JP3917114B2 - 回転軸を有する加工機の誤差算出方法 - Google Patents

回転軸を有する加工機の誤差算出方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸を有する加工機の誤差算出方法、特に加工機の組付けにより生じる回転軸の組付け誤差の算出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金型加工等の加工を行うための回転2軸を有する5軸加工機がある。この5軸加工機の構成としては、例えば、ベッドの上にA軸回転するチルトテーブルを搭載し、このチルトテーブル上にB軸回転する回転テーブルが搭載され、この回転テーブルの上の被加工物を載置するワークテーブルが配設されているものがある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−179138号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、A軸中心及びB軸中心は、それぞれの回転角が0°のときのX軸及びY軸と一致すべきであるが、チルトテーブルや回転テーブル等の組付誤差及び加工誤差により、A軸中心及びB軸中心がそれぞれX軸及びY軸と一致せずに傾き誤差や位置誤差が生じている場合がある。ただし、これらの誤差は非常に微少であるために、従来は、これらの誤差による加工精度への影響は問題となることはなかった。しかし、近年では、より高い加工精度が求められることになり、これらの誤差による加工精度への影響を解消する必要が生じてきた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、組付誤差及び加工誤差による回転軸の傾き誤差又は位置誤差を正確にかつ容易に算出することができる回転軸を有する加工機の誤差算出方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
請求項1に係る回転軸を有する加工機の誤差算出方法は、工具を回転自在に装着可能な主軸と、被加工物を載置可能であると共に前記主軸に対して直交3軸方向に相対移動可能でかつ少なくとも1つの軸周りに相対回転可能であるテーブルと、を備えた回転軸を有する加工機の誤差算出方法において、位置決めステップと、測定ステップと、実方向ベクトル算出ステップと、傾き誤差算出ステップとからなることを特徴とする。ここで、位置決めステップは、前記テーブルを前記主軸に対して所定回転軸周りに相対回転させて、少なくとも回転角度の異なる3箇所の測定位置に位置決めするステップである。測定ステップは、それぞれの前記測定位置における前記テーブル上に配設された被測定治具の3次元位置を前記主軸に装着したタッチセンサにより測定するステップである。実方向ベクトル算出ステップは、測定されたそれぞれの前記測定位置における前記被測定治具の3次元位置に基づき前記所定回転軸の実方向ベクトルを算出するステップである。傾き誤差算出ステップは、前記所定回転軸の基準方向ベクトルに対する前記実方向ベクトルの傾き誤差を算出するステップである。
【0007】
例えば、前記所定回転軸をチルトテーブルの回転角であるA軸とした場合には、位置決めステップにおいては、A軸周りにテーブルを相対回転させる。そして、測定位置を、例えば、A軸の回転角度が0度、45度、90度等の3箇所とすると、これらの3箇所にそれぞれ位置決めする。そして、測定ステップにおいては、A軸の回転角度が0度の位置において被測定治具の3次元位置(例えば、基準球の中心位置や基準ブロックの3次元位置等)を測定し、続いて、A軸の回転角度が45度の位置において被測定治具の3次元位置を測定し、最後にA軸の回転角度が90度の位置において被測定治具の3次元位置を測定する。すなわち、位置決めステップと測定ステップが少なくとも3回交互に繰り返されることになる。
【0008】
そして、被測定治具の3次元位置の測定は、まず、位置測定センサ(例えば、タッチセンサやレーザーセンサ等)を被測定治具の表面に当接等させて、この当接位置座標から被測定治具の3次元位置を演算する。例えば、被測定治具を基準球とし、位置測定センサをタッチセンサとした場合には、基準球の表面の少なくとも3箇所にタッチセンサを当接させて、この当接位置座標から基準球の中心位置を演算する。また、位置測定センサとして例えばレーザーセンサ等の非接触センサを用いた場合には、位置測定センサを被測定治具に当接する必要はない。
【0009】
そして、実方向ベクトルとは、例えば、A軸の実際の方向ベクトルである。すなわち、実方向ベクトルは、A軸の回転角度の上記3箇所における被測定治具の位置を含む平面の法線ベクトルとなる。また、基準方向ベクトルとは、例えば、A軸の理想的な方向ベクトル、すなわちX軸の方向ベクトルである。傾き誤差とは、直交三軸のうちの二軸を含む直交三平面との傾き角度としてもよい。この場合、例えば、A軸の傾き誤差は、A軸とX−Y平面との傾き角度及びA軸とX−Z平面との傾き角度となる。また、傾き誤差とは、実方向ベクトルと基準方向ベクトルの内積であってもよい。
【0010】
このように、前記テーブルと主軸を所定回転軸に相対回転すること及び法線ベクトルの演算をすることにより、正確にかつ容易に各回転軸の傾き誤差を算出することができる。なお、回転軸が1つの軸のみのいわゆる4軸加工機であっても、回転軸が2つの軸のいわゆる5軸加工機であっても、上記誤差算出方法を適用することができる。
【0011】
また、請求項2に係る回転軸を有する加工機の誤差算出方法は、さらに、円弧中心点算出ステップと、実軸心上位置算出ステップと、位置誤差算出ステップとからなることを特徴とする。ここで、円弧中心点算出ステップは、測定されたそれぞれの前記被測定治具の3次元位置に基づき、円弧近似を行うことにより該円弧の中心点を算出するステップである。実軸心上位置算出ステップは、前記円弧中心点及び前記実方向ベクトルに基づき、前記所定回転軸の基準軸心上の基準位置の直交平面における前記所定回転軸の実軸心上位置を算出するステップである。位置誤差算出ステップは、前記基準位置に対する前記実軸心上位置の位置誤差を算出するステップである。
【0012】
ここで、所定回転軸の実軸心とは、所定回転軸の実際の軸心である。所定回転軸の基準軸心とは、所定回転軸の理想的な軸心である。すなわち、所定回転軸の実軸心をA軸の軸心とすると、所定回転軸の基準軸心はX軸の軸心となる。そして、所定回転軸の基準軸心上の基準位置とは、例えば、X軸上の所定の位置であって、例えば、X軸座標値が0の位置等である。また、基準軸心上の基準位置の直交平面とは、基準軸心に直交する平面であって、基準位置を通る平面である。例えば、所定回転軸をA軸として、基準位置をX軸が0の位置とした場合には、前記直交平面とはX軸座標値が0であるY−Z平面となる。この場合、X軸が0の位置におけるA軸軸心上位置の位置誤差は、Y−Z座標値により表される。また、所定回転軸を前記テーブルに垂直な軸(B軸)とした場合に、所定回転軸の基準軸心上の基準位置とは、例えば、テーブル上面の位置としてもよい。このように、本発明の誤差算出方法によれば、測定された被測定治具の3次元位置に基づき、基準位置に対する実軸心上位置の位置誤差を非常に容易に算出することができる。
【0013】
また、請求項3に係る回転軸を有する加工機の誤差算出方法は、工具を回転自在に装着可能な主軸と、被加工物を載置可能であると共に前記主軸に対して直交3軸方向に相対移動可能でかつ少なくとも1つの軸周りに相対回転可能であるテーブルと、を備えた回転軸を有する加工機の誤差算出方法において、位置決めステップと、測定ステップと、角度毎実軸心上位置算出ステップと、位置誤差算出ステップとからなることを特徴とする。ここで、位置決めステップは、前記テーブルを前記主軸に対して所定回転軸周りに相対回転させて少なくとも回転角度の異なる3箇所の測定位置に位置決めするステップである。測定ステップは、それぞれの前記測定位置における前記テーブル上に配設された少なくとも1つの被測定治具の3次元位置を位置測定センサセンサによりそれぞれ測定するステップである。角度毎実軸心上位置算出ステップは、測定されたそれぞれの前記測定位置における前記被測定治具の3次元位置に基づき、所定角度毎の前記所定回転軸の実軸心上位置を算出するステップである。位置誤差算出ステップは、前記所定回転軸の基準軸心上位置に対するそれぞれの前記角度毎実軸心上位置の位置誤差を算出するステップである。
【0014】
ここで、一般に、回転軸の回転により回転する回転体は、回転軸周りにアンバランスとなる場合が多い。そのため、回転体を回転させた場合には、回転角度に応じて異なるモーメントが作用することがある。このように、回転角度に応じて異なるモーメントが作用した場合には、回転角度毎に回転軸心がずれることになる。すなわち、実軸心上位置誤差は、回転角度に応じて異なることになる。そこで、本発明によれば、所定角度毎に角度毎実軸心上位置の位置誤差を算出しているので、回転角度に応じて異なる位置誤差をより正確に算出することができる。
【0015】
なお、角度毎実軸心上位置算出ステップにおいて、実軸心上位置を算出する所定角度毎とは、回転体が回転可能な回転角度を等分割した角度等とするとよい。また、ここでは、被測定治具を1つとしているので、実軸心位置を算出するために、被測定治具の測定位置は、所定角度毎に少なくとも回転角度の異なる3箇所以上必要となる。
【0016】
また、請求項4に係る回転軸を有する加工機の誤差算出方法は、工具を回転自在に装着可能な主軸と、被加工物を載置可能であると共に前記主軸に対して直交3軸方向に相対移動可能でかつ少なくとも1つの軸周りに相対回転可能であるテーブルと、を備えた回転軸を有する加工機の誤差算出方法において、位置決めステップと、測定ステップと、角度毎実軸心上位置算出ステップと、位置誤差算出ステップとからなることを特徴とする。ここで、位置決めステップは、前記テーブルを前記主軸に対して所定回転軸周りに相対回転させて複数の測定位置に位置決めするステップである。測定ステップは、それぞれの前記測定位置における前記テーブル上に配設された複数の被測定治具の3次元位置を位置測定センサセンサによりそれぞれ測定するステップである。角度毎実軸心上位置算出ステップは、測定されたそれぞれの前記測定位置におけるそれぞれの前記被測定治具の3次元位置に基づき、所定角度毎の前記所定回転軸の実軸心上位置を算出するステップである。位置誤差算出ステップは、前記所定回転軸の基準軸心上位置に対するそれぞれの前記角度毎実軸心上位置の位置誤差を算出するステップである。
【0017】
つまり、複数の被測定治具を用いて所定角度毎の実軸心上位置を算出することにより、測定誤差を少なくすることができ、より正確な位置誤差を算出することができる。また、上述したように、被測定治具が1つの場合には、所定角度毎に少なくとも回転角度の異なる3箇所以上の測定位置が必要となるが、被測定治具を複数用いることにより、所定角度毎の測定位置は、回転角度の異なる2箇所でよい。これにより、テーブルの位置決め回数を減少させることができ、測定時間の短縮を図ることができる。
【0018】
また、請求項5に係る本発明よれば、所定回転軸は前記テーブルを載置したチルトテーブルの回転軸であることを特徴とする。ここで、チルトテーブルは、回転角度に応じて、かかるモーメントが大きく異なる構成となっている。そこで、チルトテーブルの回転軸を前記所定回転軸とすることにより、チルトテーブルの回転軸心上位置の位置誤差をより正確に算出することができる。
【0019】
また、請求項6に係る本発明によれば、前記回転軸を有する加工機は前記テーブルが前記主軸に対して所定の2つの軸周りに相対回転可能な5軸加工機であることを特徴とする。一般に、5軸加工機は、金型加工や自由曲面可能等に使用される。そして、5軸加工機は、回転軸が2つあるので、前記傾き誤差や前記位置誤差が加工精度に大きな影響を及ぼす場合がある。そこで、5軸加工機に本発明を適用することにより、5軸加工機の回転軸の誤差を正確にかつ容易に算出することができ、この誤差を利用することにより加工精度を向上することができる。
【0020】
また、請求項7に係る本発明によれば、前記テーブル上に被加工物又は疑似被加工物を載置したことを特徴とする。上述したように、回転体には回転角度に応じて異なるモーメントが作用することがある。そして、テーブルが回転する場合には、テーブルに載置された被加工物の質量及び取付位置によって、テーブルに作用するモーメントが異なる。つまり、被加工物を載置した状態で、前記傾き誤差及び前記位置誤差を算出することにより、当該被加工物に応じた位置誤差をより正確に算出することができる。また、被加工物そのものでなくても、様々な形状及び重量からなる疑似被加工物をテーブルに載置した状態で、前記傾き誤差及び前記位置誤差を算出することで、様々な被加工物に対して事前に前記誤差を算出しておくことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態において、回転軸を有する加工機は、5軸横型マシニングセンタを例に取り説明する。
【0022】
(5軸横型マシニングセンタの構成)
5軸横型マシニングセンタ1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、5軸横型マシニングセンタ1の外観を示す斜視図である。図1に示すように、5軸横型マシニングセンタ1は、ベッド2と、コラム3と、主軸頭4と、主軸5と、サドル6と、チルトテーブル7と、回転パレット8と、ワークテーブル9とから構成される。
【0023】
ベッド2は、略T字型に形成された基台21と、2つのZ軸ガイド22と、Z軸駆動用ボールねじ(図示せず)と、Z軸駆動用モータ23と、X軸ガイド(図示せず)と、2本のX軸駆動用ボールねじ(図示せず)と、2つのX軸駆動用モータ24を有する。Z軸ガイド22及びX軸ガイドは、基台21上にZ軸方向及びX軸方向にそれぞれ平行に配設されている。Z軸駆動用ボールねじは、Z軸ガイド22のほぼ中央に、Z軸ガイド22に平行に配設されている。2本のX軸駆動用ボールねじは、X軸ガイドのほぼ中央に、X軸ガイドに平行に配設されている。これらのZ軸駆動用ボールねじ及びX軸駆動用ボールねじには、それぞれの軸方向に移動可能なボールねじナットが取り付けられている。Z軸駆動用モータ23及びX軸駆動用モータ24は、それぞれZ軸駆動用ボールねじの端側及びX軸駆動用ボールねじの端側に配設され、それぞれZ軸駆動用ボールねじ及びX軸駆動用ボールねじを回転駆動する。
【0024】
コラム3は、ベッド2上に立設されている。具体的には、コラム3の下方側が、Z軸ガイド22に摺動可能に嵌合されると共に、Z軸駆動用ボールねじのボールねじナットに連結されている。すなわち、コラム3は、Z軸駆動用ボールねじの回転駆動に伴い、Z軸ガイド22に沿ってZ軸方向に摺動する。そして、コラム3は、Y軸ガイド(図示せず)と、2本のY軸駆動用ボールねじ(図示せず)と、2つのY軸駆動用モータ31とを有する。Y軸ガイドは、コラム3のほぼ中央にY軸方向に平行に配設されている。Y軸駆動用ボールねじは、Y軸ガイドのほぼ中央に、Y軸ガイドに平行に配設されている。このY軸駆動用ボールねじには、軸方向に移動可能なボールねじナットが取り付けられている。そして、Y軸駆動用モータ31は、Y軸駆動用ボールねじの端側に配設され、Y軸駆動用ボールねじを回転駆動する。
【0025】
主軸頭4は、コラム3の中央に配設されている。具体的には、主軸頭4は、Y軸ガイドに摺動可能に嵌合されると共に、Y軸駆動用ボールねじのボールねじナットに連結されている。すなわち、主軸頭4は、Y軸駆動用ボールねじの回転駆動に伴い、Y軸ガイドに沿ってY軸方向に摺動する。主軸5は、主軸頭4に回動可能に枢支されている。すなわち、主軸5は、Z軸周り(C軸)に回動可能となる。そして、主軸5の先端側には、工具が装着可能となっている。
【0026】
サドル6は、ベッド2上に配設されている。このサドル6は、後述するチルトテーブル7を支持する一対の支持部61をX軸方向両端側に有する。さらに、この支持部61の一方側には、チルトテーブル7を回転可能とするA軸回転用モータ(図示せず)が配設されている。さらに、サドル6の下方側が、X軸ガイドに摺動可能に嵌合されると共に、X軸駆動用ボールねじのボールねじナットに連結されている。すなわち、サドル6は、X軸駆動用ボールねじの回転駆動に伴い、X軸ガイドに沿ってX軸方向に摺動する。
【0027】
チルトテーブル7は、略コの字型形状からなり、両端側がサドル6の一対の支持部61に回転可能に軸支されている。このチルトテーブル7の回転軸は、X軸に平行な軸(A軸)となる。なお、チルトテーブル7は、サドル6の支持部61に配設されているA軸回転用モータの駆動により、A軸回転を行う。さらに、チルトテーブル7の下面側には、回転パレット8を回転可能とするB軸回転用モータ(図示せず)が配設されている。
【0028】
回転パレット8は、チルトテーブル7上に載置され、チルトテーブル7の載置面に垂直な方向に回転可能に支持されている。すなわち、チルトテーブル7が図1に示す状態の場合には、回転パレット8の回転軸は、Y軸に平行な軸(B軸)となる。なお、回転パレット8は、チルトテーブル7の下面側に配設されているB軸回転用モータの駆動により、B軸回転を行う。
【0029】
ワークテーブル9は、回転パレット8の上に配設され、ワーク(被加工物)を載置可能である。従って、ワークテーブル9は、主軸5に対して、回転パレット8のB軸回転によりB軸回転が可能となり、チルトテーブル7のA軸回転によりA軸回転が可能となる。なお、図1に示す状態が、A軸及びB軸の回転角0°と定義される。
【0030】
数値制御装置10は、入力されるNCデータに基づき、X軸駆動用モータ24、Y軸駆動用モータ31、Z軸駆動用モータ23、A軸回転用モータ、及び、B軸回転用モータを制御する。
【0031】
(回転軸が有する誤差について)
次に、5軸横型マシニングセンタ1の回転軸が有する誤差について図2を参照して説明する。5軸横型マシニングセンタ1の回転軸のうちチルトテーブル7が回転するA軸は、X軸と一致することが理想的な状態である。また、5軸横型マシニングセンタ1の回転軸のうち回転パレット8が回転するB軸は、図1に示す状態においては、Y軸と一致することが理想的な状態である。さらに、A軸とB軸とは、X軸及びZ軸の交点において交差することが理想的な状態である。
【0032】
ところが、チルトテーブル7を軸支するためのサドル6の一対の支持部61に形成された貫通孔の加工誤差、サドル6及びチルトテーブル7の組付誤差等により、A軸軸心がX軸と一致しない場合が生じる。すなわち、図2に示すように、A軸軸心がX軸に対して、傾き誤差を有する場合がある。ここで、A軸の傾き誤差は、X−Y平面に対する傾き誤差角度(A軸X−Y平面傾き誤差角度)αと、X−Z平面に対する傾き誤差角度(A軸X−Z平面傾き誤差角度)βとにより表すことができる。
【0033】
また、回転パレット8を回転支持するためのチルトテーブル7に形成された貫通孔の加工誤差、回転パレット8の組付誤差等により、B軸軸心が図1の状態においてY軸と一致しない場合が生じる。すなわち、図2に示すように、B軸軸心がY軸に対して、傾き誤差を有する場合がある。ここで、B軸の傾き誤差は、X−Y平面に対する傾き誤差角度(B軸X−Y平面傾き誤差角度)γと、Y−Z平面に対する傾き誤差角度(B軸Y−Z平面傾き誤差角度)θとにより表すことができる。
【0034】
また、上述したように、A軸とB軸とは、X軸及びZ軸の交点において交差することが理想的な状態である。しかし、サドル6及びチルトテーブル7及び回転パレット8等の加工誤差や組付誤差等により、図2に示すように、A軸とB軸とがX軸及びZ軸の交点において交差しない場合が生じる。ここで、X軸及びZ軸の交点を基準中心位置(基準位置)O1とする。そして、A軸及びB軸のX軸座標値及びZ軸座標値が同一となるA軸及びB軸の位置をA軸中心位置(実軸心上位置)O2及びB軸中心位置(実軸心上位置)O3とする。ここで、A軸中心位置O2及びB軸中心位置O3のX軸心誤差をΔXとし、A軸中心位置O2のY軸心誤差をΔYとし、A軸中心位置O2のZ軸心誤差をΔZとし、A軸中心位置O2とB軸中心位置O3のY軸座標値の差であるAB軸心誤差をΔHとすると、A軸中心位置O2の座標は(ΔX,ΔY,ΔZ)となり、B軸中心位置O3の座標は(ΔX,ΔH’,ΔZ)となる。ここで、X軸心誤差ΔX、Y軸心誤差ΔY、Z軸心誤差ΔZ、AB軸心誤差ΔHを位置誤差といい、B軸中心位置O3のY軸座標値ΔH’は、ΔH−ΔYとなる。
【0035】
(誤差算出方法)
次に、上述したそれぞれの傾き誤差及び位置誤差を算出する方法について説明する。誤差算出に際して、予め、図3に示すように、ワークテーブル9の上に基準球(被測定治具)11a,11bを取り付け、さらに、主軸5には工具に換えてタッチセンサ(位置測定センサ)12を装着しておく。
【0036】
(B軸誤差算出方法)
そして、B軸に関する誤差の算出方法について図4及び図5を参照して説明する。図4は、B軸誤差算出方法を示すフローチャートである。図5は、基準球11a,11bの中心位置の測定方法を説明する図である。なお、図5(a)は機械構成図であって、図5(b)はB軸誤差説明用の模式図であって、図5(c)は後述するA軸誤差説明用の模式図である。
【0037】
まず、図5(a)に示すように、A軸を90°回転する(ステップS1)。すなわち、ワークテーブル9を主軸5に対向した向きにする。これは、本実施形態の5軸横型マシニングセンタ1の機械構成上、B軸の全回転角度における測定を行うことを可能とするためである。続いて、現在のワークテーブル9の位置において、タッチセンサ12を基準球11aの表面のうち異なる3箇所以上、好ましくは5箇所以上に当接させる(ステップS2)。そして、数値制御装置10内の演算部(図示せず)にて、基準球11aのそれぞれの当接位置に基づき、基準球11aの中心位置(図5(b)の位置a)を算出する(ステップS3)。
【0038】
続いて、B軸回転角度ΔBが360°以上であるか否かを判断する(ステップS4)。ここでは、B軸回転角度ΔBは0°であるので、360°以上ではない。従って、この場合には(ステップS4:No)、B軸回転角度ΔBが90°となるまで、ワークテーブル9を回転させる(ステップS5)。続いて、B軸回転角度ΔBが90°の場合における基準球11aの表面のうち異なる3箇所以上にタッチセンサ12を当接させる(ステップS2)。そして、数値制御装置10内の演算部(図示せず)にて、基準球11aのそれぞれの当接位置に基づき、基準球11aの中心位置(図5(b)の位置b)を算出する(ステップS3)。このようにして、B軸回転角度ΔBが360°以上となるまで繰り返して、図5(b)の位置c,dについても同様に算出する。ここで、各B軸回転角度における基準球の中心位置a,b,c,dの座標を、それぞれ(Xa,Ya,Za),(Xb,Yb,Zb),(Xc,Yc,Zc),(Xd,Yd,Zd)とする。
【0039】
そして、B軸回転角度ΔBが360°以上となると(ステップS4:Yes)、B軸X−Y平面傾き誤差角度γを算出する(ステップS6)。ここで、B軸X−Y平面傾き誤差角度γの算出について図6を参照して説明する。ここで、図6(a)は、ワークテーブル9と基準球11aの中心位置を示すX−Y平面上の図である。図6(b)は、ワークテーブル9と基準球11aの中心位置を示すY−Z平面上の図である。図6(c)は、ワークテーブル9と基準球11aの中心位置を示すX−Z平面上の図である。
【0040】
まず、基準球11aの中心位置a,cに基づき、Y−Z平面上のB軸ベクトルB1(図6(b)に示す)を算出する。ここで、B軸ベクトルは、図5(b)に示すように、B軸軸心の方向を示すものである。すなわち、Y−Z平面上のB軸ベクトルB1とは、B軸軸心(B軸ベクトル)のY−Z成分となる。続いて、このY−Z平面上のB軸ベクトルB1に基づき、B軸X−Y平面傾き誤差角度γを算出する。すなわち、B軸X−Y平面傾き誤差角度γは、数1に示すように、測定値Ya,Yc,Za,Zcにより算出することができる。
【0041】
【数1】
Figure 0003917114
【0042】
続いて、図4のフローチャートに戻り説明する。B軸X−Y平面傾き誤差角度γを算出した後は、B軸Y−Z平面傾き誤差角度θを算出する(ステップS7)。ここで、B軸Y−Z平面傾き誤差角度θの算出について図6を参照して説明する。まず、基準球11aの中心位置b,dに基づき、X−Z平面上のB軸ベクトルB2(図6(c)に示す)を算出する。ここで、B軸ベクトルは、上述したように、B軸軸心の方向を示すものである。すなわち、X−Z平面上のB軸ベクトルB2とは、B軸軸心(B軸ベクトル)のX−Z成分となる。続いて、このX−Z平面上のB軸ベクトルB2に基づき、B軸Y−Z平面傾き誤差角度θを算出する。すなわち、B軸Y−Z平面傾き誤差角度θは、数2に示すように、測定値Xb,Xd,Zb,Zdにより算出することができる。
【0043】
【数2】
Figure 0003917114
【0044】
続いて、図4のフローチャートに戻り説明する。B軸傾き誤差角度γ,θを算出した後は、B軸に関する位置誤差ΔX,ΔH’を算出する(ステップS8)。ここで、B軸中心位置O3は、便宜上ワークテーブル9の上面に位置するものとする。すなわち、B軸に関する位置誤差ΔX及びΔH’は、図6(b)(c)に示す誤差となる。この場合、B軸に関する位置誤差ΔX及びΔH’は、数3により算出することができる。なお、ワークテーブル9の上面から基準球11aまでの距離をhとする。ここで、B軸に関する位置誤差ΔX及びΔH’の算出は、数3によれば、実質的には基準球11aの中心位置a〜dに基づき円弧近似を行っているものである。
【0045】
【数3】
Figure 0003917114
【0046】
(A軸誤差算出方法)
次に、A軸に関する誤差の算出方法について図5及び図7を参照して説明する。図7は、A軸誤差算出方法を示すフローチャートである。まず、図5(a)に示すように、A軸を90°に位置決めする(ステップS11)。すなわち、ワークテーブル9を主軸5に対向した向きにする。続いて、現在のワークテーブル9の位置において、タッチセンサ12を基準球11aの表面のうち異なる3箇所以上、好ましくは5箇所以上に当接させる(ステップS12)。さらに、現在のワークテーブル9の位置において、タッチセンサ12を基準球11bの表面のうち異なる3箇所以上、好ましくは5箇所以上に当接させる(ステップS13)。続いて、数値制御装置10内の演算部(図示せず)にて、基準球11a,11bのそれぞれの当接位置に基づき、基準球11aの中心位置a1(図5(c)に示す)と、基準球11bの中心位置a2(図5(c)に示す)を算出する(ステップS14)。
【0047】
続いて、A軸回転角度ΔAが90°以上であるか否かを判断する(ステップS15)。ここでは、A軸回転角度ΔAは0°であるので、90°以上ではない。従って、この場合には(ステップS15:No)、A軸回転角度ΔAが30°となるまで、ワークテーブル9を回転させる(ステップS16)。続いて、A軸回転角度ΔAが30°の場合における基準球11a,11bの表面のうち異なる3箇所以上にタッチセンサ12を当接させる(ステップS12,S13)。続いて、数値制御装置10内の演算部(図示せず)にて、基準球11a,11bのそれぞれの当接位置に基づき、基準球11a,11bの中心位置b1,b2(図5(c)に示す)を算出する(ステップS14)。このようにして、A軸回転角度ΔAが90°以上となるまで繰り返して、図5(c)の位置c1,c2,d1,d2についても同様に算出する。
【0048】
そして、A軸回転角度ΔAが90°以上となると(ステップS15:Yes)、A軸ベクトルを算出する(ステップS17)。ここで、A軸ベクトル(実方向ベクトル)とは、図5(c)に示すように、A軸軸心の方向を示すものである。A軸ベクトルの算出は、具体的には、基準球11aのA軸各回転角度における中心位置a1〜d1に基づき中心位置a1〜d1を含む平面を求め、その平面の法線ベクトルを算出することにより行う。なお、この法線ベクトルがA軸ベクトルとなる。また、ここでは、基準球11aの中心位置a1〜d1のみに基づきA軸ベクトルを算出したが、基準球11bの中心位置a2〜d2のみに基づきA軸ベクトルを算出しても良い。
【0049】
続いて、A軸X−Y平面傾き誤差角度α及びA軸X−Z平面傾き誤差角度βを算出する(ステップS18)。ここで、A軸X−Y平面傾き誤差角度α及びA軸X−Z平面傾き誤差角度βは、A軸ベクトルから容易に算出することができるので、詳細は省略する。
【0050】
続いて、A軸に関する位置誤差ΔY及びΔZを算出する(ステップS19)。ここで、A軸に関する位置誤差ΔY及びΔZの算出は、A軸回転角度に応じて異なるモーメントがかかることを考慮しない場合の簡易的算出方法と、モーメントを考慮する場合の詳細算出方法とがある。そこで、以下に、それぞれの場合について説明する。
【0051】
(A軸位置誤差のモーメントを考慮した詳細算出方法)
まず、A軸に関する位置誤差ΔY及びΔZの詳細算出方法について図8を参照して説明する。この算出方法は、チルトテーブル7がA軸回転することにより、チルトテーブル7にかかるモーメントがA軸回転角度に応じて異なることにより、A軸に関する位置誤差ΔY及びΔZがA軸回転角度に応じて異なることを考慮した算出方法である。
【0052】
ここで、図8は、図5(c)のX軸方向から見た図であって、基準球11a及び11bの中心位置を模式的に示した図である。なお、図8に示す符号は、図5(c)と同一符号を付している。すなわち、基準球11aの中心位置はa1〜d1であって、基準球11bの中心位置はa2〜d2である。ここで、基準球11aの中心位置a1〜d1の座標は、それぞれ(Xa1,Ya1,Za1),・・・,(Xd1,Yd1,Zd1)とし、基準球11bの中心位置a2〜d2の座標は、それぞれ(Xa2,Ya2,Za2),・・・,(Xd2,Yd2,Zd2)とする。
【0053】
そして、A軸回転角度ΔAの角度に応じてA軸に関する位置誤差ΔY及びΔZを算出する。まずは、A軸回転角度ΔAが0°〜30°間におけるA軸に関する位置誤差を算出する。ここでは、Y軸座標値及びZ軸座標値のみを用いてA軸に関するΔY及びΔZを算出する。具体的には、基準球11aの中心位置a1の座標(Ya1,Za1)及び中心位置b1の座標(Yb1,Zb1)と、基準球11bの中心位置a2の座標(Ya2,Za2)及び中心位置b2の座標(Yb2,Zb2)とに基づき、円弧近似を行うことにより、中心位置Oa(ΔYa,ΔZa)を算出する。そして、この中心位置OaのY軸座標値がY軸方向の位置誤差ΔYであって、Z軸座標値がZ軸方向の位置誤差ΔZとなる。
【0054】
同様にして、A軸回転角度ΔAが30°〜60°間、60°〜90°間における中心位置Ob(ΔYb,ΔZb),Oc(ΔYc,ΔZc)を算出する。このようにして、A軸回転角度に応じた位置誤差ΔY及びΔZを算出する。
【0055】
(A軸位置誤差の簡易的算出方法)
次に、A軸に関する位置誤差ΔY及びΔZの簡易的算出方法について説明する。既に算出した基準球11aの中心位置a1〜d1に基づき円弧近似を行い、この円弧の中心位置を算出する。そして、算出した円弧の中心位置と、ステップS17にて算出したA軸ベクトルとに基づき、Y−Z平面上でかつA軸軸心上である位置座標(0,ΔY,ΔZ)を算出する。この位置座標(0,ΔY,ΔZ)のY軸座標値及びZ軸座標値が、A軸に関する位置誤差ΔY及びΔZとなる。なお、ここでは、基準球11aの中心位置のみに基づき円弧の中心位置を算出したが、基準球11bの中心位置のみに基づき円弧近似を行い、この円弧の中心位置を算出してもよい。また、A軸位置誤差の簡易的算出方法によりA軸位置誤差を算出する場合には、上述した基準球11bの表面位置の測定及びその中心位置の算出は行わなくてよい。
【0056】
(数値制御装置)
次に、上述した回転軸誤差を用いて加工原点(後述)の補正を行う数値制御装置10について図9及び図10を参照して説明する。図9は、数値制御装置の構成を示す図である。図10は、A軸回転を示す図である。図9に示すように、数値制御装置10は、NCデータ記憶部101と、指令値算出部102と、制御部103と、回転角度算出部104と、回転角度記憶部105と、誤差記憶部106と、加工原点補正部107と、加工原点記憶部108とから構成される。
【0057】
NCデータ記憶部(NCデータ記憶手段)101は、CAM等により作成されたNCデータを入力して記憶する。ここで、NCデータは、工具先端位置の点群データ及び回転軸の回転角度が含まれている。指令値算出部(指令値算出手段)102は、NCデータ記憶部101に記憶されたNCデータに基づき、5軸横型マシニングセンタ1(図1に示す)の各駆動軸の位置及び回転角からなる指令値を算出する。そして、制御部(制御手段)103は、指令値算出部102により算出された指令値に基づき、各軸駆動用モータ23,24,31等を数値制御する。
【0058】
回転角度算出部(回転角度算出手段)104は、NCデータ記憶部101に記憶されたNCデータに基づき、5軸横型マシニングセンタ1のA軸及びB軸のそれぞれの回転角度を算出する。なお、このA軸及びB軸のそれぞれの回転角度は、割り出し加工を行う場合にはオペレータが自ら行う場合もある。回転角度記憶部(回転角度記憶手段)105は、回転角度算出104により算出されたA軸及びB軸のそれぞれの回転角度を記憶する。具体的には、A軸回転における始点角度ψa1及び終点角度ψa2と、B軸回転における始点角度ψb1及び終点角度ψb2とを記憶する。
【0059】
誤差記憶部(誤差記憶手段)106は、上述した回転軸誤差を記憶する。すなわち、A軸傾き誤差、A軸位置誤差、B軸傾き誤差、及び、B軸位置誤差を記憶する。ここで、A軸傾き誤差は、A軸X−Y平面傾き誤差角度α及びA軸X−Z平面傾き誤差角度βである。A軸位置誤差は、A軸回転角度毎のA軸に関する位置誤差ΔY及びΔZである。B軸傾き誤差は、B軸X−Y平面傾き誤差角度γ及びB軸Y−Z平面傾き誤差角度θである。B軸位置誤差は、B軸に関する位置誤差ΔX及びΔH’である。
【0060】
ここで、A軸位置誤差について詳述する。A軸位置誤差は、A軸の回転角度毎にそれぞれ存在する。ここでは、図10に示すように、A軸回転角度がω1(=0°)、ω2(=30°)、ω3(=60°)、及び、ω4(=90°)におけるA軸位置誤差ΔY1及びΔZ1、・・・、ΔY4及びΔZ4を記憶する。そして、A軸回転角度が、ω1〜ω2間の角度範囲をA(1)とし、ω2〜ω3間の角度範囲をA(2)とし、ω3〜ω4間の角度範囲をA(3)とする。これら角度範囲A1〜A3についても、誤差記憶部106に記憶する。この記憶方式としては、A軸の特定回転角度毎にA軸の位置誤差を記憶するテーブル方式や、A軸の回転角度とA軸の位置誤差との関係を直線あるいは曲線で近似する関数を定義してその関数を記憶する方式等がある。なお、テーブル方式の場合には、A軸の回転角度を分割する分割角度が小さい程補正精度が向上する。
【0061】
加工原点記憶部(加工原点記憶手段)108は、加工原点を記憶する。ここで、加工原点とは、ワークの加工位置を定義するワーク座標系におけるワーク原点、又は、5軸横型マシニングセンタ1の絶対的位置を定義する機械座標系における機械原点の何れかをいう。加工原点補正部(加工原点補正手段)107は、NCデータ記憶部101に記憶されたNCデータ、回転角度記憶部105に記憶された回転角度、及び、誤差記憶部106に記憶された回転軸誤差に基づき、加工原点を補正する。
【0062】
(加工原点補正部の処理)
加工原点補正部107の処理について、図11〜図14を参照して説明する。図11〜図13は、A軸回転における加工原点補正部107の処理を示すフローチャートである。図14は、B軸回転における加工原点補正部107の処理を示すフローチャートである。以下、A軸回転とB軸回転とに分けて説明する。
【0063】
まず、A軸回転に基づく加工原点の補正について説明する。図11に示すように、回転角度記憶部105に記憶された始点角度ψa1及び終点角度ψa2を入力する(ステップS21)。続いて、始点角度ψa1の角度範囲A(m)を算出する(ステップS22)。例えば、始点角度ψa1が45°の場合には、図10から明らかなように、角度範囲はA(2)となり、この場合、mは2となる。続いて、終点角度ψa2の角度範囲A(n)と算出する(ステップS23)。例えば、終点角度ψa2が90°の場合には、図10から明らかなように、角度範囲はA(3)となり、この場合nは3となる。
【0064】
続いて、始点角度ψa1の角度範囲A(m)と終点角度ψa2の角度範囲A(n)とが一致するか否かを判定する(ステップS24)。ここで、それぞれの角度範囲A(m)、A(n)が一致する場合とは、例えば、始点角度ψa1及び終点角度ψa2が、0〜30°の範囲内にある場合等である。
【0065】
続いて、それぞれの角度範囲A(m)、A(n)が一致する場合には(ステップS24:Yes)、加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ補正する(ステップS25)(位置変換後加工原点算出手段)。すなわち、現在の加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、ΔY(m)及びΔZ(m)をそれぞれ減算した加工原点(位置変換後加工原点)を算出する。
【0066】
続いて、始点角度ψa1から終点角度ψa2までの回転角度(ψa2−ψa1)だけ、位置変換後加工原点を回転変換した加工原点(回転変換後加工原点)を算出する(ステップS26)(回転変換後加工原点算出手段)。この回転変換は、数4に示す回転変換行列式に基づき行われる。数4より明らかなように、A軸傾き誤差であるA軸X−Y平面傾き誤差角度α及びA軸X−Z平面傾き誤差角度βを考慮して、加工原点が回転変換されている。
【0067】
【数4】
Figure 0003917114
【0068】
続いて、回転変換後加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ戻し補正した加工原点を算出する(ステップS27)(位置戻し変換後加工原点算出手段)。すなわち、回転変換後加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、−ΔY(m)及び−ΔZ(m)をそれぞれ減算した加工原点(位置戻し変換後加工原点)を算出する。続いて、加工原点記憶部108に記憶されている加工原点を上述のように算出された位置戻し変換後加工原点に変更する(ステップS28)(加工原点変更手段)。そして、この加工原点補正部107の処理は終了する。
【0069】
一方、ステップS24において、始点角度ψa1の角度範囲A(m)と終点角度ψa2の角度範囲A(n)が一致しない場合には(ステップS24:No)、回転方向を算出する(ステップS31)(図12参照)。回転方向とは、A軸正方向又はA軸負方向であるか否かである。これは、始点角度ψa1及び終点角度ψa2から算出することができる。続いて、回転方向が正方向であるか否かを判定する(ステップS32)。
【0070】
続いて、回転方向が正方向である場合には(ステップS32:Yes)、初期値設定のために、角度ω(m)を始点角度ψa1とする(ステップS33)。なお、ここでは、始点角度ψa1が45°で、終点角度ψa2が90°である場合を例にあげて説明する。すなわち、始点角度ψa1が45°であるので、mは2となる。続いて、加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ補正する(ステップS34)(位置変換後加工原点算出手段)。すなわち、現在の加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、ΔY(2)及びΔZ(2)をそれぞれ減算した加工原点(位置変換後加工原点)を算出する。
【0071】
続いて、角度ω(m)から角度ω(m+1)までの回転角度(ω(m+1)−ω(m))だけ、位置変換後加工原点を正回転方向に回転変換した加工原点を算出する(ステップS35)(回転変換後加工原点算出手段)。すなわち、始点角度ψa1である角度45°から角度60°(=ω(3))まで加工原点を回転変換することになる。なお、この回転変換は、上述した数4に示す回転変換行列式に基づき行われる。
【0072】
続いて、回転変換後加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ戻し補正した加工原点を算出する(ステップS36)(位置戻し変換後加工原点算出手段)。すなわち、回転変換後加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、−ΔY(2)及び−ΔZ(2)をそれぞれ減算した加工原点(位置戻し変換後加工原点)を算出する。
【0073】
続いて、m+1の値をmとする(ステップS37)。続いて、角度範囲A(m)、A(n)が一致するか否か判定する(ステップS38)。例えば、始点角度ψa1が45°であって、終点角度ψa2が90°の場合には、最初の角度範囲A(m)は角度範囲A(2)であって、角度範囲A(n)は角度範囲A(3)である。そして、ステップS37にて、mの値が1加算されているので、角度範囲A(m)及びA(n)は、共にA(3)となり一致することになる。
【0074】
続いて、それぞれの角度範囲A(m)、A(n)が一致する場合には(ステップS38:Yes)、加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ補正する(ステップS39)(位置変換後加工原点算出手段)。すなわち、始点角度ψa1が45°の場合には、ここではmは3となるので、現在の加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、ΔY(3)及びΔZ(3)をそれぞれ減算した加工原点(位置変換後加工原点)を算出する。一方、それぞれの角度範囲A(m)、A(n)が一致しない場合には(ステップS38:No)、角度範囲A(m)、A(n)が一致するまで、ステップS34に戻り処理を繰り返す。
【0075】
続いて、角度ω(m)から終点角度ψa2までの回転角度(ψa2−ω(m))だけ、位置変換後加工原点を正回転方向に回転変換した加工原点を算出する(ステップS40)(回転変換後加工原点算出手段)。すなわち、始点角度ψa1が45°の場合には、角度60°(=ω(3))から終点角度90°まで加工原点を回転変換することになる。なお、この回転変換は、上述した数4に示す回転変換行列式に基づき行われる。
【0076】
続いて、回転変換後加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ戻し補正した加工原点を算出する(ステップS41)(位置戻し変換後加工原点算出手段)。すなわち、回転変換後加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、−ΔY(3)及び−ΔZ(3)をそれぞれ減算した加工原点(位置戻し変換後加工原点)を算出する。
【0077】
続いて、加工原点記憶部108に記憶されている加工原点を上述のように算出された位置戻し変換後加工原点に変更して(ステップS28)(加工原点変更手段)、加工原点補正部107の処理は終了する。
【0078】
一方、回転方向が負方向である場合には(ステップS32:No)、初期値設定のために、角度ω(m)を始点角度ψa1とする(ステップS51)。なお、ここでは、始点角度ψa1が45°で、終点角度ψa2が0°である場合を例にあげて説明する。すなわち、始点角度ψa1が45°であるので、mは2となる。続いて、加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ補正する(ステップS52)(位置変換後加工原点算出手段)。すなわち、現在の加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、ΔY(2)及びΔZ(2)をそれぞれ減算した加工原点(位置変換後加工原点)を算出する。
【0079】
続いて、角度ω(m)から角度ω(m−1)までの回転角度(ω(m)−ω(m−1))だけ、位置変換後加工原点を負回転方向に回転変換した加工原点を算出する(ステップS53)(回転変換後加工原点算出手段)。すなわち、始点角度ψa1である角度45°から角度30°(=ω(2))まで加工原点を回転変換することになる。なお、この回転変換は、上述した数4に示す回転変換行列式に基づき行われる。
【0080】
続いて、回転変換後加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ戻し補正した加工原点を算出する(ステップS54)(位置戻し変換後加工原点算出手段)。すなわち、回転変換後加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、−ΔY(2)及び−ΔZ(2)をそれぞれ減算した加工原点(位置戻し変換後加工原点)を算出する。
【0081】
続いて、m−1の値をmとする(ステップS55)。続いて、角度範囲A(m)、A(n)が一致するか否か判定する(ステップS56)。例えば、始点角度ψa1が45°であって、終点角度ψa2が0°の場合には、最初の角度範囲A(m)は角度範囲A(2)であって、角度範囲A(n)は角度範囲A(1)である。そして、ステップS55にて、mの値が1減算されているので、角度範囲A(m)及びA(n)は、共にA(1)となり一致することになる。
【0082】
続いて、それぞれの角度範囲A(m)、A(n)が一致する場合には(ステップS56:Yes)、加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ補正する(ステップS57)(位置変換後加工原点算出手段)。すなわち、始点角度ψa1が45°の場合には、ここではmは1となるので、現在の加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、ΔY(1)及びΔZ(1)をそれぞれ減算した加工原点(位置変換後加工原点)を算出する。一方、それぞれの角度範囲A(m)、A(n)が一致しない場合には(ステップS56:No)、角度範囲A(m)、A(n)が一致するまで、ステップS52に戻り処理を繰り返す。
【0083】
続いて、角度ω(m)から終点角度ψa2までの回転角度(ω(m−1)−ψa2)だけ、位置変換後加工原点を負回転方向に回転変換した加工原点を算出する(ステップS58)(回転変換後加工原点算出手段)。すなわち、始点角度ψa1が45°の場合には、角度30°(=ω(2))から終点角度0°まで加工原点を回転変換することになる。なお、この回転変換は、上述した数4に示す回転変換行列式に基づき行われる。
【0084】
続いて、回転変換後加工原点をA(m)の位置誤差ΔY(m)及びΔZ(m)だけ戻し補正した加工原点を算出する(ステップS59)(位置戻し変換後加工原点算出手段)。すなわち、回転変換後加工原点のY軸座標値及びZ軸座標値から、−ΔY(1)及び−ΔZ(1)をそれぞれ減算した加工原点(位置戻し変換後加工原点)を算出する。
【0085】
続いて、加工原点記憶部108に記憶されている加工原点を上述のように算出された位置戻し変換後加工原点に変更して(ステップS28)(加工原点変更手段)、加工原点補正部107の処理は終了する。
【0086】
次に、B軸回転に基づく加工原点の補正について説明する。図14に示すように、回転角度記憶部105に記憶されたB軸の始点角度ψb1及び終点角度ψb2を入力する(ステップS61)。続いて、加工原点をB軸の位置誤差ΔX及びΔH’だけ補正する(ステップS62)(位置変換後加工原点算出手段)。すなわち、現在の加工原点のX軸座標値及びY軸座標値から、ΔX及びΔH’をそれぞれ減算した加工原点(位置変換後加工原点)を算出する。
【0087】
続いて、始点角度ψb1から終点角度ψb2までの回転角度(ψb2−ψb1)だけ、位置変換後加工原点を回転変換した加工原点(回転変換後加工原点)を算出する(ステップS63)(回転変換後加工原点算出手段)。この回転変換は、数5に示す回転変換行列式に基づき行われる。数5より明らかなように、B軸傾き誤差であるB軸X−Y平面傾き誤差角度γ及びB軸Y−Z平面傾き誤差角度θを考慮して、加工原点が回転変換されている。
【0088】
【数5】
Figure 0003917114
【0089】
続いて、回転変換後加工原点をB軸の位置誤差ΔX及びΔH’だけ戻し補正した加工原点を算出する(ステップS64)(位置戻し変換後加工原点算出手段)。すなわち、回転変換後加工原点のX軸座標値及びY軸座標値から、−ΔX及び−ΔH’をそれぞれ減算した加工原点(位置戻し変換後加工原点)を算出する。続いて、加工原点記憶部108に記憶されている加工原点を上述のように算出された位置戻し変換後加工原点に変更する(ステップS65)(加工原点変更手段)。そして、この加工原点補正部107の処理は終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】5軸横型マシニングセンタの全体構成を示す図である。
【図2】回転軸が有する誤差を説明する図である。
【図3】誤差測定を説明する図である。
【図4】B軸誤差の算出方法を示すフローチャートである。
【図5】基準球の中心位置の測定方法を説明する図である。
【図6】B軸傾き誤差を説明する図である。
【図7】A軸誤差の算出方法を示すフローチャートである。
【図8】A軸位置誤差の算出方法を説明する図である。
【図9】数値制御装置の構成を示す図である。
【図10】A軸回転を示す図である。
【図11】A軸回転における加工原点補正部の処理を示すフローチャートである。
【図12】A軸回転における加工原点補正部の処理を示すフローチャートである。
【図13】A軸回転における加工原点補正部の処理を示すフローチャートである。
【図14】B軸回転における加工原点補正部の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ・・・ 5軸横型マシニングセンタ
2 ・・・ ベッド
3 ・・・ コラム
4 ・・・ 主軸頭
5 ・・・ 主軸
6 ・・・ サドル
7 ・・・ チルトテーブル
8 ・・・ 回転パレット
9 ・・・ ワークテーブル
10 ・・・ 数値制御装置
11 ・・・ 基準球
12 ・・・ タッチセンサ

Claims (7)

  1. 工具を回転自在に装着可能な主軸と、
    被加工物を載置可能であると共に前記主軸に対して直交3軸方向に相対移動可能でかつ少なくとも1つの軸周りに相対回転可能であるテーブルと、
    を備えた回転軸を有する加工機の誤差算出方法において、
    前記テーブルを前記主軸に対して所定回転軸周りに相対回転させて少なくとも回転角度の異なる3箇所の測定位置に位置決めする位置決めステップと、
    それぞれの前記測定位置における前記テーブル上に配設された被測定治具の3次元位置を位置測定センサにより測定する測定ステップと、
    測定されたそれぞれの前記測定位置における前記被測定治具の3次元位置に基づき前記所定回転軸の実方向ベクトルを算出する実方向ベクトル算出ステップと、
    前記所定回転軸の基準方向ベクトルに対する前記実方向ベクトルの傾き誤差を算出する傾き誤差算出ステップと、
    からなることを特徴とする回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
  2. さらに、測定されたそれぞれの前記被測定治具の3次元位置に基づき円弧近似を行い該円弧の中心点を算出する円弧中心点算出ステップと、
    前記円弧中心点及び前記実方向ベクトルに基づき前記所定回転軸の基準軸心上の基準位置の直交平面における前記所定回転軸の実軸心上位置を算出する実軸心上位置算出ステップと、
    前記基準位置に対する前記実軸心上位置の位置誤差を算出する位置誤差算出ステップと、
    からなることを特徴とする請求項1記載の回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
  3. 工具を回転自在に装着可能な主軸と、
    被加工物を載置可能であると共に前記主軸に対して直交3軸方向に相対移動可能でかつ少なくとも1つの軸周りに相対回転可能であるテーブルと、
    を備えた回転軸を有する加工機の誤差算出方法において、
    前記テーブルを前記主軸に対して所定回転軸周りに相対回転させて少なくとも回転角度の異なる3箇所の測定位置に位置決めする位置決めステップと、
    それぞれの前記測定位置における前記テーブル上に配設された少なくとも1つの被測定治具の3次元位置を位置測定センサによりそれぞれ測定する測定ステップと、
    測定されたそれぞれの前記測定位置における前記被測定位置の3次元位置に基づき所定角度毎の前記所定回転軸の実軸心上位置を算出する角度毎実軸心上位置算出ステップと、
    前記所定回転軸の基準軸心上位置に対するそれぞれの前記角度毎実軸心上位置の位置誤差を算出する位置誤差算出ステップと、
    からなることを特徴とする回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
  4. 工具を回転自在に装着可能な主軸と、
    被加工物を載置可能であると共に前記主軸に対して直交3軸方向に相対移動可能でかつ少なくとも1つの軸周りに相対回転可能であるテーブルと、
    を備えた回転軸を有する加工機の誤差算出方法において、
    前記テーブルを前記主軸に対して所定回転軸周りに相対回転させて複数の測定位置に位置決めする位置決めステップと、
    それぞれの前記測定位置における前記テーブル上に配設された複数の被測定治具の3次元位置を位置測定センサによりそれぞれ測定する測定ステップと、
    測定されたそれぞれの前記測定位置におけるそれぞれの前記被測定位置の3次元位置に基づき所定角度毎の前記所定回転軸の実軸心上位置を算出する角度毎実軸心上位置算出ステップと、
    前記所定回転軸の基準軸心上位置に対するそれぞれの前記角度毎実軸心上位置の位置誤差を算出する位置誤差算出ステップと、
    からなることを特徴とする回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
  5. 前記所定回転軸は、前記テーブルを載置したチルトテーブルの回転軸であることを特徴とする請求項3又は4に記載の回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
  6. 前記回転軸を有する加工機は前記テーブルが前記主軸に対して所定の2軸周りに相対回転可能な5軸加工機であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
  7. 前記テーブル上に被加工物又は疑似被加工物を載置したことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の回転軸を有する加工機の誤差算出方法。
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