JP2003207043A - 車両用制御装置 - Google Patents

車両用制御装置

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JP2003207043A JP2002003654A JP2002003654A JP2003207043A JP 2003207043 A JP2003207043 A JP 2003207043A JP 2002003654 A JP2002003654 A JP 2002003654A JP 2002003654 A JP2002003654 A JP 2002003654A JP 2003207043 A JP2003207043 A JP 2003207043A
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義和 田中
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敏夫 杉村
Fumito Noumori
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒装置の劣化抑制のための燃料供給遮断の
禁止に起因して変速機の制御が複雑化する可能性のない
車両用制御装置を提供する。 【解決手段】 触媒温度判定手段110により触媒装置
54の温度TR が予め設定された判断基準値T1 よりも
高い状態であると判定された場合には、変速機制御手段
114により、フューエルカット制御装置100による
燃料遮断作動が抑制されるように前記変速機が制御され
ることから、触媒装置54が高温となると一律に燃料遮
断作動を禁止する従来の制御装置に比較して、触媒装置
54の高温時に燃料遮断作動が回避されるように自動変
速機16が制御されることによりその燃料遮断の実行が
少なくなるか或いはなくなるので、その燃料供給遮断の
禁止に起因して変速機の制御が複雑化する可能性が大幅
に小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンからの排
出ガスを浄化するための触媒装置の劣化を抑制するため
に、エンジンの状態に応じて該変速機を制御する車両用
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンおよび変速機と、そのエンジン
からの排気ガスを浄化するためのたとえば三元触媒など
の触媒装置と、所定の走行時にたとえば非駆動走行すな
わちコースト走行時においてそのエンジンに供給される
燃料を遮断するフューエルカット制御装置を備えた車両
において、その触媒装置の温度が高くなった場合には、
その触媒装置の劣化を防止するために、フューエルカッ
ト制御装置によるエンジンへの燃料供給の遮断の実行を
禁止するようにした車両が提案されている。たとえば、
特開平8−144814号公報に記載された装置がそれ
である。このような車両用燃料遮断装置によれば、触媒
装置の温度が高くなるとエンジンに対する燃料供給の遮
断が禁止されて触媒装置周辺のリーン雰囲気化すなわち
酸素濃度の相対的増加が抑制されるので、触媒装置の浄
化性能の劣化が抑制される。
【0003】すなわち、高温状態となるほど原子の移動
は活発化することから、触媒内の小粒の白金Ptは活発
化した原子移動により互いに結合して大粒の白金となる
と傾向があるとともに、フューエルカット制御装置によ
る燃料供給の遮断が行われると排ガス中の酸素O2 が過
剰となるために酸化反応を生じて白金の粒成長が促進さ
れるので、成長した白金は表面積が小さくなって排ガス
との接触面積が減少し、浄化作用が低下するが、触媒装
置が高温状態となっても燃料遮断の禁止により排ガス中
の酸素O2 過剰が解消されて白金の粒成長が抑制される
ので、触媒装置の浄化性能の劣化が抑制されると考えら
れるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の車両においては、触媒温度が判断基準温度より
も高いか否かに従って燃料遮断が実行されたり実行され
なかったりして所定の走行状態たとえば被駆動走行状態
のエンジンの状態が変化することから、変速機の制御が
複雑化する可能性があった。また、フューエルカット制
御装置による燃料遮断が実行されなくなることによって
車両減速走行中の減速度を大きく変化する不都合もあっ
た。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、触媒装置の劣化
抑制が得られるとともに、そのための燃料供給遮断の禁
止に起因して変速機の制御が複雑化する可能性のない車
両用制御装置を提供することにある。また、フューエル
カット制御装置による燃料遮断が実行されなくなっても
車両の減速度の変化が抑制される車両用制御装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、エンジンおよび変速
機と、そのエンジンからの排気ガスを浄化するための触
媒装置と、所定の走行時においてそのエンジンに供給さ
れる燃料を遮断するフューエルカット制御装置とを備え
た車両において、該エンジンの状態に応じて該変速機を
制御する車両用制御装置であって、(a) 前記触媒装置の
温度が予め設定された判断基準値よりも高い状態である
か否かを判定する触媒温度判定手段と、(b) その触媒温
度判定手段により前記触媒装置の温度が予め設定された
判断基準値よりも高い状態であると判定された場合に
は、前記フューエルカット制御装置による燃料遮断作動
が抑制されるように前記変速機を制御する変速機制御手
段とを、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、触媒温度判定手段に
より前記触媒装置の温度が所定値よりも高い状態である
と判定された場合には、変速機制御手段により、前記フ
ューエルカット制御装置による燃料遮断作動が抑制され
るように前記変速機が制御されることから、触媒装置の
劣化が抑制されると同時に、触媒装置が高温となると一
律に燃料遮断作動を禁止する従来の制御装置に比較し
て、触媒装置高温時に燃料遮断作動が回避されるように
変速機が制御されることによりその燃料遮断の実行が少
なくなるか或いはなくなるので、その燃料供給遮断の禁
止に起因して変速機の制御が複雑化する可能性が大幅に
小さくなる。
【0008】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記変速機はア
クチュエータによりダウンシフトが自動的に実行される
自動変速機であり、前記変速機制御手段は、その自動変
速機のダウンシフトを変更するものである。たとえば、
そのダウンシフトを低車速側へずらすか、或いはそのダ
ウンシフトを中止するものである。通常の非駆動走行す
なわちコースト走行におけるダウンシフトはエンジン回
転速度をフューエルカット回転速度領域内に引き上げる
ことを意図したものであるから、このようにすることに
より、触媒装置高温時には上記のように自動変速機のダ
ウンシフトが低車速側へずらされたり、或いはダウンシ
フトが中止されたりすることにより、フューエルカット
制御装置による燃料遮断作動が抑制される。
【0009】また、好適には、前記変速機はロックアッ
プクラッチ付流体伝動装置を介してエンジンの出力トル
クが入力される自動変速機であり、前記変速機制御手段
は、ロックアップクラッチの係合領域或いはスリップ係
合領域を変更するものである。たとえば、それらロック
アップクラッチの係合領域或いはスリップ係合領域を高
車速側へずらすか、或いはそれら係合又はスリップ係合
を中止するものである。このようにすれば、同じ車速で
あってもロックアップクラッチが係合或いはスリップ係
合させられるとエンジン回転速度が低下することから、
このようにすることにより、触媒装置高温時には上記の
ようにロックアップクラッチの係合領域或いはスリップ
係合領域を高車速側へずらされたり、係合或いはスリッ
プ係合が中止されたりすることにより、フューエルカッ
ト制御装置による燃料遮断作動が抑制される。
【0010】また、好適には、前記変速機制御手段によ
り前記フューエルカット制御装置による燃料遮断作動が
抑制されるように前記変速機が制御される場合は、その
燃料遮断作動の抑制に由来する減速度の不足を補うよう
に車両の減速度を発生させる減速度補完手段を有するも
のである。このようにすれば、通常の非駆動走行すなわ
ちコースト走行におけるフューエルカット制御装置によ
る燃料遮断作動は、所定の減速度を発生させるものであ
るから、そのようなフューエルカット制御装置による燃
料遮断作動が抑制されて減速度が変化するという違和感
を発生させることになるが、このように減速度補完手段
により、燃料遮断作動の抑制に由来する減速度の不足が
補われるので、違和感が好適に解消される。この減速度
補間手段は、好適には、発電機を回転させて発電を行う
回生制動、車輪ブレーキを作動させて制動力を発生させ
る車輪制動装置を作動させる。
【0011】また、好適には、前記触媒装置の劣化状態
が予め設定された判断基準状態よりも劣化しているか否
かを判定する触媒劣化度判定手段を含み、前記変速機制
御手段は、前記触媒温度判定手段により前記触媒装置の
温度が所定値よりも高い状態であると判定され、且つそ
の触媒劣化度判定手段により上記触媒の劣化状態が予め
設定された判断基準状態よりも劣化していると判定され
た場合に、前記フューエルカット制御装置による燃料遮
断作動が抑制されるように前記変速機を制御するもので
ある。このようにすれば、触媒装置の劣化状態が予め設
定された判断基準状態よりも劣化していると判定された
場合、すなわち触媒装置の劣化がある程度進行している
状態に到達すると、フューエルカット制御装置による燃
料遮断作動が抑制されるように前記変速機が制御される
ので、触媒装置が劣化が未だ進行していない状態では、
触媒温度が所定値よりも高い状態であってもフューエル
カット制御装置による燃料遮断作動が実行され、可及的
に燃費が良好となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例の制御装置が適
用された車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図で
ある。図において、動力源としてのエンジン10の出力
は、クラッチ12、トルクコンバータ14を備えた自動
変速機16に入力され、図示しない差動歯車装置および
車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになっている。上
記クラッチ12とトルクコンバータ14との間には、電
動モータおよび発電機として機能する第1モータジェネ
レータMG1が配設されている。上記自動変速機16に
備えられたトルクコンバータ14は、クラッチ12に連
結されたポンプ翼車20と、自動変速機16の入力軸2
2に連結されたタービン翼車24と、それらポンプ翼車
20およびタービン翼車24の間を直結するためのロッ
クアップクラッチ26と、一方向クラッチ28によって
一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備
え、流体(作動油)を介して動力を伝達する流体式伝動
装置である。
【0014】上記自動変速機16は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機32と、後進変速段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機34とを備
えている。第1変速機32は、サンギヤS0、リングギ
ヤR0、およびキャリアK0に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合わされ
ている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置36と、
サンギヤS0とキャリアK0との間に設けられたクラッ
チC0および一方向クラッチF0と、サンギヤS0およ
びハウジング38間に設けられたブレーキB0とを備え
ている。
【0015】第2変速機34は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリアK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置40
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリアK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置42と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリアK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置44とを備
えている。
【0016】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリアK2とキ
ャリアK3とが一体的に連結され、そのキャリアK3は
出力軸46に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸48との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸48との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング38
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング38との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸22と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0017】キャリアK1とハウジング38との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング38との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。
【0018】以上のように構成された自動変速機16で
は、例えば図2に示す作動表に従って後進1段および変
速比が順次異なる前進5段の変速段のいずれかに切り換
えられる。図2において「○」は係合状態を表し、空欄
は解放状態を表し、「◎」はエンジンブレーキのときの
係合状態を表し、「△」は動力伝達に関与しない係合を
表している。この図2から明らかなように、第2変速段
(2nd)から第3変速段(3rd)へのアップシフト
では、ブレーキB3を解放すると同時にブレーキB2を
係合させるクラッチツークラッチ変速が行われ、ブレー
キB3の解放過程で係合トルクを持たせる期間とブレー
キB2の係合過程で係合トルクを持たせる期間とがオー
バラップして設けられる。それ以外の変速は、1つのク
ラッチまたはブレーキの係合或いは解放作動だけで行わ
れるようになっている。上記クラッチおよびブレーキは
何れも油圧アクチュエータによって係合させられる油圧
式摩擦係合装置である。
【0019】前記エンジン10は、燃料消費を減少させ
るために、燃料が筒内噴射されることにより軽負荷時に
おいては空燃比A/Fが理論空燃比よりも高い燃焼であ
る希薄燃焼が行われるリーンバーンエンジンである。た
とえば図3に示すように、このエンジン10は、3気筒
ずつから構成される左右1対のバンクを備え、その1対
のバンクは単独で或いは同時に作動させられるようにな
っている。すなわち、作動気筒数の変更が可能となって
いる。
【0020】上記エンジン10の吸気配管50には、ス
ロットルアクチュエータ60によって操作されるスロッ
トル弁62が設けられている。このスロットル弁62
は、基本的には図示しないアクセルペダルの操作量すな
わちアクセル開度θACC に対応する開度θTHとなるよう
に制御されるが、エンジン10の出力を調節するために
変速過渡時などの種々の車両状態に応じた開度となるよ
うに制御されるようになっている。また、エンジン10
の排気管52には、エンジン10からの排気ガスを浄化
するために、たとえば三元触媒から構成される触媒装置
54が設けられている。
【0021】また、図3に示すように、前記第1モータ
ジェネレータMG1はエンジン10と自動変速機16と
の間に配置され、クラッチ12はエンジン10と第1モ
ータジェネレータMG1との間に配置されている。上記
自動変速機16の各油圧式摩擦係合装置およびロックア
ップクラッチ26は、電動油圧ポンプ64から発生する
油圧を元圧とする油圧制御回路66により制御されるよ
うになっている。また、エンジン10には第2モータジ
ェネレータMG2が作動的に連結されている。そして、
第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネ
レータMG2の電源として機能する燃料電池70および
二次電池71と、それらから第1モータジェネレータM
G1および第2モータジェネレータMG2へ供給される
電流を制御したり或いは充電のために二次電池71へ供
給される電流を制御するための切換スイッチ72および
73とが設けられている。この切換スイッチ72および
73は、スイッチ機能を有する装置を示すものであっ
て、たとえばインバータ機能などを有する半導体スイッ
チング素子などから構成され得るものである。
【0022】また、エンジン10は、図4に示すよう
に、各気筒の吸気弁74および排気弁75を開閉駆動す
る電磁アクチュエータ76および77を含む可変動弁機
構78と、クランク軸79の回転角を検出する回転セン
サ80からの信号に従って上記吸気弁74および排気弁
75の作動時期(タイミング)を制御する弁駆動制御装
置81とを備えている。この弁駆動制御装置81は、エ
ンジン負荷に応じて作動タイミングを最適時期に変更す
るだけでなく、たとえば、運転サイクル切り換え指令に
従って、4サイクル運転を可能とする開閉時期および2
サイクル運転を可能とする開閉時期となるように制御す
る。上記電磁アクチュエータ76および77は、たとえ
ば図5に示すように、吸気弁74または排気弁75に連
結されてその吸気弁74または排気弁75の軸心方向に
移動可能に支持された磁性体製の円盤状の可動部材82
と、その可動部材82を択一的に吸着するためにそれを
挟む位置に設けられた一対の電磁石84、85と、可動
部材82をその中立位置に向かって付勢する一対のスプ
リング86、87とを備えている。
【0023】図6は、電子制御装置90に入力される信
号およびその電子制御装置90から出力される信号を例
示している。たとえば、電子制御装置90には、アクセ
ルペダルの操作量であるアクセル開度θACC を表すアク
セル開度信号、自動変速機16の出力軸46の回転速度
OUT に対応する車速信号、エンジン回転速度NE を表
す信号、吸気配管50内の過給圧Pa を表す信号、空燃
比A/Fを表す信号、シフトレバーの操作位置SH を表
す信号などが図示しないセンサから供給されている。ま
た、電子制御装置90からは、燃料噴射弁からエンジン
10の気筒内へ噴射される燃料の量を制御するための噴
射信号、自動変速機16のギヤ段を切り換えるために油
圧制御回路66内のシフト弁を駆動するシフトソレノイ
ドを制御する信号、ロックアップクラッチ26を開閉制
御するために油圧制御回路66内のロックアップコント
ロールソレノイドを制御する信号などが出力される。
【0024】上記電子制御装置90は、CPU、RO
M、RAM、入出力インターフェースなどから成る所謂
マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAM
の一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプ
ログラムに従って信号処理を行うことにより、自動変速
機16のギヤ段を自動的に切り換える変速制御や、ロッ
クアップクラッチ26の係合、解放、或いはスリップを
実行する制御を実行する。たとえば、上記変速制御で
は、予め求められた変速線図からアクセル開度θ
AC C (%)、吸入空気量Q/N、燃料噴射量、吸気管負
圧などの運転者の要求出力量と車速V(出力側回転速度
OUT に対応)とに基づいて変速判断を行い、その変速
判断に対応してギヤ段が得られるように油圧制御回路6
6内の電磁弁(シフトソレノイド)S1、S2、S3を
制御する。また、ロックアップクラッチ制御では、図示
しない予め求められた関係から実際の車両走行状態を表
す車速V(出力側回転速度NOUT に対応)および運転者
の要求出力量を表すアクセル開度θAC C に基づいて、係
合領域、解放領域、スリップ領域のいずれに属するかを
判定し、その判定された領域に対応する状態が得られる
ように油圧制御回路66内のロックアップコントロール
ソレノイドを制御してロックアップクラッチ26を係
合、解放、或いはスリップのいずれかの状態とする制御
を実行する。
【0025】図7は、上記電子制御装置90の制御機能
の要部すなわち最適変速線算出制御機能を説明する機能
ブロック線図である。図7において、フューエルカット
制御装置100は、車両の非駆動走行状態すなわちコー
スト走行状態においてエンジン回転速度NE がたとえば
1800乃至1200rpm程度に予め設定されたフュ
ーエルカット回転速度範囲内となると、換言すればエン
ジン回転速度NE がフューエルカット回転速度範囲の上
限値を下回ると、燃費を良くするために、図示しない燃
料噴射弁を閉じてエンジン10に対する燃料供給を遮断
するが、エンジン回転速度NE がフューエルカット回転
速度範囲からはずれた場合や加速走行となった場合に
は、その燃料供給を再開させる。
【0026】ロックアップクラッチ制御手段102は、
たとえば図8に示す予め記憶された関係から実際の車両
走行状態を表す車速V(出力側回転速度NOUT に対応)
および運転者の要求出力量を表すスロットル開度θ
TH(=アクセル開度θACC )(%)に基づいて、切換線
の両側に位置する係合領域および解放領域のいずれに属
するかを判定し、その判定された領域に対応する状態が
得られるように油圧制御回路66内のロックアップコン
トロールソレノイドを制御してロックアップクラッチ2
6を係合、解放のいずれかの状態とする制御を実行す
る。なお、図8に示す関係において、係合領域と解放領
域との間であってスロットル開度θTHの低い部分によく
知られたスリップ係合領域が設けられてもよい。このよ
うな場合には、ロックアップクラッチ26を係合、解
放、スリップ係合のいずれかの状態とする制御が実行さ
れる。変速制御手段104は、予め記憶された変速線図
からスロットル開度θTH(=アクセル開度θACC )、吸
入空気量Q/N、燃料噴射量、吸気管負圧などの運転者
の要求出力量と車速V(出力側回転速度NOUT に対応)
とに基づいて変速判断を行い、その変速判断に対応して
ギヤ段が得られるように油圧制御回路66内の電磁弁
(シフトソレノイド)S1、S2、S3を制御する。図
9は、上記変速線図のうちの所定のギヤ段からのダウン
シフトを判断するためのダウンシフト線を示している。
通常、このダウンシフト線においてスロットル開度θTH
が零のときの値は、燃費をよくするために、破線に示す
ように、ダウンシフトによってエンジン回転速度NE
引き上げてフューエルカット回転速度範囲内とするよう
に設定されている。図9の実線は、フューエルカットが
期待されない状態において変速フィーリングを優先させ
て破線よりも低速側へずらされている。
【0027】ホイールブレーキ制御装置106は、たと
えばABS装置やTRC装置を利用して、指令信号に従
った制動力を発生させるように図示しない車輪制動装置
を作動させる。回生制御装置108は、指令信号に従っ
た制動力を発生させるように、車両の非駆動走行状態で
モータジェネレータMG1を回転させ、そのモータジェ
ネレータMG1からの発電エネルギを二次電池72に蓄
える。
【0028】触媒温度判定手段110は、前記触媒装置
54の温度TR が予め設定された判断基準値T1 よりも
高い状態であるか否かを判定する。この触媒装置54の
温度TR は、触媒装置54に装着された図示しない温度
センサにより検出された値でもよいし、エンジン10の
吸入空気量に基づいて推定された値でもよい。また、判
断基準値T1 は、たとえば400℃程度の一定値であっ
てもよいが、エンジン回転速度NE と、スロットル開度
θTH(=アクセル開度θACC )、吸入空気量Q/N、燃
料噴射量、吸気管負圧などのエンジン付加量とに基づい
て予め決定される関数値であってもよい。
【0029】触媒劣化度判定手段112は、触媒装置5
4の劣化状態が予め設定された判断基準状態よりも劣化
しているか否かすなわち触媒装置54の劣化がある程度
進行しているか否かを、たとえば触媒劣化指数(触媒劣
化係数)が予め設定された判断基準値を超えたことに基
づいて判定する。この触媒劣化指数は、予め記憶された
関係から触媒装置54の作動温度および作動時間に基づ
いて定められる関数であり、作動温度および作動時間が
大きくなるほど増加する値である。
【0030】変速機制御手段114は、触媒温度判定手
段110により触媒装置54の温度TR が予め設定され
た判断基準値T1 よりも高い状態であると判定された場
合には、フューエルカット制御装置100による燃料遮
断作動が抑制されるように、自動変速機16および/ま
たはそれに備えられたロックアップクラッチ26を制御
する。すなわち、変速機制御手段114は、ロックアッ
プクラッチの係合或いはスリップ係合領域を高車速側へ
ずらすためにたとえば図8に示す作動切換線を破線に示
す位置から実線に示す位置へ変更するロックアップ作動
領域変更手段116と、自動変速機のダウンシフトを低
車速側へずらすためにたとえば図9のダウンシフト線を
破線に示す位置から実線に示す位置へ変更するへダウン
シフト線変更手段118とを含み、触媒温度判定手段1
10により触媒装置54の温度T R が予め設定された判
断基準値T1 よりも高い状態であると判定され、且つ触
媒劣化度判定手段112によりその触媒装置54の劣化
状態が予め設定された判断基準状態よりも劣化している
と判定された場合に、前記フューエルカット制御装置に
よる燃料遮断作動が抑制されるように、自動変速機16
のダウンシフト線を低車速側へずらすこと、および/ま
たはそれに備えられたロックアップクラッチ26の切換
線を高車速側へずらすことを実行する。
【0031】減速度補完手段120は、変速機制御手段
114によりフューエルカット制御装置100による燃
料遮断作動が抑制されるように自動変速機16のダウン
シフト或いはロックアップクラッチ26の領域切換が制
御される場合は、そのフューエルカット制御装置100
による燃料遮断作動の抑制に由来するコースト走行中の
減速度の不足を補うように、回生制御装置108に回生
制動を実行させ或いはホイールブレーキ制御装置106
に車輪ブレーキにより制動を実行させて車両の減速度を
発生させる。好適には、減速度補完手段120は、回生
制動を優先的に実行させるが、補完すべき減速度が大き
いために回生制動では不十分である場合には車輪ブレー
キによる制動を実行させる。また、回生制動可能か否か
をモータジェネレータMG1の過熱や二次電池72の満
充電などに基づいて判定し、回生制動が不可と判定され
る場合は、その回生制動に代えて車輪ブレーキによる制
動を実行させる。
【0032】図10は、電子制御装置90による制御作
動の要部すなわち触媒劣化抑制制御ルーチンを説明する
フローチャートであり、車両の非駆動走行すなわちコー
スト走行中において数msec 乃至数十msec 程度の極め
て短い周期で繰り返し実行される。なお、上記ロックア
ップクラッチ制御手段102や変速制御手段104は、
よく知られたものであるので、その作動を説明するフロ
ーチャートは省略されている。
【0033】図10において、前記触媒温度判定手段1
10に対応するステップ(以下、ステップを省略する)
S1では、前記触媒装置54の温度TR が予め設定され
た判断基準値T1 よりも高い状態であるか否かが判定さ
れる。すなわち、排気ガス中に含まれる酸素O2 により
劣化が促進される状態であるか否かが触媒装置54の温
度TR に基づいて判断される。このS1の判断が否定さ
れる場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定される
場合は、前記触媒劣化度判定手段112に対応するS2
において、触媒装置54の劣化状態が予め設定された判
断基準状態よりも劣化しているか否かすなわち触媒装置
54の劣化がある程度進行しているか否かが、たとえば
触媒劣化指数(触媒劣化係数)が予め設定された判断基
準値を超えたことに基づいて判断される。このS2の判
断が否定される場合は本ルーチンが終了させられるが、
肯定される場合は、前記変速機制御手段114のダウン
シフト線変更手段118に対応するS3において、フュ
ーエルカットを期待した破線のダウンシフト線を変速判
断に用いることが禁止されるとともにフューエルカット
を期待しない実線のダウンシフト線が変速判断に用いら
れることにより、フューエルカットを期待した強制ダウ
ンシフトが回避され、変速フィーリングを重視したダウ
ンシフトがもっと低車速で実行される。次いで、変速機
制御手段114のロックアップ作動領域変更手段116
に対応するS4において、ロックアップクラッチ26の
係合領域或いはスリップ係合領域が高車速側へずらされ
てエンジン回転速度NE が高く維持され、フューエルカ
ットへ入ることが抑制される。このようなS3およびS
4により、同じ車両走行状態であって、あるときにはフ
ューエルカットが入るが、あるときにはフューエルカッ
トが入らないという状態が回避される。そして、前記減
速度補完手段120に対応するS5では、車両の非駆動
走行中において減速度がばらつくことを防止するため、
フューエルカット装置100が上記S3およびS4によ
り非作動とされたことに由来する減速度不足が、回生制
御装置108に回生制動を実行させ或いはホイールブレ
ーキ制御装置106に車輪ブレーキにより制動を実行さ
せて車両の減速度を発生させることにより補なわれる。
【0034】上述のように、本実施例によれば、触媒温
度判定手段110(S1)により触媒装置54の温度T
R が予め設定された判断基準値T1 よりも高い状態であ
ると判定された場合には、変速機制御手段114(S
3、S4)により、フューエルカット制御装置100に
よる燃料遮断作動が抑制されるように前記変速機が制御
されることから、触媒装置54が高温となると一律に燃
料遮断作動を禁止する従来の制御装置に比較して、触媒
装置54の高温時に燃料遮断作動が回避されるように自
動変速機16が制御されることによりその燃料遮断の実
行が少なくなるか或いはなくなるので、その燃料供給遮
断の禁止に起因して変速機の制御が複雑化する可能性が
大幅に小さくなる。
【0035】また、本実施例によれば、変速機制御手段
114(S3)は、その自動変速機16のダウンシフト
を低車速側へずらすものである。通常の非駆動走行すな
わちコースト走行におけるダウンシフトはエンジン回転
速度をフューエルカット回転速度領域内に引き上げるこ
とを意図したものであるから、このようにすることによ
り、触媒装置54の高温時には上記のように自動変速機
16のダウンシフトが低車速側へずらされることによ
り、フューエルカット制御装置100による燃料遮断作
動が好適に抑制される。
【0036】また、本実施例によれば、変速機制御手段
114(S4)は、ロックアップクラッチ26の係合領
域或いはスリップ係合領域を高車速側へずらすものであ
る。同じ車速であってもロックアップクラッチ26が係
合或いはスリップ係合させられるとエンジン回転速度N
E が低下することから、このようにすることにより、触
媒装置54の高温時には上記のようにロックアップクラ
ッチ26の係合領域或いはスリップ係合領域を高車速側
へずらされることにより、フューエルカット制御装置1
00による燃料遮断作動が好適に抑制される。
【0037】また、本実施例によれば、変速機制御手段
114によりフューエルカット制御装置100による燃
料遮断作動が抑制されるように自動変速機16が制御さ
れる場合は、その燃料遮断作動の抑制に由来する減速度
の不足を補うように車両の減速度を発生させる減速度補
完手段120(S5)が設けられている。通常の非駆動
走行すなわちコースト走行ではフューエルカット制御装
置100による燃料遮断作動は所定の減速度を発生させ
るものであるから、そのようなフューエルカット制御装
置100による燃料遮断作動が抑制されて減速度が変化
するという違和感を発生させることになるが、上記減速
度補完手段120により、燃料遮断作動の抑制に由来す
る減速度の不足が補われるので、違和感が好適に解消さ
れる。
【0038】また、本実施例によれば、触媒装置54の
劣化状態が予め設定された判断基準状態よりも劣化して
いるか否かを判定する触媒劣化度判定手段112(S
2)が設けられ、変速機制御手段114は、触媒温度判
定手段110により触媒装置54の温度TR が予め設定
された判断基準値T1 よりも高い状態であると判定さ
れ、且つその触媒劣化度判定手段112により上記触媒
装置54の劣化状態が予め設定された判断基準状態より
も劣化していると判定された場合に、フューエルカット
制御装置100による燃料遮断作動が抑制されるように
自動変速機16を制御するものである。このため、触媒
装置54の劣化状態が予め設定された判断基準状態より
も劣化していると判定された場合、すなわち触媒装置5
4の劣化がある程度進行している状態に到達すると、フ
ューエルカット制御装置100による燃料遮断作動が抑
制されるように自動変速機16が制御されるので、触媒
装置54が劣化が未だ進行していない状態では、触媒温
度TR が判断基準値T1 よりも高い状態であってもフュ
ーエルカット制御装置100による燃料遮断作動が実行
され、可及的に燃費が良好となる。
【0039】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0040】たとえば、前述の実施例では、複数組の遊
星歯車装置40、42、44から成る自動変速機16が
用いられていたが、油圧アクチュエータにより駆動され
るシフトフォークによってギヤ段が変更される平行2軸
式常時噛み合い型変速機や、有効径が可変な1対の可変
プーリに伝動ベルトが巻き掛けられた無段変速機であっ
てもよい。
【0041】また、前述の実施例では、減速度の補完に
際して、回生制動がモータジェネレータMG1により実
行されていたが、モータジェネレータMG2により実行
されてもよい。また、回生制動または車輪ブレーキだけ
で減速度の補完が行われてもよい。
【0042】また、前述の実施例において、触媒劣化度
判定手段112(S2)、減速度補完手段120(S
5)は、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0043】また、前述の実施例において、ロックアッ
プ作動領域変更手段116およびダウンシフト線変更手
段118の一方は、必ずしも設けられていなくてもよ
い。
【0044】その他、一々例示はしないが、本発明は当
業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の制御装置によって係合油圧
が制御される油圧式摩擦係合装置を含む車両用自動変速
機の構成を説明する図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の油圧式摩擦
係合装置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段
との関係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を含む車両の原動機および駆
動系の要部を説明する図である。
【図4】図1のエンジンの各気筒に設けられた可変動弁
機構を説明する図である。
【図5】図4の可変動弁機構に設けられて吸気弁或いは
排気弁を開閉作動させる電磁アクチュエータの構成を説
明する図である。
【図6】図1の車両に設けられた電子制御装置の入出力
信号を説明する図である。
【図7】図6の電子制御装置の制御機能の要部を説明す
る機能ブロック線図である。
【図8】図7のロックアップクラッチ制御手段によりロ
ックアップクラッチの係合制御に用いられ、且つロック
アップ作動領域変更手段により係合領域が変更される関
係を示す図である。
【図9】図7の変速制御手段によりダウンシフト判断の
ために用いられ、且つダウンシフト線変更手段により変
更されるダウンシフト線を示す図である。
【図10】図6の電子制御装置による制御作動の要部す
なわち触媒劣化抑制制御ルーチンを説明するフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10:エンジン 16:自動変速機(変速機) 54:触媒装置 100:フューエルカット制御装置 110:触媒温度判定手段 112:触媒劣化度判定手段 114:変速機制御手段 120:減速度補完手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 314 F02D 45/00 314Z 3J552 360 360C F16H 61/14 601 F16H 61/14 601Z // F16H 59:74 59:74 59:78 59:78 (72)発明者 星野 明良 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田中 義和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 杉村 敏夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 能森 文人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA03 AA04 BA05 BA13 BA23 BA24 BA32 BA34 CA06 DA00 DA10 DA11 DA16 FA00 FA05 FA07 FA12 FA13 FA27 FA29 FA33 3G091 AA02 AA10 AA12 AA17 AA29 AB03 BA07 BA11 BA33 CB02 CB06 CB07 CB08 CB09 DA01 DA02 DA08 DB11 EA01 EA05 EA07 EA18 EA34 EA39 EA40 FA05 FA19 FB03 FC01 FC07 FC08 3G093 AA01 AA05 AA07 BA00 BA14 BA20 CB07 DA00 DA01 DA03 DA06 DA09 DA11 DB05 DB11 DB15 DB24 DB28 EA05 EA08 EA15 EB08 EC02 3G301 HA04 HA08 HA11 HA15 HA19 JA21 JA33 KA16 KA26 LA01 LA07 LB04 MA11 MA24 MA25 NC02 PA01Z PA07Z PB03Z PD02Z PD12A PD12Z PE01Z PF01Z PF03Z PF08Z PF12A 3J053 CA03 CB03 CB24 DA24 DA25 3J552 MA02 MA12 NA01 NB01 PA02 PA21 RC17 SB02 SB10 SB27 UA02 UA08 VC06 VC07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンおよび変速機と、該エンジンか
    らの排気ガスを浄化するための触媒装置と、所定の走行
    時に該エンジンに供給される燃料を遮断するフューエル
    カット制御装置とを備えた車両において、該エンジンの
    状態に応じて該変速機を制御する車両用制御装置であっ
    て、 前記触媒装置の温度が予め設定された判断基準値よりも
    高い状態であるか否かを判定する触媒温度判定手段と、 該触媒温度判定手段により前記触媒装置の温度が予め設
    定された判断基準値よりも高い状態であると判定された
    場合には、前記フューエルカット制御装置による燃料遮
    断作動が抑制されるように前記変速機を制御する変速機
    制御手段とを、含むことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 【請求項2】 前記変速機はアクチュエータによりダウ
    ンシフトが自動的に実行される自動変速機であり、 前記変速機制御手段は、該自動変速機のダウンシフトを
    変更するものである請求項1の車両用制御装置。
  3. 【請求項3】 前記変速機はロックアップクラッチ付流
    体伝動装置を介してエンジンの出力トルクが入力される
    自動変速機であり、 前記変速機制御手段は、該ロックアップクラッチの係合
    或いはスリップ係合領域を変更するものである請求項1
    の車両用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記変速機制御手段により前記フューエ
    ルカット制御装置による燃料遮断作動が抑制されるよう
    に前記変速機が制御される場合は、該燃料遮断作動の抑
    制に由来する減速度の不足を補うように車両の減速度を
    発生させる減速度補完手段を有するものである請求項1
    乃至3のいずれかの車両用制御装置。
  5. 【請求項5】 前記触媒装置の劣化状態が予め設定さ
    れた判断基準状態よりも劣化しているか否かを判定する
    触媒劣化度判定手段を含み、 前記変速機制御手段は、前記触媒温度判定手段により前
    記触媒装置の温度が予め設定された判断基準値よりも高
    い状態であると判定され、且つ該触媒劣化度判定手段に
    より該触媒の劣化状態が予め設定された判断基準状態よ
    りも劣化していると判定された場合に、前記フューエル
    カット制御装置による燃料遮断作動が抑制されるように
    前記変速機を制御するものである請求項1乃至4のいず
    れかの車両用制御装置。
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