JP3914174B2 - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪ブレーキのブレーキ液圧を調圧可能な液圧調圧手段と、車輪速度を検出するアクティブ車輪速度センサと、アクティブ車輪速度センサで検出された車輪速度に基づいて前記液圧調圧手段の作動を制御する制御ユニットとを備える車両用ブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輪速度センサで検出された車輪速度に基づいて、たとえばアンチロックブレーキ制御を行うべく車輪ブレーキのブレーキ液圧を調圧する車両ブレーキ制御装置が、たとえば特許文献1等で既に知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−238630号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車輪速度センサとして、ホール素子等を用いたアクティブ車輪速度センサを用いた場合、アクティブ車輪速度センサに印加される電源電圧が低下すると、アクティブ車輪速度センサからの出力信号が得られなくなることがあり、そのようなときには車輪速度が0km/hと誤って判断し、不必要であるにもかかわらずアンチロックブレーキ制御が開始され、車輪ブレーキのブレーキ液圧が不所望に減圧されてしまう可能性がある。
【0005】
このような事態が生じるのを防止するためには、電源電圧を常時監視しておけばよいが、液圧調圧手段の作動時には、液圧調圧手段の誤った作動制御が持続しないように速やかに電源電圧の低下を判断する必要があるのに対し、液圧調圧手段の非作動時には、たとえばセルモータの作動等によって電源電圧が一時的に低下することもあるので、そのような電源電圧の一時的な低下を除いて電源電圧の低下を確実に判断することが要求される。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電源電圧の低下によるアクティブ車輪速度センサの不調を、液圧調圧手段の作動時には速やかに、また液圧調圧手段の非作動時には確実に判断し得るようにした車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、車輪ブレーキのブレーキ液圧を調圧可能な液圧調圧手段と、車輪速度を検出するアクティブ車輪速度センサと、アクティブ車輪速度センサで検出された車輪速度に基づいて前記液圧調圧手段の作動を制御する制御ユニットとを備える車両用ブレーキ制御装置において、前記制御ユニットは、前記液圧調圧手段の作動時には前記アクティブ車輪速度センサに印加される電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が前記液圧調圧手段の非作動時よりも短い時間持続することをもって前記アクティブ車輪速度センサが不調であると判定することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、車輪ブレーキのブレーキ液圧を調圧すべく液圧調圧手段が作動しているときには、アクティブ車輪速度センサに印加される電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が比較的短い時間持続することをもってアクティブ車輪速度センサが不調であると判定するようにして、液圧調圧手段の誤った作動制御が持続しないように速やかにアクティブ車輪速度センサの不調を判定することができ、また液圧調圧手段の非作動時には、前記電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が比較的長い時間持続することをもってアクティブ車輪速度センサが不調であると判定するようにし、セルモータの作動等によって電源電圧が一時的に低下する場合にも対処して、電源電圧の低下によるアクティブ車輪速度センサの不調を確実に判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両用ブレーキ制御装置の液圧回路構成を示す図、図2はアクティブ車輪速度センサおよび制御ユニットの接続回路構成を示す図、図3はアクティブ車輪速度センサの不調を判定する手順を示すフローチャートの一部を示す図、図4はアクティブ車輪速度センサの不調を判定する手順を示すフローチャートの残部を示す図である。
【0011】
先ず図1において、タンデム型のマスタシリンダMは、車両運転者がブレーキペダルPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する第1および第2出力ポート1A,1Bを備えており、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dと、前記第1および第2出力ポート1A,1Bに個別に接続された第1および第2出力液圧路3A,3Bとの間に液圧調圧手段4が設けられる。
【0012】
液圧調圧手段4は、左前輪用車輪ブレーキ2A、右後輪用車輪ブレーキ2B、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび左後輪用車輪ブレーキ2Dに個別に対応した第1、第2、第3および第4常開型電磁弁6A〜6Dと、各常開型電磁弁6A〜6Dにそれぞれ並列に接続される第1、第2、第3および第4チェック弁7A〜7Dと、前記各車輪ブレーキ2A〜2Dに個別に対応した第1、第2、第3および第4常閉型電磁弁8A〜8Dと、第1および第2出力液圧路3A,3Bにそれぞれ個別に対応した第1および第2リザーバ9A,9Bと、第1および第2リザーバ9A,9Bに接続される吸入弁11A,11Bを有するとともに吐出弁13A,13Bを有するプランジャ型の第1および第2ポンプ10A,10Bと、両ポンプ10A,10Bを駆動する共通1個の電動モータ12と、前記両ポンプ10A,10Bおよび前記両出力液圧路3A,3B間に介装されるオリフィス14A,14Bとを備え、この液圧調圧手段4における各常開型電磁弁6A〜6D、各常閉型電磁弁8A〜8Dおよび電動モータ12の作動は、制御ユニット16で制御される。
【0013】
第1常開型電磁弁6Aは、第1出力液圧路3Aおよび左前輪用車輪ブレーキ2A間に設けられ、第2常開型電磁弁6Bは、第1出力液圧路3Aおよび右後輪用車輪ブレーキ2B間に設けられ、第3常開型電磁弁6Cは、第2出力液圧路3Bおよび右前輪用車輪ブレーキ2C間に設けられ、第4常開型電磁弁6Dは、第2出力液圧路3Bおよび左後輪用車輪ブレーキ2D間に設けられる。
【0014】
また第1〜第4チェック弁7A〜7Dは、対応する車輪ブレーキ2A〜2DからマスタシリンダMへのブレーキ液の流れを許容するようにして、各常開型電磁弁6A〜6Dに並列に接続される。
【0015】
第1常閉型電磁弁8Aは、左前輪用車輪ブレーキ2Aおよび第1リザーバ9A間に設けられ、第2常閉型電磁弁8Bは、右後輪用車輪ブレーキ2Bおよび第1リザーバ9A間に設けられ、第3常閉型電磁弁8Cは、右前輪用車輪ブレーキ2Cおよび第2リザーバ9B間に設けられ、第4常閉型電磁弁8Dは、左後輪用車輪ブレーキ2Dおよび第2リザーバ9B間に設けられる。
【0016】
このような液圧調圧手段4は、各車輪がロックを生じる可能性のない定常ブレーキ時には、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキ2A〜2D間を連通するとともに車輪ブレーキ2A〜2Dおよびリザーバ9A,9B間を遮断する。すなわち各常開型電磁弁6A〜6Dが消磁、開弁状態とされるとともに各常閉型電磁弁8A〜8Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート1Aから出力されるブレーキ液圧は、第1常開型電磁弁6Aを介して左前輪用車輪ブレーキ2Aに作用するとともに、第2常開型電磁弁6Bを介して右後輪用車輪ブレーキ2Bに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート1Bから出力されるブレーキ液圧は、第3常開型電磁弁6Cを介して右前輪用車輪ブレーキ2Cに作用するとともに、第4常開型電磁弁6Dを介して左後輪用車輪ブレーキ2Dに作用する。
【0017】
上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入りそうになったときに、制御ユニット16はアンチロックブレーキ制御を行うように液圧調圧手段4の作動を制御するものであり、そのアンチロックブレーキ制御の開始時に、液圧調圧手段4は、ロック状態に入りそうになった車輪に対応する部分でマスタシリンダMおよび車輪ブレーキ2A〜2D間を遮断するとともに車輪ブレーキ2A〜2Dおよびリザーバ9A,9B間を連通する。すなわち第1〜第4常開型電磁弁6A〜6Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する常開型電磁弁が励磁、閉弁されるとともに、第1〜第4常閉型電磁弁8A〜8Dのうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ9Aまたは第2リザーバ9Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
【0018】
またブレーキ液圧を一定に保持する際には、液圧調圧手段4は、車輪ブレーキ2A〜2DをマスタシリンダMおよびリザーバ9A,9Bから遮断する状態となる。すなわち常開型電磁弁6A〜6Dが励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁8A〜8Dが消磁、閉弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁6A〜6Dが消磁、開弁状態とされるともに、常閉型電磁弁8A〜8Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
【0019】
このように各常開型電磁弁6A〜6Dおよび各常閉型電磁弁8A〜8Dの消磁・励磁を制御ユニット16で制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
【0020】
またブレーキ時に、前記液圧調圧手段4の第1〜第4常開型電磁弁6A〜6Dのうち左右後輪に対応した第2および第4常開型電磁弁6B,6Dを閉弁することにより前、後の制動力配分を行なう制動力配分制御を行うことも可能である。
【0021】
制御ユニット16には、左前輪および右後輪の車輪速度をそれぞれ検出するアクティブ車輪速度センサ17A,17B、ならびに右前輪および左後輪の車輪速度をそれぞれ検出するアクティブ車輪速度センサ17C,17Dの検出値が入力されており、制御ユニット16は、前記各アクティブ車輪速度センサ17A〜17Dで検出された車輪速度に基づいて、上記アンチロックブレーキ制御および制動力配分制御を実行する。
【0022】
図2において、アクティブ車輪速度センサ17Aの第1端子18は、イグニッションスイッチ20の導通に応じて車載バッテリ21に接続されるラインL1にヒューズ22、ダイオード23および電流制限回路24を介して接続される。またアクティブ車輪速度センサ17Aの第1および第2端子18,19間には保護コンデンサ25が設けられ、第2端子19は検出抵抗26を介して接地される。
【0023】
このアクティブ車輪速度センサ17Aの第2端子19からの出力は波形整形回路27によってパルス信号に変換されて制御ユニット16に入力される。また制御ユニット16は、アクティブ車輪速度センサ17Aに印加される車載バッテリ21の電圧をヒューズ22およびダイオード23間に接続されたラインL2によって検出可能であり、その検出電圧がアクティブ車輪速センサ17Aの動作を保証する最低動作電圧以下になることに基づいて、電源電圧の低下によってアクティブ車輪速センサ17Aが不調であると判断することになる。
【0024】
他のアクティブ車輪速度センサ17B〜17Dも、上記アクティブ車輪速度センサ17Aと同様にして、電源電圧の低下に起因したアクティブ車輪速度センサ17B〜17Dの不調を判定し得るようにして、制御ユニット16に接続される。
【0025】
制御ユニット16は、アクティブ車輪速度センサ17A〜17Dの不調を図3および図4で示す手順に従って判定するものであり、先ず図3において、ステップS1では検出電圧Vすなわち前記ラインL2で得られる電圧が予め設定した第1設定電圧VO1以上であるか否かを判定し、V<VO1であったときには、ステップS2に進む。このステップS2では、前記検出電圧Vが第2設定電圧VO2以下であるか否かを判断するのであるが、第2設定電圧VO2は、上記第1設定電圧VO1よりも低く、かつアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dの動作を保証する最低動作電圧として設定される。
【0026】
而して第2ステップS2においてV≦VO2であると判断したときには、ステップS3でリセットカウンタをクリアしてリセットカウンタの計時時間TCRを「0」とし、また次のステップS4で電圧低下カウンタの計時時間TCDに「1」を加算して、ステップS5に進む。
【0027】
ステップS5では、電圧低下カウンタの計時時間TCDが第1設定時間TO1たとえば100m秒以上となったか否かを判断し、TCD≧TO1であったときには、ステップS6で電圧低下フラグFDをセットし、FD=1とした後にステップS8に進む。またTCD<TO1であったときには、ステップS7で電圧低下フラグFDをリセットし、FD=0とした後にステップS8に進む。
【0028】
ステップS8では液圧調圧手段4を作動せしめてアンチロックブレーキ制御(図3ではABSと表記)を実行中であるか否かを判断し、非アンチロックブレーキ制御状態であると判断したときには、ステップS9において制動力配分制御(図3ではEBDと表記)を実行中であるか否かを判定し、非制動力配分制御状態であると判断したときには、ステップS10でセンサ不定カウンタをクリアし、センサ不定カウンタの計時時間TCSを「0」とした後に、図4のステップS20に進む。すなわちアンチロックブレーキ制御および制動力配分制御のいずれをも実行しておらず、液圧調圧手段4が非作動状態にあるときにはセンサ不定カウンタをクリアすることになる。
【0029】
一方、ステップS8においてアンチロックブレーキ制御を実行中であると判断したとき、ならびにステップS9において、非アンチロックブレーキ制御中ではあるものの制動力配分制御を実行していると判断したとき、すなわち液圧調圧手段4が作動状態にあるときには、ステップS11においてセンサ不定カウンタの計時時間TCSに「1」を加算し、次のステップS12でセンサ不定カウンタの計時時間TCSが第2設定時間TO2たとえば1秒以上となったか否かを判断し、TCS≧TO2であったときには、ステップS12でセンサ不定フラグFSをセットし、FS=1とした後に図4のステップS20に進み、またTCS<TO2であったときには、ステップS13を迂回して前記ステップS20に進む。
【0030】
またステップS2で、検出電圧Vが第2設定電圧VO2を超えると判断したときには、ステップS14に進み、電圧低下カウンタ、センサ不定カウンタおよびリセットカウンタをそれぞれクリアして、TCD=0、TCS=0、TCR=0とした後、ステップS20に進む。
【0031】
さらにステップS1で、検出電圧Vが第1設定電圧VO1以上であると判断したときには、ステップS15で、電圧低下カウンタおよびセンサ不定カウンタをそれぞれクリアして、TCD=0、TCS=0とした後、ステップS16で電圧低下フラグFDおよびセンサ不定フラグFSがともに「0」であるか否かを判断し、FD=0かつFS=0であった場合にはステップS20に進み、そうでない場合にはステップS17に進む。
【0032】
ステップS17では、リセットカウンタの計時時間TCRに「1」を加算し、次のステップS18において、リセットカウンタの計時時間TCRが第3設定時間TO3たとえば1秒以上であることを確認したときに、ステップS19で電圧低下フラグFDおよびセンサ不定フラグFSをリセッとし、FD=0、FS=0とした後、ステップS20に進む。
【0033】
図4のステップS20ではセット不定フラグFSが「1」であるか否かを判定し、FS=1であることを確認したときには、ステップS21に進み、液圧調圧手段4が作動中であるときの診断カウンタの計時時間TCJBに「1」を加算し、その計時時間TCJBが第5設定時間TO5たとえば1秒以上となったことをステップS22で確認したときには、ステップS23に進み、電源電圧の低下によってアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dが不調であると判定した後、ステップ25に進む。
【0034】
またステップS20において、FS=0であったときには、ステップS24で、液圧調圧手段4が作動中であるときの診断カウンタをクリアし、その計時時間TCJBを「0」としてステップS25に進む。
【0035】
ステップS25では、電圧低下フラグFDが「1」であるか否かを判断し、FD=1であったときには、ステップS26で液圧調圧手段4が非作動中であるときの診断カウンタの計時時間TCJAに「1」を加算し、その計時時間TCJAが第4設定時間TO4たとえば10秒以上となったことをステップS27で確認したときには、ステップS28に進み、電源電圧の低下によってアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dが不調であると判定する。
【0036】
またステップS25において、FD=0であったときには、液圧調圧手段4が非作動中であるときの診断カウンタをステップS29でクリアし、計時時間TCJAを「0」とする。
【0037】
このような判定手順によれば、電源電圧すなわちラインL2によって得られる電圧が予め設定した第2設定電圧VO2以下であるときに、液圧調圧手段4が非作動中であるときには、第2設定電圧以下である状態が、第1および第4設定時間TO1,TO4の和以上、この実施例では10.1秒以上持続したときに、電源電圧の低下に起因してアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dが不調であると判定することになる。それに対し、前記ラインL2により得られる電圧が予め設定した第2設定電圧VO2以下であるときに、液圧調圧手段4が作動中であるときには、第1、第2および第5設定時間TO1,TO2,TO5の和以上、この実施例では2.1秒以上持続したときに、電源電圧の低下に起因してアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dが不調であると判定することになる。
【0038】
すなわち制御ユニット16は、液圧調圧手段4の作動時にはアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dに印加される電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が液圧調圧手段4の非作動時よりも短い時間持続することをもってアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dが不調であると判定することになる。
【0039】
したがって車輪ブレーキ2Aのブレーキ液圧を調圧すべく液圧調圧手段が作動しているときには、アクティブ車輪速度センサ17A〜17Dに印加される電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が比較的短い時間持続することをもってアクティブ車輪速度センサ17〜17Dが不調であると診断するようにして、液圧調圧手段4の誤った作動制御が持続しないように速やかにアクティブ車輪速度センサ17〜17Dの不調を判定することができる。
【0040】
また液圧調圧手段4の非作動時には、前記電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が比較的長い時間持続することをもってアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dが不調であると判定するので、セルモータの作動等によって電源電圧が一時的に低下する場合にも対処して、電源電圧の低下によるアクティブ車輪速度センサ17A〜17Dの不調を確実に判定することができる。
【0041】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電源電圧の低下によるアクティブ車輪速度センサの不調を、液圧調圧手段の作動時には速やかに、また液圧調圧手段の非作動時には確実に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用ブレーキ制御装置の液圧回路構成を示す図である。
【図2】アクティブ車輪速度センサおよび制御ユニットの接続回路構成を示す図である。
【図3】アクティブ車輪速度センサの不調を判定する手順を示すフローチャートの一部を示す図である。
【図4】アクティブ車輪速度センサの不調を判定する手順を示すフローチャートの残部を示す図である。
【符号の説明】
2A,2B,2C,2D・・・車輪ブレーキ
4・・・液圧調圧手段
16・・・制御ユニット
17A,17B,17C,17D・・・アクティブ車輪速度センサ
Claims (1)
- 車輪ブレーキ(2A,2B,2C,2D)のブレーキ液圧を調圧可能な液圧調圧手段(4)と、車輪速度を検出するアクティブ車輪速度センサ(17A,17B,17C,17D)と、アクティブ車輪速度センサ(17A〜17D)で検出された車輪速度に基づいて前記液圧調圧手段(4)の作動を制御する制御ユニット(16)とを備える車両用ブレーキ制御装置において、前記制御ユニット(16)は、前記液圧調圧手段(4)の作動時には前記アクティブ車輪速度センサ(17A〜17D)に印加される電源電圧が設定電圧以下に低下した状態が前記液圧調圧手段(4)の非作動時よりも短い時間持続することをもって前記アクティブ車輪速度センサ(17A〜17D)が不調であると判定することを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
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