JP3913893B2 - 卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造 - Google Patents
卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来電話機の多くは卓上に設置して使用されているが、中には壁に掛けても使用できる卓上及び壁掛け兼用電話機も実用化されている。
【0003】
また電話機を壁に掛けて使用する場合、従来では専用の壁掛け金具を使用しており、種々の構造の壁掛け金具も提案されている。
【0004】
例えば実開平3−27151号公報では、電話機の筐体側に形成された複数の係合孔に係合する楔状爪部を有する壁掛け具が提案されており、実開平7−3172号公報では、筐体の裏面に設けられた溝に係合する鉤状爪を有する壁掛け具が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の卓上及び壁掛け兼用電話機では、壁に掛けて使用する場合、壁に予め専用の壁掛け金具を取付ける必要があり、取付け作業が面倒であると共に、専用の壁掛け金具が必要なため、電話機の価格が高くなるなどの不具合がある。
【0006】
また従来の電話機では、電話機と壁内の配線を接続するのに別にケーブルを必要とするため、予めケーブルを用意する必要があると共に、電話機とケーブルの接続作業も面倒であるなどの不具合もあった。
【0007】
この発明はかかる従来の不具合を改善するためになされたもので、壁掛け金具を必要とせずに簡単に壁に取付けられ、しかもケーブルの接続作業も容易な卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するため、電話機用筐体を、上面に操作パネルやハンドセット載置部を有し、かつ底面が上辺側が高く、また下辺側が低くなるように傾斜された上部筐体本体と、上面が開口し、かつ開口部に上部筐体本体の底部が係脱自在に係合する係止手段を有する下部カバー体より構成すると共に、下部カバー体の両側辺を上辺側が高くかつ下辺側が低くなるように傾斜させて、電話機を卓上で使用する場合は、下部カバー体の上辺側が上側となるように上部筐体本体と下部カバー体とを係止し、壁に掛けて使用する場合は、下部カバー体の上辺と下辺を反転して上部筐体本体と下部カバー体を係止することにより卓上及び壁掛け用に兼用できるようにし、下部カバー体の底面に、下部カバー体を壁面に取付けるための取付け孔と、電話回線を引き込むための引き込み孔を開口し、下部カバー体内に、電話回線を接続する外部接続部と、上部筐体本体より延出されたフラットケーブルよりなるリード線を上部筐体本体側の接続部に対してほぼ直角となるように接続するコネクタとを収容するようにしたもので、下部カバー体を予め壁面に取り付けることにより、壁掛け金具を使用せずに電話機を壁面に取り付けることができ、かつ電話回線との接続が容易で、上部筐体本体との接続用リード線が損傷を受けることがなくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の請求項1記載の卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造は、電話機用筐体を、上面に操作パネルやハンドセット載置部を有し、かつ底面が上辺側が高く、また下辺側が低くなるように傾斜された上部筐体本体と、上面が開口し、かつ開口部に上部筐体本体の底部が係脱自在に係合する係止手段を有する下部カバー体より構成すると共に、下部カバー体の両側辺を上辺側が高くかつ下辺側が低くなるように傾斜させて、電話機を卓上で使用する場合は、下部カバー体の上辺側が上側となるように上部筐体本体と下部カバー体とを係止し、壁に掛けて使用する場合は、下部カバー体の上辺と下辺を反転して上部筐体本体と下部カバー体を係止するようにし、下部カバー体の底面に、下部カバー体を壁面に取付けるための取付け孔と、電話回線を引き込むための引き込み孔を開口し、下部カバー体内に、電話回線を接続する外部接続部と、上部筐体本体より延出されたフラットケーブルよりなるリード線を上部筐体本体側の接続部に対してほぼ直角となるように接続するコネクタとを収容するようにしたものである。
【0010】
上記構成により、取付け孔を利用して下部カバー体を固着具により壁面へ取付け、この下部カバー体の開口部に上部筐体本体の底面を係止することにより、壁掛け金具を使用せずに電話機を壁面に取付けることができるとともに、下部カバー体を壁面に取付けた状態で、引き込み孔より引き込んだ電話回線に接続することができ、フラットケーブルよりなるリード線とコネクタで上部筐体本体と接続するので、整然と配線ができる。しかも、コネクタがリード線の上部筐体本体側の接続部に対してほぼ直角となっているため、下部カバー体の上辺と下辺を反転しても、リード線の捩れが少なく、リード線が早期に損傷を受けることがない。
【0019】
以下この発明の実施の形態を図面を参照して詳述する。
【0020】
図1は卓上へ設置して使用する場合の分解斜視図、図2は同使用状態の平面図、図3は同側面図、図4は壁に掛けて使用する状態の分解斜視図、図5は同正面図、図6は同側面図である。
【0021】
これら図において1は電話機用筐体で、上部筐体本体2と、下部カバー体3より構成されている。
【0022】
上記上部筐体本体2は、上面に操作パネル4とハンドセット5の載置部6を有しており、操作パネル4には液晶表示部7と、機能キー8、テンキー9などが設けられている。
【0023】
上記上部筐体本体2の底面は、卓上に電話機を設置した場合、上辺側が高く、かつ下辺側が低く傾斜するように、上辺側より下辺側へ順次傾斜する傾斜面となっており、底面の両側には、下部カバー体3に設けられた係止手段3bが係合する係合孔(図示せず)が例えば4個所開口されている。
【0024】
上記下部カバー体3は、上面が開口した偏平な箱状に形成されていて、開口部3aの各辺は、上記上部筐体本体2の底面の各辺よりやや小さく形成されており、この開口部3aに上部筐体本体2の底面が載置できるようになっている。
【0025】
上記下部カバー体3の両側辺は、電話機を卓上に設置して使用する際上辺となる側が高く、かつ下辺となる側が低くなるように予め傾斜されていると共に、両側面の傾斜角度は、下部カバー体3の上下辺を反転して、電話機を壁に掛けて使用する場合、上部筐体本体2上面の操作パネル4が壁面とほぼ平行となる角度に設定されている。
【0026】
上記下部カバー体3の開口部3aの両側には、側面に対しほぼ90度外側へ屈曲された突起よりなる係止手段3bが、各辺に例えば2個づつ上下に離間して突設されており、これら係止手段3bに上記上部筐体本体2側の係止孔が下方より係止できるようになっている。
【0027】
また上記下部カバー体3の底面には、図示しない電話回線を下部カバー体3内に引き込むための引き込み孔3cと、電話機を壁に掛けて使用する場合、ビスなどの固着具で下部カバー体3を壁面に取付けるための取付け孔3dが開口されていると共に、下部カバー体3の内底部には、上部筐体本体2より延出されたフラットケーブルよりなるリード線10のコネクタ10aを接続するためのコネクタ11が、リード線10の上部筐体本体2側接続部に対し、ほぼ直角となるように取付けられている。
【0028】
次に上記構成された卓上及び壁掛け兼用電話機の作用を説明すると、電話機を卓上に設置して使用する場合は、図1に示すように下部カバー体3の高さの高い上辺側が上となるように卓上に下部カバー体3を設置し、下部カバー体3と電話回線を接続する。
【0029】
そしてこの状態で上部筐体本体2より延出されたリード線10のコネクタ10aを、下部カバー体3内のコネクタ11に接続したら、上部筐体本体2の上辺が上側となるように、上部筐体本体2底面の係止孔を下部カバー体3の各係止手段3bに係止して、下部カバー体3に対し上部筐体本体2を固定する。
【0030】
これによって上部筐体本体2上面の操作パネル4は、図3に示すように上辺側が高く、下辺側が低くなるように傾斜するため、操作パネル4に設けられた各種キー8、9の操作が容易で、かつ液晶表示部7の表示も見やすくなる。
【0031】
一方電話機を壁に掛けて使用する場合は、図4に示すように下部カバー体3を卓上使用時と上下辺が逆になるように反転し、この状態で下部カバー体3を取付け孔3dに挿入した固着具により壁面に取付ける。
【0032】
下部カバー体3の取付けが完了したら、下部カバー体3の引き込み孔3cより電話回線を引き込んで所定の接続操作を行った後、上部筐体本体2より延出されたリード線10のコネクタ10aを下部カバー体3側のコネクタ11に接続するが、このとき卓上設置時と下部カバー体3の上下辺が逆になっていても、リード線10をフラットケーブルとし、かつフラットケーブルの上部筐体本体2の接続部に対し、ほぼ直角となるようにコネクタ11を下部カバー体3に取付けたことから、リード線10の捩れが少なくできるため、リード線10の捩れによる損傷を回避することができる。
【0033】
上記のようにしてリード線10の接続が完了したら、上部筐体本体2の底面の係止孔を下部カバー体3の係止手段3bに係止して、下部カバー体3に対して上部筐体本体2を固定するもので、このとき図6に示すように、上部筐体本体2上面の操作パネル4が壁面とほぼ平行になるので、電話機を壁に掛けた場合でも、操作パネル4の各種キー8、9の操作が容易で、かつ液晶表示部7の表示も見やすくなる。
【0034】
また下部カバー体3を設けることによって、従来のような専用の壁掛け金具を使用せずに電話機を壁面に取付けることができる。
【0035】
【発明の効果】
この発明は以上詳述したように、電話機用筐体を、上部筐体本体と下部カバー体とより構成し、かつ下部カバー体の上辺と下辺を反転するだけで、電話機を卓上に設置したり、壁に掛けて使用することができると共に、壁に掛けて使用する場合、予め下部カバー体を固着具などで壁面に取付けることにより、電話機を壁面に取付けることができるため、従来のような専用の壁掛け金具が不要となり、部品点数の削減により電話機の価格低減が図れるようになる。また下部カバー体を予め壁面に取付けた状態で電話回線との接続作業が行えるため、接続作業が短時間で容易に行えると共に、上部筐体本体側より延出されたリード線を下部カバー体側のコネクタに接続するだけで、電話機と電話回線の接続が完了するため、予め接続用のケーブルを用意する必要もない。
【0036】
さらにリード線にフラットケーブルを使用し、かつリード線の上部筐体本体側の接続部に対し、ほぼ直角となるように下部カバー体内にコネクタを取付けたことにより、卓上で使用時と、壁に掛け使用時で下部カバー体の上下辺を反転した場合でも、リード線の捩れが少なくできるため、繰返し捩られてもケーブルが損傷されることが少ないと共に、コネクタによりリード線を接続するため、リード線が引っ張られたりしても、リード線の接続が外れたり、接触不良を起すなどの心配もほとんどない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になる卓上及び壁掛け兼用電話機を卓上に設置する場合の筐体構造を示す分解斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態になる卓上及び壁掛け兼用電話機を卓上に設置する場合の筐体構造を示す平面図である。
【図3】この発明の実施の形態になる卓上及び壁掛け兼用電話機を卓上に設置する場合の筐体構造を示す側面図である。
【図4】この発明の実施の形態になる卓上及び壁掛け兼用電話機を壁に掛けて使用する場合の筐体構造の分解斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態になる卓上及び壁掛け兼用電話機を壁に掛けて使用する場合の筐体構造の正面図である。
【図6】この発明の実施の形態になる卓上及び壁掛け兼用電話機を壁に掛けて使用する場合の筐体構造の側面図である。
【符号の説明】
1 電話機用筐体
2 上部筐体本体
3 下部カバー体
3a 開口部
3b 係止突起
3c 引き込み孔
3d 取付け孔
4 操作パネル
5 ハンドセット
6 ハンドセット載置部
7 液晶表示部
8 機能キー
9 テンキー
10 リード線
10a コネクタ
11 コネクタ
Claims (1)
- 電話機用筐体を、上面に操作パネルやハンドセット載置部を有し、かつ底面が上辺側が高く、また下辺側が低くなるように傾斜された上部筐体本体と、上面が開口し、かつ開口部に前記上部筐体本体の底部が係脱自在に係合する係止手段を有する下部カバー体より構成すると共に、前記下部カバー体の両側辺を上辺側が高くかつ下辺側が低くなるように傾斜させて、電話機を卓上で使用する場合は、前記下部カバー体の上辺側が上側となるように前記上部筐体本体と前記下部カバー体とを係止し、壁に掛けて使用する場合は、前記下部カバー体の上辺と下辺を反転して前記上部筐体本体と前記下部カバー体を係止する卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造であって、前記下部カバー体の底面に、前記下部カバー体を壁面に取付けるための取付け孔と、電話回線を引き込むための引き込み孔を開口し、前記下部カバー体内に、前記電話回線を接続する外部接続部と、前記上部筐体本体より延出されたフラットケーブルよりなるリード線を前記上部筐体本体側の接続部に対してほぼ直角となるように接続するコネクタとを収容することを特徴とする卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造。
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JP09100998A JP3913893B2 (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 卓上及び壁掛け兼用電話機の筐体構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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1998
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