JP3917181B2 - ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーおよびその生成方法 - Google Patents
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Description
本発明は、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーおよびその生成方法に関する。
背景技術
ポリジオルガノシロキサンポリマーは、主にシロキサン結合の物理的化学的特性から派生する独特の特性を有している。一般的なポリジオルガノシロキサンポリマーの顕著な特性としては、耐紫外線性、非常に低いガラス転移温度、良好な熱および酸化安定性、多くのガス類に対する良好な透過性、非常に低い表面エネルギー、低い屈折率、良好な疎水性および良好な誘電性特性が挙げられる。また、非常に良好な生物学的適合性も有しており、血液が存在する生体内で使用することのできる生物学的材料として非常に興味深い。ポリジオルガノシロキサンエラストマーは、多くの優れた特性を有しているため広く用いられている。しかし、引裂抵抗が制限されていること、低極性溶剤に対する抵抗が弱いことが、他の多くの用途に適さないものとさせている。
エラストマーは、加えられた力による変形状態から初期の形状に戻る能力を持っている。通常のポリジオルガノシロキサンは、化学的または物理的に架橋したときにのみエラストマー挙動を示す。非常に高分子量のポリジオルガノシロキサンガム(モル当たり500,000グラムを超える)であっても、架橋しないと低温流れを示す。このように、たいていの商業用途において有用な通常のポリジオルガノシロキサンには、所望の特性に応じて、例えば機械的強度を維持し、溶剤中での膨潤を減じるために、細粉高表面積のシリカ、煙霧質シリカ、二酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、顔料等級の酸化物、カーボンブラック、グラファイト、金属粉末、粘土、炭酸カルシウム、シリケート、アルミネート、繊維状充填剤、および空洞ガラスまたはプラスチックマイクロスフェアのような充填剤が、50重量パーセントまで充填されていなければならない。ポリジオルガノシロキサンは、高温において、他の有機材料のように急激に機械的強度を失うことはないため、特に、高温で使用される。
絶縁電線、ロッド、チャンネル、管類および同様の製品のような多くの用途のために、ポリジオルガノシロキサン化合物は、標準のゴム押出し装置で押し出される。押し出された材料は、直ちに加熱して、ある形状に硬化しなければならない。通常、300〜450℃での温風加硫したり、0.28〜0.70MPa(40〜100psi)で数分間蒸気にあてる必要がある。最終特性は、オーブン硬化または連続蒸気加硫により得られる。
シリコーンベースの剥離コーティングは、主に、接着剤の剥離ライナーのような用途で商業的に長い間使用されてきている。一般にこのような材料は、溶剤または担体からコーティングされ、高温で熱架橋される。近頃、追加硬化、カチオン硬化および放射線硬化、および硬化を必要としないシリコーン含有ブロックコポリマーを含むシリコーン剥離技術が開示されている。これらのシステムのうちいくつかは、溶剤を用いずに、すなわち、ロールコーティングによりコーティングすることができる。他に、有機溶剤または水からコーティングすることができるものもある。これらのシステムはいずれも、溶融プロセス不可能だと考えられている。このように、前述した材料の所望の剥離性能特性を保持しつつ、溶融コーティング可能なシリコーンベースの剥離コーティングに対する要望がある。
ブロックコポリマーは、エラストマー、シーラント、コーキング化合物および剥離コーティングのような様々な製品に所望の性能特性を与えるために、長い間用いられてきた。
物理的に架橋されたポリジオルガノシロキサンエラストマーは、通常、セグメントコポリマーである。エラストマーの機械的特性は、通常、ポリマーの分子量と共に増大する。分子量は、インヘレント粘度測定により求められることが多い。ある非架橋システムでは、分子量が増えるにつれ、ポリマーは溶けにくくなり、インヘレント粘度は、測定しにくくなる。ポリジオルガノシロキサンポリマーの機械的特性およびインヘレント粘度は、たいていの所望のポリジオルガノシロキサン特性を維持しつつ、AB、ABAまたは(AB)nセグメントポリマーと、軟質ポリジオルガノシロキサン成分および、例えば、ポリスチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォンおよびエポキシドのような硬質セグメントを含む、高融点を有する結晶構造または高ガラス転移温度を有するアモルファス構造のいずれかの硬質成分との調整された溶剤ベースでの合成により、実質的に増大する。
他の種類のポリジオルガノシロキサンセグメントコポリマーは、ポリジオルガノシロキサンまたは尿素以外のブロックを含むポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーである。これらの合成反応は、上述したものより速く、触媒を必要とせず、そして副生成物を生成しないため、経済的に有利となり得る方法である。
ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成する際、ポリジオルガノシロキサンジアミン前駆物質中に単官能性反応不純物があると、鎖伸長反応が早く終了し、ポリマーの最良の分子量および引っ張り強度が得られにくくなる可能性がある。ポリジオルガノシロキサンジアミンを生成するのが早いと、分子量の増加に伴って単官能性不純物の水準が増加するため、たいていのエラストマーまたは接着用途について満足のいく機械的特性を有するエラストマーを得ることはできなかった。つい最近、ポリジオルガノシロキサンジアミン分子量の広範囲にわたって不純物レベルの低い材料を生成する方法が開発された。この化学作用では、非シリコーン容量を増やすための鎖伸長剤を用いることによって、30℃での測定(濃度0.4g/dLのクロロホルム溶液で、キャノン−フェンスケ粘度計を用いて)で0.8g/dLを超えるインヘレント粘度を有するポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーが得られている。
硬化ステップを必要としない溶液重合ポリジオルガノシロキサンポリ尿素エラストマーについて説明してきたが、これらの組成物は溶剤であるため、取り扱いにコストがかかる可能性がある。
連続溶融重合方法は有利であり、ポリウレタンエラストマーおよびアクリレート感圧接着剤のような組成物を生成するのに使われてきた。ポリジオルガノシロキサンセグメントを含有するポリエーテルイミドを生成するための連続溶融重合方法についても説明してきた。近年、ポリウレタン樹脂は、樹脂製のフィルムのブロッキングを防ぐために、ポリジオルガノシロキサン尿素セグメントを用いるものと説明されている。しかし、組成物中の反応性ポリジオルガノシロキサンの水準は、例えば15重量パーセントと少なく、たとえ、ポリジオルガノシロキサンの骨格への組み込みが不完全であっても、容易な剥離がその目的であるため、問題ではなかった。しかし、組み込まれなかったポリジオルガノシロキサン油は、エラストマー中で可塑剤として作用し、感圧接着剤の引っ張り強度を減じたり、粘着性を失わせたり、剪断特性を減じたりする。この組み込まれなかった油はまた、エラストマーまたは接着剤の表面にブルームして、接触している他の表面を汚染する可能性がある。
発明の開示
簡単に述べると、本発明の一つの態様において、溶融処理可能なポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマー組成物が提供される。この組成物は、軟質ポリジオルガノシロキサン単位および硬質ポリイソシアネート残基単位を交互に含み、任意で軟質および/または硬質有機ポリアミン単位を含み、このポリイソシアネート残基は、ポリイソシアネートから−NCO基を除いたものであり、このようなアミンおよびイソシアネート単位の残基は尿素結合により結合されている。本発明の組成物は、一般に、少なくとも0.8dL/gのインヘレント粘度を有し、例えば、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、トルエン、イソプロピルアルコールおよびこれらの化合物といった通常の有機溶剤に実質的に不溶である。
本発明はまた、
(a)少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミン、または少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンと少なくとも1種の有機ポリアミンとの混合物を含む少なくとも1種のポリアミン、および
(b)イソシアネート対アミンのモル比が0.9:1から0.95:1または1.05:1から約1.3:1である少なくとも1種のポリイソシアネート
の反応生成物を含むポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコーポリマー組成物を提供する。
本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、以下の繰り返し単位で表すことができる。
各Rは独立に、好ましくは約1〜12個の炭素原子を有し、例えばトリフルオロアルキルまたはビニル基、ビニルラジカルまたは式−R2(CH2)aCH=CH2(R2は−(CH2)b−または−(CH2)cCH=CH−であって、aは1、2または3、bは0、3または6、cは3、4または5)で表される高級アルケニルラジカルで置換されていてもよいアルキル部分;約6〜12個の炭素原子を有し、アルキル、フルオロアルキルおよびビニル基で置換されていてもよいシクロアルキル部分;または好ましくは約6〜20個の炭素原子を有し、例えば、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキルおよびビニル基で置換されていてもよいアリール部分であり、またはRは、ここにその記載がリファレンスとして組み込まれる米国特許第5,028,679号に記載のパーフルオロアルキル基、ここにその記載がリファレンスとして組み込まれる米国特許第5,236,997号に記載のフッ素含有基、またはここにその記載がリファレンスとして組み込まれる米国特許第4,900,474号および第5,118,775号に記載のパーフルオロエーテル含有基であり、好ましくは少なくとも50%のR部分が炭素原子数1〜12個の一価アルキルまたは置換アルキルラジカルと釣り合いのとれたメチルラジカル、アルキレンラジカル、フェニルラジカルまたは置換フェニルラジカルである。
各Zは、好ましくは約6〜20個の炭素原子を有するアリーレンラジカルまたはアラルキレンラジカル、好ましくは約6〜20個の炭素原子を有するアルキレンまたはシクロアルキレンラジカルである多価ラジカルであり、好ましくはZは、2,6−トリレン、4,4’−メチレンジフェニレン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレン、テトラメチル−m−キリレン、4,4’−メチレンジシクロヘキシレン、3,5,5−トリメチル−3−メチレンシクロヘキシレン、1,6−ヘキサメチレン、1,4−シクロヘキシレン、2,2,4−トリメチルヘキシレンおよびこれらの混合物である。
各Yは、独立に、炭素原子数1〜10個のアルキレンラジカル、好ましくは6〜20個の炭素原子を有するアラルキレンラジカルまたはアリーレンラジカルである多価ラジカルである。
各Dは、水素、炭素原子数1〜10個のアルキルラジカル、フェニルおよび複素環を形成するBまたはYを含有する環構造を完成させるラジカルから成る群より選択される。
Bはアルキレン、アラルキレン、シクロアルキレン、フェニレン、例えば、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、酸化ポリテトラメチレンのような酸化ポリアルキレン、並びにこれらのコポリマーおよび混合物から成る群より選択される。
mは0〜約1000の数である。
nは1またはそれより大きい数である。
pは約10以上、好ましくは約15〜2000、より好ましくは約30〜1500の数である。
ポリイソシアネート(Zが2個より多い官能性ラジカル)およびポリアミン(Bが2個より多い官能性ラジカル)を用いる際、式Iの構造は、ポリマー骨格を分岐するために変性される。
本発明のポリマーは、一般に、少なくとも約0.8dL/gのインヘレント粘度を有する、または一般の有機溶剤に実質的に不溶である。
本発明の組成物に、さらに、充填剤、粘着性付与剤、樹脂、顔料、安定化剤、可塑剤等を含ませてもよい。
本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、未充填であっても良好な機械的特性を有し、低ガラス転移温度、中程度の透明性、耐紫外線性、低表面エネルギーおよび疎水性、良好な誘電特性および多くのガス類に対する高透過性といった一般にポリシロキサンに関連する優れた物理特性を示す。さらに、本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、中程度の熱および酸化安定性を有し、従来得られたより高いインヘレント粘度を有し、さらに重合後に溶融プロセッシングを行うことができる。さらに、本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの中には、従来得られたものより膨潤および炭化水素溶剤による劣化に対してより耐性を有するものがある。また、本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの中には、驚くほど低い溶融フロー粘度、および溶融フロー状態より低い温度で急固化を示すエラストマー材料がある。さらに、本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの中には、有機ポリアミンをポリジオルガノシロキサンジアミンおよびポリイソシアネートと共に用いることで膨張した組成物となるために最終特性の範囲が改善されたものがある。これらの組成物は、広範囲な選択により変えることができ、これらの反応物質を組み込む割合によって、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの特性を自由に設計することができる。このような特性としては、剥離水準、印刷適性、引っ張りおよび剪断強度、蒸気透過速度、および分子構造が挙げられる。このような組成物は、溶剤ベースの合成技術では作ることができない。
他の態様において、本発明は、
(a)少なくとも1種のポリイソシアネートおよび少なくとも1種のポリアミンを含む反応物質を反応容器に連続して供給する工程であって、該ポリアミンが少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンまたは少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンと少なくとも1種の有機ポリアミンとの混合物である工程、
(b)反応容器において反応物質を混合する工程、
(c)反応物質を反応させてポリジオルガノシロキサンポリ尿素コポリマーを形成する工程、および
(d)ポリマーを反応容器から移動する工程
を含む、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成する方法を提供する。
本発明の方法において有用なポリイソシアネートは、好ましくは、下式で表されるものである。
Zは上記で定義した通りである。
本発明の方法において有用なポリジオルガノシロキサンジアミンは、下式で表されるものである。
各R、Y、Dおよびpは上記で定義した通りである。通常、本発明に有用なポリジオルガノシロキサンジアミンの数平均分子量は、約700を超えるものである。
この方法は実質的に溶剤を使用しない。通常、溶剤はこの反応を行うのに必要なく、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成するのに当たって以前の方法より環境に優しい方法となっており、多くのポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーに独特の特性が付与される。必要であれば、少量の溶剤を存在させて、固体イソシアネート、高粘度ジイソシアネートまたは少量のジイソシアネートのフローをコントロールしたり、または、粘着性付与樹脂、顔料、架橋剤、可塑充填材および安定化剤のような補助剤の添加をコントロールしたり、これらの粘度を減少させてもよい。
実質的に溶剤不使用であること、および連続プロセスであることにより、イソシアネート対アミンの比を1:1より低く、そして驚くことに、これを超えるように調整することによって、最終材料の特性を最適化するという利点が得られる。意外にも、強力な押出し加工性材料が得られ、中には、従来の溶剤重合方法により得られるものよりも独特の優れた機械的およびレオロジー特性を有するものがある。本発明の実質的に溶剤不使用の連続プロセスのさらなる利点は、重合の直後に、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを、例えば、フィルム、繊維、ペレット、シート、スラブおよび管類のような様々な形態に押し出すことができることである。これにより、ポリマーの劣化によって、性能特性が減少する可能性のあるポリマーの熱および剪断履歴を最小にすることができる。
一般に、生成されるポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのインヘレント粘度は、ポリジオルガノシロキサンジアミンの分子量が増えると増大する。コポリマーのインヘレント粘度は、適切なイソシアネート対アミンの比、およびプロセス条件を選択することによって変えることができる。従来の溶液重合方法を用いて生成することのできるものより大きなインヘレント粘度を有するポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを得ることができる。
本発明の方法を用いると、コポリマーが通常の有機溶剤に実質的に不溶となるような分子量とすることができる。さらに、連続塊状重合方法である本発明の方法によれば、溶剤媒体中で形成されるポリマーが高粘度であること、またはゲル形成により従来の溶剤重合では得られない高分子量組成物とすることができる。
発明を実施するための形態
本発明に有用なポリジオルガノシロキサンジアミンは、上記の式IIIの範囲のものであり、数平均分子量が約700〜150,000の範囲、より好ましくは1600より大きなものが含まれる。好ましいシリコーンジアミンは、ここにその記載がリファレンスとして組み込まれる米国特許第5,214,119号の記載により調製される実質的に純粋なポリジオルガノシロキサンジアミンである。このような高純度のポリジオルガノシロキサンジアミンは、テトラメチルアンモニウム3−アミノプロピルジメチルシラノレートのような無水アミノアルキル官能性シラノレート触媒を、環状オルガノシロキサンの総量に対して好ましくは0.15重量パーセント未満の量で用い、環状オルガノシランとビス(アミノアルキル)ジシロキサンとの二段階での反応により調製される。
特に好ましいポリジオルガノシロキサンジアミンは、セシウムおよびルビジウム触媒を用いて調製されるものである。ポリジオルガノシロキサンジアミンの調製は、反応条件下で、
(1)次の式で表されるアミノ官能基封鎖体、
各R、DおよびYは上記に定義した通りであり、xは約1〜150の整数、
(2)封鎖体の分子量より多い数平均分子量を有するポリジオルガノシロキサンジアミンを得るのに十分な量の環状シロキサン、および
(3)触媒効果量の水酸化セシウム、水酸化ルビジウム、セシウム、シラノレート、ルビジウムシラノレート、セシウムポリシロキサノレート、ルビジウムポリシロキサノレートおよびこれらの混合物
を化合することにより成される。反応は、アミン官能基封鎖体が実質的にすべて消費されるまで続く。
揮発性有機酸の添加によりこの反応は終了し、通常、約0.01重量パーセントより多いシラノール不純物を有するポリジオルガノシロキサンの混合物、および有機酸のセシウム塩、有機酸のルビジウム塩、または触媒に対して少量モル過剰となるような両塩のうち1種またはそれ以上を形成する。反応生成物のシラノール基を反応条件下で縮合し、約0.01重量パーセント未満または約0.01重量パーセントのシラノール不純物を有するポリジオルガノシロキサンジアミンを形成し、一方、未反応の環状シロキサンを剥離する。任意で、後に濾過によって塩を除去する。
本発明に有用なポリジオルガノシロキサンジアミンとしては、これに限られるものではないが、ポリジメチルシロキサンジアミン、ポリジフェニルシロキサンジアミン、ポリトリフルオロプロピルメチルシロキサンジアミン、ポリフェニルメチルシロキサンジアミン、ポリジエチルシロキサンジアミン、ポリジビニルシロキサンジアミン、ポリビニルメチルシロキサンジアミン、ポリ(5−ヘキセニル)メチルシロキサンジアミン、コポリマーおよびこれらの混合物が例示される。
本発明に有用な有機ポリアミンとしては、これに限られるものではないが、Huntsman製D−230、−400、−2000、−4000、BU−700、ED−2001、EDR−148のようなポリオキシアルキレンジアミン、Huntsman製T−3000およびT−5000のようなポリオキシアルキレントリアミンおよびデュポン製Dytek AおよびDytek EPのようなポリアルキレンが例示される。
反応において異なるポリイソシアネートがポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの特性を変性する。例えば、ダウケミカル社製ISONATETM143Lのようなポリカーボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートを用いる場合、生成されるポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、他のジイソシアネートから調製されたコポリマーに比べて、耐溶剤性が改善されている。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを用いる場合、生成されるセグメントコポリマーは、射出成形に特に有用な非常に低い溶融粘度を有する。
ポリアミン、特に式IIIのポリジオルガノシロキサンジアミンと反応可能なポリイソシアネートを本発明において用いることができる。ジイソシアネートとしては、これに限られるものではないが、2,6−トルエンジイソシアネート、2,5−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、メチレンビス(o−クロロフェニルジイソシアネート)、メチレンジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、ポリカーボジイミド変性メチレンジフェニレンジイソシアネート、(4,4’−ジイソシアネート−3,3’,5,5’−テトラエチル)ジフェニルメタン、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメトキシビフェニル(o−ジアニシジンジイソシアネート)、5−クロロ−2,4−トルエンジイソシアネート、1−クロロメチル−2,4−ジイソシアネートベンゼンのような芳香族ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートのような芳香族−脂肪族ジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートブタン、1,6−ジイソシアネートヘキサン、1,12−ジイソシアネートドデカン、2−メチル−1,5−ジイソシアネートペンタンのような脂肪族ジイソシアネート、およびメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキシルジイソシアネートおよびシクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネートのような環状脂肪族ジイソシアネート、およびこれらの混合物が例示される。
好ましいジイソシアネートとしては、2,6−トルエンジイソシアネート、メチレンジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、ポリカーボジイミド変性メチレンジフェニルジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメトキシビフェニル(o−ジアニシジンジイソシアネート)、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)、1,6−ジイソシアネートヘキサン、2,2,4−トリメチルヘキシルジイソシアネートおよびシクロヘキセン−1,4−ジイソシアネートが挙げられる。
特に好ましいのは、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートである。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを用いて生成されるポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、一般に、他のジイソシアネートを用いて生成される同様のコポリマーより溶融粘度が低く、弾性率が高い。
ポリアミン、特に式IIIのポリジオルガノシロキサンジアミンと反応可能なトリイソシアネートを本発明において使用することができる。このようなトリイソシアネートとしては、これに限られるものではないが、ビウレット、イソシアヌレート、付加物等から生成されるような多官能性イソシアネートが例示される。市販されているポリイソシアネートとしては、BayerのDESMODURTMおよびMONDURTMシリーズ、およびダウプラスチックスのPAPITMシリーズの一部が挙げられる。
好ましいトリイソシアネートは、DESMODURTMN-3300およびMONDURTM489である。
アミンとイソシアネートの相対量は、従来の方法で生成されるものより広い範囲で変えることができる。反応容器に連続的に供給されるイソシアネート対アミンのモル比は、好ましくは約0.9:1〜1.3:1、より好ましくは1:1〜1.2:1である。
ポリイソシアネートとポリアミンの反応が起こると、尿素結合中の活性水素が過剰のイソシアネートと反応できる可能性がある。イソシアネート対アミンの比を大きくすることによって、ビウレット部分の生成が特に高温において促進され、分岐または架橋ポリマーとなる。低〜中程度の量のビウレットが生成すると、剪断特性および耐溶剤性に有利である。
本発明の組成物にまた、任意で様々な充填剤およびその他の特性変性剤を含有させてもよい。煙霧質シリカ、カーボンファイバー、カーボンブラック、ガラスビーズ、ガラス泡、ガラスファイバー、ミネラルファイバー、粘土粒子、有機ファイバー、例えば、ナイロンKEVLARTM、金属粒子等といった充填剤を組み込んだ場合に、このような添加剤が最終ポリマー製品の機能および官能性に有害とならなければ、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーおよびシリケート樹脂100部当たり約50部の量まで添加することができる。染料、顔料、難燃材、安定化剤、抗酸化剤、相溶化剤、酸化亜鉛のような抗微生物剤、導電体、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウムおよびニッケル粒子のような熱導体等といったその他の添加剤等を、組成物の約1〜50体積パーセントの量で、これらのシステムに配合することができる。
本発明の方法において、ポリアミンは、少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミン、または少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンと少なくとも1種の有機ポリアミンとの混合物、および少なくとも1種のポリイソシアネートジアミンであって、少なくとも1種の該ポリアミンを含有する反応物質を反応容器内で混合し、反応させて、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成し、これを、反応容器から取り除くことができる。
本発明の方法においては、下記のような反応が起きている。
本発明の組成物の特性は、コポリマー分子量および構造の結果である。本発明の方法には柔軟性があるため、中には、インヘレント粘度または分子量の測定からは溶剤に完全に溶けないが、それでも物理特性の点から非常に有用な材料であり、押出し成形可能な興味深い材料もある。当業者であれば、イソシアネート対アミノ比、ポリイソシアネートおよびポリアミンの構造、反応物質添加の順番、混合速度、温度、反応容器の処理量、反応容器の構造および大きさ、滞留時間、滞留時間分布および充填剤、添加剤または特性改質剤を添加するかどうかの関数となる特定の用途に最適な材料を選ぶことができる。この方法によれば、極めて広範囲にわたって分子量および構造を自由に変えることができるため、様々な用途に合う特性を作り上げることができる。本発明のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製するのに用いるポリジオルガノシロキサンポリアミン成分は、生成されるコポリマーの弾性率を調整する手段を提供する。一般に、高分子量ポリジオルガノシロキサンジアミンは、低弾性率のコポリマーを提供するが、低分子量ポリジオルガノシロキサンジアミンは高弾性率のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを提供する。
ポリアミンとポリイソシアネートを均質に混合し、その反応生成物を提供できるような反応容器を用いるのが、本発明に適している。反応生成物が、例えば、シングルスクリューまたはツインスクリュー押出し機を用いる連続プロセスとして処理温度で混合できるだけの、十分に低い粘度を有している場合は、反応は、例えばメカニカルスターラーを入れたフラスコを用いるバッチプロセスとして行ってもよい。反応容器は、表面をふき取った異方向回転または同方向回転ツインスクリュー押出し機であるのが好ましい。
反応容器の温度はポリイソシアネートとポリアミンとの反応が起こるのに十分な温度とする。また、材料が、反応容器、および、例えば、フィードブロックやダイのような後の処理装置へ移動されるのに十分な温度とする。反応した材料を移動するには、約140〜250℃の温度範囲が好ましく、約160〜220℃の温度範囲がより好ましい。反応容器中の滞留時間は一般に、約5秒〜8分、より一般的には約15秒〜3分である。
滞留時間は、例えば、反応容器の長さ対直径の比、混合比、全体のフロー速度、反応物質および添加剤中での配合の必要性といったいくつかのパラメータにより変わる。最低限または配合不要の非反応性成分との反応を含む材料については、反応は、ツインスクリュー押出し機の長さ対直径の比わずか5:1で容易に行われる。
表面を拭き取った反応容器を用いるときは、スクリューフライトランドとバレルとの隙間を比較的狭くするのが好ましく、その値は一般に0.1〜約2mmである。用いられるスクリューは、反応が実質的に起こるゾーンで、完全または部分的に噛合、もしくは完全または部分的に拭き取られているのが好ましい。
ポリアミドとポリイソシアネートとの間で起こる反応は早いため、特に高分子量、すなわち、数平均分子量が約50,000以上のポリアミンを用いるときは、両方の材料とも速度を変えずに押出し機に供給するのが好ましい。このような供給速度であれば、一般に、最終生成物に望ましくない変異が起きるのが減少する。
非常に低いフローのポリイソシアネートストリームを用いるとき、押出し機へ確実に連続供給する方法は、ポリイソシアネートフィードラインをスクリューの通過ねじに接触または非常に近接して接触させることである。また、ポリイソシアネートの微少小滴を反応容器に連続的に流す連続スプレー注入装置を用いる方法もある。
一般に、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを粘性付与樹脂、無機添加剤またはポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマー反応物質と実質的に無反応のその他の材料のような添加剤と配合する際は、ポリアミンとポリイソシアネートの実質的な反応が起きた後で、配合する添加剤をさらに反応容器の下流に添加する。
しかし、添加剤の添加が反応物質の反応を妨害しないのであれば、様々な反応物質および添加剤の添加順序は問わない。例えば、ポリイソシアネート反応物質と特に反応性のある添加剤は、ポリイソシアネートとポリアミン反応物質との反応が終わるまで添加しない。さらに、反応物質は、反応容器に同時または連続して、いかなる順序でも添加することができる。例えば、ポリイソシアネートストリームを上述したような方法で反応容器に添加する第1成分とすることができる。次にポリアミンを反応容器の下流に添加することができる。これとは異なり、ポリアミンを反応容器に入れた後で、ポリイソシアネートストリームを添加することもできる。
本発明の方法は、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーの生成に当たって、従来の溶液重合方法に比べ、(1)溶液重合材料より優れた特性を有する材料を得るためにイソシアネート対アミン比を変えることができる、(2)溶液重合では簡単に生成することのできなかった高分子量の組成物を重合することができる、(3)熱履歴を減らして成形物品を直接生成することができる、(4)充填剤、粘着性付与樹脂、可塑剤およびその他特性改質剤に容易に配合することができる、そして(5)溶剤の排除といういくつかの利点を有している。
連続プロセスにおいて、イソシアネート対アミン比を変更できる柔軟性は明らかな利点である。この比率は、理論値の1:1よりも上または下に簡単に変えることができる。溶液中では、約1.05:1を超えたり、0.95:1未満であると、低分子量のコポリマーとなる。本発明の方法においては、ポリジオルガノシロキサンジアミンの滴定数平均分子量により異なるが、1.3:1という高い比率のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを生成することができる。このようなポリマーは、従来の溶液プロセスで得られるものよりもはるかに高いインヘレント粘度を有しているが、それでも溶融プロセスが可能である。これらのポリマーはまた、溶液重合コポリマーと比較して優れた機械的特性を有している。ある比率においては、生成されるポリマーは不溶性となり、インヘレント粘度が測定不可能となるが、それでも材料は溶融プロセス可能であり、高い強度を有している。
形成されるポリマーが溶媒媒質中に不溶であるため溶液重合により生成できない高分子量組成物を生成できる能力により、有用で独特な組成物が得られる。ポリアミンの鎖伸長は、例えば、ダウケミカル社製ISONATETM143Lといったポリカーボジイミド-変性ジフェニルメタンジイソシアネートのような特定のポリイソシアネートと共に溶液中で行われるときは、新たに生成されるポリマーは溶液から沈殿するため、高分子量コポリマーを形成することはできない。この組成物を、本発明の溶剤不使用方法を用いて調製するときは、高強度の対溶剤性材料が形成される。同様の方法で、本発明の溶剤不使用方法を用いてポリイソシアネートと重合させた2種の大きく異なる分子量のポリアミンの混合物から生成された材料は、高いインヘレント粘度を有するものとすることができる。
一般に、長く熱を当てると、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーは劣化して、物理特性が悪くなる。多くの溶液重合ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーで経験される乾燥およびその後の熱溶融押出し時の劣化についても、本発明の連続プロセスにより解決される。その理由は、反応性押出しポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーは、ダイを通じて重合ゾーンから直接押し出されて、溶剤除去および後続のポリマー再加熱に関係のある追加の熱履歴なしで管類やフィルム類のような成形物品を作成することができるためである。
ポリアミンとポリイソシアネートの反応中、溶剤の存在を排除できることで、反応がより効率的となる。本発明の方法を用いた平均滞留時間は、通常、溶液重合で必要とされるよりも10〜1000倍短い。必要であれば、少量、例えば、全組成物の約0.5%〜約5%の非反応性溶剤を、他の固体材料を注入するため、または反応チャンバーへの他の材料の低いフロー速度ストリームの安定性を増大するための担体として本方法中で添加することができる。
本発明の目的、特徴および利点は、さらに以下の実施例により説明されるが、これらの実施例で示された特定の材料および量、その他の条件および詳細により、本発明は不当に制限されるものとは解釈されない。すべての材料は、特に指定または明らかにされているもの以外は、市販または当業者に既知のものである。実施例において、特に指定されない限り、部およびパーセントはすべて重量当りである。報告されている分子量はすべてグラム/モルでの数平均分子量である。
ポリジオルガノシロキサンおよび有機ポリアミンの滴定
ポリジオルガノシロキサンまたは有機ポリアミンの実際の数平均分子量は、以下の酸滴定により測定された。約1ミリ当量のアミンを生成できるジアミンを50/50テトラヒドロフラン/イソプロピルアルコール中で溶解して10%溶液とする。この溶液を指示薬としてブロモフェニルブルーと共に0.1Nの塩酸で滴定し、数平均分子量を測定する。しかし、ジアミンがポリジオルガノシロキサンジアミンのときは、これらのジアミンの分子量は、ジアミン合成に用いた反応物質の抽出比および剥離環状シロキサンの大きさに依存していた。残りの環状類は、ポリジオルガノシロキサンジアミンの見かけの分子量を増大する希釈剤である。
ポリジオルガノシロキサンジアミンの調製
ポリジメチルシロキサンジアミンA
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン4.32部とオクタメチルシクロテトラシロキサン95.68部の混合物を、バッチ反応容器に入れ、窒素で20分間パージした。次に、混合物を反応容器中で150℃まで加熱した。100ppmの50%水性水酸化セシウムを触媒として添加し、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが消費されるまで6時間加熱を続けた。反応混合物を90℃まで冷やし、少量のトリエチルアミンの存在下で過剰の酢酸で中和し、高真空下で加熱して、少なくとも5時間にわたって、環状シロキサンを除去した。材料を大気温度まで冷やし、ろ過して生成された酢酸セシウムを除去し、0.1N塩酸で滴定して数平均分子量を測定した。この手順を用いて、ポリジメチルシロキサンジアミンAの6つのロットを生成した。ロット1の分子量は、5280、ロット2は5570、ロット3は5330、ロット4は5310、ロット5は5270およびロット6は5350であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンB
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを2.16部およびオクタメチルシクロテトラシロキサンを97.84部用いた以外は、ポリジメチルシロキサンジアミンAに記載された通りにポリジメチルシロキサンジアミンBを調製した。この手順を用いて、2つのロットを生成した。ロット1の分子量は、10,700、ロット2は10,500であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンC
ポリジメチルシロキサンジアミンA21.75部とオクタメチルシクロテトラシロキサン78.25部の混合物を、バッチ反応容器に入れ、窒素で20分間パージし、反応容器中で150℃まで加熱した。100ppmの50%水性水酸化セシウムを触媒として添加し、環状シロキサンの平衡濃度がガスクロマトグラフィーで観察されるまで、3時間加熱を続けた。反応混合物を90℃まで冷やし、少量のトリエチルアミンの存在下で過剰の酢酸で中和し、高真空下で加熱して、少なくとも5時間にわたって、環状シロキサンを除去した。材料を大気温度まで冷やし、ろ過し、酸滴定して数平均分子量を測定した。この手順を用いて、ポリジメチルシロキサンジアミンCの2つのロットを生成した。ロット1の分子量は、22,300、ロット2は17,000であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンD
ポリジメチルシロキサンジアミンAを12.43部およびオクタメチルシクロテトラシロキサンを87.57部用いた以外は、ポリジメチルシロキサンジアミンCに記載された通りにポリジメチルシロキサンジアミンを調製した。2つのロットを生成した。ロット1の分子量は、37,800、ロット2は34,800であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンE
ポリジメチルシロキサンジアミンAを8.7部およびオクタメチルシクロテトラシロキサンを91.3部用いた以外は、ポリジメチルシロキサンジアミンCに記載された通りにポリジメチルシロキサンジアミンを調製した。2つのロットを生成した。このようにして生成されたポリジメチルシロキサンジアミンEのロット1の分子量は、58,700、ロット2は50,200であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンF
ポリジメチルシロキサンジアミンAを4.35部およびオクタメチルシクロテトラシロキサンを95.65部用いた以外は、ポリジメチルシロキサンジアミンCに記載された通りにポリジメチルシロキサンジアミンを調製した。このポリジメチルシロキサンジアミンFの分子量は105,000であった。
ポリトリフルオロプロピルメチルジメチルシロキサンジアミンG
(3,3,3−トリフルオロプロピル)−メチルシクロシロキサン(Petrarchカタログ番号T2844)8.70部およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン4.35部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン86.96部を用いた以外は、ポリジメチルシロキサンジアミンAの調製で記載した通りに10モル%のトリフルオロプロピルメチルおよび90モル%のジメチルシロキサン単位含有のポリジメチルシロキサンジアミンを調製した。このポリトリフルオロプロピルメチルジメチルシロキサンジアミンGの分子量は5440であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンH
窒素パージ下でバッチ反応容器に入れ、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.98部とオクタメチルシクロテトラシロキサン9.88部を攪拌させてポリジメチルシロキサンジアミンを調製した。混合物を、91℃まで加熱し、少量(約0.15部)の3−アミノプロピルジメチルテトラメチルアンモニウムシラノレート触媒を添加した。生成した混合物に、5時間にわたってオクタメチルシクロテトラシロキサン88.0部を滴下して添加した。反応混合物をさらに7時間91℃に維持し、30分間149℃まで加熱して触媒を分解した。生成物を91℃、2700N/m2(2700Pa)で約120分間剥離して、揮発性材料を除去した。生成したポリジメチルシロキサンジアミンHの分子量は9970であった。
ポリジメチルシロキサンジアミンI
ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン4.42部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン22.25部を最初から反応容器に入れた以外は、ポリジメチルシロキサンジアミンHに記載された通りにポリジメチルシロキサンジアミンを調製した。加熱後、3−アミノプロピルジメチルテトラメチルアンモニウムシラネート触媒0.03部およびオクタメチルシクロテトラシロキサン73.30部を添加した。このポリジメチルシロキサンジアミンIの2つのロットを生成した。ロット1の分子量は4930、ロット2は5260であった。
ポリジフェニルジメチルシロキサンジアミンJ
メカニカルスターラー、静的窒素雰囲気、加熱油浴、温度計および還流冷却器を備えた三つ口丸底フラスコに、オクタメチルシクロテトラシロキサン75.1部、オクタフェニルシクロテトラシロキサン22.43部およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.48部を添加した。静的窒素雰囲気下で、反応物質を150℃まで加熱し、静的窒素雰囲気に戻す前に、30秒間アスピレータ真空中で脱気した。水酸化セシウム溶液(50%水溶液)0.02部の量をフラスコに添加し、16時間150℃で加熱を続けた。フラスコを大気温度まで冷やし、トリエチルアミン2mLおよび酢酸0.38mLを添加した。よく攪拌したフラスコを100N/m2(100Pa)の真空下に置き、150℃まで加熱し、5時間150℃で保って、揮発性材料を除去した。5時間後、熱を除去して、内容物を大気温度まで冷やした。2つのロットのポリジフェニルジメチルシロキサンジアミンJを調製した。ロット1の分子量は9330、ロット2は9620であった。
以下の実施例において、すべてのポリイソシアネートおよび有機ポリアミンは容認された通りに用い、イソシアネート対アミンの比率はポリイソシアネート供給業者により報告されたポリイソシアネート分子量および酸滴定により測定および/または供給業者により与えられたポリジオルガノシロキサンおよび有機ポリアミンの分子量を用いて計算された。
試験方法
以下の試験方法を用いて、以下の実施例で生成されたポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーの特性を判断した。
インヘレント粘度
濃度0.18〜0.26g/dLの30℃クロロホルム溶液中で、キャノンフェンスケ粘度計(型番50P296)を用いて30℃で平均インヘレント粘度(IV)を測定した。本発明の材料のインヘレント粘度は、0.1〜0.4g/dLの濃度からは実質的に独立していることが分かった。平均インヘレント粘度は、3回以上の平均であった。平均インヘレント粘度の他の測定方法は具体的な実施例に定められている。
ゲル浸透クロマトグラフィー
選択したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーの平均重量および数平均分子量を、HP1037A屈折率検出器、Waters590ポンプ、Waters Wisp自動注入器およびKaribaカラムオーブンを備えたHP1090 Chronatgraphでゲル浸透クロマトグラフィーにより室温で測定した。コポリマーをDMF w/v 0.05%LiBr中で15mg/mL溶解し、0.2マイクロメーターのナイロンフィルタでろ過し、100マイクロリットルをJordi混床カラムへ注入した。溶出速度はDMF+0.05% w/v LiBr中で0.5mL/分であった。較正は、Pressure Chemical社(ペンシルバニア州、ピッツバーグ)のポリスチレン規格に準拠するものであった。報告された分子量は、ポリスチレン当量である。
機械的特性
ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーの機械的特性を、テトラヒドロフランまたは50/50トルエン/イソプロパノール中の10%コポリマー溶液を調製し、その溶液をペトリ皿に注いで試験した。溶剤を蒸発させて厚さ約0.4〜1.5mmのフィルムを生成した。
機械試験を、インストロンTMモデル1122引張試験機で行った。試験は、ASTM D412-83の修正版に基づき行われた。方法B(カットリング試料)により試料を調製した。特製の精密リングカッターでタイプ1のリング(円周5.1cm)を作成した。インストロンTMアナログ出力信号を0.5%よりも良い精度でデジタル電圧計を通過させ、デジタル読み取り結果をコンピュータにより記録した。ASTM試験の修正は次のとおりである。クロスヘッド速度は12.7cm/分、試験取付シャフト(上下ジョー)を30rpmで同一方向に回転させ、リング全体について均一に引張り続けた。弾性率、最大応力および破断時伸びを計算した。
実施例
実施例1〜3および比較例1
実施例1において、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory社(ペンシルバニア州、ピッツバーグ)製DESMODURTMW)を、窒素雰囲気下で0.397g/分(0.00152モル/分)の速度で、40:1の長さ直径比を有する18mmの同方向回転ツインスクリュー押出し機(Leistritz社(ニュージャージー州、Allendale)製)の第1ゾーンに供給した。ジイソシアネートのフィードラインを、スクリューねじが通ると少量のジイソシアネートがスクリュー上に付くようにスクリューのすぐ近くに位置づけた。この添加点の前側のスクリューは完全に湿り、この点の後ろは乾いたスクリューであった。押出し機はバレルの全長にわたってある、1分当たり100回転するダブルスタートの完全噛合スクリューを有している。長さ20mmの混練ブロックをゾーン3、4および5に置いた。分子量5570のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット2を第2のゾーンに8.0g/分(0.00144モル/分)の速度で注入した。90mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2-75℃、ゾーン3-120℃、ゾーン4-130℃、ゾーン5-140℃、ゾーン6-150℃、ゾーン7-155℃、ゾーン8-170℃、端キャップ-170℃であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径3mmの繊維に押し出し、空気中で冷やして集めた。インヘレント粘度、弾性率、応力および破断時伸びを測定した。結果をNCO:NH2比と共に表1に示す。
実施例2および3において、ジイソシアネートの供給速度をそれぞれ0.372g/分(0.00142モル/分)および0.350g/分(0.00134モル/分)とした以外は実施例1と同様にしてポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製し試験した。結果を表1に示す。
比較例1において、分子量5330のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット3を20g、加熱真空下で、一口250mL丸底フラスコに入れ、脱気した。マグネティックスターラーバーを加え、フラスコをアルゴンでパージして、170gのジクロロメタンを添加した。3mLのジクロロメタン中の1.05グラムのメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート溶液を、素早く攪拌しながらジアミン/ジクロロメタン溶液に添加した。ジイソシアネートの添加中に粘度が増大した。溶液の攪拌を30分間続けた。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマー溶液をフラスコからペトリ皿に注ぎ、フイルムを形成させた。そのフィルムのインヘレント粘度、弾性率、最大応力および破断時伸びを試験した。結果をNCO:NH2比と共に表1に示す。
表1のデータによれば、実施例1のコポリマーが、同様のNCO:NH2比を有する比較例1に比べて、より高いインヘレント粘度および強度を有していることが明らかである。ジイソシアネートの量がポリジメチルシロキサンジアミンに対して減るにつれても、インヘレント粘度、弾性率、最大応力および最大破断時伸びが低くなる。
実施例4〜16および比較例2
実施例4において、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを実施例1〜3で用いた押出し機のゾーン6に1.32g/分(0.00503モル/分)の速度で供給した。ジイソシアネートラインはスクリューねじに触れる(brush)ようにした。ポリジメチルシロキサンジアミン(米国信越シリコーン社製分子量1630のX-22-161Aロット110,050)を押出し機のゾーン7に7.7g/分(0.00472モル/分)の速度で注入した。スクリューは、1分当たり100回転の完全噛合ダブルスタート12mmピッチの異方向回転エレメントであった。90mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1〜5は温度をコントロールしなかった、ゾーン6-55℃、ゾーン7-85℃、ゾーン8-150℃、端キャップ-180℃であった。このようにして生成されたポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーをダイを通して押し出した。生成された押出物は直径3mmであった。押出物を空気中で冷やして集めた。
実施例5において、ジイソシアネートを1.20g/分(0.00458モル/分)の速度で18mmの押出し機の第6ゾーンに供給した以外は実施例1と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。ポリジメチルシロキサンジアミン(信越の分子量1630のX-22-161Aロットl12,052)を押出し機の第7ゾーンに7.7g/分(0.00475モル/分)の速度で注入した。スクリュー速度は、1分当たり150回転であり、押出し機の温度は、ゾーン1〜5-40℃、ゾーン6-60℃、ゾーン7-100℃、ゾーン8-154℃、端キャップ-170℃であった。
実施例6において、ジイソシアネートを0.800g/分(0.00305モル/分)の速度で供給し、ポリジメチルシロキサンジアミンがHuels America社(ニュージャージー州、Piscataway)製の分子量2630のPS510であり、ジアミンを7.7g/分(0.00293モル/分)の速度で注入し、そしてゾーン8の温度が150℃であった以外は実施例5と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例7において、ジイソシアネートを0.762g/分(0.00291モル/分)の速度で供給した以外は実施例6と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例8において、ジイソシアネートを0.207g/分(0.000790モル/分)の速度で供給し、用いたポリジメチルシロキサンジアミンが分子量10,700のジアミンB、ロット1であって、このジアミンを、7.9g/分(0.000738モル/分)の速度で供給した以外は実施例1と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例9において、ジイソシアネートを0.205g/分(0.000782モル/分)の速度で供給した以外は実施例8と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例10において、ジイソシアネートを0.201g/分(0.000767モル/分)の速度で供給した以外は実施例8と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例11において、ジイソシアネートを0.197g/分(0.000752モル/分)の速度で供給した以外は実施例8と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例12において、ジイソシアネートを0.112g/分(0.000427モル/分)の速度で供給し、ジアミンAの代わりに分子量22,300のポリジメチルシロキサンジアミンCを用い、7.9g/分(0.000354モル/分)の速度で供給した以外は実施例1と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例13において、ジイソシアネートを0.069g/分(0.000263モル/分)の速度で供給し、ポリジメチルシロキサンジアミンは、ジアミンAではなく分子量37,800のジアミンDロット#1であり、ジアミンDを8.0g/分(0.000212モル/分)の速度で供給した以外は実施例1と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例14において、ジアミンを0.060g/分(0.000229モル/分)の速度で供給した以外は実施例13と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。
実施例15において、分子量105,000のポリジメチルシロキサンジアミン、ジアミンFを13.6g/分(0.000130モル/分)の速度でLeistritz34mm8ゾーン異方向回転完全噛合ツインスクリュー押出し機のゾーン5へ注入することにより生成した。メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを、フィードラインがスクリューに触れるようにして、0.033g/分(0.000126モル/分)の速度で開いたゾーン6へ添加した。長さ160mmの各ゾーンの温度プロフィールは、ゾーン4-25℃、ゾーン5-50℃、ゾーン6-75℃、ゾーン7-120℃、ゾーン8-150℃、端キャップ-180℃であった。スクリュー速度は1分当たり25回転であった。
実施例16において、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを0.190g/分(0.000725モル/分)の速度で供給し、ジアミンAの代わりに25.0重量パーセントの分子量5,570のジアミンAロット2および75.0重量パーセントの分子量50,200のジアミンEロット2の反応の前に1日混合させた均質配合物を用い、このジアミン混合物(計算された数平均分子量は16,700)を11.3g/分(0.000677モル/分)の速度で供給した以外は実施例1と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成し、試験した。
比較例2において、分子量10,500のポリジメチルシロキサンジアミンB、ロット2を20グラム、一口250mL丸底フラスコ中で加熱真空下で脱気した。マグネティックスターラーバーを加えた。フラスコをアルゴンでパージしてジクロロメタン170グラムを添加した。3mLのジクロロメタン中の0.50グラムメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート溶液を、素早く攪拌しながらジアミン/ジクロロメタン溶液に添加した。ジイソシアネートの添加中に粘度が増大した。30分間溶液を攪拌し続けて、ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを生成した。ポリマー溶液をフラスコからペトリ皿に注ぎ、フィルムを形成するまで乾燥させた。
実施例4〜12で生成された各材料のインヘレント粘度(IV)と機械的特性を試験し、比較例2のインヘレント粘度を試験した。NCO:NH2比およびポリジメチルシロキサンジアミン(ジアミンMW)の分子量と共に結果を表2に示す。
表2のデータからわかる通り、ジイソシアネート対ジアミンの比率が高いときは、ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのインヘレント粘度が増大した。実施例11および比較例2によれば、同様のNCO:NH2比のとき、本発明の溶剤不使用方法を用いて調製された材料は、従来の溶剤プロセスを用いて調製されたものより実質的に高いインヘレント粘度を有していることがわかる。実施例16の生成物は、生成ポリマーが反応溶液混合物に不溶のため、従来の溶剤調整方法を用いて生成することはできない。
実施例17−21
実施例17において、分子量37,800のポリジメチルシロキサンジアミンD、ロット#1を、直径40mm、長さ1600mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機の第1ゾーンの後ろへ38.5g/分(0.00102モル/分)の速度で供給した。メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを第1ゾーンの前部へ0.301g/分(0.00115モル/分)の速度で供給し、NCO:NH2比を1.13:1とした。ジイソシアネートのフィードラインは、わずかにスクリューねじに触れていた。ダブルスタートの完全噛合スクリューをバレルの全長にわたって用い、1分当り25回転させた。160mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-20°、ゾーン2-100℃、ゾーン3-150℃、ゾーン4〜9-180℃、ゾーン10-160℃、端キャップおよび溶融ポンプ-180℃であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径3mmの繊維に押し出し、空気中で冷やして集めた。
実施例18において、スクリュー速度を1分当り400回転とした以外は、実施例17と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例19において、フィードラインがスクリューに触れるようにして、ジアミンをゾーン8の後ろへ、そしてジイソシアネートをゾーン8の前へ供給した以外は、実施例17と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。スクリュー速度は、1分当り400回転であった。押出し機の温度プロフィールは、ゾーン1-20℃、ゾーン2〜7-40℃、ゾーン8-50℃、ゾーン9-110℃、ゾーン10-140℃、端キャップおよび溶融ポンプ-180℃であった。
実施例20において、ジイソシアネートフィードラインをスクリューに触れないようにし、スクリュー速度を1分当り400回転とし、押出し機の温度プロフィールを、ゾーン1-20℃、ゾーン2〜7-40℃、ゾーン8-45℃、ゾーン9-100℃、ゾーン10-140℃、端キャップおよび溶融ポンプ-180℃とした以外は、実施例17と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例21において、押出し機の温度プロフィールを、ゾーン1-20℃、ゾーン2-100℃、ゾーン3-170℃、ゾーン4〜9-220℃、ゾーン10-200℃、端キャップおよび溶融ポンプ-220℃とした以外は、実施例17と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを調製した。
各実施例の溶融ポンプの温度、スクリュー速度および押出し機の効果反応長を表3に示す。実施例17〜21の各材料のインヘレント粘度および物理特性を試験した。物理特性の試験のために溶剤に溶解すると、実施例21のコポリマーにおいてはゲル状の粒子が観察されたため、試験の前にろ過をした。インヘレント粘度(IV)、弾性率、最大応力および最大破断時伸びを表3に示す。
表3のデータからわかる通り、同一のジアミンおよびジイソシアネートを用い、一定のNCO:NH2比を維持しつつプロセス条件を変えることで、異なるインヘレント粘度のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成できる。押出し機のスクリューの回転速度を増やすとインヘレント粘度が増大した。長い滞留時間(38L/D)については、温度が低いとインヘレント粘度が高くなる。ジイソシアネートのフィードラインを、ゾーンへ直接供給するより、わずかにスクリューねじに触れるようにしてジイソシアネートを供給しても、ジアミンとジイソシアネートがより均一に添加および均質に配合されるため、インヘレント粘度が増大した。
実施例22〜28
実施例22において、用いたジイソシアネートが0.745g/分(0.00305モル/分)の速度で供給されたテトラメチル−m−キシレンジイソシアネートであり、ジアミンが分子量2630のHuels America社製のPS510であって、7.0g/分(0.00300モル/分)の速度で注入された以外は、実施例1と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例23において、ポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット3を直径40mm、長さ1600mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機のゾーン2へ76.1g/分(0.0143モル/分)の速度で注入した。押出し機を完全自己拭取りダブルスタートスクリューと嵌合させた。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを、フィードラインがスクリューに触れるようにして、押出し機のゾーン8へ3.97g/分(0.0163モル/分)の速度で供給した。押出し機のスクリュー速度は、1分当り100回転であり、160mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-27°、ゾーン2〜8-60℃、ゾーン9-120℃、ゾーン10-175℃、端キャップ-180℃であった。生成したポリマーを直径3mmの繊維に押し出し、水浴中で冷やし、造粒して集めた。
実施例24において、分子量5280のジアミンA、ロット1を95.70グラム、三つ口1000mL丸底フラスコ中で加熱真空下で脱気した。オーバーヘッドメカニカルスターラーを加え、フラスコをアルゴンでパージしてトルエン800mLを添加した。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート4.35グラムを、約2分間にわたって、ジアミン/トルエン溶液に滴下した。この添加の最中、溶液を素早く攪拌した。1時間後、溶液が攪拌できなくなるまで粘度が増大した。次に、溶液を60mLの2−プロパノールで希釈して、一晩混合させた。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの溶液をフラスコからペトリ皿に注ぎ、フィルムを形成するまで乾燥させた。
実施例25において、分子量5,570のジアミンA、ロット2を125グラム、メカニカルスターラーを入れた三つ口250mL丸底フラスコへ入れ、アルゴンパージ下で185℃まで加熱した。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート6.10グラム滴下した。1滴滴下する度に粘度が徐々に上がったが、まだ容易に攪拌できた。ジイソシアネート添加後、温ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーをトレーで鋳造して冷やし、すぐにフィルムを形成した。
実施例26において、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを2.01g/分(0.00824モル/分)の速度で供給し、ジアミンが分子量9,970のジアミンHであって、75.5g/分(0.00760モル/分)の速度で供給した以外は、実施例23と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例27において、分子量22,300のポリジメチルシロキサンジアミン、ジアミンCを、34mm、8ゾーンのLeistritz異方向回転完全噛合ツインスクリュー押出し機へ25.4g/分(0.00114モル/分)の速度で注入してポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを、フィードラインがスクリューに触れるようにして、オープンゾーン6へ0.306g/分(0.00125モル/分)の速度で添加した。長さ120mmのゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン4-25°、ゾーン5-50℃、ゾーン6-75℃、ゾーン7-120℃、ゾーン8-150℃、端キャップ-180℃であった。スクリュー速度は1分当り45回転であった。
実施例28において、ジイソシアネートがメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートおよびテトラメチル−m−キシレンジイソシアネート50/50の重量配合であり、0.425g/分(0.00168モル/分)の速度で供給され、ポリジメチルシロキサンジアミンが分子量4,930のジアミンI、ロット1であり、7.8g/分(0.00158モル/分)の速度で注入された以外は、実施例4と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例23、26、27および28の生成物のインヘレント粘度および物理特性について測定した。実施例22、24および25の生成物のインヘレント粘度について測定した。結果を、ジアミン分子量およびNCO:NH2比と共に表4に示す。
表4のデータからわかる通り、インヘレント粘度は、一般に、ジアミンの分子量が増えるにつれて増大している。
表5に、実施例2、実施例23および実施例28の180℃での剪断速度の関数としての粘度を示す。
表5のデータからわかる通り、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートで生成された実施例2のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、このようなポリマーに期待される、剪断により薄くなる挙動を示す。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートで生成された実施例23のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの粘度は、剪断速度が増大しても比較的一定のままである。実施例23のコポリマーの粘度はまた、この範囲の剪断速度の実施例2のコポリマーに比べて2〜3倍低いが、これらのインヘレント粘度は同一であった。テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートで生成されたポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのニュートン挙動に近い低粘度は、高溶融粘度で、剪断により薄くなる挙動を示すメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートで生成された材料よりも、処理の点で利点を有している。実施例2および23で用いられた2種のジイソシアネートの配合物より生成された実施例28のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、実施例2および23のコポリマーの間の粘度を有している。これは、このシステムの流動特性を、ジイソシアネートを適宜選択することによって、調整できるということを示すものである。
テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートで生成されたポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、他のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーに比べて非常に特異的な機械的特性を持っている。表5に、実施例23および2のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーそれぞれについて温度および周波数の関数としての剪断貯蔵弾性率(G’)を示す。この動的機械データは、Polymer Laboratories製マークII動的機械サーマルアナライザを用いて、歪み0.8%で得られた。材料は、2℃/分の速度で−150℃〜200℃の温度範囲にわたって、0.3、3および30Hzで剪断モードに供された。
表6のデータからわかるように、実施例2のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの貯蔵弾性率は、約−50〜50℃でわずかに増大し、約50℃を超えると、コポリマーは軟化し始め、貯蔵弾性率は周波数依存となる。実施例23のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、実施例2のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーより高い貯蔵弾性率を有しており、約−50〜150℃で漸増する。150℃で溶融し、貯蔵弾性率は急激に落ちる。さらに、実施例23のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの剪断貯蔵弾性率は、周波数依存ではない。
実施例29
実施例23のペレットをArburg170CMD Allrounder150-45注入成形加工機械に供給し、レタリング付き六角平ダイを用いて成形した。注入成形加工機のスクリュー温度は、ゾーン1-124℃、ゾーン2-132℃、ゾーン3-160℃、ノズル-162℃であった。このポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの熱可塑エラストマー性により、硬化工程は別に必要とされなかった。生成した注入成形試料は、型から取り出した直後でも非常に強固であった。これらの試料は非粘着性、非油性であり、成形操作から明瞭度が失われず、注入成形部品は、元の成形のレタリングがすべて細部までそのまま保持されていた。注入成形操作後の試料のインヘレント粘度は、0.47dL/gであり、劣化は示されなかった。
実施例30〜32および比較例3
実施例30において、ポリカーボジイミド-変性メチレンジフェニレンジイソシアネート(ダウケミカル社製ISONATETM143L)を、0.298g/分(0.00206等量イソシアネート/分)の速度で、ジイソシアネートラインがスクリューねじに触れるようにして、直径18mm、長さ720mmのLeistritz異方向回転ツインスクリュー押出し機の第1ゾーンへ供給した。分子量5330のジアミンA、ロット3を、6.1g/分(0.00114モル/分)の速度で押出し機のゾーン2へ注入し、NCO:NH2比を0.90:1とした。スクリューは、1分当たり100回転の、完全噛合ダブルスタート12mmピッチエレメントであった。90mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2-33℃、ゾーン3-38℃、ゾーン4-50℃、ゾーン5-50℃、ゾーン6-77℃、ゾーン7-150℃、ゾーン8-180℃、端キャップ-180℃であった。生成した直径3cmの押出し物を空気中で冷やして集めた。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは耐溶剤性であり、テトラヒドロフランにのみ膨潤した。生成物のショアA硬度は44であった。インヘレント粘度は、コポリマーがテトラヒドロフランおよびクロロホルムに不溶なため測定できなかった。
実施例31において、1,6−ジイソシアネートヘキサンを、0.999g/分(0.00595モル/分)の速度で、直径34mm、長さ1200mmのLeistritz異方向回転ツインスクリュー押出し機の第1ゾーンへ供給した。分子量5260のジアミンI、ロット2も、29.7g/分(0.00565モル/分)の速度で押出し機のゾーン1へ添加した。スクリューは、1分当たり75回転の、完全噛合ダブルスタート12mmピッチエレメントであった。120mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2〜6-150℃、ゾーン7-190℃、ゾーン8-220℃、ゾーン9-220℃、ゾーン10-180℃、端キャップが170℃であった。生成した押出し物を水浴中で冷やして集めた。このポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは耐溶剤性であり、テトラヒドロフランにのみ膨潤した。生成物のショアA硬度は34であった。インヘレント粘度は、生成物がテトラヒドロフランおよびクロロホルムに不溶なため他の実施例のように測定できなかった。
実施例32において、ジイソシアネートがイソホロンジイソシアネートであって、0.338g/分(0.00152モル/分)の速度で供給され、分子量5330のジアミンA、ロット3を8.0g/分(0.00150モル/分)の速度で注入した以外は実施例1と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。この材料のインヘレント粘度は1.89dL/gであった。溶液鋳造フィルムの物理特性は、弾性率が1.52MN/m2、引っ張り強度が3.61MN/m2、破断時伸びが650%であった。
比較例3において、分子量5280のジアミンA、ロット1を96.07グラム、三つ口1000mL丸底フラスコ中で加熱真空下で脱気した。オーバーヘッドメカニカルスターラーを加え、フラスコをアルゴンでパージしてトルエン800mLを添加した。イソホロンジイソシアネート(3.97g)を、2分間にわたって、ジアミン/トルエン溶液に滴下した。この添加の最中、溶液を素早く攪拌した。ジイソシアネートの添加中、粘度が増大し、ジイソシアネートの添加後、溶液の攪拌をさらに2時間と1時間半続けた。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマー溶液を、さらに40mLの2−プロパノールで希釈して、一晩混合させた。コポリマー溶液をフラスコからペトリ皿に注ぎ、フィルムを形成するまで乾燥させた。NCO:NH2比0.98:1の生成物は、インヘレント粘度0.53であり、実施例32よりかなり少なかった。
実施例33〜36
実施例33において、実施例1のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーと同様に同じ18mm押出し機でポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。7.86g/分(0.00485モル/分)の速度でポリジメチルシロキサンジアミン(米国信越シリコーン製X-22-161A、ロット409,073、分子量1620)と、1.27g/分(0.00485モル/分)の速度でメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートとを押出し機のゾーン3へ供給した。スクリュー速度は、1分当たり57回転であり、温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2-40℃、ゾーン3-58℃、ゾーン4-150℃、ゾーン5-190℃、ゾーン6〜8-220℃、端キャップ-220℃であった。生成物のNCO:NH2比は1:1であった。ショアA硬度は43であった。
実施例34において、ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを実施例33と同様に調製した。7.93g/分(0.00302モル/分)の速度でポリジメチルシロキサンジアミン(Huels America社製分子量2,630のPS510)と、0.915g/分(0.00349モル/分)の速度でジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートとを押出し機のゾーン4へ供給した。スクリュー速度は、1分当たり57回転であり、温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2-30℃、ゾーン3-34℃、ゾーン4-53℃、ゾーン5-120℃、ゾーン6-180℃、ゾーン7-200℃、ゾーン8および端キャップ-220℃であった。生成物のNCO:NH2比は1.16:1であった。
実施例35において、ジイソシアネートを0.167g/分(0.000637モル/分)の速度で、そして分子量10,700のジアミンB、ロット1を6.20g/分(0.000579モル/分)の速度で、押出し機の第5ゾーンへ供給した以外は実施例34のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーと同様に調製した。スクリュー速度は、1分当たり75回転であり、温度プロフィールは、ゾーン1〜3-30℃、ゾーン4-36℃、ゾーン5-62℃、ゾーン6-150℃、ゾーン7-200℃、ゾーン8および端キャップ-220℃であった。生成物のNCO:NH2比は1.10:1であった。ショアA硬度は16であった。
実施例36において、ジイソシアネートを0.0886g/分(0.000338モル/分)の速度で、そして分子量22,300のジアミンCを6.24g/分(0.000280モル/分)の速度で、押出し機の第5ゾーンへ供給した以外は実施例34のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーと同様に調製された。スクリュー速度は、1分当たり75回転であり、温度プロフィールは、ゾーン1〜4-30℃、ゾーン5-60℃、ゾーン6-150℃、ゾーン7-200℃、ゾーン8および端キャップ-220℃であった。生成物のNCO:NH2比は1.19:1であった。ショアA硬度は15であった。
実施例33〜36のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、テトラヒドロフラン、クロロホルム、トルエン、イソプロパノールおよびこれらの混合物のような通常の有機溶剤に不溶であったが、すべて押出し可能であり、色がほぼ透明で、弾性があり、平滑な表面を有しており、油性の触感のないものであった。不溶性ということは、最低でも、非常に高分子量の直鎖ポリマーが存在していて、分岐または架橋種があり得ることを示している。従って、材料特性は、前の実施例と同じ方法で測定することはできなかったが、実施例33〜36のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは強度および弾性があり、処理が容易なものであった。処理温度が高いこと、混合が良好であること、滞留時間が短いこと、そして任意でNCO:NH2比が高いことにより、強度があり、不溶性の処理可能な材料が得られる。
実施例37〜41
実施例37において、分子量5280のジアミンA、ロット1を、直径34mm、長さ1200mmのLeistritz異方向回転ツインスクリュー押出し機の第2ゾーンへ40.2g/分(0.00761モル/分)の速度で注入し、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートをゾーン7へ1.995g/分(0.00761モル/分)の速度で注いだ。ダブルスタートの完全噛合スクリューをバレルの全長にわたって用い、1分当り50回転させた。120mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-20°、ゾーン2〜6-50℃、ゾーン7-75℃、ゾーン8-130℃、ゾーン9-160℃、ゾーン1.0-190℃、端キャップ-200℃であった。ゾーン9で真空引きした。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径1cmの繊維に押し出し、空気中で冷やして集めた。物理特性を表7に示す。
実施例38において、煙霧質シリカ(CAB-O-SILTMM-7D、Cabot社)を2.22g/分の速度で押出し機のゾーン1へ添加し、スクリュー速度を1分当たり100回転とし、ゾーン7の温度を80℃とした以外は、実施例37と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例39において、煙霧質シリカの代わりに炭酸カルシウムを4.95g/分の速度で押出し機のゾーン1へ添加した以外は実施例38と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。炭酸カルシウムは、押出し機への添加直前に、90℃の真空オーブンで1時間乾燥させておいた。
実施例40において、炭酸カルシウムを17.9g/分の速度で添加した以外は実施例39と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。
実施例41において、炭酸カルシウムの代わりにカーボンブラック(Cabot社製ELFTEXTM8GP-3199)を4.72g/分の速度で添加した以外は実施例39と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。カーボンブラックは、押出し機への添加直前に、90℃の真空オーブンで2時間乾燥させておいた。
それぞれNCO:NH2比が1:1である実施例37のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーおよび実施例38〜41の充填ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのショアA硬度および引っ張り特性を測定した。それを表7に示してある。
実施例42
実施例42において、ジアミンが、分子量5,440で、シリコーンに付いている有機基95モル%がメチルであり、5モル%がトリフルオロプロピルであるジアミンGであった以外は実施例5と同様にしてポリトリフルオロプロピルメチルジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。このフッ化ジアミンを8.0g/分(0.00147モル/分)の速度で供給し、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを0.403g/分(0.00154モル/分)の速度で供給した。生成した生成物のインヘレント粘度は0.64g/dL、弾性率は1.08MN/m2、引っ張り強度は2.38MN/m2、破断時伸びは710%であった。
実施例43
実施例43において、実施例34の押出し機およびスクリュー設計を用いてポリジメチルジフェニルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。ジアミン(ジアミンJ、ロット1)は数平均分子量9,330のポリジフェニルジメチルシロキサンジアミンであった。このジアミンとメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを押出し機のゾーン1へ供給した。ジアミンは6.56g/分(0.000703モル/分)の速度で、ジイソシアネートは0.204g/分(0.000779モル/分)の速度で供給した。スクリュー速度は、1分当たり75回転であり、温度プロフィールは、ゾーン1-22℃、ゾーン2-22℃、ゾーン3-50℃、ゾーン4-100℃、ゾーン5-140℃、ゾーン6および7-180℃、ゾーン8および端キャップ-220℃であった。NCO:NH2比が1.11:1の生成物のショアA硬度は16であった。生成物は、高処理温度および高NCO:NH2比のために、テトラヒドロフラン、クロロホルムおよびトルエンとイソプロパノールの混合物に不溶であった。
実施例44
実施例44において、実施例1の押出し機およびスクリュー設計を用いてポリジメチルジフェニルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。分子量10,700のポリジメチルシロキサンジアミンB、ロット1を75重量部と、分子量9,620のジアミンJ、ロット2、ポリ(ジメチルジフェニルシロキサン)ジアミン25重量部との配合物を調製した。この配合物の数平均分子量は10,400であった。このジアミン混合物とジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを押出し機の第5ゾーンへ供給した。ジアミンは8.72g/分(0.000838モル/分)の速度で、ジイソシアネートは0.217g/分(0.000828モル/分)の速度で供給した。スクリュー速度は、1分当たり50回転であり、温度プロフィールは、ゾーン1〜5-22℃、ゾーン6-80℃、ゾーン7-150℃、ゾーン8-170℃および端キャップ-220℃であった。NCO:NH2比が0.99の生成物のショアA硬度は32であった。
実施例45において、直径32〜26mmの完全噛合スクリュー(No.5572211)を有する、Haake社(ニュージャージー州、Paramus)製Haake TW-100コニカルツインスクリュー押出し機にてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。分子量5280のジアミンA、ロット1を、押出し機のフィードスロートへ7.36g/分(0.00139モル/分)の速度で供給した。メチレンジシクロヘキシレン4,4’−ジイソシアネートも、押出し機のフィードスロートへ0.387g/分(0.00150モル/分)の速度で供給した。スクリューは、1分当たり75回転させた。押出し機の温度プロフィールは、フィードスロート-20℃、ゾーン1-84℃、ゾーン2-150℃およびゾーン3-160℃であった。
CLOERENTM5層共押出し機フィードブロックを使って、3層構造を作製した。Haake押出し機の端キャップおよびフィードブロックへフィードされるネックチューブは160℃に保たれた。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを外側の1枚の層として押し出した。中層は直径34mm、長さ対直径比42:1のLeistritz同方向回転ツインスクリュー押出し機により227g/分で処理されたエチレンビニルアセテート(デュポンケミカル社製BYNELTMCXA2002)であった。第3の層は、5.08cm(2.00in)、長さ対直径比30:1のBERLIYNTMシングルスクリュー押出し機と3.18cm(1.25in)、長さ対直径比24:1のKillionシングルスクリュー押出し機の2台の押出し機により合計530g/分で平行処理されたポリプロピレン-エチレンコポリマー(シェルケミカル社製SHELLTM7CO5N)であった。第4のポリマーストリームは、セレクタプラグを備えたCLOERENTMフィードブロックの個別のポートへそれぞれ供給されて、層状ストリームとなった。25.4cm(10.0in)のダイを使って、共押出し構造体をフィルムへ鋳造した。フィードブロックとダイは両方とも177℃で操作された。フィルムを68.9m/分でゴムニップ付きのクロムロールへ鋳造して、56マイクロメートルの厚さの剥離フィルムを形成した。3枚の感圧接着剤テープ、#371ボックスシーリングテープ、#810スコッチブランドマジックテープ▲R▼および#232マスキングテープ(いずれも3M社(ミネソタ州、St.Paul)製)をポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマー剥離表面に置き、1.13kg(2.5lb.)のローラーで4回ロールをかけた。試料を少なくとも4時間、50%相対湿度および22.2℃に維持した後で、剥離値を229cm/分(90in/分)の速度および180°剥離角度で測定した。剥離したテープを、エチルアセテートで完全に清浄にしたガラスへ乗せた。ガラスに対する再接着値を同じ手順で測定した。ガラスに対する再接着値と、共押出しした剥離材料と接触させていない同じテープの片のガラスへの接着と比べた。剥離層と接触させていないテープの接着と比較した剥離層と接触させたテープのガラスに対する再接着保持のパーセントを計算した。初期剥離値および再接着保持パーセントを表8に示す。
実施例46
実施例46において、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを、長さ:直径比が40:1の18mm同方向回転ツインスクリュー押出し機(Leistritz社(ニュージャージー州、Allendale)製)の第5ゾーンへ0.0753g/分(0.000309モル/分)の速度で供給した。押出し機は、ダブルスタートの完全噛合スクリューをバレルの全長にわたって有しており、1分当り100回転させた。分子量22,300のポリジメチルシロキサンジアミンCを第5ゾーンへ6.24g/分(0.000280モル/分)の速度で注入した。長さ90mmのゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1〜4-30℃、ゾーン5-50℃、ゾーン6-120℃、ゾーン7-150℃、ゾーン8-180℃、端キャップ-180℃であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径3mmの繊維に押し出し、水中で冷やして造粒した。造粒した材料を直径1.91(3/4インチ)のシングルスクリュー押出し機(Haake)に1分当たり85回転で供給した。押出し機の温度プロフィールは、ゾーン1-163℃、ゾーン2-171℃、ゾーン3-179℃であった。ネック管およびダイの温度は179℃であった。押出物をこの12.7cmのダイから厚さ0.3mmのフィルムに鋳造した。実施例45と同様に剥離試験を行った。結果を表9に示す。
実施例47
実施例47において、ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを、内径7.62cm(3.00in)のピンミキサー中で混合長20cm(8in)で調製した。この円筒状連続ミキサーは、バレルの内側に付けられた固定ピンの間で回転するマルチインペラを有していた。ピンは、回転シャフトとバレル内側の両方にミキサー長に沿って90°の間隔で放射状に位置していた。反応材料の前進圧力が、2つの反応物質について注入ポンプを介して生じた。分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1がピンミキサーの後部において、157g/分(0.0297モル/分)の速度で117℃の温度で注入された。ピンミキサーのバレルの10cm下で、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを7.79g/分(0.0297モル/分)の速度で注入した。ミキサーバレルおよび出口チューブ温度を180℃に設定した。インペラ回転速度は1分当たり100回転であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのインヘレント粘度は0.36dL/g、弾性率は0.77MN/m2、引っ張り強度は0.90MN/m2、破断時伸びは490%、ショア硬度Aは20であった。
実施例48
実施例48において、ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを、実施例47と同様の構造のピンミキサーを用いて調製した。分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1を160℃まで加熱し、166g/分(0.0314モル/分)の速度で注入し、テトラメチル−m−メチレンジイソシアネートを実施例47と同様にして、7.69g/分(0.0315モル/分)の速度で注入した。インペラ回転速度は1分当たり125回転であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのインヘレント粘度は0.43dL/g、弾性率は2.71MN/m2、引っ張り強度は1.48MN/m2、破断時伸びは380%、ショア硬度Aは46であった。
実施例49
実施例49において、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートを0.462g/分(0.00189モル/分)の速度で、Haake Rheodrive 5000モーターユニットで駆動される直径1.91cm(0.75in)のC.W.Brabender(型302)シングルスクリュー押出し機のベントポート(ゾーン2)へ注入して、ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成した。分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1も、別のストリームとして9.99g/分(0.00189モル/分)の速度で、このゾーンへ注入した。押出し機の温度プロフィールは、フィードゾーンは水冷却、ゾーン1-115℃、ゾーン2、3および端キャップ-180℃であった。スクリューは、1分当たり100回転させた。生成した材料は透明で、インヘレント粘度0.34dL/gであった。
実施例50〜57
実施例50〜57では、本発明のポリイソシアネートを用いてポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成する。
実施例50において、分子量5,310のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット4を、直径40mm、長さ1600mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機のゾーン8へ59.9g/分(0.0113モル/分)の速度で供給した。DESMODUR N-3300(Bayer(ペンシルバニア州、ピッツバーグ、15205)のNCO等量195のポリイソシアネート)10重量部と、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート90重量部との混合物をゾーン8へ3.20g/分(0.0236等量NCO/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.00:1.00とした。ジイソシアネートのフィードラインは、わずかにスクリューねじに触れていた。1分当り100回転のダブルスタートの完全噛合スクリューをバレルの全長にわたって用いた。160mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1〜7は25℃に設定し、ゾーン8-60℃、ゾーン9-120℃、ゾーン10-182℃、端キャップおよび溶融ポンプ-180℃であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径3mmの繊維に押し出し、空気中で冷やして集めた。生成物のインヘレント粘度は0.63であった。
実施例51において、実施例50と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。分子量34,800のポリジメチルシロキサンジアミンD、ロット2を、61.0g/分(0.00175モル/分)の速度で供給し、ポリイソシアネート混合物をゾーン8へ0.475g/分(0.00351等量NCO/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.00:1.00とした。生成物のインヘレント粘度は1.20であった。
実施例52において、実施例51と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。MONDUR489(Bayer(ペンシルバニア州、ピッツバーグ、15205)のNCO等量137のポリイソシアネート)10重量部と、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート90重量部との混合物をゾーン8へ0.462g/分(0.00351等量NCO/分)の速度で供給し、N−CO:NH2比を1.00:1.00とした。生成物のインヘレント粘度は1.12であった。
実施例53において、実施例51と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。MONDUR489(Bayer、ペンシルバニア州、ピッツバーグ、15205)10重量部と、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート90重量部との混合物をゾーン8へ0.483g/分(0.00367等量NCO/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.05:1.00とした。生成物のインヘレント粘度は1.03であった。
実施例54において、実施例50と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。分子量105,000のポリジメチルシロキサンジアミンFを60.1g/分(0.000572モル/分)の速度で供給し、DESMODUR N-3300/メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート混合物をゾーン8へ0.155g/分(0.00114等量NCO/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.00:1.00とした。生成物のインヘレント粘度は1.22であった。
実施例55において、実施例54と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ポリイソシアネート混合物をゾーン8へ0.171g/分(0.00126等量NCO/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.10:1.00とした。生成物のインヘレント粘度は1.36であった。
実施例56において、実施例54と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ポリイソシアネート混合物をゾーン8へ0.186g/分(0.00137等量NCO/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.20:1.00とした。生成物のインヘレント粘度は1.64であった。
実施例57において、実施例50と同様にして充填ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。分子量34,800のポリジメチルシロキサンジアミンD、ロット2を3重量部、Al2O3パウダー4重量部と混合して、ゾーン8へ103.7g/分(0.00128モルジアミン/分)の速度で供給した。メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートをゾーン8へ0.335g/分(0.00128モル/分)の速度で供給して、NCO:NH2比を1.00:1.00とした。生成物のショアA硬度は17であった。ASTM法C518の熱伝導率試験の結果は0.17W/m°Kであった。充填材なしで同様に生成された組成物の熱伝導率は、0.10W/m°Kであった。
実施例58〜60および比較例4
実施例58において、直径25mm、長さ直径比が29.5:1のBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機を、ゾーン1にオープンフィードポートを、ゾーン3に圧力注入フィードを付けて用いた。1分当たり100回転するダブルスタートの完全噛合スクリューを、ゾーン4の端に位置する長さ25mmの混錬ブロックを3組有するバレルの全長にわたって用いた。ゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2-75℃、ゾーン3-100℃、ゾーン4-125℃、ゾーン5-150℃、ゾーン6-175℃、端キャップおよび溶融ポンプ-190℃、ネックチューブ-200〜220℃であった。フィードストック試薬を窒素雰囲気下に維持した。
分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1をゾーン1の第1パートへ12.11g/分(0.00229モル/分)の速度で供給し、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(Sigma-Aldrich社製イソホロンジイソシアネート)をゾーン1の第2パートへ29.39g/分(0.132モル/分)の速度で供給した。JeffamineTMD-400ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#CP5205の滴定分子量515g/モル、Huntsman社製)2.4重量部と、Dytek ATM(ロット#SC94030211の滴定分子量120g/モル、デュポン社製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)1重量部の配合物をゾーン3へ34.17g/分(0.130モル/分)の速度で注入した。NCO:NH2比は1.00:1であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径2.5mmの繊維に押し出し、氷H2O浴中へ入れ、造粒した。生成物のDMF中で測定したインヘレント粘度は、1.21dL/g、GPCによる二頂分布は全体でMn=3.4x104であった。
実施例59および60において、ジイソシアネートの供給速度をそれぞれ30.86g/分(0.139モル/分)と32.33g/分(0.146モル/分)とした以外は実施例58と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製し、試験した。これらの組成物のNCO:NH2比は1.05:1および1.10:1であった。これらの生成物のDMF中で測定したインヘレント粘度は、前者は1.74dL/g(GPCによる二頂分布は全体でMn=5.1x104)、後者は2.91dL/g(GPCによる二頂分布は全体でMn=7.1x104)であった。
比較例4において、真空下で暖めながら脱気し、窒素でパージした分子量5270のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット5を16.0グラム、スクリューキャップドジャーで測った。これに、JeffamineTMD-400ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#CP5131の滴定分子量452g/モル、Huntsman社製)を29.0g、およびDytek ATM(ロット#SC941013J1の分子量116g/モル、デュポン製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)13.8gを、そして最終的に30%固体溶液となるようにイソプロピルアルコールを添加した。このジアミン溶液をよく振とうし、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(Sigma-Aldrich社製イソホロンジイソシアネート)41.2グラムを一度に添加し、NCO:NH2比を1.00:1.00とした。この反応溶液を激しく攪拌して直ちに混合した。すると、粘度が直ちに増大したのが認められ、反応溶液をさらに、メカニカルシェーカーにより少なくとも2時間混合した。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマー溶液をトレーに注ぎ、溶剤を蒸発させたところ、インヘレント粘度がDMF中の測定で、1.57dL/gの生成物が得られた。実施例58〜60および比較例4より、NCO:NH2比が1より大きいと、同様の溶剤生成組成物よりインヘレント粘度を大きくできることが分かった。
実施例61
実施例61において、直径40mm、長さ直径比が40:1のBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機を、ゾーン5とゾーン8にオープンフィードポートを付けて用いた。1分当たり100回転するダブルスタートの完全噛合スクリューを、混錬ブロックを有するゾーン5からゾーン10に用い、ゾーン6−7およびゾーン9−10に逆エレメントを加えた。160mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-20℃、ゾーン2〜5-30℃、ゾーン6-50℃、ゾーン7-75℃、ゾーン8-100℃、ゾーン9-125℃、ゾーン10-150℃、端キャップ-150℃、溶融ポンプ170℃であった。分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1をゾーン5の第1パートへ1.84g/分(0.000348モル/分)の速度で供給した。メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)をゾーン5の最終パートへ7.46g/分(0.0285モル/分)の速度で供給した。JeffamineTMED-2001ポリオキシアルキレンジアミン(滴定分子量2155g/モル、Huntsman社製)15.3重量部と、Dytek EPTM(分子量102g/モル、デュポン社製1,3−ジアミノペンタン)1重量部の配合物をゾーン8へ27.03g/分(0.0281モル/分)の速度で供給した。NCO:NH2比は1.00:1であった。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを繊維として押し出し、GPC分析によるMn=7.0x104の生成物とした。
透湿度率-垂直(MVTRUP)を変形ASTME96−80技術を用いて測定した。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、イソプロピルアルコール中の20%固体で溶解し、フィルムとして鋳造された。直径35mm、厚さ0.025cmのフィルム試料を、直径2.54cmの穴を有する2軸整合ホイル接着剤リングの接着表面間にはさんだ。試料を引っ張り、平滑な、しわと間隙のないホイル/試料/ホイルラミネートとした。4oz(0.14L)のガラスジャーを蒸留水で満たし、外径4.445cm、内径2.84cmのゴムワッシャで同心状に整合するように直径の3.8cmの穴を有するスクリューキャップをはめた。ホイル/試料/ホイルラミネートをゴムワッシャ上に同心状に置き、試料を含んだサブアセンブルをジャーへゆるくねじ込んだ。アセンブリの試料を、40℃、20%相対湿度のチャンバーで4時間平衡状態とし、取り除いてほぼ0.01g(W1)の重さとした。試料をバルジさせずにキャップをジャーにきつくねじ込み、アセンブリを即時にチャンバーへ18時間戻し、取り除いてほぼ0.01g(W2)の重さとした。ラミネートされた試料のMVTRUPは次の式で計算された。
MVTRUP=(W1−W2)(4.74x104)/t
ここで、tはW1とW2の間の時間で表わされた期間である。報告された値は、3回の試験の平均である。このポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーのMVTRUPは5839g/m2/24hであった。
実施例62および比較例5
実施例62において、分子量5270のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット5をゾーン1の第1パートへ12.11g/分(0.00230モル/分)の速度で供給し、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)をゾーン1の第2パートへ33.38g/分(0.127モル/分)の速度で供給した以外は、実施例58に記載された押出しプロセスでポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。JeffamineTMD-400ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#CP5205の滴定分子量515g/モル、Huntsman社製)2.9重量部と、Dytek ATM(ロット#SC94030211の滴定分子量120g/モル、デュポン社製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)1重量部の配合物をゾーン3へ32.51g/分(0.1165モル/分)の速度で注入した。NCO:NH2比は1.07:1であった。生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを直径2.5mmの繊維に押し出し、氷H2O浴中へ入れ、造粒した。生成した生成物は、通常の有機溶剤に完全に相溶しなかった。これは非常に高分子量の留分を示すものである。従って、インヘレント粘度もGPC測定も行わなかった。
比較例5において、真空下で暖めながら脱気し、窒素でパージした分子量5270のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット5を80.0グラム、スクリューキャップドジャーで測った。これに、JeffamineTMD-400ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#CP5131の滴定分子量452g/モル、Huntsman社製)を160.0g、およびDytek ATM(ロット#SC941013J1の分子量116g/モル、デュポン社製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)50.11gを、そして最終的に20%固体溶液となるようにイソプロピルアルコールを添加した。この溶液をよく振とうし、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory社製DESMODUR W)209.89グラムを一度に添加し、NCO:NH2比を1.00:1とした。この反応溶液を激しく攪拌して直ちに混合した。すると、粘度が直ちに増大したのが認められ、形成されるポリマーは濁った反応溶液となった。メカニカルシェーカーによる反応を続けると、濁った最終の反応溶液と実質的に不溶の残基でコーティングされた反応容器の両方が得られた。このように、実施例62に説明されたプロセスとは対照的に、この溶剤ベースの方法は、説明した組成のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの調製に向いていない。
実施例63
実施例63において、実施例58と同様に、直径25mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機を用いた。ただし、以下のように修正してある。1分当たり50回転で作動するスクリューは、ゾーン2および3の間と、そしてゾーン4での混錬ブロックの後ろに位置する逆エレメントを備えたゾーン4の端に位置する長さ25mmの混錬ブロックを3組有する部分噛合スクリューと組み合わせて用いるダブルスタート完全噛合スクリューとして構成した。ゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2および3-75℃、ゾーン4-100℃、ゾーン5および6-120℃、端キャップ、溶融ポンプおよびネックチューブ-120℃であった。フィードストック試薬を窒素雰囲気下に維持した。分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1を、ゾーン1の第1パートへ0.38g/分(0.0000720モル/分)の速度で供給し、3-イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(Sigma-Aldrich社製イソホロンジイソシアネート)をゾーン1の第2パートへ1.77g/分(0.00797モル/分)の速度で供給した。JeffamineTMDU-700ポリオキシプロピレンジアミン(分子量927g/モル、Huntsman社製)25.2重量部と、Dytek ATM(分子量116g/モル、デュポン社製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)1重量部の配合物をゾーン3へ5.51g/分(0.00753モル/分)の速度で供給した。NCO:NH2比は1.05:1であった。
A-B-Cセレクタプラグを填めたCLOERENTM3層共押出しフィードブロックを用いて、3層構造を作製し、150〜170℃で加熱した。ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを鋳造ロール(18℃クロム)で7.6g/分の速度で外層として押し出した。核層は、5.08m(2.00in)、長さ対直径比が30:1のBERLYNTMシングルスクリュー押出し機により605g/分で処理されたエチレン-アクリル酸コポリマー(DOW PrimacorTM3440)20重量部とポリプロピレン(EXXON PP 3445)80重量部の配合物であった。基層は、直径34mm、長さ対直径比が42:1のLeistritz同方向回転ツインスクリュー押出し機により189g/分で処理されたポリプロピレン(FINA PP 3576X)であった。3つのポリマーストリームをそれぞれCLOERENTMフィードブロックの個別のポートへ供給し、45.7cm(18.0インチ)ダイを使って、共押出しされた構造体をクロムチルロール上へ38.1m/分で鋳造し、58.4マイクロメーターの剥離フィルムとした。これらのフィルムを一連の感圧接着テープ(3M製)で実施例45と同様に試験した。ただし、以下のように修正してある。テープをポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマー剥離表面に置き、2.0kg(4.5lb.)のローラーで4回ロールをかけ、少なくとも4時間、50%相対湿度および21.1℃の状態とした。再接着保持値を、イソプロピルアルコール、ヘプタンおよびメチルエチルケトンの順番で完全に清浄にしておいたガラスを用いて測定した。初期剥離値(N/dm)および再接着保持(%)は、#315Monta(24N/dm、91%)、#375スコッチTMボックスシーリングテープ(3.9N/dm、95%)および#850スコッチTMブックテープ(9.7N/dm、83%)と測定された。
実施例64
実施例64において、実施例58と同一の直径25mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機を用いた。ただし、以下のように修正してある。デュアル注入ポートをゾーン1に用い、シングル注入ポートをゾーン3と4の両方に用いた。1分当たり125回転するダブルスタートの完全噛合スクリューを、ゾーン5の端に位置する長さ25mmの混錬ブロックを2組有するバレルの全長にわたって用いた。分子量22,300のポリジメチルシロキサンジアミンC、ロット1をゾーン1の第1パートへ11.35g/分(0.000509モル/分)の速度で注入し、メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)60重量部とテトラメチル−m−キシレンジイソシアネート(Cytec製)40重量部の配合物を、ゾーン1の第2パートへ30.85g/分(0.121モル/分)の速度で注入した。JeffamineTMD-400ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#2828566の分子量466g/モル、Huntsman社製)をゾーン3へ24.97g/分(0.0536モル/分)の速度で注入した。Dytek ATM(ロット#SC950419J01の分子量116g/モル、デュポン製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)をゾーン4へ7.87g/分(0.0678モル/分)の速度で注入した。NCO:NH2比が0.99:1の生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを、直径2.5mmの繊維に押し出し、氷H2O浴中へ入れ、造粒し、GPC分析によるMn=5.9x104の生成物とした。
ポリプロピレンへの溶剤コーティング(イソプロピルアルコール中2.5%固体)後か、ポリプロピレン(7C05N)/エチレン-アクリル酸コポリマー(Dow PrimacorTM3440)配合物との共押出しに続いてのいずれかで、このポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーの剥離特性を試験した。修正されたPSTC-5剥離接着試験を、一定の温度(21℃)および湿度(相対湿度50%)の部屋において、一定速度でインストロンTM引っ張り試験機を用いて行った。フィルム試験試料を、ダブルコーティング接着剤テープを用いて、2”x5”(5.1cmx12.7cm)の鋼パネルへ確実に接着させた。1”(2.54cm)幅片の感圧接着剤テープ(SISベースブロックコポリマー溶融PSA−52%KratonTM4433、47%Wingtack+TM、1%ShellFlexTM油)を試験試料の剥離表面へ接着し、4.5lb(2000g)の硬質ゴムローラーで2回ロールをかけた。テープの自由端をインストロンTMにクランプで留め、試験試料表面から12in/分(30.5cm/分)の速度で90°の角度で剥がした。報告された結果は、2〜4回の別の測定の平均である。本実施例のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーは、溶剤コーティングで2.9N/dm、共押出しフィルムで3.7N/dmの初期剥離力値を有していた。
実施例65
実施例65において、実施例61と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ただし、以下のように修正してある。メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)をゾーン5の最終パートへ6.71g/分(0.0256モル/分)の速度で供給した。JeffamineTMDU-700ポリオキシアルキレンジアミン(滴定分子量927、Huntsman社製)52.1重量部と、Dytek EPTM(分子量102、デュポン社製1,3−ジアミノペンタン)1重量部の配合物をゾーン8へ27.03g/分(0.0336モル/分)の速度で供給した。さらに、第4の供給ストリームをゾーン8へ引き込み、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート(Cytec製)を2.09g/分(0.00857モル/分)の速度で供給した。NCO:NH2比が1.01:1ポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを繊維として押し出し、GPC分析によるMn=6.0x104の生成物とした。
実施例66
実施例66において、実施例58と同様に、直径25mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機を用いた。ただし、以下のように修正してある。1分当たり100回転するスクリューを、ゾーン4のスタートに位置する長さ25mmの混錬ブロック1組と、ゾーン5の末端に位置する3組を有する部分噛合スクリューと組み合わせて用いるダブルスタート完全噛合スクリューと共に構成した。ゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1-30℃、ゾーン2-75℃、ゾーン3-100℃、ゾーン4-125℃、ゾーン5-150℃、ゾーン6-175℃、端キャップおよび溶融ポンプ-175℃、ネックチューブ-190℃であった。フィードストック試薬を窒素雰囲気下に維持した。分子量5280のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット1をゾーン1の第1パートへ4.84g/分(0.000917モル/分)の速度で供給し、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート(Cytec製)をゾーン1の第2パートへ3.19g/分(0.0131モル/分)の速度で供給した。JeffamineTMD-4000ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#513-1-0393-0594の滴定分子量4660g/モル、Huntsman社製)をゾーン3へ29.09g/分(0.00624モル/分)の速度で注入した。Dytek ATM(ロット#SC94030211の滴定分子量117g/モル、デュポン社製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)をゾーン4へ0.687g/分(0.00587モル/分)の速度で注入した。NCO:NH2比が1.00:1の生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを繊維に押し出し、GPC分析によるMn=5.9x104の生成物とした。
実施例67
実施例67において、実施例64と同様にポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ただし、以下のように修正してある。分子量17,000のポリジメチルシロキサンジアミンC、ロット2をゾーン1の第1パートへ11.35g/分(0.000668モル/分)の速度で注入し、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート(Cytec製)80重量部とメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)20重量部の配合物を、ゾーン1の第2パートへ39.37g/分(0.159モル/分)の速度で注入した。JeffamineTMD-400ポリオキシプロピレンジアミン(ロット#5J708の分子量466g/モル、Huntsman社製)をゾーン3へ7.57g/分(0.0162モル/分)の速度で注入した。Dytek ATM(ロット#SC950512J01の分子量116g/モル、デュポン製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)をゾーン4へ16.78g/分(0.145モル/分)の速度で注入した。NCO:NH2比が0.93:1の生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを、直径2.5mmの繊維に、フロリネートTM/乾燥氷浴中へ押し出して、造粒し、ジメチルホルムアミド中でのインヘレント粘度が0.17dL/gである生成物とした。
実施例68
実施例68において、実施例61と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ただし、以下のように修正してある。メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)をゾーン5の最終パートへ8.95g/分(0.0342モル/分)の速度で供給した。JeffamineTMDU-700ポリオキシアルキレンジアミン(滴定分子量927、Huntsman社製)をゾーン8へ27.03g/分(0.0292モル/分)の速度で供給した。NCO:NH2比が1.16:1のポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントブロックコポリマーを繊維として押し出し、GPC分析によるMn=5.7x104の生成物とした。
実施例69
実施例69において、実施例1と同様に18mmLeistritzでポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ただし以下のように修正してある。90mmゾーンの各温度プロフィールは、ゾーン1〜3-30℃、ゾーン4-50℃、ゾーン5-80℃、ゾーン6-150℃、ゾーン7-180℃、ゾーン8-190℃、端キャップ-195℃であった。分子量50,200のポリジメチルシロキサンジアミンE、ロット2と、Dytek ATM(デュポン社製2−メチル−1,5−ペンタンジアミン)との1:1モルの配合物を1分当たり75回転のスクリューを備えた押出し機のゾーン1へ6.16g/分(0.000242モル/分)の速度で供給した。
メチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネート(Miles Laboratory製DESMODUR W)をゾーン4へ0.0635g/分(0.000242モル/分)の速度で供給した。NCO:NH2比が1.00:1の生成したポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを直径3mmの繊維として押し出し、空気中で冷やして集めた。生成した生成物は通常の有機溶剤に完全に相溶しなかった。これは非常に高分子量の留分を示すものである。従って、インヘレント粘度もGPC測定も行わなかった。厚さ1mmのフィルムを180℃で2分間熱圧プレスして、物理特性を測定した。試料の弾性率は0.25MN/m2、最大応力は0.19MN/m2、破断時伸びは180%であった。
実施例70
実施例70において、分子量5,350のポリジメチルシロキサンジアミンA、ロット6を30.0g/分(0.0112等量アミン/分)の速度で、そしてメチレンジシクロヘキシレン−4,4’−ジイソシアネートを1.87g/分(0.0143等量イソシアネート/分)の速度で、直径25mm、長さ737.5mmのBerstorff同方向回転ツインスクリュー押出し機のゾーン1へ供給した。Texaco Jeffamine T-5000をゾーン3へ5.03g/分(0.00302等量アミン/分)の速度で供給し、NCO:NH2比を1.00:1.00とした。
実施例71
実施例71において、実施例70と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ジイソシアネートをゾーン3へ2.05g/分(0.0150等量NCO/分)の速度で供給し、NCO:NH2比を1.05:1.00とした。
実施例72
実施例72において、実施例70と同様にしてポリジメチルシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを調製した。ジイソシアネートをゾーン3へ2.05g/分(0.0157等量NCO/分)の速度で供給し、NCO:NH2比を1.10:1.00とした。
実施例70〜72は、通常の有機溶剤に部分的にしか相溶しなかった。これは生成ポリマー中に分岐が多いことを示すものである。
本発明の範囲および技術思想から逸脱せずに、本発明の様々な修正および変形を行うことは、当業者に自明であり、説明の目的でここに規定されたものに制限されないものとする。
Claims (5)
- (a)少なくとも1種のポリイソシアネートおよび少なくとも1種のポリアミンを含む反応物質を反応容器に連続して供給する工程であって、前記ポリアミンが少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンまたは少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンと少なくとも1種の有機ポリアミンとの混合物である工程、
(b)前記反応容器において前記反応物質を混合する工程、
(c)前記反応物質を反応させてポリジオルガノシロキサンポリ尿素コポリマーを形成する工程、および
(d)前記コポリマーを前記反応容器から取り出す工程
を含む、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成する方法。 - (a)少なくとも1種のポリイソシアネートおよび少なくとも1種のポリアミンを含む反応物質を反応容器に連続して供給する工程であって、前記ポリアミンが少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンまたは少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンと少なくとも1種の有機ポリアミンとの混合物である工程、
(b)前記反応容器において前記反応物質を混合する工程、
(c)前記反応物質を反応させてポリジオルガノシロキサンポリ尿素コポリマーを形成する工程、および
(d)前記コポリマーをダイに通してフィルムを形成する工程
を含む、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーフィルムを生成する方法。 - (a)少なくとも1種のポリイソシアネートおよび少なくとも1種のポリアミンを含む反応物質を押出器に連続して供給する工程であって、前記ポリアミンが少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンまたは少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンと少なくとも1種の有機ポリアミンとの混合物である工程、
(b)前記押出器において前記反応物質を混合する工程、
(c)前記反応物質を反応させてポリジオルガノシロキサンポリ尿素コポリマーを形成する工程、および
(d)前記コポリマーを第2のポリマーと共にダイに通して、共押出しされた第2のポリマーと共にフィルムを形成する工程
を含む、ポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーフィルムを生成する方法。 - ポリイソシアネート対ポリジオルガノシロキサンジアミンのモル比が0.9:1〜1.3:1である請求項1項に記載のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーを生成する方法。
- ポリイソシアネート対ポリジオルガノシロキサンジアミンのモル比が0.9:1〜1.3:1である請求項2又は3に記載のポリジオルガノシロキサンポリ尿素セグメントコポリマーフィルムを生成する方法。
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