JP3918561B2 - 黒レベル補正装置および黒レベル補正方法 - Google Patents

黒レベル補正装置および黒レベル補正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子カメラにおける撮像信号の黒レベルを補正する黒レベル補正装置および黒レベル補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮像素子等によって被写体を撮影する電子カメラが利用されており、このような電子カメラにおいて、撮像の明るさを決定するために、黒レベルの補正が行われている。
以下、従来行われている黒レベルの補正方法について説明する。
まず、撮像素子が集合して構成されるセンサにおいて、周辺部分に光が入らないように遮光しておく(図3参照)。そして、遮光されている領域(遮光領域)のセンサ出力の平均を算出してこれを基準値とし、遮光されていない領域(受光領域)のセンサ出力の値を基準値と比較して、受光領域の明るさを判定している。
【0003】
このとき、遮光領域のセンサ出力は、電源電圧あるいは温度等によって変動するため、一般に、遮光領域のセンサ出力を補正する補正回路(Optical Blackクランプ回路:以下、「OBクランプ回路」と言う。)を備える黒レベル補正装置が用いられる。
図7は、従来の電子カメラに備えられる黒レベル補正装置100を示す図である。図7において、黒レベル補正装置100は、OBクランプ回路101と、PGA(Programmable Gain Amp)102と、ADC(Analog Digital Converter)103と、LPF(Low Pass Filter)104と、誤差検出器(Error Detect)105と、DAC(Digital Analog Converter)106とを含んで構成される。
【0004】
図7に示す黒レベル補正装置100には、センサからの出力信号が入力され、OBクランプ回路101によって、DAC106から入力される補正値とセンサ出力とが加算される。
そして、PGA102が、設定されている所定の利得(Gain)に基づいてOBクランプ回路101の出力信号を増幅し、増幅された信号をADC103がデジタル信号に変換する。このデジタル化された信号は、黒レベル補正装置100の出力信号となると共に、黒レベルを補正するためにフィードバックされる。
【0005】
フィードバックされたデジタル信号は、LPF104に入力され、LPF104は、遮光領域のセンサ出力に対応するデジタル信号が入力されている場合に、そのデジタル信号の平均化を行う。
そして、誤差検出器105が、LPF104によって出力されたデジタル信号について、黒レベルの目標値(以下、「OB目標値」と言う。)との差を検出し、検出された差に応じて補正値を出力する。補正値はDAC106に入力され、DAC106が補正値をアナログ化してOBクランプ回路101に出力する。
【0006】
DAC106は、所定ビット数に基づくデジタル−アナログ変換を行う。即ち、誤差検出器105からの誤差に応じて入力されるデジタル信号をDAC106がアナログ信号に変換した場合、出力されるアナログ信号は、所定ステップの離散的な値となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の黒レベル補正装置100において、DAC106からOBクランプ回路101に補正値を入力した場合、補正値もPGA102によって増幅される。この場合、PGA102の利得が小さい場合には、補正値による出力デジタル信号の変動は小さく抑えられ、補正による所望の効果を得られるものの、PGA102の利得が大きい場合には、補正値(DAC106の出力信号)が変動することにより、出力デジタル信号の変動が大きくなる。そして、補正前の出力デジタル信号に比べ、補正後の出力デジタル信号のOB目標値との誤差が大きくなる事態が生じ得る。
【0008】
したがって、黒レベル補正を高性能に行おうとする場合、PGA102の利得が高い場合にも適切な補正精度を得られるような高分解能なDACを備え、また、フィードバックされるデジタル信号に含まれるわずかなノイズをも除去可能な高性能なLPFを備える必要がある。なお、高性能なLPF、即ち、LPF処理のビット数が大きいものは、ハードウェア規模が大きくなるという欠点を有する。
【0009】
また、黒レベル補正装置100における処理を高速に収束させるためには、OB目標値と遮光領域のセンサ出力とに基づいて定まる補正値を大きくする必要があるが、この場合、発振現象等、信号の劣化を引き起こす要素となり得る。
本発明の課題は、低コストかつ簡易に、高性能の黒レベル補正を行うことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
被写体からの反射光を受光面で受光することにより映像信号を出力する撮像手段の出力信号を、所定利得(例えば、図1のPGA20の利得)に基づいて増幅し、増幅した信号をA/D変換して出力デジタル信号とするとともに、前記受光面のうちの一部を遮光しておき、その遮光された領域の映像信号に対応する出力デジタル信号を平均化し、平均化された値である対象値(例えば、図1のLPF4が出力する黒レベル)と黒レベルの目標値(例えば、図1の誤差検出器50に入力されるOB目標値)とを比較し、その比較結果に応じて、前記撮像手段の出力信号に対し、所定レベル(例えば、図1のDAC60の出力信号レベルのステップ)を単位とする段階的な補正を加える黒レベル補正装置であって、
前記所定レベルの補正を加えた場合の前記出力デジタル信号の変動値によって決定される変動範囲(例えば、図4の補正範囲)に関する情報を、前記利得と対応付けて記憶している記憶手段(例えば、図2の補正範囲記憶装置52)と、
前記比較結果が、前記利得に基づく前記変動範囲内にあるか否かを判定し、前記比較結果が前記変動範囲内にある場合には補正を行わず、前記比較結果が前記変動範囲内にない場合には、前記撮像手段の出力信号に所定量の補正を加える補正を行う補正手段(例えば、図1の誤差検出器50およびDAC60)と、
を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の黒レベル補正装置であって、
前記補正手段は、前記比較結果が前記変動範囲内にない場合に、前記目標値と前記対象値との差に対する前記変動値の比に基づいて、補正を加える前記所定量を決定することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、
請求項1または2記載の黒レベル補正装置であって、
前記対象値から前記目標値を減じた結果を、前記出力デジタル信号から減ずる減算手段(例えば、図5の減算器70)をさらに備えることを特徴としている。
【0012】
請求項4記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の黒レベル補正装置であって、
前記目標値に対する前記対象値の差と、前記変動値との差が、所定差分値以内である場合に、前記目標値を所定値加算あるいは減算することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、
請求項4記載の黒レベル補正装置であって、
前記所定差分値あるいは前記所定値は、前記変動値に基づいて決定されることを特徴としている。
【0013】
請求項6記載の発明は、
被写体からの反射光を受光面で受光することにより映像信号を出力する撮像手段の出力信号を、所定利得に基づいて増幅し、増幅した信号をA/D変換して出力デジタル信号とするとともに、前記受光面のうちの一部を遮光しておき、その遮光された領域の映像信号に対応する出力デジタル信号を平均化し、平均化された値である対象値と黒レベルの目標値とを比較し、その比較結果に応じて、前記撮像手段の出力信号に対し、所定レベルを単位とする段階的な補正を加える黒レベル補正方法であって、
前記所定レベルの補正を加えた場合の前記出力デジタル信号の変動値によって決定される変動範囲に関する情報を、前記利得と対応付けて記憶しておき、
前記比較結果が、前記利得に基づく前記変動範囲内にあるか否かを判定し、前記比較結果が前記変動範囲内にある場合には、補正を行わず、前記比較結果が前記変動範囲内にない場合には、前記撮像手段の出力信号に所定量の補正を加える補正を行うことを特徴としている。
【0014】
請求項7記載の発明は、
請求項6記載の黒レベル補正方法であって、
前記比較結果が前記変動範囲内にない場合に、前記目標値と前記対象値との差に対する前記変動値の比に基づいて、補正を加える前記所定量を決定することを特徴としている。
請求項8記載の発明は、
請求項6または7記載の黒レベル補正方法であって、
前記対象値から前記目標値を減じた結果を、前記出力デジタル信号から減ずることを特徴としている。
【0015】
請求項9記載の発明は、
請求項6〜8のいずれかに記載の黒レベル補正方法であって、
前記目標値に対する前記対象値の差と、前記変動値との差が、所定差分値以内である場合に、前記目標値を所定値加算あるいは減算することを特徴としている。
請求項10記載の発明は、
請求項9記載の黒レベル補正方法であって、
前記所定差分値あるいは前記所定値は、前記変動値に基づいて決定されることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、対象値と黒レベルの目標値との比較結果が、変動範囲内であるか否かによって、撮像手段の出力信号を補正するか否かを決定する。
したがって、その比較結果が、撮像手段の出力信号に対する補正を行うべきものであるか否かを適切に判定することができ、高分解能なDACや高性能なLPFを用いることなく、従来と同様の性能の素子を用いて、低コストかつ簡易に高性能な黒レベル補正を行うことができる。
【0017】
また、撮像手段の出力信号を補正する場合、変動値に基づいて、補正を加える所定量が決定される。
したがって、対象値を目標値に収束させる処理を高速に行うことができる。
また、利得が高い場合に、変動範囲が広範となり、補正が行われない可能性が高まるが、この場合に、減算手段を備えたため、出力デジタル信号に含まれる誤差が大きくなり、黒レベルの補正が適切に行われなくなる事態を防ぐことができる。
【0018】
さらに、対象値が変動値とほぼ等しい値(所定差分値以内)となる場合に、目標値を所定量ずらすため、黒レベルの補正をより適切に行うことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る黒レベル補正装置の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態に係る黒レベル補正装置1の機能構成を示すブロック図である。図1に示す黒レベル補正装置1の構成は、図7に示す従来の黒レベル補正装置100の構成とほぼ同様であるため、異なる部分である誤差検出器50についてのみ説明し、他の部分については説明を省略する。なお、本発明の主たる部分は誤差検出器50(図2)である。
【0020】
図2は、誤差検出器50の機能構成を示すブロック図である。図2において、誤差検出器50は、差分検出器51と、補正範囲記憶装置52と、比較器53と、更新器54と、レジスタ55とを含んで構成される。
差分検出器51は、OB目標値と、遮光領域の出力信号の平均値(以下、「黒レベル」と言う。)との差(以下、「OB誤差」と言う。)を算出する。ここで、OB目標値は、予め設定された固定値あるいはマイコン等によって適宜算出される値である。
【0021】
補正範囲記憶装置52は、PGA20に設定された利得(Gain)が入力され、予め記憶しているLUT(Look Up Table)を参照し、入力された利得に基づいて、所定の補正範囲のデータを出力する。
ここで、補正範囲について詳細に説明する。
補正範囲とは、DAC60の入力信号レベルを1ステップ(最小の1ビット)変化させた場合にADC30の出力信号において変化する信号レベルの範囲である。言い換えると、DAC60を1ステップ分のみ補正したときの、黒レベル補正系としての補正変化量を与えるものである。
【0022】
DAC60の入力信号レベルを1ステップ変化させた場合の出力信号レベルの変化は、DAC60の仕様とADC30の仕様とによって固定的に把握されることから、補正範囲は、PGA20に設定された利得に基づいて決定され、補正範囲の振幅(ADC30の出力信号におけるOB目標値を中心とした補正範囲の上限値あるいは下限値の大きさ)Vcompは、DAC60の最小出力信号幅をV_DAC[mV/LSB]、PGA20の利得をGain、ADC30の最小入力信号幅をV_ADC[mV/LSB]として、Vcomp=V_DAC*Gain/V_ADCで算出される。ここで、LSBとは、DAC60、ADC30の1ステップを意味する。なお、最小出力信号幅とは、DAC60の入力デジタル信号の最小の1ビットの変化に対して、出力アナログ信号が変化する割合であり、最小入力信号幅とは、ADC30の出力デジタル信号の最小の1ビットを変化させるために必要な入力アナログ信号の変化割合である。
【0023】
したがって、補正範囲は、誤差検出器50がDAC60の入力信号レベルを1ステップ変化させた場合に補正の効果が得られる黒レベルの範囲を示し、OB誤差が補正を行うべき値か否かを適切に判定することが可能となる。
比較器53は、差分検出器51から出力されたOB誤差と、補正範囲記憶装置52から出力された補正範囲とを比較し、OB誤差が補正範囲内であるか否かを判定する。そして、比較器53は、OB誤差が補正範囲内である場合、DAC60の入力信号レベルを維持するための指示信号を更新器54に出力し、OB誤差が補正範囲外である場合、DAC60の入力信号レベルを所定量変更するための指示信号を更新器54に出力する。
【0024】
ここで、比較器53がDAC60の入力信号レベルを変更する場合、OB誤差が補正範囲の振幅の何倍から何倍の範囲に属するかによって、DAC60の入力信号レベルを変更する量が決定される。具体的には、OB誤差が、補正範囲の振幅のn(n:整数)倍以上n+1倍未満であればDAC60の入力デジタル信号を“n”加算する。例えば、OB誤差が、補正範囲の振幅の1倍以上2倍未満であればDAC60の入力デジタル信号を“1”加算し、2倍以上3倍未満であればDAC60の入力デジタル信号を“2”加算する。なお、OB誤差がOB目標値に対して負方向にずれている場合には、DAC60の入力デジタル信号を減算する処理が行われる。
【0025】
これによって、黒レベルをOB目標値に収束させる処理を高速に行うことができる。
更新器54は、比較器53から入力された指示信号に応じて、DAC60の入力信号レベルを設定し、その信号レベルをレジスタ55に出力する。
レジスタ55は、更新器54から出力された信号レベルを記憶し、記憶している信号レベルの信号をDAC60に出力する。図6は、更新器54およびレジスタ55の具体的構成例を示す図である。前記のように、補正値nをレジスタ55が記憶している値に加減算して、更新を行う。
【0026】
そして、DAC60は、レジスタ55から入力される信号レベルの入力に応じて所定の補正値を出力し、その補正値がOBクランプ回路10によってセンサ出力と加算される。
次に、動作を説明する。
黒レベル補正装置1に入力されるセンサ出力には、遮光領域のセンサ出力と、受光領域のセンサ出力とが含まれる。
【0027】
図3は、黒レベル補正装置1にセンサ出力を入力するセンサの遮光領域および受光領域を示す図である。図3において、受光領域には被写体からの反射光が入射し、遮光領域には光が入射しないように遮光されている。
これら受光領域および遮光領域からのセンサ出力が図1に示す黒レベル補正装置1のOBクランプ回路10に入力され、DAC60から出力される補正値が加算される。
【0028】
そして、補正後のセンサ出力は、ADC30のダイナミックレンジに適合させるために、センサ出力のレベルに応じてPGA20によって所定の利得で増幅される。
次いで、PGA20の出力信号は、ADC30によって所定のビット数に基づくアナログ−デジタル変換を施され、黒レベル補正装置1の出力信号として出力される。
【0029】
また、ADC30の出力信号は、LPF40に入力される。そして、LPF40は、遮光領域のセンサ出力に対応する出力信号のみを分離して(遮光領域のセンサ出力のタイミングに基づいて)入力を受け付け、遮光領域の出力信号を平均化する。
次いで、誤差検出器50は、平均化された遮光領域の出力信号(黒レベル)と、OB目標値とからOB誤差を算出し、算出したOB誤差が補正範囲に含まれるか否かに応じて、DAC60の入力信号レベルを変化させるか否か(補正を行うか否か)を決定する。
【0030】
図4は、補正範囲とOB誤差との関係を示す図である。図4において、OB誤差が補正範囲に含まれる場合、DAC60の入力信号レベルを1ステップ変化させると、却って黒レベル(遮光領域についてのADC30の出力信号の平均値)とOB目標値との誤差が拡大する範囲であることから、誤差検出器50は、DAC60の入力信号レベルを維持する。一方、OB誤差が補正範囲に含まれない場合、補正することにより、黒レベルとOB目標値との誤差が改善される範囲であることから、誤差検出器50は、DAC60の入力信号レベルを更新する。
【0031】
このとき、OB誤差が補正範囲の振幅の何倍から何倍に属するかによってDAC60の入力信号レベルを変更する量が決定される。
そして、DAC60は、誤差検出器50から入力される信号レベルに応じて、所定の補正値を出力し、OBクランプ回路10に出力する。
以上のように、本実施の形態に係る黒レベル補正装置1は、OB誤差が、誤差検出器50がDAC60の入力信号レベルを1ステップ変化させた場合に補正の効果が得られる範囲である補正範囲に属するか否かによって、DAC60の入力信号レベルを変化させるか否かを決定する。
【0032】
したがって、OB誤差が補正を行うべき値か否かを適切に判定することができ、高分解能なDACや高性能なLPFを用いることなく、従来と同様の性能の素子を用いて、低コストかつ簡易に高性能な黒レベル補正を行うことができる。
また、DAC60の入力信号レベルを変更する場合、OB誤差が補正範囲の振幅の何倍から何倍の範囲に属するかによって、DAC60の入力信号レベルを変更する量が決定される。
【0033】
したがって、黒レベルをOB目標値に収束させる処理を高速に行うことができる。更に、誤差検出器50内の補正範囲記憶装置52の補正範囲テーブルを替えることで、系の感度、収束時間を切り替えることも可能である。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る黒レベル補正装置2について説明する。
黒レベル補正装置2は、第1の実施の形態における黒レベル補正装置1において、PGA20の利得が高い場合に、補正範囲が広範となり、OB誤差が補正範囲内で補正が行われない場合であっても、ADC30の出力信号に含まれるOB誤差が大きくなることから、その出力信号からOB誤差を減ずるものである。
【0034】
まず、構成を説明する。
図5は、本実施の形態に係る黒レベル補正装置2の機能構成を示すブロック図である。図5に示す黒レベル補正装置2の構成は、図1に示す第1の実施の形態に係る黒レベル補正装置1の構成に、減算器70が付加されたものであるため、減算器70についてのみ説明し、他の部分については説明を省略する。
減算器70は、ADC30の出力信号、LPF40によって出力される黒レベルおよびOB目標値が入力される。そして、減算器70は、LPF40によって出力される黒レベルとOB目標値とから算出されるOB誤差をADC30の出力信号から減算し、黒レベル補正装置2の出力信号として出力する。
【0035】
即ち、減算器70は、ADC30の出力信号をADCout、LPF40が出力する黒レベルをLPFout、OB目標値をOBとすると、ADCout−(LPFout−OB)なる演算を行い、出力信号とする。
なお、OB誤差がOB目標値に対して負方向にずれている場合には、減算器70はOB誤差の大きさをADC30の出力信号に加える処理を行うこととなる。
以上のように、本実施の形態に係る黒レベル補正装置2は、ADC30の出力信号からOB誤差を減算し、黒レベル補正装置2の出力信号とする。
【0036】
したがって、PGA20の利得が高い場合に、補正範囲が広範となり、補正が行われない可能性が高まるが、この場合に、ADC30の出力信号に含まれるOB誤差が大きくなり、黒レベルの補正が適切に行われなくなる事態を防ぐことができる。
なお、第1および第2の実施の形態における黒レベル補正装置1,2において、遮光領域についてのADC30の出力信号の平均値(黒レベル)が補正範囲の境界値(OB目標値と振幅との和)とほぼ等しい値となる場合に、OB目標値を所定量ずらすことによって、黒レベルの補正をより適切に行うことが可能である。
【0037】
即ち、黒レベルが補正範囲の境界値とほぼ等しい値となる場合、センサ出力に含まれるノイズがPGA20によって増幅されることから、黒レベルが変動し補正範囲の内外の値を振動する事態が生ずる。
このとき、黒レベル補正装置1,2は、その振動に応じて補正を行う場合と行わない場合を繰り返すこととなり、黒レベル補正が適切に行えず、補正範囲のレベルで発振現象に似た現象が起こる可能性がある。これは、主に安価なLPF40(ノイズ除去性能が高くないLPF40)を用いることを想定し、また、黒レベルの補正を行わない場合がある本発明において、特に問題となる。
【0038】
したがって、黒レベルが補正範囲の振幅とほぼ等しい値となる場合に限り、本来固定のOB目標値をあえて所定量ずらすことを可能とする。OB目標値をずらす量としては、OB目標値と補正範囲の振幅の中間値付近、例えば、OB目標値を基準とした場合の補正範囲の振幅の1/2の値等が考えられる。
これにより、黒レベルが補正範囲の境界値とほぼ等しい値となる場合に、ノイズにより補正を行う場合と補正を行わない場合とが繰り返される事態を防止できる。なお、アナログの黒レベルは、目標値に対して若干のずれが生ずるが、図5のデジタル補正により目標値に修正される。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、対象値と黒レベルの目標値との比較結果が、変動範囲内であるか否かによって、撮像手段の出力信号を補正するか否かを決定する。
したがって、その比較結果が、撮像手段の出力信号に対する補正を行うべきものであるか否かを適切に判定することができ、高分解能なDACや高性能なLPFを用いることなく、従来と同様の性能の素子を用いて、低コストかつ簡易に高性能な黒レベル補正を行うことができる。
【0040】
また、撮像手段の出力信号を補正する場合、変動値に基づいて、補正を加える所定量が決定される。
したがって、対象値を目標値に収束させる処理を高速に行うことができる。
また、利得が高い場合に、変動範囲が広範となり、補正が行われない可能性が高まるが、この場合に、減算手段を備えたため、出力デジタル信号に含まれる誤差が大きくなり、黒レベルの補正が適切に行われなくなる事態を防ぐことができる。
【0041】
さらに、対象値が変動値とほぼ等しい値(所定差分値以内)となる場合に、目標値を所定量ずらすため、黒レベルの補正をより適切に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る黒レベル補正装置1の機能構成を示すブロック図である。
【図2】誤差検出器50の機能構成を示すブロック図である。
【図3】黒レベル補正装置1にセンサ出力を入力するセンサの遮光領域および受光領域を示す図である。
【図4】補正範囲とOB誤差との関係を示す図である。
【図5】本実施の形態に係る黒レベル補正装置2の機能構成を示すブロック図である。
【図6】更新器54およびレジスタ55の具体的構成例を示す図である。
【図7】従来の電子カメラに備えられる黒レベル補正装置100を示す図である。
【符号の説明】
1,2,100 黒レベル補正装置
10,101 OBクランプ回路
20,102 PGA
30,103 ADC
40,104 LPF
50,105 誤差検出器
51 差分検出器
52 補正範囲記憶装置
53 比較器
54 更新器
55 レジスタ
70 減算器

Claims (10)

  1. 被写体からの反射光を受光面で受光することにより映像信号を出力する撮像手段の出力信号を、所定利得に基づいて増幅し、増幅した信号をA/D変換して出力デジタル信号とするとともに、前記受光面のうちの一部を遮光しておき、その遮光された領域の映像信号に対応する出力デジタル信号を平均化し、平均化された値である対象値と黒レベルの目標値とを比較し、その比較結果に応じて、前記撮像手段の出力信号に対し、所定レベルを単位とする段階的な補正を加える黒レベル補正装置であって、
    前記所定レベルの補正を加えた場合の前記出力デジタル信号の変動値によって決定される変動範囲に関する情報を、前記利得と対応付けて記憶している記憶手段と、
    前記比較結果が、前記利得に基づく前記変動範囲内にあるか否かを判定し、前記比較結果が前記変動範囲内にある場合には補正を行わず、前記比較結果が前記変動範囲内にない場合には、前記撮像手段の出力信号に所定量の補正を加える補正を行う補正手段と、
    を備えることを特徴とする黒レベル補正装置。
  2. 前記補正手段は、前記比較結果が前記変動範囲内にない場合に、前記目標値と前記対象値との差に対する前記変動値の比に基づいて、補正を加える前記所定量を決定することを特徴とする請求項1記載の黒レベル補正装置。
  3. 前記対象値から前記目標値を減じた結果を、前記出力デジタル信号から減ずる減算手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の黒レベル補正装置。
  4. 前記目標値に対する前記対象値の差と、前記変動値との差が、所定差分値以内である場合に、前記目標値を所定値加算あるいは減算することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の黒レベル補正装置。
  5. 前記所定差分値あるいは前記所定値は、前記変動値に基づいて決定されることを特徴とする請求項4記載の黒レベル補正装置。
  6. 被写体からの反射光を受光面で受光することにより映像信号を出力する撮像手段の出力信号を、所定利得に基づいて増幅し、増幅した信号をA/D変換して出力デジタル信号とするとともに、前記受光面のうちの一部を遮光しておき、その遮光された領域の映像信号に対応する出力デジタル信号を平均化し、平均化された値である対象値と黒レベルの目標値とを比較し、その比較結果に応じて、前記撮像手段の出力信号に対し、所定レベルを単位とする段階的な補正を加える黒レベル補正方法であって、
    前記所定レベルの補正を加えた場合の前記出力デジタル信号の変動値によって決定される変動範囲に関する情報を、前記利得と対応付けて記憶しておき、
    前記比較結果が、前記利得に基づく前記変動範囲内にあるか否かを判定し、前記比較結果が前記変動範囲内にある場合には、補正を行わず、前記比較結果が前記変動範囲内にない場合には、前記撮像手段の出力信号に所定量の補正を加える補正を行うことを特徴とする黒レベル補正方法。
  7. 前記比較結果が前記変動範囲内にない場合に、前記目標値と前記対象値との差に対する前記変動値の比に基づいて、補正を加える前記所定量を決定することを特徴とする請求項6記載の黒レベル補正方法。
  8. 前記対象値から前記目標値を減じた結果を、前記出力デジタル信号から減ずることを特徴とする請求項6または7記載の黒レベル補正方法。
  9. 前記目標値に対する前記対象値の差と、前記変動値との差が、所定差分値以内である場合に、前記目標値を所定値加算あるいは減算することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の黒レベル補正方法。
  10. 前記所定差分値あるいは前記所定値は、前記変動値に基づいて決定されることを特徴とする請求項9記載の黒レベル補正方法。
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