JP2006521430A - オルガノポリシロキサン−コポリマーの製造方法及びその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アミノ官能性シロキサンとポリイソシアナート及び有機のポリヒドロキシ化合物との反応によるオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマーの溶剤不含の連続的な製造方法並びに本方法を用いて製造されたオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマーの使用に関する。

Description

本発明は、オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマーの溶剤不含の製造方法及びそれらの使用に関する。
ポリウレタン及びシリコーンエラストマーの性質は幅広い範囲で相補的である。ポリウレタンは、それらの卓越した機械的強さ、弾性及び極めて良好な粘着、耐摩耗性並びに融成物からの押出しによる単純な加工に傑出している。それに反してシリコーンエラストマーは抜群の温度、UV−、及び耐候安定性を有する。その際に、これらはより低い温度でそれらの弾性を維持し、故にぜい化する傾向もない。それに加えて、これらは特別な撥水性の及び非粘着性の表面特性を有する。
ウレタン−及びシリコーン−ポリマーの組合せにより良好な機械的性質を有する材料が入手可能であり、前記材料は同時にシリコーンに比較して大きく単純化された加工可能性に傑出しているが、しかしながらさらにシリコーンの肯定的な性質を有する。双方の系の利点の組合せは、故に低いガラス温度、僅かな表面エネルギー、改善された熱的及び光化学的な安定性、僅かな吸水及び物理的に不活性な材料を有する化合物をまねきうる。ポリマーブレンドの製造により、僅かに特別な場合にのみ十分な相溶性は達成されることができるに過ぎなかった。I. Yilgoer, Polymer, 1984 (25), 1800及びEP-A-250248に記載されたポリジオルガノシロキサン−尿素ブロックコポリマーの製造を用いてはじめて、この目標が達成されることができた。その際に、シロキサン−尿素−コポリマー用の出発物質として、シロキサン構成要素としてアミノアルキル末端ポリシロキサンが使用される。これらは、純粋なポリウレタン系におけるポリエーテルに類似して、コポリマー中で軟質セグメントを形成する。硬質セグメントとして通常のジイソシアナートが使用され、その際にこれらはさらに、より高い強さを達成するためにジアミン、例えば1,6−ジアミノヘキサンの添加によっても改質されることができる。アミノ化合物とイソシアナートとの反応はその際に自発的に行われ、かつ通例触媒を必要としない。
シリコーン−及びイソシアナート−ポリマー構成要素は、幅広い範囲で問題のなく混和可能である。尿素単位間の水素結合の強い相互作用により、これらの化合物は、定義された軟化点を有し、かつ熱可塑性材料が得られる。これらの熱可塑性材料の使用は多くの使用において考えられる:充填材、接着剤において、繊維用の材料として、プラスチック添加剤として、例えば耐衝撃性改良剤又は防炎加工剤として、消泡剤調合物用の材料として、高性能ポリマー(熱可塑性プラスチック、熱可塑性エラストマー、エラストマー)として、電子部品用の包装材料として、絶縁材料又は遮へい材料において、ケーブル外装において、防汚材料において、みがき剤、洗浄剤又は手入れ剤(Pflegemittel)用の添加剤として、化粧品(Koerperpflegemittel)用の添加剤として、木材、紙及び板紙用のコーティング材料として、離型剤として、医学的使用における生体適合性材料、例えばコンタクトレンズとして、紡織繊維又は編織布用のコーティング材料として、天然物、例えば革及び毛皮用のコーティング材料として、膜用の材料として及び光活性系用、例えばリソグラフィー法、光学的バックアップ又は光学的なデータ転送用の材料として。
すなわち、高い分子量及びそれにより条件付けられた好都合な機械的性質、例えば高い極限引張強さ(Reissfestigkeiten)及び破断伸び(Reissdehnungen)を有し、かつ付加的に良好な加工特性、例えば高められた温度及び溶剤不含での低い粘度を示すシロキサン−尿素−コポリマーの需要が存在する。これらの材料の架橋のための別の硬化工程は不必要である、それというのも、これらは溶融可能な成分により物理的架橋サイトを有し、これらは温度上昇により再び溶解され、かつ新たに配向されることができるからである。
しかしながら欧州特許第EP 0 250 248号明細書において及びYilgoer他のもとで相応するポリマーは溶液中で製造され、これは大工業的な使用にはより高価な方法である、それというのも、ここでは付加的な処理工程において溶剤が除去されなければならないからである。欧州特許第EP 0 822 951号明細書には、出発物質を直接互いに反応させることによる、そのようなシロキサン−尿素−ブロックコポリマーの溶剤不含の合成のための連続的な反応器法が記載されている。純粋なシロキサン−尿素−コポリマーの機械的性質を改善するために、ここでは少量で付加的に有機ジアミンが添加され、それにより別の尿素−基が生成され、ひいては相応するポリマーの極限引張強さが上昇する。しかしながらこの方法にとって不利であるのは、低分子量のジアミンの使用による相応するシロキサン−尿素−コポリマーの軟化温度の激しい上昇である。このことは製造もしくは加工の間に、低分子量のジアミン含分が上昇する際に反応器中の運転温度の激しい上昇をまねく。しかしシロキサン−尿素−コポリマーの分解温度は約200℃であるので、この温度を超える反応器法における反応温度の上昇は望ましくないかもしくは部分的には不可能である。故に、低分子量のジアミンの量も任意に増大されることはできない。この臨界量を超える場合に連続的な反応器法はもはや不可能である、それというのもここでは材料は、例えばこの材料を押し出すことができる粘度でもはや得られないからである。通例、反応性押出しの際に、押出機からのポリマーの均一な除去を妨害せずに、かつ連続プロセスが不可能にならずに、有機ジアミン最大4質量%までが添加されることができるに過ぎない。有機ジアミン含分が上昇される場合には、これは押出機中でのポリマーの硬化をまねき、このことは押出物(Extrusionsstranges)の引裂き又は押出機の閉塞もしくは押出物の極めて激しい厚さ変化をまねくので、引き続いて通常の技術的手段での造粒による後処理はもはや連続的に可能でない。
これらの材料の場合に、例えばコーティング用途において均一に薄い層の達成は明らかに困難になる。さらにたいていの有機第一ジアミンは固体であり、このことはこれらの物質の連続搬送のために加熱可能なポンプ及び管を必要とし、このことは技術的な欠点である。アミンの性質に基づいて、これらの有機化合物は不快なにおい及びさらに依然としてある程度の黄変傾向を示し、このことはとりわけ押出しに必要とされる高い温度と組み合わされて明らかに不利に作用する。これは、例えば、純粋な有機ポリ尿素−ポリマーが通例押出機−法によって加工されない理由でもある、それというのも、これらは、材料の軟化範囲を尿素−結合の分解温度までにするほど多くの極性基を有するからである。ここではたいていRIM法が使用され、すなわちポリ反応は型中で行われる。
Ho他(Macromolecules 1993、26、7029−7036)により示されたように、シロキサンジアミンとジイソシアナート及び有機ビスヒドロキシ化合物との反応の際に同様に、十分な機械的強さを有し、かつ200℃未満の温度範囲内で黄変せずに加工可能である熱可塑性生成物が得られる。挙げられたジアミノ化合物とは異なり、有機ジヒドロキシ化合物はさらに20%を上回る質量割合で使用されることもできる。
その際に、軟化温度がある程度の含分からもはや上昇しないのではなくて、むしろほぼ一定のままであるが、しかしながら機械的性質がなおさらに改善されることが示される。しかしながらHo他により記載された方法は、第二の重合段階が希釈された溶液中で実施されることによる二段法である。これは工業的方法のためには、引き続いて溶剤が再び除去されなければならないという大きな欠点を有する。
本発明の課題は目下、80〜190℃の温度範囲内で同時に良好な押出性で改善された機械的性質を有する熱可塑性シリコーン−尿素−コポリマーの連続的な溶剤不含の製造方法を提供することであった。さらに、本方法は、アミンとイソシアナートとの反応が、アルコールとイソシアナートとの反応よりも明らかにより迅速に進行し、それに応じて連続法においてすなわち、とりわけポリマー融成物中での凝離現象又は粘度増大となる特定の滞留時間の間の二段階−反応が定量的に終わらなければならないという困難を克服されるべきである。
意外なことに現在、1つの反応器中でのシロキサンジアミンとジイソシアナート及び有機ビスヒドロキシ化合物との連続的な反応の際に、十分な機械的強さを有し、かつ200℃未満の温度範囲内で黄変せずに加工可能である熱可塑性生成物が得られることが見出された。この方法は特に、使用されるビスヒドロキシ化合物が通例液体である、すなわち単純なポンプにより簡単に搬送されることができ、かつ黄変する傾向を有しないという利点を有する。挙げられたジアミノ化合物とは異なり、有機ジヒドロキシ化合物はさらに20%を上回る質量割合で使用されることもできる。その際に、軟化温度がある程度の含分からもはや上昇しないのではなく、むしろほぼ一定のままであり、しかしながら機械的性質がなおさらに改善されることが示される。
故に本発明の対象は、一般式(1):
−[[−NR′−X−SiR−[−O−SiR−]−X−NR′−CO−NH−Y−NH−CO−]−[−O−D−O−CO−NH−Y−NH−CO−]−[−NR−D′−NR−CO−NH−Y−NH−CO−]b′−[−NR′−X−SiR−[−O−SiR−]−X−NR′−CO−NH−Y−NH−CO−NH−Y−NH−CO−]
で示されるオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマー(A)の製造方法であり、前記方法は、一般式(2):
HR′N−X−[SiRO]SiR−X−NR′H
で示されるアミノアルキルポリジオルガノシロキサンを
一般式(3):
OCN−Y−NCO
で示されるジイソシアナート
一般式(4):
HO−D−OH
で示されるビスヒドロキシ化合物
及び場合により少量の一般式(5):
HRN−D′−NHR
で示されるジアミノ化合物
[上記式中、
Rは、炭素原子1〜20個を有する、一価の、フッ素又は塩素により置換されているか又は非置換の炭化水素基を表し、
Xは、炭素原子1〜20個を有するアルキレン基を表し、前記基中で互いに隣接していないメチレン単位は基−O−により置換されていてよく、
R′は、水素又は炭素原子1〜10個を有するアルキル基を表し、
Yは、炭素原子1〜20個を有する、二価の、フッ素又は塩素により置換されているか又は非置換の炭化水素基を表し、
Dは、炭素原子1〜700個を有する、フッ素、塩素、C〜C−アルキル−又はC〜C−アルキルエステルにより置換されているか又は非置換のアルキレン基を表し、前記基中で互いに隣接していないメチレン単位は基−O−、−COO−、−OCO−、又は−OCOO−により置換されていてよく、
D′は、炭素原子1〜700個を有する、フッ素、塩素、C〜C−アルキル−又はC〜C−アルキルエステルにより置換されているか又は非置換のアルキレン基を表し、前記基中で互いに隣接していないメチレン単位は基−O−、−COO−、−OCO−、又は−OCOO−により置換されていてよく、
nは、1〜4000の数を表し、
aは、少なくとも1の数を表し、
bは、1より大きい数を表し、
b′は、0〜40の数を表し、
cは、0〜30の数を表し、かつ
dは、0より大きい数を表す]と反応させることにより特徴付けられる。
一般式(2)のアミノアルキルポリジオルガノシロキサンの製造は、その際に公知の方法、例えば平衡化反応(Aequilibrierungsreaktionen)、ヒドロシリル化反応又は反応性アミノシランとの官能化反応を経て行われることができる。
好ましくはRは炭素原子1〜6個を有する一価の炭化水素基を表し、特に非置換である。特に好ましい基Rはメチル、エチル、ビニル及びフェニルである。
好ましくはXは炭素原子2〜10個を有するアルキレン基を表す。好ましくはアルキレン基Xは中断されていない。
好ましくはNR′−基はNH−基を表す。
好ましくはYは炭素原子3〜13個を有する炭化水素基を表し、好ましくは非置換である。好ましくはYはアラルキレン−、線状又は環状のアルキレン−基を表す。
好ましくはDは炭素原子少なくとも2個、特に少なくとも4個及び炭素原子多くとも12個を有するアルキレン基を表す。同様に好ましくはDは炭素原子少なくとも20個、特に少なくとも100個及び炭素原子多くとも700個、特に多くとも200個を有するポリオキシアルキレン基、特にポリオキシエチレン基又はポリオキシプロピレン基を表す。特に好ましくは基Dは非置換である。
nは好ましくは少なくとも3、特に少なくとも25及び好ましくは多くとも800、特に多くとも400、特に好ましくは多くとも250の数を表す。
好ましくはaは多くとも50の数を表す。
好ましくはbは少なくとも5、しかし多くとも100、特に多くとも50の数を表す。
cは好ましくは多くとも10、特に多くとも5の数を表す。
一般式(1)のポリジオルガノシロキサン−尿素−ウレタン−コポリマーは、高い分子量及び良好な加工特性で良好な機械的性質を示す。
一般式(6)の鎖長延長剤は、さらに好ましい実施態様において、第二工程における一般式(5)のジイソシアナートとの反応の前にも反応されることができる。場合により鎖長延長剤として水も使用されることができる。
一般式(5)の使用すべきジイソシアナートの例は、脂肪族化合物、例えばイソホロンジイソシアナート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアナート及びメチレンジシクロヘキシ−4,4′−ジイソシアナート又は芳香族化合物、例えばメチレンジフェニル−4,4′−ジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,5−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、m−キシレンジイソシアナート、テトラメチル−m−キシレンジイソシアナート又はこれらのイソシアナートの混合物である。商業的に入手可能な化合物の例は、Bayer AG、ドイツ連邦共和国のDESMODUR(登録商標)−シリーズ(H、I、M、T、W)のジイソシアナートである。Yがアルキレン基である脂肪族ジイソシアナートが好ましい、それというのも、これらの材料は、生じるコポリマーが、ポリマーの屋外使用の際に有利である改善されたUV−安定性を示すことをもたらすからである。
さらに、ポリアルキレン又はポリオキシアルキレンが重合導入されることができる。これらは、一官能性、三官能性又は高官能性のポリオキシアルキレンからなる好ましくは大幅に汚染物不含である。この際にポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンジオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、しかしまたポリ酢酸ビニルをベースとするα,ω−OH−末端ポリアルキレン、ポリ酢酸ビニルエチレンコポリマー、ポリ塩化ビニルコポリマー、ポリイソブチルジオールが使用されることができる。好ましくはその際にポリオキシアルキル、特に好ましくはポリプロピレングリコールが使用される。そのような化合物は、とりわけポリウレタン−軟質フォーム用及びコーティング用途用のベース材料として商業的に10 000超までの分子量Mnで入手可能である。このための例はBayer AG、ドイツ連邦共和国のBAYCOLL(登録商標) ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール又はLyondell Inc.、USAのAcclaim(登録商標) ポリエーテルポリオールである。さらに本発明の範囲内でジヒドロキシ化合物は同様に、例えばGoldschmidt社から名称Tegomer H−Si 2111、2311及び2711で販売されているような、ビスヒドロキシアルキルシリコーンであると理解されるべきである。これらはとりわけ、特定の範囲内の得られるコポリマーの軟化範囲に影響を与えるために使用されることができる。
一般式(1)の前記のコポリマーの製造はその際に連続法において行われる。その際に本質的であるのは、選択されたポリマー混合のために反応条件下で成分の最適かつ均質な混合が行われることである。
製造は、より良好な再現性のために一般的に水分の遮断下及び保護ガス、通常窒素又はアルゴン下に行われるべきである。
その際に使用される成分の計量供給の順序は通例任意には行われない。凝離−及び不相溶性現象ができる限り最小限にされることが顧慮されなければならない。好ましくは反応器中へまず最初にイソシアナート及びヒドロキシ化合物のような低分子量の成分が計量供給され、その際に、成分が相応する触媒の不在の場合により大規模に互いに反応することなく良好な完全混合が得られ、すなわちこれらは液体状態のままである。引き続いてアミノシリコーン及び触媒が計量供給され、その際に直ちにアミノ−基及びイソシアナート−基の間で反応することになり、このことは激しい粘度増大で確認可能である。しかしながらその際に、ジオール成分はイソシアナートとの予めの混合により同様に既にポリマー中に溶解されており、かつさらなるプロセスにおいてポリマー中に依然として存在しているイソシアナート−基と分子量増大下に完全に反応することができる。Ho他とは異なり、本方法の場合にすなわち1つの処理工程においてまず最初に尿素−基が形成され、その後初めて引き続いて、付加的に溶剤が除去される必要なく、ウレタン−基が形成される。
反応は好ましくは触媒の添加により行われる。製造に適している触媒は、ジアルキルスズ化合物、例えばジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、又はアミン、例えばN,N−ジメチルシクロヘキサンアミン、2−ジメチルアミノエタノール、4−ジメチルアミノピリジンである。
一般式(1)のポリジオルガノシロキサン−尿素−ウレタン−コポリマーの好ましい適用は、接着剤及びシーラントにおける成分として、熱可塑性エラストマー、例えばケーブル外被、ホース、パッキン、キーボードマット用の基剤として、膜、例えば選択ガス透過膜のため、ポリマーブレンドにおける添加剤として、又は例えば非粘着コーティング、組織適合性被覆(gewebevertraeglichen Ueberzuegen)、防炎性被覆における、コーティング用途のため及び生体適合性材料としての使用である。
前記の式の前記の全ての符号は、それらの意味をその都度互いに独立して有する。
次の例において、その都度他に記載されていない場合には、全ての量及び百分率の記載は質量に基づいており、かつ全ての圧力は0.10MPa(絶対)である。全ての粘度を20℃で測定した。分子量をGPCを用いてトルエン(0.5ml/min)中で23℃で測定した(カラム:PLgel Mixed C + PLgel 100 A、検出器:RI ERC7515)。軟化範囲を熱機械分析(TMA)により測定した。
実施例
例1(本発明によらない)
2000mlフラスコ中にオクタメチルシクロテトラシロキサン1700g(D4)及びビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン124g(M=248g/mol)を装入した。引き続いてテトラメチルアンモニウム水酸化物1500ppmを添加し、かつ混合物を100℃で12時間平衡化した。その後150℃に2時間加熱し、引き続いてD4−環状物(Cylus) 220gを留去した。こうして3200g/molの分子量を有するビスアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンが得られた。
例2(本発明によらない)
滴下漏斗及び還流冷却器を備えた2000mlフラスコ中に、ビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン1500g(モル質量3000g/mol)を装入した。引き続いて50℃で1−(3−アミノプロピル−1,1−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラ−シクロペンタン116gを滴加し、その後1時間放置した。こうして3200g/molの分子量を有するガラス澄明なビスアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンが得られ、これは29Si−NMRによればSi−OH−基不含であった。
例3(本発明によらない)
滴下漏斗及び還流冷却器を備えた2000mlフラスコ中に、ビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン1080g(モル質量10800g/mol)を装入した。引き続いて60℃の温度で1−(3−アミノプロピル−1,1−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラ−シクロペンタン23.2gを滴加し、その後80℃で5時間撹拌した。冷却後に、11000g/molの分子量を有するビスアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンが得られ、これは29Si−NMRによればSi−OH−基不含であった。
例4(本発明によらない)及び5〜10
Collin社、Ebersberg/ドイツ連邦共和国の6つの加熱帯域を有する二軸スクリュー混練機中で、窒素雰囲気下に第一加熱帯域において222g/molの分子量を有するイソホロンジイソシアナート(IPDI)及びブタンジオール及び第二加熱帯域において3200g/molの分子量を有する例2からのアミノプロピル末端シリコーン油を計量供給した。その際にアミノプロピル末端シリコーン油をさらにジブチルスズジラウレート200ppmと混合した。加熱帯域の温度プロフィールを次のようにプログラムした:帯域1 30℃、帯域2 100℃、帯域3 160℃、帯域4 180℃、帯域5 160℃、帯域6 125℃。回転数は50rpmであった。押出機のノズルで連続的に無色のポリジメチルシロキサン−ポリ尿素−ポリウレタン−ブロックコポリマーを取り除くことができ、これを冷却後に造粒した。
Figure 2006521430
ブタンジオール含量が増大するにつれてポリマーの極限引張強さ並びにその軟化点が高められることを示している。
例11(本発明によらない)
Collin社、Ebersberg/ドイツ連邦共和国の6つの加熱帯域を有する二軸スクリュー混練機中で、窒素雰囲気下に第一加熱帯域において222g/molの分子量を有するイソホロンジイソシアナート(IPDI)を1.09g/minで及びDytek(商標) A(メチル−ジアミノペンタン)を0.395g/minで及び第二加熱帯域において3200g/molの分子量を有する例2からのアミノプロピル末端シリコーン油を4g/minで計量供給した。加熱帯域の温度プロフィールを次のようにプログラムした:帯域1 30℃、帯域2 100℃、帯域3 180℃、帯域4 210℃、帯域5 180℃、帯域6 140℃。回転数は50rpmであった。押出機のノズルで部分的にポリジメチルシロキサン−ポリ尿素−ブロックコポリマーを取り除くことができ、これを冷却後に造粒した。しかしながら連続的なプロセスが不可能であった、それというのも押出機が再三再四閉塞したからである。
例12
Collin社、Ebersbergの6つの加熱帯域を有する二軸スクリュー混練機中で、窒素雰囲気下に第一加熱帯域において222g/molの分子量を有するイソホロンジイソシアナート(IPDI)を0.75g/minで及びブタンジオールを0.205g/minで及び第二加熱帯域において11000g/molの分子量を有する例3からのアミノプロピル末端シリコーン油を13.5g/minで計量供給した。その際にアミノプロピル末端シリコーン油をさらにジブチルスズジラウレート200ppmと混合した。加熱帯域の温度プロフィールを次のようにプログラムした:帯域1 30℃、帯域2 100℃、帯域3 160℃、帯域4 180℃、帯域5 160℃、帯域6 125℃。回転数は50rpmであった。押出機のノズルで無色のポリジメチルシロキサン−ポリ尿素−ポリウレタン−ブロックコポリマーを取り除くことができ、これを冷却後に造粒した。これは110℃の軟化点並びに2.1MPaの極限引張強さを示した。
前記の例は、高分子量のシロキサン−尿素−ウレタン−ブロックコポリマーが連続的な反応器法において製造されることができることを示す。これらの材料は、純粋なシロキサン−尿素−系よりも、より良好な機械的性質及びより良好な加工性を示す。

Claims (14)

  1. 一般式(1):
    −[[−NR′−X−SiR−[−O−SiR−]−X−NR′−CO−NH−Y−NH−CO−]−[−O−D−O−CO−NH−Y−NH−CO−]−[−NR−D′−NR−CO−NH−Y−NH−CO−]b′−[−NR′−X−SiR−[−O−SiR−]−X−NR′−CO−NH−Y−NH−CO−NH−Y−NH−CO]
    で示されるオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマー(A)の製造方法において、
    一般式(2)
    HR′N−X−[SiRO]SiR−X−NR′H
    で示されるアミノアルキルポリジオルガノシロキサンを
    一般式(3):
    OCN−Y−NCO
    で示されるジイソシアナート
    一般式(4):
    HO−D−OH
    で示されるビスヒドロキシ化合物
    及び場合により少量の一般式(5):
    HRN−D′−NHR
    で示されるジアミノ化合物
    [上記式中、
    Rは、炭素原子1〜20個を有する、一価の、フッ素又は塩素により置換されているか又は非置換の炭化水素基を表し、
    Xは、炭素原子1〜20個を有するアルキレン基を表し、前記基中で互いに隣接していないメチレン単位は基−O−により置換されていてよく、
    R′は、水素又は炭素原子1〜10個を有するアルキル基を表し、
    Yは、炭素原子1〜20個を有する、二価の、フッ素又は塩素により置換されているか又は非置換の炭化水素基を表し、
    Dは、炭素原子1〜700個を有する、フッ素、塩素、C〜C−アルキル−又はC〜C−アルキルエステルにより置換されているか又は非置換のアルキレン基を表し、前記基中で互いに隣接していないメチレン単位は基−O−、−COO−、−OCO−、又は−OCOO−により置換されていてよく、
    D′は、炭素原子1〜700個を有する、フッ素、塩素、C〜C−アルキル−又はC〜C−アルキルエステルにより置換されているか又は非置換のアルキレン基を表し、前記基中で互いに隣接していないメチレン単位は基−O−、−COO−、−OCO−、又は−OCOO−により置換されていてよく、
    nは、1〜4000の数を表し、
    aは、少なくとも1の数を表し、
    bは、1より大きい数を表し、
    b′は、0〜40の数を表し、
    cは、0〜30の数を表し、かつ
    dは、0よりも大きい数を表す]と反応させることを特徴とする、オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマー(A)の製造方法。
  2. Rがメチル基、エチル基、ビニル基又はフェニル基である、請求項1記載の方法。
  3. Yがアラルキレン基、炭素原子3〜13個を有する線状又は環状のアルキレン基である、請求項1又は2記載の方法。
  4. Dが炭素原子2〜12個を有するアルキレン基である、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. Dが炭素原子20〜700個を有するポリオキシアルキレン基、ポリオキシエチレン基又はポリオキシプロピレン基である、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. nが25〜400の数である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. a≦50である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. bが5〜50の数である、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. c≦10である、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 一般式(5)のジイソシアナートが、イソホロンジイソシアナート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアナート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアナート、メチレンジシクロヘキシ−4,4′−ジイソシアナート、メチレンジフェニル−4,4′−ジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,5−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、m−キシレンジイソシアナート、テトラメチル−m−キシレンジイソシアナート及びこれらのイソシアナートの混合物を含む群から選択される、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 一般式(4)のビスヒドロキシ化合物が、ポリエーテルポリオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンジオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリ酢酸ビニルをベースとするα,ω−OH−末端ポリアルキレン、ポリ酢酸ビニルエチレンコポリマー、ポリ塩化ビニルコポリマー、ポリイソブチルジオール及びビスヒドロキシアルキルシリコーンを含む群から選択される、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 反応を、ジアルキルスズ化合物、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、アミン、N,N−ジメチルシクロヘキサンアミン、2−ジメチルアミノエタノール及び4−ジメチルアミノピリジンを含む群から選択される触媒の添加下に行う、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 反応器中でまず最初に低分子量の成分を混合し、引き続いてアミノシリコーン及び触媒を計量供給する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 接着剤及びシーラントにおける成分として、熱可塑性エラストマー用の基剤として、ポリマーブレンドにおける添加剤、コーティング材料又は生体適合性材料として又はケーブル外被、ホース、パッキン、キーボードマット、膜、選択ガス透過膜、非粘着コーティング、組織適合性被覆又は防炎性被覆のための、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法により得ることができるオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタン−ブロックコポリマーの使用。
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