じで、図1に示すBFの長い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体側のマウント1と同じである。レンズ側のマウントは、図4に示すBFの短い交換レンズを用いるカメラシステムのレンズ側のマウント102と同じである。このカメラ本体と交換レンズの組み合わせで仮に装着完了状態とした場合が図7のケースで、本発明ではこのケースを装着不可となる。
【0095】
つまり、カメラ本体側のマウント1のバヨネット爪1aの幅寸法は、3箇所あるバヨネット爪1aのうちの1つが図1に示す基準角度θ1になっていて、レンズ側のマウント102のバヨネット爪102aの幅寸法は、3箇所あるバヨネット爪102aのうちのカメラ本体側のバヨネット爪1aの基準角度θ1と対応する位置の1つのバヨネット爪102aが図4に示す角度θ2の分大きくなっている。
【0096】
このような状態でカメラ本体と交換レンズを装着しようとすると、図8に斜線で示す部分が干渉部P2となって装着を禁止する構成となっている。交換レンズ側のマウント102を図8のように、カメラ本体側のマウント1に正規の位置で挿入した時、互いのバヨネット爪1a及び102aが干渉し、別の角度位置から挿入しようとした場合も挿入できないので、図7の場合に生ずる不具合は発生しないようにすることができる。
【0097】
以上より、BFの長い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体に、BFの短い交換レンズを装着しようとしても装着できないので、図7に示すような不具合は未然に防止できる。
【0098】
図9は図8とは逆に、カメラ本体側のマウントは図4に示したようなBFの短い交換レンズを用いるカメラシステムのマウント101と同じであり、レンズ側のマウントは図1に示したようなBFの長い交換レンズを用いるカメラシステムのマウント2と同じである。このカメラ本体と交換レンズの組合わせで、バヨネットマウントの回転装着前の挿入状態が図9に示す状態である。
【0099】
図9でカメラ本体側のマウント101のバヨネット爪101aの幅寸法は3箇所あるバヨネット爪101aの中の1つが、図4に示す角度θ2になっている。一方、レンズ側のマウント2のバヨネット爪2aの幅寸法は、3箇所あるバヨネット爪2aの中のカメラ本体側のバヨネット爪101aの角度θ2と対応する位置の1つのバヨネット爪2aが図1に示す基準角度θ1である分小さくなる。
【0100】
従って、このカメラ本体と交換レンズを装着する場合は、図9に斜線で示す部分が空間部P3となって装着可能となる。
【0101】
依って、本発明のカメラシステムによれば、BFの長い交換レンズはBFの長いカメラ本体にも、BFの短いカメラ本体にもどちらにも装着可能であって、BFの短い交換レンズはBFの長いカメラ本体には装着不可能であり、BFの短いカメラ本体には装着可能としたものである。そして、交換レンズとカメラ本体との装着の可否は、交換レンズ側のバヨネット爪2a及び102aと、カメラ本体側のバヨネット爪1a及び101aの幅寸法の角度を変えることによって達成している。
【0102】
また、図示していないが、BFの長い交換レンズを用いるカメラシステムも、BFの短い交換レンズを用いるシステムも、カメラ本体側のマウント1及び101の交換レンズの取り付け面から、フィルム12及び112のピント面12a及び112aまでの距離を表すフランジ・バックは共通である。
【0103】
このフランジ・バックを共通にすることによって、例えば、BFの長い交換レンズを用いるカメシステムが既に確立されていて、その交換レンズの数、種類も豊富に揃っていたとすると、そこに新システムとしてBFの短い交換レンズを用いるカメラシステムが後から確立されるような場合、マウント形状やフランジ・バックが変わってしまうことになって、BFの長い交換レンズは使用できず全くの無駄になってしまう。
【0104】
そこで、新システムの場合にも対処できるように、マウント形状はバヨネット爪及びバヨネット切欠部の若干の幅寸法の変更のみとしフランジ・バックは共通とすることで、豊富に揃ったBFの長い交換レンズ群を、BFの短い交換レンズを用いる新カメラシステムで使用することが可能になるという大きなメリットが発生する。
【0105】
また、カメラ本体と交換レンズの間にアダプタ等を装着しなくても、カメラ本体に直接交換レンズを装着してピントの合った撮影が可能なので、例えば、BFの長い交換レンズを用いるカメラシステムに慣れた人が、BFの短い交換レンズを用いるカメラシステムを使い始めたとしても、BFの長い交換レンズがBFの短い交換レンズを用いるカメラシステムのカメラ本体に装着できることになり、従来通りの慣れた操作性で撮影できるようになる。
【0106】
また、一眼レフカメラの場合は、揺動ミラー6があるので揺動ミラー6の先端の回動軌跡の位置によって機構的にBFも必然的に決定される。そこでアパーチャサイズ(撮影画面の大きさ)を小さくすることによって、アパーチャサイズに対応して揺動ミラー6も小さくしてミラー先端部の回動軌跡の位置をフィルム12面側に寄せることが可能になり、結果的にBFを短くすることができる。付随的に交換レンズもコンパクトにすることも可能になる。
【0107】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、BFの長い交換レンズはBFの長いカメラ本体にも、BFの短いカメラ本体にも装着可能とし、BFの短い交換レンズはBFの短いカメラ本体に装着可能とするに際し、交換レンズとカメラ本体との装着の可否を双方のバヨネット爪の幅寸法を最小限変更するだけでメカ的に確実に達成することができた。
【0108】
また、BFの長い交換レンズを用いるシステムもBFの短い交換レンズを用いるシステムの場合も、フランジ・バックを共通とすることによって、交換レンズの併用範囲を拡大し、アダプタ等を使用しないでピントの合った撮影が可能になった。
【0109】
また、カメラ側のアパーチャサイズを小さくすることによって、揺動ミラーと交換レンズの後玉との干渉を無くしBFを短くすることが可能になった。
【0110】
BFの長い交換レンズを用いるカメラシステムが135フィルムを用いるカメラシステムとし、BFの短い交換レンズを用いるカメラシステムがIX240フィルムを用いるカメラシステムとして、図1乃至図9に示した実施形態を再度説明する。
【0111】
図1は135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体と交換レンズのバヨネットマウントが係合開始前の挿入状態を示す正面図である。
図2は図1に示す双方のバヨネットマウントが係合した装着完了状態を示す正面図である。
図3は図2のA−A線矢視断面図である。
【0112】
図1に示すバヨネットマウントは、従来のカメラシステムとしての135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体と交換レンズを着脱可能に結合するものであって、カメラ本体側マウント1とレンズ側マウント2の間で、一方のバヨネット爪が相手側のバヨネット切欠部に挿入された係合開始前の状態を示す正面図である。1aはカメラ本体側バヨネット爪、1bはカメラ本体側バヨネット切欠部、2aはレンズ側バヨネット爪、2bはレンズ側バヨネット切欠部である。
【0113】
カメラ本体側バヨネット爪1aは、カメラ本体側マウント1の内周縁の3箇所に分けて配置され、これらのバヨネット爪1aと交互するマウント1の内周縁の残りの3箇所にバヨネット切欠部1bが配置されている。交換レンズ側でもバヨネット爪2aは、マウント2の外周縁の3箇所にカメラ本体側バヨネット切欠部1bと各々対応させたところに配置し、カメラ本体側バヨネット爪1aと各々対応させたところのマウント2の外周縁の残り3箇所に、バヨネット切欠部2bを配置している。
【0114】
また、交換レンズ側のバヨネット爪2aの配置角は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット切欠部1bより僅かに小さく設定されていて、交換レンズ側のバヨネット切欠部2bの配置角は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット爪1aよりも僅かに大きく設定されている。これらによって、交換レンズ側のマウント2を図1のようにカメラ本体側マウント1に正規位置で挿入した時は、互いのバヨネット爪1a及び2aが干渉し合わず、また、別の角度位置から挿入しようとした時、バヨネット爪1a及び2a同士が干渉して挿入が阻止されるようになっている。
【0115】
3は交換レンズ側マウント2に設けたロック穴であって、カメラ本体側のマウント1を貫通し且つ進退可能に設けられたロックピン4と係合することにより、カメラ本体と交換レンズを結合状態に位置決めするものである。θ1はロックピン4を通る直径と直交する基準線からの角度を示したものであり、135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着するカメラ本体側バヨネット爪1aの基準角度となっている。
【0116】
図2はカメラ本体側マウント1とレンズ側マウント2とが係合し、装着完了となった状態を示す正面図である。
【0117】
ここで、レンズ側マウント2のマウント標点(図示していない)を、カメラ本体側マウント1の標点(図示していない)に合わせて、レンズ側マウント2をカメラ本体側マウント1に挿入した図1の状態から、装着方向(図1では反時計方向)にレンズ側マウント2を回転させる。そしてレンズ側のロック穴3がカメラ本体側のロックピン4と係合する位置までレンズ側マウント2を回転させると、マウント1及び2間で互いのバヨネット爪1a及び2aが、図2に斜線で示すように3箇所で係合して装着完了状態となる。また、カメラ本体側マウント1と、このマウント1が取付けられるカメラ本体の前枠8の間には、図示していない圧着スプリングがあって、この圧着スプリングによりレンズのカメラ本体への回転装着途中及び装着完了状態において、レンズ側バヨネット爪2aがカメラ本体側に押圧されバヨネット爪1a及び2a間のガタつきが防止され、マウント1及び2間の密着状態が保たれるようになっている。
【0118】
図3は図2のA−A線の断面図であって、カメラ本体を構成する部品も含めて示した断面図である。
【0119】
交換レンズは鏡筒20、マウント2、レンズ後玉5等で構成されている。カメラ本体にはミラー6とミラー6を揺動可能に軸支する枢軸7を設け、ミラー6が揺動した時の先端部6aの軌跡を矢印で示している。カメラ本体の前枠8に取付けた規制板9はミラー6が揺動する時のアップ位置を規制するものである。10はピント板、11はペンタプリズム、12はフィルム、13はAFユニット及びカメラ本体である。
【0120】
ここで、カメラ本体と交換レンズの位置関係は、図2で説明したようにカメラ本体側のバヨネット爪1aと交換レンズ側のバヨネット爪2aの係合により装着完了状態とするが、この時フィルム12のピント面12aからレンズ後玉5の後端5aまでの距離をレンズ側のバックフォーカス(BF)l1としている。
【0121】
そして、カメラ本体側はBFl1よりも短くなる範囲で、ミラー6の先端部6aの軌跡(矢印)を設定するようにして、ミラー6がレンズ後玉5と干渉しないようにしている。
【0122】
図4は新しいフィルム formatであるIX240フィルムを使用するカメラシステムのカメラ本体と交換レンズのバヨネットマウントが係合開始前の挿入状態を示す正面図である。図5は図4に示す双方のバヨネットマウントが係合した装着完了状態を示す正面図である。図6は図5のB−B線矢視断面図である。
【0123】
図4はIX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体と交換レンズを着脱可能に結合するものであって、図1と同様の状態を示す正面図である。カメラ本体側マウント101には、カメラ本体側バヨネット爪101aとカメラ本体側バヨネット切欠部101bがあり、レンズ側マウント102にはレンズ側バヨネット爪102aとレンズ側バヨネット切欠部102bがある。
【0124】
カメラ本体側バヨネット爪101aは、カメラ本体側マウント101の内周縁の3箇所に分けて配置され、これらのバヨネット爪101aと交互するマウント101の内周縁の残り3箇所にバヨネット切欠部101bを配置している。交換レンズ側でもバヨネット爪102aはマウント102の外周縁の3箇所にカメラ本体側バヨネット切欠部101bと各々対応する位置に配置し、カメラ本体側バヨネット爪101aと各々対応する位置のマウント102の外周縁の残りの3箇所にバヨネット切欠部102bを配置している。
【0125】
また、交換レンズ側のバヨネット爪102aの配置角は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット切欠部101bより僅かに小さく設定されていて、交換レンズ側のバヨネット切欠部102bの配置角は、これに対応するカメラ本体側のバヨネット爪101a(図1の1aと同様)よりも僅かに大きく設定している。これによって、交換レンズ側のマウント102を図4のようにカメラ本体側マウント101に正規位置で挿入した時、互いのバヨネット爪101aと102aが干渉せず、また、別の角度位置から挿入しようとするとバヨネット爪101aと102a同士が干渉して挿入が阻止されるようになっている。
【0126】
ロック穴3及びロックピン4は図1の場合と同様の構成となっている。θ2はロックピン4を通る直径と直交する基準線からの角度を示したもので、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着するカメラ本体側バヨネット爪101aの角度であって、図1に示した基準角度θ1に対し、θ1>θ2の関係になっている。
【0127】
なお、ここではカメラ本体側のバヨネット爪1a及び101aの角度についてのみ説明したが、この角度を示したカメラ本体側のバヨネット爪1a及び101aに対応した位置のレンズ側のバヨネット爪2a及び102aも、基準角度θ1及びθ2に対応して配置角を変えている。
【0128】
図5はカメラ本体側マウント101とレンズ側マウント102が係合し装着完了となった状態を示す正面図である。レンズ側マウント102のマウント標点(図示していない)を、カメラ本体側マウント101のマウント標点(図示していない)に合わせ、レンズ側マウント102をカメラ本体側マウント101に挿入した図4に示す状態から、装着方向(図4では反時計方向)にレンズ側マウント102を回転させ、レンズ側のロック穴3がカメラ本体側のロックピン4と係合する位置までレンズ側マウント102を回転させると、マウント101及び102間で互いのバヨネット爪101a及び102aが図5に斜線で示すように、3箇所で係合して装着完了状態となる。
【0129】
また、カメラ本体側マウント101と、このマウント101を取付けるカメラ本体の前枠108の間には図示していない圧着スプリングがあり、レンズのカメラ本体への回転装着途中及び装着完了状態において、レンズ側バヨネット爪102aをカメラ本体側に押圧してバヨネット101a及び102a間のガタつきを防止し、マウント101及び102間の密着状態が保たれるようになっている。
【0130】
図6は図5のB−B線断面を示したもので、IX240フィルムを用いるカメラシステムについてカメラ本体の構成部品も含めて示した断面図である。
【0131】
交換レンズは鏡筒120と、鏡筒120に固着したマウント102と、後鏡筒121と、後鏡筒121に固着したレンズ後玉105等で構成されている。カメラ本体114には揺動ミラー106と、ミラー106を揺動可能に軸支する枢軸107を設け、ミラー106が揺動した時のミラー106の先端部106aの軌跡を矢印で示している。カメラ本体の前枠108に取付けた規制板109は、ミラー106が揺動する時のアップ位置を規制するものである。その他、110はピント板、111はペンタプリズム、112はフィルム、113はAFユニットである。
【0132】
ここで、カメラ本体と交換レンズの位置関係は、図5のようにカメラ本体側のバヨネット爪101aと交換レンズ側のバヨネット爪102aの係合により装着状態となる。そして、この時フィルム112のピント面112aから、レンズ後玉105の後端105aまでの距離がバックフォーカスl2となる。
【0133】
IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズは、レンズ後玉105が、レンズ側マウント102よりもカメラ本体側にある後鏡筒121に配置しているので、図6に示したIX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズのback focus l2は図3に示した135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズのback focus l1よりも短く設定することができる。そして、IX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体は、back focus l2よりも短くなる範囲で、ミラー106の先端部106aの軌跡(矢印)を設定するようにして、ミラー106がレンズ後玉105と干渉しないようにしている。
【0134】
以上、説明したカメラシステムは、図1〜図3が135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを用いるカメラシステムで、図4〜図6がIX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを用いるカメラシステムについて述べたものである。
【0135】
図7は135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体にIX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着した場合の問題点の説明である。
図8は135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体にIX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着する場合のバヨネットマウントの正面図である。
図9は、IX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体に135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着する場合のバヨネットマウントの正面図である。
【0136】
次に各図を参照して動作について説明する。IX240フィルムは、135フィルムよりも1コマのフィルム面積が小さいので、135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体と、IX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体とを比較すると、IX240フィルムを用いるカメラ本体の方がフィルム面積が小さい分だけミラーも小さくすることができる。そして、この両者のカメラ本体を同じフランジバックとなるように設計すると、IX240フィルムを用いるカメラ本体は、マウントからミラーの先端までの距離を135フィルムを用いるカメラ本体よりも大きく設定することになる。
【0137】
従って、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズのレンズ後玉は、135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズのレンズ後玉よりも、フィルム面に近い位置に配置することができる。
【0138】
ところが、このような位置にレンズ後玉を配置したIX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを、135フィルムを用いるカメラ本体に装着すると、ミラーの先端がレンズ後玉に衝突してしまう。
【0139】
図7には135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体に、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズが装着可能だった場合の装着完了時の断面図を示している。図7で、カメラ本体のマウント1とレンズ側のマウント102の装着時の構成が、図3及び図6の場合と同じであるとすると、交換レンズのレンズ後玉105からフィルム12のピント面12aまでの距離は、back focus l2と等しい。しかし、カメラ本体側は135フィルムを用いるカメラシステムであるから、IX240フィルムを用いるカメラ本体より大型のミラーを持つので、ミラー6の先端部6aは矢印で示した軌跡でミラー6を揺動させる。従って、ミラー6の先端部6aは交換レンズのレンズ後玉105と図中のP1で衝突してしまう。
【0140】
つまり、135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体に、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズが仮に装着可能だった場合、装着完了状態でレリーズ動作を行うと、カメラ本体のミラー6が交換レンズ側のレンズ後玉に干渉してしまい、撮影ができないという事態になる。ひいては、カメラ本体及び交換レンズの破損を招く恐れがある。
【0141】
図8は135フィルムを用いるカメラ本体に、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着する際のバヨネットマウントの状態を示す正面図であり、カメラ本体側のマウントは図1の場合と同じである。レンズ側のマウントは、図4に示すレンズ側のマウント102と同じである。カメラ本体側のマウント1のバヨネット爪1aの配置角は、基準角度θ1に対応した配置角に設定されていて、レンズ側のマウント102のバヨネット爪102aの配置角は、基準角度θ2に対応した配置角に設定されている。
【0142】
このような状態でカメラ本体と交換レンズを装着しようとすると、図8に斜線で示す部分が干渉部P2となるので、装着できない構成となっている。交換レンズ側のマウント102を図8のように、カメラ本体側のマウント1に正規の位置で挿入した時、互いのバヨネット爪1a及び102aが干渉し、別の角度位置から挿入しようとした場合も挿入できないので、図7を用いて説明した不具合は発生しないようにすることができる。
【0143】
従って、135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体に、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズを装着しようとしても装着できないので、図7に示すような不具合は未然に防止できる。
【0144】
図9はIX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体と135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズの組み合わせとこのバヨネットマウントの回転装着前の挿入状態を示す図である。
【0145】
図9でカメラ本体側のマウント101のバヨネット爪101aの配置角は、基準角度θ2に対応する配置角に設定されている。一方、レンズ側のマウント2のバヨネット爪2aの配置角は、基準角度θ1に対応する配置角に設定されている。
【0146】
従って、このカメラ本体と交換レンズを装着する場合は、図9に斜線で示す部分が空間部P3となって装着可能となる。
【0147】
依って、135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズは、当然135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体に装着可能であると共に、IX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体にも装着可能であって、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズは135フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体には装着不能とし、IX240フィルムを用いるカメラシステムのカメラ本体にのみ装着可能としたものである。そして、交換レンズとカメラ本体との装着の可否は、交換レンズ側のバヨネット爪2a及び102aと、カメラ本体側のバヨネット爪1a及び101aの配置角を変えることによって達成している。
【0148】
また、図示していないが、135フィルムを用いるカメラシステムも、IX240フィルムを用いるシステムも、カメラ本体側のマウント1及び101の交換レンズの取付け面から、フィルム12及び112のピント面12a及び112aまでの距離を表すフランジ・バックは共通である。
【0149】
このフランジ・バックを共通にすることによって、IX240フィルムを用いるカメラシステムは、135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズをそのまま使用することができる。また、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズは、レンズ後玉をフィルム面に近づけて配置することができるので、光軸方向に小型化することができる。
【0150】
以上、説明したように、135フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズは135フィルムを用いるカメラ本体にも、IX240フィルムを用いるカメラ本体にも装着可能とし、IX240フィルムを用いるカメラシステムの交換レンズはIX240フィルムのカメラ本体にのみ装着可能とすることができる。交換レンズとカメラ本体との装着の可否を双方のバヨネット爪の配置角を最小限変更するだけでメカ的に確実に達成することができた。
【0151】
【発明の効果】
本発明によれば、BFの短い交換レンズに対応したカメラ本体にBFの長い交換レンズの装着を可能としたので、BFの長い交換レンズ群はBFの短い交換レンズに対応したカメラ本体に全て装着可能になり、充実したカメラシステムを構成できる。
【0152】
本発明によれば、BFの短い交換レンズはBFの長い交換レンズに対応するカメラ本体には装着できないように構成したので、装着できた場合に発生する不具合を全て解消でき、BFの異なるカメラシステムを相互に使用する場合でも不安なく使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るカメラのBFが長い場合のカメラ本体と交換レンズのバヨネットマウントが係合開始前の挿入状態を示す正面図である。
【図2】図1に示す双方のバヨネットマウントが係合した装着完了状態を示す正面図である。
【図3】図2のA−A線矢視断面図である。
【図4】本発明のカメラのBFが短い場合のカメラ本体と交換レンズのバヨネットマウントが係合開始前の挿入状態を示す正面図である。
【図5】図4に示す双方のバヨネットマウントが係合した装着完了状態を示す正面図である。
【図6】図5のB−B線矢視断面図である。
【図7】本発明のカメラのBFが長い交換レンズを用いるカメラ本体にBFの短い交換レンズを装着した場合の問題点を示す図である。
【図8】本発明のカメラのBFが長い交換レンズを用いるカメラ本体にBFの短い交換レンズを装着する場合のバヨネットマウントの正面図である。
【図9】本発明のカメラのBFが短い交換レンズを用いるカメラ本体にBFの長い交換レンズを装着する場合のバヨネットマウントの正面図である。
【符号の説明】
1,101 カメラ本体側マウント
1a,101a カメラ本体側バヨネット爪
1b,101b カメラ本体側バヨネット切欠部
2,202 レンズ側マウント
2a,102a レンズ側バヨネット爪
2b,102b レンズ側バヨネット切欠部
3 ロック穴
4 ロックピン
5,105 レンズ後玉
6,106 ミラー
8,108 前枠
12,112 フィルム
20,120 鏡筒
121 後鏡筒
l1,l2 バックフォーカス
Claims (2)
- 交換レンズが装着可能であって揺動するミラーを有するカメラにおいて、
前記ミラーが揺動したときに枢軸と対向するミラー位置の位置規制を行う規制部と、
カメラ側バヨネット切欠部を有し前記交換レンズと装着可能なマウントとを有し、
前記カメラ側バヨネット切欠部と連結可能なレンズ側バヨネット爪より後方にレンズ後玉後端を有する第1のバックフォーカスの交換レンズの当該レンズ後玉後端に対して干渉しないように前記揺動するミラーを設け、かつ該干渉しないミラーの規制を行うように前記規制部を設けることによって、第1のバックフォーカスの交換レンズと当該第1のバックフォーカスよりも長い第2のバックフォーカスの交換レンズとをいずれも装着することができることを特徴とするカメラ。 - 請求項1に記載のカメラに装着可能な交換レンズにおいて、
前記カメラ側バヨネット切欠部と連結可能なレンズ側バヨネット爪より後方にレンズ後玉後端を有し、
前記第1のバックフォーカスの交換レンズのレンズ後玉後端と前記揺動するミラーとが干渉しないカメラのカメラ側バヨネット切欠部と前記レンズ側バヨネット爪とは連結可能な一方、前記第1のバックフォーカスの交換レンズのレンズ後玉後端と前記揺動するミラーとが干渉するカメラのカメラ側バヨネット切欠部と前記レンズ側バヨネット爪との連結は当該連結の前にカメラと当該交換レンズとが当接することによって妨げられることを特徴とする交換レンズ。
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