JP3916547B2 - ハイブリッド車の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動源としてエンジンとモータジェネレータとを備えるとともに、摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達成する自動変速機を備えたハイブリッド車の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平8−247271号公報
【特許文献2】
特開2000−166023号公報
自動変速機の変速制御には、一般に車速とスロットル開度とをパラメータとする変速マップが用いられ、変速マップから現在の運転状態に応じた最適な変速段を選択するとともに、エンジンの負荷情報などに基づいてパワーオン状態(エンジン回転数がタービン回転数を上回った状態)かパワーオフ状態(エンジン回転数がタービン回転数を下回った状態)かを判定し、その判定結果に基づいて制御ロジックを切り換えて、係合要素に制御油圧を給排するとともに、制御油圧を可変している。
このようなパワーオンオフ判定を行う例として特許文献1が知られている。
【0003】
図9はパワーオンオフ判定マップの一例であり、エンジン回転数とエンジン負荷(スロットル開度など)とによってパワーオン領域とパワーオフ領域とを分ける判定線が設けられている。エンジン回転数が同一である場合、スロットル開度が大きいときにはパワーオン状態、スロットル開度が小さいときにはパワーオフ状態と判定する。
図10は自動変速機におけるアップシフト時とダウンシフト時におけるタービン回転数、解放側係合要素の油圧、係合側係合要素の油圧の時間変化の一例を示す。図10において、実線はパワーオン状態、破線はパワーオフ状態を示す。
図10から明らかなように、パワーオン時とパワーオフ時とで解放側および係合側係合要素の油圧は全く異なる方法で制御されることがわかる。
【0004】
ところで、近年、燃料の節約、エンジン騒音の低減、排ガスの低減を目的として、駆動源としてエンジンとモータジェネレータとを備えるとともに、摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達成する自動変速機を備えたハイブリッド車が提案されている。
ハイブリッド車の場合には、エンジンのみを駆動源とする一般車両とは異なり、モータジェネレータがエンジンの始動や車両の駆動を行うアシスト作用のほか、エンジントルクを利用して発電する回生作用、車両減速時に車輪から伝えられる制動エネルギーを回収して電力として蓄える回生制動作用などを行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなハイブリッド車の場合、エンジンとモータジェネレータの合計トルクが自動変速機に入力されるので、判定線よりややパワーオン側で走行している途中にモータ回生が行われると、入力トルクが負(パワーオフ)になる可能性がある。ところが、パワーオン・オフの判定はエンジン回転数とスロットル開度とで決定されるので、自動変速機はパワーオン状態であるとして変速を実施してしまう。その結果、図10に示す解放側および係合側の係合要素の油圧が実際の運転状態と大きく食い違うことになり、変速ショックやエンジン回転の吹き上がりなどの問題が発生する。
同様に、判定線よりややパワーオフ側で走行している途中にモータアシストが行われると、入力トルクが正になる可能性がある。この場合には、実際にはパワーオン状態であるにもかかわらず、自動変速機はパワーオフ状態であるとして変速を実施してしまう。
【0006】
ところで、自動変速機内の係合要素の制御油圧は入力トルクに応じて高精度に制御され、ショックのない変速を実現している。しかし、変速制御中にモータジェネレータの発生トルクが変化すると、自動変速機に入力されるエンジンとモータジェネレータの合計トルクが変化してしまうので、係合要素の制御油圧が入力トルクに対応した油圧でなくなり、変速ショック等の不具合が生じる恐れがある。
【0007】
特許文献2では、自動変速機の変速制御中はモータジェネレータにおけるトルク変動を防止することで、変速ショックを防止したハイブリッド車の制御装置が提案されている。
しかし、変速制御中にアクセル開度が減少した場合には、変速指令時のモータジェネレータのトルクを維持しても、自動変速機に入力されるエンジンとモータジェネレータの合計トルクが負になってしまうことがあり、変速ショックが発生するという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、モータジェネレータのトルク変化に起因する変速ショックを防止できるハイブリッド車の制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、駆動源としてエンジンとモータジェネレータとを備えるとともに、摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達成する自動変速機を備え、エンジンとモータジェネレータの合計トルクが自動変速機に入力されるハイブリッド車において、判定値によってエンジンのパワーオン状態およびパワーオフ状態を判定するパワーオンオフ判定手段と、上記パワーオンオフ判定手段の判定値を挟んだ領域であって、パワーオン側の所定領域では自動変速機の入力トルクが負にならないように、パワーオフ側の所定領域では自動変速機の入力トルクが正にならないように、上記モータジェネレータのトルクを制御する手段と、を備え、上記判定値は、エンジン回転数とエンジン負荷とによってパワーオン領域とパワーオフ領域とを分ける判定線であり、上記判定線よりパワーオン側にモータジェネレータの回生を禁止する領域が設けられ、上記判定線よりパワーオフ側にモータジェネレータのアシストを禁止する領域が設けられていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置を提供する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、駆動源としてエンジンとモータジェネレータとを備えるとともに、摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達成する自動変速機を備え、エンジンとモータジェネレータの合計トルクが自動変速機に入力されるハイブリッド車において、上記自動変速機に対し、運転状態に応じて変速指令を出す手段と、変速指令後、アクセル開度が減少したことを検出する手段と、変速指令後、アクセル開度が減少した場合に、上記モータジェネレータの回生を禁止あるいは回生量を増加させないようトルクを制御するモータトルク制御手段と、を備えたことを特徴とするハイブリッド車の制御装置を提供する。
【0011】
請求項1では、モータジェネレータのトルク変化によってパワーオン状態とパワーオフ状態とが逆転しないようにするため、判定値付近にモータのトルク制限領域を設けたものである。そのため、判定値よりややパワーオン側で走行している途中にモータ回生によって変速機への入力トルクが負になることがなく、逆に判定値よりややパワーオフ側で走行している途中にモータアシストによって変速機への入力トルクが正になることがない。その結果、モータジェネレータのトルク変化によるパワーオン・オフの逆転現象を回避でき、変速ショックやエンジン回転の吹き上がりなどの問題を解消できる。
【0012】
請求項1に係る発明では、判定値は、エンジン回転数とエンジン負荷とによってパワーオン領域とパワーオフ領域とを分ける判定線であり、判定線よりパワーオン側にモータジェネレータの回生を禁止する領域が設けられ、判定線よりパワーオフ側にモータジェネレータのアシストを禁止する領域が設けられている。
すなわち、パワーオン状態とパワーオフ状態とが逆転しないようにするため、判定値付近にモータのアシスト禁止領域および回生禁止領域を設けたものである。このような判定マップを用いて自動変速機の制御およびモータジェネレータの制御を実施すれば、変速ショックおよびエンジン回転の吹き上がりをトルクセンサ等の格別なセンサを用いずに確実に防止できる。
【0013】
請求項2では、変速制御中にアクセル開度が減少した場合に、変速指令時のモータジェネレータのトルクを維持しても、自動変速機に入力されるエンジンとモータジェネレータの合計トルクが負になってしまうことがあるので、モータジェネレータの回生を禁止あるいは回生量を増加させないよう制御している。つまり、変速中、モータジェネレータのトルクを制限することで、自動変速機の入力トルクが負になるのを防止し、変速ショックなどを防止している。
【0014】
請求項3のように、モータトルク制御手段は、変速指令時におけるモータトルクが0以上である場合、アクセル開度が正方向に変化する時には変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルク以上とし、アクセル開度が負方向に変化する時には変速中のモータトルクを0以上とし、アクセル開度の変化量が一定量以内である時には変速中のモータトルクをほぼ変速指令時のモータトルクに維持し、変速指令時におけるモータトルクが0未満である場合、アクセル開度が正方向に変化する時には変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルク以上とし、アクセル開度が負方向に変化する時には変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクより大きくし、アクセル開度の変化量が一定量以内である時には変速中のモータトルクをほぼ変速指令時のモータトルクに維持するよう制御するのがよい。
つまり、変速中にアクセル開度が減少した場合、変速指令時にモータジェネレータがアシスト中であるときには回生を禁止し、変速指令時にモータジェネレータが回生中であるときには、それ以上回生量を増やさないように制御する。これにより、エンジンとモータジェネレータの合計トルクである自動変速機の入力トルクが負になるのを確実に防止でき、変速ショックや変速時間が長くなるなどの不具合を解消できる。
また、変速中にアクセル開度が正方向へ変化した場合には、加速しようとする運転者の意志の現れであるから、変速指令時にアシスト中あるいは回生中にかかわらず、モータモータジェネレータのアシスト制御を許可している。そのため、運転者の意志に沿った変速を実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一例であるハイブリッド自動車のシステム構成を示す。
エンジン1の出力軸と自動変速機2の入力軸との間にモータジェネレータ7が設けられ、自動変速機2の出力軸5は駆動輪(図示せず)と接続されている。この例の自動変速機2は、トルクコンバータ3と、遊星歯車装置11および複数の摩擦係合要素C1〜C3,B1,B2を持つ変速機構4と、油圧制御装置6とを備えた有段式の自動変速機である。
【0016】
エンジン1はエンジン制御用コントローラ20によって制御され、自動変速機2はAT制御用コントローラ21によって制御され、モータジェネレータ7はモータ制御用コントローラ22によって制御される。各コントローラ20,21,22にはそれぞれ各種センサから信号が入力され、かつ相互に通信用バス23で接続されている。入力信号には、例えば車速信号、スロットル開度(アクセル開度)信号、シフト位置信号、エアコン信号、イグニッション信号、アイドル信号、エンジン水温信号、吸入空気量信号、エンジン回転数信号、タービン回転数信号、スタート信号、ブレーキ信号、バッテリ容量などがある。
【0017】
エンジン制御用コントローラ20は、走行状態に応じた最適な燃料噴射量に制御するものであり、例えばアクセル全閉状態の減速時にエンジンへの燃料供給を遮断するフューエルカットや、走行状態から車両が停止した際に、エンジンを自動停止させ、停車中の無駄な燃料消費や排出ガスの発生を抑える自動アイドルストップ制御などを実施することができる。
【0018】
AT制御用コントローラ21は周知のように、走行状態に応じて予め設定された変速マップ(図示せず)に従って変速段を決定し、油圧制御装置6に内蔵されたソレノイドバルブ24〜26を制御することによって、摩擦係合要素C1〜C3,B1,B2に選択的に油圧を供給し、決定された変速段へ変速するものである。
また、AT制御用コントローラ21には、図4に示すように、エンジン回転数とエンジン負荷(ここではスロットル開度)とに基づいてパワーオン状態かパワーオフ状態かを判定する判定マップが設定され、その判定結果に基づいて係合要素の油圧制御ロジックを切り換えている。
【0019】
図4において、パワーオン領域とパワーオフ領域とを分ける判定線TAは従来例(図9参照)と同様である。判定線TAを挟んだ領域であって、パワーオン側の所定領域ではモータジェネレータ7の回生を禁止する領域Ab(右斜め斜線領域)が設けられ、パワーオフ側にはモータジェネレータ7のアシストを禁止する領域Aa(左斜め斜線領域)が設けられている。この例では、パワーオフ領域をすべてアシスト禁止領域Aaとしたが、パワーオフ領域の一部をアシスト禁止領域Aaとしてもよい。回生禁止領域Abより高スロットル開度域には、回生およびアシストの両方を許可する領域Acが設けられ、車両走行状態により回生かアシストかを決定している。回生禁止領域Abの幅、つまり判定線TAから回生禁止領域Abの上限値までの高さは、モータジェネレータ7の最大回生トルクに応じて設定されている。つまり、領域Acは、エンジントルクとモータジェネレータ7の回生トルクとの差が常に正になる領域である。
上記のことから、アシスト禁止領域Aaではモータ回生のみが行われ、回生禁止領域Abではモータアシストのみが実施される。
なお、図4には、判定線Taの上下に所定幅でヒステリシスHis(破線で示す)が設けられ、パワーオン領域とパワーオフ領域との頻繁な切り換わりを防止している。
【0020】
モータ制御用コントローラ22にはバッテリ8が接続され、適時モータジェネレータ7を駆動すると同時に、モータジェネレータ7の回生エネルギーをバッテリ8に蓄えるようになっている。
【0021】
図2は自動変速機2の変速機構4の一例を示す。
変速機構4は、トルクコンバータ3を介してエンジン動力が伝達される入力軸10、摩擦係合要素である3個のクラッチC1〜C3および2個のブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチF、ラビニヨウ型遊星歯車装置11、差動装置14などを備えている。
遊星歯車装置11のフォワードサンギヤ11aと入力軸10とはC1クラッチを介して連結されており、リヤサンギヤ11bと入力軸10とはC2クラッチを介して連結されている。キャリヤ11cはセンターシャフト15と連結され、センターシャフト15はC3クラッチを介して入力軸10と連結されている。また、キャリヤ11cはB2ブレーキとキャリヤ11cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワンウェイクラッチFとを介して変速機ケース16に連結されている。キャリヤ11cは2種類のピニオンギヤ11d,11eを支持しており、フォワードサンギヤ11aは軸長の長いロングピニオン11dと噛み合い、リヤサンギヤ11bは軸長の短いショートピニオン11eを介してロングピニオン11dと噛み合っている。ロングピニオン11dのみと噛み合うリングギヤ11fは出力ギヤ12に結合されている。出力ギヤ12は中間軸13を介して差動装置14と接続されている。
【0022】
変速機構4は、クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの作動によって、図3のように前進4段、後退1段の変速段を実現している。図3において、●は油圧の作用状態を示している。なお、B2ブレーキは後退時とLレンジの第1速時に係合する。また、図3にはソレノイドバルブ(SOL1〜SOL3)24〜26の作動状態も示されている。○は通電状態、×は非通電状態を示す。この実施例では、第1ソレノイドバルブ24は常閉型、第2,第3ソレノイドバルブ25,26は常開型が用いられている。
【0023】
第1ソレノイドバルブ24はB1ブレーキ制御用であり、第2ソレノイドバルブ25はC2クラッチ制御用であり、第3ソレノイドバルブ26はC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。第3ソレノイドバルブ26がC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねる理由は、B2ブレーキはDレンジでは作動せず、Lレンジのエンジンブレーキ制御とRレンジの過渡制御でのみ使用されるので、Dレンジで作動されるC3クラッチと干渉しないからである。第1〜第3ソレノイドバルブ24〜26は微妙な油圧制御を行なう必要があるため、デューティソレノイドバルブまたはリニアソレノイドバルブを用いるのが良い。この実施例では、油圧制御装置6に変速制御用の3個のソレノイドバルブ24〜26を設けたが、この他にロックアップクラッチ制御用やライン圧制御用などのソレノイドバルブを設けてもよい。
【0024】
図5は自動変速機2における一般的な変速制御方法を示す。
変速制御がスタートすると、まず運転状態と変速マップとから変速指令が出されたか否かを判定し(ステップS1)、変速指令がアップシフト指令であれば、続いて図4に示す判定マップからパワーオン状態か否かを判定する(ステップS2)。パワーオン状態であれば、パワーオンのアップシフト制御を実施し(ステップS3)、パワーオフ状態であれば、パワーオフのアップシフト制御を実施する(ステップS4)。具体的には、図10の(a)に示すようにパワーオンまたはパワーオフの何れかのアップシフト制御を実施する。
一方、ステップS1で変速指令がダウンシフト指令であると判定された場合には、続いてパワーオン状態か否かを判定する(ステップS5)。パワーオン状態であれば、パワーオンのダウンシフト制御を実施し(ステップS6)、パワーオフ状態であれば、パワーオフのダウンシフト制御を実施する(ステップS7)。具体的には、図10の(b)に示すようにパワーオンまたはパワーオフの何れかのダウンシフト制御を実施する。
【0025】
図6は図5の変速制御と並行して実施されるモータジェネレータ7の第1実施例の制御方法を示す。
制御がスタートすると、まず図4に示す判定マップからパワーオン状態か否かを判定し(ステップS8)、パワーオン状態であれば、続いて回生禁止領域であるか否かを判定する(ステップS9)。この領域は図4に示す回生禁止領域Abを指す。回生禁止領域であれば、モータジェネレータ7の回生を禁止する(ステップS10)。一方、回生禁止領域外であれば、モータジェネレータ7に対してアシストおよび回生のいずれの制御も許可する(ステップS11)。ステップS8でパワーオフ状態であると判定された場合には、モータジェネレータ7のアシストを禁止する(ステップS12)。
以上の制御を実施することで、パワーオン領域では自動変速機2の入力トルクが負にならないように、パワーオフ領域では自動変速機2の入力トルクが正にならないようにモータジェネレータ7を制御でき、変速ショックやエンジン回転の吹き上がりを確実に防止することができる。
【0026】
図7はモータジェネレータ7の第2実施例の制御方法を示すロジック図である。この実施例では、変速指令時におけるモータトルクMTOと、変速中におけるアクセル開度の変化によって、モータトルクの制御方法を変えたものである。
図7から明らかなように、変速指令時におけるモータトルクMTOが0以上(アシスト中または空転中)である場合、アクセル開度が正方向に変化する時には変速中のモータトルクMTを変速指令時のモータトルクMTO以上とし(トルクの維持またはアシスト可)、アクセル開度が負方向に変化する時には変速中のモータトルクMTを0以上とし(回生禁止)、アクセル開度の変化量が一定量(例えば±5%)以内である時には変速中のモータトルクMTをほぼ変速指令時のモータトルクMTOに維持する。
一方、変速指令時におけるモータトルクMTOが0未満(回生中)である場合、アクセル開度が正方向に変化する時には変速中のモータトルクMTを変速指令時のモータトルクMTO以上とし(トルクの維持またはアシスト可)、アクセル開度が負方向に変化する時には変速中のモータトルクMTを変速指令時のモータトルクMTOより大きくし(回生量を増加させない)、アクセル開度の変化量が一定量(例えば±5%)以内である時には変速中のモータトルクMTをほぼ変速指令時のモータトルクMTOに維持する。
【0027】
図8は図7に示す制御ロジックを実施するためのフローチャート図である。
制御がスタートすると、まず変速指令が出されたか否かを判定し(ステップS13)、変速指令が出た場合には、変速指令時のモータトルクMTOが0以上かどうかを判定する(ステップS14)。つまり、変速指令時にモータジェネレータがアシスト中か回生中かを判定する。
モータトルクMTO≧0である場合には、続いてアクセル開度の変化量を判定する(ステップS15)。すなわち、アクセル開度の変化量が+5%以上である場合には、変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクMTO以上とする(ステップS16)。アクセル開度の変化量が−5%以上である場合には、変速中のモータトルクを0以上とする(ステップS17)。そして、アクセル開度の変化量が±5%以下である場合には、変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクMTOに維持する(ステップS18)。
モータトルクMTO<0である場合には、アクセル開度の変化量を判定し(ステップS19)、アクセル開度の変化量が+5%以上である場合には、変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクMTO以上とする(ステップS20)。アクセル開度の変化量が−5%以上である場合には、変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクMTOより大きくし(ステップS21)、アクセル開度の変化量が±5%以下である場合には、変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクMTOに維持する(ステップS22)。
【0028】
上記のように第2実施例の制御方法によれば、変速中にアクセル開度が減少した場合、変速指令時にモータアシスト中であるときにはモータ回生を禁止し、変速指令時にモータ回生中であるときにはモータ回生量を増やさないように、モータジェネレータ7を制御している。そのため、自動変速機の入力トルクが負になるような事態を解消でき、変速ショックやエンジン回転の吹き上がり、変速の遅れなどの不具合を解消できる。
一方、変速中にアクセル開度が増加した場合には、運転者は加速しようとする意志を持っているので、必要に応じてモータジェネレータ7のアシスト制御を可能としている。そのため、運転者の意志に応じた加速を実現することができる。なお、アシスト量の最大値は、変速指令時のモータトルクMTOに応じて予め設定することができる。
さらに、変速中にアクセル開度の変化量が小さい場合には、現状を維持しようとする運転者の意志の現れであるから、変速指令時にモータジェネレータ7がアシスト中であるか回生中であるかに関係なく、変速指令時のモータトルクを維持している。そのため、変速ショックを小さくできる。
【0029】
本発明で使用される自動変速機は、図3に示すような3個のクラッチC1〜C3と2個のブレーキB1,B2を有する自動変速機に限るものではなく、複数の変速段を達成できる有段式の自動変速機であればよい。
モータジェネレータは、エンジンと自動変速機の間に設けられたものに限らず、エンジンより上流側に直結されたものでもよい。
上記実施例では、パワーオン・オフの判定マップをエンジン回転数とスロットル開度とで設定したが、スロットル開度に代えてエンジントルクや吸気管負圧などの他のエンジン負荷情報を用いてもよい。また、エンジン回転数に関係なく、エンジン負荷のみでパワーオン・オフの判定を行ってもよい。
また、パワーオン・オフの判定マップは図4に示すようなマップに限らず、エンジンおよび自動変速機の特性に応じて任意に設定できる。さらに、パワーオン・オフの判定は、マップに限らず演算で行ってもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に係る発明によれば、パワーオンオフ判定値を挟んだ領域であって、パワーオン側の所定領域では自動変速機の入力トルクが負にならないように、パワーオフ側の所定領域では自動変速機の入力トルクが正にならないように、モータトルクを制御するようにしたので、モータジェネレータのトルク変化によるパワーオン・オフの逆転現象を回避でき、変速ショックやエンジン回転の吹き上がりなどの問題を解消できる。
【0031】
また、請求項3に係る発明によれば、変速指令後、アクセル開度が減少した場合に、モータジェネレータの回生を禁止あるいは回生量を増加させないよう制御したので、変速中に自動変速機の入力トルクが負になるのを防止でき、変速ショックやエンジン回転の吹き上がりなどを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるハイブリッド自動車の一例のシステム構成図である。
【図2】図1に示すハイブリッド車に用いられる自動変速機の変速機構図である。
【図3】図2に示す変速機構の各摩擦係合要素およびソレノイドバルブの作動表である。
【図4】本発明にかかるパワーオン・オフ判定マップ図である。
【図5】自動変速機における一般的な変速制御方法を示すフローチャート図である。
【図6】図5の変速制御と並行して実施されるモータジェネレータの第1実施例の制御方法を示すフローチャート図である。
【図7】モータジェネレータの制御方法の第2実施例を示すロジック図である。
【図8】図7に示す制御ロジックを実施するためのフローチャート図である。
【図9】一般的なパワーオンオフ判定マップ図である。
【図10】アップシフト時とダウンシフト時におけるタービン回転数、解放側係合要素の油圧、係合側係合要素の油圧の時間変化の一例を示すタイムチャート図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動変速機
7 モータジェネレータ
20 エンジン制御用コントローラ
21 モータ制御用コントローラ
22 AT制御用コントローラ

Claims (3)

  1. 駆動源としてエンジンとモータジェネレータとを備えるとともに、摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達成する自動変速機を備え、エンジンとモータジェネレータの合計トルクが自動変速機に入力されるハイブリッド車において、
    判定値によってエンジンのパワーオン状態およびパワーオフ状態を判定するパワーオンオフ判定手段と、
    上記パワーオンオフ判定手段の判定値を挟んだ領域であって、パワーオン側の所定領域では自動変速機の入力トルクが負にならないように、パワーオフ側の所定領域では自動変速機の入力トルクが正にならないように、上記モータジェネレータのトルクを制御する手段と、を備え、
    上記判定値は、エンジン回転数とエンジン負荷とによってパワーオン領域とパワーオフ領域とを分ける判定線であり、
    上記判定線よりパワーオン側にモータジェネレータの回生を禁止する領域が設けられ、
    上記判定線よりパワーオフ側にモータジェネレータのアシストを禁止する領域が設けられていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
  2. 駆動源としてエンジンとモータジェネレータとを備えるとともに、摩擦係合要素の係合により所定の変速段を達成する自動変速機を備え、エンジンとモータジェネレータの合計トルクが自動変速機に入力されるハイブリッド車において、
    上記自動変速機に対し、運転状態に応じて変速指令を出す手段と、
    変速指令後、アクセル開度が減少したことを検出する手段と、
    変速指令後、アクセル開度が減少した場合に、上記モータジェネレータの回生を禁止あるいは回生量を増加させないようトルクを制御するモータトルク制御手段と、を備えたことを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
  3. 上記モータトルク制御手段は、
    変速指令時におけるモータトルクが0以上である場合、アクセル開度が正方向に変化する時には変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルク以上とし、アクセル開度が負方向に変化する時には変速中のモータトルクを0以上とし、アクセル開度の変化量が一定量以内である時には変速中のモータトルクをほぼ変速指令時のモータトルクに維持し、
    変速指令時におけるモータトルクが0未満である場合、アクセル開度が正方向に変化する時には変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルク以上とし、アクセル開度が負方向に変化する時には変速中のモータトルクを変速指令時のモータトルクより大きくし、アクセル開度の変化量が一定量以内である時には変速中のモータトルクをほぼ変速指令時のモータトルクに維持するよう制御することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車の制御装置。
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